JPH05182179A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH05182179A JPH05182179A JP3360322A JP36032291A JPH05182179A JP H05182179 A JPH05182179 A JP H05182179A JP 3360322 A JP3360322 A JP 3360322A JP 36032291 A JP36032291 A JP 36032291A JP H05182179 A JPH05182179 A JP H05182179A
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- Japan
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- magnetic
- recording medium
- magnetic layer
- magnetic recording
- powder
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 磁性層の厚みが薄いにもかかわらず低周波数
帯域の再生出力が高く、かつ遮光性の良好な磁気記録媒
体を提供する。 【構成】 磁気記録媒体の磁性層に、少なくとも表面が
炭化鉄であり、好ましくはHc800〜1100Oe、σ
s85〜115emu/g 、軸比5〜15、平均長径0.1
〜0.5μm 、BET値35〜65m2/gの磁性粉末を含
有させ、磁性層の厚みを0.5〜2.0μm として、9
00nmの波長の光透過率を0.1%以下とする。
帯域の再生出力が高く、かつ遮光性の良好な磁気記録媒
体を提供する。 【構成】 磁気記録媒体の磁性層に、少なくとも表面が
炭化鉄であり、好ましくはHc800〜1100Oe、σ
s85〜115emu/g 、軸比5〜15、平均長径0.1
〜0.5μm 、BET値35〜65m2/gの磁性粉末を含
有させ、磁性層の厚みを0.5〜2.0μm として、9
00nmの波長の光透過率を0.1%以下とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種磁気テープ等の塗
布型の磁気記録媒体に関する。
布型の磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体に使用する磁性粉末のう
ち、代表的なものは針状酸化鉄である。しかし、これの
みでは磁気記録の高密度化に対処できず、さらに、高保
磁力、高飽和磁化の磁性材料が種々開発されている。
ち、代表的なものは針状酸化鉄である。しかし、これの
みでは磁気記録の高密度化に対処できず、さらに、高保
磁力、高飽和磁化の磁性材料が種々開発されている。
【0003】例えば、特開昭60−71509号、特開
昭60−124023号、特開昭60−184576
号、特開昭60−211625号、特開昭60−212
821号、特願昭61−269225号、特願昭62−
85403号、特願昭62−86537号および特願昭
62−86531号等では、少なくとも表面が炭化鉄の
炭化鉄系磁性粉末が提案されている。このものは、比較
的、高保磁力、高飽和磁化で、遮光性、導電性も割合い
良好であるという特長をもっている。
昭60−124023号、特開昭60−184576
号、特開昭60−211625号、特開昭60−212
821号、特願昭61−269225号、特願昭62−
85403号、特願昭62−86537号および特願昭
62−86531号等では、少なくとも表面が炭化鉄の
炭化鉄系磁性粉末が提案されている。このものは、比較
的、高保磁力、高飽和磁化で、遮光性、導電性も割合い
良好であるという特長をもっている。
【0004】しかし、これら従来の提案においては、こ
のような磁性粉末を使用して形成した磁性層の厚みに関
しては配慮がなされていない。この磁性層の厚みを薄く
することにより、ケース内に収納する磁気テープをより
長尺化でき、また安価に生産できるようになるので、従
来の規格である約3μm よりもさらに塗膜厚を薄くする
ことが望まれている。一般に磁気記録媒体では、周波数
帯域の異なる2種以上の信号、例えば色信号、輝度信
号、音声信号等の広帯域に渡る信号の記録再生に際し、
それぞれの周波数において優れた電磁変換特性を持たせ
ることが必要である。
のような磁性粉末を使用して形成した磁性層の厚みに関
しては配慮がなされていない。この磁性層の厚みを薄く
することにより、ケース内に収納する磁気テープをより
長尺化でき、また安価に生産できるようになるので、従
来の規格である約3μm よりもさらに塗膜厚を薄くする
ことが望まれている。一般に磁気記録媒体では、周波数
帯域の異なる2種以上の信号、例えば色信号、輝度信
号、音声信号等の広帯域に渡る信号の記録再生に際し、
それぞれの周波数において優れた電磁変換特性を持たせ
ることが必要である。
【0005】しかし従来の磁性材料を用いた場合は、磁
性層の厚みを薄くすると、低周波数帯域の電磁変換特性
が低下してしまうという問題点がある。また、いわゆる
VHS方式では、ビデオテープの終端を光透過率で判断
しており、その規格から小坂製作所製光透過率測定機で
波長900nmの光透過率を測定したとき0.1%程度以
下に抑える必要がある。
性層の厚みを薄くすると、低周波数帯域の電磁変換特性
が低下してしまうという問題点がある。また、いわゆる
VHS方式では、ビデオテープの終端を光透過率で判断
しており、その規格から小坂製作所製光透過率測定機で
波長900nmの光透過率を測定したとき0.1%程度以
下に抑える必要がある。
【0006】しかし、磁性層の厚みを薄くすると、光透
過率が増加してしまう。このような場合、磁性粉末中の
Fe2+量を増加して光透過率を低減できるが、Fe2+は
不安定であるため、磁気特性、光透過率等の経時変化が
非常に大きくなるという問題がある。また、カーボンブ
ラックを添加する方法も考えられるが、遮光性を良くす
るにはカーボンブラックを多量に添加しなければならな
いため、残留磁化Brが減少し、再生出力が低下してし
まう。
過率が増加してしまう。このような場合、磁性粉末中の
Fe2+量を増加して光透過率を低減できるが、Fe2+は
不安定であるため、磁気特性、光透過率等の経時変化が
非常に大きくなるという問題がある。また、カーボンブ
ラックを添加する方法も考えられるが、遮光性を良くす
るにはカーボンブラックを多量に添加しなければならな
いため、残留磁化Brが減少し、再生出力が低下してし
まう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、磁性
層の厚みの薄い磁気記録媒体の低周波数帯域の電磁変換
特性を改善し、併せて光透過率の上昇を抑えることにあ
る。
層の厚みの薄い磁気記録媒体の低周波数帯域の電磁変換
特性を改善し、併せて光透過率の上昇を抑えることにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)、(2)の本発明により達成される。
(1)、(2)の本発明により達成される。
【0009】(1)非磁性支持体上に、少なくとも表面
が炭化鉄である磁性粉末とバインダとを含む磁性層を有
する磁気記録媒体において、前記磁性層の厚さが0.5
〜2.0μm であり、かつ900nmの波長の光透過率が
0.1%以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
が炭化鉄である磁性粉末とバインダとを含む磁性層を有
する磁気記録媒体において、前記磁性層の厚さが0.5
〜2.0μm であり、かつ900nmの波長の光透過率が
0.1%以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
【0010】(2)前記少なくとも表面が炭化鉄である
磁性粉末の保磁力Hcが800〜1100Oeであり、飽
和磁化σsが85〜115emu/g であり、軸比が5〜1
5であり、平均長径が0.1〜0.5μm であり、BE
T値が35〜70m2/gであり、この磁性粉末の前記磁性
層中の含有量が70〜85重量%である上記(1)に記
載の磁気記録媒体。
磁性粉末の保磁力Hcが800〜1100Oeであり、飽
和磁化σsが85〜115emu/g であり、軸比が5〜1
5であり、平均長径が0.1〜0.5μm であり、BE
T値が35〜70m2/gであり、この磁性粉末の前記磁性
層中の含有量が70〜85重量%である上記(1)に記
載の磁気記録媒体。
【0011】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
に説明する。
【0012】本発明の磁気記録媒体に用いる非磁性支持
体に特に制限はなく、目的に応じて各種可撓性材質、各
種剛性材質から選択した材料を、各種規格に応じてテー
プ状などの所定形状および寸法とすればよい。例えば、
可撓性材質としては、ポリエチレンテレフタレート等の
ポリエステルが挙げられる。
体に特に制限はなく、目的に応じて各種可撓性材質、各
種剛性材質から選択した材料を、各種規格に応じてテー
プ状などの所定形状および寸法とすればよい。例えば、
可撓性材質としては、ポリエチレンテレフタレート等の
ポリエステルが挙げられる。
【0013】本発明の磁気記録媒体の磁性層は、少なく
とも表面が炭化鉄である磁性粒子を含有する磁性粉末を
含む。
とも表面が炭化鉄である磁性粒子を含有する磁性粉末を
含む。
【0014】このような磁性粉末は、鉄シアン化合物を
硫酸塩、亜硫酸塩あるいは硫化物と混合し、鉄製反応器
中に入れCOを導入しつつ加熱還元後冷却して得られ
る。また、特開昭58−171765号や特開昭60−
124023号などに記載されているように、α−Fe
OOH(Goethite) ,β−FeOOH(Akaganite) ,γ
−FeOOH(Lepidocrocite) 等のオキシ水酸化鉄やα
−Fe2 O3 ,γ−Fe2 O3 ,Fe3 O4 ,γ−Fe
2 O3 −Fe3 O4 (固溶体)等の酸化鉄を、一酸化炭
素や水素と一酸化炭素との混合ガスを用いた還元によっ
て得られる。
硫酸塩、亜硫酸塩あるいは硫化物と混合し、鉄製反応器
中に入れCOを導入しつつ加熱還元後冷却して得られ
る。また、特開昭58−171765号や特開昭60−
124023号などに記載されているように、α−Fe
OOH(Goethite) ,β−FeOOH(Akaganite) ,γ
−FeOOH(Lepidocrocite) 等のオキシ水酸化鉄やα
−Fe2 O3 ,γ−Fe2 O3 ,Fe3 O4 ,γ−Fe
2 O3 −Fe3 O4 (固溶体)等の酸化鉄を、一酸化炭
素や水素と一酸化炭素との混合ガスを用いた還元によっ
て得られる。
【0015】あるいは、これら酸化鉄と、水系コロイド
状カーボンブラック粒子サスペンジョンのスラリー状混
合物を水素還元、一酸化炭素還元、または水素と一酸化
炭素との混合ガス還元によって調製してもよい。これ以
外にも鉄シアン化合物としてターンブルー青、ベルリン
ホワイト等のヘキサシアノ鉄塩、黄血カリ、黄血ソー
ダ、赤血カリ、赤血ソーダ等のフェロまたはフェリシア
ン化合物等を用い、添加物として硫酸カリ、硫酸ソー
ダ、硫酸アンモニウム、硫酸鉄、硫酸水素ソーダ、硫酸
水素カリ等の硫酸塩、亜硫酸カリ、亜硫酸ソーダ、亜硫
酸アンモニウム、亜硫酸水素カリ等の亜硫酸塩、あるい
はチオ硫酸ソーダ、チオ硫酸カリ、硫化ソーダ、硫化カ
リ、硫化鉄、ロダンソーダ、ロダンカリ、イソチオシア
ン酸ソーダ、イソチオシアン酸カリ等の硫化物を用いる
ことができる。これら加熱還元雰囲気に用いる気体はC
Oに限らず、CH4 、水性ガス、プロパン等の炭素含有
還元性気体を用いてもよい。さらには、純鉄粒子を形成
後、上記各種加熱還元処理を行ってもよい。なお、還元
に際しては、加熱温度300〜700℃、加熱時間30
分〜10時間程度とすればよい。
状カーボンブラック粒子サスペンジョンのスラリー状混
合物を水素還元、一酸化炭素還元、または水素と一酸化
炭素との混合ガス還元によって調製してもよい。これ以
外にも鉄シアン化合物としてターンブルー青、ベルリン
ホワイト等のヘキサシアノ鉄塩、黄血カリ、黄血ソー
ダ、赤血カリ、赤血ソーダ等のフェロまたはフェリシア
ン化合物等を用い、添加物として硫酸カリ、硫酸ソー
ダ、硫酸アンモニウム、硫酸鉄、硫酸水素ソーダ、硫酸
水素カリ等の硫酸塩、亜硫酸カリ、亜硫酸ソーダ、亜硫
酸アンモニウム、亜硫酸水素カリ等の亜硫酸塩、あるい
はチオ硫酸ソーダ、チオ硫酸カリ、硫化ソーダ、硫化カ
リ、硫化鉄、ロダンソーダ、ロダンカリ、イソチオシア
ン酸ソーダ、イソチオシアン酸カリ等の硫化物を用いる
ことができる。これら加熱還元雰囲気に用いる気体はC
Oに限らず、CH4 、水性ガス、プロパン等の炭素含有
還元性気体を用いてもよい。さらには、純鉄粒子を形成
後、上記各種加熱還元処理を行ってもよい。なお、還元
に際しては、加熱温度300〜700℃、加熱時間30
分〜10時間程度とすればよい。
【0016】生成される炭化鉄粒子としては、FenC
において、n≧2、特に2〜3のものである。この場
合、nは整数であって、化学量論組成となる必要はない
が、Fe2 C,Fe5 C2 ,Fe3 Cが主として生成さ
れる。そして、粒子中には濃度勾配があってもかまわ
ず、Cは表面にさえ存在すれば、必ずしも粒子全域に存
在する必要はない。
において、n≧2、特に2〜3のものである。この場
合、nは整数であって、化学量論組成となる必要はない
が、Fe2 C,Fe5 C2 ,Fe3 Cが主として生成さ
れる。そして、粒子中には濃度勾配があってもかまわ
ず、Cは表面にさえ存在すれば、必ずしも粒子全域に存
在する必要はない。
【0017】本発明においては、このような磁性粉末を
含有する磁性層の厚みを0.5〜2.0μm 、好ましく
は1.0〜2.0μm とする。磁性層の厚みをこのよう
に薄くしても、少なくとも表面が炭化鉄である磁性粉末
を用いるならば、低周波数帯域の電磁変換特性と、遮光
性は低下しない。そして炭化鉄は、Co含有酸鉄に比
べ、色が黒いため、遮光性が良い。このため少なくとも
表面に炭化鉄を有する磁性粉末は、磁性層の厚みを薄く
しても十分高い遮光性を示す。そのため、カーボン等に
よるバックコート層を設けなくても光透過率は規格を十
分に満たし、900nmの波長の光透過率は規格の0.1
%以下、特に0.01〜0.1%、さらには0.02〜
0.08%とすることができる。ただし、0.5μm 未
満となると、これらの特性は低下してしまう。なお、光
透過率は、小坂製作所製光透過率測定機で測定すればよ
い。
含有する磁性層の厚みを0.5〜2.0μm 、好ましく
は1.0〜2.0μm とする。磁性層の厚みをこのよう
に薄くしても、少なくとも表面が炭化鉄である磁性粉末
を用いるならば、低周波数帯域の電磁変換特性と、遮光
性は低下しない。そして炭化鉄は、Co含有酸鉄に比
べ、色が黒いため、遮光性が良い。このため少なくとも
表面に炭化鉄を有する磁性粉末は、磁性層の厚みを薄く
しても十分高い遮光性を示す。そのため、カーボン等に
よるバックコート層を設けなくても光透過率は規格を十
分に満たし、900nmの波長の光透過率は規格の0.1
%以下、特に0.01〜0.1%、さらには0.02〜
0.08%とすることができる。ただし、0.5μm 未
満となると、これらの特性は低下してしまう。なお、光
透過率は、小坂製作所製光透過率測定機で測定すればよ
い。
【0018】以上述べてきた少なくとも表面が炭化鉄で
ある磁性粉末は、針状形態のものを使用することが好ま
しく、長径0.1〜0.5μm 、好ましくは0.15〜
0.30μm 、軸比5〜15、好ましくは5〜10のも
のが好ましい。また、比表面積(N2 吸着BET値)は
35〜70m2/g、特に40〜60m2/gのものが好まし
い。
ある磁性粉末は、針状形態のものを使用することが好ま
しく、長径0.1〜0.5μm 、好ましくは0.15〜
0.30μm 、軸比5〜15、好ましくは5〜10のも
のが好ましい。また、比表面積(N2 吸着BET値)は
35〜70m2/g、特に40〜60m2/gのものが好まし
い。
【0019】また、磁性粉末の保磁力Hcは、800〜
1100Oe、特に900〜1000Oeが好ましい。そし
て、磁性粉末の飽和磁化σS は85〜115emu/g 、特
に90〜110emu/g が好ましい。Hcおよびσsが前
記範囲であると、特に低域特性が向上し、低域側でより
一層高い再生出力が得られる。
1100Oe、特に900〜1000Oeが好ましい。そし
て、磁性粉末の飽和磁化σS は85〜115emu/g 、特
に90〜110emu/g が好ましい。Hcおよびσsが前
記範囲であると、特に低域特性が向上し、低域側でより
一層高い再生出力が得られる。
【0020】さらに、このような炭化鉄系磁性粉末は、
磁性層中に70〜85重量%、特に75〜85重量%含
有されることが好ましい。これにより、きわめて高い電
磁変換特性と遮光性とが確保される。
磁性層中に70〜85重量%、特に75〜85重量%含
有されることが好ましい。これにより、きわめて高い電
磁変換特性と遮光性とが確保される。
【0021】なお、炭化鉄系粉末が前記の含有量であれ
ば、磁性層中には、炭化鉄系粉末以外に、例えばγ−F
e2 O3 、Co含有Fe2 O3 、Fe3 O4 、Co含有
Fe3 O4 、CrO2 、バリウムフェライト、ストロン
チウムフェライト等の酸化物微粉末や、Fe、Co、N
iあるいはこれらの合金微粉末等公知の磁性粉末を併用
することもできる。
ば、磁性層中には、炭化鉄系粉末以外に、例えばγ−F
e2 O3 、Co含有Fe2 O3 、Fe3 O4 、Co含有
Fe3 O4 、CrO2 、バリウムフェライト、ストロン
チウムフェライト等の酸化物微粉末や、Fe、Co、N
iあるいはこれらの合金微粉末等公知の磁性粉末を併用
することもできる。
【0022】本発明に用いるバインダ樹脂は、電子線硬
化性、熱可塑性樹脂、熱硬化性もしくは反応型樹脂また
はこれらの混合物等いずれであってもよいが、得られる
膜強度等から熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂を用いる
ことが好ましい。
化性、熱可塑性樹脂、熱硬化性もしくは反応型樹脂また
はこれらの混合物等いずれであってもよいが、得られる
膜強度等から熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂を用いる
ことが好ましい。
【0023】熱硬化性樹脂としては、例えばフェノール
樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹
脂、ブチラール樹脂、ホルマール樹脂、メラミン樹脂、
アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、アクリル系反応樹
脂、ポリアミド樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、飽和
ポリエステル樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂などの縮
重合系の樹脂あるいは高分子量ポリエステル樹脂とイソ
シアネートプレポリマーの混合物、メタクリル酸塩共重
合体とジイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエ
ステルポリオールとポリイソシアネートの混合物、低分
子量グリコール/高分子量ジオール/トリフェニルメタ
ントリイソシアネートの混合物など、上記の縮重合系樹
脂とイソシアネート化合物などの架橋剤との混合物、塩
化ビニル−酢酸ビニル(カルボン酸含有も含む)、塩化
ビニル−ビニルアルコール−酢酸ビニル(カルボン酸含
有も含む)、塩化ビニル−塩化ビニリデン、塩素化塩化
ビニル、塩化ビニル−アクリロニトリル、ビニルブチラ
ール、ビニルホルマール等のビニル共重合系樹脂と架橋
剤との混合物、ニトロセルロース、セルロースアセトブ
チレート等の繊維素系樹脂と架橋剤との混合物、ブタジ
エン−アクリロニトリル等の合成ゴム系と架橋剤との混
合物、さらにはこれらの混合物等が好適である。
樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹
脂、ブチラール樹脂、ホルマール樹脂、メラミン樹脂、
アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、アクリル系反応樹
脂、ポリアミド樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、飽和
ポリエステル樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂などの縮
重合系の樹脂あるいは高分子量ポリエステル樹脂とイソ
シアネートプレポリマーの混合物、メタクリル酸塩共重
合体とジイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエ
ステルポリオールとポリイソシアネートの混合物、低分
子量グリコール/高分子量ジオール/トリフェニルメタ
ントリイソシアネートの混合物など、上記の縮重合系樹
脂とイソシアネート化合物などの架橋剤との混合物、塩
化ビニル−酢酸ビニル(カルボン酸含有も含む)、塩化
ビニル−ビニルアルコール−酢酸ビニル(カルボン酸含
有も含む)、塩化ビニル−塩化ビニリデン、塩素化塩化
ビニル、塩化ビニル−アクリロニトリル、ビニルブチラ
ール、ビニルホルマール等のビニル共重合系樹脂と架橋
剤との混合物、ニトロセルロース、セルロースアセトブ
チレート等の繊維素系樹脂と架橋剤との混合物、ブタジ
エン−アクリロニトリル等の合成ゴム系と架橋剤との混
合物、さらにはこれらの混合物等が好適である。
【0024】バインダ樹脂を硬化する架橋剤としては、
各種ポリイソシアナート、特にジイソシアナートを用い
ることができ、特に、トリレンジイソシアナート、ヘキ
サメチレンジイソシアナート、メチレンジイソシアナー
トの1種以上が好ましい。これらの架橋剤は、バインダ
樹脂に含有される官能基等と結合して樹脂を架橋する。
架橋剤の含有量は樹脂100重量部に対し、10〜30
重量部とすることが好ましい。このような、熱硬化性樹
脂を硬化するには、一般に加熱オーブン中で50〜70
℃にて12〜48時間加熱すればよい。
各種ポリイソシアナート、特にジイソシアナートを用い
ることができ、特に、トリレンジイソシアナート、ヘキ
サメチレンジイソシアナート、メチレンジイソシアナー
トの1種以上が好ましい。これらの架橋剤は、バインダ
樹脂に含有される官能基等と結合して樹脂を架橋する。
架橋剤の含有量は樹脂100重量部に対し、10〜30
重量部とすることが好ましい。このような、熱硬化性樹
脂を硬化するには、一般に加熱オーブン中で50〜70
℃にて12〜48時間加熱すればよい。
【0025】バインダとしては、電子線硬化型化合物を
硬化したもの、すなわち電子線硬化性樹脂を用いたもの
も好適である。電子線硬化性化合物の具体例としては、
ラジカル重合性を有する不飽和二重結合を示すアクリル
酸、メタクリル酸、あるいはそれらのエステル化合物の
ようなアクリル系二重結合、ジアリルフタレートのよう
なアリル系二重結合、マレイン酸、マレイン酸誘導体等
のアミン変性物の不飽和結合等の電子線照射による架橋
あるいは重合乾燥する基を熱可塑性樹脂の分子中に含有
または導入した樹脂である。その他電子線照射により架
橋重合する不飽和二重結合を有する化合物であれば用い
ることができる。
硬化したもの、すなわち電子線硬化性樹脂を用いたもの
も好適である。電子線硬化性化合物の具体例としては、
ラジカル重合性を有する不飽和二重結合を示すアクリル
酸、メタクリル酸、あるいはそれらのエステル化合物の
ようなアクリル系二重結合、ジアリルフタレートのよう
なアリル系二重結合、マレイン酸、マレイン酸誘導体等
のアミン変性物の不飽和結合等の電子線照射による架橋
あるいは重合乾燥する基を熱可塑性樹脂の分子中に含有
または導入した樹脂である。その他電子線照射により架
橋重合する不飽和二重結合を有する化合物であれば用い
ることができる。
【0026】電子線硬化樹脂に変性できる熱可塑性樹脂
の例としては、塩化ビニル系共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル、ビニルアルコール系共重合体、塩化ビニル−
アクリル系共重合体、飽和ポリエステルのエポキシ樹
脂、フェノキシ樹脂、繊維素誘導体等を挙げることがで
き、これらを公知の方法によるアクリル変性等を施せば
よい。
の例としては、塩化ビニル系共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル、ビニルアルコール系共重合体、塩化ビニル−
アクリル系共重合体、飽和ポリエステルのエポキシ樹
脂、フェノキシ樹脂、繊維素誘導体等を挙げることがで
き、これらを公知の方法によるアクリル変性等を施せば
よい。
【0027】磁性塗料の溶剤に特に制限はなく、磁性塗
料に通常用いる溶媒、例えばシクロヘキサノン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン等
のケトン系、トルエン等の芳香族系、イソプロピルアル
コール、ブチルアルコール等のアルコール系、エチルセ
ロソルブ、酢酸セロソルブ等のセロソルブ系等の各種有
機溶剤の1種または2種以上を目的に応じて選択すれば
よい。磁性塗料に使用する溶剤の使用量に特に制限はな
いが、強磁性粉末100重量部に対し、150〜300
重量部程度とすることが好ましい。
料に通常用いる溶媒、例えばシクロヘキサノン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン等
のケトン系、トルエン等の芳香族系、イソプロピルアル
コール、ブチルアルコール等のアルコール系、エチルセ
ロソルブ、酢酸セロソルブ等のセロソルブ系等の各種有
機溶剤の1種または2種以上を目的に応じて選択すれば
よい。磁性塗料に使用する溶剤の使用量に特に制限はな
いが、強磁性粉末100重量部に対し、150〜300
重量部程度とすることが好ましい。
【0028】磁性塗料中には、磁性層の機械的強度を高
めるために、α−Al2 O3 、Cr2 O3 、TiO2 、
SiC、α−Fe2 O3 等の無機微粒子を含有させるこ
とが好ましい。また、磁性塗料中には、必要に応じ、脂
肪酸等の分散剤、シリコーンオイル等の潤滑剤、その他
の各種添加物を添加してもよい。
めるために、α−Al2 O3 、Cr2 O3 、TiO2 、
SiC、α−Fe2 O3 等の無機微粒子を含有させるこ
とが好ましい。また、磁性塗料中には、必要に応じ、脂
肪酸等の分散剤、シリコーンオイル等の潤滑剤、その他
の各種添加物を添加してもよい。
【0029】このような本発明の磁気記録媒体の磁性層
の磁気特性は下記のとおりである。 保磁力Hc:750〜1000Oe。 残留磁化Br:1700G以上。 角型比Br/Bm:0.8以上。
の磁気特性は下記のとおりである。 保磁力Hc:750〜1000Oe。 残留磁化Br:1700G以上。 角型比Br/Bm:0.8以上。
【0030】なお、本発明の磁気記録媒体には、必要に
応じ下地層やバックコート層等が設けられていてもよ
い。
応じ下地層やバックコート層等が設けられていてもよ
い。
【0031】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。
をさらに詳細に説明する。
【0032】実施例1 メタル粉末を炭化処理して、保磁力Hc950Oe、飽和
磁化σs95emu/g 、BET45m2/gの磁性粉末を得
た。このものはSIMS分析の結果、少なくとも表面が
炭化鉄であることが確認された。また、炭化鉄はFe5
C2 であると推定され、平均長径は0.2μm 、軸比は
7であり、磁性粉末中の炭素量は約15wt% であった。
磁化σs95emu/g 、BET45m2/gの磁性粉末を得
た。このものはSIMS分析の結果、少なくとも表面が
炭化鉄であることが確認された。また、炭化鉄はFe5
C2 であると推定され、平均長径は0.2μm 、軸比は
7であり、磁性粉末中の炭素量は約15wt% であった。
【0033】 組成物 磁性粉末 100重量部 (磁性層中 77.5重量%) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10重量部 重合度 約400 ポリウレタン樹脂 10重量部 数平均分子量 約5万 α−Al2 O3 5重量部 ステアリン酸 2重量部 レシチン 2重量部 メチルエチルケトン 80重量部 トルエン 80重量部 メチルイソブチルケトン 40重量部
【0034】上記組成物を加圧ニーダにて十分に混練処
理を行なった後、サンドグラインダーミルにて分散を行
ないトリレンジイソシアナート4重量部を添加して、1
0μm 厚のポリエステルフィルム上に乾燥後の塗膜厚が
2.0μm となるように塗布し、2000Gの配向磁界
を印加して乾燥した。次いでカレンダ処理を行ない、6
0℃にて24時間熱硬化を行なった。このようにして最
終厚み1.8μm の磁性層を形成した。
理を行なった後、サンドグラインダーミルにて分散を行
ないトリレンジイソシアナート4重量部を添加して、1
0μm 厚のポリエステルフィルム上に乾燥後の塗膜厚が
2.0μm となるように塗布し、2000Gの配向磁界
を印加して乾燥した。次いでカレンダ処理を行ない、6
0℃にて24時間熱硬化を行なった。このようにして最
終厚み1.8μm の磁性層を形成した。
【0035】これをスリッターにより1/2インチ幅に
切断し、VHSビデオテープを得た。これをサンプルN
o. 1とする。
切断し、VHSビデオテープを得た。これをサンプルN
o. 1とする。
【0036】実施例2 実施例1において、磁性層の最終厚みを1.5μm とし
たほかはサンプルNo.1と同様にしてサンプルNo. 2を
得た。
たほかはサンプルNo.1と同様にしてサンプルNo. 2を
得た。
【0037】実施例3 実施例1において、磁性層の最終厚みを1.2μm とし
たほかはサンプルNo.1と同様にしてサンプルNo. 3を
得た。
たほかはサンプルNo.1と同様にしてサンプルNo. 3を
得た。
【0038】実施例4 実施例1において、磁性層の最終厚みを0.7μm とし
たほかはサンプルNo.1と同様にしてサンプルNo. 4を
得た。
たほかはサンプルNo.1と同様にしてサンプルNo. 4を
得た。
【0039】比較例1 実施例1において、磁性層の最終厚みを2.5μm とし
たほかはサンプルNo.1と同様にしてサンプルNo. 5を
得た。
たほかはサンプルNo.1と同様にしてサンプルNo. 5を
得た。
【0040】比較例2 実施例1において、磁性粉末をHc=830Oe、σs7
5emu/g 、BET値50m2/gのCo被着酸化鉄に替えた
ほかは同様にしてテープサンプルNo. 6を得た。Co被
着酸化鉄の平均長径は0.18μm であり、軸比は7で
あった。
5emu/g 、BET値50m2/gのCo被着酸化鉄に替えた
ほかは同様にしてテープサンプルNo. 6を得た。Co被
着酸化鉄の平均長径は0.18μm であり、軸比は7で
あった。
【0041】比較例3 比較例2において、磁性層の最終厚みを3.0μm とし
たほかは比較例2と同様にしてサンプルNo. 7を得た。
たほかは比較例2と同様にしてサンプルNo. 7を得た。
【0042】比較例4 実施例1において、層の最終厚みを0.3μm としたほ
かは実施例1と同様にしてサンプルNo. 8を得た。
かは実施例1と同様にしてサンプルNo. 8を得た。
【0043】得られた各サンプルに対し、VSMにて、
残留磁化Brと、保磁力Hcと、角型比Br/Bmを測
定した。さらに配向度を評価するため、テープの長手方
向の角形比の法線方向の角形比に対する比を求めて、配
向度ORを測定した。
残留磁化Brと、保磁力Hcと、角型比Br/Bmを測
定した。さらに配向度を評価するため、テープの長手方
向の角形比の法線方向の角形比に対する比を求めて、配
向度ORを測定した。
【0044】さらに、小坂製作所製光透過率測定機で9
00nmの光透過率を測定した。
00nmの光透過率を測定した。
【0045】次いで各サンプルの629kHz におけるR
F再生出力を測定した。
F再生出力を測定した。
【0046】結果は、表1に示されるとおりである。
【0047】
【表1】
【0048】表1に示される結果から本発明の効果が明
らかである。
らかである。
【0049】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は磁性層が薄いに
もかかわらず低周波数帯域の電磁変換特性が優れている
だけでなく遮光性もよい。
もかかわらず低周波数帯域の電磁変換特性が優れている
だけでなく遮光性もよい。
Claims (2)
- 【請求項1】 非磁性支持体上に、少なくとも表面が炭
化鉄である磁性粉末とバインダとを含む磁性層を有する
磁気記録媒体において、 前記磁性層の厚さが0.5〜2.0μm であり、かつ9
00nmの波長の光透過率が0.1%以下であることを特
徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項2】 前記少なくとも表面が炭化鉄である磁性
粉末の保磁力Hcが800〜1100Oeであり、飽和磁
化σsが85〜115emu/g であり、軸比が5〜15で
あり、平均長径が0.1〜0.5μm であり、BET値
が35〜70m2/gであり、 この磁性粉末の前記磁性層中の含有量が70〜85重量
%である請求項1に記載の磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3360322A JPH05182179A (ja) | 1991-12-28 | 1991-12-28 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3360322A JPH05182179A (ja) | 1991-12-28 | 1991-12-28 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05182179A true JPH05182179A (ja) | 1993-07-23 |
Family
ID=18468902
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3360322A Withdrawn JPH05182179A (ja) | 1991-12-28 | 1991-12-28 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05182179A (ja) |
-
1991
- 1991-12-28 JP JP3360322A patent/JPH05182179A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990311 |