JPH0518734B2 - - Google Patents

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JPH0518734B2
JPH0518734B2 JP30748786A JP30748786A JPH0518734B2 JP H0518734 B2 JPH0518734 B2 JP H0518734B2 JP 30748786 A JP30748786 A JP 30748786A JP 30748786 A JP30748786 A JP 30748786A JP H0518734 B2 JPH0518734 B2 JP H0518734B2
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Japan
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differential
control
vehicle
differential limiting
control device
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Mitsuru Takada
Hiroshi Ito
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、前後輪の差動を、車両走行状態を反
映した信号系により段階的又は連続的に許可〜制
限可能とした車両用4輪駆動制御装置の改良に関
する。
【従来の技術】
特願昭60−280662に前後輪の差動を許容可能な
センタデフアレンシヤル装置を備え、且つ該セン
タデフアレンシヤル装置の差動機能を湿式の多板
クラツチによつて、例えばエンジン負荷と変速機
の変速段に応じて連続的に許可〜制限可能とした
車両用4輪駆動装置が開示されている。更に、特
願昭60−186885においては悪路走行時にセンタデ
フアレンシヤル装置の差動制限を行う制御が開示
されており、特願昭61−105474には前後輪のいず
れかがスリツプしたときにセンタデフアレンシヤ
ル装置の差動制限を行う制御が開示されている。
又、制動時にセンタデフアレンシヤル装置をフリ
ーとする制御も既に開示されている(昭和61年11
月21日付提出の特許出願)。
【発明が解決しようとする問題点】
しかしながら、定常状態で、例えばエンジン負
荷及び変速機の変速段に応じて差動制御装置の差
動制限容量を決定するようにした場合、非定常状
態となつたときに、定常状態から非定常状態に移
行させる際の制御を適正に行わないと同一条件で
も差動制限容量が異なつたり、あるいは、制御が
開始される時点の差動制限容量によつては、定常
状態から非定常状態へ移行する際の車両の挙動変
化が大きくなりすぎるという問題が発生すること
があると考えられる。 なお、この明細書において「定常状態」とは、
各種信号系において差動装置の差動機能の許可あ
るいは制限を行うための条件が成立しない状態を
指し、「非定常状態」とは各種信号系における差
動装置の差動機能の許可あるいは制限を行うため
の条件が成立した状態を指すものとする。即ちこ
の「定常状態」及び「非定常状態」の区別は前記
条件の不成立、成立に依存しており、差動が許容
状態にあるか否かとは必ずしも関係がない。
【発明の目的】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたも
のであつて、各種走行状態に応じた前後輪の差動
許可〜制限の制御を行うに当つて、特に非定常状
態における差動制限容量を適正に決定し、同一条
件で差動制限容量が異なつたり、あるいは定常状
態〜非定常状態の移行に当つて車両に不自然な挙
動変化が発生しないようにすることのできる車両
用4輪駆動制御装置を提供することを目的とす
る。
【問題点を解決するための手段】
本発明は、前後輪の差動を許容可能な差動装置
と、該差動装置の機能を車両走行状態を反映した
信号系により段階的又は連続的に許可〜制限可能
とした差動制御装置と、を備えた車両用4輪駆動
制御装置において、車両走行が定常状態にあると
き、この定常状態での前記差動制御装置の差動制
限容量を、少なくともエンジン負荷に関連して決
定する手段と、差動制限容量を確定するために、
車両の走行状態に関する情報を得るための複数の
制御系と、差動制限容量を確定するために、車両
の走行状態に関する情報を得るための複数の制御
系と、車両走行が非定常状態にあるとき、この非
定常状態での前記差動制御装置の差動制限容量
を、非定常状態に入つたときの差動制限容量に対
応して前記複数備えられている制御系毎に予め求
め方が定められている変化量だけ、該非定常状態
に入つたときの差動制限容量を増減させることに
よつて決定する手段と、を備えたことにより、上
記目的を達成したものである。
【発明の作用及び効果】
本発明においては、定常状態においてこの定常
状態での差動制御装置の差動制限容量を、少なく
ともエンジン負荷に関連して決定するようにして
いる。従つて、例えばアクセルが比較的踏込まれ
た状態(エンジン負荷が高い状態)、即ち動力性
能が要求される場合にあつては、前後輪いずれか
の車輪がスリツプしたとしてもスリツプしていな
い車輪に多くの駆動力を伝達することができ、4
輪全てがスリツプを生じない範囲内において最
大、あるいはそれに近い駆動力を持つて車両を走
行させることができるようになる。逆に、アクセ
ルが比較的解放された状態、又は全く解放された
状態(エンジン負荷が低い状態)、即ち動力性能
より正確な操舵性能が要求されている場合にあつ
ては、4輪個々の回転がより自由に行えるように
なり、4輪ロツクによる操舵性能の低下が最小限
に抑えられる。 又、本発明においては、上述のような定常状態
における基本的制御を中核としながら、非定常状
態、即ち差動装置の差動機能の許可、あるいは制
限を行うための条件が成立した状態において、こ
の非定常状態での差動制御装置の差動制限容量
を、非定常状態に入つたときの差動制限容量に対
応して予め定められた変化量だけ、該非定常状態
に入つたときの差動制限容量を増減させることに
よつて決定するようにしている。 その結果、次のような制御が可能となる。即
ち、例えば制動時の差動解除制御のように、制御
条件の成立と共に最大限差動を許容したい場合に
は、第1図Aに示されるように、非定常状態に入
つたときの差動制限容量Tcに対応して当該差動
制限容量Tcと同じ変化量ΔTc(ΔTc=Tc)だけ
差動制限容量Tcを減少させるように制御するこ
とができる。その結果、非定常状態に入つたとき
の差動制限容量Tcがどのような値であつたとし
ても、常に差動制限容量を零(完全差動許可)に
することができる。 一方、例えば変速時のシフトシヨツクの低減制
御のように、車両が差動許可状態から差動制限状
態へ余りに大きく変化するのが懸念されるような
制御の場合にあつては、第1図Bに示されるよう
に、例えば非定常状態に入つたときの差動制限容
量Tcに変化量50%(ΔTc=50%)だけ該非定常
状態に入つたときの差動制限容量Tcを増大させ
るように制御することもできる。その結果、最小
限50%の差動制限容量が確保でき、且つ、定常状
態から非定常状態へ移行した際に最大でも50%の
移行のみが行われるようになり、車両の挙動の急
変を防止できる。 このような観点から、本発明においては、差動
制御装置を制御すべき信号系が複数備えられてい
る場合には、前記非定常状態に入つたときの差動
制限容量に対応して予め定められる変化量は、各
信号系の性質を考慮した上で、各信号系毎に定め
るようにしたものである。むろん定め方は上記2
例に限定されない。 なお、本発明において、、好ましい実施態様は、
信号系が複数備えられている場合に、各信号系に
予め優先順位を付けておき、1つの信号系におけ
る制御条件が成立した段階で、より下位にある信
号系の制御条件の判断を中止するようにすること
である。即ち、差動制御に係る信号系が複数設け
られていると、各種走行状態に応じて前後輪の差
動を許可、あるいは制限する場合に、この複数の
信号系における差動解除の要求(差動制限容量の
減少要求)と差動制限の要求(差動制限容量の増
大要求)とが同時に発生して互いに干渉し合うこ
とが考えられる。この場合、本発明のように非定
常状態に入つたときの差動制限容量に対応して予
め定められた変化量だけ、該非定常状態に入つた
ときの差動制限容量を増減させる制御にあつて
は、例えば全ての信号系の条件の成否を判断し、
その合成変化量だけ実際に増減させるようにする
ことは無論可能である。特に、各信号系毎に変化
量を定めている場合、この合成変化量を求める方
法は全ての信号系での要求が勘案されている点で
益がある。しかしながら、この方法を実際に実行
した場合、例えば制動時の差動解除のような重要
な制御が、無視されてよい2、3の差動制限への
制御条件の成立によつて相殺されてしまう恐れが
ある。この不具合は安全性を第1に考えるべき車
両の制御としては容認し難い不具合である。この
ような不具合は、各信号系に優先順位を付け、優
先順位の上位にある制御を実行するときは他の下
位にある制御を実行しないことによつて解決する
ことができる。その結果、例えば、前後輪がスリ
ツプしている最中で操舵が行なわれた場合、悪路
走行中に操舵が行なわれた場合、あるいは悪路走
行中に制動が行なわれた場合のような、互いに干
渉する条件が同時に成立して制御が好ましくない
方向に修正されたりすることがなくなり、いずれ
か優位に立つ信号系において要求されている制
御、即ちより必要とされる制御のみが確実に実行
されることになる。 なお、前後輪の差動を段階的又は連続的に許容
〜制限できる4輪駆動装置としては、2輪−4
輪駆動を例えば湿式多板クラツチ等の伝達容量可
変の制御クラツチによつて切換え可能としたも
の、前後輪間にセンタデフアレンシヤル装置を
備え、その差動を湿式多板クラツチ等の伝達容量
可変の制御クラツチによつて制御するもの等が考
えられるが、本発明においてはそのいずれの種類
についても適用可能である。
【実施例】
以下図面に基づいて本発明を詳細に説明する。 第2図は本発明の実施例が適用された車両用4
輪駆動装置の動力伝達系を示すスケルトン図であ
る。 この4輪駆動装置は、エンジン10、自動変速
機20、センタデフアレンシヤル装置30、フロ
ントデフアレンシヤル装置40、トランスフア装
置50、リヤデフアレンシヤル装置60、差動制
御クラツチ装置70、制御装置80、及び各種入
力系90を備える。 前記エンジン10は車両の前部に横置きにされ
ている。エンジン10の出力は自動変速機20に
伝達される。 自動変速機20は、流体式トルクコンバータ2
1及び補助変速装置22を備え、油圧制御装置2
3によつて前進4段、後進1段の変速段を自動的
に切換える構成とされている。油圧制御装置23
は、制御装置80の指令によつて制御される。自
動変速機20を経た動力は出力ギヤ24を介して
センタデフアレンシヤル装置30の入力ギヤ31
に伝達される。 センタデフアレンシヤル装置30は、この入力
ギヤ31を一体的に支持するデフアレンシヤルケ
ース32、該デフアレンシヤルケース32に取付
けられたピニオン軸33によつて各々回転可能に
支持され、且つ互いに対向して配置された2つの
差動ピニオン34,35、該差動ピニオン34,
35に同時に噛合した後輪出力用サイドギヤ3
6、及び前輪出力用サイドギヤ37を備える。後
輪出力用サイドギヤ36はトランスフア装置50
のトランスフアリングギヤ51に連結されてい
る。前輪出力用サイドギヤ37は、中空の前輪駆
動軸41を介してフロントデフアレンシヤル装置
40のデフアレンシヤルケース42に連結されて
いる。 フロントデフアレンシヤル装置40は、デフア
レンシヤルケース42に取付けられたピニオン軸
43によつて各々回転可能に支持され、且つ互い
に対向して配置された2つの差動ピニオン44,
45、この2つの差動ピニオン44,45に同時
に噛合した左側前輪出力用サイドギヤ46、及び
右側前輪出力用サイドギヤ47とを備える。左側
前輪駆動用サイドギヤ46には左側前輪車軸48
が、又、右側前輪出力用サイドギヤ47には右側
前輪車軸49がそれぞれ連結されている。 一方、トランスフア装置50は、センタデフア
レンシヤル装置30の後輪出力用サイドギヤ36
に連結されたトランスフアリングギヤ51、この
トランスフアリングギヤ51と噛合するドリブン
ピニオン52、このドリブンピニオン52とプロ
ペラシヤフト53を介して一体的に回転するトラ
ンスフア出力回転ギヤ54を備える。トランスフ
ア出力ギヤ54はリヤデフアレンシヤル装置60
に連結されている。 リヤデフアレンシヤル装置60は、トランスフ
ア出力ギヤ54と噛合するリングギヤが形成され
たデフアレンシヤルケース61、このデフアレン
シヤルケース61に取付けられたピニオン軸62
によつて各々回転可能に支持され、且つ互いに対
向して配置された2つの差動ピニオン63,6
4、この2つの差動ピニオン63,64に同時に
噛合した左側後輪出力用サイドギヤ65及び右側
後輪出力用サイドギヤ66とを備える。左側後輪
出力用サイドギヤ65は左側後輪車軸67に、右
側後輪出力用サイドギヤ66は右側後輪車軸68
にそれぞれ連結されている。 差動制御クラツチ70は、前記センタデフアレ
ンシヤル装置30の入力部材であるデフアレンシ
ヤルケース32と該センタデフアレンシヤル装置
30の出力部材である前輪駆動軸41とを選択的
にトルク伝達関係に接続するもので、湿式の多板
クラツチ71及びこれを制御する油圧制御装置7
2とから主に構成されている。即ち、第3図に示
されるように、多板クラツチ71には油圧サーボ
装置73が付設されており、この油圧サーボ装置
73の油室74に供給されるサーボ油圧によつて
サーボピストン75がリターンスプリング76の
バネ力に抗して図中右方へ移動する。これによつ
てデフアレンシヤルケース32と前輪駆動軸41
とがトルク伝達関係に接続され、且つ、油室74
に供給されるサーボ油圧の増減に応じてその伝達
トルク容量が比例的に増減される。油圧サーボ装
置73の油室74に対するサーボ油圧の供給は油
圧制御装置72によつて行われる。油圧制御装置
72は自動変速機20内に組込まれたオイルポン
プ24の油圧をエンジン負荷に応じた油圧に調圧
するライン圧制御弁77と、電磁式のサーボ油圧
制御弁78とを備える。サーボ油圧制御弁78
は、油室74に接続されたポートaと、ライン油
圧制御弁77よりライン油圧を供給される油圧ポ
ートbと、ドレンポートcとを備える。このサー
ボ油圧制御弁78は、通電時にはポートaを油圧
ポートbに接続し、非通電時にはポートaをドレ
ンポートcに接続する。サーボ油圧制御弁78の
制御は制御装置80より所定のデユーテイ比のパ
ルス信号が与えられることによつて行われる。こ
れにより、このデユーテイ比に応じた大きさのサ
ーボ油圧が油室74に供給される。 制御装置80は、入力系90からの各入力信号
に応じて前記油圧制御装置23及び72を制御す
る。この制御装置80には、スロツトル開度セン
サ91からのスロツトル開度情報、マニアルシフ
トポジシヨンセンサ92からの自動変速機20の
マニアルシフトレンジ情報、前輪回転速度センサ
93からの前輪回転速度情報、後輪回転速度セン
サ94からの後輪回転速度情報、操舵角センサ9
5からの車両の操舵角情報、あるいはマニユアル
セレクトスイツチ96からの差動制御クラツチ7
0の差動許可・制限に関する運転者の意思の情報
等が入力されている。制御装置80は、これらの
入力信号を受けて、マニアルシフトレンジ情報と
前輪回転速度あるいは後輪回転速度(車速)とス
ロツトル開度とに応じて予め定められた変速パタ
ーンに従つて自動変速機20の変速段制御のため
の制御信号を油圧制御装置23に出力する。又、
定常状態時に自動変速機20への入力トルク(ス
ロツトル開度等に代表されるエンジン負荷から計
算する)及び自動変速機の変速段に応じて差動制
御クラツチ70の差動制限容量を制御するための
所定のデユーテイ比のパルス信号を油圧制御装置
72に出力する。更に非定常状態となつたときに
相応のデユーテイ比のパルス信号を油圧制御装置
72に出力する。 第4図に上記装置における制御手順を示す。こ
の制御手順においては、定常状態時の差動制限容
量Tcをスロツトル開度及び自動変速機の変速段
に応じて制御している。又、操舵、前後輪スリツ
プ、制動等の各信号系での制御条件が発生した場
合、非定常状態に入るときの差動制限容量Tcか
ら該差動制限容量Tcの増減量(+ΔTc、−ΔTc)
を決めるようにしている。更に、複数の制御条件
が同時に成立するような場合に、定常状態での差
動制限容量よりも容量を増加させる要求と減少さ
せる要求とが同時に起こることを防止するため、
各信号系に優先順位を付け、1つの制御を実行中
は定常制御以外の他の制御を実行しないようにし
ている。優先順位は、発進→停止までに一回のみ
行う前後輪の差動率演算を最上位におき、この前
後輪差動率演算の実行時以外は必ず通る定常状態
制御をその次におき、それ以下の優先順位は、車
両の安全性を確保するための制御時の制御を最上
位におき、その後発進不能の回避、タイトコーナ
ブレーキング現象の回避、操縦安定性の向上、変
速シヨツクの低減等の対策の順で並べる。 具体的に第4図の制御手順を説明する。ステツ
プ202では差動率学習制御に入るための制御条件
が成立するか否かが判定される。ここでいう差動
率学習制御とは、前後輪の車重荷重の変化、タイ
ヤの空気圧、タイヤ摩耗、テンパータイヤの使
用、あるいはチエーン装着等に基因するタイヤの
有効半径の違いによつて前後輪に定常的な回転差
が生じているか否かを検出し、所定以上の回転差
が発生しているような場合に、センタデフアレン
シヤル装置30の差動機能が制限されると動力循
環による過大負荷やタイヤの摩耗等が発生するた
め、これを防止しようとした制御を言う。この制
御条件の成立は、例えば発進から停止までの間に
一回だけ安定走行状態における差動率が所定値以
上か否か等によつて判断する。なお、差動率の検
出は、差動が許容された状態でないと不可能なた
め、検出に当つては、差動が許容されている状態
のときを選んで行うか、あるいは一時的に差動許
容状態を積極的に発生させて行う。制御条件が成
立したときは、そのときの走行状態のいかんに拘
らず以降の差動制御を解除するべく差動制御クラ
ツチ70のサーボ油圧制御弁78をオフとする旨
のデユーテイ出力が出される(ステツプ220)。そ
の結果、一切の差動制御は行なわれない。なお、
この差動解除制御は、制動時の差動解除制御と干
渉しないため、制動時の制御目的が害されること
はない。 差動率学習制御の制御条件が不成立であつたと
きには、差動を制限する制御を行つてもよいとい
うことで、ステツプ204に進み、定常状態での制
御を実行する。即ち、スロツトル開度及び自動変
速機の変速段に応じて差動制限容量Tcを決定す
る。 その後、ステツプ206に進み、制動時における
差動制御の成立条件を判定する。ここにおける制
動時の差動制御とは、特に低摩擦係数道路におけ
る4輪ロツクによる操舵性能の低下を防止するた
めに、「制動状態」の検出と共にセンタデフアレ
ンシヤル装置30の差動をフリーとする制御を言
う。この制御条件が成立したときは、当該条件の
成立時における定常状態の差同制限容量Tc0(ス
テツプ204で求められた値)に応じて変化量−
ΔTc1を決定し、この変化量−ΔTc1が補正された
値(Tc0−Tc1)に相当するデユーテイ出力が出
される(ステツプ220)。なお、この変化量のマツ
プは、制動時の制御用として専用に定められてい
る。 条件不成立の場合はステツプ208に進む。ステ
ツプ208ではスリツプ時における制御条件が成立
するか否かが判定される。ここでいうスリツプ時
における制御とは、前後輪いずれかの脱輪、前後
輪異摩擦係数道路接地、低μ路接地(含む坂路)
等の状態での発進・走行において前後輪のいずれ
かがスリツプしたときに、前後輪の差動を制限す
ることにより、車両を駆動させるために必要な動
力をスリツプしない側の車輪に残存・維持させる
制御を言い、発進時、走行時毎に実行される。制
御条件が成立した場合(スリツプしていると判定
された場合)は、該スリツプを防止するべくセン
タデフアレンシヤル装置の差動制限を行う。即
ち、このスリツプ時の条件が成立したときに採用
されるべき変化量マツプを用いて、変化量+
ΔTc2をステツプ204において求められた差動制限
容量Tc0の値に応じて決定し、この変化量+
ΔTc2を増加した値(Tc0+ΔTc2)に相当するデ
ユーテイ出力が出される(ステツプ220)。 不成立のときはステツプ210に進む。ステツプ
210では旋回時における制御条件が判定される。
ここでいう旋回時における制御とは所定以上の旋
回状態が検出されたときにタイトコーナブレーキ
ング現象の発生、あるいは動力循環による過大負
荷の発生を避けるために前後輪の差動をフリーと
する制御を言う。制御条件が成立したときは、こ
の条件が成立したときに関して予め定められてい
る変化量マツプを用いて、変化量−ΔTc3をステ
ツプ204において求められた差動制限容量Tc0
値に応じて決定し、該変化量−ΔTc3が補正され
た値(Tc0−ΔTc3)に相当するデユーテイ出力
が出される(ステツプ220)。 制御条件が不成立の場合は、ステツプ212に進
む。ステツプ212においては、横風を受けたとき
における制御条件が成立するか否かが判定され
る。ここでいう横風制御とは、車両が横風を受け
たとき、あるいは受けているときに、車両の走行
安定性を向上させるためにセンタデフアレンシヤ
ル装置の差動制限を強める制御を言う。条件が成
立したときは、この条件に関して予め定められて
いる変化量マツプを用いて、変化量+ΔTc4をス
テツプ204において求められた差動制限容量Tc0
の値に応じて決定し、この変化量+ΔTc4を増大
した値(Tc0+ΔTc4)に相当するデユーテイ出
力が出される(ステツプ220)。 制御条件が不成立の場合は、ステツプ214に進
む。ステツプ214では路面の凹凸情況に応じた制
御の制御条件が成立しているか否かが判定され
る。ここでいう路面凹凸制御とは、路面の凹凸情
況を検出し、路面の凹凸が激しいときに、スリツ
プがなく、且つ安定した走行が行なわれるように
センタデフアレンシヤル装置の差動制限を強める
制御を言う。制御条件が成立したときはこの条件
に関して予め定められている変化量マツプを用い
て、変化量+ΔTc5をステツプ204において求めら
れた差動制限容量Tc0の値に応じて決定し、この
変化量+ΔTc5を増大した値(Tc0+ΔTc5)に相
当するデユーテイ出力が出される(ステツプ
220)。 制御条件が不成立の場合はステツプ216に進む。
ステツプ216ではマニユアルシフト制御の制御条
件が成立するか否かが判定される。ここでいうマ
ニユアルシフト制御とは、自動変速機のニユート
ラル→ドライブ、ニユートラル→リバースのマニ
ユアルシフト時に、デフアレンシヤル部等におい
て発生するガタ打ちシヨツクを低減するためにセ
ンタデフアレンシヤル装置の差動制限を強める制
御を言う。制御条件が成立したときはこの条件に
関して予め設定された変化量マツプを用いて、変
化量+ΔTc6をステツプ204において求められた差
動制限容量Tc0の値に応じて決定し、この変化量
+ΔTc6を増大させた値(Tc0+ΔTc6)に相当す
るデユーテイ出力が出される(ステツプ220)。 制御条件が不成立の場合はステツプ218に進む。
ステツプ218では自動変速機の変速制御における
制御条件の成立が判定される。ここでいう自動変
速機の変速制御に伴う制御とは、変速時のシヨツ
クの低減、あるいは変速に伴うトルク変動によつ
て特に低μ路走行時にタイヤのすべりが発生する
のを防止するためにセンタデフアレンシヤル装置
30の差動制限を強める制御を言う。制御条件が
成立した場合はこの制御条件に関して予め設定さ
れている変化量マツプを用いて、変化量+ΔTc7
をステツプ204において求められた差動制限容量
Tc0に応じて決定し、この変化量+ΔTc7を増大
させた値(Tc0+ΔTc7)に相当するデユーテイ
出力が出される(ステツプ220)。 条件が不成立の場合は、ステツプ220に進んで
ステツプ204において求められた差動制限容量
Tc0に相当するデユーテイ出力が出される。即
ち、スロツトル開度と自動変速機の変速段で決定
される差動制限容量Tcに相当するデユーテイ出
力が出されることになる。 この実施例によれば、まず差動制限制御自体が
許されるか否かを決定する差動率学習制御の成
立、不成立を判定した後、定常状態における差動
制限容量が演算され、その後優先順位順に並べら
れた各種信号系の制御条件の成立が順に判定され
る。その結果一つでも制御条件が成立した場合に
は、その制御条件に関して予め設定されている変
化量マツプを用いて容量増加分、あるいは減少分
がステツプ204における差動制限容量Tc0の値に
応じて決定され、その変化量が補正された上でデ
ユーテイ出力が出されるようになつている。各信
号系の判定順位は優先順位毎に並べられ、且つ、
ある信号系の制御条件が成立したときにはそれよ
り下位にある信号系の制御条件の成立を判定しな
いようにしているため、当該制御条件の成立した
信号系における制御のみが確実に実行される。こ
の場合、当該制御の変化量はステツプ204におい
て求められた差動制限容量Tc0に基づいて、各制
御系毎に予め定められた変化量マツプから決定す
るようにしているため、情況に応じた最も適切な
制御を実行することができる。 なお、上記実施例においては、定常状態時にお
ける差動制限容量Tcをスロツトル開度(エンジ
ン負荷)の他に自動変速機の変速段に依存して決
定するようにしていたが、本発明においては、必
ずしも変速段まで考慮することを必須とするもの
ではない。 なお、上記実施例における制御手順においては
各制御系の制御条件が成立するか否かを1つのス
テツプで表わすようにしていたが、具体的に当該
制御系での制御条件が成立するか否かは必ずしも
1つのステツプ(1つの条件)のみの判定によつ
て行なわれるものではないのは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の要旨を模式的に示す差動制
御線図、第2図は、本発明が適用される車両用4
輪駆動制御の動力伝達系統を示すスケルトン図、
第3図は、センタデフアレンシヤル装置の差動を
制限するための差動制御クラツチの油圧制御回路
図、第4図は、上記装置で用いられている制御手
順を示す流れ図である。 30……センタデフアレンシヤル装置、70…
…差動制御クラツチ、Tc……差動制限容量、
Tc0……非定常状態に入つたときの差動制御容
量、ΔTc1〜ΔTc7……変化量。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 前後輪の差動を許容可能な差動装置と、該差
    動装置の機能を車両走行状態を反映した信号系に
    より段階的又は連続的に許可〜制限可能とした差
    動制御装置と、を備えた車両用4輪駆動制御装置
    において、 車両走行が定常状態にあるとき、この定常状態
    での前記差動制御装置の差動制限容量を、少なく
    ともエンジン負荷に関連して決定する手段と、 差動制限容量を確定するために、車両の走行状
    態に関する情報を得るための複数の制御系と、 車両走行が非定常状態にあるとき、この非定常
    状態での前記差動制御装置の差動制限容量を、非
    定常状態に入つたときの差動制限容量に対応して
    前記複数備えられている制御系毎に予め求め方が
    定められている変化量だけ、該非定常状態に入つ
    たときの差動制限容量を増減させることによつて
    決定する手段と、 を備えたことを特徴とする車両用4輪駆動制御装
    置。 2 前記信号系が複数備えられている場合に、各
    信号系に予め優先順位を付けておき、1つの信号
    系における制御条件が成立した段階で、より下位
    にある信号系の制御条件の判断を中止するように
    した特許請求の範囲第1項に記載の車両用4輪駆
    動制御装置。
JP30748786A 1986-12-23 1986-12-23 車両用4輪駆動制御装置 Granted JPS63159140A (ja)

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JP6946832B2 (ja) * 2017-08-02 2021-10-13 株式会社デンソー 自動運転制御装置

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