JPH05189281A

JPH05189281A - 記憶装置のファイル割当て方式

Info

Publication number: JPH05189281A
Application number: JP4002975A
Authority: JP
Inventors: Takeshi Nagano; 毅永野; Masao Nagahata; 昌雄長畑; Keijiro Hori; 桂二郎堀; Mitsunori Takahashi; 備徳高橋
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1992-01-10
Filing date: 1992-01-10
Publication date: 1993-07-30

Abstract

(57)【要約】【目的】細切れの未使用領域の発生を防止すると共
に、少ないオーバーヘッドで最適なファイル割当てを行
なうこと。【構成】記憶装置に対するファイル割当て要求に対
し、既存のファイル作成状況に応じた領域評価関数を求
め、この領域評価関数で示される大きさより大きく、か
つ最も近い未使用領域を記憶装置上の未使用領域の中か
ら選択して割当てる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はディスク装置等の記憶装
置へのファイル割当て要求に対して、必要な大きさのフ
ァイルを割当てるファィル割当て方式に関し、詳しくは
要求されたファイルを未使用領域のいずれかに割当てる
際に、割当てる領域の選び方に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、コンピュ−タシステムにおいて
はディスク装置などに各種のファイルを作成し、ここに
必要なデ−タ等を格納するようにしているが、このよう
なファイルを作成する場合、ディスク装置の未使用領域
のどこに割当てるべきかが問題になる。

【０００３】そこで、従来は、ディスク装置の未使用領
域を、未使用領域表と未使用領域開始位置順表とで管理
するようにし、割当てるファイルの大きさ、使用期間、
使用頻度等を含む領域割当て要求があったならば、この
割当て要求に対して、ディスク装置の最適な位置にファ
イルを割当てるようにしている。この場合に、最適なフ
ァイルの割当て位置を決める方法としては、特開２−２
５７３２８号公報に記載のように、要求領域と同一の大
きさの未使用領域がない場合は、要求領域の大きさに最
も近い未使用領域を割当てるか、または未使用領域の中
の最大の領域を割当てるという方法が知られている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のファイル割当て方法では、最適なファイルの割
当て位置を決める時に、未使用領域表で示されている未
使用領域の大きさと要求条件とをすべて照合し、要求条
件を満足する領域を探しださなければならないため、デ
ィスク装置上に多くのファイルが既に割当てられている
状態では、未使用領域の大きさが十分存在したとして
も、要求条件を満足する領域を決定するまでに時間がか
かり、割当て処理のオーバーヘッドが大きいという問題
がある。

【０００５】また、前記公報で示されているように、要
求領域の大きさに最も近い未使用領域を割当てる方法で
は、ディスク装置上に細切れの未使用領域が散在し易く
なり、ディスク装置の利用効率が低下するという問題が
ある。

【０００６】本発明の目的は、細切れの未使用領域の発
生を防止すると共に、少ないオーバーヘッドで最適なフ
ァイル割当てを行なうことができる記憶装置のファイル
割当て方式を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、記憶装置に対するファイル割当て要求に対
し、既存のファイル作成状況に応じた領域評価関数を求
め、この領域評価関数で示される大きさより大きく、か
つ最も近い未使用領域を記憶装置上の未使用領域の中か
ら選択して割当てるようにした。

【０００８】また、一度もファイルを割当てられたこと
がない未使用領域の大きさが、要求されているファイル
の大きさ以上であれば、この未使用領域をファイル削除
によって発生した空き領域に優先して割当てるようにし
た。

【０００９】

【作用】上記手段によれば、ファイル割当て要求に対
し、既存のファイル作成状況に応じた領域評価関数を求
め、この領域評価関数で示される大きさより大きく、か
つ最も近い未使用領域を記憶装置上の未使用領域の中か
ら選択して割当てるので、無駄な細切れの領域が発生す
るのを防止できる。

【００１０】また、一度もファイルを割当てられたこと
がない未使用領域の大きさが、要求されているファイル
の大きさ以上であれば、この未使用領域をファイル削除
によって発生した空き領域に優先して割当てるので、少
ないオーバーヘッドで無駄なくファイルを割当てる。

【００１１】

【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
詳細に説明する。

【００１２】図１は本発明の一実施例を示すブロック図
であり、ファイル割当て要求２０に対しディスク装置Ａ
にファイルを割当てるファイル割当て装置１０は、ボリ
ューム未使用情報判定処理３０、ファイル解放領域順表
の作成処理４０、ファイル解放領域評価関数に基づくフ
ァイル解放領域検索処理５０、ファイル割当て６０から
構成されている。

【００１３】ここで、ファイル割当て要求２０は、割当
てるファイルの名称や割当てる領域の大きさを示す情報
などから構成されている。

【００１４】一方、ディスク装置Ａは、ボリューム管理
領域Ａ１０、ファイル管理領域Ａ２０、ファイル領域Ａ
３０から構成され、ボリューム管理領域Ａ１０には、デ
ィスク装置Ａを管理するために必要な各種情報が格納さ
れており、その中には図示のようにボリュームの未使用
領域先頭位置Ａ１０１とボリュームの未使用領域の大き
さＡ１０２とから成るボリューム未使用情報が含むまれ
ている。

【００１５】また、ファイル管理領域Ａ２０にはディス
ク装置Ａに存在する各ファイルを管理するために必要な
情報が各ファイル毎に格納されており、その中には、割
当てられているファイルの名称やファイルが使用してい
る領域の開始位置および大きさなどの情報が含むまれて
いる。ファイル領域Ａ３０は、実際に各ファイルに割当
てられている領域である。

【００１６】ここで、本発明の実施例において、ボリュ
ームの未使用領域とは、ファイル割当てが一度もされて
いないボリュームの最終領域に位置する空き領域のこと
であり、ファイルが削除されたことによって発生する空
き領域は、ファイル解放領域と定義する。

【００１７】図２は図１におけるファイル割当て装置１
０の処理の概要を示すフロ−チャ−トであり、図１のブ
ロック図に対応させて、ファィル割当て装置１０の主要
な処理の流れが記述されている。

【００１８】図３はファィル解放領域評価関数に基づく
ファイル解放領域検索処理５０を実行する際に使用する
領域評価関数の構造を示した説明図であり、領域評価関
数の式や条件を構成している要素が記述されている。

【００１９】図４はファィル解放領域検索処理の概要を
示すフロ−チャ−ト、図５は領域評価係数の決定方法の
一例を示した説明図であり、領域評価関数を形づける領
域評価係数の決定方法が記述されている。

【００２０】以下、これらの各図を参照して本実施例の
動作を説明する。

【００２１】今、例えば、図６に示す要求番号Ｂ１０，
Ｂ２０，Ｂ３０からなる一連のファイル割当て要求５０
０が発生したとき、デイスク装置Ａのファイル領域Ａ３
０が図７に示す状態であるとする。このとき、ボリュー
ム管理領域Ａ１０のボリュームの未使用領域先頭位置Ａ
１０１には、現在の未使用領域先頭位置Ｃ１００が、ボ
リュームの未使用領域の大きさＡ１０２には、現在の未
使用領域の大きさＣ１０２が格納されている。

【００２２】まず、ステップ１０２のファイル割当て要
求取得処理において、ファイル割当て要求Ｂ１０に対し
て割当てるファイルの名称「ＦＩＬＥ７」と割当てるフ
ァイルの大きさ「３５」を得る。

【００２３】続いて、ステップ１０４のボリューム未使
用情報判定処理において、ファイル割当て要求Ｂ１０に
割当てるファイルの大きさ「３５」と現在の未使用領域
の大きさＣ１０２とを比較する。この比較の結果、現在
の未使用領域の大きさＣ１０２の方が大きかったなら
ば、ファイル割当て処理６０を構成するステップ１１０
と１１２を実行し、目標のボリューム未使用領域Ｃ１０
２に割当て要求Ｂ１０に対するファイルを割当て、この
後、ボリューム管理領域Ａ１０およびファイル管理領域
Ａ２０の内容を更新する。

【００２４】詳しくは、ステップ１１０では、ファイル
領域Ａ３０の現在の未使用領域先頭位置Ｃ１００の先頭
からファイル割当て要求Ｂ１０のファイル「ＦＩＬＥ
７」を割当て、ボリューム管理領域Ａ１０のボリューム
の未使用領域先頭位置Ａ１０１およびボリュームの未使
用領域の大きさＡ１０２、さらにファイル管理領域Ａ２
０のボリューム空き情報を更新する。

【００２５】この割当て要求Ｂ１０に対するファイル
「ＦＩＬＥ７」を割当てたことにより、ファイル領域Ａ
３０の状態は図８のようになる。なお、この時に新たに
割当てたファイル「ＦＩＬＥ７」は斜線で示している。
そして、ステップ１１２を実行したことにより、ボリュ
ーム管理領域Ａ１０のボリュームの未使用領域先頭位置
Ａ１０１には、直前の未使用領域先頭位置「２５０」に
「ＦＩＬＥ７」の大きさ「３５」を加えた「２８５」と
いう最新の未使用領域先頭位置Ｃ１０４が格納され、ま
たボリュームの未使用領域の大きさＡ１０２には、最新
の未使用領域の大きさＣ１０６として「１５＝５０−３
５」が格納される。

【００２６】しかし、割当て要求Ｂ１０に割当てるファ
イルの大きさ「３５」に比べ、現在の未使用領域の大き
さＣ１０２の方が小さかったならば、ファイル解放領域
順表作成処理４０を構成するステップ１０６を実行す
る。この例では、割当て要求Ｂ１０に割当てるファイル
の大きさ「３５」に比べ、現在の未使用領域の大きさＣ
１０２の方が大きいので、ステップ１１０が実行され
る。

【００２７】次に、２番目のファイル割当て要求Ｂ２０
に対する割当て処理を同様にして実行する。すなわち、
ステップ１０２のファイル割当て要求取得処理において
新たに割当てるファイルの名称「ＦＩＬＥ８」と割当て
るファイルの大きさ「１７」を得る。続いて、ファイル
割当て要求Ｂ２０に割当てるファイルの大きさ「１７」
と現在の未使用領域の大きさＣ１０６（図８）とを比較
する。

【００２８】この時、現在の未使用領域の大きさＣ１０
６は「１５」に減少しているから、その比較結果は「小
さい」となる。これにより、ファイル割当て要求Ｂ１０
の場合と異なり、ステップ１０６のファイル解放領域順
表の作成処理を実行する。

【００２９】ステップ１０６では、デイスク装置Ａのボ
リューム管理領域Ａ１０とファイル管理領域Ａ２０を参
照して、図９に示すようなファイル解放領域順表６００
を作成すると共に、次のステップ１０８のファイル解放
領域検索処理で使用する領域評価関数２０２（図３）の
領域評価係数４０２（図５）を算出する。

【００３０】ファイル解放領域順表６００は、解放領域
番号６０２、解放領域の範囲６０４，空き領域の大きさ
６０６の要素から構成されており、ボリューム未使用領
域Ｄ５０も含めた各ファイル解放領域の大きさが小さい
順になるようにステップ１０６において作成される。こ
の場合、解放領域番号６０２にはファイル領域Ａ３０の
先頭から順に各ファイル解放領域に付けた番号Ｄ５０，
Ｄ２０，Ｄ４０，Ｄ１０，Ｄ３０が格納され、解放領域
の範囲６０４には、各ファイル解放領域の開始位置と終
了位置が「２８５〜３００」，「９０〜１１５」，「２
００〜２３０」，「２０〜５５」，「１３５〜１７５」
といった具合に格納される。また、空き領域の大きさ６
０６には、各解放領域の大きさが「１５」，「２５」，
「３０」，「３５」，「４０」といった具合に格納され
る。

【００３１】領域評価係数４０２は、例えば、図５に示
すように、ファイル領域Ａ３０の既存ファイルの容量の
平均値として算出する。ただし、既存ファイルが１つも
存在しない場合は領域評価係数４０２はゼロとする。こ
の例では、デイスク装置Ａのファイル領域Ａ３０が図８
に示した状態の時は、領域評価係数４０２＝２０＋２５＋２０＋２０＋２５＋２０＋３５／７ ≒２３となる。

【００３２】続く、ステップ１１０８のファイル解放領
域検索処理では、図９のファイル解放領域順表６００を
参照しながら、領域評価関数２０２と領域評価係数４０
２を用いたファィル解放領域の検索処理を実行し、ファ
イル割当て要求Ｂ２０に対するファイル「ＦＩＬＥ８」
を割当てる領域を決定する。

【００３３】図４にこのファイル解放領域検索処理の詳
細を示している。

【００３４】この検索処理では、まず、ステップ３２に
おいて、ファイル解放領域順表６００の中にファイル割
当て要求Ｂ２０が要求しているファイルの大きさＦＳＩ
ＺＥと等しい空き領域を持つファィル解放領域Ｅ（ｉ）
が存在するかどうかを検索する。もし、存在していたら
ステップ３０４を実行し、目的のファィル解放領域の情
報Ｅ（ｉ）を割当てる。このとき、目的のファィル解放
領域が複数存在していたときは、解放領域番号６０２の
値が最も小さい（すなわち、空き領域の大きさが最も小
さい）ファィル解放領域を採用する。

【００３５】この例のファイル割当て要求Ｂ２０が要求
しているファイルの大きさは「１７」であるので、ファ
イル解放領域順表６００の中にこれと等しい大きさの空
き領域を持つファィル解放領域Ｅ（ｉ）は存在しないこ
とになり、ステップ３０６の処理に移る。

【００３６】図３に示したように、領域評価関数２０２
の値Ｆ(ｉ)は、ファイル解放領域順表６００の各空き領
域の大きさＥ(ｉ)とファイル割当て要求Ｂ２０のファイ
ルの大きさＦＳＩＺＥ、領域評価係数ω１０、ファイル
解放領域の領域数Ｎによって定義される。ただし、ｉは
１≦ｉ≦Ｎを満たす整数である。

【００３７】そこで、ステップ３０６では、ファイル解
放領域順表６００の中に領域評価関数２０２のＦ（ｉ）
の値がＦ（ｉ）≧０になるようなファィル解放領域が存
在するかどうかを検索する。もし、存在しなかった場合
は、ステップ３１０の処理へと続く。

【００３８】この例における領域評価関数Ｆ（ｉ）は、
ω１０＝２３とすると、解放領域番号Ｄ２０Ｆ（ｉ）＝２５−１７−ω１０＝−１５Ｄ４０Ｆ（ｉ）＝３０−１７−ω１０＝−１０Ｄ１０Ｆ（ｉ）＝３５−１７−ω１０＝− ５Ｄ３０Ｆ（ｉ）＝４０−１７−ω１０＝０となる。

【００３９】従って、解放領域番号Ｄ３０の１つが存在
することになる。

【００４０】そこで、この例の場合はステップ３０８を
実行し、その中の１つのファィル解放領域を割当てる。
このとき、Ｆ（ｉ）≧０となる条件のファィル解放領域
が複数存在していたら、解放領域の大きさＥ（ｉ）が最
も小さいファィル解放領域を採用する。従って、この例
では、解放領域番号Ｄ３０が割当てられる。

【００４１】このステップ３０６、３０８の処理は次の
ことを意味している。すなわち、割当て要求より大きな
領域を持つ解放領域に対し、要求された大きさの領域を
実際に割当てた時、その残りとして、既存のファイルの
平均値以上で、かつその平均値にできるだけ近い領域が
確保されるように割当てるということである。

【００４２】このようにすることにより、その後に平均
的な大きさの割当て要求があったといは、その残りの領
域に割当てることにより、隣のファイルの割当て開始位
置との差がほとんどなくなり、いわゆる細切れの割当て
状態が発生するのを防止できる。

【００４３】続いて、図２のファイル割当て処理を構成
するステップ１１４によって、フファィル解放領域Ｄ３
０の開始位置Ｃ１０８からファイル割当て要求Ｂ２０に
対するファイル「ＦＩＬＥ８」を割当て、ファイル管理
領域Ａ２０の内容を更新する。この結果、ファイル領域
Ａ３０の状態は図１０のようになる。

【００４４】最後に、ファイル割当て要求Ｂ３０に対し
ても全く同様に、ファイル割当て要求に含まれるファイ
ルの名称「ＦＩＬＥ９」と割当てるファイルの大きさ
「２０」を取得し、図２のステップ１０４の判定処理実
行後、ファイル解放領域順表の作成処理を実行する。

【００４５】この処理によって、図１１に示すようなフ
ァイル解放領域順表７００が作成される。ここで、解放
領域番号Ｄ３５は、Ｄ３０からファイル割当て要求Ｂ２
０に割当てた残りの領域に付けた番号である。

【００４６】このとき、領域評価係数ω１０は、 ω１０＝２０＋１５＋２０＋２０＋１７＋２５＋２０＋３５）／８ ≒２１となる。

【００４７】続く、図４のファィル解放領域の検索処理
では、ステップ３０２の判定処理からステップ３０６へ
と処理が実行される。

【００４８】ステップ３０６の処理では、ファイル解放
領域順表７００の中に領域評価関数２０２のＦ（ｉ）の
値がＦ（ｉ）≧０になるようなファィル解放領域は存在
しないのでステップ３１０の処理へ移る。

【００４９】すなわち、この場合の領域評価関数Ｆ
（ｉ）は、ω１０＝２１になったので、解放領域番号Ｄ５０Ｆ（ｉ）＝１５−２０−ω１０＝−２６Ｄ３５Ｆ（ｉ）＝２３−２０−ω１０＝−１８Ｄ２０Ｆ（ｉ）＝２５−２０−ω１０＝−１６Ｄ４０Ｆ（ｉ）＝３０−２０−ω１０＝−１１Ｄ１０Ｆ（ｉ）＝３５−２０−ω１０＝− ６となる。

【００５０】従って、Ｆ（ｉ）≧０になるようなファィ
ル解放領域は存在しないのでステップ３１０の処理へ移
る。

【００５１】ステップ３１０では、領域評価係数ω１０
の値を強制的にゼロとする。続いて、ステップ３１２
で、再びファイル解放領域順表７００の中に領域評価関
数２０２のＦ（ｉ）の値がＦ（ｉ）≧０（但し、この時
のＦ（ｉ）は領域評価係数４０２の値をゼロにした場合
の値）になるようなファィル解放領域が存在するかどう
かを検索する。

【００５２】領域評価係数ω１０の値をゼロとするの
は、デイスク装置Ａのファイル領域Ａ３０上の各ファイ
ル解放領域の大きさがあまり大きくないからであり、こ
のような場合は、従来のようにファイル割当て要求の大
きさに最も近いファイル解放領域を割当てるということ
である。もし、存在しなかったらデイスク装置Ａ上に割
当てできる空き領域が存在しないので、ステップ３１４
でエラー処理を行い、ファイル割当て処理を終了する。

【００５３】この例では、ファイル解放領域順表７００
の中に領域評価関数２０２のＦ（ｉ）の値がＦ（ｉ）≧
０になるようなファィル解放領域Ｄ３５，Ｄ２０，Ｄ４
０，Ｄ１０が存在するが、このうちＤ３５がファイル割
当て要求の大きさに最も近いので、ステップ３０８を実
行し、目的のファィル解放領域Ｄ３５を割当てる。

【００５４】このステップ３０８の実行後、図２のステ
ップ１１４で、ファィル解放領域Ｄ３５の開始位置Ｃ１
１０からファイル割当て要求Ｂ３０のファイル「ＦＩＬ
Ｅ９」を割当て、ファイル管理領域Ａ２０の内容を更新
する。この結果、ファイル領域Ａ３０の状態は図１２の
ようになる。

【００５５】以上のように、この実施例によれば、ファ
イル領域Ａ３０中の未使用領域が十分あれば、ファイル
解放領域順表６００を検索すること無く、未使用領域の
先頭から割当て要求に対するファイルを割当てるので、
少ないオ−バヘッドで無駄なく割当てることができる。

【００５６】また、未使用領域が十分存在しない場合
は、領域評価関数２０２を使用して割当てるので、細切
れの未使用領域が発生するのを防止することができ、こ
れにより、ファイル割当て要求が要求している各ファイ
ルの大きさが一様である場合には、ファイル領域を効率
的に使用できるという優れた効果を発揮する。

【００５７】なお、この発明は上記実施例に限定される
ものでなく、要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能
である。

【００５８】例えば、領域評価関数２０２としては、既
存のファイル領域の大きさの平均値を用いたが、図５に
示すように、ユーザが指定した係数４０４を使用しても
よい。この領域評価係数４０４は、ファィル割当て装置
１０のユーザがファイル割当て要求２０の中に含ませて
与えるようにする。このようにすれば、ディスク装置上
の細切れの未使用領域の発生を防止するような更に極め
の細かいファィル割当てを行なうことができる。

【００５９】すなわち、例えば、ディスク装置Ａにかな
り多数の既存ファイルが存在し、そのファイルの大きさ
が一様でないとする。このような場合、上述の例では、
領域評価係数４０２に、既存ファイルの大きさの平均値
を使用しているので、この値が妥当でなくなってしまう
可能性がある。このようなとき、ディスク装置Ａの使用
状況を調べ、ユーザが指定した領域評価係数４０４を用
いれば、ディスク装置上の細切れの未使用領域の発生を
防止するような更に極めの細かいファィル割当てをする
ことができる。

【００６０】また、ファイル割当て要求取得のステップ
１０２では、ファィル割当て要求２０の中に領域評価係
数４０４が含まれていれば、その値を使用し、省略され
ていれば領域評価係数４０２を使用するようにすれば、
ユーザの負担がかからないファィル割当てを行なうこと
ができる。

【００６１】さらに、ディスク装置に限らず、主記憶装
置についても全く同様に適用することができる。

【００６２】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、要求され
たファイルの大きさに比べ、ファイルの未使用領域の大
きさが十分あれば、ファイル解放領域順表の検索なしに
要求された大きさのファイルを未使用領域に割当てるの
で、ディスク装置上に既存のファイルが多数存在する時
でも、少ないオーバーヘッドで無駄なくファイルを割当
てることができる。

【００６３】また、未使用領域の大きさが少なくなった
場合は、ファイルの作成状況に応じた領域評価関数を用
いてファイル解放領域順表の検索を行い、ディスク装置
上に要求された大きさのファイルを割当てるので、細切
れの無駄な領域が発生しないようにファイルを割当てる
ことができるという優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用したファイル割当て装置の一実施
例を示すブロック図である。

【図２】実施例におけるファイル割当て装置の処理の概
要を示すフロ−チャ−トである。

【図３】領域評価関数の定義を示す説明図である。

【図４】ファイル解放領域検索処理のアルゴリズムを示
すフロ−チャ−トである。

【図５】領域評価係数の決定方法の一例を示す説明図で
ある。

【図６】ファイル割当て要求の一例を示す説明図であ
る。

【図７】１番目のファイル割当て要求Ｂ１０実行前のフ
ァイル領域Ａ３０の状態を示す説明図である。

【図８】１番目のファイル割当て要求Ｂ１０実行後のフ
ァイル領域Ａ３０の状態を示す説明図である。

【図９】２番目のファイル割当て要求Ｂ２０実行時のフ
ァイル解放領域順表を示す説明図である。

【図１０】２番目のファイル割当て要求Ｂ２０実行後の
ファイル領域Ａ３０の状態を示す説明図である。

【図１１】３番目のファイル割当て要求Ｂ３０実行時の
ファイル解放領域順表を示す説明図である。

【図１２】３番目のファイル割当て要求Ｂ３０実行後の
ファイル領域Ａ３０の状態を示す説明図である。

【符号の説明】

Ａ…ディスク装置、Ａ１０…ボリューム管理領域、Ａ２
０…ファイル管理領域、Ａ３０…ファイル領域、１０…
ファイル割当て装置、２０……ファイル割当て要求、３
０…ボリューム未使用情報判定処理、４０…ファイル解
放領域順表の作成処理、５０…ファイル解放領域検索処
理、６０…ファイル割当て処理、２０２…領域評価関
数、４０２…領域評価係数、６００…ファイル解放領域
順表、７００……ファイル解放領域順表（ファイル割当
て要求Ｂ３０実行時）。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者高橋備徳神奈川県横浜市戸塚区戸塚町5030番地株式会社日立製作所ソフトウェア開発本部内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】記憶装置に対するファイル割当て要求に
対し、既存のファイル作成状況に応じた領域評価関数を
求め、この領域評価関数で示される大きさより大きく、
かつ最も近い未使用領域を記憶装置上の未使用領域の中
から選択して割当てることを特徴とする記憶装置のファ
イル割当て方式。
【請求項２】一度もファイルを割当てられたことがな
い未使用領域の大きさが、要求されているファイルの大
きさ以上であれば、この未使用領域をファイル削除によ
って発生した空き領域に優先して割当てることを特徴と
する請求項１記載の記憶装置のファイル割当て方式。
【請求項３】前記領域評価関数は、ファイル割当て要
求に対して未使用領域を割当てたとき、残りが既存のフ
ァイルの大きさの平均値以上になるような関数である請
求項１記載の記憶装置のファイル割当て方式。