JPH0518504A - 流動層内伝熱管の摩耗防止方法 - Google Patents

流動層内伝熱管の摩耗防止方法

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JPH0518504A
JPH0518504A JP7226091A JP7226091A JPH0518504A JP H0518504 A JPH0518504 A JP H0518504A JP 7226091 A JP7226091 A JP 7226091A JP 7226091 A JP7226091 A JP 7226091A JP H0518504 A JPH0518504 A JP H0518504A
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JP
Japan
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fluidized bed
heat transfer
transfer tube
heat
arc
Prior art date
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Application number
JP7226091A
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English (en)
Inventor
Kazuo Tsutsumi
香津雄 堤
Suketoshi Asada
佐利 朝田
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流動床ボイラなどの流動床炉における、流動
層内に設ける伝熱管の摩耗を防止する。 【構成】 伝熱管1表面のほぼ下半分を、空隙3を隔て
て耐熱性材料からなる円弧状板4で被覆したものを、流
動層内に埋設し、空隙3をそのまま、または空隙3内に
流動媒体を入り込ませて断熱層として機能させることに
より、円弧状板4の表面温度を上昇させて、円弧状板に
含まれる金属の酸化被膜を形成させ、さらに、流動媒体
に含まれる金属の酸化物のコーティング層を円弧状板4
の表面に形成させることにより、流動層内伝熱管の摩耗
を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流動床ボイラなどの流
動床炉における、流動層内に設ける伝熱管の摩耗防止方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】流動層内の伝熱管は、流動媒体の衝突に
よって常に削られる。従来の流動層内伝熱管は、総括伝
熱係数が高く伝熱面積が少ないという利点を有している
のに対し、流動媒体の衝突によって摩耗減肉し、寿命が
短いという欠点があった。このため現在、その対策とし
て次の3つの方法が主として採用されている。 (1) ボロン、カロライズ加工など、表面を加工し硬
度を上げて摩耗速度を遅くする。 (2) 伝熱管の肉厚を厚くして摩耗代とする。 (3) スタッドやフィンを伝熱管に取り付け、衝突速
度をやわらげる。
【0003】実願昭60−15097号(実開昭61−
135183号)のマイクロフィルム写しには、流動層
内に挿設された伝熱管の下方に間隔を隔ててエロージョ
ン防止用のプロテクタを設けた流動床用熱交換器が記載
されている(第4頁第9行〜第5頁第2行、第1図〜第
3図参照)。また、実公昭5−13428号公報には、
水管と鞘片との間に、断熱用の空室を設けた構造が記載
されている(第1頁第3行〜第7行、第2図参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)〜(3)の従来の方法は伝熱管の寿命を若干延ば
しはするが、とてもボイラ用の伝熱管として認められる
までの延命はなく、また今後、ベロシティターンダウン
型流動床ボイラにおいて、摩耗の多いスプラッシュゾー
ンに伝熱管をさらすことを考えると決定的な方法ではな
い。さらに(1)の方法においては、耐摩耗性材料とし
て用いられるボロン等は高価であるという問題もある。
また、流動層内では、図3に示すように、伝熱管1の斜
線部2で示す部分が局部的に摩耗する。また、実願昭6
0−15097号(実開昭61−135183号)のマ
イクロフィルム写しに記載された流動床用熱交換器にお
いては、第2図及び第3図に示されるように、伝熱管の
下部をプロテクタで間隔を有して被覆するか、または第
4図及び第5図に示されるように、伝熱管のほぼ下半分
をプロテクタで間隔を隔てて被覆し、プロテクタに多数
の小孔を設けた構造となっている。
【0005】これは、この文献の第4頁第2行〜第5
行、第5頁第14行〜第18行、第7頁第14行〜第2
0行に記載されているように、「伝熱管の下方に間隔を
へだててプロテクタを設けたことにより、伝熱管とプロ
テクタとの間を流動材が緩やかに流れるのを妨げず、流
動材から伝熱管に熱を伝え、流動材が伝熱管の下方に激
しく衝突するのをプロテクタで防ぐ。」ためである。す
なわち、この文献記載の発明においては、間隔を空隙と
しておくのではなく、間隔に流動媒体が流入して流動媒
体の出入りにより、伝熱管に熱を伝えるものである。そ
して、間隔内の流動媒体が伝熱管に熱を与えて、流動媒
体は冷却される。このためプロテクタの表面温度は低
く、酸化被膜形成は不十分であり、かつ、コーティング
されない。このため、プロテクタは徐々に摩耗するとい
う不具合がある。
【0006】また、実公昭5−13428号公報記載の
汽缶水管用耐火鞘は、水管を鞘片で被覆するもので、空
室内には流動媒体を入り込ませるという技術的思想は何
も記載されていない。本発明は、上記の諸点に鑑み、上
記文献記載の技術的思想の発想を転換してなされたもの
で、伝熱管の表面のほぼ下半分を、Fe、Ni、Crな
どを含んだ耐熱性材料(例えばSUS)で被覆し、耐熱
性材料表面の温度を上げて、硬質のスケールが形成され
るように、伝熱管との間に、空隙、すなわち断熱層を設
け、この空隙に入り込んだ流動媒体を事実上移動させな
いようにすることにより、摩耗を防止することができ
る、流動層内伝熱管の摩耗防止方法を提供することを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の流動層内伝熱管の摩耗防止方法は、図1
を参照して説明すれば、伝熱管1表面のほぼ下半分を、
空隙3を隔てて耐熱性材料からなる円弧状板4で被覆し
たものを、流動層内に埋設し、空隙3をそのまま、また
は空隙3内に流動媒体を入り込ませて断熱層として機能
させることにより、円弧状板4の表面(下面)温度を上
昇させて、円弧状板に含まれる金属の酸化被膜を形成さ
せ、さらに、流動媒体に含まれる金属の酸化物のコーテ
ィング層を円弧状板4の表面(下面)に形成させること
を特徴としている。なお、空隙3の上部は少なくとも一
部分が開口しておれば良い。
【0008】前記の実願昭60−15097号(実開昭
61−135183号)のマイクロフィルム写しに記載
された流動床用熱交換器では、「伝熱管とプロテクタと
の間の空隙内を流動媒体が流れる」ことを前提にしてお
り、このため空隙内の流動媒体の熱は、伝熱管内の低温
流体に伝えられて、プロテクタの温度はそれほど上昇し
ない。このため、酸化被膜やコーティング層は形成され
ない。しかし、本発明の方法においては、「伝熱管1と
円弧状板4との間の空隙3内の空気又は入り込んだ流動
媒体は、移動せず断熱層を形成する」ように構成されて
いるので、断熱層により伝熱管内の低温流体への熱供給
は遮断されて、円弧状板4の下表面の温度は上昇し、円
弧状板自体の酸化被膜が形成され、さらに、流動媒体中
の成分によるコーティング層が形成されるのである。
【0009】
【作用】空隙3内の空気、または空隙3内に入り込んだ
移動しない流動媒体により断熱され、耐熱性材料からな
る円弧状板4の表面(下面)温度は流動層温度に近い温
度となり、円弧状板4の中に含まれるFe、Ni、Co
などが酸化され、非常に硬い酸化被膜が形成される。さ
らに、流動層内に存在するSi、Cr、Feなどの酸化
物が円弧状板4の表面(下面)にコーティングされて
(温度が高いため)非常に硬くなる。このことにより、
円弧状板4の耐摩耗性はさらに向上する。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の好適な実施例
を詳細に説明する。ただし、この実施例に記載されてい
る構成機器の材質、形状、その相対配置などは、とくに
特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみ
に限定する趣旨のものではなく、単なる説明例にすぎな
い。
【0011】図1に示すように、伝熱管1の表面のほぼ
下半分に、SUSなどの耐熱性材料からなる円弧状板4
を空隙3を介して取り付ける。空隙3の厚み(伝熱管と
円弧状板との間隔)は、空隙3内に入り込んだ流動媒体
が実質的に移動しない寸法とする。この伝熱管を高温の
流動層内に設置すると、空隙3内に流動媒体が入り込ん
で断熱層を形成し、円弧状板4の表面(下面)温度Tm
は、裸管に比べ高くなり、円弧状板4内に含まれるC
o、Fe、Niなどにより、表面(下面)に酸化被膜が
できたうえ、珪砂などの流動媒体からなる流動層内に存
在するSi、Cr、Feなどの酸化物が円弧状板4の表
面(下面)にコーティングされて非常に硬くなり(モー
ス硬度7程度に)、円弧状板4は摩耗しなくなる。Tb
は流動層温度、Tsは蒸気温度である。なお、円弧状板
4の長手方向の両端は、空隙3内に入り込んだ流動媒体
が流動層内に排出されないように封止されている。
【0012】本発明の伝熱管の摩耗防止方法は、従来の
耐摩耗管の基本思想である摩耗代をとる、摩耗速度
を遅くする、といった対策を施すものとは性質が全く異
なるものであり、伝熱管が半永久的に摩耗しなくなるも
のである。すなわち、この伝熱管は耐摩耗用セラミック
セルフコーティング伝熱管ということができる。
【0013】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、空隙内の空気により、または空隙内に入り込んだ流
動媒体により断熱され、円弧状板表面(下面)は流動層
温度に近い温度となり、円弧状板に含まれるFe、N
i、Coなどが酸化されて酸化被膜が形成される。さら
に、円弧状板表面(下面)の温度が高いので、流動媒体
中のSi、Cr、Feなどの酸化物が、円弧状板の表面
(下面)にコーティングされる。これらのことにより、
円弧状板の耐摩耗性がきわめて大きくなり、伝熱管は円
弧状板により保護されて摩耗し難くなるという優れた効
果を奏する。また、高価な耐摩耗性材料を用いた加工も
必要ないので、経済的にも優れた方法といえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法において用いる流動層内伝熱管の
一実施例を示す横断面図である。
【図2】本発明の方法において用いる流動層内伝熱管お
よびその温度分布を示す説明図である。
【図3】従来の流動層内伝熱管の摩耗状態を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 伝熱管 2 斜線部 3 空隙 4 円弧状板

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 伝熱管(1)表面のほぼ下半分を、空隙
    (3)を隔てて耐熱性材料からなる円弧状板(4)で被
    覆したものを、流動層内に埋設し、 空隙(3)をそのまま、または空隙(3)内に流動媒体
    を入り込ませて断熱層として機能させることにより、円
    弧状板(4)の表面温度を上昇させて、円弧状板に含ま
    れる金属の酸化被膜を形成させ、 さらに、流動媒体に含まれる金属の酸化物のコーティン
    グ層を円弧状板(4)の表面に形成させることを特徴と
    する流動層内伝熱管の摩耗防止方法。
JP7226091A 1991-03-12 1991-03-12 流動層内伝熱管の摩耗防止方法 Pending JPH0518504A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3124862A1 (en) 2015-07-28 2017-02-01 Ebara Environmental Plant Co., Ltd. Heat transfer tube for fluidized-bed boiler
KR20170013829A (ko) 2015-07-28 2017-02-07 에바라 간쿄 플랜트 가부시키가이샤 유동층 보일러의 전열관

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3124862A1 (en) 2015-07-28 2017-02-01 Ebara Environmental Plant Co., Ltd. Heat transfer tube for fluidized-bed boiler
KR20170013829A (ko) 2015-07-28 2017-02-07 에바라 간쿄 플랜트 가부시키가이샤 유동층 보일러의 전열관

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