JPH05183924A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH05183924A
JPH05183924A JP3358748A JP35874891A JPH05183924A JP H05183924 A JPH05183924 A JP H05183924A JP 3358748 A JP3358748 A JP 3358748A JP 35874891 A JP35874891 A JP 35874891A JP H05183924 A JPH05183924 A JP H05183924A
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Nobuhiko Sakai
順彦 酒井
Yasuhiro Hashimoto
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 色の階調を落とすことなく色差信号のノイズ
の除去を可能にする画像処理装置の提供を目的とする。 【構成】 入力端子10から輝度信号Yと入力端子11
から色信号Cを供給する。色信号Cは、エッジ検出回路
13で画像境界を検出する。エッジ検出信号はエッジ領
域除去回路14に供給し、反転エッジ検出信号がエッジ
領域選択回路15に供給している。エッジ領域除去回路
14は、輝度信号Yを色信号Cの検出したエッジ領域外
の信号を領域分割回路16に送って領域分割し、領域内
平均化回路部18に送る。領域内平均化回路部18は、
入力端子17からのノイズ周期情報に基づき平均化を行
った色信号CA とエッジ領域選択回路15からの色信号
B を加算器19で加算している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力された画像信号に
画像処理を施して高品質の画像信号に出力させる場合、
例えば色信号の圧縮率が高く、歪が出易い画像信号に対
して用いて好適な画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】テレビカメラ、ビデオディスク及びスチ
ルカメラ等の映像ソースから静止画の1フレーム分の映
像信号を画像処理装置に入力し、この画像処理装置にお
いて上記入力映像信号に対して各種信号処理を施して所
望の印刷用画像信号を生成し、この印刷用画像信号をプ
リンタ等の印刷手段に供給して印刷を行うように印刷用
の静止画処理システムが開発されている。
【0003】このような静止画は、同じ画像が長時間衆
目に曝され輝度ムラ及び色ムラ等の画質劣化が動画に比
べて目立つ傾向があるため、このような画質劣化の原因
となる映像信号のノイズを除去する必要がある。従来の
画像のノイズ除去手法としては、先ず、単なるウィンド
ウ内の平均化及び空間周波数領域における低域通過フィ
ルタ(以下LPFと略す)等による平滑化の手法があ
る。
【0004】また、エッジ等画像の重要な情報を損なう
ことなく、映像信号のノイズを除去する手法として、選
択的局所平均化と微小振幅成分除去用の特殊処理が知ら
れている。上記選択的局所平均化とは、エッジまたは線
分を検出し、それらが存在しないドットだけについて平
均化を行う手法である。特に、汎用性を考慮して提案さ
れたものとしては、例えばCGIP,vol.9,No.4, pp.394-40
7, April 1979 においてエッジを保ったスムージング反
復によるノイズ除去及び局所的画素選択によるスムージ
ングがある。その他、特殊な対象物への専用オペレータ
的なものとして種々のアルゴリズムが提案されている。
【0005】微小振幅成分除去用の特殊処理とは、エッ
ジ及び線分等の大振幅の情報を保存し細かい信号のゆら
ぎを何らかの方法で吸収してしまう方法である。例え
ば、CGIP, vol.8, No.8, pp.121-126, Augusut 1978 に
提案されている方法は、ヒステリシス特性を作り、それ
によってノイズを吸収するヒステリシススムージング、
ウィンドウ内での中間値(メジアン)を出力するメジア
ンフィルタ及び入力信号の振幅に依存した座標系におい
て低域フィルタリングを行い低振幅成分だけを除去して
しまうEフィルタ等が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のノイ
ズ除去の方法は、細かい信号のゆらぎを画像の局所領域
において除去するものである。ところが、例えば静止画
像において建物の平面部や背景のように比較的広い範囲
で、かつ色の変化が少ないところで生じる色ムラ等のノ
イズは、映像信号のノイズが原因であるが、この映像信
号のノイズを除去することができなかった。
【0007】また、画像を圧縮、伸張した場合に生じる
複数のドットで構成するブロック的な領域に含まれるノ
イズ等は、従来のノイズ除去の方法で処理できず、出力
映像信号に残ってしまう。
【0008】これらの取り除けないノイズに対する画像
処理の方法として考案された方法は、上述した背景と建
物を例に説明すると、背景と建物のエッジ検出すること
で背景と建物の領域を分割し、それぞれの領域、すなわ
ち背景領域と建物領域の色信号を平均化して、平均化に
よる平均値でそれぞれの上記背景領域と上記建物領域を
塗り潰す方法がある。
【0009】しかしながら、上述したノイズ改善方法で
は、広い領域に亘って色信号が緩やかな変化を示す、例
えば色が少しずつ変化している部分を全く無視して全て
同一の一定色になってしまう。
【0010】そこで、本発明は上述の実情に鑑み、除去
すべき色信号のノイズがどの場所に存在していても色の
情報、すなわち色相や濃度(階調)の変化等を損なうこ
となく画像に生じているノイズだけを除去することがで
きる画像処理装置の提供を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像処理装
置は、映像信号を各信号成分毎にディジタル化してノイ
ズリダクションを行う画像処理装置において、上記映像
信号における色信号のレベルを検出して画像の境界を検
出するエッジ検出手段と、該エッジ検出手段からの出力
信号で上記映像信号成分の輝度信号で形成する画像領域
に対し上記エッジ領域外の領域の輝度信号レベルに応じ
て画像の境界を分割する領域分割手段と、該領域分割手
段からの輝度信号及び画像領域内に有する色信号のノイ
ズ周期よりも大きな複数の画素からなる最小平均化領域
を設定して1画素ずつ移動させながら信号処理が施され
ていない色信号に対して平均化処理を行う領域内平均化
手段と、上記エッジ検出手段からの出力信号を反転した
信号で色信号のエッジ領域だけを選択的に抜き出すエッ
ジ領域選択手段と、上記領域内平均化手段からの出力信
号と、上記エッジ領域選択手段からの出力信号を加算し
て出力する加算手段とを有してなることにより、上述し
た課題を解決する。
【0012】上記エッジ検出手段は、例えば差分型マス
クオペレータの一つである拡張ソーベルオペレータを用
いる。この拡張ソーベルオペレータは、S/N比が低い
画像に対して予め設定したある閾値以上の画素を検出す
ることでエッジ検出を行っている。
【0013】また、上記領域分割手段は、供給された輝
度信号に対して上記エッジ検出手段から供給される出力
信号により上記エッジ検出手段で検出された領域を除い
た領域をさらに反復領域合併法で分割している。上記反
復領域合併法は、例えば基準とする画素を設定し、この
画素のレベルに対して上下左右の4方向の画素のレベル
差が0、または±1の領域を合併し一つの領域とする方
法である。
【0014】上記領域内平均化手段は、例えば画像表示
した際に見える色ムラ等のノイズの周期を検出して供給
し、このノイズ周期に関する情報に応じて上記最小平均
化領域をノイズ周期より大きく設定して平均化を行い、
上記最小平均化領域内の全画素の色差信号の値を置換し
ている。
【0015】
【作用】本発明に係る画像処理装置は、映像信号を各信
号成分毎にディジタル化した信号の色信号に対してエッ
ジ検出を行い、上記映像信号成分である輝度信号の形成
する画像領域に対して色信号で検出されたエッジ領域外
の領域を1個以上の領域に領域分割して画像領域内に有
する色信号のノイズ周期よりも大きな複数の画素からな
る最小平均化領域を設定して1画素ずつ移動させなが
ら、信号処理が施されていない色信号に対して平均化処
理を繰り返し行い、上記平均化処理された出力信号と、
色信号のエッジ領域の出力信号を加算して出力すること
により、色信号のノイズを色の階調性を損なうことなく
除去する。
【0016】
【実施例】以下、本発明に係る画像処理装置の一実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0017】図1は色信号に含まれるノイズを低減させ
るための本発明の画像処理装置の概略的なブロック構成
を示す。映像信号を各信号成分毎にディジタル化してノ
イズリダクションを行う際に供給される映像信号は、入
力端子10、11を介してそれぞれ輝度信号Yと色信号
Cに分離した成分が供給される。
【0018】ここで、本実施例において特に、色信号
は、色差信号(R−Y),(B−Y)を対象としてい
る。また、この輝度信号Yと色差信号Cは、この画像処
理装置による画像処理に際して前処理としてブロック単
位平滑化回路12に設けた輝度信号前置処理回路121
と色差信号前置処理回路122でそれぞれ処理対象とな
る画素を中心に予め複数の画素で構成するブロック領域
毎に各信号レベルの平滑化を行って後段の画像処理装置
の各回路に供給している。
【0019】本発明に係る画像処理装置は、上記映像信
号における色信号のレベルを検出して画像の境界を検出
するエッジ検出手段であるエッジ検出回路13と、該エ
ッジ検出回路13からの出力信号で上記映像信号成分の
輝度信号で形成する画像領域に対し上記エッジ領域外の
領域の輝度信号レベルに応じて画像の境界を分割する領
域分割手段であるエッジ領域除去回路14及び領域分割
回路部16と、該エッジ領域除去回路14及び領域分割
回路部16からの輝度信号及び画像領域内に有する色信
号のノイズ周期よりも大きな複数の画素からなる最小平
均化領域を設定して1画素ずつ移動させながら信号処理
が施されていない色信号に対して平均化処理を行う領域
内平均化手段である領域内平均化回路部18と、上記エ
ッジ検出回路13からの出力信号を反転した信号で色信
号のエッジ領域だけを選択的に抜き出すエッジ領域選択
手段であるエッジ領域選択回路15と、上記領域内平均
化回路部18からの出力信号と、上記エッジ領域選択回
路15からの出力信号を加算して出力する加算手段であ
る加算器19とで構成している。
【0020】上記画像処理装置の構成に基づく動作につ
いて以下に示す各種の図面や上記図1を必要に応じて参
照しながら説明する。
【0021】先ず、上記ブロック単位平滑化回路12
は、上述した前処理としての輝度信号Yのレベルを平滑
化する輝度信号前置処理回路121と色信号Cのレベル
を平滑化する色差信号前置処理回路122で構成してい
る。上記ブロック単位平滑化回路12は、それぞれ後段
で行われる信号処理が効果的に行われるようにするため
に予め両信号レベルをそれぞれ一様にする平滑化処理を
施す。すなわち、本実施例で例えば1フレーム分の画像
(1画面)は、図2に示すように水平方向(X方向)に
768 ドット及び垂直方向(Y方向)に480 ドットで構成
されている。
【0022】上記1画面中の任意の画素に対してX方向
の座標をi、Y方向の座標をjで表すとすると、1画面
内の座標は(i,j)で表される。このX方向の座標i
は、0≦i≦767 、Y方向の座標jは、0≦j≦479 の
範囲で表される。従って、一般的に任意の画素Pの座標
(i,j)に隣接する画素Qの座標は(i+1,j)と
表せる。上記任意の画素Pは、例えば8ビットの輝度信
号Yのデータ及びそれぞれ2個の8ビットの色差信号
(R−Y),(B−Y)のデータが割り当てられてい
る。
【0023】上記輝度信号前置処理回路121は、図3
(A)に示すように、画像処理対象とする画素Pを中心
に3×3ドット単位のブロックに切出して、このブロッ
クを構成する9個の輝度信号Yの画素の平均値を上記画
素Pの輝度信号Yの値とする。同様に、図3(B)に示
すように、隣接する画素Qの輝度信号Yの値も画素Qを
中心に切出したブロックに含まれる3×3ドットの平均
値で表している。1画面の全画素に対して上述した平滑
化を行っている。輝度信号前置処理回路121は、この
平滑化された各画素の輝度信号の値を上記エッジ領域除
去回路14に供給している。
【0024】また、上記色差信号前置処理回路122
は、図4に示すように、画像処理対象とする画素Pを中
心に3(X方向)×5(Y方向)ドット単位のブロック
に切出して、このブロックを構成する15個の色差信号
(R−Y),(B−Y)の画素の平均値をそれぞれ別個
に計算して上記画素Pの色差信号(R−Y),(B−
Y)の値とする。色差信号前置処理回路122は、この
平滑化された各画素の色差信号の値を上記エッジ検出回
路13に供給している。
【0025】上記エッジ検出回路13は、供給される色
差信号Cに関して1画面内のエッジ部、すなわち色の変
化の大きな部分を検出する回路である。本実施例におい
てエッジ検出回路13は、主に局所的な濃度変化を検出
する目的で設計された差分型マスクオペレータの一つで
ある拡張ソーベル(Sobel)オペレータを使用する。上記
拡張ソーベルオペレータは、線形1階差分のソーベルオ
ペレータをS/N比が低い画像に適用できるように改善
したオペレータである。
【0026】先ず、簡単のためソーベルオペレータにつ
いて図5に示す画素毎に異なる重み係数の対応関係を参
照しながら説明する。1画面内の任意の座標(k,l)
における色差信号(R−Y),(B−Y)の値をそれぞ
れf1(k,l)及びf2(k,l)として表す。ま
た、処理対象とする画素Pの座標は(i,j)とする。
【0027】このときソーベルオペレータによる色差信
号(R−Y)について、画素Pに関するX方向のエッジ
信号f1X (i,j)及びY方向のエッジ信号f1
Y (i,j)は、 f1X (k,l)=f1(i+1,j-1)+2f1(i+1,j)+f1(i+1,j+1) -f1(i-1,j-1)-2f1(i-1,j)-f1(i-1,j+1)・・・(1) f1Y (k,l)=f1(i-1,j+1)+2f1(i,j+1)+f1(i+1,j+1) -f1(i-1,j-1)-2f1(i,j-1)-f1(i+1,j-1)・・・(2) と表される。
【0028】同様に、色差信号(B−Y)について画素
Pに関するX方向のエッジ信号f2X (i,j)及びf
Y (i,j)もf2(k,l)を用いて表現される。
すなわち上記ソーベルオペレータは、処理対象とする画
素Pを中心として3×3ドット毎のブロックに切出す
と、X方向及びY方向についてそれぞれ図5(A)及び
図5(B)に示す9個の重み係数(0、±1又は±2)
が座標に対応してかけて表されている。
【0029】さらに、画素Pの色差信号(R−Y),
(B−Y)についてのエッジ信号f1(i,j)及びf
2(i,j)は、それぞれ f1(i,j)={f1X (i,j)2+f1Y (i,j)21/2 ・・・(3) f2(i,j)={f2X (i,j)2+f2Y (i,j)21/2 ・・・(4) と定義している。
【0030】本実施例では、上記エッジ信号f1(i,
j)及びf2(i,j)の2乗和を計算して、上記2乗
和がある閾値以上の値を有する画素をエッジとしてみな
している。
【0031】より具体的に図6に示すエッジ検出対象と
なる画像において色差信号(R−Y)を例に挙げて説明
する。図6(A)は、あるY方向のエッジラインELを
中心として左側の画素の値が1、右側の画素の値が20
0であると仮定する。前記式(1) よりf1X (i,j)
の値は、上記エッジラインELを挟む2列の画素ライン
で796となる。一方、他の画素はゼロになる。
【0032】また、前記式(2) を用いて計算すると、f
Y (i,j)の値は、どの画素についてもゼロにな
る。従って、前記式(3) によって定義されるエッジ信号
f1(i,j)の値は、f1X (i,j) の値で表されて図6
(B)に示すように図6(A)のエッジラインELを挟
む2列の画素からなるエッジ部分EP1でのみ796と
なり、他の領域はゼロになる。この場合、色差信号(B
−Y)について全画素の値が同一と仮定すると、エッジ
信号f2(i,j)の値は全画素についてゼロになる。
このため、上記エッジ信号f1(i,j)及びf2
(i,j)の2乗和を計算すると、図6(B)に示した
エッジ部分EL1の領域だけ値を有し、予め設定した閾
値を越えることになる。従って、上記閾値を越えたエッ
ジ部分EL1は、エッジとして検出されることになる。
【0033】このように図6(A)と図6(B)とを対
比して明らかなようにソーベルオペレータによるエッジ
検出する場合、上記エッジラインELを含む所定幅の領
域がエッジ部分として検出される傾向にある。
【0034】また、本実施例では、実際に上記ソーベル
オペレータに代わって拡張ソーベルオペレータを使用し
ている。この拡張ソーベルオペレータは、処理対象とな
る画素Pに関するX方向のエッジ信号を求める色差信号
(R−Y)について図7(A)に示す処理対象の画素P
を中心として5(X方向)×3(Y方向)ドットのブロ
ック単位で切出して、15個の画素についてそれぞれ重
み係数(0、±1又は±2)を対応させている。一方、
Y方向のエッジ信号を求めるために図7(B)に示す3
(X方向)×5(Y方向)ドットのブロック単位で切出
して、15個の画素についてそれぞれ重み係数(0、±
1又は±2)を対応させている。このようにして上記X
方向のエッジ信号と上記Y方向のエッジ信号との2乗和
の平方根を計算して拡張ソーベルオペレータによる色差
信号(R−Y)についてのエッジ信号が求められる。同
様にして拡張ソーベルオペレータによる色差信号(B−
Y)に関するエッジ信号も求められる。
【0035】この拡張ソーベルオペレータによれば、演
算対象となるブロックの画素数がそれぞれの色差信号に
応じて3から5に増加していることから、エッジ検出さ
れる領域の幅が広くなる傾向がある。例えば図6(A)
に示した画像に対して拡張ソーベルオペレータを作用さ
せると、検出されるエッジ部は、ソーベルオペレータを
作用させたときの図6(A)に示すエッジラインELを
中心に挟む2列の画素より広い4列の画素よりなる部分
EL2になる。この拡張ソーベルオペレータによれば入
力画像のS/N比が低い場合でもエッジ部を確実に検出
することができる。
【0036】このような方法で本実施例のエッジ検出回
路13は、色差信号によってエッジ検出を行って検出し
たエッジ部の画素の座標が必要か否かを示すレベルをエ
ッジ領域除去回路14及びエッジ領域選択回路15にそ
れぞれ供給している。ここで、上記エッジ領域除去回路
14と上記エッジ領域選択回路15の制御動作は、後述
するようにエッジ領域を除去した領域を用いる場合とエ
ッジ領域を用いる場合とこれらの回路の制御動作は全く
逆であるから、この場合、上記エッジ領域選択回路15
への供給する座標データに対応するレベルは、エッジ領
域除去回路14への制御信号のレベルを反転させた信号
になる。
【0037】エッジ領域除去回路14は、輝度信号前置
処理回路121から供給される平滑化された輝度信号Y
を入力している。この輝度信号Yは、供給される制御信
号に応じてエッジ領域除去回路14の動作が行われて全
画面領域内のエッジ部分を除いた輝度信号が領域分割回
路部16に供給される。
【0038】また、上記エッジ領域選択回路15は、入
力端子11を介して入力された何ら画像処理を施されて
いない色差信号Cを入力している。エッジ領域選択回路
15は、エッジ領域の色差信号のみを通過させる回路で
ある。このエッジ領域選択回路15からの出力信号は、
加算器19の一端側に供給する。上記エッジ部分以外の
領域の信号レベルは、全てゼロレベルにしている。
【0039】ところで、上記エッジ検出回路13は上述
したように色差信号Cの変化だけでエッジ検出を行って
いるため、本来の画像中にエッジ部分が含まれているに
もかかわらずエッジとして検出されない場合がある。こ
のようにエッジとして検出されない部分は、ほとんど輝
度信号Yでの変化が明瞭な場合である。このことより上
記領域分割回路部16は、1画面の内で上記エッジ検出
回路13で検出されたエッジ領域を除く画面領域を輝度
信号Yのレベルに応じて1個または複数の領域に分割す
る。分割の方法は、例えば反復領域合併法を使用する。
【0040】領域分割回路部16において行われる反復
領域合併法について図8に示す領域分割の一例を参照し
ながら具体的に説明する。分割対象となる画面は簡単に
理解されるようにするため画素を15×9ドットで1ブ
ロック単位として用いる。また、図8に示す画面の斜線
部EPは、色差信号Cで検出されたエッジ領域を示す。
図8に示す画面において上記エッジ領域を除く各画素内
に示す数値は、輝度信号Yのレベルを示している。
【0041】この場合、先ず、図8において右上端の輝
度信号レベル10の画素P1を基準に上下左右の4方向
に隣接する画素に対して相互の輝度信号Yのレベル差が
0、又は±1の画素を有する領域を合併した同一の領域
としてまとめる。図8における上記画素P1を基準にし
た合併領域R1は、領域を示す領域ラインRL1で区切
られた領域になる。次に、上記領域ラインRL1に隣接
する画素の中で最上部に位置する画素P2のレベル12
を基準にして同様に上下左右の4方向に隣接する画素に
対して相互の輝度信号Yのレベル差が0、又は±1の画
素を有する領域を合併した同一の領域をR2として求め
ている。この領域R2は、領域ラインRL1、領域RL
2及びエッジ部EPのラインで囲まれた領域になる。
【0042】このようにして輝度信号Yのレベルに応じ
て画面を分割すると、図8に示す画面はそれぞれ図8に
示す太い実線で領域が区切られる。図8の画面は、上述
した領域区分の関係を用いて各領域に画面分割すると、
図9に示す領域R1〜R9まで9つに分割される。
【0043】上記領域分割回路部16は、上述した手順
に従って分割した領域の情報を領域内平均化回路部18
に供給している。この領域内平均化回路部18は、入力
端子11を介して何ら信号処理を受けていない色差信号
Cと入力端子17を介して除去すべきノイズの周期情報
NRIが入力されている。
【0044】領域内平均化回路部18は、供給された輝
度信号Y及び色差信号Cに対して後述するノイズの周期
に応じて分割された領域内のレベルを用いて領域内のレ
ベルの平均化を行っている。より具体的な画像の領域内
平均化について図10に示す画像をを参照しながら説明
する。
【0045】画像30は、後述するモニタ上で視覚的に
とらえたものである。この画像30は、後方の広い背景
31を設けて画面中央部に人物32を配している。本発
明の画像処理回路において、上記領域内平均化回路部1
8の平均化処理を行う以前の信号の画像は、上記領域分
割回路部16での輝度信号Yの領域分割によって先ず、
大きな領域の区分を成す背景31と人物32の領域に分
割され、さらに、人物32の領域内を分割して頭髪3
3、顔34、首35及び体36の4つに分割されてい
る。
【0046】次に、図10に示した画像30の要部拡大
した図11を参照しながら説明する。この図11は、要
部拡大することによって例えば上記背景31の中にノイ
ズ40が部分的に含まれているのがモニタ上で確認され
た。また、この画面30の背景31は画面上方31aか
ら画面下方31bに向かって色差信号が徐々に変化して
いる。
【0047】ここで、上記背景31の左上隅の1画素P
U と背景31の左下隅の1画素PD の色差信号の値を例
に挙げてみる。上記画素PU の色差信号は(R−Y)=
“120”、(B−Y)=“80”であった。また、上
記画素PD の色差信号はそれぞれ(R−Y)=“8
5”、(B−Y)=“80”であった。単純に、これら
の値を用いて従来から行われている上記背景31の領域
内の平均化を行うと、色差信号(R−Y)は、レベル
“120”とレベル“85”を平均してレベルは“10
2.5”になる。上記領域31の色差信号(R−Y)の
平均レベルは四捨五入するとレベル“103”になる。
【0048】もう一方の色差信号(B−Y)は、レベル
“80”になる。このように領域内平均化回路部18
は、画素PU と画素PD に存在した色差信号(R−Y)
のレベル差35を略々半分のレベル差=“17”に減じ
てしまう。上述したようにこの画像30の背景31に含
むノイズ40は、平均化処理によってなくなるが、元来
画像30が有していた色のなだらかな階調性を失われて
しまう。
【0049】上述した色差信号の階調性を損なうことな
く、上記ノイズ40を除去する方法として本発明の画像
処理装置は、上記領域内平均化回路部18で入力端子1
7を介して入力される画像内に現れるノイズの周期TN
を入力してこのノイズ周期をTN を基にノイズが占める
画素領域42を含む最小平均化領域RMAV として設定す
る。さらに、背景画面31のノイズ40の一つを要部拡
大すると図12に斜線で示す画素領域40aが現れる。
ここで、示す格子領域41は、モニタの1画素を示す。
この画素領域40aは、例えば最大縦方向に6画素、最
大横方向に8画素の48画素にノイズを有していること
が判明した。ノイズを有する画素は、最大6×8画素=
48画素の大きさをもつことから、色差信号を平均化す
るための最小平均化領域RMAV は、縦方向及び横方向共
に10画素ずつを有する100画素に設定している。
【0050】上記領域内平均化回路18において、図1
3に示す画面30内の格子領域は、前記した図17の格
子領域40aと同じ1画素を示している。図13に示す
最小平均化領域RMAV は、2×2=4画素としている。
この最小平均化領域RMAV が移動する場合移動前の最小
平均化領域RMAV は破線で表し、移動後の最小平均化領
域RMAV は実線で示す。例えば最小平均化領域RMAV
左上隅を起点とする矢印Aで2×2画素の最小平均化領
域RMAV の移動方向を示すならば、横方向の移動は移動
パターン(a)、縦方向の移動は移動パターン(b)及
び斜め下方向への移動は移動パターン(c)で示す通り
1画素ずつ移動させる。
【0051】上記最小平均化領域RMAV において移動の
基準位置を示す左上隅の画素に注目すると上記最小平均
化領域RMAV は、図13に示す矢印Aの軌跡が示すよう
に平均化の処理を行う際に1画素ずつ上下左右にずらし
て一度通過した画素を通らないように効率よく走査す
る。この現在の上記基準位置を含む最小平均化領域R
MAV の画素の色差信号は、各画素が有する色差信号のレ
ベルを平均化した平均値ですべて置換される。
【0052】このような基準画素に基づき各画素を走査
しながら、最小平均化領域RMAV 内の画素の値で平均化
したレベル値の置換処理を1つの分割された領域全体に
対して行う。
【0053】図14は、背景画像31の領域内に斜線で
示すエッジ部43を含んで基準画素を1画素ずつ走査し
た上記最小平均化領域RMAV (図14の場合5×5画素
にしている)が上記エッジ部43の領域とオーバーラッ
プした場合を示すものである。このように最小平均化領
域RMAV 内にエッジ部43を含んだ場合、この領域R
MAV の色差信号の平均値は、上記エッジ部43を除いた
最小平均化領域RMAV 内の領域44だけを用いて算出し
ている。
【0054】領域内平均化回路部18は、分割領域内に
おいて輝度信号Yを用いてエッジと判別された領域の色
差信号の値をゼロとして最小平均化領域RMAV を1画素
ずつ走査した領域毎に算出した新たな色差信号を前記加
算器19の他端側に供給している。
【0055】上記加算器19は、領域内平均化回路部1
8で平均化されたエッジ領域を含まない新たな色差信号
A と前述したエッジ領域選択回路15からのエッジ領
域を含む色差信号CB を加算して和信号CC を生成す
る。従って、上記和信号である色差信号CC は、例えば
上記図9に示した画面においてエッジ部EPを除く各領
域R1〜R9毎に平均化された色差信号と検出されたエ
ッジ部EPの画素の色差信号となる。
【0056】図1に示す画像処理装置において入力端子
10を介して供給された輝度信号Yは出力端子20を介
してそのまま出力される。また、入力端子11を介して
供給された色差信号Cは出力端子21を介して色差信号
C を出力する。
【0057】なお、本実施例において色信号Cは、色差
信号(R−Y)、(B−Y)としてこの画像処理に伴う
信号処理を行う説明を行ったが、色信号Cは上記色差信
号(R−Y)、(B−Y)に限定されるものでなく、例
えば色の各コンポーネント信号である3原色RGBを用
いてもよく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構
成を採り得ることは明らかである。
【0058】このように構成することにより、本発明に
係る画像処理装置は色差信号のエッジ変化の激しい部分
を検出してこの領域の色差信号についてはそのまま用
い、この上記色差信号レベルの変化の激しいエッジ部分
を除く領域については輝度信号Yのレベルに応じて画面
をより小さな領域に分割してこの各分割領域に対して色
差信号にのっているノイズを色差信号が本来有している
色の階調性も損なうことなく平均化して確実に除去す
る。また、画像処理装置は、効率的に上記色差信号のノ
イズを除去するため、発生する周期性を有するノイズの
最大周期よりも大きく、かつ各分割領域の大きさよりも
小さい領域を最小平均化領域として設けて画面を1画素
ずつ走査して平均化を行うことによって、例えば静止画
映像信号(ビデオ信号)のノイズが階調性を損なうこと
なく除去される。このため、この画像処理装置は、画像
処理装置から出力される静止画信号を用いて印刷される
カラー静止画の画質を向上させることができる。この色
差信号のノイズが除去された静止画映像信号はこの他の
印刷以外の種々の分野の装置や用途に用いることができ
る。
【0059】次に、本発明の画像処理装置を用いて電送
されてきた静止画の映像信号を処理して新聞等の紙面に
掲載する写真として印刷させるための映像信号を生成す
る画像処理システムに用いたより具体的な例を挙げて参
照しながら説明する。
【0060】図15は、上記画像処理システム全体のの
概略構成を示すブロック図である。この画像処理システ
ム50は、被写体を撮影して撮影した映像を電送する例
えば移動可能な撮影電送部51と、上記撮影電送部51
から電送されたデータを再生及び画像処理を行う電送先
に設置されている画像処理部52及び上記画像処理部5
2から出力される印刷用データを基にカラー印刷を行う
カラー印刷処理部55で構成している。
【0061】上記画像処理システム50の各部について
順次説明すると、先ず、上記撮影電送部51は、ビデオ
カメラ等の撮影装置511、上記撮影装置511で撮影
した映像を再生する映像再生装置512及び映像再生装
置512で撮影した映像の中から1画面(1フレーム分
のカラー映像信号)を選択して電話回線、あるいは通信
衛星等の伝送路を介して送信する静止画電送装置513
で構成している。上記静止画電送装置513は、例えば
電送によって画質劣化が発生しないように映像信号をデ
ィジタルデータにし、符号処理等が施されたディジタル
データの電送を行って上記画像処理部52にディジタル
画像データを供給している。
【0062】上記画像処理部52は、少なくとも静止画
受信機521、受信画像データの表示モニタ522、本
発明の画像処理装置を含む画像処理部53及びコンソー
ル部54を有して構成され、この他に例えばビデオディ
スク装置、ビデオテープレコーダ(VTR)及びテレビ
ジョン(TV)等からの静止画信号をソースとする静止
画供給装置523も有している。
【0063】上記静止画受信機521は、伝送路を介し
て供給される画像データをデコードして映像信号を上記
表示モニタ522に供給すると共に、映像信号を輝度信
号Yと色差信号Cに分離したいわゆるY/C分離信号を
それぞれホストコンピュータである画像処理部53に送
っている。上記Y/C分離信号は、1フレーム分の輝度
信号Y及び色差信号C、即ち(R−Y)、(B−Y)で
ある。これらのY/C分離の信号処理は、自動的に(ま
たは手動操作によって)行われている。この色差信号
(R−Y)、(B−Y)は、共に加色混合による3原色
で表されている。また、画像処理部53は、上記静止画
供給装置523から供給される信号もまたY/C分離の
形式にされた信号を入力している。
【0064】上記画像処理部53は、前述したように供
給された輝度信号Y及び色差信号Cを記憶、画像処理を
行い、さらに画像処理された信号を印刷用として用いる
ことのできる映像信号に信号処理して出力信号シアン
C、マゼンタM、イエローY及びブラックK(以下各色
成分をCMYKと略して表示する)を出力する機能を有
している。また、この画像処理部53は、上記静止画受
信機521、表示モニタ522、コンソール54及び静
止画供給装置523の画像処理部52の動作を管理する
ホストコンピュータの役割も担っている。
【0065】上記コンソール54は、制御用ディスプレ
イ541、キーボード542、マウス543及び画像処
理した画像をモニタする処理画像モニタ544等で構成
している。オペレータは、このコンソール54内の処理
画像モニタ544を見ながら、キーボード542やマウ
ス543を介して制御用ディスプレイ541で確認作業
を行って画像処理部53内の各部の各種動作を制御す
る。
【0066】画像処理部53は、上述したように色差信
号から知られる3原色RGBのデータに対して補色関係
にある印刷に用い得るデータとしてCMY及びKの色信
号を生成してカラー印刷処理部55に供給する。
【0067】カラー印刷処理部55は、入力された印刷
用CMYKデータに応じたカラー印刷を例えば印刷原稿
として出力させると、新聞社等のように緊急性を要求さ
れる分野での紙面編集システム等に組み込むことによっ
て有効に利用することができる。
【0068】さらに、この画像処理システム50で用い
られている画像処理部53の構成及びその動作について
図16に示す概略的なブロック構成を参照しながら説明
する。図16に示す画像処理部53は、各種制御プログ
ラムを記憶保持しているROM531、前記静止画受信
機521等からの供給される画像データを逐次記憶する
例えばハードディスク等の入力画像メモリ532、中央
処理ユニット(以下CPUと略す)533、印刷用画像
データを記憶する出力画像メモリ534及び入力端子6
0を介して入力される画像データや出力端子61を介し
て出力される印刷用CMYKデータ及びコンソール54
からの相互に入出力される制御信号の入出力等を行う入
出力インターフェース535で構成する。
【0069】上記CPU533は、ROM531に書き
込まれている動作プログラムに基づいて上記コンソール
54から供給される制御信号に応じて各構成部分の動作
制御を行うシステム制御部533a、各種演算を行う演
算処理部533b及び供給される画像データや演算処理
データ等の作業データを一時格納するワーキングメモリ
(主記憶装置)533cからなる。また、入出力信号用
のデータバス536は、上記入出力インターフェース5
35を介して各部に供給される信号線の数をなるべく少
なくするために用いている。
【0070】この画像処理部53に入力された映像信号
は、通常、入力と同時に自動的に入力画像メモリ532
にデータバス536を介して供給し記憶されていく。C
PU533は、必要に応じて入力された画像データを入
力画像メモリ532から読み出して後述する図17に示
すフローチャートに沿って画像処理を行っている。
【0071】この画像処理が終了した段階で輝度信号Y
とノイズ除去が施された色差信号CC より形成される映
像信号は、印刷用のCMYKよりなる画像データに変換
される。この印刷用のCMYKデータは、自動的、また
はコンソール54からの操作によって出力画像メモリ5
34から入出力インターフェース535、出力端子61
を介して出力される。
【0072】この画像処理における手順について図17
に示すフローチャートを参照しながら説明する。コンソ
ール54から供給される制御信号に応じてステップS1
0でROM531の動作プログラム中の画像処理プログ
ラムが起動して処理動作を開始する。ステップS11で
先ず、CPU533は、画像処理対象となる画像データ
を入力画像メモリ532から上記ワーキングメモリ53
3cにロードする。
【0073】ステップS12でコンソール54の制御用
ディスプレイ541に各種処理内容を表示した画像処理
制御用画面を例えばメニュー形式で表示する。ステップ
S13で上記メニューの中から実行すべき処理内容を選
択してコンソール54内のキーボード542、またはマ
ウス543から選択項目を入力することにより処理内容
が決定する。このステップS13での処理選択に応じて
処理が分岐する。
【0074】ステップS13において画像変換処理が選
択された場合、ステップS14に進む。ステップS14
では、入力された原画像の拡大縮小、中心位置の変更、
回転及び画サイズの変更等を行う。この画像変換処理が
終了したならば、ステップS18に進む。
【0075】ステップS18で処理した画像データを処
理画像モニタ544に供給して表示させる。
【0076】ステップS13においてノイズリダクショ
ンが選択された場合、ステップS15に進む。ステップ
S15では、前述した色差信号の階調性を保持したま
ま、色差信号にのっているノイズ等を周囲の画素のデー
タを基に平均化することによってノイズリダクションを
画面全体に対して行う。このノイズリダクションが終了
したならば、ステップS18に進む。
【0077】ステップS18で処理した画像データを処
理画像モニタ544に供給して表示させる。
【0078】ステップS13において輝度調整が選択さ
れた場合、ステップS16に進む。ステップS16で
は、例えば極端に明るい画像や極端に暗い画像に対して
適正な輝度の範囲内に抑える等の調整を画面の領域を選
択しながら行う。この輝度調整が終了したならば、ステ
ップS18に進む。ステップS18で処理した画像デー
タを処理画像モニタ544に供給して表示させる。
【0079】ステップS13においてシャープネスコン
トロールが選択された場合、ステップS17に進む。ス
テップS17では、例えば低コントラストの画像のエッ
ジ像の立ち上がり特性を視覚的に改善する等の処理を選
択した領域に対して行う。このシャープネスコントロー
ルが終了したならば、ステップS18に進む。ステップ
S18で処理した画像データを処理画像モニタ544に
供給して表示させる。
【0080】ステップS13の処理選択に応じた各種の
画像処理を行う。上述したように選択された画像処理に
ついてそれぞれ並列的に記したが、これらのステップの
画像処理を直列的に順次実行させてもよい。また、ステ
ップS13における画像処理の選択項目は、上記した画
像処理だけに限定されるものでないことは明らかであ
る。
【0081】ステップS18では、オペレータが確認で
きるように画像処理が施された処理画像を上記処理画像
モニタ544に表示させて、ステップS19に進む。ス
テップS19において他の画像処理をさらに行うかどう
か判断している。他の画像処理を継続する場合、オペレ
ータは画像処理が終了していないとして画像処理操作を
選択するステップS13に戻る。また、画像処理を終了
してもよいと判断した場合、ステップS20に進む。
【0082】ステップS20では、必要な画像処理をす
べて終了した段階で、輝度信号及び色差信号で形成され
る映像信号を印刷用CMYKデータに変換する。上記画
像処理が終了した映像信号は、加色混合によってカラー
表示される系であるから、印刷する場合の減色混合によ
るカラー表示系に変換しなければならない。加色混合の
表示系のコンポーネント信号に対して補色の色を出力す
る変換を行って印刷用画像データを生成する。
【0083】ステップS21で上記印刷用CMYKデー
タを出力画像メモリ534に供給して書き込む。また、
前述したように出力画像メモリ534内に格納した印刷
用の画像データは、ROM531に書き込まれている動
作プログラムに応じて自動的に、あるいはオペレータに
よるコンソール54の操作によって入出力インターフェ
ース535、出力端子61を介して出力する。この出力
が終了後ステップS22に進む。
【0084】ステップS22でこの一連の画像処理を終
了する。画像処理システム50における画像処理部52
は、画像処理したデータを印刷用に変換して印刷用CM
YKデータをカラー印刷処理部55に供給する。上記カ
ラー印刷処理部55は供給された印刷用画像データから
必要とする1画面のカラー印刷を実行する。
【0085】画像処理システム50は、このような構成
により遠く離れた取材地において撮影した決定的な瞬間
の映像を電話回線や衛星回線を介して迅速に印刷原稿と
して供給することができ、色差信号にのっているノイズ
だけを除去して階調性を有したままの撮影時の映像信号
に近い高品質な印刷を出力させることができる。
【0086】また、画像処理装置の処理速度が向上すれ
ば、上記静止画のみに停まらず、動画に対してもこの画
像処理装置は、ノイズリダクションを適用することがで
きるのことは明らかであり、動画の映像信号の画質改善
も行える利点がある。このように本発明は、上述した実
施例に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲で種々の構成を採ることができることは明らかで
ある。
【0087】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の画像処理装置によれば、映像信号を各信号成分毎に
ディジタル化してノイズリダクションを行う画像処理装
置において、上記映像信号における色信号のレベルを検
出して画像の境界を検出するエッジ検出手段と、該エッ
ジ検出手段からの出力信号で上記映像信号成分の輝度信
号で形成する画像領域に対し上記エッジ領域外の領域の
輝度信号レベルに応じて画像の境界を分割する領域分割
手段と、該領域分割手段からの輝度信号及び画像領域内
に有する色信号のノイズ周期よりも大きな複数の画素か
らなる最小平均化領域を設定して1画素ずつ移動させな
がら信号処理が施されていない色信号に対して平均化処
理を行う領域内平均化手段と、上記エッジ検出手段から
の出力信号を反転した信号で色信号のエッジ領域だけを
選択的に抜き出すエッジ領域選択手段と、上記領域内平
均化手段からの出力信号と、上記エッジ領域選択手段か
らの出力信号を加算して出力する加算手段とを有してな
ることにより、本来有している色の階調表現を全く損な
うことなく、色差信号に含まれるノイズを除去すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理装置における概略的なブ
ロック構成の一実施例を示す回路図である。
【図2】1フレーム分の画像(1画面)の水平方向(X
方向)及び垂直方向(Y方向)ドット構成を示す模式的
な図である。
【図3】輝度信号に対して画像処理対象の画素を中心に
ブロック単位毎に切出した画素のレベルで平均値を算出
する場合の画素の構成を示す図である。
【図4】色差信号に対して画像処理対象の画素を中心に
ブロック単位毎に切出した画素のレベルで平均値を算出
する場合の画素の構成を示す図である。
【図5】エッジ検出において画素毎に異なるX方向用と
Y方向用の重み係数の対応関係を示す図である。
【図6】エッジ検出対象となる画像に対してソーベルオ
ペレータを作用してエッジ検出する際の説明に用いた画
面の一部を示す図である。
【図7】エッジ検出対象となる画像に対して作用させる
拡張ソーベルオペレータの作用して画素毎に異なるX方
向用とY方向用の重み係数の対応関係エッジ検出した場
合の一例を示す図である。
【図8】画面の領域分割において画面を信号レベルに応
じて領域分割する方法を説明する図である。
【図9】図8に示した領域分割によって分割された画面
の領域を示す図である。
【図10】より具体的な表示画面において領域分割され
る各領域を示す図である。
【図11】図10に示した表示画面を要部拡大した図で
ある。
【図12】画面に現れるノイズに対して最小平均化領域
の設定についての説明に供する図である。
【図13】最小平均化領域の1画素ずつ移動させる場合
の一例を示す図である。
【図14】最小平均化領域がエッジ部分とオーバーラッ
プした状況を示す図である。
【図15】本発明の画像処理装置を内蔵した画像処理シ
ステムの概略的なブロック構成を示す図である。
【図16】図15に示した画像処理システム内の画像処
理部の構成を示す概略的なブロック図である。
【図17】画像処理システム内の画像処理部の動作を説
明するフローチャートである。
【符号の説明】
10、11、17・・・・・・・入力端子 12・・・・・・・・・・・・・ブロック単位平滑化回
路 13・・・・・・・・・・・・・エッジ検出回路 14・・・・・・・・・・・・・エッジ領域除去回路 15・・・・・・・・・・・・・エッジ領域選択回路 16・・・・・・・・・・・・・領域分割回路部 18・・・・・・・・・・・・・領域内平均化回路部 19・・・・・・・・・・・・・加算器 20、21・・・・・・・・・・出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 9/79 H 9185−5C

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像信号を各信号成分毎にディジタル化
    してノイズリダクションを行う画像処理装置において、 上記映像信号における色信号のレベルを検出して画像の
    境界を検出するエッジ検出手段と、 該エッジ検出手段からの出力信号で上記映像信号成分の
    輝度信号で形成する画像領域に対し上記エッジ領域外の
    領域の輝度信号レベルに応じて画像の境界を分割する領
    域分割手段と、 該領域分割手段からの輝度信号及び画像領域内に有する
    色信号のノイズ周期よりも大きな複数の画素からなる最
    小平均化領域を設定して1画素ずつ移動させながら信号
    処理が施されていない色信号に対して平均化処理を行う
    領域内平均化手段と、 上記エッジ検出手段からの出力信号を反転した信号で色
    信号のエッジ領域だけを選択的に抜き出すエッジ領域選
    択手段と、 上記領域内平均化手段からの出力信号と、上記エッジ領
    域選択手段からの出力信号を加算して出力する加算手段
    とを有してなることを特徴とする画像処理装置。
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