JPH05186338A - (r)−イソフルランおよび(r)−デスフルランの使 用法および組成物 - Google Patents

(r)−イソフルランおよび(r)−デスフルランの使 用法および組成物

Info

Publication number
JPH05186338A
JPH05186338A JP3317046A JP31704691A JPH05186338A JP H05186338 A JPH05186338 A JP H05186338A JP 3317046 A JP3317046 A JP 3317046A JP 31704691 A JP31704691 A JP 31704691A JP H05186338 A JPH05186338 A JP H05186338A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
isoflurane
desflurane
anesthesia
administered
induce
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3317046A
Other languages
English (en)
Inventor
James W Young
ダブリュー ヤング ジェームス
Steven Brandt
ブランド スティーブン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sunovion Pharmaceuticals Inc
Original Assignee
Sepracor Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sepracor Inc filed Critical Sepracor Inc
Publication of JPH05186338A publication Critical patent/JPH05186338A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/02Halogenated hydrocarbons
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/075Ethers or acetals
    • A61K31/08Ethers or acetals acyclic, e.g. paraformaldehyde
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P23/00Anaesthetics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/20Hypnotics; Sedatives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Anesthesiology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 麻酔を必要とする温血動物に、麻酔を誘導し
かつ持続させるのに十分であるが副作用を起こすには不
十分である量の、実質的に(S)−立体異性体を含まな
い、(R)−イソフルランまたは(R)−デスフルラン
を吸入により投与することから成る、麻酔を誘導しかつ
持続させる方法が開示される。また、前記方法において
使用するためのこれらの化合物の新規組成物も開示され
る。 【効果】 イソフルランまたはデスフルランの(R)−
立体異性体はそのラセミ混合物よりも低濃度で麻酔作用
を呈し、そのために副作用が少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、(R)−イソフルラン
または(R)−デスフルランを投与することから成る、
付随して起こりやすい副作用を軽減しつつ麻酔を誘導し
かつ持続させる新規方法、並びに前記新規方法において
使用するためのこれらの化合物の新規組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明方法および組成物の活性化合物は
化合物イソフルラン(isoflurane)およびデスフルラン
(desflurane)の光学異性体である。多くの有機化合物
は光学的に活性な形態で存在し、すなわちそれらは偏光
面を回転させる能力をもっている。光学活性化合物を表
示するには、その分子のキラル中心の絶対配置を示すた
めに、大文字DおよびLまたはRおよびSが用いられ
る。符号(+)および(−)または小文字および
その化合物による偏光面の回転方向を表すために用いら
れ、(−)またははその化合物が左旋性であることを
意味している。(+)またはのついた化合物は右旋性
である。所定の化学構造に関して、立体異性体と呼ばれ
るこれらの化合物は、それらが互いに鏡像関係にあるこ
とを除いて、同一である。特定の立体異性体は対掌体と
も呼ばれ、この種の異性体の混合物はしばしば対掌体混
合物またはラセミ混合物と呼ばれている。
【0003】医薬の分野においては、立体化学的純度が
重要であり、頻繁に処方される20種の薬剤のうち12
種はキラリティー(対掌性)を示す。適切な例はプロプ
ラノロールのL体であり、これはD−対掌体よりも10
0倍強い効力であることが知られている。さらに、ある
種の異性体はただ単に不活性というよりも実際に有害で
ありうるので、光学純度が大切となる。例えば、サリド
マイドのD−対掌体は、妊娠中のつわりを予防すべく処
方されるとき、安全で効果的な鎮静薬であった。しかし
ながら、そのL−サリドマイド対掌体は強力な催奇物質
であることが発見された。
【0004】イソフルランは1−クロロ−2,2,2−
トリフルオロエチルジフルオロメチルエーテルである。
これは次の構造式を有する:
【0005】
【化1】
【0006】デスフルランは2−(ジフルオロメトキ
シ)−1,1,1,2−テトラフルオロエタンである。
これは次の構造式を有する:
【0007】
【化2】
【0008】イソフルランおよびデスフルランのラセミ
混合物は、麻酔を誘導しかつ持続させるための一般的な
麻酔薬である。麻酔状態とは、薬剤により誘導されるす
べての知覚の不在を言う。主として麻酔は外科手術にお
いて頻繁に行われる。イソフルランおよびデスフルラン
は不燃性の液体であり、吸入により投与される。この投
与経路のために、その有効量および作用持続時間を簡単
に予測しかつ調節することが可能である。
【0009】イソフルランはハロタンやエスランのよう
な他の一般麻酔薬と比べて利点をもっている。その効力
はハロタンとエンフルランの中間である。麻酔の誘導お
よび覚醒はハロタンやエスランの場合よりもイソフルラ
ンの方が速やかである;しかしながら、それはまだ遅い
ものである。さらに、イソフルランはイヌにおいてハロ
タンやエスランよりも呼吸および心臓血管系の抑制がわ
ずかに弱い;しかしながら、それはまだ呼吸の抑制を引
き起こす。イソフルランはエピネフリン誘導不整脈に対
してハロタンよりも明らかに敏感でない。常用される筋
弛緩薬はすべてイソフルランによって著しく増強され、
その効果は偏光性のタイプの場合に最も強い。
【0010】また、現在臨床試験中のデスフルランもイ
ソフルランのような他の麻酔薬と比べて臨床上の利点を
もっている。Scrips, 1481, pg. 27, (1990)を参照され
たい。イソフルランおよびデスフルランは他の麻酔薬と
比較したとき幾つかの利点を有するが、それらには副作
用という欠点もあり、一般には、副作用はこれらの化合
物の薬理作用の用量依存的延長である。これらの副作用
には呼吸低下、低血圧、不整脈、震え、吐気、嘔吐、腸
閉塞、悪性高熱、白血球数の増加、または麻酔からの遅
い覚醒が含まれる。これらの副作用は主として麻酔の誘
導および持続に必要とされるイソフルランおよびデスフ
ルランのラセミ混合物の高用量が原因である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、イソフルラン
およびデスフルランの利点を有するが上記欠点をもたな
い化合物を見いだすことが望ましい。この度、麻酔を誘
導しかつ持続させるために、イソフルランの(R)−立
体異性体またはデスフルランの(R)−立体異性体を低
濃度で温血動物に吸入により投与することができ、そし
てイソフルランまたはデスフルランのラセミ混合物の投
与に関連した副作用を軽減しうることが見いだされた。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、麻酔を必要と
する温血動物に、麻酔を誘導しかつ持続させるのに十分
であるが副作用を起こすには不十分である量の、実質的
に(S)−立体異性体を含まない、(R)−イソフルラ
ンまたは(R)−デスフルランを吸入により投与するこ
とから成る、付随して起こりやすい副作用を軽減しつつ
麻酔を誘導しかつ持続させる方法を包含する。
【0013】この種の投与方法はさらに、生命を維持す
るのに十分な量の酸素または酸素含有気体混合物の同時
投与を包含する。また、本発明には、麻酔を誘導しかつ
持続させるのに十分であるが副作用を起こすには不十分
である量の、実質的に(S)−立体異性体を含まない、
(R)−イソフルランまたは(R)−デスフルランを含
有する、温血動物において麻酔を誘導しかつ持続させる
のに適した麻酔薬組成物が含まれる。
【0014】イソフルランまたはデスフルランのラセミ
混合物(すなわち、RおよびS立体異性体の混合物)は
麻酔を誘導しかつ持続させるための有効な薬剤である
が、ラセミ混合物は副作用を起こす。イソフルランの
(R)−異性体またはデスフルランの(R)−異性体を
使用すると、麻酔薬を比較的低用量または低濃度で投与
することができるために、これらの副作用が軽減され
る。従って、麻酔を誘導しかつ持続させるためには、イ
ソフルランの(R)−異性体またはデスフルランの
(R)−異性体を使用することがより望ましい。
【0015】「副作用」なる用語には、限定するもので
はないが、呼吸低下、低血圧、不整脈、震え、吐気、嘔
吐、腸閉塞、悪性高熱、白血球数の増加、および麻酔か
らの遅い覚醒が含まれる。ここで用いる「実質的に
(S)−立体異性体を含まない」なる表現は、この組成
物が少なくとも90重量%の(R)−イソフルランまた
は(R)−デスフルランおよび10重量%以下の(S)
−イソフルランまたは(S)−デスフルランを含むこと
を意味する。最も好適な実施態様では、「実質的に
(S)−立体異性体を含まない」なる表現は、この組成
物が少なくとも95重量%の(R)−イソフルランまた
は(R)−デスフルランおよび5重量%以下の(S)−
イソフルランまたは(S)−デスフルランを含むことを
意味する。
【0016】イソフルランおよびその製法は米国特許第
3535388号(参照によりここに引用するものとす
る)に開示されている。イソフルランは添加剤や化学安
定剤を含まない無色透明の安定した液体である。それは
わずかな刺激臭、かび臭、エーテル臭がある。イソフル
ランは次の物理的性質を有する:沸点48.5℃、分子
量184.5、蒸気圧238mmHg(20℃)、およ
び比重1.496。
【0017】ラセミ混合物としてのデスフルランは米国
特許第3987502号(参照によりここに引用するも
のとする)に記載される方法を使って製造することがで
きる。デスフルランは通常かすかな非刺激臭を有する無
色透明の液体である。それは次の物理的性質を有する:
沸点23.5℃、分子量168、蒸気圧(概算)660
mmHg(20℃)、および比重1.44。この化合物
は不燃性で、ソーダ石灰に安定である。
【0018】光学的に純粋なイソフルランまたはデスフ
ルランを製造するための一般反応式および方法は次の通
りである:
【0019】
【化3】
【0020】ここで、X=Cl(イソフルラン) X=F(デスフルラン) R=−アルキル −アルコキシアルキル(−CH2 (CH2 n OC
3 ) −CH2 CN −(CH2 n SO3 - −(CH2 n OSO3 - −(CH2 n + (CH3 3 そしてnは0、1、2または3である。
【0021】光学的に純粋なイソフルランまたはデスフ
ルランを製造するための上記反応は出発物質としてラセ
ミ体2−メトキシ−2−ハロ酢酸エステルの使用を伴
う。光学的に純粋な2−メトキシ−2−ハロ酢酸(I)
の製造はこの反応において最も重要である。これは出発
ラセミ体2−メトキシ−2−ハロ酢酸エステルの反応速
度論的酵素分割により達成され、目的の光学的に純粋な
2−メトキシ−2−ハロ化合物が遊離酸として得られ
る。次に、この化合物は、四フッ化イオウまたは四フッ
化セレンによる処理を含めた多くの標準方法のいずれか
により、対応するトリフルオロメチル化合物へ変換され
る。Organic Reactions, 21 64 (1984)を参照された
い。製造された2−ハロ−2−メトキシ−1,1,1−
トリフルオロエタンはその後、J. Med. Chem. 14, 517
(1971);および米国特許第3469011号(196
6)に記載される合成法により転換することができる。
この反応はメトキシ基のフリーラジカルハロゲン化を伴
い、ジクロロ誘導体を得た後、フッ化水素酸中の五フッ
化アンチモンを使って塩化物をフッ化物と交換する。
【0022】上記合成法で用いる酵素には、限定するも
のではないが、セリン、チオールおよびカルボキシ−酸
プロテアーゼ、中性微生物メタロプロテアーゼ、他の微
生物プロテアーゼおよび哺乳類ペプチダーゼが含まれ
る。別のクラスの酵素からの特定例には、限定するもの
ではないが、脂肪酸エステラーゼ(E.C. 3.1.1.1)、ア
リール−エステルヒドロラーゼ(E.C. 3.1.1.2)、トリ
アシルグリセロールアシルヒドロラーゼ(E.C. 3.1.1.
3)、並びにエステルおよびアミド結合を切断すること
が知られている他の酵素が含まれる。ここで用いるE.
C.とこれに続く一連の数字は、アムステルダム、エル
スビア、生化学命名審議会の勧告に従った酵素の同定を
表し、詳細には“酵素の命名と分類”(1972) p. 17-22
を参照されたい。
【0023】例えば、一般的に好適なプロテアーゼに
は、限定するものではないが、アスペルギルス種(Aspe
rgillus sp.)およびバシラス種(Bacillus sp.) からの
アルカリ性プロテアーゼが含まれる;好適なエステラー
ゼには、限定するものではないが、ブタ肝臓エステラー
ゼ(E.C. 3.1.1.1)が含まれる;そして好適なリパーゼ
には、限定するものではないが、カンジダ・シリンドラ
セア(Candida cylindracea )(また、C. rugosa とも
言う)からのリパーゼ(E.C. 3.1.1.3)が含まれる。こ
れらの酵素は入手可能性、高い立体特異性および広い基
質範囲の点で好ましい。
【0024】他のプロテアーゼには、限定するものでは
ないが、動物源からのセリンプロテアーゼ、例えばウシ
およびブタ膵臓から単離されたα−キモトリプシン(E.
C. 3.4.21.1 )およびトリプシン(E.C. 3.4.21.4 );
植物源からのセリンプロテアーゼ;動物源からのカルボ
キシ−酸プロテアーゼ、例えばペプシン(E.C. 3.4.23.
1 )、キモシン(E.C. 3.4.23.4 )、およびカルボキシ
ペプチダーゼA(E.C.3.4.17.1 );微生物からのセリ
ンプロテアーゼ、一般にはズブチリシン(E.C.3.4.21.1
4)と呼ばれるが、バシラス・ズブチリス・アミロリク
エファシエンス(Bacillus subtilis amyloliquefacien
s )、バシラス・アミロサッカリクス(Bacillus amylo
saccharicus )およびバシラス・リケニホルミス(Baci
llus licheniformis)のような微生物の自然界に存在す
る種および遺伝子工学的に操作された種を含めて、種々
の微生物から単離される;アスペルギルス・オリザ(As
pergillus oryzae)および黄色アスペルギルス(Asperg
illus flavus)のようなアスペルギルス種からのセリン
プロテアーゼ、これらはズブチリシンとして分類しうる
が、アスペルギルスアルカリ性プロテアーゼとも呼ばれ
る;微生物からのメタロ−中性プロテアーゼ(E.C. 3.
4.24.4 )、例えばアスペルギルス・オリザ、バシラス
種およびストレプトミセス・グリセウス(Streptomyces
griseus)のような種々の源から単離される;および他
の微生物プロテアーゼ(E.C. 3.4.23.6)、例えばアス
ペルギルス属、バシラス属、ケカビ属(Mucor )、ペニ
シリウム属(Penicillium )、シュードモナス属(Pseu
domonas )、クモノスカビ属(Rhizopus)、セラチア属
(Serratia)、スタフィロコッカス属(Staphylococcu
s)、ストレプトコッカス属(Streptococcus )、スト
レプトミセス属、およびトリチラキウム属(Tritirachi
um)のような源から単離される;が含まれる。また、哺
乳類の血液、膵臓、脾臓、顎下腺および胃腸粘膜から単
離されたプロテアーゼも使用できる。
【0025】他のリパーゼには、限定するものではない
が、微生物から単離されたもの、例えば緑膿菌(Pseudo
monas aeruginosa)、シュードモナス・フルオレセンス
(Pseudomonas fluorecens)、リゾプス・デレマル(Rh
izopus delemar)、リゾプス・ニベウス(Rhizopus niv
eus )、リゾプス・オリザ(Rhizopus oryzae )、リゾ
プス・ジャポニクス(Rhizopus japonicus)、クロモバ
クテリウム・ビスコスム(Chromobacterium viscosu
m)、ゲオトリキウム・カンジダム(Geotrichiumcandid
um)、黒色アスペルギルス(Aspergillus niger )、ア
スペルギルス・ソジァ(Aspergillus sojae )、アスペ
ルギルス・オリザ(Aspergillus oryzae)、ムコア・ミ
ヘイ(Mucor miehei)、アクロモバクター・リポリチク
ム(Achromobacter lipolyticum )、アルカリゲネス種
(Alcaligenes sp. )、アルトロバクター種(Arthroba
cter sp.)およびカンジダ・リポリチカ(Candida lipo
lytica)から単離されたものが含まれる。哺乳動物種か
らの膵臓リパーゼおよび小麦胚芽から誘導されたリパー
ゼも使用できる。哺乳動物源から誘導される他のエステ
ラーゼには、限定するものではないが、カルボキシルエ
ステラーゼ(E.C. 3.1.1.1)、カルボキシペプチダーゼ
A(E.C. 3.4.17.1 )、アセチルコリンエステラーゼ
(E.C. 3.1.1.7)、ペプシン(E.C. 3.4.23.1 )、およ
びトリプシン(E.C. 3.4.21.4 )が含まれる。その他の
微生物源には、バシラス・サーモプロテオリチクス(Ba
cillus thermoproteolyticus)(サーモリシン)、バシ
ラス・アミロリクエファシエンスおよびストレプトミセ
ス・グリセウスが含まれる。パパイヤ種(Papaya sp.)
から誘導されるパパイン(E.C. 3.4.22.2 )も使用でき
る。
【0026】供給源に応じて、リパーゼおよびエステラ
ーゼは約2−10の作用pH範囲を有し、それらの最適
pHは一般に5.0−8.5の範囲である。大部分の酵
素の作用温度範囲は約15−70℃であり、酵素は通常
約20−45℃の範囲で最も効果的に作用する。単離・
精製した酵素のほかに、この方法は、たとえ若干の酵素
活性の低下があっても、比較的不純なかつ/また不均質
な酵素調製物、例えば細胞抽出液、細胞リゼイト、部分
精製酵素単離物および全細胞から誘導されたもの、を使
って実施することもできる点に注意すべきである。ま
た、酵素は共有結合、吸着、マトリックス捕獲、イオン
交換、またはマイクロカプセル化のような慣用手段によ
り担体(膜でないもの)に固定化してもよい。実際に、
全細胞内に含まれる酵素も、生存細胞であろうとなかろ
うと、本発明の実施において使用され、従って、ここで
用いる「酵素」なる用語はこれらの全ての形態の生物触
媒酵素を含むよう広く解釈されるものである。
【0027】イソフルランまたはデスフルランの(R)
−異性体は、吸入麻酔薬として、単独で又は生命維持濃
度の酸素を含む呼吸可能な混合物(亜酸化窒素のような
他の吸入麻酔薬を含んでいてもよい)の形で効果的に使
用される。本化合物の投与は一般的な吸入麻酔薬のよく
知られた投与方法のいずれかにより、例えばオープンド
ロップまたは半閉鎖系を使うことにより行われる。
【0028】本発明方法で用いる(R)−イソフルラン
または(R)−デスフルランの有効量は、哺乳動物を麻
酔にかける深さ、麻酔を誘導する速度、および麻酔を持
続させる期間に左右される。酸素中の本化合物の最小容
量パーセントがしばしば採用される。本発明方法および
組成物において用いるイソフルランの(R)−異性体ま
たはデスフルランの(R)−異性体の比較的少ない量
は、有意な麻酔効果を与えるのに十分であり、許容し得
ない副作用をもたらすようなことはない。麻酔薬の使用
量は、少量の化合物から出発して、目的の麻酔段階に達
するまでその量を徐々に増やすことにより調節できる。
その後哺乳動物の身体反応を監視することにより、麻酔
の持続時間とその段階を容易にコントロールすることが
できる。
【0029】(R)−イソフルランまたは(R)−デス
フルランを放出するために気化器を使用する場合は、放
出される濃度が分かる方がよい。このような気化器から
の放出濃度は次式を使って計算できる:
【0030】
【化4】
【0031】式中、P A =大気圧 P V =イソフルランの蒸気圧 F V =気化器を通るガスの流れ(ml/分) F T =全ガス流(ml/分) 麻酔を誘導するための(R)−イソフルランまたは
(R)−デスフルランの通常の濃度は0.5−5.0%
である。
【0032】酸素を投与しながら麻酔を持続させるため
の(R)−イソフルランまたは(R)−デスフルランの
通常の濃度は0.5−3.5%である。亜酸化窒素を投
与しながら麻酔を持続させるための(R)−イソフルラ
ンまたは(R)−デスフルランの通常の濃度は0.5−
2.5%である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 麻酔を必要とする温血動物に、麻酔を誘
    導しかつ持続させるのに十分であるが副作用を起こすに
    は不十分である量の、実質的に(S)−立体異性体を含
    まない、(R)−イソフルランまたは(R)−デスフル
    ランを吸入により投与することから成る、付随して起こ
    りやすい副作用を軽減しつつ麻酔を誘導しかつ持続させ
    る方法。
  2. 【請求項2】 麻酔を誘導するために投与される(R)
    −イソフルランまたは(R)−デスフルランの吸入濃度
    は0.5−5.0%である、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 亜酸化窒素を同時に投与しながら麻酔を
    誘導するために投与される(R)−イソフルランまたは
    (R)−デスフルランの吸入濃度は0.5−2.5%で
    ある、請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 酸素を同時に投与しながら麻酔を誘導す
    るために投与される(R)−イソフルランまたは(R)
    −デスフルランの吸入濃度は0.5−3.5%である、
    請求項1の方法。
  5. 【請求項5】 (R)−イソフルランまたは(R)−デ
    スフルランの量は使用する全化合物の重量の約95%よ
    り大である、請求項1の方法。
  6. 【請求項6】 副作用は呼吸低下、低血圧、不整脈、震
    え、吐気、嘔吐、腸閉塞、悪性高熱、白血球数の増加、
    または麻酔からの遅い覚醒である、請求項1の方法。
  7. 【請求項7】 麻酔を誘導しかつ持続させるのに十分で
    あるが副作用を起こすには不十分である量の、実質的に
    (S)−立体異性体を含まない、(R)−イソフルラン
    または(R)−デスフルランを含有する、温血動物にお
    いて麻酔を誘導しかつ持続させるのに適した麻酔薬組成
    物。
  8. 【請求項8】 (R)−イソフルランまたは(R)−デ
    スフルランを含む、請求項7の組成物。
  9. 【請求項9】 吸入投与に適している、請求項7の組成
    物。
  10. 【請求項10】 実質的に(S)−立体異性体を含まな
    い、(R)−イソフルランまたは(R)−デスフルラン
    を薬学的に許容しうる担体と共に投与する、請求項7の
    組成物。
JP3317046A 1990-11-29 1991-11-29 (r)−イソフルランおよび(r)−デスフルランの使 用法および組成物 Pending JPH05186338A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/619843 1990-11-29
US07/619,843 US5114714A (en) 1990-11-29 1990-11-29 Methods of use and compositions of (r)-isoflurane and (r)-desflurane

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05186338A true JPH05186338A (ja) 1993-07-27

Family

ID=24483543

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3317046A Pending JPH05186338A (ja) 1990-11-29 1991-11-29 (r)−イソフルランおよび(r)−デスフルランの使 用法および組成物

Country Status (3)

Country Link
US (1) US5114714A (ja)
EP (1) EP0489616A1 (ja)
JP (1) JPH05186338A (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5283372A (en) * 1991-12-04 1994-02-01 Anaquest, Inc. Preparation of purified optical isomers of desflurane
US5331000A (en) * 1992-03-09 1994-07-19 Sepracor Inc. Antipyretic and analgesic methods and compositions containing optically pure R(-) ketoprofen
WO1994001112A1 (en) * 1992-07-07 1994-01-20 Sepracor Inc. Methods of using (-) cisapride for the treatment of gastro-esophageal reflux disease and other disorders
JPH08502031A (ja) * 1992-07-07 1996-03-05 セプラコア インコーポレーテッド 胃食道逆流疾患およびその他の障害を治療するために▲(+)▼シサプリドを使用する方法
WO1994009786A1 (en) * 1992-11-04 1994-05-11 Sepracor, Inc. Methods and compositions of (+) doxazosin for the treatment of hypertension
GB9418532D0 (en) * 1994-09-14 1994-11-02 Univ Aberdeen Anaesthetic gas mixtures
US5739151A (en) * 1996-07-19 1998-04-14 Sepracor Inc. Method for treating emesis and central nervous system disorders using optically pure (+) norcisapride
WO2008036858A2 (en) 2006-09-20 2008-03-27 The Board Of Regents Of The University Of Texas System Methods for delivering volatile anesthetics for regional anesthesia and/or pain relief
CA2712516C (en) 2008-01-22 2016-06-28 Vapogenix, Inc. Volatile anesthetic compositions and methods of use
US9675544B2 (en) 2008-01-22 2017-06-13 The Board Of Regents Of The University Of Texas System Volatile anesthetic compositions comprising extractive solvents for regional anesthesia and/or pain relief
WO2010129686A1 (en) 2009-05-05 2010-11-11 Vapogenix, Inc. Novel formulations of volatile anesthetics and methods of use for reducing inflammation
CN107260670A (zh) 2011-06-24 2017-10-20 维普詹尼克斯公司 用于治疗皮肤病症或疾病的新型制剂和方法
RU2504409C2 (ru) * 2012-04-26 2014-01-20 Федеральное государственное бюджетное учреждение "Ростовский научно-исследовательский онкологический институт" Министерства здравоохранения и социального развития Российской Федерации Способ анестезии при операциях по поводу опухолей головы и шеи у детей
CN113712911A (zh) 2013-03-15 2021-11-30 维普詹尼克斯公司 新型镇痛组合物

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3469011A (en) * 1966-10-03 1969-09-23 Air Reduction 1,1,2-trifluoro-2-chloroethyl-difluoromethyl ether as an anesthetic agent
US3535388A (en) * 1969-05-12 1970-10-20 Air Reduction 1-chloro-2,2,2-trifluoroethyl difluoromethyl ether
US3897502A (en) * 1971-10-22 1975-07-29 Airco Inc Process for making fluorinated ethers
DE2340561C2 (de) * 1973-08-10 1982-12-16 Hoechst Ag, 6000 Frankfurt 2.2.2-Trifluor-1-chloräthyl-äther und Verfahren zu ihrer Herstellung sowie Inhalations-Anästhetikum, das einen dieser Stoffe enthält
DE2340560C2 (de) * 1973-08-10 1982-12-16 Hoechst Ag, 6000 Frankfurt 1.2.2.2-Tetrafluoräthyl-äther, Verfahren zu ihrer Herstellung und diese Verbindungen enthaltendes Inhalations-Anästhetikum
US3970710A (en) * 1975-04-09 1976-07-20 Abbott Laboratories Process for making trifluoroethanol
DE2656545A1 (de) * 1976-12-14 1978-06-15 Hoechst Ag Polyhalogenierte alpha, alpha'-difluordialkylaether und verfahren zu ihrer herstellung
US4220664A (en) * 1979-01-29 1980-09-02 The Dow Chemical Company Deuterated isoflurane as an anesthetic agent
US4273947A (en) * 1979-01-31 1981-06-16 Allied Chemical Corporation Hydrogenation of fluorine-containing carboxylic acids
US4262144A (en) * 1979-10-25 1981-04-14 The Dow Chemical Company Deuterated isoflurane
US4584303A (en) * 1984-04-09 1986-04-22 The Boc Group, Inc. N-aryl-N-(4-piperidinyl)amides and pharmaceutical compositions and method employing such compounds
US4590310A (en) * 1984-08-02 1986-05-20 The Boc Group, Inc. Process for the preparation of 2,2,2-trifluoroethanol
US4762856A (en) * 1987-02-02 1988-08-09 Boc, Inc. Anesthetic composition and method of using the same
US4855511A (en) * 1988-07-18 1989-08-08 Boc, Inc. Process for preparing CHF2 OCHFCF3 and CHF2 OCHClCF3 and novel intermediate compounds employed therein

Also Published As

Publication number Publication date
EP0489616A1 (en) 1992-06-10
US5114714A (en) 1992-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05186339A (ja) (s)−イソフルランおよび(s)−デスフルランの使 用法および組成物
JPH05186338A (ja) (r)−イソフルランおよび(r)−デスフルランの使 用法および組成物
NO337510B1 (no) Fremgangsmåte for spaltning av en blanding av alkylesterenantiomerer
HUP0300327A2 (hu) Percyquinnin, eljárás előállítására és gyógyászati alkalmazása
HU203581B (en) New process for producing optically active 3-phenyl-glycidylic acid-esters
Bianchi et al. Enzymic hydrolysis of alkyl 3, 4-epoxybutyrates. A new route to (R)-(-)-carnitine chloride
Garrigues et al. Insights into Clostridium tetani: From genome to bioreactors
JP3142627B2 (ja) 2‐アミノ‐3‐ヒドロキシ‐3‐フェニルプロピオン酸の立体異性富化
JPS6374484A (ja) アリ−ル アシルアミダ−ゼの製造用ロ−ドコッカス細菌およびこれを用いるアリ−ル アシルアミダ−ゼの製造方法
Sheldon The industrial synthesis of pure enantiomers
BR0303367A (pt) Células de mycobacterium w, veìculo farmaceuticamente aceitável, preservativo, ruptura de mycobacterium w, extração de solvente, enzimas usadas para a extração enzimática de células de mycobacterium w, adjuvante, composição farmacêutica, tensoativo, e, concentração de tensoativo do processo de fabricar uma composição farmacêutica para a administração de tuberculose
EP0892044A3 (en) Esterase and its use for the production of optically active chroman compounds
EP1705252B1 (en) Method for producing optically active N-protected-propargylglycine
JPH0678B2 (ja) 光学活性3―フェニルグリシッド酸エステル類化合物の製法
JP3512806B2 (ja) 酵素および(s)−ピペコリン酸の調製におけるその使用
PT87901B (pt) Processo para a preparacao de acidos 2-ariloxipropionicos e de composicoes herbicidas contendo estes compostos
KR100450739B1 (ko) 재조합 내열성 에스터라아제 및 이를 이용한 광학활성 카르복실산의 제조방법
EP0745137B1 (en) Enzymatic resolution of substituted 2-methyl-propionic acid
AU585703B2 (en) Process for the enzymatic resolution of racemic 2-amino- 1-alkanols
KR100651337B1 (ko) 효소적 방법에 의한 광학활성 1,4-벤조디옥산-2-카르복시화합물의 제조방법
JP2006050990A (ja) 光学活性2−置換−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸およびその対掌体エステルの製造方法
JPH08507683A (ja) エステラーゼおよびバイオトランスフォーメーションにこれを使用する方法
JP2006001862A (ja) 3−シアノグルタル酸モノエステル類及びその製造方法
JPH0632633B2 (ja) 光学活性カルボン酸の製造法
AR029809A1 (es) Procedimiento microbiano para la preparacion de derivados de 3-hidroxi-pirrolidina opticamente activos