JPH05184167A - 進行波型モータの制御装置 - Google Patents

進行波型モータの制御装置

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JPH05184167A
JPH05184167A JP4000275A JP27592A JPH05184167A JP H05184167 A JPH05184167 A JP H05184167A JP 4000275 A JP4000275 A JP 4000275A JP 27592 A JP27592 A JP 27592A JP H05184167 A JPH05184167 A JP H05184167A
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traveling wave
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speed
type motor
motor
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JP4000275A
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Reiji Mitarai
礼治 御手洗
Hiroaki Takeishi
洋明 武石
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Canon Inc
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/10Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors
    • H02N2/14Drive circuits; Control arrangements or methods
    • H02N2/142Small signal circuits; Means for controlling position or derived quantities, e.g. speed, torque, starting, stopping, reversing
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/10Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors
    • H02N2/16Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors using travelling waves, i.e. Rayleigh surface waves
    • H02N2/163Motors with ring stator

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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 進行波型モータを大域的な線形特性としフル
クローズド制御を可能とし制御性能を向上させる。 【構成】 制御演算器10は速度指令と停止指令を出力
し、速度指令は関数演算器20を経て振幅指令と位相差
指令へと分離され駆動回路30へと出力される。一方の
停止指令は直接駆動回路30の中の電力増幅器入力を接
地する構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、進行波型モータの制御
装置、特に進行波型モータの高速位置決めや精密位置決
めを行えるようにモータの駆動制御を行う制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】進行波型モータの基本的構成の一例とし
ては、円環形状に形成された振動弾性体に対して、例え
ばλ/4の位置的位相差を有する2群の圧電素子を固着
し、該2群の圧電素子に90°の時間的位相差を有する
交流電界を印加することによって励起される2つの定在
波の合成により進行波を形成する振動子と、該振動子の
進行波形成面に加圧接触し、進行波形成面との摩擦力に
より駆動される移動部材とから構成されている。
【0003】また、進行波型モータは、低速回転の安定
性が良好であり、また高トルクを出力することができる
といった特性から、例えば歯車機構等の出力伝達機構を
用いることなく被駆動部材を直接駆動できるという特徴
を有している。
【0004】一方、進行波型モータにおいて、速度を可
変にするパラメータ即ち操作量として考えられるもの
は、ステータ振幅値と駆動周波数及び2相間の位相差の
3要素であり、以下これらの要素を振幅操作、周波数操
作、と位相差操作と称す。
【0005】これら3要素の操作量の候補を単独で用い
た場合の問題点を以下に述べる。
【0006】(1):振幅操作は、速度の絶対値を可変
にするには的確であるが、速度の方向は操作することは
できない。
【0007】(2):周波数操作では、振幅操作と同様
であり速度の方向、即ち動作方向は操作できない。しか
し、進行波型モータでは振動体の共振特性を利用するも
のであるから、固有振動数の一つである最適周波数を外
すことによる振動振幅の操作は駆動効率を下げる操作で
あり好ましくない。
【0008】さらに、振動の周波数特性は図3の(a)
に示すように必ずしも滑らかな単峰性とは云えず、図8
の(b)に示すように複数のピークが狭い帯域に重なり
あう縮退特性であったり、図3の(c)に示すように単
峰性であっても右あるいは左の勾配が急激となる「崖落
ち」現象を招き易い特性であることが多く、所望の速度
が得られ難かった。
【0009】(3):位相差操作では、2相間の位相差
を−90度から+90度へ変更するものであり、原理的
には速度をその方向も含めたベクトルとして操作できる
ものである。
【0010】しかし、進行波の発生は位相差±90度で
純粋に成立しその中間値では、不必要な定在波の発生を
許すことになり駆動効率を低下させていた。この定在波
はステータ・ロータ間の摩擦材を損傷させモータの耐久
性を悪化させる原因となっている。
【0011】以上の点から、速度絶対値の操作量として
振幅指令が好ましく、速度の方向を変更するには何等か
の方法で位相差指令を用いる必要がある。
【0012】図2は従来の制御装置のブロック図を示
す。100は制御演算器で、入力される位置指令、およ
び位置検出値に基づいて振幅指令(トルク強度)値、回
転方向指令値を出力する。300は駆動回路で、振幅指
令入力端子と位相差切り替えスイツチが用意され、制御
演算器100から出力される振幅指令値と位相差を切り
替えるための回転方向の情報が入力される。
【0013】駆動回路300において、位相差の切り替
えは片相の波形を逆転させることで実現される。これら
2個の操作端は、速度絶対値の指定と速度方向の選択に
対応するものであり、線形要素としては扱えない対象で
ある。
【0014】この制御装置の動作は、先ず制御演算器1
00に目標位置が入力されると、モータ7のロータの現
在位置との関係により動作方向を定めて回転方向の指令
値を駆動回路300に出力し、駆動制御回路300は位
相切り替えスイッチ操作を行う。
【0015】次に制御演算器100は動作幅の演算か
ら、例えば台形等の速度プロフィールに従い、速さを加
速、定速、減速させるように振幅操作指令を駆動回路に
出力するものである。
【0016】動作パターンは、駆動初期値として動作方
向の設定、一方向の動作、停止であり、必要とあればこ
のサイクルを繰り返すようにしている。このように従来
の制御装置では、シーケンス動作を主体とする制御方式
であり、進行波型モータを俊敏なサーボ系として使用す
るには困難があった。
【0017】一方、進行波型モータの他の特徴として、
移動部材(以下ロータと称す)と振動子(以下ステータ
と称す)が常時加圧接触しているために生ずる摩擦力に
より、大きな保持トルクが得られることがあげられる。
この特徴を生かすため、進行波型モータの位置決めにお
いては、位置決め動作終了後、モータに与える電圧をゼ
ロにするという操作が行われる。なお、この操作はモー
タヘの電気信号経路を切断してモータヘの入力端を接地
することで容易に実現される。
【0018】ところで、上記した特徴を有する進行波型
モータは、電磁モータやパルスモータにはないブレーキ
機能を自ら有しているため、位置決め終了、すなわちモ
ータの角速度がゼロでかつモータの位置が目標位置に一
致するのを待って、モータヘの電気信号経路を切断して
も、これら電磁モータやパルスモータに比べ遥かに優れ
た位置決め動作能力が潜在しているといえよう。
【0019】しかし、モータ角速度がゼロにならないう
ちに電気信号経路を切断すると、ロータとステータとの
問の摩擦力によりモータは短時間で停止するが、慣性力
により、モータは目標位置を越えて回転してしまうた
め、位置決め精度の低下を招く虞がある。角速度が十分
小さければ、上記摩擦力によって瞬時に停止して位置誤
差は生じないが、いずれにしても角速度が十分小さくな
るのを待つ必要があり、このため位置決め時問の短縮を
計ることはできなかった。
【0020】すなわち図7に示すように、位置目標値r
への位置決めは、時間t7 まで加速t7 からt8 まで一
定速、t8 以後減速して時間t10で停止させる。この位
相面軌跡を図8に示す。図8において、横軸に偏差e、
縦軸に偏差eの微分値(以下e’とする)をとってい
る。
【0021】一方、位置決め動作は何回も繰り返し行わ
れる事が多く、摩擦力により駆動される進行波型モータ
は、位置決め動作を繰り返すことにより必然的に生ずる
温度変化によりモータの特性が変化してしまうため、安
定した位置決め性能を得ることは困難であった。
【0022】また、モータ製造時におけるステータの加
工精度上の問題により、ロータの停止角度によっても特
性は異なるため、全周にわたって一定の性能を得ること
もできなかった。
【0023】他方、進行波型モータの制御装置を回路素
子として捉えた場合、例えば図10に示すように、一対
の電力増幅器200により電力増幅された2相の電気的
振動が進行波型モータに印加される出力段構成におい
て、400は発振回路、振幅変調回路等のアナログ回路
を主体とする駆動装置で、位置制御ループ補償などイン
テリジェンスの高い動作を行う部分はマイクロプロセッ
サー500に役割分担させる構成である。
【0024】駆動装置400の機能は、基本的には2相
の超音波振動を電気的に作り出すことである。但し、2
相出力振動の条件は、1)所定の超音波領域周波数であ
ること、2)2相の周波数は完全に一致していること、
З)所定の振動振幅で互いに等しいこと、4)所定の位
相差を持つこと、5)歪のない正弦波振動であること、
である。
【0025】ここで、上記の条件5)を課さない、例え
ぱパルス波駆動を考えるならば、上記条件全てを満たす
ことはディジタル回路技術で比較的容易に構成できる。
【0026】しかし、進行波型モータの振動子は、一般
に無数の高調波共振モードを有しているので、パルス波
あるいは歪んだ振動波では不必要な共振モードを励起す
ることになり均一な進行波を生成することは困難であ
る。質の良い駆動力を得るには、駆動電圧2相分は純粋
な正弦波でありかつ正確な同期関係満たすことが必須の
条件とされている。
【0027】従来ではアナログ素子を主体にディジタル
素子をも含めてハードウエアとして、上記した1)〜
5)の条件を満たそうとする駆動回路を構成していた。
【0028】しかしながら、従来の制御装置は大がかり
な回路となるにも係わらず、その精度は高いものを期待
できなっかった。これはアナログ回路一般の問題点から
きている。ここで、2相の圧電素子に対する駆動信号の
一致条件は、適切な補償ループを設置する事により少な
くとも定常的には満たすことが可能であるが、共振周波
数などの絶対値条件は回路素子の熱ドリフトを考慮する
と高精度化は困難である。
【0029】また進行波型モータ本体の個体差を考慮に
いれた初期設定をこの様な駆動回路に与えるには、調整
に関するコスト、労力に膨大なものがあり、量産化を困
難にする理由となっていた。
【0030】さらに、上記条件における周波数、振幅、
位相差の”所定の値”は、進行波型モータの操作量とし
て任意に変更できることが望ましいものであるが、ハー
ドウェアで全て操作端として実現することは困難があっ
た。
【0031】つまり、従来の制御装置では、例えば駆動
装置400に振幅操作端のみを用意しておき、マイクロ
プロセッサー500と接続し速度調節を行う形式であ
り、動作自由度を殺した制御系構成に甘んじたものであ
った。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、以下の三点の内容に係る。
【0033】第一には、進行波型モータの根本的な問題
点は、本来、速度はその速さと方向を同時に持つひとつ
のべクトル量であるにも係わらず、進行波型モータの場
合は、速さと方向の2状態量が分離された物理構造とな
っていることである。
【0034】この点こそが進行波型モータが、取扱いづ
らい非線形要素となっていた理由であり解決すぺき課題
である。更に、以下の課題が実用上問題となっている。
上述のように従来技術では、進行波型モータを連続的に
正逆転させることは考慮されておらず、シーケンス制御
に近いものであり、完全なフィードバック制御の構成が
とれなっかった。
【0035】この様な従来技術を位置決め制御に用いる
場合、オーバーシュートが生じた場合、途中で停止、判
断、方向切り替えの過程が入るため、位置決め時間評価
の点で極めて不利であった。更に目標点近傍では、この
様なシーケンス動作に基づく動作遅れがあるため、ゲイ
ンが高い場合はハンチング、ゲインが低い場合は制御偏
差が残留したままとなっていた。
【0036】このように従来技術では、精度、応答速度
を向上させることができず、進行波型モータは位置決め
性能の低いアクチュエータとされていた。また、他の代
表的なアクチュエータであるDC・ACモータ等では操
作量・制御量間の線形性が良く、古典・現代制御理論な
どの種々のサーボ技術が適用できるのに対して、従来技
術の進行波型モータではこれらの有力な技術適用は不可
能であつた。線形制御理論に乗らない特殊サーボ技術と
みなされており、ユーザーに親しまれない原因となって
いた。
【0037】第二には、位置決め制御の応答性能を向上
させる手段に関し、進行波型モータの自ら有するブレー
キ機能を有効活用する適切な手段が発見されていない、
あるいは実践されていなかったことである。
【0038】第三は、進行波型モータの振動子を厳密に
共振させなければならず、且つ共振に関するパラメータ
が多いため、精度の高い正弦波振動が発生できず、その
結果均質な駆動力が得られなかったこと、駆動の自由度
を限定した形でしか実現できなかったこと、ハードウエ
ア調整が難しかったことである。
【0039】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術
の欠点を解決するためなされたもので、課題を解決する
ための手段は、特許請求の範囲に記載の通りである。
【0040】
【実施例】本発明による進行波型モータの制御装置の第
1実施例を図1に示す。
【0041】図1の(a)は本実施例の制御装置の全体
的構成を示しており、全体の構成要素は大きく分けて、
制御演算器10と関数演算器20及び駆動回路З0とか
ら構成されている。
【0042】制御演算器10は、位置指令値と位置検出
値及び速度検出値を入力とし、連続値(アナログ情報)
出力と2状態(例えば、0と1の2値化情報)値出力の
2出力を持つ構成である。
【0043】制御演算器10の構成は、図1の(b)に
示すように、位置補償演算器11と速度補償演算器12
と停止判定演算器13からなる。位置補償演算演算器1
1と速度補償演算器12は直列結合の関係にあり連続値
を出力するもので、位置補償演算器11は位置指令と位
置検出値とを入力情報とし、速度指令値を速度補償演算
器12に出力する。
【0044】速度補償演算器12は速度検出値と位置補
償演算器11からの速度指令値を入力情報とし、アナロ
グ信号として速度情報を出力する。
【0045】この経路は一般のサーボ系の補償演算経路
に等しいものであり、その連続値出力は制御対象への操
作量に相当する。
【0046】なお、本実施例では速度検出値を外部入力
としているが、必ずしも速度検出値は必要ではなく、位
置検出値から微分演算により代用することもできる。
【0047】停止判定演算器13は、位置指令値と位置
検出値との比較結果である位置制御偏差量eと、速度検
出値vから、モータの停止(出力「1」)、走行(出力
「0」)を指示するモータ停止信号Fstopを出力する。
このモータ停止信号Fstopは、下記の数1に示す論理演
算により出力される。
【0048】
【数1】
【0049】ここで、ε1 、ε2 は十分小さな正値の定
数である。
【0050】関数演算器2は、図1の(c)に示すよう
に、制御演算器1のから出力される連続値出力に従う、
2個の関数器21,22から構成されている。
【0051】関数器21は振幅関数1(横軸に連続値
u、縦軸に振幅値)を有し、関数駆動回路30への振幅
指令値Ruを出力するもので、入力値uに対して Ru=|u|+bias なる演算である。ここでbiasは正の定数で、物理的
にはステータ振幅の最大不感値に対応し、ステータ・ロ
ータ間の摩擦面平面精度に関係するものである。関数器
22は位相差関数2(縦軸に位相角、横軸に連続値)を
有し、下記の数2で示す演算で駆動回路30に与える位
相差指令φを出力する。
【0052】
【数2】
【0053】ここで、δは正の定数である。δが十分小
さいときは、φは±90度の2値を持つ方向切り替え信
号である。
【0054】駆動回路30は、図1の(d)に示すよう
振幅指令値、位相差指令値及び停止/走行指令信号を入
力とし、2相の振動波電力を出力し進行波型モータに与
えるものである。その内部構成は、主として発振器3
1、移相器32、一対の振幅変調器33、および一対の
電力アンプ35からなり、一方の振幅変調器33には2
相の位相差を決定する移相器32が発振器出力との間に
挿入されている。
【0055】また、電力アンプ入力点には各相とも信号
遮断器34が設置されており、停止/走行指令により連
動して動作する構成となっている。
【0056】ここでの信号遮断は電力アンプ35に零入
力を与えることで、接地を意味する。従って信号遮断に
より、ステータ振動は停止するものであり、このとき進
行波型モータはステータ・ロータ間の加圧による摩擦力
で固定される仕組みとなっている。
【0057】上記した構成の制御装置、特に関数演算器
(非線形関数演算器)20の動作原理を以下に説明す
る。
【0058】本来、速度はその速さと方向を同時に持つ
ひとつのべクトル量である。従って速度を制御する操作
量もひとつのべクトル量であることが望ましい。
【0059】このべクトル量は、停止である零を中心と
して負から正にわたる入力空間を持つべきものである。
進行波型モータを駆動する速度と、その方向の2つの操
作量を統合し、上記ベクトル操作量に従わせる手段とし
て非線形関数演算器20を用いている。ここで、図1の
(c)に示す1入力、2出力の非線形関数を考えると、
入力信号がべクトル操作量であり、振幅指令と位相差指
令を出力する。ここで、速さとステータ振幅とは物理的
に比例する関係である。
【0060】この非線形関数演算器20は、基本的に
は、ベクトル操作量の絶対値演算から振幅指令値を生成
し、またその符号から位相差指令となる±90度の2値
に写像するものである。
【0061】つまり、振幅関数器21にはステータ振動
の不感値に関係するバイアス値を与え、位相差関数器2
2には微小駆動の際に有効な線形領域を具備させてい
る。
【0062】したがって、べクトル操作量の入力から進
行波型モータの速度出力までの伝達特性を線形にするこ
とができることになる。
【0063】このことから、進行波型モータを用いた制
御系をフィードバック構成にすることが可能で、種々の
線形サーボ技術を活用でき、高性能な制御性能を発揮さ
せることができることになる。
【0064】図4は本発明による制御装置の第二の実施
例を示している。
【0065】図4において、7は進行波型モータで、ス
テータの設けられている例えば2相の駆動用圧電素子に
電力増幅器6からのモータ指令値が夫々入力されて駆動
される。8は例えば進行波型モータのロータの回転を検
出して位置および速度を検出する検出器で、例えばレー
ザービームを用いた回転検出器(LRE)が用いられて
高精度の位置検出、速度検出ができ、本実施例では1分
間に81000波の正弦波を出力することができるもの
を用いている。
【0066】1は位置目標値を発生する位置目標発生
器、2は位置制御器、3は速度目標値を発生する速度目
標生成器、4は速度制御器、5はスイッチである。
【0067】位置制御器2は、位置目標発生器1からの
位置目標情報と、検出器8からの位置情報とを入力情報
とし、スイッチ5および速度制御器4へスイッチ閉信号
を出力すると共に、速度目標生成器3に駆動開始情報を
出力する。
【0068】速度目標生成器3は、位置制御器2から駆
動開始情報が入力されると、予め設定された速度目標値
を速度制御器4に出力する。
【0069】速度制御器4は、進行波型モータの2相の
駆動用圧電素子に夫々印加するための交流電界を生成す
るもので、速度目標生成器3からの速度目標値と、検出
器8からの速度情報とを入力情報として2系統の交流電
界の時間的位相、振幅、周波数等の調整が行われてモー
タ指令値として出力される。
【0070】また、位置制御器2からのスイッチ閉信号
が入力されると、設定値等がリセットされ、次の駆動動
作への影響を排除するようになっている。速度制御器4
から出力されたモータ指令値はスイッチ5を介して電力
増幅器6により増幅されてモータ7に印加される。
【0071】すなわち、検出器8により検出された速度
情報を速度制御器4に帰還して、速度フィードバックル
ープを構成し、また、検出器8で検出された位置情報を
制御器2に帰還して位置フィードバックループを構成す
る。
【0072】上記した構成の進行波型モータの制御装置
は、位置制御器2により速度制御器4等を制御して、図
7中2点鎖線で示すように短時間で、しかも正確に位置
目標値に位置決めできるようにするもので、かかる制御
の中心をなす位置制御器2の構成を、図5に示す位置決
め動作開始から終了までの動作手順を用いて以下に説明
する。なお、図5はモータ位置の応答を、時間応答波形
を用いて表したもので、説明の簡素化のため速度目標お
よび位置移動量は一定値とし、モータ速度が目標速度に
達した後に停止することにする。また、図5の(a)、
(b)では、位置目標値をr、モータ位置をx、位置偏
差をe(すなわちe=r−x)、時間をtで示してい
る。
【0073】位置制御器2は、位置偏差検出機能と、モ
ータ停止判断機能と、オーバシュート量予測機能と、ス
イッチ切り替え機能を有しており、位置偏差検出機能に
より、検出器8からの位置情報(x)を常時監視し、位
置目標発生器1からの位置目標値rとの差である位置偏
差eを出力する。
【0074】例えば制御装置により進行波型モータをス
テップ駆動する場合、モータが停止状態にある時刻t0
において、位置制御器2から駆動開始信号が速度目標生
成器3に出力されると、速度目標生成器3が生成する速
度目標値に従い、モータ7が駆動される。
【0075】モータ7の駆動が開始されると、検出器8
から逐次位置情報と速度情報が出力されることになり、
目標速度に達したことを速度制御器4が検出すると(時
刻t1 )、以後この目標速度でモータ7を駆動する。そ
の際、位置偏差検出機能は検出器8からの位置情報によ
りモータ位置を監視しており、目標位置rに到達した瞬
間、すなわち、位置偏差が0となると、スイッチ切り替
え機能が動作し、スイッチ5を閉状態から開状態へ切り
替えてモータ7ヘの入力電圧をゼロにする(時刻t
2 )。
【0076】ここでモータ7への通電は停止されてロー
タは加圧力によりステータに摩擦保持されるが、ロータ
は、時刻t2 おける角速度エネルギーにより、目標位置
rをd1 だけ越えた後停止する(時刻t3 )。なお、ロ
ータが停止したか否かの判断は、例えば位置偏差検出機
能から出力される値が所定の時間変化しないことをモー
タ停止判断機能により判断し、またこの値d1 (オーバ
シュート量)は位置偏差検出機能により検出されること
になる。
【0077】一方、制御器2はこのとき、オーバシュー
ト量予測機能に次回のステップ動作におけるオ−バシユ
ート量予測値d1 *を今回のオーバシュート量d1 、すな
わちd1 *=d1 とし、これで1回目の位置決め動作を終
了する。
【0078】2回目の位置決め動作に入ると、図5の
(b)に示すように、モータは目標速度で移動する(時
刻t4)。2回目以降の位置決め動作からスイッチ切り
替え機能は、ロータの位置を常時監視している位置偏差
検出機能で検出したロータの位置偏差eと、前回の位置
決め動作で決定したオーバシュート量予測値d1 *を用い
てスイッチ5の切り替え時を決定する。
【0079】すなわち、スイッチ切り替え機能は、位置
偏差e>d1 *の関係にあるときは、スイッチ5を閉状態
としてモータ7の動作を継続させ、それ以外の場合には
スイッチ5を開状態に切り替えてモータ7を停止させ
る。
【0080】ここで、e=d1 *となると(時刻t5 )、
モータ停止判断機能によりスイッチ5が開状態となって
モータ7への通電が遮断されるが、ロータはオーバシュ
ートするため、モータ停止判断機能がロータの停止を判
断すると、その時点(時刻t6 )で、位置偏差検出機能
により2回目の位置決め動作でのオーバシュート量d2
を検出する。
【0081】2回目の位置決め動作でのオーバシュート
量d2 を検出すると、オーバシュート量予測機能は、オ
ーバシュート量d2 を用いて1回目のオーバシュート量
予測値d1 *を補正してd2 *とする。補正方法は次式で与
えられる。 d2 *=d1 *+λ×d2 ここで、λは1以下の正の実数で、λが1に近いほど1
回の位置決め動作で補正する量が大きくなる。
【0082】そして、3回目以降の動作については、上
記した2回目で示した動作と同様の動作を繰り返し、位
置決め動作ごとに目標速度におけるスイッチ切り替え後
の為オーバシュート量予測値dn *を更新しながら位置決
め動作を行う。
【0083】なお、オーバシュート量予測値dn *の更新
方法は、一般的には以下のように決めることができる。
【0084】dn *=dn-1 *+λ×dn これによって、dn *は最適なオーバシュート量予測値に
漸近し、各ステップ動作時における正確なオーバシユー
ト量予測値となるから、上記手順によって精密な位置決
めが行える。また、モータの特性が変化した場合にも、
これに対応することが可能である。λの決定法について
補足しておくと、λがlに近いほど更新速度は速くなる
が、それに伴つてdn *の収束性は悪化する。λはこの点
に留意して決定する。必要があれば、λを一定値とせず
に、適当なスケジューリングを行ってもよい。
【0085】図5の(a)、(b)に示した位置決め動
作における時間応答波形を、位相面軌跡によって表現し
たものが図6の(a)、(b)である。ここで、e’は
偏差eの時間微分を表す。モータヘの電気信号経路切断
により、急速にブレーキをかけることが、位相面上では
軌跡の大きな傾きとなつて現われている。上記した駆動
開始時からn回目までのステップ動作の手順は、この大
きな傾きの直線に軌道をのせる最適なタイミングを学習
して、高速かつ高精度な位置決めを可能にするものであ
る。
【0086】ここで、本実施例の効果を図7、図8の従
来技術との相違点に基づいて説明する。図7および図8
は、図5および図6に対応してそれぞれ時問応答波形と
位相面軌跡を用いて示している。従来では、目標速度に
達した後(時刻t7 )、モータ速度を十分小さくする
(時刻t8 )。これはスイッチ5の切り替え時点からの
モータ位置のオーバシュートが生じないようにするため
である。それからロータ位置が目標位置に達するのを待
ち、スイッチ5を切り替えて駆動を停止させている(時
刻t9 )。
【0087】このため、大きい速度で目標位置に近付け
ることはできず、位置決め時間の短縮をはかることはで
きない。
【0088】しかし、本実施例によれば、位置検出器8
の最小分解能までの位置決め精度を達成できるばかりで
なく、進行波型モータのブレーキ性能を有効に活用して
素早くモータを停止させることができ、このため大きな
速度で目標位置に接近できるため、位置決め時間の短縮
がはかれる。
【0089】また、位置決め動作ごとにオーバシュート
量の予測値を更新するため、個々のモータの特性のばら
つきや特性変化、あるいは環境変化などに影響されるこ
となく、安定した位置決め性能を実現できる。
【0090】なお上記した実施例は、2回目の位置決め
からオーバシュート量予測値に基づいて位置決め制御を
おこなっているが、初期値として適切な値を予め設定し
ておけば、第1回目の位置決め動作から安定した動作を
させることができる。
【0091】また、位置決め装置自体の動作が終了した
時に、オーバシュート量予測値をバックアツプし、次回
使用するときにこれを用いて位置決めを行うことで、常
に安定した位置決め性能が得られる。
【0092】また、オーバシユート量予測値dn *の更新
方法としては、実施例に挙げた以外のものを用いること
もできる。例えば、過去L回のオ一バシュート量の平均
をとり、下記の数3に示すように決定してもよい。
【0093】
【数3】
【0094】さらに、上記した実施例では一定速度目標
値と一定位置移動量を用いたが、任意の速度目標値波形
を、任意の位置移動量での位置決め動作に用いてもよ
い。
【0095】この場合、スイッチ5を切り替えた時点で
のモータ速度も制御器にて同時に記憶し、オーバシュー
ト量予測値をモータ速度に対する関数として、これを各
位置決め動作において更新していけばよい。
【0096】この場合、ある速度に対するオーバシエー
ト量予測値がまだ観測されていないならば、既に観測済
みの予測値を用いて補間して用いれば、常に安定した位
置決め性能を実現できることになる。
【0097】図9は本発明による制御装置の第三の実施
例を示す。
【0098】図9において、600は高速ディジタル演
算器(例えばDigtal Signal Processor)である駆動
装置であり、出力段の電力増幅器200以降は従来例と
同様であるため、その構成については説明を省略する。
ここで、高速ディジタル演算器600の処理速度は、駆
動するモータ、すなわち進行波型モータの駆動に供する
周波数は超音波(20KHZ 以上)であるため、超音波
正弦波を十分に出力し得る演算速度を満足するものであ
る。
【0099】高速ディジタル演算器600内には大きく
分けて2つのソフトウエアモジュールが用意され、その
一つが振動発生モジュール601で、駆動用の2相の振
動波形を発生するものであり、他の一つは制御演算モジ
ュール602で、外部からの位置指令値と位置検出値と
を入力として、位置ループ補償演算、速度ルーブ補償演
算を行い、振幅指令値と位相差指令値とを出力する機能
を有し、振動発生モジユール601は、制御演算モジュ
ール602からの出力値を受けこれらの値をパラメータ
とした2相の正弦波形を外部の電力増幅器200に出力
する。
【0100】振動発生モジュール601による正弦波の
生成について以下に説明する。
【0101】図12の(a)に示す正弦波の1/4波長
分のN点のデータ(d1、2 ・・・dN )を、図12
の(b)の正弦波テーブルで示すメモリに予め書き込ん
でいる。
【0102】そして、正弦波の1波長分のデータ{S
(i)} i=1、2・・、4Nは下記の数4の演算で
得られる。
【0103】
【数4】
【0104】ここで、簡単のために出力周波数を固定に
すると、振動発生モジュール601は、図13に示すよ
うに、入力信号として、速度値uk 、方向値φk 、周波
数値fk が与えられ、進行波型モータの駆動用のA相、
B相の電力増幅器への出力は、演算周期Δtにおいて、 ak =S(mod(k)) (A相) bk =S(mod(k+φk )) (B相) である。
【0105】なお、φk は、−N≦φk ≦Nで、位相差
−90°〜90°に対応する。また、mod(・)は、
4Nを法とする剰余を表す。ここで、演算周期Δt、デ
ータサイズN、と周波数fとの関係は、4・N・f・Δ
t=1である。
【0106】次に、周波数を可変にした場合のフローチ
ャートを図14に示す。先ず、制御演算モジュール60
2から速度値uk 、位相差値φk 、周波数値fk が与え
られると(S−1)、高速ディジタル演算器601は、
定数c(c=4Nfk Δt)を演算し(S−2)、この
定数cに基づいて、A相用とB相用との周波数に対応し
たデータ点を求め(S−3)、正弦波テーブルから夫々
A相用とB相用との出力(ak 、bk )を読み出し(S
−4)、これらを夫々出力する(S−5)。そして、D
/A変換器を介して電力増幅器200へ入力する(S−
51)一方、kを1インクリメント(S−6)する。以
上の演算はΔtの間で行い、再び、k=k+1で上記し
たS−1以下の演算処理および出力を行う。
【0107】すなわち、進行波型モータの駆動に供する
20kHZ 以上の正弦波をディジタル演算により生成す
ることができるため、得られる正弦波はアナログ生成、
あるいは矩形波をコイル等を通して正弦波を生成する従
来の方法に比べ比較にならない程理想的な2相正弦波を
得ることができ、例えば図1に示す第1の実施例に適用
すれば、その位置決めをより高精度に制御することがで
きる。
【0108】また、周波数の変更も即座に対応でき、例
えば進行波型モータにとって最適な周波数での駆動制御
も可能となり、進行波型モータの安定した駆動制御を行
うことがきる。
【0109】勿論、図6に示す第2の制御装置について
も適用することができることは言うまでもないことであ
り、上記した第1の実施例および第2の実施例を組み合
わせ、これらの回路を本実施例の高速ディジタル演算器
で形成しワンチップ化すれば、高精度の位置決め、良好
な操作性等のこれら実施例の有する特徴を小さな装置で
実現することができる。
【0110】上記した図9に示す第3の実施例では、駆
動回路、制御回路のワンチップ化という条件を外せば、
その他多くの実施例が構成できようが、ここでは一例を
示しておく。図11は、最も演算周波数の高い超音波振
動発生及び振幅変調演算を含めて一つの高速演算チップ
700及びソフトウェアモジュール701に負担させ、
その他制御演算、通信等に関する処理はもう一つの高速
演算チップ710及びソフトウェアモジュール711で
行う構成である。この様に複数の高速ディジタル演算器
を用いることにより、数十キロヘルツの振動波形の発生
及び制御演算に係わる計算負荷を低滅できる。
【0111】
【発明の効果】本発明によれば、進行波型モータの位置
決めにおいて、高速かつ精密な位置決め性能を得ること
が可能であり、しかもモータ自体の特性の変化やばらつ
きに対しても、一様かつ安定した性能を得ることができ
る。これによって、進行波型モータのアクチュエータと
しての高精度化、高速化の効果が得られる。
【0112】また、進行波型モータの連続的な正逆転が
可能となり、見かけ上の線形要素として扱えることを可
能とする。このことからまず、DCサーボモータ並みの
操作性が得られ、一般のサーボ技術との親和性が得られ
る。その結果、進行波型モータを含む系をフィードバッ
ク制御構成とすることができ、進行波型モータは、他の
モータにない低速域高トルク、大ホールディング等の特
徴が活かせ、高性能な位置決めアクチュエータとするこ
とができる。
【0113】さらに、ディジタル演算による進行波型モ
ータの駆動条件を高精度に満足させ質の良い駆動が可能
であることの他、操作量が振幅、位相差、共振周波数の
中から任意に且つ複数同時に選択、協調操作可能であ
り、従来では実現されなかった種々の振動特性に基づく
アクチュエータ動作が可能となる。また、ソフトウェア
化することによる利点はとりたてて云うまでもないが、
特に現状の進行波型モータ本体の振動特性上の課題であ
る製品間差異、種々のパラメータに対する経時的な特性
変動に対して、出荷時調整、運転時の適応調整を可能に
するあるいは容易にする効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例を示すブロック図。
【図2】従来の進行波型モータの制御装置を示す図。
【図3】振動体の共振特性を示す図。
【図4】本発明による進行波型モータの制御装置の第2
の実施例を示すブロック図。
【図5】第1の実施例の動作を説明する図。
【図6】図5の説明図に対応した位相面軌跡を示す図。
【図7】従来の進行波型モータの位置決め制御装置を示
す図。
【図8】図7に対応した位相面軌跡を示す図。
【図9】第3の実施例を示す図。
【図10】従来の進行波型モータの制御装置を示す図。
【図11】第4の実施例を示す図。
【図12】第3の実施例の動作を説明する図。
【図13】第3の実施例の入出力を示す図。
【図14】第3の実施例の動作を説明するフローチャー
ト。
【符号の説明】
1…位置目標発生器 2…位置制御器
3…速度目標生成器 4…速度制御器 5…スイッチ
6…電力増幅器 7…進行波型モータ 8…検出器 1
0…制御演算器 20…制御演算器 30…駆動回路 600…高速ディジタル演算器

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性体上に2相の定在波を発生させその
    合成として進行波を生成し駆動力を得る進行波型モータ
    の駆動制御系において、位置および速度制御演算を主体
    とする制御演算手段と、該制御演算手段の出力信号を受
    け非線形関数により進行波振幅指令と、2相定在波間位
    相差指令を出力する関数演算手段とを有し、該2個の関
    数演算手段出力は進行波型モータを駆動する2相交流電
    力を発生する駆動回路へ入力する構成であり、該制御演
    算手段の出力から該進行波型モータ出力である速度ある
    いは位置信号までが大域的線形特性即ち、停止であるゼ
    ロを中心として一方向の速度が正値で逆方向の速度が負
    値に対応する制御方法が可能であることを特徴とする進
    行波型モータの制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、駆動回路は、電力増
    幅器と振幅変調回路と可変移相回路と電力遮断回路とか
    らなり、第1の操作信号である進行波振幅指令と、第2
    の操作信号である2相定在波間の位相差指令、および第
    3の操作信号である進行波型モータへの出力電力遮断指
    令とを入力とすることを特徴とする進行波型モータの制
    御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、関数演算手段は、正
    逆の動作方向を示す正・負値を有する速度指令に関する
    信号を入力信号とし、この入力信号から速度の絶対値に
    比例する正の振幅指令値と、該入力信号の正・負値に応
    じて進行波の進行方向を連続的に逆転させる位相差に関
    する−90度から+90度の範囲を値域を有する位相差
    指令値とを出力することを特徴とする進行波型モータの
    制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、制御演算手段は、位
    置指令値、位置検出値および速度検出値を入力とし、連
    続値出力と2値出力とを出力し、該連続値出力は速度指
    令値に比例し、該2値出力値は、該位置指令値と該位置
    検出値との比較から得られる位置偏差量、と速度検出量
    とに基づいてモータの停止又は走行を指示する信号であ
    ることを特徴とする進行波型モータの制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は3において、関数演算手段
    は、不感帯を除去するためのバイアス値を加えられた関
    数により振幅指令値を出力し、零点近傍での動作を平滑
    化するための線形領域を有した関数に基づいて位相差指
    令値を出力することを特徴とする進行波型モータの制御
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項2において、電力増幅手段の直前
    段にモータ駆動信号の入力を遮断するスイッチ手段を設
    け、該制御手段は該検出手段からの位置検出情報と、位
    置目標値とに基づいて該スイッチ手段の接続・遮断を制
    御することを特徴とする進行波型モータの制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、制御手段は、スイッ
    チ手段を遮断した時点からの行き過ぎ量を予測し、次回
    の駆動停止を目標位置までの偏差が該行き過ぎ量予測値
    以下になったことを検出した時点で該スイッチ手段の遮
    断を行うことを特徴とする進行波型モータの制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、制御手段は、行き過
    ぎ量予測値を、位置決め動作毎に得られる実際の行き過
    ぎ量を用いて逐次変更することを特徴とする進行波型モ
    ータの制御装置。
  9. 【請求項9】 2相の定在波の合成により進行波を発生
    することにより駆動力を得る進行波型モータにおける該
    2相の定在波を形成するために出力する超音波の駆動信
    号を増幅する電力増幅器と、該2相の駆動信号を形成す
    る駆動回路部と、該進行波型モータの位置、速度の制御
    を行うために該駆動回路部を制御する制御回路部とを有
    する進行波型モータの制御装置において、 これら回路部の内、少なくとも該駆動回路部を駆動に供
    する超音波周波数を有する正弦波を十分に出力し得る高
    速ディジタル演算器により構成し、出力周波数、振幅、
    および位相差をディジタル処理により任意に可変すなわ
    ちこれらを操作量として使用可能としたことを特徴とす
    る進行波型モータの制御装置。
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