JPH0518970Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ヘアーブラシに関する。

〔従来の技術と考案が解決しようとする課題〕

従来のヘアーブラシに於ては、各ピンはブラシ
本体部に固定され取付け取外し出来ない構造であ
るため、ピンの数を減らしたい場合や、もつと硬
いピン或いは軟らかいピンに変更した場合でも取
替えることが出来なかつた。

そこで、本考案では、所望の他のピンと交換す
ることが出来ると共に、意匠的にも優れたヘアー
ブラシを提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上述の目的を達成するために、本考案に係るヘ
アーブラシは、ブラシ本体部と、該ブラシ本体部
のブラツシング面から突設される多数のブリスト
ルピンと、を備えたヘアーブラシに於て、外形形
状が円形以外の異形とされる異形部を有する本体
と、該本体の上方開口部を施蓋する弾性変形壁部
と、該弾性変形壁部から突設される傾動可能なブ
リストルピンと、からブリストルピンユニツトを
形成すると共に、少なくとも上記弾性変形壁部を
上記ブラツシング面と異なる色で着色し、かつ、
上記ブラシ本体部に、上記ユニツトの本体が該本
体部の裏面側から嵌合される多数の段付孔部と貫
通すると共に、上記ユニツトの本体に、該段付孔
部の段部に係止する段差部を設け、さらに、上記
本体の裏面側への移動を阻止する抜け止め用裏蓋
を、上記ブラシ本体部の裏面に着脱自在に付設し
たものである。

〔作用〕

抜け止め用裏蓋を外せば、ブリストルピンユニ
ツトの本体を孔部から取外すことが出来、ブリス
トルピンユニツトを取替えることが出来る。

また、ブリストルピンユニツトの本体は、外形
形状が円形以外の異形とされる異形部を有するの
で、使用中にピンユニツトが勝手に回動してピン
の配列方向が変化することがない。段付孔部の段
部の本体の段差が係止してブラツシング面側への
移動を阻止し、かつ、裏蓋にて本体の裏面側への
移動を阻止しているので、ピンユニツトはブラシ
本体部に確実に保持される。

〔実施例〕

以下、実施例を示す図面に基づいて本考案を詳
説する。

第１図と第２図と第３図に於て、１…はブリス
トルピンユニツトであり、該ピンユニツト１は、
本体２と、該本体２の上方開口部を施蓋する薄肉
の弾性変形壁部７と、該弾性変形壁部７から突設
される傾動可能なブリストルピン３と、からな
る。そして、該本体２が、ブラシ本体部４に貫設
された多数の段付孔部６に該本体部４の裏面１７
側から嵌脱自在に嵌合している。

しかして、ユニツト１の本体２は、第３図に示
すように、短寸の四角筒体からなる基部１２と、
該基部１２の上端に連設される短寸の四角筒体か
らなる異形部１５と、からなり、この場合、異形
部１５の外形は基部１２の外形より小とされてい
る。つまり、この本体２には段差部８が設けられ
る。

また、弾性変形壁部７は、ブラシ本体部４のブ
ラツシング面５と異なる色彩で着され、弾性変形
壁部７の肉厚は、本体２の肉厚より薄く設定して
いる。勿論、本体２も弾性変形壁部７と同一の色
彩を着色するも自由である。

そして、孔部６は本体２の異形部１５が嵌脱自
在に嵌合する小孔部１３と、該本体２の基部１２
が嵌脱自在に嵌合する大孔部１４と、からなり、
異形部１５の高さ寸法と、小孔部１３の深さ寸法
とを略同一に設定し、本体２を孔部６に嵌合させ
た際に、弾性変形壁部７の表て面とブラツシング
面５とを連続した略同一面としている。

しかして、ブラシ本体部４の裏面１７には、抜
け止め用裏蓋１０が着脱自在に付設されている。
即ち、該裏面１７には、凹窪部１８が形成され、
この凹窪部１８に抜け止め用裏蓋１０が嵌脱自在
に嵌合している。

従つて、上述の如く構成されたヘアーブラシの
ブリストルピン３…は、壁部７の作用によりブラ
ツシング時には、地肌或いは髪からの抵抗力を受
けピン３…自体はほとんど折曲がらず真直なまま
ブラツシング面５に対して第２図の仮想線のよう
に傾動する。

しかして、ピンユニツト１を孔部６に嵌合させ
るには、第４図に示すように、裏蓋１０を取外し
た状態で、孔部６の大孔部１４側からピンユニツ
ト１を矢印方向に沿つて嵌込めばよく、逆に、ピ
ンユニツト１を抜き出すには、ピン３を指先等で
つまんでブラシ本体部４の裏面１７側へ押すだけ
でよい。

また、異形部１５の形状としては、第５図と第
８図に示すように、六角形や三角形等の多角形と
するも、第６図に示すように、花型とするも自由
であり、円形以外のものであればよく、星型であ
つてもよい。

そして、ピン３の先端１１については、上述の
実施例では側面形状が長楕円形である場合を示し
ているが、これを、第６図に示すように球状とし
たり、第７図に示すように円錐台形状としたりす
るも自由である。

ブリストルピンユニツト１…の材料について
は、熱可塑性ポリエステルエラストマーである
「ハイトレル（商品名）」（東レ・デユポン社製）
を使用することにより、従来のヘアーブラシの用
毛素材であるナイロンやポリエステル、その他の
熱可塑性エラストマーと比較して、柔軟性・耐熱
性・耐薬品性に優れている。弾力性に優れている
ので、ブラツシング時の力が加わつてもその力を
逃がしてくれるので、頭皮へのあたりが柔らか
く、頭皮を傷めることがない。耐熱性・耐薬品性
に優れているので、ヘアスタイリング時のドライ
ヤーの熱（約80℃）や、ヘアスプレー・スタイリ
ングフオーム・ブロー剤等のヘアメイク剤の影響
を受けず、耐久性に優れている。

上記実施例に於ては、異形部１５の表面形状を
正三角、正四角等に形成し、該形状に対応して孔
部６を形成したことにより、例えばブリストルピ
ン３，３が２本植えの場合には、ブリストルピン
ユニツト１を一度取外した後、ブラシ本体部４に
対して向きを変えて再度孔部６…に嵌合させるこ
とができ、こうすればピン３…の夫々の向き・模
様配置を所望のものとすることができる。

また、本体２の弾性変形壁部７…をブラツシン
グ面５と同一面となるように設けたことより、凹
凸部が存在しないのでフケやゴミ等が付着しにく
く汚れにくいという効果がある。

〔考案の効果〕

本考案は上述の如く構成されているので、次に
記載する効果を奏する。

ブリストルピンユニツト１の本体２は、外形
形状が円形以外の異形とされる異形部１５を有
するものであるので、使用中にピンユニツト１
が勝手に回動してピン３の配列方向が変化する
ということがなく、安定した状態でブラツシン
グを行うことができる。

裏蓋１０にて本体２の裏面１７側への移動を
阻止しているので、ブラツシング中にピン３…
が裏面１７側へ移動することがなく、ピン３の
突出長さが短くならずに、各ピン３…は髪付根
部に達することができ、確実にブラツシングを
行うことができる。勿論、ユニツト１の本体２
に、段付孔部６の段部９に係止する段差部８を
設けているので、該ユニツト１がブラツシング
面５側へ移動することもない。

弾性変形壁部７をブラツシング面５と異なる
色彩で着色したので、ブラツシング面５に色が
異なる部位が点在し、このヘアーブラシ全体と
して意匠的に優れたものとなる。さらに、ブラ
ツシング面５が同色の複数本のヘアーブラシ
を、複数の人が混同せずに容易に区別できて、
各自のものを（差別して）使用できる。また、
ユニツト１を異なる色のユニツト１に取り替え
れば、異なつた感じのヘアーブラシとすること
ができる。

製造する場合、種々のピンユニツト１…から
所望の硬度、長さ、太さ等のものを選択して、
ブラシ本体部４を共用して、これに取付けるこ
とにより、各種のヘアーブラシとすることがで
き、種々のヘアーブラシを製造する場合、ブラ
シ本体部４を製造するための金型としては、一
種類でよく、コスト低減を図ることができる。

裏蓋１０を外せば、ブリストルピンユニツト
１を取外すことができるので、硬度や長さの相
違するピン３…を有する複数種類のピンユニツ
ト１…を揃えておけば、好みや、髪のくせ、髪
の硬さ、又は髪の量等に応じたピンユニツト１
に取り替えることができ、使用者に合つた最適
のものとすることができる。また、一本のブラ
シ本体部２であつても、異なつた種類のヘアー
ブラシに簡単に変更することができる。

ブリストルピンユニツト１と本体部２から取
り外せるので、ユニツト１のピン３が折れた場
合等において、その不良のユニツト１を新しい
ユニツト１に取り替えることができ、このヘア
ーブラシ全体の耐用寿命が長くなり、しかも、
洗浄も行いやすいという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２
図は拡大要部断面側面図、第３図はブリストルピ
ンユニツトの斜視図、第４図はピンユニツトの取
付方法を示す斜視図、第５図と第６図はピンユニ
ツトの夫々他の具体例を示す斜視図、第７図はブ
リストルピンの先端形状の他の具体例を示す斜視
図、第８図はピンユニツトの他の具体例を示す斜
視図である。 １……ブリストルピンユニツト、２……本体、
３……ブリストルピン、４……ブラシ本体部、５
……ブラツシング面、６……孔部、７……弾性変
形壁部、８……段差部、９……段部、１０……抜
け止め用裏蓋、１７……裏面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ブラシ本体部４と、該ブラシ本体部４のブラツ
   シング面５から突設される多数のブリストルピン
   ３…と、を備えたヘアーブラシに於て、 外形形状が円形以外の異形とされる異形部１５
   を有する本体２と、該本体２の上方開口部を施蓋
   する弾性変形壁部７と、該弾性変形壁部７から突
   設される傾動可能なブリストルピン３と、からブ
   リストルピンユニツト１…を形成すると共に、少
   なくとも上記弾性変形壁部７を上記ブラツシング
   面５と異なる色で着色し、かつ、上記ブラシ本体
   部４に、上記ユニツト１の本体２が該本体部４の
   裏面１７側から嵌合される多数の段付孔部６…と
   貫設すると共に、上記ユニツト１の本体２に、該
   段付孔部６の段部９に係止する段差部８を設け、
   さらに、上記本体２の裏面１７側への移動を阻止
   する抜け止め用裏蓋１０を、上記ブラシ本体部４
   の裏面１７に着脱自在に付設したことを特徴とす
   るヘアーブラシ。