JPH05185320A - 放電加工用電極ワイヤおよびその製造方法 - Google Patents

放電加工用電極ワイヤおよびその製造方法

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JPH05185320A
JPH05185320A JP17696592A JP17696592A JPH05185320A JP H05185320 A JPH05185320 A JP H05185320A JP 17696592 A JP17696592 A JP 17696592A JP 17696592 A JP17696592 A JP 17696592A JP H05185320 A JPH05185320 A JP H05185320A
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electrode wire
alloy
wire
metal
electric discharge
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JP17696592A
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Jean-Paul Briffod
ポール ブリフォー ジャン
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Agie Charmilles New Technologies SA
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23HWORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
    • B23H7/00Processes or apparatus applicable to both electrical discharge machining and electrochemical machining
    • B23H7/02Wire-cutting
    • B23H7/08Wire electrodes

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来より複雑さの小さい方法で製造すること
ができる放電加工用電極ワイヤを提供する。 【構成】 1個の電気メッキ浴から、低融点または低気
化点を有する1種の金属例えば亜鉛を含む少なくとも2
種の金属から成る合金層を、導電性の優れた導体から成
る金属コアの上に被覆させ;前記電極ワイヤの直径を1
回の冷間線引き操作でその当初の直径の1/3 〜1/10まで
細くし;前記二つの工程のいずれにおいても、前記合金
を構成する前記1種の金属例えば亜鉛を、前記合金中ま
たは前記金属コア中に拡散させない。 【効果】 得られた放電加工用電極ワイヤでは、前記合
金中の種々の金属の含有量が前記合金層の全厚にわたっ
て一定である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な放電加工用電極ワ
イヤおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放電加工は電極ワイヤを使用し、これを
機械加工すべき導電性加工片を経て供給スプールから使
用したワイヤのために設けた収集器 (collector)まで連
続的に通すことによって行われる。普通、2個の案内を
加工片の両側でワイヤ通路に配置してワイヤが加工片に
対して正確に位置できるようにする。2個の案内の間の
空間を以下に「機械加工区域」と呼ぶ。
【0003】また、放電加工機は発電機を具え、この発
電機は前記機械加工区域に沿って一連の電気パルスを電
極ワイヤと加工片との間に伝えてスパーク侵食により加
工片から材料を除去する。機械加工区域をマシン液、例
えば水または水溶液で洗い流す。材料が除去されるにつ
れて、加工片を電極ワイヤの軸線に垂直な面あるいは前
記軸線に対して傾斜した面に沿って予め定めた通路に従
って移動させ、この相対的移動を散値制御して加工片に
所定の形が確実に切削されるようにする。
【0004】よく知られているように、電極ワイヤを使
用する放電加工中に達成される性能および機械加工速度
は、電極ワイヤが伝導できる電流の密度および電極ワイ
ヤがけん引と加熱とを同時に受けた際の電極ワイヤの引
張強度に依存する。正確な切削は、電極ワイヤが加工片
の両側に配置された2個の案内の間で正しく引っ張られ
ている場合にのみ、達成することができる。案内の位置
調整および電極ワイヤによって切削されるみぞ孔の幅に
ついての知識は、放電ワイヤおよび前記みぞ孔の端縁の
正確な位置を知る上で十分なものである。
【0005】さらに、電極ワイヤに作用する張力を増大
することにより、主として電極ワイヤのたるみに起因す
る電極ワイヤの振動および隅角部欠陥を減少することが
できる。従って、電極ワイヤは、スパークによって生じ
る加熱およびジュール作用を受けた状態において比較的
高いけい引力(例えば、6キロ以下、普通1〜4キロの
設定される)に耐えることができることが必要である。
導電性の優れた導体である金属は一般的に機械加工の際
に弱く、これは高速機械加工に適当な電極ワイヤを製造
する際の難点を説明するものである。
【0006】スイス国特許第620621号および同第620622
号に記載されているように、コア(銅または導電性の優
れた導体、例えば銅で被覆された鋼から成るコア)を低
融点または低気化点を有する金属、特に亜鉛の層で保護
することにより、改善された電極ワイヤが得られてい
る。短絡によって放電が始まると、機械加工区域におい
て電極間に金属ブリッジが形成する。この金属層は短絡
によって始まるこれらの放電を侵食性放電に変える利点
を有する。これは、前記金属ブリッジが短絡電流の加熱
作用下に容易に溶融するからである。電極間に偶発的接
触が起こった際に、パルス持続期間に較べて極めて短い
数マイクロ秒という時間間隔で短絡が侵食性放電に転化
する。
【0007】第1ワイヤマシンにおいて、銅または鋼の
ワイヤを電気メッキ装置に通して亜鉛を50%以上含有す
る1〜25μm の外部層を得ることによって、この層を被
着させる。優れた導電性と高い機械的強度との間の優れ
た妥協は、鋼ワイヤ上に銅層に次いで亜鉛層を被着させ
ることから成る。
【0008】次に、この亜鉛メッキワイヤの諸性質を、
ワイヤ供給者による熱処理によってさらに向上させる。
スイス国特許第633739号に記載されているように、銅層
または銅コアの上に亜鉛層を堆積させた場合には、この
熱処理の結果として亜鉛原子が銅層中に、るいは銅原子
が亜鉛層中に拡散するので、純亜鉛は変化してワイヤ表
面上に普通40〜50%の亜鉛を含有するCu−Zn合金すなわ
ち黄銅の層が形成する。以下、この現像を「相互拡散」
と呼ぶ。
【0009】このワイヤを空気中で加熱することによ
り、酸化亜鉛の薄膜が形成する(スイス国特許第634245
号参照)。スイス国特許第633739号は、酸化亜鉛の薄膜
で分離されたいくつかの黄銅層を具える活性な積層表面
を達成することを推奨している。この表面は、いくつか
の亜鉛層を堆積させ、各堆積後にワイヤを焼きなます
(例えば、空中600 ℃で数秒間)(応力を除去するた
め)ことによって得られる。この活性表面の寿命は酸化
物薄膜を重ねることにより延長される。従って、機械加
工速度を大きくすることができる。そこで、銅コアの直
径を同じくし、ワイヤの最終直径を同じくし、被覆厚さ
を同じくし、例えば3〜4回堆積物を被着させ、被着の
たびに焼なまし工程を行った場合には、機械加工速度を
60%程度大きくすることができる。
【0010】特開昭60−14616 号および同61−76215 号
として公開された特許出願は、亜鉛層と銅層とを交互に
設け、次いで適当な拡散を達成するのに十分な程度に加
熱すると共に表面積を当初の表面積の85%に減少させな
がら前記層を一緒に線引きするか、あるいはいくつかの
工程でワイヤを線引きおよび焼きなましして前記拡散を
達成することを教示している。このようにして、種々の
亜鉛- 銅合金の重なった層で被覆された電極ワイヤが得
られる。従って、これらの既知の電極ワイヤの製造方法
はいくつかの工程から成る。
【0011】欧州特許EP第381595号および同第415501
号は、比較的簡単に、多層のZn−Cu被覆を有する電極ワ
イヤの製造中にはZnおよびCuの相互拡散を行わせない
が、電極ワイヤの使用中に放電加工機において直接前記
相互拡散を行わせることを教示している。層の厚さを薄
くすると共に層の数を増加することにより、金属の拡散
に必要な時間を十分短縮することができるので、前記相
互拡散は機械加工区域で生起する。電極ワイヤの製造中
にこのような拡散を行わせることを目的とする熱処理の
必要性は、これにより無くなる。
【0012】しかし、金属の相互拡散を行わせることを
目的とする熱処理の必要性を無くすことにより、既知の
ワイヤ製造方法は複雑さが減少するとしても、なおいく
つかの欠点がある。第一に、上述の例のうちの一つの例
に従ってワイヤを被覆した後、このワイヤを一連の線引
き操作によって電極ワイヤに必要な最終直径にする必要
があ。被覆層とコアとの間における挙動および延性の差
異のために、ワイヤの最終直径に対して当初の直径が大
きい程、また被覆が厚い程、被覆の剥離を防止するため
に、線引き操作の回数を多くする必要がある。被覆が電
気メッキによって得られたものである場合には、線引き
操作中に被覆が剥離する危険性が一層大きくなる。
【0013】よく知られているように、電気メッキによ
って得られた金属被覆は比較的大きな「張力」の作用下
にあり(水素ブリッジおよび他の因子による)、従って
各金属または「常態の」合金より延性が小さい。普通、
被覆厚さが10〜15μm を越えない場合には、直径1mm以
下の銅、黄銅または銅クラッド鋼のワイヤで出発し、こ
れを最初例えば0.4mm に線引きし、次いで0.10mmから
0.30mmに変えることができる最終直径に従って2回目お
よび3回目の線引きを行うことができる。応力を減少す
るためにワイヤを400 〜500 ℃の温度に加熱することに
より、ワイヤの機械的特性を改善し、剥離の危険性を小
さくすることができる。
【0014】亜鉛または銅で被覆されたワイヤに特定の
他の欠点は、このようなワイヤにおける半径方向の均質
性の欠如に起因する。隣接層の間で金属が相互拡散した
後に、合金は亜鉛含有量が大きくなる傾向がある。これ
は亜鉛がコアから表面に移動するからである。この結
果、ワイヤの半径に沿って性質が変動する一連の層が得
られる。性質の変動は各黄銅相が異なる性質を持ってい
るからである。複数個の同心の相から成り、その組成が
半径(すなわち、深さ)によって変化している被覆を設
けるのが有利であることがある。
【0015】しかし、隣接する亜鉛層と銅層との間の相
互拡散現象は生成する合金相のために制御困難であり、
従ってその結晶構造および機械的性質は特に温度、拡散
期間および存在する金属の百分率によって左右される。
従って、ワイヤの性質を予知し、生産運転ごとにワイヤ
の性質を再現するのは困難である。さらに、ワイヤが機
械加工用みぞ孔中に沈んだ際に被覆が焼けるにつれてワ
イヤの性質が変化する。これは、種々の合金が順次その
表面と同じ高さになるからである。加工片の移動速度が
速い程あるいはワイヤの移動速度が遅い程、このような
半径方向の均質性の欠如程度が大きくなる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、高速機械加工中の破壊強さが大きく、短絡および銅
(銅または銅被覆コアの場合)の再堆積が無いという現
在の電極ワイヤと同じ利点を与え、しかも複雑さ小さい
プロセスで、すなわち一層速くかつ一層再現性の大きい
プロセスで製造することができ、従って製造工程全般を
一層良好に制御できる電極ワイヤを提供することにあ
る。
【0017】本発明の第2の目的は、亜鉛含有量(また
は低気化点を有する他の金属の含有量)がコアから表面
にわたって変化しておらず、厚さが線引操作中の剥離の
危険性によって制限されることのない、半径方向に均質
な活性層を提供することにある。
【0018】本発明の第3の目的は、機械加工区域にお
ける摩損が次第に大きくなるにも拘わらず、生産運転ご
とにまた加工片と共に電極ワイヤが変って行っても品質
が不変である電極ワイヤを生成する、信頼でき再現性の
大きい製造方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の第1および第2
の目的は、低融点または低気化点を有する1種の金属を
含む少なくとも2種の金属を電気メッキにより同時に堆
積させることによって得た1個の合金層で被覆された導
電性の優れた導体から成り、前記合金中の種々の前記金
属の含有量が前記合金層の全厚にわたって一定であるこ
とを特徴とする放電加工用電極ワイヤによって達成され
る。
【0020】本発明の放電加工用ワイヤの好適例におい
ては、前記金属コアの組成は前記電極ワイヤの中心から
前記合金層に至るまで均一であり、前記合金層はニッケ
ルおよび亜鉛から成る。また、本発明の好適例において
は、放電加工用電極ワイヤは、ニッケルおよび亜鉛また
は低融点または低気化点を有する他の金属の1個の層で
被覆された、銅または黄銅または鋼または銅クラッド鋼
のコアから成る。
【0021】本発明の第3の目的は、1個の電気メッ浴
から、低融点または低気化点を有する1種の金属を含む
少なくとも2種の金属から成る合金層を、導電性の優れ
た導体から成る金属コアの上に被覆させ;前記電極ワイ
ヤの直径を1回の冷間線引き操作でその当初の直径の1/
3 〜1/10まで細くし; 前記二つの工程のいずれにおいて
も、前記合金を構成する前記1種の金属を、前記合金中
または前記金属コア中に拡散させないことを特徴とする
放電加工用電極ワイヤの製造方法によって達成される。
【0022】本発明方法においては、所要に応じて、前
記合金層を電気メッキによって被着させる前に、ニッケ
ル層を常温メッキすることができる。本発明方法の好適
例においては、電気メッキ浴組成および前記電気メッキ
工程の電気化学的および電気的パラメータを、前記合金
層の均質性が補償されるように選定する。
【0023】従って、本発明の放電加工用電極ワイヤ
は、単一電気メッキ工程および単一ワイヤ線引工程の2
工程のみで製造される。しかし、本発明のある変形例に
おいては、電気メッキによって得た金属被覆を、金属ま
たは「常態の」合金より「大きい張力」の作用下にお
き、 400〜500 ℃の温度で焼なますことにより、電極ワ
イヤの機械的性質を向上させることができる。また、下
記のような「障壁」層を設けて、亜鉛または低気化点を
有する他の金属がワイヤのコア中に拡散する可能性を防
止することができる。
【0024】従って、本発明においては、現在の技術に
よって推奨されているほかのいずれとも異なり: −本発明の電極ワイヤは、極めて薄いいくつかの重ねた
複数個の層(1個の層の厚さは1μm 以下)から成る被
覆でクラッディングされないが、その直径が小さい(例
えは、150 〜100 μm である)場合でも、既知の電極ワ
イヤと同様に有効である。ワイヤをいくつかの電気メッ
キ浴または被覆装置に通すことにより、あるいは異なる
金属の化学的転移(chemical transfer) により、異なる
金属の重なった層を設けることは行わない。その反対
に、これらの金属の塩を1個の電気メッキ浴中に混入
し、これらの金属を単一層として堆積させる;
【0025】−驚くべきことには、電気メッキによって
ワイヤ上に設けられた被覆は延性があまり大きくなく、
従って線引きが困難であることが知られているが、本発
明においては、2種の金属、例えば亜鉛およびニッケル
を同時に電着させることによって、単一層から構成され
ているために比較的厚い10〜20μm の厚さを有している
が、銅または黄銅であるのが普通であるワイヤのコアの
延性に匹敵する延性を有する被覆を得ることができた。
生成したワイヤの直径は、例えば1回の冷間線引き操作
によって、1mmから0.1mm まで細くすることができる;
【0026】−さらに、本発明の特に有利な変形例にお
いては、本発明の電極ワイヤは、機械加工中に亜鉛が他
の金属と相互拡散するか相互拡散している被覆でグラッ
ディングされていないが、その直径が小さい(例えば、
150 〜100 μm である)場合でも、既知の電極ワイヤと
同様に有効である。この例では、亜鉛を銅とではなく、
亜鉛が相互拡散を行わないニッケルのような金属と組み
合わせる。
【0027】さらに、亜鉛を含有する層の延性は、線引
き後に得られる活性層の厚さの制御を可能にし、また層
の厚さを再現することができ、従ってワイヤの品質が一
定である規則正しい層、すなわち品質の一層良好なワイ
ヤを得ることを可能にする。本発明方法によって製造し
た電極ワイヤは、ニッケルの磁性を保持することがで
き、電極ワイヤが20〜30%のニッケルを含有している場
合、あるいはこれにより少量のニッケルを含有している
場合でも、同時堆積によって得られる合金層は磁性を保
持する。
【0028】ニッケルおよび亜鉛の両方を含有する合金
で被覆された電極ワイヤは、先に出願したスイス国特許
第646083号から既知である。この電極ワイヤは、亜鉛の
利点(放電中に被覆の加熱を制限し、破壊の危険性を小
さくする低気化点を有する金属であり、従って機械加工
用の電流を大きくすることができる)と、あるNi−Cu−
Zn合金のような耐熱性の大きい合金の利点とを組み合わ
せるために開発されたものである。熱伝導率は小さくな
るので、電極ワイヤのコアを保護し、かつ機械加工用の
電流、従って機械加工速度を大きくすることができる。
【0029】本発明は均一な濃度を推奨しているが、ス
イス国特許第646083号はCu−Ni−Zn合金被覆を形成し、
適当な焼きなましによって該被覆における深い層のニッ
ケル含有量を大きくし、該被覆における上側層の亜鉛含
有量を大きくすることにより、変化する濃度を有する被
覆を設けることを推奨している。被覆の金属含有量のこ
のような調整 (modulation) は実際にはほとんど無益で
あって、これは驚くべきことに本発明によって明らかに
された通りである。さらに、スイス国特許第646083号は
Ni−Zn合金を表面のみで使用することを推奨しており、
この合金を電気メッキによって被着させることを薄い層
の場合にのみ推奨している。
【0030】また、ニッケルは銅と亜鉛との間の相互拡
散を阻止するための障壁として使用されることが知られ
ている。銅または銅合金のコアあるいは銅クラッドコア
を有し、亜鉛または亜鉛合金で被覆されたワイヤの場合
には、コアの導電性は亜鉛が銅のなかに拡散するために
低下し、この結果被覆工程中に熱処理が必要になること
があることが知られている。従って米国特許第2918722
号のほか欧州特許出願EP第381595号も、コアまたは銅を
含有する層と亜鉛を含有する層との間にニッケル層を設
けることを推奨している。本発明の電極ワイヤの変形例
ではこのような層を設ける。
【0031】また、本発明は、低融点または低気化点を
有する1種の金属を含む少なくとも2種の金属を電気メ
ッキにより同時に堆積させることによって得た1個の合
金層で被覆された導電性の優れた導体から成り、前記合
金層が、前記積層金属ワイヤの直径を1回の冷間線引き
操作でその当初の直径の1/3 〜1/10まで細くすることが
できるのに十分な延性を有している積層金属ワイヤに関
するものである。かかる積層金属ワイヤの好適例におい
ては、低融点または低気化点を有する金属および前記金
属中の他の1種以上の金属は、熱の作用下に相互に拡散
することができ、前記合金層の延性は前記金属コアの延
性に極めて近い。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低融点または低気化点を有する1種の金
    属を含む少なくとも2種の金属を電気メッキにより同時
    に堆積させることによって得た1個の合金層で被覆され
    た導電性の優れた導体から成り、前記合金中の種々の前
    記金属の含有量が前記合金層の全厚にわたって一定であ
    ることを特徴とする放電加工用電極ワイヤ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の放電加工用電極ワイヤを
    製造するに当り、 1個の電気メッキ浴から、低融点または低気化点を有す
    る1種の金属を含む少なくとも2種の金属から成る合金
    層を、導電性の優れた導体から成る金属コアの上に被覆
    させ;前記電極ワイヤの直径を1回の冷間線引き操作で
    その当初の直径の1/3 〜1/10まで細くし;前記二つの工
    程のいずれにおいても、前記合金を構成する前記1種の
    金属を、前記合金中または前記金属コア中に拡散させな
    いことを特徴とする放電加工用電極ワイヤの製造方法。
JP17696592A 1991-07-03 1992-07-03 放電加工用電極ワイヤおよびその製造方法 Pending JPH05185320A (ja)

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CH02008/91-7 1991-07-03

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