JPH05189451A - 配送計画立案装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 どのような配送物に対しても積載編成および
配送ルートの自動的な立案を可能とし、車輌の積載効率
を上げる。 【構成】 積載パターン設定部４は配送情報格納部２に
順次蓄積された出荷指示情報と、車輌情報格納部３に予
め格納された車輌毎の属性情報とを基に各車輌に対して
配送情報を割当てる。配送ルート立案部５は知識ベース
６に予め蓄積された各種情報を参照し、積載パターン設
定部４で各車輌に対して割当てられた配送情報から各車
輌毎に配送ルートを立案する。配送パターン格納部７は
積載パターン設定部４で立案された積載パターンおよび
配送ルート立案部５で立案された配送ルートを格納す
る。最適パターン決定部８は知識ベース６に蓄積された
各種情報を参照し、配送パターン格納部７に格納された
積載パターンおよび配送ルートについて評価を行い、最
適な積載パターンおよび配送ルートを決定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【技術分野】本発明は配送計画立案装置に関し、特に車
輌によって配送される配送物の配送計画の立案方式に関
する。

【０００２】

【従来技術】従来、この種の配送計画の立案方式におい
ては、図３に示すように、車輌の配送ルートが予めパタ
ーン化されて配送ルートパターン格納部１２に蓄積され
ている。また、配送物（貨物）の配送先や配送元などを
示す配送情報は配送情報格納部１１に蓄積されている。

【０００３】配送計画立案指示によって配送情報仕訳部
１３が起動されると、配送情報仕訳部１３は配送情報格
納部１１から１件ずつ配送情報を読込み、該配送情報を
配送ルートパターン格納部１２の配送ルートパターンに
割当てていく。これによって、ルート別に配送する配送
物が仕訳される。

【０００４】車輌割当て部１４は車輌情報格納部１５に
予め車輌毎に格納されている積載容量や積載重量などの
車輌情報を読込み、車輌毎に配送すべき配送物を割当て
ていく。配送物がすべて車輌に割当てられると、積載パ
ターン決定部１６が起動され、積載パターン決定部１６
は各車輌に割当てられている配送物の積込み順序を配送
ルートパターンにしたがって決定する。積載パターン決
定部１６で決定された配送物の積込み順序は配送ルート
パターンとともに表示部１７に表示される。

【０００５】このような従来の配送計画立案方式では、
予め配送ルートパターンを配送ルートパターン格納部１
２に蓄積しておかなければならないため、その配送ルー
トパターンにあてはまらない配送物に対する積載編成を
自動的に行うことができず、該配送物の積載編成を人手
によって処理しなければならないという問題がある。

【０００６】また、配送物を配送ルートパターン別に仕
訳してからその配送物を車輌毎に割当てているため、車
輌の積載効率が上がらず、必要以上の車輌を用いなけれ
ばならなくなるという問題がある。

【０００７】さらに、車輌の故障などが発生して車輌が
足りなくなった場合、予め配送ルートパターン格納部１
２に蓄積された配送ルートパターンとは別の配送ルート
パターンを設定しなければならないが、この種の例外処
理を自動的に行うことができないという問題がある。

【０００８】

【発明の目的】本発明は上記のような従来のものの問題
点を除去すべくなされたもので、どのような配送物に対
しても積載編成および配送ルートの立案を自動的に行う
ことができ、車輌の積載効率を上げることができる配送
計画立案装置の提供を目的とする。

【０００９】

【発明の構成】本発明による配送計画立案装置は、外部
から入力されかつ少なくとも配送物の配送先情報を含む
配送情報を格納する配送情報格納手段と、少なくとも前
記配送物を運搬する車輌の積載可能容量を含む車輌情報
を予め格納する車輌情報格納手段と、前記配送情報格納
手段の前記配送情報と前記車輌情報格納手段の前記車輌
情報とから前記車輌毎に前記配送物を割当てて積載パタ
ーンを生成する積載パターン生成手段と、前記積載パタ
ーン生成手段で生成された前記積載パターンから予め設
定されかつ少なくとも優先顧客情報を含む情報を基に前
記車輌毎の配送ルートを算出する配送ルート算出手段
と、前記配送ルート算出手段で算出された前記配送ルー
トのうち最適なルートを予め設定されかつ少なくとも道
路情報を含む情報を基に抽出する抽出手段とを有するこ
とを特徴とする。

【００１０】

【実施例】次に、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。

【００１１】図１は本発明の一実施例の構成を示すブロ
ック図である。図において、情報入力部１から出荷指示
などの配送に関する出荷指示情報が入力されると、この
出荷指示情報は配送情報格納部２に順次蓄積されてい
く。また、情報入力部１からは利用者が配送計画立案の
指示を行う場合の指示情報が入力される。尚、配送情報
格納部２に順次蓄積されていく出荷指示情報は出荷指示
番号、配達先、受取人、住所、品名コード、品名、数
量、発送人、発送元住所などの項目からなる。

【００１２】車輌情報格納部３には予め配送に用いる車
輌毎の属性情報が格納されている。この車輌の属性情報
としては、例えば車輌番号、運転手名、積載重量、積載
容量などがある。

【００１３】積載パターン設定部４は配送情報格納部２
に順次蓄積された出荷指示情報と、車輌情報格納部３に
予め格納された車輌毎の属性情報とを基に、各車輌に対
して配送情報を割当てる。また、積載パターン設定部４
は配送ルート立案部５からの情報がフィードバックされ
ると、配送物の積載順序を立案する。

【００１４】配送ルート立案部５は知識ベース６に予め
蓄積された各種情報を参照し、積載パターン設定部４で
各車輌に対して割当てられた配送情報から各車輌毎に配
送ルートを立案する。ここで、知識ベース６には効率の
よい配送ルートを立案するための各種情報、例えば地図
情報、道路情報、距離テーブル、優先ルート、優先顧
客、交通制限時間帯情報、各道路毎の混雑度合いなどが
予め蓄積されている。

【００１５】配送パターン格納部７は積載パターン設定
部４で立案された積載パターンおよび配送ルート立案部
５で立案された配送ルートを格納する。最適パターン決
定部８は知識ベース６に蓄積された各種情報を参照し、
配送パターン格納部７に格納された積載パターンおよび
配送ルートについて評価を行う。最適パターン決定部８
は評価の結果から最適な積載パターンおよび配送ルート
を決定し、該最適な積載パターンおよび配送ルートを表
示部９に送って表示する。

【００１６】図２は図１の積載パターン設定部４によっ
てグルーピングされた出荷指示情報の一例を示す図であ
る。これら図１および図２を用いて本発明の一実施例の
動作について説明する。ここではある日用雑貨メーカが
各販売店に商品を配送する場合について説明する。

【００１７】日用雑貨メーカは各販売店からの発注情報
を受けると、該発注情報を情報入力部１から出荷指示情
報として入力し、配送情報格納部２に登録する。出荷指
示情報の配送情報格納部２への登録は一定時間の間入力
し、終了時間になると操作者の指示によって停止され
る。このとき同時に、配送パターンを組む方針としての
情報も入力する。すなわち、特に出荷に緊急度を与える
必要がない場合には“通常モード”を、出荷に緊急度を
与える必要がある場合には“優先モード”を入力する。

【００１８】操作者が情報入力部１から計画立案指示を
入力すると、積載パターン設定部４が起動される。積載
パターン設定部４は起動されると配送情報格納部２から
出荷指示情報を読込み、読込んだ出荷指示情報を配送地
区でソートしてグルーピングする。

【００１９】例えば、配送情報格納部２に「顧客Ｚ，商
品ａ，２０セット，神奈川（横浜）」、「顧客Ｙ，商品
ｂ，５０セット，埼玉（大宮）」、「顧客Ｂ，商品ｌ，
６０セット，東京（新宿）」、……のように順次並んで
いたとすると、これらの情報を最初の情報から１０個ま
たは最初の情報から２０個というように単純にグルーピ
ングしたのでは効率的な配送を行うことができない。

【００２０】そこで、積載パターン設定部４は、例えば
「顧客Ａ，商品ｋ，３０セット，東京（銀座）」、「顧
客Ｍ，商品ｍ，２５セット，東京（銀座）」、「顧客
Ｂ，商品ｌ，６０セット，東京（新宿）」、「顧客Ｐ，
商品ｎ，１５セット，東京（新宿）」、……のように出
荷指示情報を配送地区でソートしてグルーピングする。

【００２１】積載パターン設定部４は出荷指示情報を配
送地区毎にグルーピングすると、車輌情報格納部３から
予め格納された車輌毎の属性情報を読込み、１台の車輌
の属性情報を読込む毎に出荷指示情報を割当てていく。
例えば、車輌Ａの積載容量が２トンであるとすると、積
載パターン設定部４は積載可能容量として２トンを設定
する。この車輌Ａに「顧客Ａ，商品ｋ，３０セット，東
京（銀座）」を割当てるときに、積載パターン設定部４
は商品ｋの重量、例えば１セット３０kgを読出し、この
重量を３０倍して積載可能容量２トンから減算する。こ
の場合、2000kg−900kg ＝1100kgとなる。

【００２２】以後、積載パターン設定部４は出荷指示情
報を割当てる毎にその容量を算出して積載可能容量から
減算するという処理を繰返し行い、車輌の積載可能容量
が０を下回る点で割当てを終了する。

【００２３】積載パターン設定部４で各車輌への出荷指
示情報の割当てが終了すると、配送ルート立案部５が起
動される。配送ルート立案部５は車輌毎の配送ルートを
知識ベース６を参照しながら立案する。例えば、車輌Ａ
に図２に示すような出荷指示情報が割当られているとす
ると、出荷指示番号の順に配送したのでは「銀座」→
「新宿」→「池袋」→「浅草」→「中野」という配送ル
ートとなり、冗長な道順が入るために効率が悪い。この
ため、知識ベース６中の地図情報を参照して「銀座」→
「浅草」→「池袋」→「新宿」→「中野」というように
並べ換える。

【００２４】また、操作者が“優先モード”を設定した
場合には、その優先順序にしたがって出荷指示情報を並
べることができる。例えば、顧客Ｃに対して配送時間帯
として“午前”という条件がある場合、操作者は情報入
力部１から「顧客Ｃ＝優先度１」と入力する。配送ルー
ト立案部５はこの指示によって最初に顧客Ｃを、すなわ
ち「池袋」を設定する。次に、配送ルート立案部５は知
識ベース６を参照して「池袋」→「中野」→「新宿」→
「銀座」→「浅草」のように配送ルートを立案する。

【００２５】配送ルート立案部６が配送ルートの立案を
終了すると、その配送ルートを配送パターン格納部７に
送出して蓄積する。上記の各処理を車輌情報格納部３の
車輌すべてのルートが立案されるまで繰返し行う。以上
の配送ルート群を１つの配送パターンとして設定する。

【００２６】１つの配送パターンが設定されると、再び
積載パターン設定部４の処理に戻って車輌に出荷指示情
報を割当てる順序を変えて一連の積載パターン設定処理
および配送ルート立案処理を実行する。その結果、配送
パターン格納部７には複数の配送パターンが蓄積され
る。

【００２７】最適パターン決定部８は配送パターン格納
部７に格納された複数の配送パターンを１つずつ順に読
込み、配送パターン各々の評価を行う。最適パターン決
定部８における配送パターンの評価は知識ベース６から
評価情報を読込んで、評価対象の配送パターンに相対点
を付与することによって行われる。例えば、配送ルート
中の道路情報を見たときに知識ベース６の「道路評価項
目」が「混雑度合い＝３」と設定されていれば、最適パ
ターン決定部８はその配送ルートに３点を付与する。

【００２８】上記の如く、最適パターン決定部８は配送
パターン各々に相対点を付与していき、最終的に配送パ
ターン各々の総合点数を比較して最適な配送パターンを
決定する。最適パターン決定部８で決定された最適な配
送パターンは表示部９に送出されて表示される。

【００２９】このように、予め配送パターンを設定せ
ず、配送物の配送情報から配送ルートを設定することに
よって、どのような配送物が存在しても自動的に積載編
成や配送ルート立案を行うことができる。このとき、配
送情報が直接車輌毎に割当てられるため、車輌の積載効
率を上げることができる。

【００３０】また、道路情報などの配送に関する各種情
報が予め蓄積されている知識ベース６を用いることによ
って、ダイナミックに配送物の優先順位を考慮した配送
ルート案を立案することができる。これによって、車輌
の故障などが発生して車輌が足りなくなった場合でも、
負荷の軽い車輌によって２度配送するなど自動的に代替
案を立案することが可能となる。

【００３１】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、外
部から入力されて格納された配送物の配送先情報を含む
配送情報と、予め格納された少なくとも車輌の積載可能
容量を含む車輌情報とから車輌毎に配送物を割当てて積
載パターンを生成し、この積載パターンから少なくとも
優先顧客情報を含む情報を基に算出された車輌毎の配送
ルートのうち最適なルートを予め設定された少なくとも
道路情報を含む情報を基に抽出することによって、どの
ような配送物に対しても積載編成および配送ルートの立
案を自動的に行うことができ、車輌の積載効率を上げる
ことができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。

【図２】図１の積載パターン設定部４によってグルーピ
ングされた出荷指示情報の一例を示す図である。

【図３】従来例の構成を示すブロック図である。

【符号の説明】

１ 情報入力部 ２ 配送情報格納部 ３ 車輌情報格納部 ４ 積載パターン設定部 ５ 配送ルート立案部 ６ 知識ベース ７ 配送パターン格納部 ８ 最適パターン決定部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外部から入力されかつ少なくとも配送物
   の配送先情報を含む配送情報を格納する配送情報格納手
   段と、少なくとも前記配送物を運搬する車輌の積載可能
   容量を含む車輌情報を予め格納する車輌情報格納手段
   と、前記配送情報格納手段の前記配送情報と前記車輌情
   報格納手段の前記車輌情報とから前記車輌毎に前記配送
   物を割当てて積載パターンを生成する積載パターン生成
   手段と、前記積載パターン生成手段で生成された前記積
   載パターンから予め設定されかつ少なくとも優先顧客情
   報を含む情報を基に前記車輌毎の配送ルートを算出する
   配送ルート算出手段と、前記配送ルート算出手段で算出
   された前記配送ルートのうち最適なルートを予め設定さ
   れかつ少なくとも道路情報を含む情報を基に抽出する抽
   出手段とを有することを特徴とする配送計画立案装置。