JPH0518455A - 低騒音歯車 - Google Patents
低騒音歯車Info
- Publication number
- JPH0518455A JPH0518455A JP17280791A JP17280791A JPH0518455A JP H0518455 A JPH0518455 A JP H0518455A JP 17280791 A JP17280791 A JP 17280791A JP 17280791 A JP17280791 A JP 17280791A JP H0518455 A JPH0518455 A JP H0518455A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gear
- ribs
- rib
- curved
- noise
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Gears, Cams (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】従来のプラスチックス歯車は,寸法精度が劣る
ために歯の噛み合いが滑らかでない.本発明は駆動騒音
の低い特殊形状歯車とその製造法を提供する. 【構成】平面内で曲ったリブが環状歯部と軸部を結合す
るプラスチックス歯車.好ましくはリブが環状歯部と直
角方向に結合している.たわみやすい細いリブの歯車を
製造する為に,ガスベントに改良を加えて射出成形す
る. 【効果】曲ったリブが自ら更に弾性変形し,環状歯部の
位置調整を通じて噛み合いを改善する.その結果,負荷
変動が小さくなり強制振動音が減る.また,歯車の固有
振動数が下り,耳障りな高周波振動が特に減少する.更
に音響エネルギーを放出する音源面積も下げる.リブが
環状歯部と直角方向に結合している場合,正逆いずれの
回転方向であっても半径方向のリブ抵抗が等しくなり,
騒音レベルに正転と逆転の差が生じない.
ために歯の噛み合いが滑らかでない.本発明は駆動騒音
の低い特殊形状歯車とその製造法を提供する. 【構成】平面内で曲ったリブが環状歯部と軸部を結合す
るプラスチックス歯車.好ましくはリブが環状歯部と直
角方向に結合している.たわみやすい細いリブの歯車を
製造する為に,ガスベントに改良を加えて射出成形す
る. 【効果】曲ったリブが自ら更に弾性変形し,環状歯部の
位置調整を通じて噛み合いを改善する.その結果,負荷
変動が小さくなり強制振動音が減る.また,歯車の固有
振動数が下り,耳障りな高周波振動が特に減少する.更
に音響エネルギーを放出する音源面積も下げる.リブが
環状歯部と直角方向に結合している場合,正逆いずれの
回転方向であっても半径方向のリブ抵抗が等しくなり,
騒音レベルに正転と逆転の差が生じない.
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は,運転騒音の低いプラ
スチックス製の特殊形状歯車に関するものである.この
発明は,AV機器,OA機器等の機械産業の分野におい
て利用することができ,またプラスチックス成形産業分
野において利用することができる。
スチックス製の特殊形状歯車に関するものである.この
発明は,AV機器,OA機器等の機械産業の分野におい
て利用することができ,またプラスチックス成形産業分
野において利用することができる。
【0002】
【従来の技術】歯車は,重要な機械要素であり,長い歴
史を持っている.歯車は,多数の歯とそれを支持する環
状リムとよりなる環状歯部と,歯車の回転運動を支える
軸部とをもち,両者は平板(ウェブ),放射状のリブ等
の結合部材を介して,または直接に結合されている。
史を持っている.歯車は,多数の歯とそれを支持する環
状リムとよりなる環状歯部と,歯車の回転運動を支える
軸部とをもち,両者は平板(ウェブ),放射状のリブ等
の結合部材を介して,または直接に結合されている。
【0003】プラスチックス歯車は,軽く,薬品に侵さ
れにくく,錆びず,運転騒音が小さく,自己潤滑性があ
り,大量生産に適し,低いコストで生産できる等の特徴
を生かして,家電,事務機,精密機械,食品,化学等多
くの分野で用いられている.特に,エンジニアリングプ
ラスチックスと呼ばれるものの中に,歯車に適した優れ
た性能の素材があり,プラスチックス歯車の代表的な素
材として,ポリオキシメチレン樹脂(ポリアセタール樹
脂),ポリアミド樹脂(例:ナイロン12,ナイロン
6,ナイロン66),PBT樹脂を挙げることができ
る。
れにくく,錆びず,運転騒音が小さく,自己潤滑性があ
り,大量生産に適し,低いコストで生産できる等の特徴
を生かして,家電,事務機,精密機械,食品,化学等多
くの分野で用いられている.特に,エンジニアリングプ
ラスチックスと呼ばれるものの中に,歯車に適した優れ
た性能の素材があり,プラスチックス歯車の代表的な素
材として,ポリオキシメチレン樹脂(ポリアセタール樹
脂),ポリアミド樹脂(例:ナイロン12,ナイロン
6,ナイロン66),PBT樹脂を挙げることができ
る。
【0004】AV機器,OA機器等のメカの駆動騒音対
策の必要性は最近とみに大きくなっており,音源となる
ギア騒音に対して一層の対策が望まれている.プラスチ
ックス歯車は,金属製の歯車に比べて材質面では低騒音
化に有利ではあるが,寸法精度の点では劣り,噛み合い
の滑らかさに問題がある.その為に歯形を高歯やプラス
転移にすることも行なわれるが,これも消音対策として
は限界がある。
策の必要性は最近とみに大きくなっており,音源となる
ギア騒音に対して一層の対策が望まれている.プラスチ
ックス歯車は,金属製の歯車に比べて材質面では低騒音
化に有利ではあるが,寸法精度の点では劣り,噛み合い
の滑らかさに問題がある.その為に歯形を高歯やプラス
転移にすることも行なわれるが,これも消音対策として
は限界がある。
【0005】更に一層の騒音対策として,軟質プラスチ
ックス材料,例えば曲げ弾性率9000kgf/cm2 又はそれ以
下のポリエステルエラストマーを用いる技術もある.し
かし,この場合は次のような問題点があり,充分満足で
きるものでない.(1) 成形加工性,特に離型性が悪く,
歩留まりが低下する.(2) ギア歯先強度が低下し,伝達
可能なトルクに限界がある.(3) 軟質の故に自動成形や
部品輸送の際に歯先に打痕がつきやすく,取り扱いが難
しい.(4) ギア回転速度,伝達トルクが高くなると騒音
レベルが高くなる。
ックス材料,例えば曲げ弾性率9000kgf/cm2 又はそれ以
下のポリエステルエラストマーを用いる技術もある.し
かし,この場合は次のような問題点があり,充分満足で
きるものでない.(1) 成形加工性,特に離型性が悪く,
歩留まりが低下する.(2) ギア歯先強度が低下し,伝達
可能なトルクに限界がある.(3) 軟質の故に自動成形や
部品輸送の際に歯先に打痕がつきやすく,取り扱いが難
しい.(4) ギア回転速度,伝達トルクが高くなると騒音
レベルが高くなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】プラスチック歯車に
は,歯車強度特性上のバランスから,通常,曲げ弾性率
2万〜3万kgf/cm2 以上の材料,例えばポリオキシメチ
レン樹脂(標準的なグレードの曲げ弾性率26000kgf/cm
2 )が使われている.この発明の第1の課題は,このよ
うな通常のプラスチックス材料を用いた歯車においても
駆動騒音低減が実現する特殊形状を備えた歯車を提供す
ることである.この発明の他の課題は,かかる特殊形状
歯車を有利に製造する方法の実現にある。
は,歯車強度特性上のバランスから,通常,曲げ弾性率
2万〜3万kgf/cm2 以上の材料,例えばポリオキシメチ
レン樹脂(標準的なグレードの曲げ弾性率26000kgf/cm
2 )が使われている.この発明の第1の課題は,このよ
うな通常のプラスチックス材料を用いた歯車においても
駆動騒音低減が実現する特殊形状を備えた歯車を提供す
ることである.この発明の他の課題は,かかる特殊形状
歯車を有利に製造する方法の実現にある。
【0007】
【課題を解決する手段】本発明者は,プラスチックス歯
車の騒音の原因について検討し,プラスチックス歯車が
一般に金属製の歯車に比べて寸法精度が劣り,歯の噛み
合いが滑らかでないことが騒音の主原因となっているこ
とを認識した.そして,歯車が必要に応じて変形し,噛
み合い率が上昇する構造を取ることにより騒音防止をは
かる技術を検討し,本発明を完成した.即ち,検討の結
果,噛み合い率の上昇には,たわみやすい細いリブを用
いることが有効な手段であることが見出された.しか
し,細いリブを用いると,射出成形時における樹脂の流
路が狭くなり,従来の射出成形法では金型内のガスの影
響で歯の形状が悪化する問題が認められた.本発明者
は,射出成形法に改良を加えてこの問題を克服し,たわ
みやすいリブを用いて噛み合い率が上昇する特殊構造歯
車を初めて実現した。
車の騒音の原因について検討し,プラスチックス歯車が
一般に金属製の歯車に比べて寸法精度が劣り,歯の噛み
合いが滑らかでないことが騒音の主原因となっているこ
とを認識した.そして,歯車が必要に応じて変形し,噛
み合い率が上昇する構造を取ることにより騒音防止をは
かる技術を検討し,本発明を完成した.即ち,検討の結
果,噛み合い率の上昇には,たわみやすい細いリブを用
いることが有効な手段であることが見出された.しか
し,細いリブを用いると,射出成形時における樹脂の流
路が狭くなり,従来の射出成形法では金型内のガスの影
響で歯の形状が悪化する問題が認められた.本発明者
は,射出成形法に改良を加えてこの問題を克服し,たわ
みやすいリブを用いて噛み合い率が上昇する特殊構造歯
車を初めて実現した。
【0008】図5は,通常の孔のないウェブを持つプラ
スチックス歯車騒音の周波数分析図の1例である.図示
された例において,3KHz以下にある主な騒音は回転
数が高いほど高音側にシフトし,歯先の打撃音に起因す
る強制振動音であると考えられる.4〜5KHz付近の
騒音は装置系の共鳴音である.7KHz付近の騒音は回
転数による変化はなく,歯車材質の弾性率が大きいほど
高音側にシフトする.これは歯車本体の共鳴音として理
解される.更に8〜20KHzにはキシミ音(歯先の滑
り合う摩擦音)が見られる。
スチックス歯車騒音の周波数分析図の1例である.図示
された例において,3KHz以下にある主な騒音は回転
数が高いほど高音側にシフトし,歯先の打撃音に起因す
る強制振動音であると考えられる.4〜5KHz付近の
騒音は装置系の共鳴音である.7KHz付近の騒音は回
転数による変化はなく,歯車材質の弾性率が大きいほど
高音側にシフトする.これは歯車本体の共鳴音として理
解される.更に8〜20KHzにはキシミ音(歯先の滑
り合う摩擦音)が見られる。
【0009】本発明者は歯車騒音に影響が考えられる種
々の要因について検討を行ない,歯車の寸法精度の中に
騒音との相関性が大きい因子があることを見いだし,こ
の認識に基づいて低騒音歯車を実現する技術を開発し
た.そして,環状歯部と軸部とがリブで結合された歯車
であって,特別の形状のリブを持つものについて,硬質
プラスチックス材料を用いた場合でも著しい騒音防止機
能が発揮されることを見出した。
々の要因について検討を行ない,歯車の寸法精度の中に
騒音との相関性が大きい因子があることを見いだし,こ
の認識に基づいて低騒音歯車を実現する技術を開発し
た.そして,環状歯部と軸部とがリブで結合された歯車
であって,特別の形状のリブを持つものについて,硬質
プラスチックス材料を用いた場合でも著しい騒音防止機
能が発揮されることを見出した。
【0010】即ち,前記第1の課題は,環状歯部と軸部
と両者を結合するリブとを持つプラスチックス歯車であ
って,リブが平面内で曲っていることを特徴とする低騒
音歯車により解決される.ここで平面内で曲ったリブと
は歯車平面内で湾曲及び/又は屈曲し,従って直線上の
リブよりも弾性的に変形しやすいリブである。
と両者を結合するリブとを持つプラスチックス歯車であ
って,リブが平面内で曲っていることを特徴とする低騒
音歯車により解決される.ここで平面内で曲ったリブと
は歯車平面内で湾曲及び/又は屈曲し,従って直線上の
リブよりも弾性的に変形しやすいリブである。
【0011】リブは充分な弾性変形を発揮するために湾
曲部を持つことが好ましいが,屈曲部を使用することも
できる.リブの方向は,環状歯部から直角に中心に向か
うラジアル部に続き,第一の湾曲又は屈曲により中心方
向から逸れ,第2の曲りにより向きを変えて中央リング
部に至るというように,左右に曲ることが多い.このよ
うに平面内で湾曲又は屈曲したリブにより環状歯部と軸
部とが結合されていることが本願発明の特徴である。
曲部を持つことが好ましいが,屈曲部を使用することも
できる.リブの方向は,環状歯部から直角に中心に向か
うラジアル部に続き,第一の湾曲又は屈曲により中心方
向から逸れ,第2の曲りにより向きを変えて中央リング
部に至るというように,左右に曲ることが多い.このよ
うに平面内で湾曲又は屈曲したリブにより環状歯部と軸
部とが結合されていることが本願発明の特徴である。
【0012】本願発明において,平面内で曲ったリブ
は,直角方向に環状歯部と結合しているものであること
が好ましい.即ち,環状歯部とリブとの間の力の伝達
は,結合部において歯車の半径方向を向いている.これ
は環状歯部に対して直角方向の入角を持つリブの部分
(ラジアル部)により実現できるが,必要なら斜めの入
角を持つ2本のリブの組み合わせにより伝達される合力
が実質的に直角方向になるようにしてもよい(図2
E)。
は,直角方向に環状歯部と結合しているものであること
が好ましい.即ち,環状歯部とリブとの間の力の伝達
は,結合部において歯車の半径方向を向いている.これ
は環状歯部に対して直角方向の入角を持つリブの部分
(ラジアル部)により実現できるが,必要なら斜めの入
角を持つ2本のリブの組み合わせにより伝達される合力
が実質的に直角方向になるようにしてもよい(図2
E)。
【0013】リブは,ラジアル部と曲り部以外の部分,
例えばラジアル部以外の直線部をもっていてもよい.リ
ブは,小型の歯車では3〜4本の場合もあるが,通常は
6本のものが実用上便利である.勿論,大型の歯車の場
合等で,必要なら9〜12本というような多数のリブを
用いてもよい。
例えばラジアル部以外の直線部をもっていてもよい.リ
ブは,小型の歯車では3〜4本の場合もあるが,通常は
6本のものが実用上便利である.勿論,大型の歯車の場
合等で,必要なら9〜12本というような多数のリブを
用いてもよい。
【0014】歯にかかる荷重は,回転方向と反対向きの
周方向分力と軸に向かう半径方向分力とに分けて理解す
ることができ,斜めの合力の向きは歯車の回転方向に応
じて異なる方向になる.このような力の伝達と弾性変形
を通じてもたらされる環状歯部の位置調整機能が,歯車
の形式(環状歯部と軸部との結合部材種類の変化)によ
りどのように影響されるかを説明する。
周方向分力と軸に向かう半径方向分力とに分けて理解す
ることができ,斜めの合力の向きは歯車の回転方向に応
じて異なる方向になる.このような力の伝達と弾性変形
を通じてもたらされる環状歯部の位置調整機能が,歯車
の形式(環状歯部と軸部との結合部材種類の変化)によ
りどのように影響されるかを説明する。
【0015】まず,ウェブで結合された普通の歯車は,
特に柔らかい材質でないかぎり荷重による変形に抵抗
し,環状歯部の位置調整機能は小さく,射出成形による
歯車の寸法精度不足は直ちに騒音の原因につながりやす
い.本発明の歯車では,曲ったリブが自らを変形させな
がら荷重を環状歯部から軸部に伝える.特に環状歯部と
直角方向の結合(ラジアル部)により伝えられる半径方
向分力は,曲ったリブをたわませ,噛み合い状態に応じ
て歯の位置が自動的に調整される.即ち環状歯部の位置
調整機能を持つ.リブが環状歯部と直角方向に結合して
いる場合には,正逆いずれの回転方向であっても半径方
向のリブ抵抗が等しくなる。
特に柔らかい材質でないかぎり荷重による変形に抵抗
し,環状歯部の位置調整機能は小さく,射出成形による
歯車の寸法精度不足は直ちに騒音の原因につながりやす
い.本発明の歯車では,曲ったリブが自らを変形させな
がら荷重を環状歯部から軸部に伝える.特に環状歯部と
直角方向の結合(ラジアル部)により伝えられる半径方
向分力は,曲ったリブをたわませ,噛み合い状態に応じ
て歯の位置が自動的に調整される.即ち環状歯部の位置
調整機能を持つ.リブが環状歯部と直角方向に結合して
いる場合には,正逆いずれの回転方向であっても半径方
向のリブ抵抗が等しくなる。
【0016】リブが環状歯部に対して斜めに結合してい
る場合には,回転方向による影響があるが,リブの入射
方向に対してほぼ垂直方向の荷重がかかる場合は,リブ
が曲りやすく,十分にたわむことができ,主として1方
向に回転する歯車に用いることができる。
る場合には,回転方向による影響があるが,リブの入射
方向に対してほぼ垂直方向の荷重がかかる場合は,リブ
が曲りやすく,十分にたわむことができ,主として1方
向に回転する歯車に用いることができる。
【0017】リブで結合した歯車であっても,中心から
放射状に出る普通のリブの場合は,リブが半径方向分力
に抵抗し,リブのない部分では抵抗がない.従って環状
歯部は位置を変えやすい部分と変えにくい部分とが交互
に存在することになり,周期的な音のレベルの変動,即
ちうねりの原因となる。
放射状に出る普通のリブの場合は,リブが半径方向分力
に抵抗し,リブのない部分では抵抗がない.従って環状
歯部は位置を変えやすい部分と変えにくい部分とが交互
に存在することになり,周期的な音のレベルの変動,即
ちうねりの原因となる。
【0018】本発明はプラスチックスの弾性にかなった
特殊形状のリブを持つことにより,他の形式の歯車では
解決できなかった問題点を克服したものである.この発
明は,通常の硬質プラスチックス材料製の歯車に適用す
ることができる.例えばポリオキシメチレン樹脂,ポリ
アミド樹脂(例:ナイロン6,同66,同12),ポリ
カーボネート樹脂,ポリエステル(例:ポリブチレンテ
レフタレート,ポリエチレンテレフタレート)樹脂,A
BS樹脂,ポリプロピレン樹脂,ポリエチレン樹脂等で
ある.歯車に通常用いられる材料の曲げ弾性率は2万〜
3万kgf/cm2 である.しかし,本発明は曲げ弾性率の小
さい(例えば6000〜15000kgf/cm2 )エラストマー材料
の使用を排除するものではない.先に記した問題点は存
在するにせよ,本発明と併用した場合にもエラストマー
材料の使用による騒音低下は有効である.エラストマー
材料としては,ポリエステルエラストマー,ナイロンエ
ラストマー等公知のものを用いることができる。
特殊形状のリブを持つことにより,他の形式の歯車では
解決できなかった問題点を克服したものである.この発
明は,通常の硬質プラスチックス材料製の歯車に適用す
ることができる.例えばポリオキシメチレン樹脂,ポリ
アミド樹脂(例:ナイロン6,同66,同12),ポリ
カーボネート樹脂,ポリエステル(例:ポリブチレンテ
レフタレート,ポリエチレンテレフタレート)樹脂,A
BS樹脂,ポリプロピレン樹脂,ポリエチレン樹脂等で
ある.歯車に通常用いられる材料の曲げ弾性率は2万〜
3万kgf/cm2 である.しかし,本発明は曲げ弾性率の小
さい(例えば6000〜15000kgf/cm2 )エラストマー材料
の使用を排除するものではない.先に記した問題点は存
在するにせよ,本発明と併用した場合にもエラストマー
材料の使用による騒音低下は有効である.エラストマー
材料としては,ポリエステルエラストマー,ナイロンエ
ラストマー等公知のものを用いることができる。
【0019】以上に説明したような特殊形状歯車は,特
定の場所にガス抜きを設置して射出成形することにより
有利に製造することができる.即ち,本願の他の発明
は,環状歯部の全周突き出し方向にガスベントを設置し
て射出成形することを特徴とする前記特種形状低騒音歯
車の製法及びウェルド位置につき出しピンまたはガス抜
きピンを設置して射出成形することを特徴とする前記特
種形状低騒音歯車の製法である。
定の場所にガス抜きを設置して射出成形することにより
有利に製造することができる.即ち,本願の他の発明
は,環状歯部の全周突き出し方向にガスベントを設置し
て射出成形することを特徴とする前記特種形状低騒音歯
車の製法及びウェルド位置につき出しピンまたはガス抜
きピンを設置して射出成形することを特徴とする前記特
種形状低騒音歯車の製法である。
【0020】
【実施例】本発明の代表的な実施例である歯車の平面図
を図1に示す.この実施例では,平面内で曲った形状の
6本のリブ2が環状歯部1と軸部3とを結合している.
それぞれのリブの環状歯部端側の部分は歯車の半径方向
を向いており,この部分がラジアル部4である.即ちリ
ブ2はラジアル部によって環状歯部と直角方向に結合し
ている.リブ2は全体として歯車平面内で曲っており,
実施例の場合はラジアル部4の内側でほぼ直角に折れ曲
り(屈曲部6),円周とほぼ平行向きになったリブは,
次に反対方向のゆるやかな曲りをもった湾曲部7により
内側に向い,軸部3に連なる.この例の場合,屈曲部6
と湾曲部7により曲り部5を形成する.このような屈曲
部,湾曲部の組み合わせによる曲ったリブは,従来の歯
車を構成していたウェブや単純なスポークリブと異な
り,プラスチックス材料の曲げ弾性を発揮するのに適し
た構造であり,環状歯部と軸部との間の限られた空間で
リブに十分な変形能力をもたせることができる。
を図1に示す.この実施例では,平面内で曲った形状の
6本のリブ2が環状歯部1と軸部3とを結合している.
それぞれのリブの環状歯部端側の部分は歯車の半径方向
を向いており,この部分がラジアル部4である.即ちリ
ブ2はラジアル部によって環状歯部と直角方向に結合し
ている.リブ2は全体として歯車平面内で曲っており,
実施例の場合はラジアル部4の内側でほぼ直角に折れ曲
り(屈曲部6),円周とほぼ平行向きになったリブは,
次に反対方向のゆるやかな曲りをもった湾曲部7により
内側に向い,軸部3に連なる.この例の場合,屈曲部6
と湾曲部7により曲り部5を形成する.このような屈曲
部,湾曲部の組み合わせによる曲ったリブは,従来の歯
車を構成していたウェブや単純なスポークリブと異な
り,プラスチックス材料の曲げ弾性を発揮するのに適し
た構造であり,環状歯部と軸部との間の限られた空間で
リブに十分な変形能力をもたせることができる。
【0021】曲り部5とラジアル部4とをもつリブ2の
外側は環状歯部1であり,これは環状リム8とそれに支
持された多数の歯9とよりなる.リブ2の内側の軸部3
には軸孔10をもつハブ11に連なるウェブまたは中央リン
グ12がある.リブの軸部端側は,環状歯部端側と異なり
半径方向を向いている必要はない.リブの形状として
は,屈曲部が1個所のもの,2個所のもの,屈曲部が角
ばっているもの,丸みをもつもの,中央リングに対して
斜めに接続するもの,ほぼ垂直に接続するもの等任意で
あり,図1と異るリブ形状の例を図2の部分説明図に示
す。
外側は環状歯部1であり,これは環状リム8とそれに支
持された多数の歯9とよりなる.リブ2の内側の軸部3
には軸孔10をもつハブ11に連なるウェブまたは中央リン
グ12がある.リブの軸部端側は,環状歯部端側と異なり
半径方向を向いている必要はない.リブの形状として
は,屈曲部が1個所のもの,2個所のもの,屈曲部が角
ばっているもの,丸みをもつもの,中央リングに対して
斜めに接続するもの,ほぼ垂直に接続するもの等任意で
あり,図1と異るリブ形状の例を図2の部分説明図に示
す。
【0022】既に説明したように,本発明においては,
リブは歯と軸との間の力の伝達という本来の機能に加え
て,たわむことにより歯の噛み合い位置を調整する機能
を果す.リブの断面寸法設計にあたり,この2つの機能
を考慮するのは当然であるが,これに加えて考慮すべき
は,射出成形における樹脂の流路としての機能である.
樹脂が中央リング側のゲートからリブを通って環状歯部
に入り,ここで形の整った歯を成形することができるよ
うに,リブのは中央リング側が太く,環状歯部側を細く
(ラジアル部でリム幅の0.5〜1倍程度)して,抜き
テーパーは0.5°以上つけるのが好ましい。
リブは歯と軸との間の力の伝達という本来の機能に加え
て,たわむことにより歯の噛み合い位置を調整する機能
を果す.リブの断面寸法設計にあたり,この2つの機能
を考慮するのは当然であるが,これに加えて考慮すべき
は,射出成形における樹脂の流路としての機能である.
樹脂が中央リング側のゲートからリブを通って環状歯部
に入り,ここで形の整った歯を成形することができるよ
うに,リブのは中央リング側が太く,環状歯部側を細く
(ラジアル部でリム幅の0.5〜1倍程度)して,抜き
テーパーは0.5°以上つけるのが好ましい。
【0023】リブの幅は歯幅又はそれ以下とするのが普
通である.ラジアル部は,正逆いずれの回転に対しても
リブが容易にたわむように,歯車の寸法精度,強度や流
動性が許す限り薄い方がよい.例えばポリオキシメチレ
ン樹脂の場合リムの肉厚の0.6〜0.7倍とするのが
普通であるが,流動性の良いナイロン12樹脂の場合に
は,更に薄くすることができる.歯の形状は,歯先をし
ならせ,噛み合い率を上げるためプラス転移にしたほう
がよい。
通である.ラジアル部は,正逆いずれの回転に対しても
リブが容易にたわむように,歯車の寸法精度,強度や流
動性が許す限り薄い方がよい.例えばポリオキシメチレ
ン樹脂の場合リムの肉厚の0.6〜0.7倍とするのが
普通であるが,流動性の良いナイロン12樹脂の場合に
は,更に薄くすることができる.歯の形状は,歯先をし
ならせ,噛み合い率を上げるためプラス転移にしたほう
がよい。
【0024】
【製法】このような歯車は,射出成形法により製造され
る.射出成形法により本発明の歯車を製造する方法の好
ましい態様を以下に記す.射出成形法において,溶融し
た樹脂は,成形シリンダー,スプルー,ランナー,2次
スプルーを経て分離ラインに至り金型のゲートに入る.
図1のような6本のリブをもつ歯車の成形に,通常6個
のゲートを中央リング部に落すが,ゲート数はリブの数
と一致させなくてもよい.ゲートバランスをとる為に,
枝別れしたランナーに充分な厚さ(例えば20mm歯車の
場合5mm以上)の樹脂溜りをつけて,樹脂が一旦樹脂溜
りに充填されてからゲート数に応じたそれぞれの2次ス
プルーに流れ出すようにするのが好ましい。
る.射出成形法により本発明の歯車を製造する方法の好
ましい態様を以下に記す.射出成形法において,溶融し
た樹脂は,成形シリンダー,スプルー,ランナー,2次
スプルーを経て分離ラインに至り金型のゲートに入る.
図1のような6本のリブをもつ歯車の成形に,通常6個
のゲートを中央リング部に落すが,ゲート数はリブの数
と一致させなくてもよい.ゲートバランスをとる為に,
枝別れしたランナーに充分な厚さ(例えば20mm歯車の
場合5mm以上)の樹脂溜りをつけて,樹脂が一旦樹脂溜
りに充填されてからゲート数に応じたそれぞれの2次ス
プルーに流れ出すようにするのが好ましい。
【0025】中央リング部が小さくて,ゲートが軸に近
寄りすぎる場合はゲートを中央に近いリブ上に落すが,
リブの幅が小さい場合(例1mm)ゲート位置にダボを付
け,アンダーカットを設ける.このダボは軸孔の内径精
度に悪影響がないように中央リング部とは分離する(図
2A).アンダーカットは,ゲートを切るときリブが固
定側に取られることを防ぐ。
寄りすぎる場合はゲートを中央に近いリブ上に落すが,
リブの幅が小さい場合(例1mm)ゲート位置にダボを付
け,アンダーカットを設ける.このダボは軸孔の内径精
度に悪影響がないように中央リング部とは分離する(図
2A).アンダーカットは,ゲートを切るときリブが固
定側に取られることを防ぐ。
【0026】本発明のような細いリブを用いた歯車で
は,樹脂の流入通路が狭く,ガス排出不良の影響を受け
やすい.ガスの排出が不良であると成形された歯の寸法
精度が悪くなり,かえって騒音の原因となる.通常のプ
ラスチックス歯車成形では,ギア駒に沿って設けられた
ガスベントを通じて歯部より半径方向にガスを排出して
いるが,半径方向のガスベントを広くとると,樹脂がは
みだして歯の形状を害するおそれがある。
は,樹脂の流入通路が狭く,ガス排出不良の影響を受け
やすい.ガスの排出が不良であると成形された歯の寸法
精度が悪くなり,かえって騒音の原因となる.通常のプ
ラスチックス歯車成形では,ギア駒に沿って設けられた
ガスベントを通じて歯部より半径方向にガスを排出して
いるが,半径方向のガスベントを広くとると,樹脂がは
みだして歯の形状を害するおそれがある。
【0027】細いリブの歯車成形は,次のような技術的
改良により成功させることができる.その1は,リムの
全周に亘る突き出し方向のガス抜きベントの設置であ
り,その2は,ウェルド位置における突き出しピン又は
ガス抜きピンの設置である.図3は,第1図A−A′線
に沿った断面に対応する金型の断面図であり,可動側金
型が筒形のガスベント14により内駒16と外駒17とに分割
されている.このようなリムの全周に亘る突き出し方向
のガスベント14は,バリが出るほど太くなっても歯の形
状に直接の悪影響を及ぼさないので充分なガス抜き機能
を発揮させることができる。
改良により成功させることができる.その1は,リムの
全周に亘る突き出し方向のガス抜きベントの設置であ
り,その2は,ウェルド位置における突き出しピン又は
ガス抜きピンの設置である.図3は,第1図A−A′線
に沿った断面に対応する金型の断面図であり,可動側金
型が筒形のガスベント14により内駒16と外駒17とに分割
されている.このようなリムの全周に亘る突き出し方向
のガスベント14は,バリが出るほど太くなっても歯の形
状に直接の悪影響を及ぼさないので充分なガス抜き機能
を発揮させることができる。
【0028】ギア駒18に沿って外駒17との間にあるガス
ベント15は,バリが出て歯の形状を害することがないよ
うな寸法に止める.19は軸駒,20は固定側金型である.
樹脂は2次スプルー21を通ってリブを作る空間(大きさ
は誇張してある)22から空間23,24に入り,それぞれ軸
部と環状歯部とを形成する.内駒16と固定側金型20とが
接している左側は,リブのない部分を示している。
ベント15は,バリが出て歯の形状を害することがないよ
うな寸法に止める.19は軸駒,20は固定側金型である.
樹脂は2次スプルー21を通ってリブを作る空間(大きさ
は誇張してある)22から空間23,24に入り,それぞれ軸
部と環状歯部とを形成する.内駒16と固定側金型20とが
接している左側は,リブのない部分を示している。
【0029】更に,隣接する2つのリブを形成しながら
流れてくる溶融樹脂は,環状歯部を形成しながら近寄
り,中間位置で融合する.このウェルド位置は,ガスの
「袋」になるため,ここに突き出しピン又はガス抜きピ
ンを設けてガスが抜けるようにする.ウェルド位置に
は,突き出しスペースをとる意味と,補強のためにダボ
をつけるのが好ましい.リブの屈曲部には回転方向だけ
でなく,突き出し方向にもRをつける.更に好ましく
は,曲り角にコールドスラッグウェルを設ける。
流れてくる溶融樹脂は,環状歯部を形成しながら近寄
り,中間位置で融合する.このウェルド位置は,ガスの
「袋」になるため,ここに突き出しピン又はガス抜きピ
ンを設けてガスが抜けるようにする.ウェルド位置に
は,突き出しスペースをとる意味と,補強のためにダボ
をつけるのが好ましい.リブの屈曲部には回転方向だけ
でなく,突き出し方向にもRをつける.更に好ましく
は,曲り角にコールドスラッグウェルを設ける。
【0030】
【発明の作用及び効果】本発明の歯車は,環状歯部と直
角方向に結合した曲ったリブを持ち,プラスチックスの
弾性を利用して,もともと曲った形状のリブが自らを更
に変形させながら荷重を環状歯部から軸部に伝え,環状
歯部の位置調整を通じて噛み合いを改善する.即ち,環
状歯部と直角方向の結合(ラジアル部)により伝えられ
る半径方向分力は,曲ったリブをたわませ,噛み合い状
態に応じて歯の位置が自動的に調整される.リブが環状
歯部と直角方向に結合している場合には,正逆いずれの
回転方向であっても半径方向のリブ抵抗が等しくなり,
騒音レベルに正転と逆転の差が生じない。
角方向に結合した曲ったリブを持ち,プラスチックスの
弾性を利用して,もともと曲った形状のリブが自らを更
に変形させながら荷重を環状歯部から軸部に伝え,環状
歯部の位置調整を通じて噛み合いを改善する.即ち,環
状歯部と直角方向の結合(ラジアル部)により伝えられ
る半径方向分力は,曲ったリブをたわませ,噛み合い状
態に応じて歯の位置が自動的に調整される.リブが環状
歯部と直角方向に結合している場合には,正逆いずれの
回転方向であっても半径方向のリブ抵抗が等しくなり,
騒音レベルに正転と逆転の差が生じない。
【0031】本発明では,平面内で湾曲したリブによ
り,硬質プラスチックス材料を用いているにもかかわら
ず,歯車全体としてのみかけの弾性係数が小さくなり,
たわむことにより噛み合い率が上昇し,1枚の歯に対す
る負荷変動が小さくなり,強制振動音が減る.また,硬
質プラスチック歯車本体の共鳴音は,通常3〜7KHz
に発生し,耳障りに感じるものであるが,本発明の構造
を取ることにより歯車の固有振動数が下がり,高周波振
動が特に減少する.本発明品はリブで結合しているの
で,ウェブで結合した歯車に比べれば音源の面積も下が
り,放出される音響エネルギーも小さくなる.本発明の
歯車は適度の弾性を持つので,バックラッシュの自動調
整機能を持ち,歯底当りによる騒音を防止する。
り,硬質プラスチックス材料を用いているにもかかわら
ず,歯車全体としてのみかけの弾性係数が小さくなり,
たわむことにより噛み合い率が上昇し,1枚の歯に対す
る負荷変動が小さくなり,強制振動音が減る.また,硬
質プラスチック歯車本体の共鳴音は,通常3〜7KHz
に発生し,耳障りに感じるものであるが,本発明の構造
を取ることにより歯車の固有振動数が下がり,高周波振
動が特に減少する.本発明品はリブで結合しているの
で,ウェブで結合した歯車に比べれば音源の面積も下が
り,放出される音響エネルギーも小さくなる.本発明の
歯車は適度の弾性を持つので,バックラッシュの自動調
整機能を持ち,歯底当りによる騒音を防止する。
【0032】2種類のポリオキシメチレン樹脂製歯車に
ついて,本発明品の騒音測定結果を示す.同じ材質製及
びエラストマー製の従来品(ウェブで結合した歯車)と
比較した.歯車はいずれも同一寸法でモジュールm=
0.5,歯数z=40,騒音の単位はdBである.本発
明の歯車は,同一の材料を用いた従来の歯車に比べて,
6〜7dBの騒音低減効果があり,また,エラストマー
歯車で問題になる回転速度依存性(高回転数で騒音が大
きくなる)が解決されている.摺動グレードのポリオキ
シメチレン樹脂を用いると歯の摺動音(高周波域)が低
減し,標準品よりも一段と低騒音が実現する.噛み合う
歯車の片方に摺動グレードを用いても効果がある。
ついて,本発明品の騒音測定結果を示す.同じ材質製及
びエラストマー製の従来品(ウェブで結合した歯車)と
比較した.歯車はいずれも同一寸法でモジュールm=
0.5,歯数z=40,騒音の単位はdBである.本発
明の歯車は,同一の材料を用いた従来の歯車に比べて,
6〜7dBの騒音低減効果があり,また,エラストマー
歯車で問題になる回転速度依存性(高回転数で騒音が大
きくなる)が解決されている.摺動グレードのポリオキ
シメチレン樹脂を用いると歯の摺動音(高周波域)が低
減し,標準品よりも一段と低騒音が実現する.噛み合う
歯車の片方に摺動グレードを用いても効果がある。
【0033】歯車材質の曲げ弾性率
ポリオキシメチレン樹脂M90−44: 26400
ポリオキシメチレン樹脂AW−01 : 22000
(潤滑油入り摺動グレード)
ポリエステルエラストマー : 5800
歯車の運転騒音
歯車材質 100rpm 200rpm 400rpm
本発明品1 M90−44 52.3 53.9 55.1
従来品1 M90−44 59.2 60.5 62.3
本発明品2 AW−01 45.5 47.2 48.6
従来品2 AW−01 52.5 53.6 55.2
従来品3 エラストマー 50.1 54.2 57.6。
【0034】回転数400rpm の場合の周波数分析図を
図4〜図8に示す. 測定法:無音響箱の中で,材質形状が同じ歯車を噛み合
わせて回転させ,発生する騒音を精密騒音計で捕らえ,
FFTサーボアナリザーによって解析する.騒音は,3
1.2〜20000ヘルツを1000分割し,各分割ご
との音圧レベルを足し合わせた値である。
図4〜図8に示す. 測定法:無音響箱の中で,材質形状が同じ歯車を噛み合
わせて回転させ,発生する騒音を精密騒音計で捕らえ,
FFTサーボアナリザーによって解析する.騒音は,3
1.2〜20000ヘルツを1000分割し,各分割ご
との音圧レベルを足し合わせた値である。
【図1】本発明実施例の歯車の平面図
【図2】リブの異なる平面形状を示す説明図
【図3】金型の構造を示す断面説明図
【図4】本発明品1の騒音周波数分析図
【図5】従来品1の騒音周波数分析図
【図6】本発明品2の騒音周波数分析図
【図7】従来品2の騒音周波数分析図
【図8】従来品3の騒音周波数分析図
1 環状歯部 2 リブ 3 軸部 4 ラジ
アル部 5 曲り部 6 屈曲部 7 湾曲部 8 環状
リム 9 歯 10 軸孔 11 ハブ 12 中央リング
13 ダボ 14 突き出し方向ガスベント 15 半径方向ガスベ
ント 16 内駒 17 外駒 18 ギア駒 19 軸駒 20 固定
側金型 21 2次スプルー 22 リブ空間 23 軸部空間
24 環状歯部空間
アル部 5 曲り部 6 屈曲部 7 湾曲部 8 環状
リム 9 歯 10 軸孔 11 ハブ 12 中央リング
13 ダボ 14 突き出し方向ガスベント 15 半径方向ガスベ
ント 16 内駒 17 外駒 18 ギア駒 19 軸駒 20 固定
側金型 21 2次スプルー 22 リブ空間 23 軸部空間
24 環状歯部空間
Claims (5)
- 【請求項1】環状歯部と軸部と両者を結合するリブとを
持つプラスチックス歯車であって,リブが平面内で曲っ
ていることを特徴とする低騒音歯車 - 【請求項2】平面内で曲ったリブが環状歯部と直角方向
に結合していることを特徴とする請求項1記載の歯車 - 【請求項3】リブの本数が3〜12本であり,リブの平
面形状がラジアル部,屈曲部及び湾曲部よりなることを
特徴とする請求項1記載の歯車 - 【請求項4】環状歯部の全周突き出し方向にガスベント
を設置して射出成形することを特徴とする請求項1記載
の歯車の製法 - 【請求項5】ウェルド位置につき出しピンまたはガス抜
きピンを設置して射出成形することを特徴とする請求項
1記載の歯車の製法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17280791A JPH0518455A (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 低騒音歯車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17280791A JPH0518455A (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 低騒音歯車 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11604199A Division JPH11325221A (ja) | 1999-04-23 | 1999-04-23 | 低騒音歯車 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0518455A true JPH0518455A (ja) | 1993-01-26 |
Family
ID=15948740
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17280791A Pending JPH0518455A (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 低騒音歯車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0518455A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0709596A3 (en) * | 1994-10-25 | 1997-10-22 | Minolta Co Ltd | Suppression of vibration noises in a transmission mechanism |
FR2781272A1 (fr) * | 1998-07-20 | 2000-01-21 | Valeo Climatisation | Engrenage a denture souple, en particulier pour un equipement de vehicule automobile |
US6752035B2 (en) * | 2000-04-10 | 2004-06-22 | Enplas Corporation | Gear made of resin, image forming device having the resin gear and rotary gearing device made of resin |
JP2012506038A (ja) * | 2008-10-20 | 2012-03-08 | エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー | 分析試験テープ機器 |
JP2014205040A (ja) * | 2006-07-31 | 2014-10-30 | ノボ・ノルデイスク・エー/エス | 低摩擦システム及びデバイス |
US20150047448A1 (en) * | 2013-08-16 | 2015-02-19 | Johnson Electric S.A. | Gear |
FR3026775A1 (fr) * | 2014-10-03 | 2016-04-08 | Snecma | Roue conique de renvoi pour une turbomachine d'aeronef |
WO2016096732A3 (de) * | 2014-12-17 | 2016-08-11 | Gustav Klauke Gmbh | Presszange, sowie zahnrad mit verzahnungszähnen |
CN108298014A (zh) * | 2017-01-12 | 2018-07-20 | 株式会社岛野 | 自行车转动件 |
WO2020082952A1 (zh) * | 2018-10-24 | 2020-04-30 | 高翔 | 擦地机 |
US11592096B2 (en) | 2019-08-30 | 2023-02-28 | Fanuc Corporation | Light-weight gear and manufacturing method thereof, manufacturing method of gear train, and robot |
-
1991
- 1991-07-12 JP JP17280791A patent/JPH0518455A/ja active Pending
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0709596A3 (en) * | 1994-10-25 | 1997-10-22 | Minolta Co Ltd | Suppression of vibration noises in a transmission mechanism |
FR2781272A1 (fr) * | 1998-07-20 | 2000-01-21 | Valeo Climatisation | Engrenage a denture souple, en particulier pour un equipement de vehicule automobile |
US6752035B2 (en) * | 2000-04-10 | 2004-06-22 | Enplas Corporation | Gear made of resin, image forming device having the resin gear and rotary gearing device made of resin |
US7004046B2 (en) | 2000-04-10 | 2006-02-28 | Enplas Corporation | Gear made of resin, image forming device having the resin gear and rotary gearing device made of resin |
US7543517B2 (en) | 2000-04-10 | 2009-06-09 | Enplas Corporation | Gear made of resin and image forming device having the resin gear |
JP2014205040A (ja) * | 2006-07-31 | 2014-10-30 | ノボ・ノルデイスク・エー/エス | 低摩擦システム及びデバイス |
JP2012506038A (ja) * | 2008-10-20 | 2012-03-08 | エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー | 分析試験テープ機器 |
US20150047448A1 (en) * | 2013-08-16 | 2015-02-19 | Johnson Electric S.A. | Gear |
FR3026775A1 (fr) * | 2014-10-03 | 2016-04-08 | Snecma | Roue conique de renvoi pour une turbomachine d'aeronef |
WO2016096732A3 (de) * | 2014-12-17 | 2016-08-11 | Gustav Klauke Gmbh | Presszange, sowie zahnrad mit verzahnungszähnen |
KR20170096022A (ko) * | 2014-12-17 | 2017-08-23 | 구스타프 클라우케 지엠비에이치 | 크림핑 플라이어들, 및 치형부들을 가진 치형식 휠 |
US10439351B2 (en) | 2014-12-17 | 2019-10-08 | Gustav Klauke Gmbh | Crimping pliers, and toothed wheel having teeth |
AU2015366428B2 (en) * | 2014-12-17 | 2020-06-11 | Gustav Klauke Gmbh | Crimping pliers, and toothed wheel having teeth |
US11784449B2 (en) | 2014-12-17 | 2023-10-10 | Gustav Klauke Gmbh | Crimping pliers, and toothed wheel having teeth |
CN108298014A (zh) * | 2017-01-12 | 2018-07-20 | 株式会社岛野 | 自行车转动件 |
WO2020082952A1 (zh) * | 2018-10-24 | 2020-04-30 | 高翔 | 擦地机 |
US11592096B2 (en) | 2019-08-30 | 2023-02-28 | Fanuc Corporation | Light-weight gear and manufacturing method thereof, manufacturing method of gear train, and robot |
US11906027B2 (en) | 2019-08-30 | 2024-02-20 | Fanuc Corporation | Light-weight gear and manufacturing method thereof, manufacturing method of gear train, and robot |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0518455A (ja) | 低騒音歯車 | |
JP5005422B2 (ja) | 射出成形ギヤ | |
US7698964B2 (en) | Gear | |
US4357838A (en) | Ball screw and nut drive device | |
EP1484152B1 (en) | System for injection molding a resin rotating body | |
US8100026B2 (en) | Plastic injection-molded gear | |
US20020014133A1 (en) | Gear made of resin, and mold structure | |
US20060053917A1 (en) | Plastic gear | |
US20110024029A1 (en) | Resin boots for constant velocity universal joint | |
US20070186710A1 (en) | Resin gear | |
US7069805B2 (en) | Driving force transmission device | |
USRE45516E1 (en) | Injection-molded resin face gear | |
JP7517921B2 (ja) | ギヤ | |
WO2017163731A1 (ja) | 樹脂製歯車、樹脂製歯車の射出成形方法、樹脂製歯付きベルト用プーリ、及び樹脂製回転体 | |
CN109555832A (zh) | 用于圆柱齿轮传动装置的圆柱齿轮及制造圆柱齿轮的方法 | |
US20070144303A1 (en) | Operating lever system | |
JPH11325221A (ja) | 低騒音歯車 | |
JP2003035355A (ja) | 樹脂製多段歯車及び樹脂製歯車 | |
US7549602B2 (en) | Tape cartridge | |
JPH0942413A (ja) | ブレード部材およびその成形方法 | |
US4925431A (en) | Flexible shaft coupling with polymeric resin hubs | |
JP2005321101A (ja) | 軸受用プラスチックシール | |
JP2008115886A (ja) | 斜歯歯車 | |
JP3235376B2 (ja) | 消音歯車及びその成形方法 | |
JP2006125578A (ja) | ボールねじ |