JPH05184265A - 釣り竿 - Google Patents
釣り竿Info
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- JPH05184265A JPH05184265A JP35090891A JP35090891A JPH05184265A JP H05184265 A JPH05184265 A JP H05184265A JP 35090891 A JP35090891 A JP 35090891A JP 35090891 A JP35090891 A JP 35090891A JP H05184265 A JPH05184265 A JP H05184265A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 手間のかかる塗装等の作業を行なうことな
く、容易に外観の美感を得ることができ、その美感も長
期に亙って安定して発揮させることができる繊維強化複
合樹脂材料製の釣り竿を目的とする。 【構成】 樹脂層、その上に積層した図柄を樹脂層と反
対側に有する装飾層及びその装飾層上に積層した透明繊
維強化複合樹脂材料層からなる複合層1′を、釣り竿の
外層のクロス層(又は90°層)102の最外層上に設
けた。 【効果】 釣り竿表面の複合層1′の装飾層の図柄が透
明繊維強化複合樹脂材料層を通して奥に透けて見え、且
つ装飾層が透明繊維強化複合樹脂材料層によって保護さ
れているので、釣り竿の外観に高い美感が付与され且つ
その美感も長期に亙って安定して発揮され、又塗装等の
ような手間がかからない。
く、容易に外観の美感を得ることができ、その美感も長
期に亙って安定して発揮させることができる繊維強化複
合樹脂材料製の釣り竿を目的とする。 【構成】 樹脂層、その上に積層した図柄を樹脂層と反
対側に有する装飾層及びその装飾層上に積層した透明繊
維強化複合樹脂材料層からなる複合層1′を、釣り竿の
外層のクロス層(又は90°層)102の最外層上に設
けた。 【効果】 釣り竿表面の複合層1′の装飾層の図柄が透
明繊維強化複合樹脂材料層を通して奥に透けて見え、且
つ装飾層が透明繊維強化複合樹脂材料層によって保護さ
れているので、釣り竿の外観に高い美感が付与され且つ
その美感も長期に亙って安定して発揮され、又塗装等の
ような手間がかからない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数層の繊維強化複合
樹脂材料層からなる釣り竿に関し、特に複数層の繊維強
化複合樹脂材料層の最外層に、装飾層を複合化した複合
層を積層した外観の美感に優れる釣り竿に関する。
樹脂材料層からなる釣り竿に関し、特に複数層の繊維強
化複合樹脂材料層の最外層に、装飾層を複合化した複合
層を積層した外観の美感に優れる釣り竿に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、釣り竿として、軽量で且つ機械的
強度が高く、又振動減衰特性が良好であるという理由か
ら、強化繊維として炭素繊維を有するプリプレグを使用
して作成した炭素繊維強化複合樹脂材料製のシャフトが
多く利用されており、良好な結果を納めている。
強度が高く、又振動減衰特性が良好であるという理由か
ら、強化繊維として炭素繊維を有するプリプレグを使用
して作成した炭素繊維強化複合樹脂材料製のシャフトが
多く利用されており、良好な結果を納めている。
【0003】斯る従来の釣り竿は、複数層の炭素繊維強
化複合樹脂材料層などから構成されるが、図2に図示さ
れるように、所定の形状寸法に裁断した炭素繊維強化プ
リプレグ101を所定枚数だけマンドレル100に巻き
付け、プリプレグ101のマトリクス樹脂を硬化するこ
とによって形成される。このとき、一般に、釣り竿には
曲げ作用が働くために、炭素繊維強化プリプレグとして
は、図2及び図4に図示されるように、炭素繊維が釣り
竿の軸線に対して平行(θ=0°)に配列された一方向
プリプレグ101(ストレ−ト層101′)が使用され
るが、潰れに対する強度を向上するために、図3
(イ)、(ロ)及び図4に図示されるように、炭素繊維
クロス(織物)を強化繊維としたクロスプリプレグ10
2a(クロス層102a′)、或いは炭素繊維が釣り竿
の軸線に対して90°方向に配列された90°プリプレ
グ102b(90°層102b′)が更に使用されるこ
とがある。
化複合樹脂材料層などから構成されるが、図2に図示さ
れるように、所定の形状寸法に裁断した炭素繊維強化プ
リプレグ101を所定枚数だけマンドレル100に巻き
付け、プリプレグ101のマトリクス樹脂を硬化するこ
とによって形成される。このとき、一般に、釣り竿には
曲げ作用が働くために、炭素繊維強化プリプレグとして
は、図2及び図4に図示されるように、炭素繊維が釣り
竿の軸線に対して平行(θ=0°)に配列された一方向
プリプレグ101(ストレ−ト層101′)が使用され
るが、潰れに対する強度を向上するために、図3
(イ)、(ロ)及び図4に図示されるように、炭素繊維
クロス(織物)を強化繊維としたクロスプリプレグ10
2a(クロス層102a′)、或いは炭素繊維が釣り竿
の軸線に対して90°方向に配列された90°プリプレ
グ102b(90°層102b′)が更に使用されるこ
とがある。
【0004】この場合に、基本的には、図4に図示され
るように、釣り竿の内側層に一方向プリプレグ101
(ストレ−ト層101′)が使用されることが多い。
るように、釣り竿の内側層に一方向プリプレグ101
(ストレ−ト層101′)が使用されることが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、釣り竿は、
外観の美感に優れることが重要であるが、従来は、プリ
プレグを型のマンドレル上に巻回、積層し、硬化して釣
り竿成形品が得られた後、表面研摩後塗装等を施すこと
によって美的外観を付与しており、このため美的外観の
付与作業に手間がかかる問題があった。又その外面の塗
装等の装飾面も堅固さを欠き、釣り竿の使用につれて装
飾面の塗装等の剥がれや摩耗が生じて外観の美感が損な
われる問題もあった。
外観の美感に優れることが重要であるが、従来は、プリ
プレグを型のマンドレル上に巻回、積層し、硬化して釣
り竿成形品が得られた後、表面研摩後塗装等を施すこと
によって美的外観を付与しており、このため美的外観の
付与作業に手間がかかる問題があった。又その外面の塗
装等の装飾面も堅固さを欠き、釣り竿の使用につれて装
飾面の塗装等の剥がれや摩耗が生じて外観の美感が損な
われる問題もあった。
【0006】本発明の目的は、手間のかかる塗装等の作
業を行なうことなく、容易に外観の美感を得ることがで
き、その美感も長期に亙って安定して発揮させることが
可能な強化繊維複合樹脂材料製の釣り竿を提供すること
である。
業を行なうことなく、容易に外観の美感を得ることがで
き、その美感も長期に亙って安定して発揮させることが
可能な強化繊維複合樹脂材料製の釣り竿を提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
釣り竿にて達成される。要約すれば本発明は、複数層の
繊維強化複合樹脂材料層からなる釣り竿において、樹脂
層、前記樹脂層上に積層した、図柄を前記樹脂層と反対
側に有する装飾層及び前記装飾層上に積層した透明繊維
強化複合樹脂材料層からなる複合層を、前記複数層の繊
維強化複合樹脂材料層の最外層上に少なくとも1層積層
したことを特徴とする釣り竿である。本発明によれば、
前記装飾層と前記透明繊維強化複合樹脂材料層との間に
更に透明樹脂層を積層することができる。
釣り竿にて達成される。要約すれば本発明は、複数層の
繊維強化複合樹脂材料層からなる釣り竿において、樹脂
層、前記樹脂層上に積層した、図柄を前記樹脂層と反対
側に有する装飾層及び前記装飾層上に積層した透明繊維
強化複合樹脂材料層からなる複合層を、前記複数層の繊
維強化複合樹脂材料層の最外層上に少なくとも1層積層
したことを特徴とする釣り竿である。本発明によれば、
前記装飾層と前記透明繊維強化複合樹脂材料層との間に
更に透明樹脂層を積層することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明に係る釣り竿を図面に則して詳
しく説明する。
しく説明する。
【0009】図1は、本発明の釣り竿の一実施例を示す
断面図、図2は、その製造方法を示す説明図である。本
発明に係る釣り竿は、図1及び図2に図示されるよう
に、好ましくは、炭素繊維が釣り竿の軸線に対して平行
(θ=0°)に配列された一方向繊維強化複合樹脂層1
01と、これと別の繊維強化複合樹脂層102、つまり
炭素繊維クロスを強化繊維としたクロス強化複合樹脂層
102a或いは炭素繊維が釣り竿の軸線に対して90°
方向に配列された90°繊維強化複合樹脂層102b
と、複合樹脂層102上に配設された複合プリプレグ1
とがマンドレル100に巻き付けられ、次いで、硬化す
ることによって製造される。
断面図、図2は、その製造方法を示す説明図である。本
発明に係る釣り竿は、図1及び図2に図示されるよう
に、好ましくは、炭素繊維が釣り竿の軸線に対して平行
(θ=0°)に配列された一方向繊維強化複合樹脂層1
01と、これと別の繊維強化複合樹脂層102、つまり
炭素繊維クロスを強化繊維としたクロス強化複合樹脂層
102a或いは炭素繊維が釣り竿の軸線に対して90°
方向に配列された90°繊維強化複合樹脂層102b
と、複合樹脂層102上に配設された複合プリプレグ1
とがマンドレル100に巻き付けられ、次いで、硬化す
ることによって製造される。
【0010】つまり、本発明によると、ストレ−ト層1
01′、クロス層或いは90°層102′、及び装飾層
を複合化した複合層1を備えた釣り竿が形成される。
01′、クロス層或いは90°層102′、及び装飾層
を複合化した複合層1を備えた釣り竿が形成される。
【0011】図1では、ストレ−ト層101′が内層と
されているが、ストレ−ト層101′を外層とすること
も可能である。又、ストレ−ト層101′、クロス層或
いは90°層102′、及び複合層1′は1層である必
要はなく、必要に応じて複数層とすることも可能であ
る。又、場合によっては、クロス層或いは90°層10
2′を設けずに、複数のストレ−ト層101′及び複合
層1′のみから構成することも可能である。
されているが、ストレ−ト層101′を外層とすること
も可能である。又、ストレ−ト層101′、クロス層或
いは90°層102′、及び複合層1′は1層である必
要はなく、必要に応じて複数層とすることも可能であ
る。又、場合によっては、クロス層或いは90°層10
2′を設けずに、複数のストレ−ト層101′及び複合
層1′のみから構成することも可能である。
【0012】ストレ−ト層101′、クロス層或いは9
0°層102′を形成するための繊維強化複合樹脂層1
01、クロス強化複合樹脂層或いは繊維強化複合樹脂層
102は、通常の一方向炭素繊維強化プリプレグ、クロ
ス或いは90°炭素繊維強化プリプレグを使用して形成
することができる。
0°層102′を形成するための繊維強化複合樹脂層1
01、クロス強化複合樹脂層或いは繊維強化複合樹脂層
102は、通常の一方向炭素繊維強化プリプレグ、クロ
ス或いは90°炭素繊維強化プリプレグを使用して形成
することができる。
【0013】つまり、炭素繊維強化プリプレグ101、
102は、強化繊維としては炭素繊維(黒鉛繊維をも含
む)を使用し、マトリクス樹脂としては、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ジア
リルフタレート樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性マ
トリクス樹脂が使用可能である。又、更に、硬化温度が
50〜200℃となるように硬化剤その他の付与剤、例
えば可撓性付与剤などが適当に添加される。
102は、強化繊維としては炭素繊維(黒鉛繊維をも含
む)を使用し、マトリクス樹脂としては、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ジア
リルフタレート樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性マ
トリクス樹脂が使用可能である。又、更に、硬化温度が
50〜200℃となるように硬化剤その他の付与剤、例
えば可撓性付与剤などが適当に添加される。
【0014】勿論、ストレ−ト層101′、及びクロス
層或いは90°層102′は、強化繊維として、炭素繊
維以外のガラス繊維などの他の繊維を使用した、当業者
には周知の種々のプリプレグを使用して形成することも
可能である。
層或いは90°層102′は、強化繊維として、炭素繊
維以外のガラス繊維などの他の繊維を使用した、当業者
には周知の種々のプリプレグを使用して形成することも
可能である。
【0015】次に、本発明の特徴とする複合層1′につ
いて詳しく説明する。図5は、本発明に係る複合層1′
を形成するために使用される複合プリプレグ1である。
いて詳しく説明する。図5は、本発明に係る複合層1′
を形成するために使用される複合プリプレグ1である。
【0016】本発明に係る複合プリプレグ1は、樹脂層
2と、樹脂層2上に積層された装飾層3と、装飾層3上
に積層された透明繊維強化樹脂層、つまり透明プリプレ
グ層4とから基本的になっている。複合プリプレグ1全
体は、最下層の樹脂層2を積層した離型紙5上に支持さ
れ、必要に応じて最上層の透明プリプレグ層4上に透明
のカバーフィルム6が被される。
2と、樹脂層2上に積層された装飾層3と、装飾層3上
に積層された透明繊維強化樹脂層、つまり透明プリプレ
グ層4とから基本的になっている。複合プリプレグ1全
体は、最下層の樹脂層2を積層した離型紙5上に支持さ
れ、必要に応じて最上層の透明プリプレグ層4上に透明
のカバーフィルム6が被される。
【0017】樹脂層2は、複合プリプレグ1が積層され
る通常のプリプレグ層の最外層と複合プリプレグ1との
接着性を得るためのもので、熱硬化性のエポキシ樹脂
等、プリプレグに用いられる通常のマトリクス樹脂が使
用できる。樹脂層2は通常透明とされるが、透明である
必要はない。離型紙5上への樹脂層2の目付量は5〜2
00g/m2 とされ、好ましくは目付量10〜100g
/m2 に形成される。
る通常のプリプレグ層の最外層と複合プリプレグ1との
接着性を得るためのもので、熱硬化性のエポキシ樹脂
等、プリプレグに用いられる通常のマトリクス樹脂が使
用できる。樹脂層2は通常透明とされるが、透明である
必要はない。離型紙5上への樹脂層2の目付量は5〜2
00g/m2 とされ、好ましくは目付量10〜100g
/m2 に形成される。
【0018】装飾層3は、釣り竿の外観に美感を付与す
るためのもので、樹脂層2と反対側の面、図では上面に
図柄7を有している。図柄7としては、絵、模様又はロ
ゴマーク等が挙げられる。図柄7は装飾層3の表面の単
なる着色であってもよく、その着色も装飾層3の表面を
部分的に着色する部分着色とすることも、全面を着色す
る全面着色とすることもできる。又図柄7は、単色で形
成しても複数色で形成してもよい。
るためのもので、樹脂層2と反対側の面、図では上面に
図柄7を有している。図柄7としては、絵、模様又はロ
ゴマーク等が挙げられる。図柄7は装飾層3の表面の単
なる着色であってもよく、その着色も装飾層3の表面を
部分的に着色する部分着色とすることも、全面を着色す
る全面着色とすることもできる。又図柄7は、単色で形
成しても複数色で形成してもよい。
【0019】図柄7を有する装飾層3としては、図柄7
を印刷した紙或いは樹脂シートが使用できる。その紙は
樹脂層2との一体性を大にするために、樹脂層2からの
樹脂が均質に含浸されるものが好ましい。同様に、上記
のシートは樹脂層2の樹脂と相溶性が高いものが好まし
い。図柄7に使用するインクは、釣り竿を得る際のプリ
プレグの硬化時の熱により、劣化して褪色しないものが
好ましい。
を印刷した紙或いは樹脂シートが使用できる。その紙は
樹脂層2との一体性を大にするために、樹脂層2からの
樹脂が均質に含浸されるものが好ましい。同様に、上記
のシートは樹脂層2の樹脂と相溶性が高いものが好まし
い。図柄7に使用するインクは、釣り竿を得る際のプリ
プレグの硬化時の熱により、劣化して褪色しないものが
好ましい。
【0020】装飾層3の厚みとしては5〜300μm、
好ましくは10〜150μm程度がよい。
好ましくは10〜150μm程度がよい。
【0021】プリプレグ層4は、その下の装飾層3を保
護するためのもので、装飾層3の図柄7がプリプレグ層
4上から見えるようにするために、透明とされている。
このような透明プリプレグ層4としては、透明繊維から
なる強化繊維とマトリクス樹脂とからなる透明プリプレ
グが用いられる。
護するためのもので、装飾層3の図柄7がプリプレグ層
4上から見えるようにするために、透明とされている。
このような透明プリプレグ層4としては、透明繊維から
なる強化繊維とマトリクス樹脂とからなる透明プリプレ
グが用いられる。
【0022】透明繊維としては、例えばガラス繊維、ア
ルミナ繊維、石英繊維等が用いられる。これらの透明繊
維は単独で使用しても、複数種をハイブリッドで使用し
てもよい。又透明繊維は一方向配列の形態で使用する
他、クロスでも或いはマットの形態でも使用することが
できる。透明繊維がクロス或いはマットの形態とされて
いる場合には、そのクロス又はマットを複数枚、繊維が
同方向に重なるようにラミネートして使用することも、
互に繊維が傾斜して重なるようにハイブリッド化して使
用することもできる。
ルミナ繊維、石英繊維等が用いられる。これらの透明繊
維は単独で使用しても、複数種をハイブリッドで使用し
てもよい。又透明繊維は一方向配列の形態で使用する
他、クロスでも或いはマットの形態でも使用することが
できる。透明繊維がクロス或いはマットの形態とされて
いる場合には、そのクロス又はマットを複数枚、繊維が
同方向に重なるようにラミネートして使用することも、
互に繊維が傾斜して重なるようにハイブリッド化して使
用することもできる。
【0023】マトリクス樹脂は、エポキシ樹脂等の通常
の熱硬化性樹脂ならば原則として使用できるが、プリプ
レグ層4の透明性を与えることから、透明性を欠く樹脂
は除かれる。
の熱硬化性樹脂ならば原則として使用できるが、プリプ
レグ層4の透明性を与えることから、透明性を欠く樹脂
は除かれる。
【0024】透明プリプレグ層4の厚みは10〜200
μm、好ましくは50〜100μmとされる。又透明プ
リプレグ層4中の透明繊維の量は30〜200g/m
2 、好ましくは70〜120g/m2 とされる。プリプ
レグ層4中のマトリクス樹脂量は20〜80wt%、好
ましくは30〜79wt%とされる。
μm、好ましくは50〜100μmとされる。又透明プ
リプレグ層4中の透明繊維の量は30〜200g/m
2 、好ましくは70〜120g/m2 とされる。プリプ
レグ層4中のマトリクス樹脂量は20〜80wt%、好
ましくは30〜79wt%とされる。
【0025】複合プリプレグ1の全体の厚みは50〜5
00μmにすることが適当である。複合プリプレグ1の
厚みが50μm未満では薄すぎて、プリプレグ1の製造
が困難であるばかりか、最外層に使用して釣り竿を作成
するのには実用的でない。又厚みが500μmを超える
と厚すぎて、最外層に使用して成形性良く釣り竿を作成
することが難しくなる。
00μmにすることが適当である。複合プリプレグ1の
厚みが50μm未満では薄すぎて、プリプレグ1の製造
が困難であるばかりか、最外層に使用して釣り竿を作成
するのには実用的でない。又厚みが500μmを超える
と厚すぎて、最外層に使用して成形性良く釣り竿を作成
することが難しくなる。
【0026】本発明の複合プリプレグ1は、任意の方法
にて製造し得るが、典型的には、樹脂を塗工した樹脂塗
工紙上に、その樹脂層と絵柄7が反対側になるように絵
柄7を印刷した紙又はシートを重ね、その上に透明プリ
プレグを重ねて、透明プリプレグの支持体と樹脂塗工紙
との外側から熱プレスして、樹脂塗工紙上の樹脂、絵柄
7を印刷した紙又はシート及び透明プリプレグを一体化
することにより、製造することができる。
にて製造し得るが、典型的には、樹脂を塗工した樹脂塗
工紙上に、その樹脂層と絵柄7が反対側になるように絵
柄7を印刷した紙又はシートを重ね、その上に透明プリ
プレグを重ねて、透明プリプレグの支持体と樹脂塗工紙
との外側から熱プレスして、樹脂塗工紙上の樹脂、絵柄
7を印刷した紙又はシート及び透明プリプレグを一体化
することにより、製造することができる。
【0027】場合によっては、透明繊維上に樹脂塗工紙
を重ねて熱プレスするとにより透明プリプレグを製造す
る際、他の樹脂塗工紙上に重ねられた絵柄7を印刷した
紙又はシート上に透明繊維を配列し、その繊維上に透明
プリプレグ用の樹脂塗工紙を重ね合わせて、上下の樹脂
塗工紙の外側から熱プレスすることにより、上の樹脂塗
工紙上の樹脂と透明繊維とから透明プリプレグを形成す
ると共に、その透明プリプレグと、絵柄7を印刷した紙
又はシートと、下の樹脂塗工紙上の樹脂とを一体化する
ことにより、製造することもできる。
を重ねて熱プレスするとにより透明プリプレグを製造す
る際、他の樹脂塗工紙上に重ねられた絵柄7を印刷した
紙又はシート上に透明繊維を配列し、その繊維上に透明
プリプレグ用の樹脂塗工紙を重ね合わせて、上下の樹脂
塗工紙の外側から熱プレスすることにより、上の樹脂塗
工紙上の樹脂と透明繊維とから透明プリプレグを形成す
ると共に、その透明プリプレグと、絵柄7を印刷した紙
又はシートと、下の樹脂塗工紙上の樹脂とを一体化する
ことにより、製造することもできる。
【0028】このような複合プリプレグ1を最外層に1
〜2層巻き付けて製造された釣り竿によれば、軽量で機
械的強度が良好であるばかりでなく、最外層に単層〜複
数層に積層された複合プリプレグ1の装飾層3の絵柄7
が、その表面の透明プリプレグ層4による繊維強化複合
樹脂材料の薄い透明層を通して透けて見え、絵柄7が薄
い透明層の奥に位置して見えるので、釣り竿の外観の美
感が改善され、外観に容易に美感が付与される。又装飾
層3が透明プリプレグ層4による繊維強化複合樹脂材料
層により極めて堅固に保護されているので、装飾層3に
よる美感は従来の塗装等とは違って、釣り竿の使用につ
れて損なわれることがなく、長期に亙って安定して発揮
される。又釣り竿を製造する際に通常のプリプレグ層の
最外層上に単に複合プリプレグ1を1〜2層積層するだ
けで、釣り竿に外観の美感を付与できるので、塗装等の
場合と違って外観の美感を付与するために手間がかかる
作業を要することがない。
〜2層巻き付けて製造された釣り竿によれば、軽量で機
械的強度が良好であるばかりでなく、最外層に単層〜複
数層に積層された複合プリプレグ1の装飾層3の絵柄7
が、その表面の透明プリプレグ層4による繊維強化複合
樹脂材料の薄い透明層を通して透けて見え、絵柄7が薄
い透明層の奥に位置して見えるので、釣り竿の外観の美
感が改善され、外観に容易に美感が付与される。又装飾
層3が透明プリプレグ層4による繊維強化複合樹脂材料
層により極めて堅固に保護されているので、装飾層3に
よる美感は従来の塗装等とは違って、釣り竿の使用につ
れて損なわれることがなく、長期に亙って安定して発揮
される。又釣り竿を製造する際に通常のプリプレグ層の
最外層上に単に複合プリプレグ1を1〜2層積層するだ
けで、釣り竿に外観の美感を付与できるので、塗装等の
場合と違って外観の美感を付与するために手間がかかる
作業を要することがない。
【0029】図6は、本発明で使用する複合プリプレグ
の他の態様を示す断面図である。本複合プリプレグ1で
は、その装飾層3と透明プリプレグ層4との間に、更に
透明樹脂層8を積層したことが特徴である。
の他の態様を示す断面図である。本複合プリプレグ1で
は、その装飾層3と透明プリプレグ層4との間に、更に
透明樹脂層8を積層したことが特徴である。
【0030】上記の透明樹脂層8は、絵柄7を印刷した
紙又はシートからなる装飾層3と透明プリプレグ層4と
の接着性をより確実にするためのもので、透明プリプレ
グ4層に用いたのと同じような樹脂が使用できる。透明
樹脂層8の目付量は、10〜200g/m2 に形成さ
れ、好ましくは目付量20〜100g/m2 とされる。
紙又はシートからなる装飾層3と透明プリプレグ層4と
の接着性をより確実にするためのもので、透明プリプレ
グ4層に用いたのと同じような樹脂が使用できる。透明
樹脂層8の目付量は、10〜200g/m2 に形成さ
れ、好ましくは目付量20〜100g/m2 とされる。
【0031】本複合プリプレグ1を用いこれを、積層さ
れた通常の炭素繊維プリプレグ等の最外層上に1〜2層
積層して製造された釣り竿によれば、装飾層3と透明プ
リプレグ層4との間の接着性が、その間の透明樹脂層8
により一層確実にされているので、装飾層3が釣り竿の
外面にあって外観の美感をより安定して発揮する。
れた通常の炭素繊維プリプレグ等の最外層上に1〜2層
積層して製造された釣り竿によれば、装飾層3と透明プ
リプレグ層4との間の接着性が、その間の透明樹脂層8
により一層確実にされているので、装飾層3が釣り竿の
外面にあって外観の美感をより安定して発揮する。
【0032】本発明を具体的な実施例に基づき更に説明
する。
する。
【0033】本発明に従い複合プリプレグ1を作成し、
それを通常のプリプレグと組み合わせて使用し、釣り竿
を製造した。
それを通常のプリプレグと組み合わせて使用し、釣り竿
を製造した。
【0034】複合プリプレグ1は、図5に示した装飾層
3上に透明プリプレグ層4が直接積層された態様のもの
を使用した。複合プリプレグ1の樹脂層2は、エポキシ
樹脂で目付量50g/m2 に形成した。装飾層3には、
厚み60μmの普通紙に赤、青、黄色の3色でダイヤの
絵柄を印刷した印刷紙を用いた。透明プリプレグ層4に
は、エポキシ樹脂を用いた一方向ガラス繊維プリプレグ
を使用し、そのガラス繊維の厚みは50μm、ガラス繊
維の量は70g/m2 、エポキシ樹脂の量は30wt%
であった。
3上に透明プリプレグ層4が直接積層された態様のもの
を使用した。複合プリプレグ1の樹脂層2は、エポキシ
樹脂で目付量50g/m2 に形成した。装飾層3には、
厚み60μmの普通紙に赤、青、黄色の3色でダイヤの
絵柄を印刷した印刷紙を用いた。透明プリプレグ層4に
は、エポキシ樹脂を用いた一方向ガラス繊維プリプレグ
を使用し、そのガラス繊維の厚みは50μm、ガラス繊
維の量は70g/m2 、エポキシ樹脂の量は30wt%
であった。
【0035】その結果、得られた釣り竿は、赤、青、黄
色の3色で印刷したダイヤの絵柄が釣り竿の表面の薄い
透明層の奥に位置し、透明層を通して透けて見えるの
で、外観が高い美感を呈し、美的ファッション性に著し
く富んだものになった。又長期間による使用によっても
外観の美感は容易に失われなかった。
色の3色で印刷したダイヤの絵柄が釣り竿の表面の薄い
透明層の奥に位置し、透明層を通して透けて見えるの
で、外観が高い美感を呈し、美的ファッション性に著し
く富んだものになった。又長期間による使用によっても
外観の美感は容易に失われなかった。
【0036】実施例2 複合プリプレグ1として図6に示した装飾層3と透明プ
リプレグ層4との間に透明樹脂層8が積層された態様の
ものを使用した以外は、実施例1と同様にして釣り竿を
作成した。透明樹脂層8はエポキシ樹脂で、その目付量
は50g/m2であった。
リプレグ層4との間に透明樹脂層8が積層された態様の
ものを使用した以外は、実施例1と同様にして釣り竿を
作成した。透明樹脂層8はエポキシ樹脂で、その目付量
は50g/m2であった。
【0037】得られた釣り竿は、同様に、赤、青、黄色
の3色で印刷したダイヤの絵柄が釣り竿の表面の薄い透
明層の奥に透けて見え、外観が高い美感を備え、美的フ
ァッション性に著しく富んだものになった。又長期間に
よる使用によっても外観の美感は容易に失われなかっ
た。
の3色で印刷したダイヤの絵柄が釣り竿の表面の薄い透
明層の奥に透けて見え、外観が高い美感を備え、美的フ
ァッション性に著しく富んだものになった。又長期間に
よる使用によっても外観の美感は容易に失われなかっ
た。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、繊維
強化複合材料製の釣り竿を、樹脂層、その上に積層した
図柄を樹脂層と反対側に有する装飾層及びその装飾層上
に積層した透明繊維強化複合樹脂材料層からなる複合層
を、複数層の繊維強化複合樹脂材料層の最外層上に積層
した構成に形成したので、手間のかかる塗装等の作業を
行なうことなく、釣り竿に容易に外観の美感を得ること
ができ、その美感も長期に亙って安定して発揮させるこ
とができる。
強化複合材料製の釣り竿を、樹脂層、その上に積層した
図柄を樹脂層と反対側に有する装飾層及びその装飾層上
に積層した透明繊維強化複合樹脂材料層からなる複合層
を、複数層の繊維強化複合樹脂材料層の最外層上に積層
した構成に形成したので、手間のかかる塗装等の作業を
行なうことなく、釣り竿に容易に外観の美感を得ること
ができ、その美感も長期に亙って安定して発揮させるこ
とができる。
【図1】本発明の釣り竿の一実施例を示す断面図であ
る。
る。
【図2】釣り竿の製造方法を示す説明図である。
【図3】釣り竿の製造に使用するプリプレグを示す平面
図である。
図である。
【図4】従来の釣り竿を示す断面図である。
【図5】本発明で使用する複合プリプレグを示す断面図
である。
である。
【図6】本発明で使用する複合プリプレグの他の態様を
示す断面図である。
示す断面図である。
1 複合プリプレグ 1′ 複合層 2 樹脂層 3 装飾層 4 透明プリプレグ層 7 図柄 101′ ストレート層 102′ クロス層又は90°層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
Claims (2)
- 【請求項1】 複数層の繊維強化複合樹脂材料層からな
る釣り竿において、樹脂層、前記樹脂層上に積層した、
図柄を前記樹脂層と反対側に有する装飾層及び前記装飾
層上に積層した透明繊維強化複合樹脂材料層からなる複
合層を、前記複数層の繊維強化複合樹脂材料層の最外層
上に少なくとも1層積層したことを特徴とする釣り竿。 - 【請求項2】 前記装飾層と前記透明繊維強化複合樹脂
材料層との間に更に透明樹脂層を積層した請求項1の釣
り竿。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35090891A JPH05184265A (ja) | 1991-12-11 | 1991-12-11 | 釣り竿 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35090891A JPH05184265A (ja) | 1991-12-11 | 1991-12-11 | 釣り竿 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05184265A true JPH05184265A (ja) | 1993-07-27 |
Family
ID=18413719
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35090891A Pending JPH05184265A (ja) | 1991-12-11 | 1991-12-11 | 釣り竿 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05184265A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5964056A (en) * | 1997-04-24 | 1999-10-12 | Berkley Inc. | Graphite fiber fishing rod blank incorporating a non-woven non-unidirectional material |
EP3016800A1 (en) * | 2013-05-08 | 2016-05-11 | Gpfone Ltd | Coloured carbon-fibre composite materials |
-
1991
- 1991-12-11 JP JP35090891A patent/JPH05184265A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5964056A (en) * | 1997-04-24 | 1999-10-12 | Berkley Inc. | Graphite fiber fishing rod blank incorporating a non-woven non-unidirectional material |
EP3016800A1 (en) * | 2013-05-08 | 2016-05-11 | Gpfone Ltd | Coloured carbon-fibre composite materials |
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