JPH0518682Y2 - - Google Patents

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JPH0518682Y2
JPH0518682Y2 JP2612785U JP2612785U JPH0518682Y2 JP H0518682 Y2 JPH0518682 Y2 JP H0518682Y2 JP 2612785 U JP2612785 U JP 2612785U JP 2612785 U JP2612785 U JP 2612785U JP H0518682 Y2 JPH0518682 Y2 JP H0518682Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、るつぼ内に金属等の試料を入れ、前
記るつぼに直接通電して前記試料を融解し、その
とき発生するガスを分析して試料中に含まれる元
素を分析する装置に関する。
〈従来の技術〉 従来のるつぼを用いた試料中の元素分析装置
は、例えば第6図に示すように構成されている。
即ち、同図において、71,72はそれぞれ上部
電極、下部電極で、これら両電極71,72間に
るつぼ73を挾持して電源74からの電圧を該る
つぼ73に印加するよう構成されている。75は
るつぼ73の上方に設置される試料ホルダで、該
ホルダ75は投入機ブロツク76内に回転自在に
支持されている。そして、投入機ブロツク76の
上面には開閉自在なシヤツタ77が設けられてい
る。78はOリング溝に埋設されたシール材とし
てのOリングである。そして、投入機ブロツク7
6内及びるつぼ73周囲には不活性なキヤリアガ
ス(例えばHe)が満たされるよう構成されてい
る。
而して、上記従来装置においては、シヤツタ7
7はその下面側が平面であるため、これを開閉の
ためスライドさせると、該下面がOリング78の
表面を横方向に強く擦り、このためOリング78
の歪み、横ずれや劣化、損傷が激しく、投入機ブ
ロツク76内の気密を十分に保つことができなか
つた。
〈考案が解決しようとする問題点〉 本考案は、上述の事柄に留意してなされたもの
で、シヤツタを開閉してもシール材としてのOリ
ングを劣化させることのないるつぼを用いた試料
中の元素分析装置を提供することを目的とする。
〈問題点を解決するための手段〉 上記目的を達成するため、本考案においては、
上部電極と下部電極との間に挾持されるるつぼ内
に試料を投入する投入機ブロツクの上に、上面が
凹平面と凸平面が隣接して設けられ、かつ、前記
凹平面に前記投入機ブロツクの竪孔と連通する開
口を有するベース板を設けるとともに、前記凹平
面と凸平面に対応する凸平面と凹平面とを有する
板状シヤツタを前記ベース板上に設け、前記板状
シヤツタで前記開口を開閉するようにしている。
〈実施例〉 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。
第1図乃至第4図は、本考案に係る試料中の元
素分析装置、特に、るつぼ内にフラツクスF及び
試料を投入する投入装置近傍を示すものである。
10は抽出炉本体1によつて固定された上部電
極、20はシリンダー2によつて昇降駆動される
下部電極である。上部電極10にはるつぼCの開
口縁に接触する電極面11が、また、下部電極2
0にはるつぼCの底に接触する電極面21がそれ
ぞれ形成されていて、両電極面11,21間でる
つぼCを挾持し、該るつぼCに直接通電してジユ
ール熱を発生させ、るつぼC内に収容した試料S
をフラツクスFの存在下で溶融し、発生したガス
を不活性のキヤリアガスにのせて図外の分析計へ
と送り出すよう構成されている。12は上部電極
10内に設けられた降下孔である。
30は前記上部電源10の上部に設けられる投
入機ブロツクで、その前面側(第2図におけるX
側)から後面側(同じくY側)に亘つて、水平に
貫通する互いに平行な2つの横孔31,32と、
上面側(第2図におけるU側)から下方(第2図
におけるV側)に向い横孔31,32とそれぞれ
交わる上部竪孔33U,34Uと更に下方に向つ
て延び、合流して1つの垂直孔35を形成する下
部竪孔33D,34Dとが開設されている。なお
上、下部竪孔33Uと33D、34Uと34Dを
あわせたものを単に竪孔(前者は33、後者は3
4)と称する。又、垂直孔35は前記上部電極1
0の降下孔12と連通している。そして、これら
竪孔33,34、垂直孔35、降下孔12は後述
するローダ40F,40Sによつて投下されるフ
ラツクスF、試料Sが通過するための孔であると
ともに、前述のキヤリアガスの流通路としての機
能をも有している。
40F,40Sは前記横孔31,32内に嵌入
装着されるローダで、後述する投入部から投入さ
れるフラツクスF、試料Sを一時的に保持し、更
に前記竪孔33,34、垂直孔35、降下孔12
を介して前記フラツクスF、試料SをるつぼC内
に投入するものである。両ローダ40F,40S
は同一部品より成り同一構成とされるため、便宜
上、試料側のローダ40Sについてのみ説明す
る。
41はガイド軸で前端にはフランジ41aを有
し、後端には雄ねじ部41b、切込み部41cが
形成されている。そして、軸中間部には直径方向
に保持孔41dが貫設されている。42は前記ガ
イド軸41に対しスライドし得るように套嵌され
た筒状シヤツタで、その前端にはばね受け42a
が設けられ、後端には連結棒43が支持ピン44
を介して接続されている。そして、筒状シヤツタ
42の外周壁42′の180°異なつた位置には上部
長孔42bと下部開口42cとが開設されてい
る。45は前記ガイド軸41の段部41eと筒状
シヤツタ42のばね受け42aとの間に介装さ
れ、筒状シヤツタ42をY方向に押圧付勢するば
ね、46はガイド軸41の雄ねじ部41bに螺着
され筒状シヤツタ42のY方向への抜けを防止す
る抜け止め環、47はOリングである。
上述のように構成されたローダ40Sは前記投
入機ブロツク30の横孔32内に嵌入装着され、
止めねじ48によつて投入機ブロツク30に固定
される。そして、ガイド軸41の保持孔41dの
上部側は筒状シヤツタ42の上部長孔42bを介
して上部竪孔34Uと常時連通しているが、保持
孔41dの下部側は筒状シヤツタ42の周壁によ
つて閉塞されており、前記筒状シヤツタ42をX
方向へ所定距離スライドさせたときのみ下部開口
42cを介して下部竪孔34Dの上方側と連通す
るように、保持孔41d、上部長孔42b及び下
部開口42cが位置決めされている。また、支持
ピン44はガイド軸41の切込み部41cによつ
て案内保持され、筒状シヤツタ42の回転を防止
するように構成されている。
50F,50Sは前記ローダ40F,40Sの
筒形シヤツタ42を互いに独立して水平方向にス
ライドさせるためのシリンダで、投入機ブロツク
30の後面側に設けられ、各ロツド51F,51
Sはローダ40F,40Sの連結棒43にそれぞ
れ接続されている。
60は投入機ブロツク30の上方に設けられる
投入部で、フラツクスF、試料Sを前記ローダ4
0F,40Sに投入するもので、例えば次のよう
に構成されている。61は投入機ブロツク30の
上面に形成された係合部36,37によつて固定
されるベース板で、フツ素樹脂等表面が滑らかな
樹脂材より成る。このベース板61の上面には凸
平面61a,凹平面61bが互いに隣接するよう
形成され、凸平面61aの端部には傾斜部61
a′が形成されている。また、凹平面61bには、
投入機ブロツク30の上部竪孔33U,34Uに
連通する開口61b′,61b′が開設され、それぞ
れの開口61b′,61b′の周囲にはOリング溝6
1b″,61b″が設けられている。62,62は前
記Oリング溝61b″,61b″に嵌着されるシール
材としてのOリングである。
63は前記ベース板61の凹凸面上をスライド
し、前記開口61b′,61b′を開閉する板状シヤ
ツタである。この板状シヤツタ63の下面には前
記ベース板61の凹凸面と略同形状の凹平面63
a,凸平面63bが形成されている。そして、凹
平面63aには、前記ベース板61の凹平面61
bに形成された開口61b′,61b′に対応して開
口63a′,63a′が開設されている。63cはシ
リンダ70のロツド71が接続される連結部で、
例えばロツド71の端部を嵌着するように凹入部
63c′が形成されている。
64は押え部材で、その平面部64aにはフラ
ツクスF、試料Sの投入口64b′,64c′を備え
た投入筒64b,64cが立設され、更に前記平
面部64aの両側には下方へ垂直に延びるスカー
ト部64d,64dが形成されている。前記スカ
ート部64d,64dは前述のベース板61、板
状シヤツタ63の側部を規制するものである。
65は押え板で、その平面部65aには前記投
入筒64b,64cがそれぞれ貫挿する孔65
b,65cが設けられると共に、両側部にはフツ
ク部を有する係止具65d,65dが設けられて
おり該係止具65d,65dは投入機ブロツク3
0の上面に立設された一対のガイド66,67に
設けられた止め金66a,67aと係合するよう
構成されている。前記ガイド66,67は板状シ
ヤツタ63の横方向のズレを防止するものであ
る。68は押え板65と押え部材64との間に介
装されるばねであり、このばね68,68の下方
への押圧力により押え部材64が板状シヤツタ6
3の上面部63dに押しつけられ、前記板状シヤ
ツタ63と一体的にスライドする。なお、69は
投入機ブロツク30の上部竪孔33U,34Uの
上部入口周面に形成されるOリング溝38,39
に嵌着されるシール材としてのOリングである。
次に、上述のように構成した装置の作動につい
て、第5図及び第6図にも参照して説明する。
1 初期状態においてはローダ40F,40Sの
それぞれの筒状シヤツタ42,42の下方開口
42c,42cはいずれも下部竪孔33D,3
4Dの上部側とは非連通の位置にあるため、前
記筒状シヤツタ42,42は閉状態となつてい
る。一方、板状シヤツタ63もその開口63
a′,63a′がベース板61の開口61b′,61
b′と非連通の位置にあるため、閉状態となつて
いる(第5図A参照)。
2 次にシリンダ70が動作して、第2図のY方
向に板状シヤツタ63が所定距離スライドする
と、前記開口63a′,63a′と61b′,61
b′とは連通状態となり、板状シヤツタ63は開
状態となる。その結果、投入筒64b,64c
−開口63a′,63a′−開口61b′,61b′−
上部竪孔33U,34U−保持孔41d,41
dは連通状態となる。勿論このとき筒状シヤツ
タ42,42の下方は閉状態である(第5図
B、第2図参照)。
上述のように、板状シヤツタ63がスライド
するとき、該シヤツタ63の下面及びベース板
61の上面には凹凸面が形成されているため、
ベース板61のOリング溝61b″,61b″内に
設けられているシール用のOリング62,62
は前記板状シヤツタ63の下面に擦られること
がない。
3 上記板状シヤツタ63が開状態にあるとき、
投入口64b′,64c′からそれぞれフラツクス
F、試料Sを投入すると、これらフラツクス
F、試料Sはガイド軸41の保持孔41d,4
1dの下方側が閉じていることにより、ローダ
40F,40S内に一時的に保持された状態と
なる(第5図B参照)。
4 次いで、下部電極20をシリンダ2によつて
下降させ、分析用のるつぼCを電極面21上に
載置し、シリンダ2を上昇させて上部電極10
と下部電極20との間にるつぼCを挾持させる
ようにして、両電極10,20を閉じる。
そして、図外の制御スイツチをONさせて、
るつぼCに通電を行なう。この場合、るつぼC
の加熱に供される電力は分析時のそれよりも大
きく、また、長時間通電される。このようにし
て一次脱ガスが行なわれるが、その温度は大体
2500〜3000℃である。
一方、前記上部電極10、下部電極20が閉
じ終わると同時に、シリンダ70を復帰させ板
状シヤツタ63をY方向にスライドさせて、再
びこれを閉状態とする。このスライド時におい
ても、板状シヤツタ63の下面はOリング6
2,62を擦することがないことは勿論であ
る。このようにして板状シヤツタ63を閉状態
とし、その状態で、上部竪孔33U,34U内
にキヤリアガスを送ることにより、ローダ40
F,40S内のフラツクスF、試料Sは該キヤ
リアガスによつてパージされる。
5 前記一次脱ガスが完了すると、シリンダ50
Fを動作させ、ローダ40Fの筒状シヤツタ4
2をX方向に所定距離だけスライドさせてその
下部開口42cがガイド軸41の保持孔41d
の下部側及び投入機ブロツク30の下部竪孔3
3Dの上部側と一致するように筒状シヤツタ4
2を開状態とすると、保持孔41dは上部電極
10の降下孔12を介してるつぼCの開口と連
通される。この結果、前記保持孔41d内に保
持されていたフラツクスFは十分加熱されたる
つぼC内に落下する(第5図C参照)。そして、
このフラツクスFのるつぼCへの投入後は、二
次脱ガスが引続いて行なわれるが、一次脱ガス
時よりも低電力でしかも短かい時間通電が行な
われ、所定の脱ガスが完了する。この二次脱ガ
スの温度は一次脱ガスの温度より相対的に低い
温度、たとえば約2000〜2500℃である。なお、
フラツクスFの投入後は筒状シヤツタ42は再
び閉状態に復帰する。
6 次いで試料分析のため、再度るつぼCを加熱
するときは、今度はシリンダ50Sが動作して
前述のフラツクス投入時と同様にローダ40S
の筒状シヤツタ42が開状態となり、試料Sが
るつぼC内に落下する(第5図D参照)。そし
て、既にるつぼC内に収容されているフラツク
スFとともに加熱され(約2000〜2500℃)融解
してガスを発生する。この発生ガスはキヤリア
ガスにのせられて図外の分析計に送られ、所定
のガス分析が行なわれる。
上述の実施例において、試料Sとしては金属の
ほか、セラミツクス等他の材料を用いることがで
きる。また、キヤリアガスとしてはヘリウム等の
不活性なガスが用いられる。
又、上述の実施例においては、個別に駆動され
る2つのローダ40F,40Sを設け、るつぼC
への通電前に、フラツクスF、試料Sを各別に収
容するようにしているが、1つのローダのみを設
け、まずフラツクスFをローダ内に収容した状態
でるつぼCを加熱して一次脱ガスを行ない、この
脱ガス完了後、前記フラツクスFをるつぼC内に
投入して引続き二次脱ガスを行なう一方、試料S
をローダ内に投入し、二次脱ガスが完了後前記試
料SをるつぼC内に投入してもよい。この場合、
印加電力、通電時間は上述の実施例と同様に設定
される。
更に、比較的ブランク量が少なく、その値が一
定しているフラツクスFを用いる場合には、該フ
ラツクスFの脱ガスを行なわずに分析を行なう場
合があるが、このような場合には、るつぼCのみ
を加熱して所定の脱ガスを行なつた後、フラツク
スFと試料Sとを同時にるつぼC内に投入し、所
定の分析を行なえばよい。
〈考案の効果〉 以上詳述したように、本考案においては、上部
電極と下部電極との間に挾持されるるつぼ内に試
料又はフラツクスを投入する投入機ブロツクの上
に、上面が凹平面と凸平面が隣接して設けられ、
かつ、前記凹平面に前記投入機ブロツクの竪孔と
連通する開口を有するベース板を設けるとともに
前記凹平面と凸平面に対応する凸平面と凹平面と
を有する板状シヤツタを前記ベース板上に設け、
前記板状シヤツタで前記開口を開閉するようにし
ているので、試料又はフラツクスを投入機ブロツ
ク内に投入するため板状シヤツタをスライドさせ
ても板状シヤツタの下面には、ベース板の上面に
形成された凹凸面に対応して、凹凸面が形成され
ているから、ベース板の上面に埋設されているO
リングを擦ることがなく、従つて、該Oリングが
摩耗することがない。この結果、Oリングはシー
ル材としての機能を完全に果すことができ、投入
機ブロツク内の気密を十分に保つことができるの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図は本考案に係る元素分析装置
の要部構成を示すもので、第1図は断面正面図、
第2図は断面側面図、第3図は一部を断面した平
面図、第4図は投入装置の要部構成を示す分解斜
視図、第5図は動作説明図、第6図は従来装置を
示す構成図である。 10……上部電極、20……下部電極、30…
…投入機ブロツク、33,34……竪孔、61…
…ベース板、61a……凸平面、61b……凹平
面、61b′……開口、63……板状シヤツタ、6
3a……凹平面、63b……凸平面、C……るつ
ぼ、S……試料、F……フラツクス。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 上部電極と下部電極との間に挾持されるるつぼ
    内に試料を投入する投入機ブロツクの上に、上面
    が凹平面と凸平面が隣接して設けられ、かつ、前
    記凹平面に前記投入機ブロツクの竪孔と連通する
    開口を有するベース板を設けるとともに、前記凹
    平面と凸平面に対応する凸平面と凹平面とを有す
    る板状シヤツタを前記ベース板上に設け、前記板
    状シヤツタで前記開口を開閉するようにしたこと
    を特徴とするるつぼを用いた試料中の元素分析装
    置。
JP2612785U 1985-02-23 1985-02-23 Expired - Lifetime JPH0518682Y2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2612785U JPH0518682Y2 (ja) 1985-02-23 1985-02-23
CN86100963.0A CN1004447B (zh) 1985-02-23 1986-02-20 用坩埚分析样品元素的装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2612785U JPH0518682Y2 (ja) 1985-02-23 1985-02-23

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JPS61143052U JPS61143052U (ja) 1986-09-04
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JP2612785U Expired - Lifetime JPH0518682Y2 (ja) 1985-02-23 1985-02-23

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CN86100963A (zh) 1986-08-20
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