JPH05184680A - 血管拡張用器具 - Google Patents

血管拡張用器具

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JPH05184680A
JPH05184680A JP4181813A JP18181392A JPH05184680A JP H05184680 A JPH05184680 A JP H05184680A JP 4181813 A JP4181813 A JP 4181813A JP 18181392 A JP18181392 A JP 18181392A JP H05184680 A JPH05184680 A JP H05184680A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 血管拡張時の拡張用流体の流路の確保が十分
である状態を維持しながら、ガイドワイヤーを単独で回
転することができ、血管分岐部における操作性が高い血
管拡張用器具を提供する。 【構成】 本体チューブと、本体チューブ内に挿入され
た先端チューブと、先端部が前記先端チューブの先端部
に取り付けられ、かつ基端部が本体チューブの先端部に
取り付けられた拡張体と、本体チューブおよび先端チュ
ーブ内を挿通する弾性芯材と、弾性芯材の先端に設けら
れた誘導部と、本体チューブの基端部に取り付けられた
本体チューブハブと、弾性芯材の基端部に取り付けら
れ、かつ該弾性芯材を前記本体チューブに対して回転可
能とする回転機能を有する弾性芯材ハブとを有している
血管拡張用器具である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血管内狭窄部を治療す
るために、狭窄部を拡張し、狭窄部末梢側における血流
の改善を図るための血管拡張用器具に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、血管内狭窄部を拡張する手段
として、拡張体付カテーテルを用い狭窄部を拡張し、血
流の改善を図るという経皮的経管式冠動脈拡大術(Pe
rcutaneous Transluminal C
oronary Angioplasty:PTCA)
が行われている。従来、拡張体付カテーテルとしては、
例えば米国特許4,323,071号明細書に示される
ような、カテーテル内部をガイドワイヤーが自由に動く
事が可能なオーバーザワイヤーと称されるタイプが用い
られてきた。しかし、近年、より高度な抹消側血管の狭
窄の拡張にも対応できるような血管拡張用器具が必要と
なり、従来のタイプのカテーテルではその構造上、狭窄
部を通過し得るほど細くできないため、このような厳し
い症例には対応できないという問題が生じた。そこで、
例えば米国特許4,771,778号明細書に示される
ようなガイドワイヤーに拡張体が直接固定されたオンザ
ワイヤーと称されるタイプがより細径構造を取れるとい
う理由で前記症例に対応可能となりつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、オンザ
ワイヤー方式をとる米国特許4,771,778号明細
書に示されるカテーテルでは、ロープロファイル化によ
り従来通過できなかった狭窄部に対応できるようになっ
た。しかし、このカテーテルではその一方で、ガイドワ
イヤーが拡張体に直接固定されているため、ガイドワイ
ヤーが回転すると、バルーンがねじれ、破損する危険性
がある。そのため、ガイドワイヤーの目的とする回転が
制限されており、従来のオーバーザワイヤー方式のカテ
ーテルと比較して操作性が低下し、血管分岐部への挿入
が困難な場合があった。また、米国特許4,61665
3号明細書に示されるものは、従来のオンザワイヤータ
イプの拡張カテーテル同様に、拡張体付カテーテル内に
ガイドワイヤーが挿入されているので、ガイドワイヤー
を自由に回転させることができる。しかし、オンザワイ
ヤー方式のカテーテルほど、カテーテルの外径を細くす
ることができないという問題点を有していた。また、ガ
イドワイヤーを通すルーメンと拡張体を膨張させるため
のルーメンの2つのルーメンを有するので、操作性が上
がる反面、拡張用流体の流入の際の流路の確保が不十分
となったり、あるいは確実な流路の確保を行うことによ
り、拡張カテーテルの細径化が達成できないという問題
がある。
【0004】そこで、本発明の目的は、上記従来の技術
問題点を解決し、血管拡張時の拡張用流体の流路の確保
が十分である状態を維持しながら、オンザワイヤー方式
の血管拡張器具と同等の外径の細さとすることができ、
かつガイドワイヤーを単独で回転することができ、血管
分岐部における操作性が高く、かつより末梢血管にも挿
入することができる血管拡張用器具を提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、本体チューブと、該本体チューブ内に挿入され、先
端部が前記本体チューブの先端より突出した先端チュー
ブと、先端部と基端部を有し、該先端部が前記先端チュ
ーブの先端部に取り付けられ、かつ前記基端部が前記本
体チューブの先端部に取り付けられた収縮あるいは折り
畳み可能な拡張体と、前記本体チューブおよび前記先端
チューブ内を挿通する弾性芯材と、該弾性芯材の先端に
設けられた誘導部と、前記本体チューブの基端部に取り
付けられ、前記本体チューブ内に形成されたルーメンと
連通する開口部を有する本体チューブハブと、前記弾性
芯材の基端部に取り付けられ、かつ該弾性芯材を前記本
体チューブに対して回転可能とする回転機能を有する弾
性芯材ハブとを有し、前記本体チューブの先端部は、前
記先端チューブに本体チューブ内のルーメンと前記拡張
体内との連通を阻害することなく固定され、かつ、前記
先端チューブは、内径が実質的に前記弾性芯材の径と等
しいかまたは若干大きく形成された前記弾性芯材との接
触部を有している血管拡張用器具である。
【0006】そして、前記本体チューブは、前記先端チ
ューブの2倍以上の長さを有していることが好ましい。
また、前記弾性芯材は、剛性の高い基端部と柔軟な先端
部を有していることが好ましい。さらに、前記先端チュ
ーブの基端部の内径は、該先端チューブの先端部の内径
より小さく、該基端部により前記弾性芯材との接触部が
形成されていることが好ましい。また、前記本体チュー
ブは、基部側より全長の半分以上が金属管により形成さ
れていることが好ましい。そして、本体チューブハブと
前記弾性芯材ハブとは液密に固定されていることが好ま
しい。また、前記弾性芯材ハブは、前記弾性芯材を回転
させるため、かつ、該弾性芯材の前後の動きを規制する
回転ノブを有していることが好ましい。
【0007】また、上記目的を達成するものは、先端側
に形成された細径部と、該細径部より拡径した本体部と
を有する本体チューブと、先端部と基端部を有し、該先
端部が前記本体チューブの細径部の先端部に取り付けら
れ、かつ前記基端部が前記本体チューブの本体部の先端
部に取り付けられた拡張体と、前記本体チューブ内を挿
通する弾性芯材と、該弾性芯材の先端に設けられた誘導
部と、前記本体チューブの本体部と前記弾性芯材との間
により形成されたルーメンと、前記本体チューブの前記
本体部に設けられ、前記ルーメンと前記拡張体内とを連
通する連通口と、前記本体チューブの基端部に取り付け
られ、前記ルーメンと連通する開口部を有する本体チュ
ーブハブと、前記弾性芯材の基端部に取り付けられ、か
つ該弾性芯材を前記本体チューブに対して回転可能とす
る回転機能を有する弾性芯材ハブとを有し、前記本体チ
ューブの細径部は、内径が実質的に前記弾性芯材の径と
等しいか若干大きく形成された前記弾性芯材との接触部
を有している血管拡張器具である。また、上記目的を達
成するものは、本体チューブと、該本体チューブ内に挿
入され、先端部が前記本体チューブの先端より突出した
先端チューブと、先端部と基端部を有し、該先端部が前
記先端チューブの先端部に取り付けられ、かつ前記基端
部が前記本体チューブの先端部に取り付けられた収縮あ
るいは折り畳み可能な拡張体と、前記本体チューブおよ
び前記先端チューブ内を挿通する弾性芯材と、該弾性芯
材の先端に設けられた誘導部と、前記本体チューブの基
端部に取り付けられた本体チューブハブと、前記弾性芯
材の基端部に取り付けられ、かつ該弾性芯材を前記本体
チューブに対して回転可能とする回転機能と、前記本体
チューブ内に形成されたルーメンと連通する開口部を有
する弾性芯材ハブとを有し、前記先端チューブは、内径
が実質的に前記弾性芯材の径と等しいかまたは若干大き
く形成された前記弾性芯材との接触部を有している血管
拡張用器具である。そして、本体チューブハブと前記弾
性芯材ハブとは、回転可能かつ液密に設けられているこ
とが好ましい。また、前記先端チューブ内に位置する部
分の弾性芯材の径は、基端側より先端側が小径となって
いることが好ましい。さらに、前記先端チューブと前記
弾性芯材との前記接触部には、潤滑剤が設けられている
ことが好ましい。
【0008】
【実施例】そこで、本発明の血管拡張用器具を図面に示
した実施例を用いて説明する。本発明の血管拡張用器具
1は、本体チューブ2と、本体チューブ2内に挿入さ
れ、先端部が本体チューブ2の先端より突出した先端チ
ューブ3と、先端部と基端部を有し、先端部が先端チュ
ーブ3の先端部に取り付けられ、かつ基端部が本体チュ
ーブ2の先端部に取り付けられた拡張体6と、本体チュ
ーブ2および先端チューブ3内を挿通する弾性芯材4
と、弾性芯材4の先端に設けられた誘導部5と、本体チ
ューブ2の基端部に取り付けられ、本体チューブ2内に
形成されたルーメン8と連通する開口部を有する本体チ
ューブハブ7と、弾性芯材4の基端部に取り付けられ、
かつ弾性芯材4を本体チューブ2に対して回転可能とす
る回転機能を有する弾性芯材ハブ14とを有し、本体チ
ューブ2の先端部は、先端チューブ3に本体チューブ3
内のルーメン8と拡張体6内との連通を阻害することな
く固定され、かつ、先端チューブ3は、先端チューブ3
の内径が、実質的に前記弾性芯材4の径と等しいか若干
大きく形成された弾性芯材4との接触部3aを有してい
る。
【0009】このように、本発明の血管拡張用器具1で
は、器具1内に設けられた弾性芯材4が、本体チューブ
2および先端チューブ3に対して自由に回転することが
可能であるため、弾性芯材4の先端に取り付けられた誘
導部の操作性が高く、目的とする血管部位への挿入が容
易である。また、先端チューブ3は、本体チューブ2の
末端まで伸びていないので、拡張体内に拡張用流体を流
入するためのルーメン8は、十分な断面積を有するもの
とすることができる。したがって、拡張用流体の注入が
容易であり、血管狭窄部の拡張を容易に行うことができ
る。
【0010】そこで図1に示した血管拡張用器具の実施
例を用いて具体的に説明する。図1は、本発明の実施例
の血管拡張用器具の部分断面概略図である。この実施例
の血管拡張用器具1は、本体チューブ2、先端チューブ
3、弾性芯材4、拡張体6、本体チューブハブ7および
弾性芯材ハブ14から構成されている。
【0011】本体チューブ2は、後述する先端チューブ
3の外側に同軸に形成され、先端チューブ3の先端より
少し後退した位置に先端が位置し、先端チューブの基端
より後退した位置に基端を有している。本体チューブ2
は、ある程度の柔軟性を有する管状体であり、可撓性を
有するプラスチック材料あるいは弾性金属により形成さ
れる。さらには先端側は可撓性プラスチックで形成し、
基部側は超弾性金属により形成してもよい。プラスチッ
ク材料としては、可撓性を有する合成樹脂、例えば、ポ
リオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリプロピレンとポリブテンの混合物な
ど)、ポリ塩化ビニル、ポリアミドエラストマー、ポリ
ウレタン等の熱可塑性樹脂あるいはポリイミドが使用で
き、より好ましくは、ポリオレフィン、あるいはポリイ
ミドである。そして、プラスチック材料を用いて形成さ
れる本体チューブ2としては、長さは、300〜200
0mm、より好ましくは500〜1600mm、外径
が、0.3〜1.5mmより好ましくは0.4〜1.2
mm、肉厚が、30〜200μm、より好ましくは、5
0〜150μmのものである。そして、本体チューブ
は、後述する先端チューブの2倍以上の長さを有してい
ることが好ましい。言い換えれば、先端チューブは、本
体チューブの2分の1以下であることが好ましい。
【0012】また、本体チューブに使用される弾性金属
管としては、超弾性金属またはステンレス鋼(好ましく
はバネ用ステンレス鋼)により形成された管状体が好適
に使用できる。また、このような弾性金属管を本体チュ
ーブ2として用いる場合には、図5に示すように、本体
チューブ2の基部側の剛性が高く、先端側が柔軟になる
ものとすることが好ましい。このようにすることで操作
性がより改善される。
【0013】超弾性金属管を形成する材質としては、超
弾性合金が好適に使用される。特に好ましくは、49−
58原子%NiのTi−Ni合金、38.5−41.5
重量%ZnのCu−Zn合金、1−10重量%XのCu
−Zn−X合金(X=Be、Si、Sn、Al、G
a)、36−38原子%AlのNi−Al合金等の超弾
性金属体が好適に使用される。特に、上記のTi−Ni
合金が望ましい。
【0014】そして、超弾性金属管を用いて形成される
本体チューブとしては、長さは、300〜4000m
m,より好ましくは、500〜3000mm、外径が、
0.2〜1.5mmより好ましくは、0.3〜1.2m
m,肉厚が、50〜200μm、より好ましくは、80
〜150μmのものであり、座屈強度(負荷時の降伏応
力)は、5〜200kg/mm2(22℃)、より好ま
しくは、8〜150kg/mm2(22℃)、復元応力
(徐荷時の降伏応力)は、3〜180kg/mm2(2
2℃)、より好ましくは、5〜130kg/mm2(2
2℃)である。
【0015】また、上述のように弾性金属管を用いる場
合にはその外面は合成樹脂にて被覆されていることが好
ましく、合成樹脂としては、例えば、ポリオレフィン
(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンー
プロピレン共重合体など)、ポリ塩化ビニル、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、、ポリアミドエラストマー、ポ
リウレタン等の熱可塑性樹脂、フッ素樹脂、シリコーン
ゴム等が使用でき、好ましくは、ポリオレフィン、ポリ
アミドエラストマーあるいはポリウレタンである。合成
樹脂は、超弾性金属管の湾曲の妨げにならない程度に柔
軟であることが好ましい。合成樹脂の肉厚は、5〜30
0μm、好ましくは、10〜200μmである。
【0016】また、本体チューブは、基部側より全長の
少なくとも半分以上が上述の弾性金属管により形成し、
先端部分は、柔軟なものとするために、ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ
プロピレンとポリブテンとの混合物ななどのポリオレフ
ィン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリウレタンなどの熱可塑性樹脂、ポリアミドエラ
ストマー、シリコーンゴム、ラテックスゴムなどの材質
により形成された管状部材を接続したものとしてもよ
い。
【0017】そして、先端チューブ3は、先端および後
端が開口した管状体であり、図1および図1に示した血
管拡張用器具の先端部分の拡大断面図である図3に示す
ように、その基端部が本体チューブ2の先端部内に挿入
され、内部に弾性芯材4が挿通されている。そして、図
1および図3に示す実施例では、先端チューブ3は、ほ
ぼ同一径となっている。また、先端チューブ3の先端部
の外径および内径を接触部3aの内径および外径より大
きく、さらに、先端チューブ3の先端部に対応する部分
の弾性芯材4の径を細くし、両者間に空隙を形成しても
よい。
【0018】そして、図1のI−I断面図である図2に
示すように、接触部3a部分での先端チューブ3の内径
が、対応する位置の弾性芯材4の径と実質的に等しいか
若干大きく形成されおり、本体チューブ2と弾性芯材4
とにより形成されるルーメン8と外部とは実質的に連通
しておらず、拡張体を拡張させるための拡張用液体の漏
れなどは実質的に生じないように構成されている。ま
た、先端チューブ3と弾性芯材4とは、接触部3a部分
にて接触しているが、固定されてないので、弾性芯材4
は、その軸を中心として回転可能となっている。
【0019】先端チューブ3としては、長さが40mm
〜1000mm好ましくは50mm〜800mm、外径
が0.1〜1.0mm、好ましくは0.15〜0.8m
m、肉厚が10〜150μm、好ましくは20〜100
μmである。先端チューブ3の形成材料としては、例え
ば、ポリイミド、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−酢酸ビニル共重合体など)等が使用でき、好
ましくは、ポリイミドである。
【0020】そして、本体チューブ2と先端チューブ3
の固定は、先端チューブ3に本体チューブ3内のルーメ
ン8と拡張体6内との連通を阻害することなく固定され
ている。具体的には、図1に示す実施例では、本体チュ
ーブ2の先端が縮径し、その先端が先端チューブ2に固
着されており、かつ、本体チューブの縮径する先端部分
に孔15が設けられており、この孔15により、ルーメ
ン8と拡張体6の内部は、連通している。
【0021】また、固定方法は上記方法に限らず、例え
ば、先端チューブと本体チューブとの間に、部分的な欠
損部(ルーメンと拡張体内部との連通部を形成する)を
有する筒状の充填材を挿入し、この充填材を溶融させ
て、先端チューブと本体チューブを固定することが考え
られる。
【0022】また、図3に示すように、拡張体6の円筒
状部分の基端部に位置する先端チューブ3の外面に、マ
ーカー11を設けることが好ましい。マーカー11は、
コイルスプリングあるいはリングにより形成することが
好ましい。マーカー11の形成材料としては、X線造影
性の高い材料、例えば、Pt、Pt合金、W、W合金、
Ag、Ag合金などを用いることが好ましい。
【0023】弾性芯材4は、本体チューブ2および先端
チューブ3内を挿通する芯材部分をその先端に固定され
た先端誘導部5を有している。具体的には、弾性芯材4
は先端にコイルスプリングにより形成された誘導部5を
有しており、この誘導部5にも弾性芯材4が挿通してお
り、誘導体5のコイルスプリングの先端と基端で弾性芯
材4に固定されている。そして、弾性芯材4は、先端側
が柔軟であることが好ましく、このため、先端に向かっ
て徐々に細径になっている。さらに誘導体5の芯材4は
一段と細径になっている。
【0024】弾性芯材4の材質としては、ステンレス鋼
(好ましくは、バネ用高張力ステンレス鋼)、タングス
テン、タングステン・コバルト合金、ピアノ線(好まし
くは、ニッケルメッキあるいはクロムメッキが施された
ピアノ線)、または超弾性合金などであり、好ましく
は、49〜58原子%NiのTiNi合金、38.5〜
41.5重量%ZnのCu−Zn合金、1〜10重量%
XのCu−Zn−X合金(X=Be,Si,Sn,A
l,Ga)、36〜38原子%AlのNi−Al合金等
の超弾性金属体が好適に使用される。特に好ましくは、
上記のTiNi合金である。そして、弾性芯材4の長さ
は、450〜2200mm、好ましくは、550〜18
00mm、座屈強度(負荷時の降伏応力)は、30〜1
00Kg/mm2(22℃)、より好ましくは40〜5
5Kg/mm2、復元応力(除荷時の降伏応力)は、2
0〜80Kg/mm2(22℃)、より好ましくは30
〜35Kg/mm2である。また、弾性芯材4の先端部
の外径は、0.1〜1.0mm、より好ましくは、0.
15〜0.7である。また、曲げ負荷は、0.1〜10
g、好ましくは0.3〜6.0g、復元負荷は、0.1
〜10g、好ましくは0.3〜6.0gである。
【0025】また、弾性芯材の先端部の外径はすべて上
述の寸法である必要はなく一部分であってもよい。さら
に、本体部および先端部の復元応力は同一値を有する必
要はなくむしろ熱処理条件によりそれを変化させ適度な
線径において適当な物性を得るよう工夫することも好ま
しい。すなわち、弾性芯材の本体部の復元応力は大き
く、また先端部は柔軟になるよう本体部と先端部の熱処
理を分離することが好ましい。さらに、弾性芯材は単一
線によって構成されるものに限らず、並行もしくは縒り
による複数の線で、上述機能すなわち物性の段階的もし
くは連続的な変化を発揮するものとしてもよい。
【0026】誘導部5は、血管拡張用器具1を目的とす
る血管部位に誘導するためのものであり、図5に示す実
施例では、コイルスプリングにより形成されている。そ
して、この誘導部5は、柔軟性を有しており、誘導部5
の先端が、血管壁に当接した場合、最先端に力が集中せ
ず、容易に湾曲し、別方向に移行するように構成されて
いる。また、この誘導部5は、血管拡張用器具1の先端
部でもあるため、X線透視下において位置を容易に確認
できることが好ましく、誘導部5の材質として、Pt、
Pt合金(例えば、Pt−Ir合金)、W、W合金、A
g、Ag合金などを用いることが好ましい。
【0027】また、誘導部5をより柔軟なものとするこ
とが好ましく、このために、超弾性金属線、弾性金属線
によりコイルスプリングを形成してもよい。そして、誘
導部は、外径が0.2〜1.0mm、長さが2〜50m
m程度が好ましい。また、誘導部は、超弾性金属線を用
いる場合は、座屈強度(負荷時の降伏応力)は、5〜2
00kg/mm2(22℃)、より好ましくは8〜15
0kg/mm2、復元応力(除荷時の降伏応力)は、3
〜180kg/mm2(22℃)、より好ましくは5〜
150kg/mm2である。
【0028】そして、誘導部5の先端部5aは、極細の
金属線を加熱溶融して滑らかな凸曲面を有するヘッドピ
ース状に形成されていることが好ましい。また、誘導部
5を形成するコイルスプリングと弾性芯材4は、ロウ材
によって接合されている。また、誘導部5と形成するコ
イルスプリングが伸びるのを防止するために、弾性芯材
4を誘導部5の先端まで到達するものとし、その先端を
弾性芯材に固定することが好ましい。
【0029】拡張体6は、その先端部が先端チューブ3
の先端に固定され、さらに拡張体6の基端部は、本体チ
ューブ2の先端部に固定されている。また、拡張体6の
内部は、本体チューブ2に設けられた孔15により、本
体チューブ2と弾性芯材4とにより形成されたルーメン
8と連通しており、拡張体6の内部に、拡張用流体を流
入可能となっている。拡張体6は、膨張・収縮が可能で
あり、さらに、血管の狭窄部を容易に拡張できるように
少なくとも一部が略円筒状となっているほぼ同径の略円
筒部分を有する折りたたみ可能なものである。上記の略
円筒部分は、完全な円筒でなくてもよく、多角柱状のも
のであってもよい。
【0030】拡張体6の大きさとしては、拡張されたと
きの円筒部分の外径が、1.0〜10mm、好ましくは
1.0〜5.0mmであり、長さが5〜50mm、好ま
しくは10〜40mmであり、拡張体6の全体の長さが
10〜70mm、好ましくは15〜60mmである。拡
張体6の材質としては、血管の狭窄部位を拡張でき、か
つある程度の可塑性を有するものが好ましく、例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン
共重合体などのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタ
レートなどのポリエステル、ポリ塩化ビニル、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリウレタン、ポリフェニレンサルファイドな
どの熱可塑性樹脂、ポリアミドエラストマー、シリコー
ンゴム、ラテックスゴム等が使用できる。
【0031】そして、図1および図1に示した血管拡張
用器具の基端部分の断面図である図4に示すように、本
体チューブハブ7は、本体チューブ2の後端部に取り付
けられており、ルーメン8と連通する開口部12を有
し、この開口部12は、拡張体拡張用流体流入ポートを
形成している。ハブ7の材質としては、ポリカーボネイ
ト、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタ
クリレート−ブチレン−スチレン共重合体などの熱可塑
性樹脂が使用される。具体的には、図4に示すように、
本体チューブハブ7は、弾性芯材4を挿通する通路と、
ルーメン8と連通し、流体注入ポートを形成する開口部
12とを有し、本体チューブの基端部2aに固着されて
いる。また、本体チューブの基端部2aには、折れ曲が
り防止用チューブ17が設けられている。本体チューブ
ハブ7と折れ曲がり防止用チューブ17とは、両者の接
触面に接着剤を塗布して固定してもよい。本体チューブ
ハブ17は、後述する弾性芯材ハブとの間に液密状態を
形成するためのOリング21が設けられている。
【0032】また、弾性芯材ハブ14は、上記の本体チ
ューブハブ7の後端部に設けられたOリング21を押圧
する止めねじ20と、この止めねじ20に回転可能に取
り付けられた回転ノブ16とにより構成されている。そ
して、止めねじ20とOリング21により、弾性芯金の
回転性と本体チューブハブ7と弾性芯金間の液密を調節
できるようなっており、止めねじ20を締め付けること
により、Oリング21が変形して弾性芯材4を押し付け
ることにより、液密と回転性を調節できる。また、回転
ノブ16は、弾性芯材4の末端と接合されていて、回転
ノブ16を回転させることにより、その回転が弾性芯材
4に伝わり、弾性芯材4の先端に設けられた誘導部5が
回転できるようになっている。また、回転ノブ16は、
回転させても前後に移動しないように止めねじ20に取
り付けられている。ハブ17、具体的には止めねじ20
およびノブ16の材質としては、ポリカーボネイト、ポ
リアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレ
ート−ブチレン−スチレン共重合体などの熱可塑性樹脂
が使用される。
【0033】さらに、本体チューブ2、拡張体6、誘導
部5の外面には、潤滑性付与剤をコートすることが好ま
しい。潤滑性付与剤としては、例えば、ポリ(2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート)、ポリヒドロキシエチル
アクリレート、ヒドロキシプロピルセルロース、メチル
ビニルエーテル無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン
グリコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリド
ン等の親水性ポリマーが好適に使用される。さらに、弾
性芯材4の回転操作を容易にするために、弾性芯材4と
先端チューブ3との接触部となる部分の弾性芯材4の表
面または先端チューブ3の内面さらにはその両者に、摩
擦抵抗を減少させるための樹脂、例えば、テフロンさら
には、潤滑性付与剤をコートしてもよい。潤滑性付与剤
としては、上述のものが好適に使用できる。
【0034】次に、図6に示す実施例の血管拡張用器具
について説明する。図6は、本発明の他の実施例の血管
拡張用器具の先端部の拡大断面図である。この実施例の
血管拡張用器具1は、先端側に形成された細径部2c
と、細径部2cより拡径した本体部2aとを有する本体
チューブ2と、本体チューブ2内に挿入され、先端部6
aと基端部6bを有し、先端部6aが本体チューブ2の
細径部2cの先端部に取り付けられ、かつ基端部6bが
本体チューブ2の本体部2aの先端部に取り付けられた
拡張体6と、本体チューブ2内を挿通する弾性芯材4
と、弾性芯材4の先端に設けられた誘導部5と、本体チ
ューブ2の本体部2aと弾性芯材4との間により形成さ
れたルーメン8と、本体チューブ2の本体部2aに設け
られ、ルーメン8と拡張体6内とを連通する連通口15
と、本体チューブ2の基端部に取り付けられ、ルーメン
8と連通する開口部12を有する本体チューブハブ2
と、弾性芯材4の基端部に取り付けられ、かつ弾性芯材
4を本体チューブ2に対して回転可能とする回転機能を
有する弾性芯材ハブ14とを有し、本体チューブ2の細
径部2cは、内径が実質的に弾性芯材4の径と等しいか
若干大きく形成された弾性芯材4との接触部を有してい
る。
【0035】本体チューブ2は、ある程度柔軟性を有す
る管状体であり、可撓性を有するプラスチック材料ある
いは弾性金属により形成される。さらには先端側は可撓
性プラスチックで形成し、基部側は超弾性金属により形
成してもよい。プラスチック材料としては、可撓性を有
する合成樹脂、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン
とポリブテンとの混合物など)、ポリ塩化ビニル、ポリ
アミドエラストマー、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂あ
るいはポリイミドが使用でき、より好ましくは、ポリオ
レフィン、あるいはポリイミドである。そして、プラス
チック材料を用いて形成される本体チューブ2として
は、全体の長さは、300〜2000mm、より好まし
くは500〜1600mm、細径部2cの長さとして
は、10〜100mm、より好ましくは20〜50m
m、本体部2aの長さとしては、300〜2000m
m、より好ましくは500〜1500mm、細径部2c
の外径としては、0.05〜0.3mmより好ましく
は、0.1〜0.2mm、本体部2aの外径としては、
0.3〜1.5mm、より好ましくは0.4〜1.2m
m、肉厚が、30〜200μm、より好ましくは、50
〜150μmのものである。
【0036】また、本体チューブに使用される弾性金属
管としては、超弾性金属またはステンレス鋼(好ましく
はバネ用ステンレス鋼)により形成された管状体が好適
に使用できる。また、このような弾性金属管を本体チュ
ーブ2として用いる場合には図5に示すように、本体チ
ューブ2の基部側の剛性が高く、先端側が柔軟になるも
のとすることが好ましい。このようにすることで操作性
がより改善される。
【0037】超弾性金属管を形成する材質としては、超
弾性合金が好適に使用される。特に好ましくは、49−
58原子%NiのTi−Ni合金、38.5−41.5
重量%ZnのCu−Zn合金、1−10重量%XのCu
−Zn−X合金(X=Be、Si、Sn、Al、G
a)、36−38原子%AlのNi−Al合金等の超弾
性金属体が好適に使用される。特に、上記のTi−Ni
合金が望ましい。
【0038】そして、超弾性金属管を用いて本体チュー
ブを形成する場合は、長さは、300〜4000mm,
より好ましくは、500〜3000mm、外径が、0.
2〜1.5mmより好ましくは、0.3〜1.2mm,
肉厚が、50〜200μm、より好ましくは、80〜1
50μmのものであり、座屈強度(負荷時の降伏応力)
は、5〜200kg/mm2(22℃)、より好ましく
は、8〜150kg/mm2(22℃)、復元応力(徐
荷時の降伏応力)は、3〜180kg/mm2(22
℃)、より好ましくは、5〜130kg/mm2(22
℃)である。
【0039】また、上述のように弾性金属管を用いる場
合にはその外面は合成樹脂にて被覆されていることが好
ましく、合成樹脂としては、例えば、ポリオレフィン
(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンー
プロピレン共重合体、ポリプロピレンとポリブテンとの
混合物など)、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン等
の熱可塑性樹脂、フッ素樹脂、シリコーンゴム等が使用
でき、好ましくは、ポリオレフィン、ポリアミドエラス
トマーあるいはポリウレタンである。合成樹脂は、超弾
性金属管の湾曲の妨げにならない程度に柔軟であること
が好ましい。合成樹脂の肉厚は、5〜300μm、好ま
しくは、10〜200μmである。
【0040】また、本体チューブは、基部側より全長の
少なくとも半分以上が上述の弾性金属管により形成し、
先端部分は、柔軟なものとするために、ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ
プロピレンとポリブテンとの混合物などのポリオレフィ
ン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
ポリウレタンなどの熱可塑性樹脂、ポリアミドエラスト
マー、シリコーンゴム、ラテックスゴムなどの材質によ
り形成された管状部材を接続したものとしてもよい。
【0041】そして、本体チューブ2の細径部2cの内
径が、対応する位置の弾性芯材4の径と実質的に等しい
か若干大きく形成されおり、本体チューブ2と弾性芯材
4とにより形成されるルーメン8と外部とは実質的に連
通しておらず、拡張体を拡張させるための拡張用液体の
漏れなどは実質的に生じないように構成されている。ま
た、本体チューブ2と弾性芯材4とは、接触部3a部分
にて接触しているが、固定されてないので、弾性芯材4
は、その軸を中心として回転可能となっている。血管拡
張用器具30の後端部に設けられる本体チューブハブお
よび弾性芯材ハブの構造は図4に示し、上述したものが
好適に使用でき、さらには、拡張体、その他の構成は、
図1、図3、図4に示し、上述したものと同じである。
【0042】そこで、図7および図8に示す実施例の血
管拡張用器具51について説明する。本発明の血管拡張
用器具51は、本体チューブ52と、本体チューブ52
内に挿入され、先端部が本体チューブ52の先端より突
出した先端チューブ53と、先端部と基端部を有し、先
端部が先端チューブ53の先端部に取り付けられ、かつ
基端部が本体チューブ52の先端部に取り付けられた収
縮あるいは折り畳み可能な拡張体56と、本体チューブ
52および先端チューブ53内を挿通する弾性芯材54
と、弾性芯材54の先端に設けられた誘導部55と、本
体チューブ52の基端部に取り付けられた本体チューブ
ハブ57と、弾性芯材54の基端部に取り付けられ、か
つ弾性芯材54を本体チューブ52に対して回転可能と
する回転機能と、本体チューブ52内に形成されたルー
メン58と連通する開口部12を有する弾性芯材ハブと
を有し、先端チューブ53は、内径が実質的に弾性芯材
53の径と等しいかまたは若干大きく形成された弾性芯
材54との接触部53aを有している。
【0043】そこで、図7ないし図14を用いて血管拡
張用器具51を説明する。図7は、血管拡張用器具51
の全体図であり、図8は、血管拡張用器具51の先端部
の部分断面概略図であり、図9は、血管拡張器具51に
使用される弾性芯材54の一例を示す外観図であり、図
13は、血管拡張器具51に使用されるハブ組立体63
の一例を示す断面図であり、図14は、図13に示され
たハブ組立体63の説明図である。この実施例の血管拡
張用器具51は、本体チューブ52、先端チューブ5
3、弾性芯材54、拡張体56、ハブ組立体63から構
成されている。
【0044】本体チューブ52は、先端チューブ53の
外側に同軸に形成され、先端チューブ53の先端より少
し後退した位置に先端が位置し、先端チューブの基端よ
り後退した位置に基端を有している。本体チューブ52
は、ある程度の柔軟性を有する管状体であり、可撓性を
有するプラスチック材料あるいは弾性金属により形成さ
れる。さらには先端側は可撓性プラスチック管で形成
し、基部側は、弾性金属管(例えば、超弾性金属管)に
より形成してもよい。プラスチック材料としては、可撓
性を有する合成樹脂、例えば、ポリオレフィン(例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体。ポリプ
ロピレンとポリブテンとの混合物など)、ポリ塩化ビニ
ル、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン等の熱可塑
性樹脂あるいはポリイミドが使用でき、より好ましく
は、ポリオレフィン、あるいはポリイミドである。そし
て、プラスチック材料を用いて形成される本体チューブ
2としては、長さは、300〜2000mm、より好ま
しくは500〜1600mm、外径が、0.3〜1.5
mmより好ましくは0.4〜1.2mm、肉厚が、30
〜200μm、より好ましくは、50〜150μmのも
のである。そして、本体チューブ52は、先端チューブ
53の2倍以上の長さを有していることが好ましい。言
い換えれば、先端チューブは、本体チューブの2分の1
以下であることが好ましい。
【0045】また、本体チューブ52に使用される弾性
金属管としては、超弾性金属またはステンレス鋼(好ま
しくはバネ用ステンレス鋼)により形成された管状体が
好適に使用できる。また、このような弾性金属管を本体
チューブ52として用いる場合には、本体チューブ52
の基部側の剛性が高く、先端側が柔軟になるものとする
ことが好ましい。このようにすることで操作性がより改
善される。
【0046】超弾性金属管を形成する材質としては、超
弾性合金が好適に使用される。特に好ましくは、49−
58原子%NiのTi−Ni合金、38.5−41.5
重量%ZnのCu−Zn合金、1−10重量%XのCu
−Zn−X合金(X=Be、Si、Sn、Al、G
a)、36−38原子%AlのNi−Al合金等の超弾
性金属体が好適に使用される。特に、上記のTi−Ni
合金が望ましい。
【0047】そして、超弾性金属管を用いて形成される
本体チューブとしては、長さは、300〜4000m
m,より好ましくは、500〜3000mm、外径が、
0.2〜1.5mmより好ましくは、0.3〜1.2m
m,肉厚が、50〜200μm、より好ましくは、80
〜150μmのものであり、座屈強度(負荷時の降伏応
力)は、5〜200kg/mm2(22℃)、より好ま
しくは、8〜150kg/mm2(22℃)、復元応力
(徐荷時の降伏応力)は、3〜180kg/mm2(2
2℃)、より好ましくは、5〜130kg/mm2(2
2℃)である。
【0048】また、上述のように弾性金属管を用いる場
合にはその外面は合成樹脂にて被覆されていることが好
ましく、合成樹脂としては、例えば、ポリオレフィン
(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンー
プロピレン共重合体、ポリプロピレンとポリブテンとの
混合物など)、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン等
の熱可塑性樹脂、フッ素樹脂、シリコーンゴム等が使用
でき、好ましくは、ポリオレフィン、ポリアミドエラス
トマーあるいはポリウレタンである。合成樹脂は、超弾
性金属管の湾曲の妨げにならない程度に柔軟であること
が好ましい。合成樹脂の肉厚は、5〜300μm、好ま
しくは、10〜200μmである。
【0049】また、本体チューブは、基部側より全長の
少なくとも半分以上(好ましくは、基端側より全長の半
分以上)が上述の弾性金属管により形成し、先端部分
は、柔軟なものとするために、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリプロピレ
ンとポリブテンとの混合物、などのポリオレフィン、ポ
リ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウ
レタンなどの熱可塑性樹脂、ポリアミドエラストマー、
シリコーンゴム、ラテックスゴムなどの材質により形成
された管状部材を接続したものとしてもよい。
【0050】そして、先端チューブ53は、先端および
後端が開口した管状体であり、図8に示すように、その
基端部が本体チューブ2の先端部内に挿入され、内部に
弾性芯材54を挿通している。そして、先端チューブ5
3は、図8に示すように全体がほぼ同径の管状体であ
り、先端チューブ53の内径は、実質的に弾性芯材54
の径と等しいかまたは若干大きく形成されており、弾性
芯材54との接触部66を形成している。
【0051】そして、図8のC−C断面図である図12
に示すように、接触部66部分での先端チューブ53の
内径は、上述のように、対応する位置の弾性芯材54
(芯材第1中間部54c)の径と実質的に等しいか若干
大きく形成されおり、本体チューブ52と弾性芯材54
とにより形成されるルーメン58と外部とは実質的に連
通しておらず、拡張体を拡張させるための拡張用液体の
漏れなどは実質的に生じないように構成されている。ま
た、先端チューブ53と弾性芯材54とは、接触部66
部分にて接触しているが、固定されてないので、弾性芯
材54は、その軸を中心として回転可能となっている。
【0052】先端チューブ53としては、長さが40m
m〜1000mm好ましくは50mm〜800mm、外
径が0.1〜1.0mm、好ましくは0.15〜0.8
mm、肉厚が10〜150μm、好ましくは20〜10
0μmである。先端チューブ53の形成材料としては、
例えば、ポリイミド、ポリオレフィン(例えば、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体など)等が使用で
き、好ましくは、ポリイミドである。
【0053】そして、本体チューブ52と先端チューブ
53は、本体チューブ53内のルーメン58と拡張体5
6内との連通を阻害することなく固定されている。具体
的には、図8に示すように、本体チューブ52の先端よ
り若干基端側の位置に、固定用充填材65が充填されて
おり、この充填材65により本体チューブ52と先端チ
ューブ53とは、固定されている。さらに、この充填材
65には、図8のB−B線断面図である図11に示すよ
うに、先端チューブと本体チューブとの間に、部分的な
欠損部68(ルーメンと拡張体内部との連通部を形成す
る)が設けられており、この欠損部68により、本体チ
ューブ53内のルーメン58と拡張体56の内部とは連
通している。充填材としては、両者に対して接着性を有
する接着剤、例えば、エポキシ樹脂系接着剤、ポリウレ
タン系接着剤、ポリビニルエーテル、酢酸ビニル共重合
体などが好適に使用でき、特に、エポキシ樹脂系接着剤
が好適である。また、溶融により先端チューブと本体チ
ューブの両者を固定可能な材料、例えば、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重
合体、ポリアミド系樹脂などの熱可塑性樹脂(ホットメ
ルト型接着剤)が好適に、使用できる。
【0054】また、図8および図8のA−A線断面図で
ある図10に示すように、拡張体56の円筒状部分の中
央部に位置する先端チューブ53の外面に、マーカー6
1を設けることが好ましい。マーカー61は、コイルス
プリングあるいはリングにより形成することが好まし
い。マーカー61の形成材料としては、X線造影性の高
い材料、例えば、Pt、Pt合金、W、W合金、Ag、
Ag合金などを用いることが好ましい。
【0055】弾性芯材54は、本体チューブ52および
先端チューブ53内を挿通する芯材部分と、その先端に
固定された先端誘導部55を有している。具体的には、
弾性芯材54は先端にコイルスプリングにより形成され
た誘導部55を有しており、この誘導部55ないを弾性
芯材54の先端部は挿通している。そして、誘導体55
のコイルスプリングと弾性芯材54とは、コイルスプリ
ングの先端部分と基端部分の2カ所で弾性芯材54と固
定されている。弾性芯材54は、先端側が柔軟であるこ
とが好ましい。このため、図9に示すように、弾性芯材
54は、最も径の大きい芯材本体部54e、この芯材本
体部54eとテーパー状になだらかに連続し、芯材本体
部54eより径の小さい芯材第1中間部54d、この芯
材第1中間部54dとテーパー状になだらかに連続し、
芯材第1中間部54dより径の小さい芯材第2中間部5
4c、この芯材第2中間部54cとテーパー状になだら
かに連続し、芯材第2中間部54cより径の小さい芯材
第3中間部54b、この芯材第3中間部54bとテーパ
ー状になだらかに連続し、芯材第3中間部54bより径
の小さい芯材先端部54aとを有している。そして、図
8に示すように、芯材第2中間部54cの外径は、それ
が位置する部分の先端チューブ53、言い換えれば、先
端チューブ53の基端部の外径とほぼ等しいか、若干小
さく形成されており、芯材第2中間部54cと先端チュ
ーブ53の基端部との間に、接触部66が形成されてい
る。そして、芯材第3中間部54bは、図8に示すよう
に、基端部が本体チューブ52の先端(拡張体56の基
端)付近に位置し、先端部は、先端チューブ53の先端
(拡張体56の先端)付近に位置している。さらに、芯
材第3中間部54bの径は、図8に示すように、先端チ
ューブ52の先端部の内径より小さく、両者の間に空隙
59が形成されている。さらに、芯材先端部54aは、
断面が偏平形状となっていることが好ましく、このよう
にすることにより、弾性芯材54の先端部54aをより
柔軟なものとすることができる。
【0056】また、本体チューブ52の基端部を上述し
た超弾性金属管で形成した場合は、十分なプッシャビリ
ティ(押し込み性)を有するので、この場合、弾性芯材
54としては、あまりプッシャビリティ(押し込み性)
のないものとしてもよく、具体的には、弾性芯材54の
芯材本体54eの径が、上述した第1の中間部54d程
度の径のものを用いることができる。これにより、ルー
メン8の断面積をより大きいものとすることができ、拡
張体拡張用流体の流入がより容易となる。
【0057】さらに、芯材第2中間部54cと先端チュ
ーブ53の基端部との間である接触部66に潤滑剤を設
けることが好ましい。この潤滑剤を設けることにより、
弾性芯材54を回転させたときに生じる芯材第2中間部
54cと先端チューブ53間の摩擦力を減少させること
ができ、回転をより滑らかに行うことができ、さらに、
ルーメン58内に充填される拡張体の拡張用流体の流出
の防止および、ルーメン58内に充填された拡張用流体
圧力維持を確実なものとすることができる、さらに、先
端チューブ53の先端部より血液がルーメン58内に流
入することも防止できる。また、前述のように、潤滑剤
は、弾性芯材54とルーメン58の隙間を液密に閉塞す
る作用を有するので、閉塞剤と言い換えることもでき
る。潤滑剤としては、シリコーンオイルが好適に使用で
きる。また、上述の潤滑剤を設ける代わりに、弾性芯材
4の回転操作を容易にするために、弾性芯材4と先端チ
ューブ3との接触部となる部分の弾性芯材4の表面また
は先端チューブ3の内面さらにはその両者に、摩擦抵抗
を減少させるための樹脂、例えば、フッ素樹脂(PTF
E,ETFEなど)をコーティングしてもよい。
【0058】弾性芯材54の材質としては、ステンレス
鋼(好ましくは、バネ用高張力ステンレス鋼)、タング
ステン、タングステン・コバルト合金、ピアノ線(好ま
しくは、ニッケルメッキあるいはクロムメッキが施され
たピアノ線)、または超弾性合金などであり、好ましく
は、49〜58原子%NiのTiNi合金、38.5〜
41.5重量%ZnのCu−Zn合金、1〜10重量%
XのCu−Zn−X合金(X=Be,Si,Sn,A
l,Ga)、36〜38原子%AlのNi−Al合金等
の超弾性金属体が好適に使用される。特に好ましくは、
上記のTiNi合金である。そして、弾性芯材4の長さ
は、450〜2200mm、好ましくは、550〜18
00mm、座屈強度(負荷時の降伏応力)は、30〜1
00Kg/mm2(22℃)、より好ましくは40〜5
5Kg/mm2、復元応力(除荷時の降伏応力)は、2
0〜80Kg/mm2(22℃)、より好ましくは30
〜35Kg/mm2である。また、弾性芯材4の先端部
の外径は、0.1〜1.0mm、より好ましくは、0.
15〜0.7である。また、曲げ負荷は、0.1〜10
g、好ましくは0.3〜6.0g、復元負荷は、0.1
〜10g、好ましくは0.3〜6.0gである。
【0059】また、弾性芯材の先端部の外径はすべて上
述の寸法である必要はなく一部分であってもよい。さら
に、本体部および先端部の復元応力は同一値を有する必
要はなくむしろ熱処理条件によりそれを変化させ適度な
線径において適当な物性を得るよう工夫することも好ま
しい。すなわち、弾性芯材の本体部の復元応力は大き
く、また先端部は柔軟になるよう本体部と先端部の熱処
理を分離することが好ましい。さらに、弾性芯材は単一
線によって構成されるものに限らず、並行もしくは縒り
による複数の線で、上述機能すなわち物性の段階的もし
くは連続的な変化を発揮するものとしてもよい。
【0060】誘導部55は、血管拡張用器具51を目的
とする血管部位に誘導するためのものであり、図8に示
す実施例では、コイルスプリングにより形成されてい
る。そして、この誘導部55は、柔軟性を有しており、
誘導部55の先端が、血管壁に当接した場合、最先端に
力が集中せず、容易に湾曲し、別方向に移行するように
構成されている。また、この誘導部55は、血管拡張用
器具1の先端部でもあるため、X線透視下において位置
を容易に確認できることが好ましく、誘導部5の材質と
して、Pt、Pt合金、W、W合金、Ag、Ag合金な
どを用いることが好ましい。
【0061】また、誘導部55をより柔軟なものとする
ことが好ましく、このために、超弾性金属線、弾性金属
線によりコイルスプリングを形成してもよい。そして、
誘導部は、外径が0.2〜1.0mm、長さが2〜50
mm程度が好ましい。また、誘導部は、超弾性金属線を
用いる場合は、座屈強度(負荷時の降伏応力)は、5〜
200kg/mm2(22℃)、より好ましくは8〜1
50kg/mm2、復元応力(除荷時の降伏応力)は、
3〜180kg/mm2(22℃)、より好ましくは5
〜150kg/mm2である。
【0062】そして、誘導部55の先端部は、極細の金
属線を加熱溶融して滑らかな凸曲面を有するヘッドピー
ス状に形成されていることが好ましい。また、誘導部5
5を形成するコイルスプリングと弾性芯材54は、ロウ
材によって接合されている。また、誘導部55と形成す
るコイルスプリングが伸びるのを防止するために、図8
に示すように、弾性芯材54を誘導部55の先端まで到
達するものとし、その先端を弾性芯材に固定することが
好ましい。
【0063】拡張体56は、その先端部が先端チューブ
53の先端に固定され、さらに拡張体56の基端部は、
本体チューブ52の先端部に固定されている。また、拡
張体56の内部は、充填材65に設けられた欠損部68
により、本体チューブ52と弾性芯材54とにより形成
されたルーメン58と連通しており、拡張体56の内部
に、拡張用流体を流入可能となっている。拡張体56
は、膨張・収縮が可能であり、さらに、血管の狭窄部を
容易に拡張できるように少なくとも一部が略円筒状とな
っているほぼ同径の略円筒部分を有する折りたたみ可能
なものである。上記の略円筒部分は、完全な円筒でなく
てもよく、多角柱状のものであってもよい。
【0064】拡張体56の大きさとしては、拡張された
ときの円筒部分の外径が、1.0〜10mm、好ましく
は1.0〜5.0mmであり、長さが5〜50mm、好
ましくは10〜40mmであり、拡張体6の全体の長さ
が10〜70mm、好ましくは15〜60mmである。
拡張体56の材質としては、血管の狭窄部位を拡張で
き、かつある程度の可塑性を有するものが好ましく、例
えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体などのポリオレフィン、ポリエチレンテ
レフタレートなどのポリエステル、ポリ塩化ビニル、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリウレタン、ポリフェニレンサルファ
イドなどの熱可塑性樹脂、ポリアミドエラストマー、シ
リコーンゴム、ラテックスゴム等が使用できる。
【0065】そして、図7および図8に示した血管拡張
用器具51の基端部分の断面図である図13に示すよう
に、ハブ組立体63は、本体チューブハブ57と弾性芯
材ハブ64により構成されており、本体チューブハブ5
7は、本体チューブハブ部材57aと58bとにより形
成されている。本体チューブハブ部材57aは、本体チ
ューブ52の後端部に取り付けられており、本体チュー
ブ52の基端部には、折れ曲がり防止用チューブ80が
設けられている。本体チューブハブ部材57aと折れ曲
がり防止用チューブ80とは、両者の接触面に接着剤を
塗布して固定してもよい。そして、ハブ部材57aの基
端部には、図13および図14に示すように、中央部内
部に基端方向に突出する筒状部分57cを有しており、
この筒状部分57cの端部は、図13に示すように、ハ
ブ部材57aの基端より若干離間している。さらに、ハ
ブ部材57aの基端部57eの内周面であって基端より
若干先端側の位置には、第1のネジ部が形成されてい
る。そして、ハブ部材57bの先端部には、軸方向先端
側に突出する筒状部分57dが設けられており、この筒
状部分57dの内径は、ハブ部材57aの筒状部分57
cの外径とほぼ等しいか、若干大きく径を有しており、
筒状部分57dの内部に筒状部分57cを収納可能とな
っている。さらに、このハブ部材57bの筒状部分57
dの外周面には、上記のハブ部材57aに形成された第
1のネジ部と螺合する第2のネジ部が形成されている。
そして、ハブ部材57bの筒状部分57dの基端部内に
は、シール用環状部材72が挿入されている。また、ハ
ブ部材57bの内径は、筒状部分57dより基端側が小
径となっており、筒状部分57dの基端において段差を
有している。そして、ハブ部材57bの筒状部分57d
の基端部内には、シール用環状部材72が挿入されてお
り、このシール用環状部材72は、ハブ部材57aの筒
状部分57cの先端と、ハブ部材57bの筒状部分57
dの基端(段差部分)とにより押圧され、ハブ部材57
a,57b間を液密にシールするとともに、後述する管
状部材71と本体ハブ部材57a間、および管状部材7
1と本体チューブハブ部材57b間を液密にシールして
いる。シール用環状部材72としては、弾性変形可能な
材料であれば使用でき、例えば、シリコーンゴム、ブタ
ジエンゴムなどのゴム材料、スチレン系エラストマー
(例えば、SBS,SEBS)、ポリオレフィンエラス
トマー、ポリアミドエラストマーなどのエラストマー、
などが使用できる。また、本体チューブハブ部材57
a,57bの材質としては、ポリカーボネイト、ポリア
ミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート
−ブチレン−スチレン共重合体などの熱可塑性樹脂が使
用される。
【0066】弾性芯材ハブ64は、上記の本体チューブ
ハブ57bの後端部に回転可能に取り付けられる先端部
と、ルーメン58と連通する開口部62を形成する基端
部とを有している。開口部62は、拡張体拡張用流体流
入ポートを形成している。ハブ64の材質としては、ポ
リカーボネイト、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリ
レート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体
などの熱可塑性樹脂が使用される。そして、弾性芯材ハ
ブ64は、内部に貫通した通路を有しており、通路の中
間部付近に弾性芯材54の基端が位置すると共に、弾性
54の基端が固定されている。さらに、弾性芯材ハブ6
4には、先端方向に突出する管状部材74が固着されて
おり、この管状部材74は、上述した本体チューブハブ
57bの内部を挿通し、管状部材74の先端部は、ハブ
部材57a内に到達している。そして、管状部材74の
先端より若干基端側の位置にて、上述したシール用環状
部材72を貫通している。そして、シール用環状部材7
2は、ハブ部材57aの筒状部分57cの先端と、ハブ
部材57bの筒状部分57dの基端(段差部分)と、こ
の管状部材74間により押圧されそれぞれの間を液密に
シールしている。
【0067】次に、図8および図13に示すような構造
を有する血管拡張用器具の第1の具体的実施例について
説明する。弾性芯材54としては、全長が1250mm
であり、芯材本体部54eの径が、0.35mm、長さ
が950mm、芯材第1中間部54dの径が、0.20
mm、長さが150mm、芯材第2中間部54cの径
が、0.15mm、長さが100mm、芯材第3中間部
54bの径が、0.12mm、長さが30mm、芯材先
端部54aが、長さ20mm、径が0.025×0.0
75mmの断面偏平状のものをバネ用高張力ステンレス
鋼を用いて一体に作成したものを用いた。
【0068】本体チューブ52としては、長さ1350
mm、外径0.75mm、内径0.6mmのものをポリ
エチレンを用いて作成した。先端チューブ53として
は、長さが130mm、外径0.225mm、内径0.
175mmのものポリイミドを用いて作成した。さら
に、先端チューブの先端より15mmの位置に、線径
0.0875mmのPtを用いて、外径が0.35m
m、長さが1mmのマーカーを固定した。拡張体56と
しては、拡張されたときの円筒部分の外径が、3.0m
m、長さが20mm、拡張体56の全体の長さが30m
m、本体チューブに固着される基端部の内径が、0.7
5mm、先端チューブの固着される先端部の内径が0.
225mmのものをポリエステルコポリマーを用いて作
成した。折れ曲がり防止用チューブ80としては、外径
1.5mm、長さ130mmの架橋エチレンビニルアセ
テートチューブを用いた。
【0069】本体チューブハブ部材57aとしては、図
13に示すような形状であり、全長が65mm,外径が
16mm、内径が2mmで、基端部には、中央部内部に
基端方向に突出する筒状部分57c(長さ15mm、内
径2mm、外径5mm、筒状部分57cとハブ部材57
aの基端との離間長さ15mm)を有し、ハブ部材57
aの端部の内径が、ネジ部で10mm、ネジ部がない部
分の内径が8mmのものをポリカーボネートを用いて形
成した。また、本体チューブハブ部材57bとしては、
全長が、25mm、外径が16mm、内径が2mm、軸
方向先端側に突出し、外周面にネジ部を備えた筒状部分
57d(長さ10mm、内径5mm、外径10mm)
と、後端に芯材ハブ64との回転部を形成する拡径部
(長さ5mm、外径19mm)を有するものをポリカー
ボネートを用いて形成した。シール用環状部材72とし
ては、内径2mm、外径5mm、長さ7mmのシリコー
ンゴム部材を用いた。弾性芯材ハブ64としては、開口
部62を形成するポート部分を含まない長さが35m
m、ポート部分を含む全長が、50mm、外径23m
m、先端部の内径2mm、本体チューブハブの拡径部を
収納する部分の内径17mm、内部通路の径2mmのも
のをポリカーボネートを用いて形成した。
【0070】そして、先端チューブ53の基端より10
0mm先端側の位置に固定用充填材65(内径0.22
5mm、外径0.6mm、長さ3mm、材質(エポキシ
樹脂系接着剤)、2つの欠損部58を有する)を取り付
けた。弾性芯材ハブに管状部材(ステンレスパイプ、外
径2mm、長さ60mm)、本体チューブハブ部材57
b、シール用環状部材を取り付けさらに、弾性芯材54
の基端をこの弾性芯材ハブ64を固定し、弾性芯材54
の芯材第2中間部54cの表面にシリコーンオイルを塗
布した。また、本体チューブ52の基端部を、折れ曲が
り防止用チューブを介して本体チューブハブ部材57a
に固着した。そして、本体チューブ内に弾性芯材を挿入
し、さらに、弾性芯材54の先端部に先端チューブを被
嵌した。続いて、先端チューブ53より突出した弾性芯
材54の先端部に、線径0.08mmのPt金属線を用
いて、外径0.35mm、長さ20mmのコイルスプリ
ング状の誘導部55を固定した。なお、誘導部55と弾
性芯材54は、先端では、弾性芯材の先端を溶融して誘
導部に固着し、基端では、両者をろう材にて固着した。
そして、先端チューブの先端に拡張体の先端部を固着
し、本体チューブの先端部に拡張体の基端部を固着し、
血管拡張器具を作成した。なお、この血管拡張器具の本
体チューブの先端より突出する先端チューブの長さは、
30mmであり、弾性芯材ハブ64を回転させることに
より、弾性芯材は、回転した。また、開口部12より、
X線造影剤を注入し、拡張体を拡張させても、X線造影
剤の流出はなかった。
【0071】次に、図8および図13に示すような構造
を有する血管拡張用器具の第2の具体的実施例について
説明する。本体チューブ52としては、全長1350m
m、基部の長さ1100mm、基部外径0.75mm、
基部内径0.6mm、先端部長さ250mm、先端部外
径0.65mm、先端部内径0.5mmの先端部が縮径
したものをポリプロピレンとポリブテンとの混合物を用
いて作成した。拡張体56としては、拡張されたときの
円筒部分の外径が、3.0mm、長さが20mm、拡張
体56の全体の長さが30mm、本体チューブに固着さ
れる基端部の内径が、0.65mm、先端チューブの固
着される先端部の内径が0.225mmのものをポリエ
ステルコポリマーを用いて作成した。 本体チューブお
よび拡張体以外は、上述の第1の具体的実施例の血管拡
張器具に使用したものと同じものを用いて、第2の具体
的実施例の血管拡張器具を作成した。この血管拡張器具
の本体チューブの先端より突出する先端チューブの長さ
は、第1の実施例と同様に、30mmであり、弾性芯材
ハブ64を回転させることにより、弾性芯材は、回転し
た。また、開口部12より、X線造影剤を注入し、拡張
体を拡張させても、X線造影剤の流出はなかった。
【0072】次に、図8および図13に示すような構造
を有する血管拡張用器具の第3の具体的実施例について
説明する。弾性芯材54としては、全長が1250mm
であり、芯材本体部54eの径が、0.35mm、長さ
が950mm、芯材第1中間部54dの径が、0.2m
m、長さが150mm、芯材第2中間部54cの径が、
0.15mm、長さが100mm、芯材第3中間部54
bの径が、0.12mm、長さが30mm、芯材先端部
54aが、長さ20mm、径が0.025×0.075
mmの断面偏平状のものをバネ用高張力ステンレス鋼を
用いて一体に作成したものを用いた。
【0073】本体チューブ52としては、基端部より、
長さ1100mmまでが、外径0.75mm、内径0.
55mmのNi−Ti超弾性金属管であり、残りの長さ
250mmが、外径0.75mm、内径0.65mmの
ポリプロピレンとポリブテンとの混合物により形成され
たものを用いた。両者の接合は、金属管の先端部をテー
パー状に加工し、ポリプロピレンとポリブテンとの混合
物により形成されたチューブの後端部に挿入して、接合
した。先端チューブ53としては、長さが130mm、
外径0.225mm、内径0.175mmのものポリイ
ミドを用いて作成した。さらに、先端チューブの先端よ
り15mmの位置に、線径0.0875mmのPt−I
r合金を用いて、外径が0.35mm、長さが1mmの
マーカーを固定した。拡張体56としては、拡張された
ときの円筒部分の外径が、3.0mm、長さが20m
m、拡張体56の全体の長さが30mmのものをポリフ
ェニレンサルファイドを用いて作成した。折れ曲がり防
止用チューブ80としては、外径1.5mm、長さ13
0mmの架橋エチレンビニルアセテートチューブを用い
た。
【0074】本体チューブハブ部材57aとしては、図
13に示すような形状であり、全長が65mm,外径が
16mm、内径が2mmで、基端部には、中央部内部に
基端方向に突出する筒状部分57c(長さ15mm、内
径2mm、外径5mm、筒状部分57cとハブ部材57
aの基端との離間長さ15mm)を有し、ハブ部材57
aの端部の内径が、ネジ部で10mm、ネジ部がない部
分の内径が12mmのものをポリカーボネートを用いて
形成した。また、本体チューブハブ部材57bとして
は、全長が、25mm、外径が16mm、内径が2m
m、軸方向先端側に突出し、外周面にネジ部を備えた筒
状部分57d(長さ10mm、内径5mm、外径10m
m)と、後端に芯材ハブ64との回転部を形成する拡径
部(長さ5mm、外径19mm)を有するものをポリカ
ーボネートを用いて形成した。シール用環状部材72と
しては、内径2mm、外径5mm、長さ7mmのシリコ
ーンゴム部材を用いた。弾性芯材ハブ64としては、開
口部12を形成するポート部分を含まない長さが35m
m、ポート部分を含む全長が、50mm、外径23m
m、先端部の内径2mm、本体チューブハブの拡径部を
収納する部分の内径17mm、内部通路の径2mmのも
のをポリカーボネートを用いて形成した。
【0075】そして、先端チューブ53の基端より10
0mm先端側の位置に固定用充填材65(内径0.22
5mm、外径0.6mm、長さ3mm、材質(エポキシ
樹脂系接着剤)、2つの欠損部58を有するもの)を取
り付けた。弾性芯材ハブに管状部材(ステンレスパイ
プ、外径2mm、長さ60mm)、本体チューブハブ部
材57b、シール用環状部材を取り付けさらに、弾性芯
材54の基端をこの弾性芯材ハブ64を固定し、弾性芯
材54の芯材第2中間部54cの表面にシリコーンオイ
ルを塗布した。また、本体チューブ52の基端部を、折
れ曲がり防止用チューブを介して本体チューブハブ部材
57aに固着した。そして、本体チューブ内に弾性芯材
を挿入し、さらに、弾性芯材54の先端部に先端チュー
ブを被嵌した。続いて、先端チューブ53より突出した
弾性芯材54の先端部に、線径0.08mmのPt−I
r合金線を用いて、外径0.35mm、長さ20mmの
コイルスプリング状の誘導部55を固定した。なお、誘
導部55と弾性芯材54とは、先端および誘導部の基端
の両者をろう材にて固着した。そして、先端チューブの
先端に拡張体の先端部を固着し、本体チューブの先端部
に拡張体の基端部を固着し、血管拡張器具を作成した。
なお、この血管拡張器具の本体チューブの先端より突出
する先端チューブの長さは、30mmであり、弾性芯材
ハブ64を回転させることにより、弾性芯材は、回転し
た。また、開口部12より、X線造影剤を注入し、拡張
体を拡張させても、X線造影剤の流出はなかった。ま
た、この具体例の血管拡張器具の方が、上述の第1の具
体例の血管拡張器具に比べて、X線造影剤の注入が容易
であった。
【0076】
【発明の効果】本発明の血管拡張用器具は、本体チュー
ブと、該本体チューブ内に挿入され、先端部が前記本体
チューブの先端より突出した先端チューブと、先端部と
基端部を有し、該先端部が前記先端チューブの先端部に
取り付けられ、かつ前記基端部が前記本体チューブの先
端部に取り付けられた収縮あるいは折り畳み可能な拡張
体と、前記本体チューブおよび前記先端チューブ内を挿
通する弾性芯材と、該弾性芯材の先端に設けられた誘導
部と、前記本体チューブの基端部に取り付けられ、前記
本体チューブ内に形成されたルーメンと連通する開口部
を有する本体チューブハブと、前記弾性芯材の基端部に
取り付けられ、かつ該弾性芯材を前記本体チューブに対
して回転可能とする回転機能を有する弾性芯材ハブとを
有し、前記本体チューブの先端部は、前記先端チューブ
に本体チューブ内のルーメンと前記拡張体内との連通を
阻害することなく固定され、かつ、前記先端チューブ
は、内径が実質的に前記弾性芯材の径と等しいかまたは
若干大きく形成された前記弾性芯材との接触部を有して
いるので、弾性芯材は、本体チューブおよび先端チュー
ブに対して自由に回転することが可能であるため、弾性
芯材の先端に取り付けられた誘導部を回転させることが
でき、誘導部の操作性が高く、目的とする血管部位への
挿入が容易である。また、弾性芯材を回転させても、拡
張体は回転しないため、拡張体の捩れなどを生じること
がない。さらに、先端チューブは、本体チューブの末端
まで伸びていないので、拡張体内に拡張用流体を流入す
るためのルーメンは、十分な断面積を有するものとする
ことができる。したがって、拡張用流体の注入が容易で
あり、血管拡張を容易に行うことができる。
【0077】また、本発明の血管拡張用器具は、先端側
に形成された細径部と、該細径部により拡径した本体部
とを有する本体チューブと、該本体チューブ内に挿入さ
れ、先端部と基端部を有し、該先端部が前記本体チュー
ブの細径部の先端部に取り付けられ、かつ前記基端部が
前記本体チューブの本体部の先端部に取り付けられた拡
張体と、前記本体チューブ内を挿通する弾性芯材と、該
弾性芯材の先端に設けられた誘導部と、前記本体チュー
ブの本体部と前記弾性芯材との間により形成されたルー
メンと、前記の本体チューブの前記の本体部に設けら
れ、前記ルーメンと前記拡張体内とを連通する連通口
と、前記本体チューブの基端部に取り付けられ、前記ル
ーメンと連通する開口部を有する本体チューブハブと、
前記弾性芯材の基端部に取り付けられ、かつ該弾性芯材
を前記本体チューブに対して回転可能とする回転機能を
有する弾性芯材ハブとを有し、前記本体チューブの細径
部は、内径が実質的に前記弾性芯材の径と等しいか若干
大きく形成された前記弾性芯材との接触部を有している
ので、弾性芯材は、本体チューブに対して自由に回転す
ることが可能であるため、弾性芯材の先端に取り付けら
れた誘導部を回転させることができ、誘導部の操作性が
高く、目的とする血管部位への挿入が容易である。ま
た、弾性芯材の回転させても、拡張体は回転しないた
め、拡張体の捩れなどを生じることがない。さらに、拡
張体内に拡張用流体を流入するためのルーメンは、十分
な断面積を有するものとすることができる。したがっ
て、拡張用流体の注入が容易であり、血管拡張を容易に
行うことができる。
【0078】本体チューブと、該本体チューブ内に挿入
され、先端部が前記本体チューブの先端より突出した先
端チューブと、先端部と基端部を有し、該先端部が前記
先端チューブの先端部に取り付けられ、かつ前記基端部
が前記本体チューブの先端部に取り付けられた収縮ある
いは折り畳み可能な拡張体と、前記本体チューブおよび
前記先端チューブ内を挿通する弾性芯材と、該弾性芯材
の先端に設けられた誘導部と、前記本体チューブの基端
部に取り付けられた本体チューブハブと、前記弾性芯材
の基端部に取り付けられ、かつ該弾性芯材を前記本体チ
ューブに対して回転可能とする回転機能と、前記本体チ
ューブ内に形成されたルーメンと連通する開口部を有す
る弾性芯材ハブとを有し、前記先端チューブは、内径が
実質的に前記弾性芯材の径と等しいかまたは若干大きく
形成された前記弾性芯材との接触部を有しているので、
弾性芯材は、本体チューブに対して自由に回転すること
が可能であるため、弾性芯材の先端に取り付けられた誘
導部を回転させることができ、誘導部の操作性が高く、
目的とする血管部位への挿入が容易である。また、弾性
芯材の回転させても、拡張体は回転しないため、拡張体
の捩れなどを生じることがない。さらに、拡張体内に拡
張用流体を流入するためのルーメンは、十分な断面積を
有するものとすることができる。したがって、拡張用流
体の注入が容易であり、血管拡張を容易に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例の血管拡張用器具の
部分断面概略図である。
【図2】図2は、図1のI−I線断面図である。
【図3】図3は、図1に示した血管拡張用器具の先端部
の拡大断面図である。
【図4】図4は、図1に示した血管拡張用器具の基端部
の拡大断面図である。
【図5】図5は、本発明の他の実施例の血管拡張用器具
の部分断面概略図である。
【図6】図6は、本発明の他の実施例の血管拡張用器具
の先端部の拡大断面図である。
【図7】図7は、本発明の他の実施例の血管拡張用器具
の全体図ある。
【図8】図8は、図7に示した血管拡張用器具の先端部
の部分断面概略図である。
【図9】図9は、本発明の血管拡張器具に使用れる弾性
芯材の一例を示す外観図である。
【図10】図10は、図8のA−A線断面図である。
【図11】図11は、図8のB−B線断面図である。
【図12】図10は、図8のC−C線断面図である。
【図13】図13は、本発明の血管拡張器具に使用れる
ハブ組立体の一例を示す断面図である。
【図14】図14は、図13に示されたハブ組立体の説
明図である。
【符号の説明】
1 血管拡張用器具 2 本体チューブ 3 先端チューブ 4 弾性芯材 5 誘導部 6 拡張体 7 本体チューブハブ 14 弾性芯材ハブ 51 血管拡張用器具 52 本体チューブ 53 先端チューブ 54 弾性芯材 55 誘導部 56 拡張体 57 本体チューブハブ 57a 本体チューブハブ部材 57b 本体チューブハブ部材 63 ハブ組立体 66 接触部 64 弾性芯材ハブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体チューブと、該本体チューブ内に挿
    入され、先端部が前記本体チューブの先端より突出した
    先端チューブと、先端部と基端部を有し、該先端部が前
    記先端チューブの先端部に取り付けられ、かつ前記基端
    部が前記本体チューブの先端部に取り付けられた収縮あ
    るいは折り畳み可能な拡張体と、前記本体チューブおよ
    び前記先端チューブ内を挿通する弾性芯材と、該弾性芯
    材の先端に設けられた誘導部と、前記本体チューブの基
    端部に取り付けられ、前記本体チューブ内に形成された
    ルーメンと連通する開口部を有する本体チューブハブ
    と、前記弾性芯材の基端部に取り付けられ、かつ該弾性
    芯材を前記本体チューブに対して回転可能とする回転機
    能を有する弾性芯材ハブとを有し、前記本体チューブの
    先端部は、前記先端チューブに本体チューブ内のルーメ
    ンと前記拡張体内との連通を阻害することなく固定さ
    れ、かつ、前記先端チューブは、内径が実質的に前記弾
    性芯材の径と等しいかまたは若干大きく形成された前記
    弾性芯材との接触部を有していることを特徴とする血管
    拡張用器具。
  2. 【請求項2】 先端側に形成された細径部と、該細径部
    より拡径した本体部とを有する本体チューブと、先端部
    と基端部を有し、該先端部が前記本体チューブの細径部
    の先端部に取り付けられ、かつ前記基端部が前記本体チ
    ューブの本体部の先端部に取り付けられた拡張体と、前
    記本体チューブ内を挿通する弾性芯材と、該弾性芯材の
    先端に設けられた誘導部と、前記本体チューブの本体部
    と前記弾性芯材との間により形成されたルーメンと、前
    記本体チューブの前記本体部に設けられ、前記ルーメン
    と前記拡張体内とを連通する連通口と、前記本体チュー
    ブの基端部に取り付けられ、前記ルーメンと連通する開
    口部を有する本体チューブハブと、前記弾性芯材の基端
    部に取り付けられ、かつ該弾性芯材を前記本体チューブ
    に対して回転可能とする回転機能を有する弾性芯材ハブ
    とを有し、前記本体チューブの細径部は、内径が実質的
    に前記弾性芯材の径と等しいか若干大きく形成された前
    記弾性芯材との接触部を有していることを特徴とする血
    管拡張器具。
  3. 【請求項3】 本体チューブと、該本体チューブ内に挿
    入され、先端部が前記本体チューブの先端より突出した
    先端チューブと、先端部と基端部を有し、該先端部が前
    記先端チューブの先端部に取り付けられ、かつ前記基端
    部が前記本体チューブの先端部に取り付けられた収縮あ
    るいは折り畳み可能な拡張体と、前記本体チューブおよ
    び前記先端チューブ内を挿通する弾性芯材と、該弾性芯
    材の先端に設けられた誘導部と、前記本体チューブの基
    端部に取り付けられた本体チューブハブと、前記弾性芯
    材の基端部に取り付けられ、かつ該弾性芯材を前記本体
    チューブに対して回転可能とする回転機能と、前記本体
    チューブ内に形成されたルーメンと連通する開口部を有
    する弾性芯材ハブとを有し、前記先端チューブは、内径
    が実質的に前記弾性芯材の径と等しいかまたは若干大き
    く形成された前記弾性芯材との接触部を有していること
    を特徴とする血管拡張用器具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0938207A (ja) * 1995-08-04 1997-02-10 Nissho Corp 血管拡張カテーテル
JP2015512694A (ja) * 2012-03-09 2015-04-30 クリアストリーム・テクノロジーズ・リミテッド 作用表面の場所を正確に識別するためのx線不透過性のインサートを有する医療用バルーン
JP2016154945A (ja) * 2007-10-29 2016-09-01 シュヴェイガー・メディカ・アーゲー カテーテル

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