JPH05187424A - 皿形ナットおよびこれを使用した機械的部材の結合方法 - Google Patents

皿形ナットおよびこれを使用した機械的部材の結合方法

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JPH05187424A
JPH05187424A JP2436792A JP2436792A JPH05187424A JP H05187424 A JPH05187424 A JP H05187424A JP 2436792 A JP2436792 A JP 2436792A JP 2436792 A JP2436792 A JP 2436792A JP H05187424 A JPH05187424 A JP H05187424A
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nut
dish
plate
tool
mounting side
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JP2436792A
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Akihiro Hirota
明弘 廣田
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Kyowa Electronic Instruments Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Electronic Instruments Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 肉厚の薄い複数のパネルや雌ねじを形成する
ことのできない板材同士などをボルトとナットを用いて
固定するとき、締付け力を低下させることなく、少なく
ともナットが板材の板面上に突出しないようにする。 【構成】 逆円錐台状を呈する皿形ナット1には、雌ね
じ部3が下端から上端近傍の部分まで形成してあり、さ
らに、上端には凹状の摺り割り部4が形成してある。比
較的薄い部材11に穿設された皿座繰り穴11a′と同
じく薄い板状部材12に穿設された皿座繰り穴12aに
平皿ボルト21を下方から挿入する。一方、皿座繰り穴
12aに上記皿形ナット1を嵌入する。この状態で、平
皿ボルト21の摺り割り部21aと、皿形ナット1の摺
り割り部4にドライバのような工具をそれぞれ係合させ
て、その一方を固定し、他方を回転させることで、部材
11と板状部材12とを締結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄板状の部材を他の部
材に分解可能に結合するためのボルト・ナット機構に使
用する皿形ナットおよびこれを使用した機械的部材の結
合方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2つの部材を分解可能に結合するときに
は、ボルトを使用するのが一般的であるが、この際、本
体側の部材に取り外し可能に装着する側の部材(以下、
「装着側の部材」という)の材質が雌ねじを形成するに
は不適な材質(例えば、ガラス複合材や合成樹脂など)
で且つ板厚が薄いとき等にはナットが併用されることに
なる。
【0003】その一例としては、従来のボルト・ナット
機構では、例えば、図11に示すように、本体側の部材
51の上に装着側の板状部材52を重ね合わせて、両部
材51・52に形成した取り付け孔51a・52a内に
本体側の部材51の方からボルト53を挿入し、それを
一般的な六角ナット54で装着側の板状部材52の上か
ら締め付けるようにする場合がある。
【0004】また、他の例としては、図12に示すよう
に、装着側の板状部材52に予め座繰り穴52bを設け
て、その中に六角ナット54を全没または半没状態に沈
めて、ボルト53と六角ナット54とを締め付けるよう
にしている。
【0005】また、装着側の板状部材52の板厚が薄く
且つナットの頭部を装着側の板状部材52の上に突出さ
せたくない場合には、図13に示すように、例えば六角
ナット54の代りに薄い板状小片に雌ねじを螺設した板
ナット55を特別に製作し、これを座繰り穴52b内に
全没状態に沈めて、ボルト53と板ナット55とを締め
付けるようにしている。
【0006】一方、締め付け方法としては、ボルト53
の方を締め付ける方法と六角ナット54の方を締め付け
る方法とがあり、また、ワッシャー(座金)を介在させ
るか否かという方法があるが、いずれの方法を用いるか
は設計上の事情によって決定されるのが普通である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図11
に示すボルト・ナット機構では、装着側の部材52が極
く薄い場合にも使用出来るという利点はあるものの、六
角ナット54の頭部が露出するという問題があるため、
使用個所が限定されるという欠点を生じる。
【0008】また、図12に示すボルト・ナット機構で
は、六角ナット54の頭部の突出量が少なくて済むとい
う利点はあるが、装着側の部材52の板厚が或る程度厚
くないと頭部を完全に埋没させることが出来ないという
問題があるため、これも使用個所が限定されるという欠
点がある。
【0009】一方、図13に示す示すボルト・ナット機
構では、装着側の板状部材52が極く薄い場合にもナッ
ト55の頭部を露出させないで済むという利点はある
が、雌ねじのねじ嵌合長が1〜2山という状態になるた
め、ボルト・ナット機構としての締め付け力が不足する
という欠点を生じる。
【0010】例えば、ガラス複合材のような比較的重量
のある薄い装着側の板状部材52を測定機器の本体の傾
斜面部分に取り付けるようなケースでは、ボルト・ナッ
ト機構としての締め付け力の不足が大きくなり、振動な
どに対する機器本体の強度に不安が生じることになる。
そのため、その改善策の出現が望まれていた。
【0011】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、板厚の薄い装着側の板状部材に対しても、ナ
ットの頭部を装着側の部材から突出させず且つ充分な締
め付け力を発揮し得る新しい形式の皿形ナットおよびこ
れを使用した機械的部材の結合方法を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る皿状ナット
は、上記の目的を達成するために、大径端面に相当する
下底と小径端面に相当する上底とが逆になった実質的な
逆台形断面を有する軸回転対称形の逆円錐台をもって皿
形ナットのナット基体を形成すると共に、その逆円錐面
を楔作用を行う締め付け面として形成し、前記ナット基
体に前記逆円錐台の逆円錐軸をねじ軸とする雌ねじ部を
螺設し、前記ナット基体の大径端面上に、この皿形ナッ
トを回転させるための工具結合部またはこの皿形ナット
の回転を阻止するための工具結合部を設けて成ることを
特徴としたものである。
【0013】また、本発明に係る皿状ナットを使用した
機械的部材の結合方法は、上記の目的を達成するため
に、前記工具結合部が、前記ナット基体の大径端面上の
前記雌ねじ部を挟んだ2個所に設けられた一対の小部分
から構成されていることを特徴としたものである。
【0014】
【作用】本発明に係る皿形ナットは、ナットの基体を回
転対称形の逆円錐台に作ることによりその外周面を雄の
逆円錐面となして、ナットを装着側の板状部材に形成し
た逆円錐状の皿座繰り穴に嵌入して取り付けたときに、
逆円錐面同士の楔作用により接触圧力を発生させ得るよ
うにしている。
【0015】さらに、逆円錐台の最大肉厚部分である円
錐軸の部分に雌ねじ部を螺設することにより、ねじ螺合
長を装着側の板状部材の板厚寸法と略同じ寸法にまで長
くすることを実現している。
【0016】そして、使用時には、この皿形ナットを装
着側の板状部材に形成した雌の逆円錐形の座繰り穴内に
沈めて、皿形ナットの逆円錐台の大径端面に設けた工具
結合部に工具を結合させ、この状態において取り付けボ
ルトまたは皿形ナットを回転させることで、本体側の部
材と装着側の板状部材とを、状態で確実に結合し得るよ
うにしている。
【0017】
【実施例】以下、複数の実施例に基づいて本発明に係る
皿形ナットの構成を説明する。
【0018】図1は、本発明の皿形ナットに係る第一実
施例(実線表示)の構成を示す斜視外観図であり、図2
は、図1の皿形ナットの詳細構造および第二実施例(破
線図示)の構成を示す縦断面図、図3は、図2の実施例
の皿形ナットの上面を示す平面図である。
【0019】各図において、2は本発明の第一実施例お
よび第二実施例に係る皿形ナット1のナット基体で、大
径端面2aに相当する下底と小径端面2bに相当する上
底とが逆になった実質的な逆台形断面を有する軸回転対
称形の逆円錐台として形成され、さらに、その逆円錐面
2cが楔作用を行う締め付け面になるように形成されて
いる。また、ナット基体2の大径端面2aは、第一実施
例では平面として形成されている。
【0020】この場合、逆円錐面2cの角度θは、装着
側の板状部材52の材質(例えば、ガラス複合材製、合
成樹脂製など)や発生させる接触圧力(楔作用力)など
を考慮して決定し、また、ナット基体1の大径端面2a
と小径端面2bとの最短間隔(厚さ)は、そのときのボ
ルト・ナット機構としての締め付け力を発生させ且つ確
保するに足るだけのねじ螺合長が得られる各要素値、す
なわち、ねじピッチ・ねじ山数・ねじ太さ、条数等を考
慮して決定する。
【0021】なお、このナット基体2は、例えば黄銅材
などの金属材料または硬質且つ強靭性の合成樹脂材料を
用いて製作される。
【0022】3は逆円錐台の逆円錐軸をねじ軸3aとし
てナット基体2に螺設された雌ねじ部で、第一実施例で
は、大径端面2aから小径端面2bまで貫通する雌ねじ
部として形成されている。
【0023】4はナット基体2の大径端面2a側に形成
された工具結合部で、第一実施例では、ねじ軸3aを通
って一直線に形成された摺り割り部として構成されてい
る。
【0024】この場合、摺り割り部4の幅および深さ
は、市販されている一般的なマイナス・ドライバー(図
示せず)を用いて本発明の皿形ナット1を回転し得る寸
法、或いは、皿形ナット1の回転を阻止し得る寸法に設
定されることになる。
【0025】図2および図3の破線で示すのは、本発明
の第二実施例で、この実施例においては、工具結合部が
大径端面2a上の雌ねじ部3の部分を挟んだ2個所に設
けられた、例えば一対の小穴部(特許請求範囲でいう小
部分に相当する)5A・5Bとして構成されている。
【0026】この場合、一対の小穴部5A・5Bの直径
・深さ・構成間隔は、後述する専用工具9を用いて本発
明の皿形ナット1を回転し得る寸法、或いは、皿形ナッ
ト1の回転を阻止し得る寸法に設定されている。
【0027】11は、例えば測定機器の本体側の部材
で、一般的な構造としては、平型頭部や丸型頭部を備え
たボルトを挿通するための取り付け孔11aを有するよ
うに構成されている。
【0028】12はこの本体側の部材11に分解可能に
取り付ける装着側の板状部材で、雌ねじ部を形成するの
が困難な材料、例えばガラス複合材やアクリル材などで
構成されている。
【0029】そして、装着側の板状部材12の上面(図
において)には、第一実施例の皿形ナット1を全没状態
に沈ませ得る皿座繰り穴12aを有するように構成され
ている。
【0030】この場合、皿座繰り穴12aの逆円錐面の
角度は、当然のことながら、皿形ナット1の逆円錐面2
cの角度θに適合するように設定されることになる。
【0031】図4に示すのは、本発明の第三実施例で、
第一実施例の大径端面2aに代えて、皿形ナット1の上
面を凸の回転対称形曲面(例えば、球面)6として形成
したことを特徴としている。
【0032】この実施例では、回転対称形曲面6が装着
側の板状部材12の上面から丸みの分だけ突出すること
にはなるが、その代り、雌ねじ部3のねじ螺合長を曲面
として形成した分だけ長く出来るという効果を生じる。
【0033】図5に示すのは本発明の第四実施例で、皿
形ナット1の上面を凸の回転対称形曲面6に構成した第
三実施例の変形実施例である。
【0034】この実施例では、第一実施例の雌ねじ部3
に代えて、皿形ナット1の雌ねじ部を小径端面2b側か
ら凸の回転対称形曲面6へ貫通させないように螺設した
非貫通型の雌ねじ部7として構成したことを特徴として
いる。
【0035】この結果、螺合させるボルトの先端部を露
出させずに済み、また、凸の回転対称形曲面6を、例え
ば化粧面として使用することも可能になり、更には、防
水効果をも向上し得るという効果を奏することになる。
【0036】図6に示すのは、本発明の皿形ナット1を
回転させ、或いは、皿形ナット1の回転を阻止するため
の第一の専用工具で、市販されている一般的なマイナス
・ドライバーの代りに使用する工具として特製されたも
のである。
【0037】図6において、8はL字型に構成された第
一の専用工具で、その短辺側の先端部分には、前述した
摺り割り部4の幅および深さに適合する一対の突起部8
a・8a′が雌ねじ部3の部分を挟んで形成されてい
る。
【0038】この第一の専用工具8は、その一対の突起
部8a・8a′を雌ねじ部3の部分を挟んで摺り割り部
4内に係合させて皿形ナット1を回転させ、或いは、皿
形ナット1の回転を阻止するような態様で使用される。
【0039】この場合、一対の突起部8a・8a′の間
に逃げ部8bが設けられているため、螺合するボルトの
先端部分が皿形ナット1の上面まで達することが出来る
ことになり、雌ねじ部3とボルトとのねじ螺合長が最大
に保たれるという効果を生じることになる。
【0040】なお、市販されている一般的なマイナス・
ドライバーでは、ドライバーの先端部分が摺り割り部4
の深さまで入ることになるため、その分、雌ねじ部3と
ボルトとのねじ嵌合が減ることになる。
【0041】図7に示すのは、図2および図3破線で示
す一対の小穴部5A・5Bを備えた皿形ナット1に使用
する第二の専用工具である。
【0042】図7において、9はL字型に構成された第
二の専用工具で、その短辺側の先端部分には、前述した
一対の小穴部5A・5Bの直径および深さに適合する一
対の円柱突起部が小穴部5A・5Bの設置間隔に合わせ
て形成されている。
【0043】この第二の専用工具9は、その一対の円柱
突起部9a・9a′を雌ねじ部3の部分を挟んで一対の
小穴部5A・5B内に係合させて皿形ナット1を回転さ
せ、或いは、皿形ナット1の回転を阻止するような態様
で使用される。
【0044】この場合、一対の円柱突起部9a・9a′
の間に逃げ部分9bが設けられているが、これは、一対
の円柱突起部9a・9a′を一対の小穴部5A・5B内
に係合させるための逃げ部である。
【0045】次に、第一実施例を例にして本発明に係る
皿形ナット1の具体的な使用方法並びにその作用につい
て説明する。
【0046】図8に示すのは、一つの使用例である。
【0047】先ず、本体側の部材11の下面(図におい
て)に平皿ボルト21の頭部を沈ませ得る皿座繰り穴1
1a′を形成し、また、装着側の板状部材12の上面
(図において)に皿形ナット1を沈ませる皿座繰り穴1
2aを形成する。
【0048】そして、皿形ナット1を皿座繰り穴12a
内に沈ませ、平皿ボルト21を本体側の部材11の下方
から皿座繰り穴11a′に挿通させると共に装着側の板
状部材12の皿座繰り穴12a内に挿入する。
【0049】この状態において、第一の専用工具8の一
対の突起部8a・8a′を皿形ナット1の摺り割り部4
内に係合させて皿形ナット1を固定状態となし、また、
一般的なマイナス・ドライバー(図示せず)を平皿ボル
ト21の摺り割り部21a内に係合させると共に、平皿
ボルト21を回転させて両者1・21の間で締め付け
る。
【0050】その結果、この締め付け動作の終期におい
て、平皿ボルト21の頭部皿部分と本体側の部材11の
皿座繰り穴11a′との間に働く楔作用と、皿形ナット
1の逆円錐面2cと装着側の板状部材12の皿座繰り穴
12aとの間に働く楔作用とによって、本体側の部材1
1と装着側の板状部材12とが強固に結合されることに
なる。
【0051】図9に示すのは、他の使用例であり、構成
を分かり易くするため、各部の間隙を誇張して大きく示
してある。
【0052】先ず、本体側の部材11の上面に植込みボ
ルト22を一体的に形成し、また、図8に示す使用例と
同様に、装着側の板状部材12の上面に皿座繰り穴12
aを形成する。
【0053】さらに、本体側の部材11と装着側の板状
部材12との間に介在させる中間介在部材13を準備
し、それに本体側の部材11の植込みボルト22用の取
り付け孔13aを形成する。
【0054】そして、下方から本体側の部材11・中間
介在部材13・装着側の板状部材12の3つの部材を重
ね合わせ、本体側の部材11の上面に植込みボルト22
を中間介在部材13の取り付け孔13aを挿通させてか
ら装着側の板状部材12の皿座繰り穴12a内に挿入
し、また、皿形ナット1を装着側の板状部材12の皿座
繰り穴12a内に沈ませる。
【0055】この状態において、第一の専用工具8の一
対の突起部8a・8a′を皿形ナット1の摺り割り部4
内に係合させ、皿形ナット1を回転させて皿形ナット1
で板状部材12を締め付ける。
【0056】その結果、この締め付け動作の終期におい
て、皿形ナット1の逆円錐面2cと装着側の板状部材1
2の皿座繰り穴12aとの間に働く楔作用によって、本
体側の部材11・中間介在部材13・装着側の板状部材
12の3部材が強固に結合されることになる。
【0057】図10に各部の間隙を誇張して大きくして
示すのは、さらに他の使用例である。
【0058】先ず、本体側の部材11に丸型ボルト23
用の取り付け孔11aを形成し、また、前述した中間介
在部材13を設けてこれに丸型ボルト23用の取り付け
孔13aを形成し、さらに、前述の2例と同様に、装着
側の板状部材12の上面に皿座繰り穴12aを形成す
る。
【0059】そして、図9に示す使用例と同様に、本体
側の部材11・中間介在部材13・装着側の板状部材1
2を重ね合わせると共に、皿形ナット1を皿座繰り穴1
2a内に沈ませ、丸型ボルト23を本体側の部材11の
下方から2つの取り付け孔11a・13aを挿通させて
から、装着側の板状部材12の皿座繰り穴12a内に挿
入する。
【0060】この状態において、第一の専用工具8の一
対の突起部8a・8a′を皿形ナット1の摺り割り部4
内に係合させて皿形ナット1を固定状態となし、また、
一般的なマイナス・ドライバー(図示せず)を丸型ボル
ト23の摺り割り部23a内に係合させると共に、丸型
ボルト23(または皿形ナット1)を回転させて両者1
・23の間を締め付ける。
【0061】その結果、この締め付け動作の終期におい
て、丸型ボルト23の頭部締め付け面と本体側の部材1
1の下面との間に働く押圧用と、皿形ナット1の逆円錐
面2cと装着側の板状部材12の皿座繰り穴12aとの
間に働く楔作用によって、本体側の部材11・中間介在
部材13・装着側の板状部材12の3部材が強固に結合
されることになる。
【0062】なお、図10に示す使用例では、組み立て
られた本体側の部材11・中間介在部材13・装着側の
板状部材12の3部材は、最上層の装着側の板状部材1
2が僅かの間隔を隔てて例えば測定機器の本体側の固定
部分14の直下に位置するように測定機器の本体内に組
み込まれるが、皿形ナット1が装着側の板状部材12の
表面から突出することがないので、このような箇所に組
み込まれる場合でも何等の支障も生じない。
【0063】以上複数の実施例について説明したが、本
発明は、これに限定されるものではなく、その要旨を逸
脱しない範囲内で種々に変形実施することが可能であ
る。
【0064】尚、本発明に係る皿形ナット1の大径端面
2a側を下底と称し、小径端面2b側を上底と称した
が、これは台形状を説明する上で称したもので、皿形ナ
ット1の上下関係を限定する意味には解するべきでない
ことを付記する。
【0065】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、板
厚の薄い装着側の板状部材に対しても、ナットの頭部を
装着側の部材から突出させず、且つ、充分な締め付け力
を発揮し得る新しい形式の皿形ナットおよびこれを使用
した機械的部材の結合方法を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の皿形ナットに係る第一実施例の外観構
成を示す斜視図である。
【図2】本発明の第一実施例(実線図示)および第2実
施例(破線図示)に係る皿形ナットの詳細構造を示す縦
断面図である。
【図3】図2の皿形ナットの平面構成を示す平面図であ
る。
【図4】本発明に係る第三実施例の構成を示す縦断面図
である。
【図5】本発明に係る第四実施例の構成を示す縦断面図
である。
【図6】本発明の皿形ナットを回転させ、或いは、皿形
ナットの回転を阻止するための第一の専用工具の外観構
成を示す斜視図である。
【図7】本発明の皿形ナットを回転させ、或いは、皿形
ナットの回転を阻止するための第二の専用工具の外観構
成を示す斜視図である。
【図8】図1の皿形ナットの具体的な使用方法並びにそ
の作用の一例を説明するための説明図である。
【図9】図1の皿形ナットの具体的な使用方法並びにそ
の作用の他の例を説明するための説明図である。
【図10】図1の皿形ナットの具体的な使用方法並びに
その作用のさらに他の例を説明するための説明図であ
る。
【図11】装着側の板状部材に使用する従来のボルト・
ナット機構の一つの構成例を説明するための断面構成図
である。
【図12】装着側の板状部材に使用する従来のボルト・
ナット機構の他の構成例を説明するための断面構成図で
ある。
【図13】装着側の板状部材に使用する従来のボルト・
ナット機構のさらに他の構成例を説明するための断面構
成図である。
【符号の説明】
1 皿形ナット 2 ナット基体 2a 大径端面(下底) 2b 小径端面(上底) 2c 逆円錐面 θ 逆円錐面の角度 3 雌ねじ部 3a ねじ軸 4 工具結合部(摺り割り部) 5A・5B 工具結合部(一対の小穴部) 6 凸の回転対称形曲面 7 非貫通型の雌ねじ部 8 第一の専用工具 8a・8a′ 一対の突起部 8b 逃げ部 9 第二の専用工具 9a・9a′ 一対の円柱突起部 9b 逃げ部 11 本体側の部材 11a 取り付け孔 12 装着側の板状部材 12a 皿座繰り穴 13 中間介在部材 13a 取り付け孔 14 本体側の固定部分 21 平皿ボルト 21a 摺り割り部 22 植込みボルト 23 丸型ボルト 23a 摺り割り部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大径端面に相当する下底と小径端面に相
    当する上底とが逆になった実質的な逆台形断面を有する
    軸回転対称形の逆円錐台をもって皿形ナットのナット基
    体を形成すると共に、その逆円錐面を楔作用を行う締め
    付け面として形成し、前記ナット基体に前記逆円錐台の
    逆円錐軸をねじ軸とする雌ねじ部を螺設し、前記ナット
    基体の大径端面上に、この皿形ナットを回転させるため
    の工具結合部またはこの皿形ナットの回転を阻止するた
    めの工具結合部を設けて成ることを特徴とする皿形ナッ
    ト。
  2. 【請求項2】 前記工具結合部が、前記ナット基体の大
    径端面上の前記雌ねじ部を挟んだ2個所に設けられた一
    対の小部分から構成されていることを特徴とする請求項
    1に記載された皿形ナット。
  3. 【請求項3】 前記工具結合部が、一般的な工具とは異
    なる専用工具と結合する形状の工具結合部として形成さ
    れていることを特徴とする請求項1または2に記載され
    た皿形ナット。
  4. 【請求項4】 前記工具結合部が、前記ナット基体の大
    径端面に対して凹形状の工具結合部として形成されてい
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
    された皿形ナット。
  5. 【請求項5】 前記雌ねじ部が、前記ナット基体の小径
    端面の側に非貫通形の雌ねじ部として螺設されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載され
    た皿形ナット。
  6. 【請求項6】 前記ナット基体の大径端面が凸の軸回転
    対称形の曲面として形成されていることを特徴とする請
    求項1ないし4のいずれかに記載された皿形ナット。
  7. 【請求項7】 大径端面に相当する下底と小径端面に相
    当する上底とが逆になった実質的な逆台形断面を有する
    軸回転対称形の逆円錐台をもって皿形ナットのナット基
    体を形成すると共に、その逆円錐面を楔作用を行う締め
    付け面として形成し、前記ナット基体に前記逆円錐台の
    逆円錐軸をねじ軸とする雌ねじ部を螺設し、前記ナット
    基体の大径端面上の前記雌ねじ部を挟んだ2個所に、こ
    の皿形ナットを回転させるための一対の凹形小部分を設
    けて皿形ナットを製作し、 前記皿形ナットの大径端面上に設けた一対の凹形小部分
    に、皿形ナットの前記雌ねじ部の部分を逃げた状態で係
    合し得る一対の突起部を有する専用工具を準備し、 少なくとも、自身に雌ねじ部を形成することの困難な材
    質より成る装着側の板状部材の表面に、前記皿形ナット
    の逆円錐面に適合する皿座繰り穴を形成し、 前記装着側の板状部材と前記本体側の部材とを分解可能
    に結合したときに、自身の先端部が装着側の板状部材の
    表面から突出しない長さを有する取り付けボルトを、前
    記本体側の部材より装着側の板状部材に向って突出さ
    せ、 少なくとも、前記取り付けボルトを前記装着側の板状部
    材の前記皿座繰り穴に挿通させ得る状態で、前記装着側
    の板状部材と前記本体側の部材とを重ね合わせ的に接合
    し、 この状態において、少なくとも、前記皿形ナットを前記
    装着側の板状部材の皿座繰り穴内にとりつけると共に、
    前記専用工具の一対の突起部を前記皿形ナットの一対の
    凹形小部分に係合させ、 この状態において、前記取り付けボルトを回転操作する
    ための回転用工具または前記専用工具のいずれかを回転
    操作して、前記皿形ナットと前記取り付けボルトとを相
    対回転させ、 少なくとも、このときに生じる前記皿形ナットと前記装
    着側の板状部材の皿座繰り穴との楔作用によって、前記
    装着側の板状部材と前記本体側の部材とを分解可能に結
    合するように構成したことを特徴とする皿形ナットを使
    用した機械的部材の結合方法。
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