JPH05188020A - 2次イオン質量分析法による定量分析方法及び2次イオン質量分析装置 - Google Patents

2次イオン質量分析法による定量分析方法及び2次イオン質量分析装置

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JPH05188020A
JPH05188020A JP4202975A JP20297592A JPH05188020A JP H05188020 A JPH05188020 A JP H05188020A JP 4202975 A JP4202975 A JP 4202975A JP 20297592 A JP20297592 A JP 20297592A JP H05188020 A JPH05188020 A JP H05188020A
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secondary ion
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quantitative analysis
ion mass
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JP4202975A
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Takeshige Tanigaki
武重 谷垣
Hisashi Hirano
尚志 平野
Hideki Kimura
秀樹 木村
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Sony Corp
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    • H01J49/14Ion sources; Ion guns using particle bombardment, e.g. ionisation chambers
    • H01J49/142Ion sources; Ion guns using particle bombardment, e.g. ionisation chambers using a solid target which is not previously vapourised
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
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    • G01N23/22Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00 by measuring secondary emission from the material
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    • G01N23/2255Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00 by measuring secondary emission from the material using electron or ion using incident ion beams, e.g. proton beams
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 成膜などの試料の前処理や装置の改良などを
施すことなく、2次イオン質量分析法により試料の表面
層の元素を定量分析する。 【構成】 被分析試料中の目的とする元素を注入エネル
ギーを変えてイオン注入した複数の標準試料を作製し、
これらの標準試料について目的とする元素を2次イオン
質量分析法により定量分析する。この定量分析の結果に
基づいて、1次イオン注入効果の及ぶ領域における2次
イオン生成率の補正関数を求め、2次イオン質量分析法
により被分析試料の表面層の目的とする元素について得
られる2次イオン強度をこの補正関数を用いて補正す
る。これによって、被分析試料の表面層の目的とする元
素を定量分析する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、2次イオン質量分析
法による定量分析方法及び2次イオン質量分析装置に関
し、特に、試料の表面層の元素を定量分析する場合に適
用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】2次イオン質量分析(SIMS)法は、
超高感度特性(〜ppbレベル)と深さ方向の高分解能
特性(〜1nm)とを有する分析方法である。このSI
MS法は、例えば半導体分野では、超低エネルギーイオ
ン注入による超浅領域のドーピング不純物の濃度分布を
知る場合などに最も有力な分析方法として注目されてい
る。
【0003】このSIMS法では、細く絞った1次イオ
ンビームを試料表面に照射して試料内の原子をたたき出
し、その一部のイオン化した粒子群、すなわち2次イオ
ンを質量分析する。通常、1次イオンのエネルギーとし
ては、スパッタリング効率の高い数keVから20ke
V程度が用いられる。従って、このSIMS法では、分
析領域が時々刻々1層ずつ剥ぎ取られると同時に、その
領域内の深さ方向にイオン注入現象が起こる。
【0004】一方、1次イオンによるある特定の元素の
2次イオンの発生確率、すなわち2次イオン生成率は、
固有のイオン化ポテンシャルや試料表面の仕事関数など
により強く支配されている。換言すると、2次イオン生
成率は、試料の母材(マトリックス)や共存する元素種
や試料の最表面の化学的状態などに大きく依存してい
る。
【0005】ところで、SIMS法による実際の分析で
は、1次イオン種として分子状または原子状の酸素イオ
ン(322 + 16- など)が多く用いられている。と
ころが、この場合、試料の最表面からある深さ(臨界深
さDX )までは、酸素濃度が平衡に達しないため、2次
イオン生成率も時々刻々変化してしまう。この現象は1
次イオン注入効果と呼ばれている。あるいは、この1次
イオン注入効果は、1次イオンが試料の最表面層に注入
され、その濃度分布に依存して2次イオン生成率が時々
刻々変化する現象と言うこともできる。いずれにして
も、この1次イオン注入効果により、試料の最表面から
深さX≦DX の領域で得られる2次イオン強度の解釈が
困難となり、このため試料の表面層の不純物などの元素
を定量分析することは不可能であった。
【0006】この問題を解決するために、多くの方法が
これまでに提案されている。
【0007】第1の方法は、目的とする元素の実測され
た2次イオン強度を各深さ位置で同時に実測された母材
の2次イオン強度を用いて規格化し、この規格化された
2次イオン強度に基づいて濃度計算を行う方法である。
【0008】第2の方法は、被分析試料の表面に厚さが
50〜100nmの何らかの膜(試料がSiの場合には
多結晶Si膜または非晶質Si膜)をあらかじめ形成し
てこの膜内に1次イオン注入効果の影響が及ぶ領域を閉
じ込めてしまい、分析対象領域における2次イオン生成
率を一定化する方法である。
【0009】第3の方法は、SIMSの分析室内に酸素
ガスを圧力〜10-3Paに故意に導入して酸素雰囲気を
形成することにより1次イオン注入効果の影響が及ぶ領
域の形成を間接的に除去し、それによって2次イオン生
成率の深さ位置による変化を抑えて一定化する方法であ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記第1の方法は、2
次イオン生成率の深さ位置による変化状態が2次イオン
種に依存せず同一である場合にのみ有効なものである。
しかし、この仮定は一般的には成立しないので、この第
1の方法は単なる簡便法に過ぎない。
【0011】また、上記第2の方法は、SIMS分析に
先立って常に成膜可能とは限らない上、この成膜に伴う
汚染(コンタミネーション)や熱的擾乱による不純物分
布の変化が発生するおそれがある。
【0012】さらに、上記第3の方法は、分析室内に酸
素を故意に導入することが後の分析に悪影響を及ぼすた
め、あまり好ましくない。
【0013】従って、この発明は、成膜などの試料の前
処理や装置の改良などを施すことなく、試料の表面層の
目的とする元素を定量分析することができる2次イオン
質量分析法による定量分析方法を提供することにある。
【0014】この発明の他の目的は、試料の表面層の目
的とする元素を定量分析することができる2次イオン質
量分析装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の一の発明は、被分析試料中の目的とする
元素を2次イオン質量分析法により定量分析するように
した2次イオン質量分析法による定量分析方法におい
て、目的とする元素を注入エネルギーを変えてイオン注
入した複数の標準試料について目的とする元素を2次イ
オン質量分析法により定量分析し、2次イオン質量分析
法により被分析試料の表面層の目的とする元素について
得られる2次イオン強度を複数の標準試料についての定
量分析の結果に基づいて補正するようにしたものであ
る。
【0016】また、この発明の他の発明は、2次イオン
質量分析装置において、2次イオン質量分析法により被
分析試料の表面層の目的とする元素について得られる2
次イオン強度を、目的とする元素を注入エネルギーを変
えてイオン注入した複数の標準試料について目的とする
元素を2次イオン質量分析法により定量分析した結果に
基づいて補正する機能を備えたものである。
【0017】
【作用】上述のように構成されたこの発明の一の発明の
2次イオン質量分析法による定量分析方法によれば、標
準試料についての2次イオン質量分析法による定量分析
の結果に基づく補正により被分析試料の表面層における
1次イオン注入効果による影響を除去することができる
ので、被分析試料の表面層の目的とする元素を定量分析
することができる。しかも、この場合、成膜などの試料
の前処理や装置の改良などを施す必要はまったくない。
【0018】また、上述のように構成されたこの発明の
他の発明の2次イオン質量分析装置によれば、標準試料
についての2次イオン質量分析法による定量分析の結果
に基づいて、被分析試料について実測された2次イオン
強度分布を補正することができることにより、被分析試
料の表面層における1次イオン注入効果による影響を除
去することができ、これによって被分析試料の表面層の
目的とする元素を定量分析することができる。
【0019】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照しながら説明する。
【0020】実施例を説明する前に、SIMSによる分
析データの定量補正の必要性について改めて説明すると
ともに、1次イオン注入効果の影響が及ぶ領域と諸量と
の相関について説明する。
【0021】一般に、SIMS法による定量分析では、
未知試料とともに、これと同質母材にイオン注入などを
行うことにより作製された濃度標準試料を用意し、同一
の条件下で両者をSIMS分析する。今、ある固体試料
中に含有される元素(j)の特定質量の2次イオンの強
度をIj とすると、これは式(1)で与えられる。
【0022】
【数1】 ここで、Ip は1次イオン電流、η、Sはそれぞれ2次
イオン透過率及びスパッタリング比である。また、
j 、Cj はそれぞれ元素(j)の2次イオン生成率及
び濃度(原子濃度)である。
【0023】この場合、通常は、未知試料と標準試料と
の両者間で式(1)の右辺の四つの因子(η、S、
j 、Ip )はそれぞれ相等しいと仮定し、これらをま
とめて相対感度係数Kとして取り扱う。しかし、これに
は「試料の深さ位置に依存せず2次イオン生成率Yj
一定」という仮定が含まれている。ところが、すでに述
べたように、この仮定は1次イオン注入効果の及ぶ表面
層ではまったく成立しなくなる。ここに、何らかの定量
補正の必要が生じるのである。
【0024】上述のように、通常のSIMS条件下で
は、スパッタリング現象と1次イオン注入効果とが同時
に生じる。
【0025】今、1次イオンビームの照射直後から時間
tを経た後に露出する試料表面(これを実効表面と呼
び、初期表面からの距離をXとする)に着目し、この位
置における注入イオン(酸素イオン)の濃度をCs とす
ると、これは一般に式(2)で与えられる。
【0026】
【数2】 ここで、Jp は1次イオン電流密度、Vs はスパッタリ
ング速度、Rp 、ΔRp はそれぞれ1次イオンの投影飛
程及び投影標準偏差、θは1次イオンの照射角度(入射
角度)(図1参照)、qは電荷素量である。
【0027】一般にはVs ∝Jp 、X=∫Vs (t)d
tが成立するが、以下においては簡単のためにVs 一定
として扱う。
【0028】式(2)の{ }内の因子は、飽和濃度K
O (t→∞に対してCs →KO )に達するまでの表面近
傍の分布形状を与え、また、{ }外の因子はその絶対
値を与える。
【0029】今、仮にCs が飽和濃度KO の99%に達
する深さを臨界深さDX とおき、このDX の1次イオン
の照射角度依存性及び1次イオンエネルギー依存性を調
べてみると、それぞれ図2及び図3に示すようになる。
図2及び図3より、臨界深さDX は照射角度が大きくな
るにつれて減少し、1次イオンエネルギーが大きくなる
につれて増大することがわかる。
【0030】さて、この実施例においては、1次イオン
注入効果が及ぶ領域における深さ位置の変化に対する2
次イオン生成率の補正関数を導出し、実測された2次イ
オン強度をこの補正関数を用いて補正することにより定
量補正を行い、それによって定量分析を行う。以下、順
を追ってその方法について説明する。
【0031】なお、以下においては、自然酸化膜や水蒸
気の吸着などによる汚染層を有する試料の最表層がSI
MSデプス・プロファイリング形状に影響を及ぼす領域
を領域I 、1次イオン注入効果の影響が及ぶ、より深い
領域を領域II、1次イオン注入効果の影響がもはや及ば
ない、さらに深い領域を領域III と呼ぶ。
【0032】この実施例においては、以下の手順により
補正関数を導出する。ここでは、最初にSi基板の表面
層のBを定量分析する場合について考え、次にSi基板
の表面層のAsを定量分析する場合について考える。
【0033】Si基板の表面層のBの定量分析
【0034】まず、Si基板に、49BF2 + を注入エネ
ルギー3.3〜55keV(11+ の注入エネルギーに
換算すると0.74〜12.35keV)の範囲で8段
階に変えて、いずれもドーズ量1×1013/cm2 でイ
オン注入した標準試料1〜8を作製する。各標準試料1
〜8の作製条件を表1にまとめて示す。ここで、注入エ
ネルギーは、注入不純物である11+ の分布ピークの深
さ、すなわち投影飛程Rp がほぼ表1に示す値となるよ
うにLSS理論による投影飛程データから算出すること
により設定されたものである。
【0035】 表1 試料作製条件 ─────────────────────────────── 試料No. 注入エネルギー(keV) 投影飛程 49BF2 + 11+ 換算 Rp (nm) ─────────────────────────────── 1 3.3 0.74 5 2 8 1.80 10 3 11 2.47 15 4 18 4.04 20 5 24 5.39 25 6 30 6.73 30 7 48 10.78 45 8 55 12.35 50 ───────────────────────────────
【0036】次に、最適なSIMS分析条件をあらかじ
め探索しておき、この条件下で上記標準試料1〜8の11
+ 2次イオン強度分布の測定を行う。このSIMS分
析には、Cameca社製ims−3Fを使用した。な
お、この装置では、1次イオンの照射角度θは30°に
固定されている。
【0037】最適なSIMS分析条件は、予備実験によ
り、表2のように決定された。
【0038】表2 SIMS分析条件 ──────────────────────── 1次イオン種 322 + 1次イオン電流(Ip ) 120nA 1次イオン加速電圧(Vp ) 15kV ラスター・サイズ(LR ) 500μm 分析領域 62μmφ 検出イオン種/極性 11+ 29Si+ ────────────────────────
【0039】図4〜図11はそれぞれ標準試料1〜8に
ついて行ったSIMS分析の結果であり、29Si+ 2次
イオン強度I(29Si+ )に対する11+ 2次イオン強
度I(11+ )の相対2次イオン強度I(11+ )/I
29Si+ )の深さ依存性を示すものである。
【0040】図4〜図11において11+ 2次イオン強
度分布の投影飛程に対応するピーク点に着目し、それら
の出現深さ位置を求める。そして、これらの出現深さ
(X)に対して、2次イオン強度(相対2次イオン強
度)Iの値を図12に示すようにプロットする。ただ
し、図12の横軸Xは試料の領域I 、II間の界面から測
った深さである。
【0041】図12より、X=DX =24nmを境とし
て、I−X相関が正・負反転を起こすことがわかる。す
なわち、X≦DX の領域ではXが大きくなるとIは増大
するが、X≧DX の領域ではXが大きくなるとIは減少
する。
【0042】次に、ピーク点の各出現深さに対する2次
イオン強度Iのデータから、最小2乗法により、次のよ
うにして図12のI−Xプロット曲線を求める。
【0043】今、I、Xの両対数間に理論予測される線
形関係が保たれると仮定する。そして、1次イオン注入
効果の影響を受ける領域(X≦DX )と1次イオン注入
効果の影響を受けない領域(X≧DX )との各領域ごと
に、最小2乗法により、次の実験式(3)を求める。
【0044】
【数3】 ここで、i=1、2であり、それぞれX≦DX の領域、
X≧DX の領域に対応する。
【0045】式(3)におけるαi 、βi の値は表3に
示す通りである。
【0046】 表3 各領域のαi 、βi の値 ─────────────────────────── 領域 αi βi ─────────────────────────── X≦DX (i=1) 1.2×10-4 0.96 X≧DX (i=2) 3.6×10-2 −0.86 ───────────────────────────
【0047】今、二つの領域i=1、2内で、ある不純
物元素が同一濃度(C1 、C2 )であるような微小体積
(ΔV1 、ΔV2 )に着目すると、式(3)より、一般
にそれぞれ式(4)、式(5)及び式(6)の関係が成
立する。
【0048】
【数4】
【数5】
【数6】 ここで、Y1 、Y2 はそれぞれ領域i=1及び領域i=
2における2次イオン生成率である。
【0049】さて、ここでi=1で示した領域、すなわ
ち領域II内では、2次イオン生成率Yが1次イオン注入
効果の影響を受けて深さXの関数として変化し、従って
2次イオン電流もまた深さXの関数として変化するとみ
なす。
【0050】このように考えて改めてY1 =YR ・Y
(X≦DX )、Y2 =Y(X≧DX )とおくと、式
(4)、式(5)及び式(6)より、式(7)が得られ
る。
【0051】
【数7】
【0052】さらに、X=DX においてはI1 (DX
=I2 (DX )であることからY1(DX )=Y2 (D
X )となり、従ってYR (DX )=1となる。
【0053】今、
【数8】 とおくと、これはX≦DX における2次イオン生成率の
変化を表す。すなわち、領域IIにおける2次イオン生成
率は、1次イオン種である酸素の濃度が試料基板中で飽
和するまでの間、式(8)で表される関数f(X)に従
って変化する。表3の実験値を用いてf(X)−Xの関
係をプロットしてみると、図13のようになる。
【0054】式(8)及び図13に示されるf(X)が
求める補正関数である。そして、このようにして導出さ
れた補正関数f(X)を用いることにより、1次イオン
注入効果の影響が及ぶ領域I で実測された2次イオン強
度Iexp (X)を式(9)を用いて補正計算し、それに
よって補正された2次イオン強度Icorrを求めることが
できる。
【0055】
【数9】
【0056】次に、以上のようにして導出した補正関数
f(X)を用いて、超浅領域で実際に得られたBの2次
イオン強度分布の補正をし、Bを定量分析する方法につ
いて説明する。
【0057】ここで、評価試料としては、Si基板上に
膜厚8nmのSiO2 膜を形成したものにBF2 + を注
入エネルギー15keV、ドーズ量3×1015/cm2
でイオン注入したままのもの(試料Aとする)と、これ
にさらに550℃、1hのプレアニール及びエキシマレ
ーザによる870mJ/cm2 のエネルギー密度での2
0sのレーザアニールを行ったもの(試料Bとする)と
の2種類を用いた。
【0058】これらの試料A及びBについてSIMS分
析を行うことにより得られたBの濃度分布に上述の補正
関数f(X)を用いて定量補正を施した後の深さ方向の
Bの濃度分布(点線)を補正前のもの(実線)と重ねて
図14に示す。
【0059】図14において、補正前のB濃度分布曲線
を見ると、B濃度分布の見掛け上のピークが、試料Aに
ついてはX=13.0nm、試料BについてはX=1
7.5nmの位置に現れている。ところが、試料Aにお
いて予測されるB濃度分布のピーク位置は、Si基板上
に形成されたSiO2 膜の膜厚を考慮すると、Si基板
表面から約3.6nmとなり、従って図14におけるB
の濃度分布のピーク位置よりも〜10nm浅い位置に現
れてよい。このことから、図14において現れたピーク
点は実際のB濃度分布のピークを反映したものではない
ことがわかる。
【0060】一方、図14において、補正関数f(X)
を用いて定量補正を施した後のBの濃度分布を見ると、
試料A、Bともに、補正前の濃度分布において見られた
ピークは現れておらず、Xが大きくなるにつれて濃度が
単調に減少していることがわかる。この場合、アニール
を施した試料Bでは、1次イオン注入効果の影響が及ぶ
領域IIの浅い側では濃度低下を起こし、逆に深い側では
より高濃度の分布となっていることが明らかである。な
お、深い領域III においては、アニールを施した試料B
の方がアニールを施さない試料AよりもB濃度が高くな
っており、このことからアニールによるBの拡散により
Bの再分布が起きている様子がよくわかる。
【0061】このように、補正関数f(X)を用いて定
量補正を施すことにより、補正前の濃度分布では解釈し
難い点に対して容易に説明を与えることができる。
【0062】なお、定量補正前後の濃度分布の他の例を
図15に示す。
【0063】Si基板の表面層のAsの定量分析
【0064】まず、Si基板に、75As+ を注入エネル
ギー3.9〜75keVの範囲で9段階に変えて、いず
れもドーズ量4.1×1014/cm2 でイオン注入した
標準試料11〜19を作製する。各標準試料11〜19
の作製条件を表4にまとめて示す。ここで、注入エネル
ギーは、上述のBの定量分析の場合と同様に、注入不純
物である75As+ の分布ピークの深さ、すなわち投影飛
程Rp がほぼ表4に示す値となるようにLSS理論によ
る投影飛程データから算出することにより設定されたも
のである。
【0065】 表4 試料作製条件 ───────────────────────────────── 試料No. 注入エネルギー 投影飛程 ピーク濃度 (keV) Rp (nm) (原子/cm3 ) ───────────────────────────────── 11 3.87 5 8.59×1020 12 10.50 10 4.36×1020 13 18.50 15 2.91×1020 14 27.50 20 2.17×1020 15 36.50 25 1.75×1020 16 45.00 30 1.50×1020 17 55.00 35 1.27×1020 18 65.00 40 1.12×1020 19 75.00 45 1.00×1020 ─────────────────────────────────
【0066】次に、Bの定量分析の場合と同様にして、
あらかじめ探索された最適なSIMS分析条件下で上記
標準試料11〜19の75As+ 2次イオン強度分布の測
定を行う。このSIMS分析には、Cameca社製i
ms−4Fを使用した。
【0067】最適なSIMS分析条件は、予備実験によ
り、表5のように決定された。
【0068】 表5 SIMS分析条件 ─────────────────────────────── 1次イオン種 322 + 1次イオン電流(Ip ) 140nA 1次イオン加速電圧(Vp ) 15kV ラスター・サイズ(LR ) 500μm 分析領域 62μmφ 検出イオン種/極性 75As+ 29Si+ 分析モード エネルギーオフセットモード (オフセット電圧60V) ───────────────────────────────
【0069】表5に示す分析条件はBの定量分析の場合
の分析条件とほぼ同一のものであるが、この場合には、
75As+ の妨害イオンである(29Si30Si16 +)の
影響を取り除くために、2次イオンの分析モードとして
エネルギーオフセットモード(オフセット電圧60V)
を用いている。
【0070】図16〜図24はそれぞれ標準試料11〜
19について行ったSIMS分析の結果であり、29Si
+ 2次イオン強度I(29Si+ )に対する75As+ 2次
イオン強度I(75As+ )の相対2次イオン強度I(75
As+ )/I(29Si+ )の深さ依存性を示すものであ
る。
【0071】図16〜図24において領域I 、領域II及
び領域III を区分した上、領域I 及び領域IIの幅
(t1 、t2 )、75As+ 2次イオン強度分布のピーク
深さX及びそれに対する相対2次イオン強度Iを測定し
た結果を表6に示す。ここで、t2 は領域I 、IIの間界
面から29Si+ 2次イオン強度がその飽和値の84.1
3%になるところまでの幅である。図25にt1
2 、X及びIの定義を示す。
【0072】 表6 領域I 、IIの実測幅、ピーク深さX及び相対2次イオン強度I ───────────────────────────────── 試料No. 領域I 領域II X I t1 (nm) t2 (nm) (nm) (×103 ) ───────────────────────────────── 11 3.3 19.0 12.4 0.3 12 2.6 18.0 16.0 0.9 13 2.5 18.0 17.5 1.4 14 2.6 18.0 21.7 1.5 15 2.8 18.0 24.3 1.9 16 2.8 18.0 28.4 1.5 17 2.7 18.0 33.0 1.4 18 2.8 19.0 40.1 1.3 19 2.5 17.0 43.2 1.1 ─────────────────────────────────
【0073】表6の測定値からXに対してIをプロット
すると図26に示すようになり、I−X相関が明らかで
ある。すなわち、75As+ の注入エネルギーが36.5
〜75keV(標準試料15〜19)の範囲で減少する
につれて、Xは小さくなり、Iは増加する。この傾向は
理論的に予想されるものと合致している。しかし、注入
エネルギーが27.5〜36.5keV付近(ピーク深
さ約24.3〜27.1nm)(標準試料14、15)
を境界として、Xは減少するがIは理論的に予想される
傾向と逆に減少傾向に転じていることが明らかである。
なお、LSS理論から予想されるAs濃度分布のピーク
値を注入エネルギーによって決定される投影飛程に対し
てプロットした曲線を図26において一点鎖線で示す。
【0074】以上のような実測及び予測された分布特性
から、注入エネルギーが低い(3.9≦E≦27.5〜
36.5keV)方の標準試料11〜14では、注入エ
ネルギーが低いものほど(ピーク深さが浅いものほど)
その相対2次イオン強度IはAsの真の濃度値を反映し
ていないことが明らかである。
【0075】さて、表6の各ピーク深さXに対する相対
2次イオン強度Iのデータから、Bの定量分析の場合と
同様にして、最小2乗法により、I−Xプロット曲線を
求める。この場合、式(3)におけるαi 、βi の値は
表7に示す通りである。
【0076】 表7 各領域のαi 、βi の値 ─────────────────────────── 領域 αi βi ─────────────────────────── X≦DX (i=1) 2.00×10-7 3.00 X≧DX (i=2) 2.40×10-2 −0.81 ───────────────────────────
【0077】表7の実験値を用いて式(8)よりf
(X)を求め、このf(X)を用いて式(9)より補正
された2次イオン強度Icorrを求めることができる。
【0078】補正式の検討
【0079】上述のように、1次イオン注入効果の影響
が及ぶ領域(領域II)における2次イオン生成率の変化
は式(8)で表される。この式(8)中のDX は、分析
時に照射された1次イオン種、すなわち酸素の濃度が基
板中で飽和するまでの深さである。従って、DX は1次
イオンの設定条件に依存することは明らかである。
【0080】次に、式(8)の指数部(β1 −β2
は、図26から明らかなように、β2 は1次イオン注入
効果の影響が及ばない領域(領域III )における2次イ
オン強度の変化を表している。なお、この領域III にお
ける2次イオン生成率は一定とする。一方、β1 は1次
イオン注入効果の影響が及ぶ領域(領域II)における2
次イオン強度の変化、従って2次イオン生成率の変化を
表している。
【0081】以上より、2次イオン生成率と直接関連す
るのは式(8)の指数部であることが明らかである。
【0082】一方、2次イオン生成率は元素によって異
なることがわかっている。従って、式(8)において元
素に依存する部分は指数部であることから、この指数部
の値と元素との関係を明らかにすることにより、各種の
元素に適用可能な汎用的補正式の導出が可能であること
が予想される。
【0083】そこで、上述のBの定量分析の場合の実験
より求められた式(8)の指数部の値とAsの定量分析
の場合の実験より求められた式(8)の指数部の値との
比較を行った。表8に、各実験結果より求めた2次イオ
ン生成率の変化を表すβ1 、β2 及び(β1 −β2 )の
値を示す。
【0084】 表8 2次イオン生成率の変化を表す要因 ─────────────────────────── 元素 β1 β2 β1 −β2 ─────────────────────────── B 0.96 −0.86 1.82 As 3.00 −0.81 3.81 ───────────────────────────
【0085】表8より、Asの定量分析の場合における
式(8)の指数部(β1 −β2 )の値はBの定量分析の
場合におけるそれの約2倍であることがわかる。
【0086】以上のように、この実施例によれば、被分
析試料について実測された2次イオン強度を補正関数f
(X)を用いて定量補正することにより、試料の前処理
や装置の改良などを何ら施すことなく、Si基板の表面
層のB及びSi基板の表面層のAsを超高感度で定量分
析することができる。この実施例による手法は、種々の
シャロードーピング技術により導入された超浅領域の不
純物濃度分布や基板最表面の汚染状態などの評価法とし
て極めて好適なものである。
【0087】また、以上のような定量補正の機能を2次
イオン質量分析装置にあらかじめ持たせておくことによ
り、定量補正されたSIMS分析データを2次イオン質
量分析装置から直接的に得ることができる。そして、元
素種と母材との種々の組み合わせに対して、標準試料に
ついてのSIMS分析結果に基づいて補正関数を導出
し、この補正関数に基づく定量補正の機能を2次イオン
質量分析装置にあらかじめ持たせておくことにより、元
素種と母材との種々の組み合わせに対して、定量補正さ
れたSIMS分析データを2次イオン質量分析装置から
直接的に得ることができる。
【0088】以上、Si基板中のBを定量分析する場合
及びSi基板中のAsを定量分析する場合について説明
したが、上述と同様なイオン注入標準試料の作製及びそ
れについてのSIMS分析並びにこのSIMS分析の結
果に基づく補正関数の導出を行うことにより、あるゆる
元素種と母材との組み合わせに対して、1次イオン注入
効果の影響を受けた2次イオン生成率の補正を行い、絶
対濃度分布を定量的に求めることが可能である。B/S
i及びAs/Si以外の元素種/母材の組み合わせの例
を表9に挙げる。
【0089】 表9 母材/元素種の組み合わせの例 ─────────────────── 元素種 母材 ─────────────────── P Si Sb Si B SiO2 P SiO2 As SiO2 Si GaAs Zn GaAs ───────────────────
【0090】母材は、表9に挙げたもの以外に、Alな
どの金属やGaAs以外の化合物半導体であってもよ
い。
【0091】また、上述の実施例においては、1次イオ
ン種として322 + を用いた場合について説明したが、
322 + 以外のものを1次イオン種として用いることも
可能である。その例をDX とともに表10に示す。
【0092】 表10 1次イオン種と臨界深さDX ─────────────────────────────────── 1次 実効加速 1次イオン Rp ΔRp X イオン種 エネルギー 照射角度 (keV) (°) (nm) (nm) (nm) ─────────────────────────────────── N+ 5.3 30 11.7 6.5 23.4 N- 10.5 30 23.0 11.0 42.2 O+ 5.3 30 11.3 7.0 24.1 O- 17.5 30 37.6 17.8 68.6 Ar+ 10.5 30 12.9 5.9 23.1 Ga+ 25.0 30 19.0 8.5 33.7 Xe+ 10.5 30 9.3 3.1 14.4 Cs+ 14.5 30 11.0 3.3 16.2 ─────────────────────────────────── (N+ 及びO+ は実際は分子状イオンで使用)
【0093】
【発明の効果】以上述べたように、この発明の2次イオ
ン質量分析法による定量分析方法によれば、成膜などの
試料の前処理や装置の改良などを施すことなく、試料の
表面層の目的とする元素を定量分析することができる。
また、この発明の2次イオン質量分析装置によれば、試
料の表面層の目的とする元素を定量分析することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】SIMS法における試料表面への1次イオンの
照射角度を示す図である。
【図2】臨界深さの1次イオン照射角度依存性を示すグ
ラフである。
【図3】臨界深さの1次イオンエネルギー依存性を示す
グラフである。
【図4】この発明の一実施例において標準試料1につい
てのSIMS分析により得られた11+ 29Si+ 相対
2次イオン強度分布を示すグラフである。
【図5】この発明の一実施例において標準試料2につい
てのSIMS分析により得られた11+ 29Si+ 相対
2次イオン強度分布を示すグラフである。
【図6】この発明の一実施例において標準試料3につい
てのSIMS分析により得られた11+ 29Si+ 相対
2次イオン強度分布を示すグラフである。
【図7】この発明の一実施例において標準試料4につい
てのSIMS分析により得られた11+ 29Si+ 相対
2次イオン強度分布を示すグラフである。
【図8】この発明の一実施例において標準試料5につい
てのSIMS分析により得られた11+ 29Si+ 相対
2次イオン強度分布を示すグラフである。
【図9】この発明の一実施例において標準試料6につい
てのSIMS分析により得られた11+ 29Si+ 相対
2次イオン強度分布を示すグラフである。
【図10】この発明の一実施例において標準試料7につ
いてのSIMS分析により得られた11+ 29Si+
対2次イオン強度分布を示すグラフである。
【図11】この発明の一実施例において標準試料8につ
いてのSIMS分析により得られた11+ 29Si+
対2次イオン強度分布を示すグラフである。
【図12】この発明の一実施例において標準試料1〜8
にイオン注入されたBの分布ピーク点における11+
29Si+ 相対2次イオン強度の深さ依存性を示すグラフ
である。
【図13】この発明の一実施例において得られた2次イ
オン生成率の補正関数を示すグラフである。
【図14】図13に示す補正関数を用いた定量補正の前
後のB濃度分布の例を示すグラフである。
【図15】図13に示す補正関数を用いた定量補正の前
後のB濃度分布の他の例を示すグラフである。
【図16】この発明の一実施例において標準試料11に
ついてのSIMS分析により得られた75As+ 29Si
+ 相対2次イオン強度分布を示すグラフである。
【図17】この発明の一実施例において標準試料12に
ついてのSIMS分析により得られた75As+ 29Si
+ 相対2次イオン強度分布を示すグラフである。
【図18】この発明の一実施例において標準試料13に
ついてのSIMS分析により得られた75As+ 29Si
+ 相対2次イオン強度分布を示すグラフである。
【図19】この発明の一実施例において標準試料14に
ついてのSIMS分析により得られた75As+ 29Si
+ 相対2次イオン強度分布を示すグラフである。
【図20】この発明の一実施例において標準試料15に
ついてのSIMS分析により得られた75As+ 29Si
+ 相対2次イオン強度分布を示すグラフである。
【図21】この発明の一実施例において標準試料16に
ついてのSIMS分析により得られた75As+ 29Si
+ 相対2次イオン強度分布を示すグラフである。
【図22】この発明の一実施例において標準試料17に
ついてのSIMS分析により得られた75As+ 29Si
+ 相対2次イオン強度分布を示すグラフである。
【図23】この発明の一実施例において標準試料18に
ついてのSIMS分析により得られた75As+ 29Si
+ 相対2次イオン強度分布を示すグラフである。
【図24】この発明の一実施例において標準試料19に
ついてのSIMS分析により得られた75As+ 29Si
+ 相対2次イオン強度分布を示すグラフである。
【図25】標準試料11〜19について実測された領域
I 、IIの幅(t1 、t2 )、分布のピーク深さX及びそ
れに対応する相対2次イオン強度Iの定義を示すグラフ
である。
【図26】この発明の一実施例において標準試料11〜
19にイオン注入されたAsの分布ピーク点における75
As+ 29Si+ 相対2次イオン強度の深さ依存性を示
すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被分析試料中の目的とする元素を2次イ
    オン質量分析法により定量分析するようにした2次イオ
    ン質量分析法による定量分析方法において、 上記目的とする元素を注入エネルギーを変えてイオン注
    入した複数の標準試料について上記目的とする元素を2
    次イオン質量分析法により定量分析し、 2次イオン質量分析法により上記被分析試料の表面層の
    上記目的とする元素について得られる2次イオン強度を
    上記複数の標準試料についての定量分析の結果に基づい
    て補正するようにしたことを特徴とする2次イオン質量
    分析法による定量分析方法。
  2. 【請求項2】 2次イオン質量分析法により被分析試料
    の表面層の目的とする元素について得られる2次イオン
    強度を、上記目的とする元素を注入エネルギーを変えて
    イオン注入した複数の標準試料について上記目的とする
    元素を2次イオン質量分析法により定量分析した結果に
    基づいて補正する機能を備えた2次イオン質量分析装
    置。
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