JPH06121863A - スキーストック用シャフト - Google Patents

スキーストック用シャフト

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JPH06121863A
JPH06121863A JP29656892A JP29656892A JPH06121863A JP H06121863 A JPH06121863 A JP H06121863A JP 29656892 A JP29656892 A JP 29656892A JP 29656892 A JP29656892 A JP 29656892A JP H06121863 A JPH06121863 A JP H06121863A
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JP
Japan
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layer
prepreg
resin
transparent
shaft
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Withdrawn
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JP29656892A
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English (en)
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Kanji Miyao
巻治 宮尾
Osamu Watabe
修 渡部
Makoto Takezawa
誠 竹澤
Hiroshi Inoue
寛 井上
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 手間のかかる塗装等の作業を行なうことな
く、容易に外観の美感を得ることができ、その美感も長
期に亙って安定して発揮させることができる繊維強化複
合樹脂材料製のスキーストック用シャフトを目的とす
る。 【構成】 樹脂層、その上に積層した図柄を樹脂層と反
対側に有する装飾層及びその装飾層上に積層した透明繊
維強化複合樹脂材料層からなる複合層1′を、スキース
トック用シャフトを構成する複数層の繊維強化複合樹脂
材料層の最外層上に1〜2層設けた。 【効果】 スキーストック用シャフト表面の複合層1′
の装飾層の図柄が透明繊維強化複合樹脂材料層を通して
奥に透けて見え、且つ装飾層が透明繊維強化複合樹脂材
料層によって保護されているので、スキーストック用シ
ャフトの外観に高い美感が付与され且つその美感も長期
に亙って安定して発揮され、又塗装等のような手間がか
からない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数層の繊維強化複合
樹脂材料層からなるスキーストック用シャフトに関し、
特に複数層の繊維強化複合樹脂材料層の最外層に、装飾
層を複合化した複合層を積層した外観の美感に優れるス
キーストック用シャフトに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、スキーストック用シャフトとし
て、軽量で且つ機械的強度が高いという理由から、例え
ば強化繊維として炭素繊維或いはガラス繊維を使用して
作成した繊維強化複合樹脂材料製のシャフトが多く利用
されており、良好な成果を収めている。
【0003】このようなスキーストック用シャフトは、
複数層の繊維強化複合樹脂材料層などから構成される
が、図7に示すように、所定の形状寸法に裁断した繊維
強化プリプレグ101を所定枚数だけマンドレル100
に巻き付け、プリプレグ101のマトリクス樹脂を硬化
してプリプレグ101を繊維強化複合樹脂材料とするこ
とによって形成される。このとき、捩り及び曲げ性能を
向上させるために、繊維強化プリプレグとしては、図5
をも参照すると良く理解されるように、強化繊維がスキ
ーストック用シャフトの軸線に対して平行(θ=0°)
に配列されたプリプレグ101S1 (ストレート層10
1S1 ′)と、強化繊維がスキーストック用シャフトの
軸線に対して互に反対方向に角度(θ)(通常、θ=2
5°〜90°)だけ傾斜するように配列されたプリプレ
グ101A(101A1 、101A2 )(アングル層1
01A′)と、更に、強化繊維がスキーストック用シャ
フトの軸線に対して平行(θ=0°)に配列されたプリ
プレグ101S2 (ストレート層101S2 ′)とが使
用され、基本的には、図5に図示されるように、スキー
ストック用シャフトの内側層、外側層にプリプレグ10
1S1 、101S2 (ストレート層101S1 、101
2 ′)が、中間層にプリプレグ101A(アングル層
101A′)が使用されることが多い。場合によって
は、プリプレグ101A(アングル層101A′)は省
略されることもある。
【0004】又、スキーストック用シャフトは、図6に
図示されるように、断面形状寸法を一様に円筒状に作製
する場合(図6(A))及び漸次細くなるようにテーパ
状に作製する場合(図6(B))とがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スキースト
ック用シャフトは、外観の美感に優れることが重要であ
るが、従来は、プリプレグを型のマンドレル上に巻回、
積層し、硬化して成形品が得られた後、表面研摩後塗装
等を施すことによって美的外観を付与しており、このた
め美的外観の付与作業に手間がかかる問題があった。又
その外面の塗装等の装飾面も堅固さを欠き、成形品の使
用につれて装飾面の塗装等の剥がれや摩耗が生じて外観
の美感が損なわれる問題もあった。
【0006】本発明の目的は、手間のかかる塗装等の作
業を行なうことなく、容易に外観の美感を得ることがで
き、その美感も長期に亙って安定して発揮させることが
可能な繊維強化複合樹脂材料製のスキーストック用シャ
フトを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
スキーストック用シャフトにて達成される。要約すれば
本発明は、複数層の繊維強化複合樹脂材料層からなるス
キーストック用シャフトにおいて、樹脂層、前記樹脂層
上に積層した、図柄を前記樹脂層と反対側に有する装飾
層及び前記装飾層上に積層した透明繊維強化複合樹脂材
料層からなる複合層を、前記複数層の繊維強化複合樹脂
材料層の最外層上に少なくとも1層積層したことを特徴
とするスキーストック用シャフトである。本発明によれ
ば、前記装飾層と前記透明繊維強化複合樹脂材料層との
間に更に透明樹脂層を積層することができる。
【0008】
【実施例】次に、本発明に係るスキーストック用シャフ
トを図面に則して更に詳しく説明する。
【0009】図1は、本発明のスキーストック用シャフ
トの一実施例を示す断面図である。本発明のスキースト
ック用シャフトは、基本的に、炭素強化繊維がスキース
トック用シャフトの軸線に対して平行(θ=0°)に配
列された繊維強化複合樹脂層101S1 と、強化繊維が
スキーストック用シャフトの軸線に対して互に反対方向
に角度(θ)(通常、θ=25°〜90°、好ましくは
30〜60°)だけ傾斜するように配列された繊維強化
複合樹脂層101A1 、101A2 と、強化繊維がスキ
ーストック用シャフトの軸線に対して平行(θ=0°)
に配列された繊維強化複合樹脂層101S2 と、繊維強
化複合樹脂層101S2 の最外層に、美感を付与するた
めの複合プリプレグ1が配設され、硬化することによっ
て製造される。
【0010】つまり、本発明によると、ストレート層1
01S1 ′、アングル層101A′ストレート層101
2 ′及び複合層1′を備えたスキーストック用シャフ
トが形成される。これらストレート層101S1 ′、1
01S2 ′及びアングル層101A′、更には繊維強化
プリプレグ層1′は1層である必要はなく、必要に応じ
て複数層とすることも可能である。又場合によっては、
スキーストック用シャフトの例えば先後端の強度不足を
補うために、その箇所に図示しない補強層を加えること
もできる。
【0011】図1では、アングル層101A′が設けら
れているが、このアングル層101A′は省略すること
も可能である。
【0012】ストレート層101S1 ′、101S2
及びアングル層101A′を形成するための繊維強化複
合樹脂層101S1 、101S2 及び101A(101
1、101A2 )には、通常の炭素繊維強化プリプレ
グを使用することができる。つまり、炭素繊維強化プリ
プレグ101S1 、101S2 、101Aは、強化繊維
としては炭素繊維(黒鉛繊維をも含む)を使用し、マト
リクス樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレ−ト樹脂、
フェノ−ル樹脂などの熱硬化性マトリクス樹脂が使用可
能である。又、更に、硬化温度が50〜200℃となる
ように硬化剤その他の付与剤、例えば可撓性付与剤など
が適当に添加される。
【0013】勿論、ストレート層101S1 ′、101
2 ′及びアングル層101A′は、強化繊維として、
炭素繊維以外のガラス繊維などの他の繊維を使用した、
当業者には周知の種々のプリプレグを使用して形成する
ことも可能である。
【0014】次に、本発明の特徴とする複合層1′につ
いて詳しく説明する。図2は、本発明に係る複合層1′
を形成するために使用される複合プリプレグ1である。
【0015】本発明に係る複合プリプレグ1は、樹脂層
2と、樹脂層2上に積層された装飾層3と、装飾層3上
に積層された透明繊維強化樹脂層、つまり透明プリプレ
グ層4とから基本的になっている。複合プリプレグ1全
体は、最下層の樹脂層2を積層した離型紙5上に支持さ
れ、必要に応じて最上層の透明プリプレグ層4上に透明
のカバーフィルム6が被される。
【0016】樹脂層2は、複合プリプレグ1が積層され
る通常のプリプレグ層の最外層と複合プリプレグ1との
接着性を得るためのもので、熱硬化性のエポキシ樹脂
等、プリプレグに用いられる通常のマトリクス樹脂が使
用できる。樹脂層2は通常透明とされるが、透明である
必要はない。離型紙5上への樹脂層2の目付量は5〜2
00g/m2 とされ、好ましくは目付量10〜100g
/m2 に形成される。
【0017】装飾層3は、スキーストック用シャフトの
外観に美感を付与するためのもので、樹脂層2と反対側
の面、図では上面に図柄7を有している。図柄7として
は、絵、模様又はロゴマーク等が挙げられる。図柄7は
装飾層3の表面の単なる着色であってもよく、その着色
も装飾層3の表面を部分的に着色する部分着色とするこ
とも、全面を着色する全面着色とすることもできる。又
図柄7は、単色で形成しても複数色で形成してもよい。
【0018】図柄7を有する装飾層3としては、図柄7
を印刷した紙或いは樹脂シートが使用できる。このよう
な図柄7を印刷する基材である紙は、樹脂層2との一体
性を大にするために、樹脂層2からの樹脂が均質に含浸
されるものが好ましい。同様に、上記のシートは樹脂層
2の樹脂と相溶性が高いものが好ましい。
【0019】更にこれら装飾層3の基材の紙又は樹脂シ
ートは、樹脂層2からの樹脂の浸透によって透明を呈す
るとなお良い。これによれば、装飾層3の図柄7が透明
基材を背景にして浮いたように見えるので、成形品の外
観に更に優れた美観を付与することが可能となる。この
ような基材としては、薄葉紙、厚み15〜100μm程
度のナイロン、PETなどの熱硬化性樹脂による不織布
が等が挙げられる。
【0020】図柄7に使用するインクは、スキーストッ
ク用シャフトを得る際のプリプレグの硬化時の熱によ
り、劣化して褪色しないものが好ましい。更に下の樹脂
層2から装飾層3に浸透した樹脂による図柄7への悪影
響を防止する目的で、図3に示すように、図柄7は、下
に樹脂浸透防止用のインクにより印刷した下地層7aを
有することができる。これによれば、浸透した樹脂によ
り図柄7が溶かされて濁ったり、剥げたりするのを予防
することができ、図柄7の安定性がなお一層向上する。
このようなインクとしは、下地隠蔽用として通常用いら
れる、TiO2 などの顔料が入った隠蔽力のあるインク
を使用することができる。
【0021】装飾層3の厚みとしては5〜300μm、
好ましくは10〜150μm程度がよい。
【0022】プリプレグ層4は、その下の装飾層3を保
護するためのもので、装飾層3の図柄7がプリプレグ層
4上から見えるようにするために、透明とされている。
このような透明プリプレグ層4としては、透明繊維から
なる強化繊維とマトリクス樹脂とからなる透明プリプレ
グが用いられる。
【0023】透明繊維としては、例えばガラス繊維、ア
ルミナ繊維、石英繊維等が用いられる。これらの透明繊
維は単独で使用しても、複数種をハイブリッドで使用し
てもよい。又透明繊維は一方向配列の形態で使用する
他、クロスでも或いはマットの形態でも使用することが
できる。透明繊維がクロス或いはマットの形態とされて
いる場合には、そのクロス又はマットを複数枚、繊維が
同方向に重なるようにラミネートして使用することも、
互に繊維が傾斜して重なるようにハイブリッド化して使
用することもできる。
【0024】マトリクス樹脂は、エポキシ樹脂等の通常
の熱硬化性樹脂ならば原則として使用できるが、プリプ
レグ層4の透明性を与えることから、透明性を欠く樹脂
は除かれる。
【0025】透明プリプレグ層4の厚みは10〜200
μm、好ましくは50〜100μmとされる。又透明プ
リプレグ層4中の透明繊維の量は30〜200g/m
2 、好ましくは70〜120g/m2 とされる。プリプ
レグ層4中のマトリクス樹脂量は20〜80wt%、好
ましくは30〜79wt%とされる。
【0026】複合プリプレグ1の全体の厚みは50〜5
00μmにすることが適当である。複合プリプレグ1の
厚みが50μm未満では薄すぎて、プリプレグ1の製造
が困難であるばかりか、最外層に使用してスキーストッ
ク用シャフトを作成するのには実用的でない。又厚みが
500μmを超えると厚すぎて、最外層に使用して成形
性良くスキーストック用シャフトを作成することが難し
くなる。
【0027】本発明の複合プリプレグ1は、任意の方法
にて製造し得るが、典型的には、樹脂を塗工した樹脂塗
工紙上に、その樹脂層と絵柄7が反対側になるように絵
柄7を印刷した紙又はシートを重ね、その上に透明プリ
プレグを重ねて、透明プリプレグの支持体と樹脂塗工紙
との外側から熱プレスして、樹脂塗工紙上の樹脂、絵柄
7を印刷した紙又はシート及び透明プリプレグを一体化
することにより、製造することができる。
【0028】場合によっては、透明繊維上に樹脂塗工紙
を重ねて熱プレスするとにより透明プリプレグを製造す
る際、他の樹脂塗工紙上に重ねられた絵柄7を印刷した
紙又はシート上に透明繊維を配列し、その繊維上に透明
プリプレグ用の樹脂塗工紙を重ね合わせて、上下の樹脂
塗工紙の外側から熱プレスすることにより、上の樹脂塗
工紙上の樹脂と透明繊維とから透明プリプレグを形成す
ると共に、その透明プリプレグと、絵柄7を印刷した紙
又はシートと、下の樹脂塗工紙上の樹脂とを一体化する
ことにより、製造することもできる。
【0029】このような複合プリプレグ1を最外層に1
〜2層巻き付けて製造されたスキーストック用シャフト
によれば、軽量で機械的強度が良好であるばかりでな
く、最外層に単層〜複数層に積層された複合プリプレグ
1の装飾層3の絵柄7が、その表面の透明プリプレグ層
4による繊維強化複合樹脂材料の薄い透明層を通して透
けて見え、絵柄7が薄い透明層の奥に位置して見えるの
で、スキーストック用シャフトの外観の美感が改善さ
れ、外観に容易に美感が付与される。
【0030】更に装飾層3の基材を薄葉紙等の樹脂の浸
透により透明を呈するものにした場合には、装飾層3の
図柄7が透明基材を背景にして浮いたように見え、スキ
ーストック用シャフトの外観に更に優れた美観が付与さ
れる。又図柄7の下に樹脂浸透防止用のインクによる下
地層7aを設けることにより、装飾層3に浸透した樹脂
による悪影響をなくして、図柄7のa安定性をより一層
増すことができる。
【0031】更に又装飾層3が透明プリプレグ層4によ
る繊維強化複合樹脂材料層により極めて堅固に保護され
ているので、装飾層3による美感は従来の塗装等とは違
って、スキーストック用シャフトの使用につれて損なわ
れることがなく、長期に亙って安定して発揮される。又
スキーストック用シャフトを製造する際に通常のプリプ
レグ層の最外層上に単に複合プリプレグ1を1〜2層積
層するだけで、スキーストック用シャフトに外観の美感
を付与できるので、塗装等の場合と違って外観の美感を
付与するために手間がかかる作業を要することがない。
【0032】図4は、本発明で使用する複合プリプレグ
の他の態様を示す断面図である。本複合プリプレグ1で
は、その装飾層3と透明プリプレグ層4との間に、更に
透明樹脂層8を積層したことが特徴である。
【0033】上記の透明樹脂層8は、絵柄7を印刷した
紙又はシートからなる装飾層3と透明プリプレグ層4と
の接着性をより確実にするためのもので、透明プリプレ
グ4層に用いたのと同じような樹脂が使用できる。透明
樹脂層8の目付量は、10〜200g/m2 に形成さ
れ、好ましくは目付量20〜100g/m2 とされる。
【0034】本複合プリプレグ1を用いこれを、積層さ
れた通常の炭素繊維プリプレグ等の最外層上に1〜2層
積層して製造されたスキーストック用シャフトによれ
ば、装飾層3と透明プリプレグ層4との間の接着性が、
その間の透明樹脂層8により一層確実にされているの
で、装飾層3がスキーストック用シャフトの外面にあっ
て外観の美感をより安定して発揮する。
【0035】本複合プリプレグ1においても、先に述べ
たように、装飾層3を構成する基材の紙又は樹脂シート
は、樹脂層2からの樹脂の浸透によって透明を呈するも
のとすることができ、又図柄7の下に樹脂浸透防止用の
インクによる下地層を設けてもよいことは勿論である。
【0036】本発明を具体的な実施例に基づき更に説明
する。
【0037】実施例1 本発明に従い複合プリプレグ1を作成し、それを通常の
プリプレグと組み合わせて使用しスキーストック用シャ
フトを製造した。製造法は次の通りである。
【0038】図7に示すように、スキーストック用シャ
フトの型のマンドレル100上に、ストレート層101
1 ′用の炭素繊維プリプレグ101S1 として、厚さ
120μm、樹脂量32%のPAN系炭素繊維プリプレ
グ(東レ株式会社製、商品名T−300)を8層巻き付
け、その上にアングル層101A′用のガラス繊維プリ
プレグ101Aとして、厚さ130μm、樹脂量35%
のEガラスを+30°、−30°で合計2層巻き付け、
その上にストレート層101S2 ′用の炭素繊維プリプ
レグ101S2 として上記のPAN系炭素繊維プリプレ
グT−300を8層巻き付け、更にその最外層に第2の
ストレート層1′用に、本発明の複合プリプレグ1を2
層巻き付けた。次いでポリプロピレンの延伸テープでテ
ーピングをして加熱硬化し、その後研摩等の所定の仕上
げを行なって、スキーストック用シャフトを作成した。
【0039】複合プリプレグ1は、図2に示した装飾層
3上に透明プリプレグ層4が直接積層された態様のもの
を使用した。複合プリプレグ1の樹脂層2は、エポキシ
樹脂で目付量50g/m2 に形成した。装飾層3には、
厚み60μmの普通紙に赤、青、黄色の3色でダイヤの
絵柄を印刷した印刷紙を用いた。透明プリプレグ層4に
は、エポキシ樹脂を用いた一方向ガラス繊維プリプレグ
を使用し、そのガラス繊維の厚みは80μm、ガラス繊
維の量は100g/m2 、エポキシ樹脂の量は35wt
%であった。
【0040】その結果、得られたスキーストック用シャ
フトは、赤、青、黄色の3色で印刷したダイヤの絵柄が
スキーストック用シャフトの表面の薄い透明層の奥に位
置し、透明層を通して透けて見えるので、外観が高い美
感を呈し、美的ファッション性に著しく富んだものにな
った。又長期間による使用によっても外観の美感は容易
に失われなかった。
【0041】実施例2 複合プリプレグ1として図4に示した装飾層3と透明プ
リプレグ層4との間に透明樹脂層8が積層された態様の
ものを使用した以外は、実施例1と同様にしてスキース
トック用シャフトを作成した。透明樹脂層8はエポキシ
樹脂で、その目付量は50g/m2 であった。 得られ
たスキーストック用シャフトは、同様に、赤、青、黄色
の3色で印刷したダイヤの絵柄がスキーストック用シャ
フトの表面の薄い透明層の奥に透けて見え、外観が高い
美感を備え、美的ファッション性に著しく富んだものに
なった。又長期間による使用によっても外観の美感は容
易に失われなかった。
【0042】実施例3 装飾層3の基材として厚み30μmの薄葉紙を使用し、
赤、青、黄色の3色でダイヤの絵柄を印刷する前に、そ
の下に樹脂浸透防止用インクで下地層を印刷した以外
は、実施例1と同様にして、スキーストック用シャフト
を製造した。
【0043】その結果、スキーストック用シャフトは、
赤、青、黄色の3色で印刷したダイヤの絵柄がスキース
トック用シャフトの表面の薄い透明層中に浮いて見える
ので、更に好ましい美観が醸し出された。又その絵柄は
樹脂による濁り等の悪影響が少しもなかった。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、繊維
強化複合樹脂材料製のスキーストック用シャフトを、樹
脂層、その上に積層した図柄を樹脂層と反対側に有する
装飾層及びその装飾層上に積層した透明繊維強化複合樹
脂材料層からなる複合層を、複数層の繊維強化複合樹脂
材料層の最外層上に積層した構成に形成したので、手間
のかかる塗装等の作業を行なうことなく、スキーストッ
ク用シャフトに容易に外観の美感を得ることができ、そ
の美感も長期に亙って安定して発揮させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスキーストック用シャフトの一実施例
を示す断面図である。
【図2】本発明で使用する複合プリプレグを示す断面図
である。
【図3】図2の複合プリプレグの装飾層の図柄の下に下
地層を設けたことを示す断面図である。
【図4】本発明で使用する複合プリプレグの他の実施態
様を示す断面図である。
【図5】従来のスキーストック用シャフトを示す断面図
である。
【図6】スキーストック用シャフトの例を示す斜視図で
ある。
【図7】スキーストック用シャフトの製造法を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 複合プリプレグ 1′ 複合層 2 樹脂層 3 装飾層 4 透明プリプレグ層 7 図柄 7a 下地層 8 透明樹脂層 101S1 ′ ストレート層 101S2 ′ ストレート層 101A′ アングル層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 寛 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1−3−1 東燃株式会社総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数層の繊維強化複合樹脂材料層からな
    るスキーストック用シャフトにおいて、樹脂層、前記樹
    脂層上に積層した、図柄を前記樹脂層と反対側に有する
    装飾層及び前記装飾層上に積層した透明繊維強化複合樹
    脂材料層からなる複合層を、前記複数層の繊維強化複合
    樹脂材料層の最外層上に少なくとも1層積層したことを
    特徴とするスキーストック用シャフト。
  2. 【請求項2】 前記装飾層と前記透明繊維強化複合樹脂
    材料層との間に更に透明樹脂層を積層した請求項1のス
    キーストック用シャフト。
JP29656892A 1991-12-11 1992-10-09 スキーストック用シャフト Withdrawn JPH06121863A (ja)

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JP29656892A JPH06121863A (ja) 1992-10-09 1992-10-09 スキーストック用シャフト
US07/986,815 US5397636A (en) 1991-12-11 1992-12-08 Hybrid laminated prepreg and ski pole shaft using the same
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DE69221276T DE69221276T2 (de) 1991-12-11 1992-12-11 Hybrid laminiertes Prepreg und Wellen, zum Beispiel Skistöcke, daraus hergestellt
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