JPH05184377A - 3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸誘導体の製造方法 - Google Patents
3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸誘導体の製造方法Info
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- JPH05184377A JPH05184377A JP454592A JP454592A JPH05184377A JP H05184377 A JPH05184377 A JP H05184377A JP 454592 A JP454592 A JP 454592A JP 454592 A JP454592 A JP 454592A JP H05184377 A JPH05184377 A JP H05184377A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】セファロスポリン系抗生物質製造における有用
中間体である、3−ヒドロキシメチルセファロスポラン
酸誘導体の新規製造方法を提供する。 【構成】 【化1】 で表されるセファロスポラン酸ラクトン誘導体に、微生
物及び/または動物由来の加水分解酵素を作用させるこ
とにより、 【化2】 で表される3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸誘
導体を製造する方法。
中間体である、3−ヒドロキシメチルセファロスポラン
酸誘導体の新規製造方法を提供する。 【構成】 【化1】 で表されるセファロスポラン酸ラクトン誘導体に、微生
物及び/または動物由来の加水分解酵素を作用させるこ
とにより、 【化2】 で表される3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸誘
導体を製造する方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セファロスポリン系抗
生物質製造における有用中間体である、3−ヒドロキシ
メチルセファロスポラン酸誘導体の新規製造方法に関す
るものである。
生物質製造における有用中間体である、3−ヒドロキシ
メチルセファロスポラン酸誘導体の新規製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、一般式(2)で表される3−
ヒドロキシメチルセファロスポラン酸誘導体の製造方法
としては、次の一般式(3)で表される7−アミノセフ
ァロスポラン酸(7−ACA)誘導体に、加水分解酵素
を作用させるか、或いは化学反応的に脱アセチル化する
ことにより製造している。
ヒドロキシメチルセファロスポラン酸誘導体の製造方法
としては、次の一般式(3)で表される7−アミノセフ
ァロスポラン酸(7−ACA)誘導体に、加水分解酵素
を作用させるか、或いは化学反応的に脱アセチル化する
ことにより製造している。
【0003】
【化3】
【0004】
【化4】
【0005】一方、本発明に関するセファロスポラン酸
ラクトン誘導体は、セフ系抗生物質を製造する際に副生
成物として生成するものであるが、該誘導体を開環し原
料物質に変換する有効な方法は見出されていない。
ラクトン誘導体は、セフ系抗生物質を製造する際に副生
成物として生成するものであるが、該誘導体を開環し原
料物質に変換する有効な方法は見出されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、セフ
系抗生物質製造上重要な課題である、セファロスポラン
酸ラクトン誘導体を3−ヒドロキシメチルセファロスポ
ラン酸誘導体に変換する方法を提供することを目的とす
るものである。
系抗生物質製造上重要な課題である、セファロスポラン
酸ラクトン誘導体を3−ヒドロキシメチルセファロスポ
ラン酸誘導体に変換する方法を提供することを目的とす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、種々のセファ
ロスポラン酸ラクトン誘導体が、微生物及び/または動
物由来の加水分解酵素により開環し、3−ヒドロキシメ
チルセファロスポラン酸誘導体に有利に変換されること
を見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、種々のセファ
ロスポラン酸ラクトン誘導体が、微生物及び/または動
物由来の加水分解酵素により開環し、3−ヒドロキシメ
チルセファロスポラン酸誘導体に有利に変換されること
を見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0008】すなわち、本発明は、下記(1)式で表さ
れるセファロスポラン酸ラクトン誘導体に、微生物及び
/または動物由来の加水分解酵素またはその調製物を作
用させ、前記(2)式で表される3−ヒドロキシメチル
セファロスポラン酸誘導体を製造する方法に関するもの
である。
れるセファロスポラン酸ラクトン誘導体に、微生物及び
/または動物由来の加水分解酵素またはその調製物を作
用させ、前記(2)式で表される3−ヒドロキシメチル
セファロスポラン酸誘導体を製造する方法に関するもの
である。
【0009】
【化5】
【0010】この(1)式及び(2)式におけるRは、
水素原子、R1 −CO基またはR2 −SO2 基であっ
て、R1 は、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状あるいは
分枝状のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数
1〜3のアルコキシ基、置換または無置換のアリールオ
キシ基、イミノ基、炭素数1から4のアルキリデン基あ
るいは複素環基により置換された炭素数1〜3のアルキ
ル基、炭素数1〜4の直鎖状あるいは分枝状のアルコキ
シ基、置換あるいは無置換のアラルキルオキシ基であ
り、R2 は炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3の
ハロゲン置換アルキル基、置換あるいは無置換のアリー
ル基である。
水素原子、R1 −CO基またはR2 −SO2 基であっ
て、R1 は、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状あるいは
分枝状のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数
1〜3のアルコキシ基、置換または無置換のアリールオ
キシ基、イミノ基、炭素数1から4のアルキリデン基あ
るいは複素環基により置換された炭素数1〜3のアルキ
ル基、炭素数1〜4の直鎖状あるいは分枝状のアルコキ
シ基、置換あるいは無置換のアラルキルオキシ基であ
り、R2 は炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3の
ハロゲン置換アルキル基、置換あるいは無置換のアリー
ル基である。
【0011】さらに詳しく説明すると、R1 のアルキル
基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基等がある。置換アルキル基としては、例
えばクロロメチル基、2,2,2−トリクロロエチル
基、シアノメチル基、シアノエチル基、メトキシエチル
基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基、フェノキ
シメチル基、トリルオキシメチル基、p−クロロフェノ
キシ基、p−ニトロフェノキシ基、(2−チエニル)メ
チル基、(1−(1H)−テトラゾール)メチル基、
(2−アミノ−4−チアゾリル)メチル基、(2−フリ
ル)メチル基、(2−アミノ−4−チアゾリル)メトキ
シイミノメチル基、(2−アミノ−4−チアゾリル)プ
ロピリデンメチル基等がある。アルコキシ基としては、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキ
シ基、ブトキシ基、t−ブトキシ基等がある。アラルキ
ルオキシ基としては、例えばベンジルオキシ基、p−ニ
トロベンジルオキシ基等がある。
基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基等がある。置換アルキル基としては、例
えばクロロメチル基、2,2,2−トリクロロエチル
基、シアノメチル基、シアノエチル基、メトキシエチル
基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基、フェノキ
シメチル基、トリルオキシメチル基、p−クロロフェノ
キシ基、p−ニトロフェノキシ基、(2−チエニル)メ
チル基、(1−(1H)−テトラゾール)メチル基、
(2−アミノ−4−チアゾリル)メチル基、(2−フリ
ル)メチル基、(2−アミノ−4−チアゾリル)メトキ
シイミノメチル基、(2−アミノ−4−チアゾリル)プ
ロピリデンメチル基等がある。アルコキシ基としては、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキ
シ基、ブトキシ基、t−ブトキシ基等がある。アラルキ
ルオキシ基としては、例えばベンジルオキシ基、p−ニ
トロベンジルオキシ基等がある。
【0012】R2 のアルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基等がある。ハロゲン置換アル
キル基としては、例えばトリフルオロメチル基等があ
る。アリール基としては、例えばフェニル基、トリル基
等がある。本発明に用いられる、微生物及び/または動
物由来の加水分解酵素としては、例えばリパーゼ、エス
テラーゼ等がある。これらは単なる例示であって、これ
らに限定されるものではない。さらに、酵素は単独で、
あるいは天然高分子物質または合成高分子物質に固定化
されたものを用いることが出来る。
基、エチル基、プロピル基等がある。ハロゲン置換アル
キル基としては、例えばトリフルオロメチル基等があ
る。アリール基としては、例えばフェニル基、トリル基
等がある。本発明に用いられる、微生物及び/または動
物由来の加水分解酵素としては、例えばリパーゼ、エス
テラーゼ等がある。これらは単なる例示であって、これ
らに限定されるものではない。さらに、酵素は単独で、
あるいは天然高分子物質または合成高分子物質に固定化
されたものを用いることが出来る。
【0013】本発明における製造方法は、前記(1)式
で示されるセファロスポラン酸ラクトン誘導体を、微生
物及び/または動物由来の加水分解酵素あるいはその調
製物と接触させる事により加水分解開環反応を行い、3
−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸を得るものであ
る。その調製物とは、天然高分子物質ま合成高分子物質
に適当な方法で固定化された酵素(固定化酵素)をい
う。
で示されるセファロスポラン酸ラクトン誘導体を、微生
物及び/または動物由来の加水分解酵素あるいはその調
製物と接触させる事により加水分解開環反応を行い、3
−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸を得るものであ
る。その調製物とは、天然高分子物質ま合成高分子物質
に適当な方法で固定化された酵素(固定化酵素)をい
う。
【0014】本発明における反応は、一般に水性溶媒の
存在下で都合よく進行する。水性溶媒とは、水、各種塩
類からなる緩衝液、及びこれらとメタノール等のアルコ
ール溶媒、アセトン等のケトン溶媒、1,4−ジオキサ
ン等のエーテル溶媒、ジメチルスルホキシド等の極性非
プロトン性溶媒等の水溶性有機溶媒との混合溶媒、更に
は、水性溶媒と非水溶性有機溶媒とからなる二相系溶媒
等を意味する。
存在下で都合よく進行する。水性溶媒とは、水、各種塩
類からなる緩衝液、及びこれらとメタノール等のアルコ
ール溶媒、アセトン等のケトン溶媒、1,4−ジオキサ
ン等のエーテル溶媒、ジメチルスルホキシド等の極性非
プロトン性溶媒等の水溶性有機溶媒との混合溶媒、更に
は、水性溶媒と非水溶性有機溶媒とからなる二相系溶媒
等を意味する。
【0015】反応温度は、原料の種類、反応溶媒の種
類、その他の条件により必ずしも一定ではないが、通常
は約0〜80℃の間であり、好ましくは15〜60℃の
間を選択する。反応濃度は、約0.01〜70重量%の
間であり、好ましくは0.1〜40重量%の間を選択す
る。反応を行うペーハー(pH)領域は、4〜11の間
であり、好ましくは6〜10の間を選択する。反応時間
は、0.5〜120時間の間を選択する。反応により消
費される前記(1)式で示されるセファロスポラン酸ラ
クトン誘導体は、連続的あるいは間歇的に補充し、反応
液中の濃度が上記の範囲に維持されるように添加しても
よい。
類、その他の条件により必ずしも一定ではないが、通常
は約0〜80℃の間であり、好ましくは15〜60℃の
間を選択する。反応濃度は、約0.01〜70重量%の
間であり、好ましくは0.1〜40重量%の間を選択す
る。反応を行うペーハー(pH)領域は、4〜11の間
であり、好ましくは6〜10の間を選択する。反応時間
は、0.5〜120時間の間を選択する。反応により消
費される前記(1)式で示されるセファロスポラン酸ラ
クトン誘導体は、連続的あるいは間歇的に補充し、反応
液中の濃度が上記の範囲に維持されるように添加しても
よい。
【0016】このようにして得られる反応混合物から、
目的化合物を回収するには、先ずpHを7〜8に調整
後、遠心分離あるいは濾過により、加水分解酵素あるい
はその調製物を除去し、希硫酸もしくは希塩酸にて酸性
となし、0〜10℃条件下にて6時間晶析し、生成した
ケークを濾取する。目的化合物は、必要により再結晶あ
るいはメタノール等のアルコール類にて洗浄することに
より精製し、高純度のものとすることができる。
目的化合物を回収するには、先ずpHを7〜8に調整
後、遠心分離あるいは濾過により、加水分解酵素あるい
はその調製物を除去し、希硫酸もしくは希塩酸にて酸性
となし、0〜10℃条件下にて6時間晶析し、生成した
ケークを濾取する。目的化合物は、必要により再結晶あ
るいはメタノール等のアルコール類にて洗浄することに
より精製し、高純度のものとすることができる。
【0017】
【実施例】次に、実施例によって本発明を更に詳細に説
明する。但し、これらの実施例は本発明の範囲を限定す
るものではない。
明する。但し、これらの実施例は本発明の範囲を限定す
るものではない。
【0018】
【実施例1】0.01Mリン酸バッファー(pH7.
0)200mlにリパーゼ100mgを加え酵素液を調
製し、これにセファロスポラン酸ラクトン(前記(1)
式におけるR1 が水素原子)212mgを添加し、32
℃で20時間激しく振盪しながら反応させた。反応終了
後、反応液を遠心(12,000rpm×5分間、5
℃)し、上澄液をデカンテーションにて採取し、5%重
曹水にて弱アルカリ性とした後、約100mlの酢酸エ
チルで未反応の原料を2〜3回抽出回収した。水相を低
温下にて減圧濃縮し、希硫酸でpH4〜5とし、2℃で
24時間晶析し、生成したケークを濾取し、水及びメタ
ノールで洗浄後乾燥し、3−ヒドロキシメチルセファロ
スポラン酸27.6mgを得た(収率12%:選択率9
8%)。化合物の同定は、標品のクロマトデータ及びN
MR、IR、UV等のスペクトルデータと比較して行っ
た。
0)200mlにリパーゼ100mgを加え酵素液を調
製し、これにセファロスポラン酸ラクトン(前記(1)
式におけるR1 が水素原子)212mgを添加し、32
℃で20時間激しく振盪しながら反応させた。反応終了
後、反応液を遠心(12,000rpm×5分間、5
℃)し、上澄液をデカンテーションにて採取し、5%重
曹水にて弱アルカリ性とした後、約100mlの酢酸エ
チルで未反応の原料を2〜3回抽出回収した。水相を低
温下にて減圧濃縮し、希硫酸でpH4〜5とし、2℃で
24時間晶析し、生成したケークを濾取し、水及びメタ
ノールで洗浄後乾燥し、3−ヒドロキシメチルセファロ
スポラン酸27.6mgを得た(収率12%:選択率9
8%)。化合物の同定は、標品のクロマトデータ及びN
MR、IR、UV等のスペクトルデータと比較して行っ
た。
【0019】
【実施例2】実施例1の0.01Mリン酸バッファー
(pH7.0)の代わりに、5%メタノールを含有する
0.01Mリン酸バッファー(pH7.0)200ml
を用いること以外は、実施例1と同様にして、3−ヒド
ロキシメチルセファロスポラン酸25mg(収率11
%:選択率98%)を得た。
(pH7.0)の代わりに、5%メタノールを含有する
0.01Mリン酸バッファー(pH7.0)200ml
を用いること以外は、実施例1と同様にして、3−ヒド
ロキシメチルセファロスポラン酸25mg(収率11
%:選択率98%)を得た。
【0020】
【実施例3】実施例1の0.01Mリン酸バッファー
(pH7.0)の代わりに、5%ジメチルスルホキシド
を含有する0.01Mリン酸バッファー(pH7.0)
200mlを用いること以外は、実施例1と同様にし
て、3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸18mg
(収率8%:選択率98%)を得た。
(pH7.0)の代わりに、5%ジメチルスルホキシド
を含有する0.01Mリン酸バッファー(pH7.0)
200mlを用いること以外は、実施例1と同様にし
て、3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸18mg
(収率8%:選択率98%)を得た。
【0021】
【実施例4】実施例1の酵素の代わりに、固定化酵素樹
脂50mlを用いること以外は、実施例1と同様にし
て、3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸26mg
(収率11%:選択率98%)を得た。
脂50mlを用いること以外は、実施例1と同様にし
て、3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸26mg
(収率11%:選択率98%)を得た。
【0022】
【実施例5】実施例2の酵素の代わりに、固定化酵素樹
脂50mlを用いること以外は、実施例2と同様にし
て、3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸22mg
(収率10%:選択率98%)を得た。
脂50mlを用いること以外は、実施例2と同様にし
て、3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸22mg
(収率10%:選択率98%)を得た。
【0023】
【実施例6】実施例3の酵素の代わりに、固定化酵素樹
脂50mlを用いること以外は、実施例3と同様にし
て、3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸19mg
(収率8%:選択率98%)を得た。
脂50mlを用いること以外は、実施例3と同様にし
て、3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸19mg
(収率8%:選択率98%)を得た。
【0024】
【実施例7】実施例1における原料を7β−[(Z)−
2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−メトキ
シイミノアセチル]セファロスポラン酸ラクトン
((1)式におけるR1 が(2−アミノ−4−チアゾリ
ル)メトキシイミノメチル基)198mgに代えた以外
は、実施例1と同様にして、目的の3−ヒドロキシメチ
ル−7β−[(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4
−イル)−2−メトキシイミノアセチル]セファロスポ
ラン酸31mgを得た(収率15%:選択率97%)。
化合物の同定は、標品のクロマトデータ及びNMR、I
R、UV等のスペクトルデータと比較して行った。
2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−メトキ
シイミノアセチル]セファロスポラン酸ラクトン
((1)式におけるR1 が(2−アミノ−4−チアゾリ
ル)メトキシイミノメチル基)198mgに代えた以外
は、実施例1と同様にして、目的の3−ヒドロキシメチ
ル−7β−[(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4
−イル)−2−メトキシイミノアセチル]セファロスポ
ラン酸31mgを得た(収率15%:選択率97%)。
化合物の同定は、標品のクロマトデータ及びNMR、I
R、UV等のスペクトルデータと比較して行った。
【0025】
【実施例8】実施例7の0.01Mリン酸バッファー
(pH7.0)の代わりに、5%メタノールを含有する
0.01Mリン酸バッファー(pH7.0)200ml
を用いること以外は、実施例7と同様にして、3−ヒド
ロキシメチル−7β−[(Z)−2−(2−アミノチア
ゾール−4−イル)−2−メトキシイミノアセチル]セ
ファロスポラン酸28mgを得た(収率14%:選択率
96%)。
(pH7.0)の代わりに、5%メタノールを含有する
0.01Mリン酸バッファー(pH7.0)200ml
を用いること以外は、実施例7と同様にして、3−ヒド
ロキシメチル−7β−[(Z)−2−(2−アミノチア
ゾール−4−イル)−2−メトキシイミノアセチル]セ
ファロスポラン酸28mgを得た(収率14%:選択率
96%)。
【0026】
【実施例9】実施例7の0.01Mリン酸バッファー
(pH7.0)の代わりに、5%ジメチルスルホキシド
を含有する0.01Mリン酸バッファー(pH7.0)
200mlを用いること以外は、実施例7と同様にし
て、3−ヒドロキシメチル−7β−[(Z)−2−(2
−アミノチアゾール−4−イル)−2−メトキシイミノ
アセチル]セファロスポラン酸24mgを得た(収率1
2%:選択率97%)。
(pH7.0)の代わりに、5%ジメチルスルホキシド
を含有する0.01Mリン酸バッファー(pH7.0)
200mlを用いること以外は、実施例7と同様にし
て、3−ヒドロキシメチル−7β−[(Z)−2−(2
−アミノチアゾール−4−イル)−2−メトキシイミノ
アセチル]セファロスポラン酸24mgを得た(収率1
2%:選択率97%)。
【0027】
【実施例10】実施例7の酵素の代わりに、固定化酵素
樹脂50mlを用いること以外は、実施例7と同様にし
て、3−ヒドロキシメチル−7β−[(Z)−2−(2
−アミノチアゾール−4−イル)−2−メトキシイミノ
アセチル]セファロスポラン酸35mgを得た(収率1
7%:選択率97%)。
樹脂50mlを用いること以外は、実施例7と同様にし
て、3−ヒドロキシメチル−7β−[(Z)−2−(2
−アミノチアゾール−4−イル)−2−メトキシイミノ
アセチル]セファロスポラン酸35mgを得た(収率1
7%:選択率97%)。
【0028】
【実施例11】実施例8の酵素の代わりに、固定化酵素
樹脂50mlを用いること以外は、実施例8と同様にし
て、3−ヒドロキシメチル−7β−[(Z)−2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−メトキシイ
ミノアセチル]セファロスポラン酸27mgを得た(収
率13%:選択率97%)。
樹脂50mlを用いること以外は、実施例8と同様にし
て、3−ヒドロキシメチル−7β−[(Z)−2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−メトキシイ
ミノアセチル]セファロスポラン酸27mgを得た(収
率13%:選択率97%)。
【0029】
【実施例12】実施例9の酵素の代わりに、固定化酵素
樹脂50mlを用いること以外は、実施例9と同様にし
て、3−ヒドロキシメチル−7β−[(Z)−2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−メトキシイ
ミノアセチル]セファロスポラン酸20mgを得た(収
率10%:選択率97%)。
樹脂50mlを用いること以外は、実施例9と同様にし
て、3−ヒドロキシメチル−7β−[(Z)−2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−メトキシイ
ミノアセチル]セファロスポラン酸20mgを得た(収
率10%:選択率97%)。
【0030】
【実施例13】0.01Mリン酸バッファー(pH7.
0)200mlにエステラーゼ100mgを加え酵素液
を調製し、これにセファロスポラン酸ラクトン((1)
式におけるR1 が水素原子)212mgを添加し、32
℃で20時間激しく振盪しながら反応させた。反応終了
後、反応液を遠心(12,000rpm×5分間、5
℃)し、上澄液をデカンテーションにて採取し、5%重
曹水にて弱アルカリ性とした後、約100mlの酢酸エ
チルで未反応の原料を2〜3回抽出回収した。水相を低
温下にて減圧濃縮し、希硫酸でpH4〜5とし、2℃で
24時間晶析し、生成したケークを濾取し、水及びメタ
ノールで洗浄後乾燥し、3−ヒドロキシメチルセファロ
スポラン酸18mgを得た(収率8%:選択率98
%)。化合物の同定は、標品のクロマトデータ及びNM
R、IR、UV等のスペクトルデータと比較して行っ
た。
0)200mlにエステラーゼ100mgを加え酵素液
を調製し、これにセファロスポラン酸ラクトン((1)
式におけるR1 が水素原子)212mgを添加し、32
℃で20時間激しく振盪しながら反応させた。反応終了
後、反応液を遠心(12,000rpm×5分間、5
℃)し、上澄液をデカンテーションにて採取し、5%重
曹水にて弱アルカリ性とした後、約100mlの酢酸エ
チルで未反応の原料を2〜3回抽出回収した。水相を低
温下にて減圧濃縮し、希硫酸でpH4〜5とし、2℃で
24時間晶析し、生成したケークを濾取し、水及びメタ
ノールで洗浄後乾燥し、3−ヒドロキシメチルセファロ
スポラン酸18mgを得た(収率8%:選択率98
%)。化合物の同定は、標品のクロマトデータ及びNM
R、IR、UV等のスペクトルデータと比較して行っ
た。
【0031】
【実施例14】実施例13の0.01Mリン酸バッファ
ー(pH7.0)の代わりに、5%メタノールを含有す
る0.01Mリン酸バッファー(pH7.0)200m
lを用いること以外は、実施例13と同様にして、3−
ヒドロキシメチルセファロスポラン酸20mg(収率9
%:選択率98%)を得た。
ー(pH7.0)の代わりに、5%メタノールを含有す
る0.01Mリン酸バッファー(pH7.0)200m
lを用いること以外は、実施例13と同様にして、3−
ヒドロキシメチルセファロスポラン酸20mg(収率9
%:選択率98%)を得た。
【0032】
【実施例15】実施例13の0.01Mリン酸バッファ
ー(pH7.0)の代わりに、5%ジメチルスルホキシ
ドを含有する0.01Mリン酸バッファー(pH7.
0)200mlを用いること以外は、実施例13と同様
にして、3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸18
mg(収率8%:選択率98%)を得た。
ー(pH7.0)の代わりに、5%ジメチルスルホキシ
ドを含有する0.01Mリン酸バッファー(pH7.
0)200mlを用いること以外は、実施例13と同様
にして、3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸18
mg(収率8%:選択率98%)を得た。
【0033】
【実施例16】実施例13の酵素の代わりに、固定化酵
素樹脂50mlを用いること以外は、実施例13と同様
にして、3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸20
mg(収率9%:選択率98%)を得た。
素樹脂50mlを用いること以外は、実施例13と同様
にして、3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸20
mg(収率9%:選択率98%)を得た。
【0034】
【実施例17】実施例14の酵素の代わりに、固定化酵
素樹脂50mlを用いること以外は、実施例14と同様
にして、3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸22
mg(収率10%:選択率98%)を得た。
素樹脂50mlを用いること以外は、実施例14と同様
にして、3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸22
mg(収率10%:選択率98%)を得た。
【0035】
【実施例18】実施例15の酵素の代わりに、固定化酵
素樹脂50mlを用いること以外は、実施例15と同様
にして、3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸19
mg(収率8%:選択率98%)を得た。
素樹脂50mlを用いること以外は、実施例15と同様
にして、3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸19
mg(収率8%:選択率98%)を得た。
【0036】
【実施例19】実施例13における原料を7β−
[(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−
2−メトキシイミノアセチル]セファロスポラン酸ラク
トン((1)式におけるR1 が(2−アミノ−4−チア
ゾリル)メトキシイミノメチル基)198mgに代えた
以外は、実施例13と同様にして、目的の3−ヒドロキ
シメチル−7β−[(Z)−2−(2−アミノチアゾー
ル−4−イル)−2−メトキシイミノアセチル]セファ
ロスポラン酸21mgを得た(収率10%:選択率97
%)。化合物の同定は、標品のクロマトデータ及びNM
R、IR、UV等のスペクトルデータと比較して行っ
た。
[(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−
2−メトキシイミノアセチル]セファロスポラン酸ラク
トン((1)式におけるR1 が(2−アミノ−4−チア
ゾリル)メトキシイミノメチル基)198mgに代えた
以外は、実施例13と同様にして、目的の3−ヒドロキ
シメチル−7β−[(Z)−2−(2−アミノチアゾー
ル−4−イル)−2−メトキシイミノアセチル]セファ
ロスポラン酸21mgを得た(収率10%:選択率97
%)。化合物の同定は、標品のクロマトデータ及びNM
R、IR、UV等のスペクトルデータと比較して行っ
た。
【0037】
【実施例20】実施例19の酵素の代わりに、固定化酵
素樹脂75mlを用いること以外は、実施例19と同様
にして、3−ヒドロキシメチル−7β−[(Z)−2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−メトキシイ
ミノアセチル]セファロスポラン酸22mgを得た(収
率11%:選択率97%)。
素樹脂75mlを用いること以外は、実施例19と同様
にして、3−ヒドロキシメチル−7β−[(Z)−2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−メトキシイ
ミノアセチル]セファロスポラン酸22mgを得た(収
率11%:選択率97%)。
【0038】
【発明の効果】本発明の方法は、セファロスポリン系抗
生物質の有用な製造中間体である、各種の3−ヒドロキ
シメチルセファロスポラン酸誘導体を、常温常圧のマイ
ルドな反応条件下で製造することを可能にするので、省
エネルギーまた地球環境保護の観点から極めて好適であ
る。
生物質の有用な製造中間体である、各種の3−ヒドロキ
シメチルセファロスポラン酸誘導体を、常温常圧のマイ
ルドな反応条件下で製造することを可能にするので、省
エネルギーまた地球環境保護の観点から極めて好適であ
る。
【0039】本発明は、詳細に、かつ、特にその具体化
においては、実施例をもって述べてきたが、本発明の精
神と範囲から外れることがないならば、本発明の中で各
種の変化や変更ができることは、当該技術分野のものに
は明かであろう。
においては、実施例をもって述べてきたが、本発明の精
神と範囲から外れることがないならば、本発明の中で各
種の変化や変更ができることは、当該技術分野のものに
は明かであろう。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記一般式(1)式で表されるセファロ
スポラン酸ラクトン誘導体に、微生物及び/または動物
由来の加水分解酵素を作用させることにより、下記一般
式(2)で表される3−ヒドロキシメチルセファロスポ
ラン酸誘導体を製造する方法。 【化1】 【化2】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP454592A JPH05184377A (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸誘導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP454592A JPH05184377A (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸誘導体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05184377A true JPH05184377A (ja) | 1993-07-27 |
Family
ID=11587022
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP454592A Withdrawn JPH05184377A (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 3−ヒドロキシメチルセファロスポラン酸誘導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05184377A (ja) |
-
1992
- 1992-01-14 JP JP454592A patent/JPH05184377A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990408 |