JPH05181092A - 光学的ローパスフィルタおよび撮像装置 - Google Patents

光学的ローパスフィルタおよび撮像装置

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JPH05181092A
JPH05181092A JP3358712A JP35871291A JPH05181092A JP H05181092 A JPH05181092 A JP H05181092A JP 3358712 A JP3358712 A JP 3358712A JP 35871291 A JP35871291 A JP 35871291A JP H05181092 A JPH05181092 A JP H05181092A
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JP
Japan
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image pickup
pass filter
optical low
solid
diffraction grating
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Application number
JP3358712A
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English (en)
Inventor
Katsuya Fujisawa
克也 藤沢
Ikuo Onishi
伊久雄 大西
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光透過性の基板の表面に回折格子を形成した
光学的ローパスフィルタに発生する強いリング状フレア
を抑制して、画質の低下を防ぐ。 【構成】 光学的ローパスフィルタ2の基板21の格子
形成面2aを固体撮像素子4側に向けて配置し、撮像レ
ンズ1からの光17によって固体撮像素子4の撮像面4
aに投影される領域Aにのみ、回折格子22を形成し
た。スポット光が撮像面4a以外の領域で反射して強い
反射光16が発生しても、反射光16が入射する領域に
は回折格子22が形成されていないため、強いリング状
フレア12が発生することがなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学的ローパスフィルタ
およびそれを備えた撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】単板式固体撮像素子を用いたカラー撮像
装置は、色フィルタアレイを備え、これにより色信号を
得ており、色フィルタアレイのピッチに対応する高周波
成分が含まれている被写体からは、偽色信号が発生す
る。また、固体撮像素子は不連続に、かつ規則正しく配
置された画素を有しており、画素のピッチに対応する高
周波成分が含まれている被写体からは、折り返しによる
偽信号が発生する。そのため、このようなカラー撮像装
置の光学系には、偽色信号および偽信号の発生を防止す
る光学的ローパスフィルタが配置されている。光学的ロ
ーパスフィルタとしては、3枚以上の水晶板と1枚の赤
外線遮断フィルタとが貼り合わされてなるものが用いら
れているが、積層構造を有する光学的ローパスフィルタ
は、量産性に劣り、高価であるという問題点を有してい
る。
【0003】上記の問題を解決するために、回折格子か
らなる光学的ローパスフィルタが提案されている。この
ような回折格子を用いた撮像装置の一例を図7に示す。
図7において、撮像装置には、光の入射側(被写体側)
から撮像レンズ31、光学的ローパスフィルタ32およ
び固体撮像素子34が、この順序に配置されている。固
体撮像素子34はパッケージ35内に収納され、光学的
ローパスフィルタ32はパッケージ35の前面に取り付
けられて、固体撮像素子4の保護ガラスに兼用されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記光学的ローパスフ
ィルタ32を備えた撮像装置を用いてスポット光を撮影
すると、スポット光像の回りに、リング状のフレア(以
下、「リング状フレア」と称す)が発生する。例えば車
のヘッドライトや照明用ライトを撮影した場合に発生
し、画質を低下させる要因となっている。
【0005】上記リング状フレアについて本件発明者ら
が研究した結果、つぎの事実が判明した。 (1)リング状フレアが発生させる主な原因は、固体撮
像素子34の表面からの反射光が光学的ローパスフィル
タ32における格子形成面32aと反対側の表面32b
で全反射して固体撮像素子側へ折り返すためである。 (2)固体撮像素子34における撮像面の周囲のオプテ
ィカルブラックと呼ばれる領域は、撮像面に比べて反射
率が高いので、この領域にスポット光が入射すると、強
度の高いリング状フレアが発生する。 (3)回折格子が形成されていない領域ではリング状フ
レアは発生しない。
【0006】本発明の目的は、上記事実(2)に鑑みて
なされたもので、スポット光が撮像面以外の領域に入射
したときに発生する強度の高いリング状フレアによる著
しい画質の低下を防ぐ光学的ローパスフィルタおよびそ
れを備えた撮像装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光学的ローパスフィルタは、光透過性の基
板の表面に回折格子を形成してなり、撮像レンズと固体
撮像素子との間に配置されて、その格子形成面が上記固
体撮像素子側に向けられる光学的ローパスフィルタであ
って、上記撮像レンズからの光によって上記固体撮像素
子の撮像面に投影される領域にのみ、上記回折格子が形
成されている。
【0008】さらに、本発明の撮像装置は、上記構造の
光学的ローパスフィルタを備え、その光学的ローパスフ
ィルタと固体撮像素子とが、これらの間に介挿したスペ
ーサとともに一体化されている。
【0009】
【作用】上記構成の光学的ローパスフィルタによれば、
スポット光が撮像面以外の領域で反射しても、反射光が
入射する領域には回折格子が形成されていないため、強
度の高いリング状フレアが発生するという現象は生じな
い。また、上記構成の撮像装置によれば、光学的ローパ
スフィルタと固体撮像素子との相対的な位置関係が製造
時に正確に設定されるので、偽色信号および偽信号の抑
制効果が確保される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にしたがって説
明する。図1は本発明の第1実施例に係る撮像装置の概
略構成を示す。同図において、撮像レンズ1と固体撮像
素子4との間に光学的ローパスフィルタ2が配置されて
おり、その格子形成面2aが固体撮像素子4側に向けら
れている。カラー撮像装置の場合には、固体撮像素子4
の前面に色フィルタアレイ6が配置される。
【0011】上記固体撮像素子4は、その撮像面4aが
上記光軸10に直交するように配置されて、パッケージ
5内に収納され保護されている。固体撮像素子4は、図
2に示すように、長さxの長辺と、長さyの短辺とで囲
まれた矩形の撮像面4aに、水平方向Hと垂直方向Vに
沿って配列された多数の光検出素子7が設けられてお
り、撮像面4aの外周には、固体撮像素子4に発生する
暗電流を差し引いて鮮明な画像を得るためのオプティカ
ルブラック8と呼ばれる領域が設けられている。
【0012】上記光学的ローパスフィルタ2は、たとえ
ば図3に示すように、透明な基板21に、互いに直交す
る2方向D1,D2に延びる回折格子22を形成したも
のであり、上記基板21の主面が図1の光軸10に直交
するように配置され、撮像装置の図示しないフレームに
支持されている。回折格子22の上記2つの回折方向D
1,D2は、図2に示した固体撮像素子4の光検出素子
7の配列方向である水平方向Hと垂直方向Vのそれぞれ
に対して、たとえば45度の角度をなすように設定され
ている。なお、回折格子22は、一方向にのみに回折方
向を持つものでもよい。
【0013】つぎに、リング状フレアが発生する原因に
ついて、図4を用いて説明する。固体撮像素子4は、表
面を構成しているSiや配線に用いられているAlのた
め、表面の光反射率が若干高い。そのために、撮像面4
aに達した光の一部は、撮像面4aで反射されて反射光
15となり、光学的ローパスフィルタ2の回折格子22
により回折されて、光学的ローパスフィルタ2内に入射
したのち、光学的ローパスフィルタの透明な基板表面2
bに入射角θで達し、透過および反射される。基板表面
2bで反射された光は、再び光学的ローパスフィルタ2
の回折格子22により回折された後、撮像面4aに達す
る。
【0014】基板表面2bに入射する光の中で、入射角
度θが空気の屈折率と基板21の屈折率から決まる臨界
角以上の光は、全反射を起こすため、臨界角以下で基板
表面2bに入射する光に比べて、撮像面4aに達する反
射光の強度が大きくなる。その結果、この強い反射光が
画像中にリング状フレアとなって現れる。図5に、撮像
面4a上でのスポット光像11とリング状フレア12を
示す。リング状フレア12は、スポット光像の回りに半
径Rの円として現れる。
【0015】図4の固体撮像素子4は、通常、撮像面4
a以外の領域の表面にアルミニウムのような金属の膜が
形成されているので、この領域の反射率は撮像面4aに
比べて高い。特に、図2で示した固体撮像素子4のオプ
ティカルブラック8の表面全体に、光透過率をほぼゼロ
にするために膜厚の大きい金属膜が形成されているた
め、さらに反射率が高い。したがって、スポット光が撮
像面4a以外の領域に入射する、たとえば、図4のオプ
ティカルブラック8の領域に入射すると、強い反射光1
6が発生し、この反射光16が極めて強度の高いリング
状フレアを発生させて、画質を著しく低下させる。
【0016】他方、本発明者らは、撮像レンズからの光
によって固体撮像素子の撮像面に投影される領域の半分
に回折格子が形成されており、もう半分の領域には回折
格子が形成されていない光学的ローパスフィルタを製作
し、リング状フレアを観察した。その結果、回折格子が
形成された領域ではリング状フレアが発生するが、回折
格子が形成されていない領域ではリング状フレアが発生
しなかったため、リング状フレアの発生は回折格子によ
る回折作用が原因の1つであることが判った。
【0017】そこで、本発明の光学的ローパスフィルタ
2は、図1の撮像レンズ1からの光17によって固体撮
像素子4の撮像面4aに投影される領域A(図3参照)
のみに回折格子22が形成されており、他の領域B(図
3参照)には回折格子が形成されていない構造とした。
【0018】したがって、スポット光が、図4の撮像面
4a以外の領域に入射したときに発生する強い反射光1
6は、回折格子22を通過しないので、リング状フレア
を発生させない。他方、撮像面4aで反射した反射光1
5は、回折格子22を通過するが、強度が比較的低いの
で、強いリング状フレアを発生させることはない。
【0019】上記撮像面4aに投影される領域Aの大き
さは、撮像レンズ1のFナンバーと、回折格子22と撮
像面4a間の距離とで決まり、撮像面4aよりも大きく
するのが望ましい。しかし、撮像レンズ1のFナンバー
が大きい場合や、回折格子22と撮像面4aの距離が短
い場合は、撮像面4aと回折格子22が形成される領域
Aの大きさが同じでも実用上問題はない。そこで、本発
明では、撮像面4aと回折格子22が形成される領域A
とを同一の大きさに設定している。
【0020】図6は本発明の第2実施例に係る光学的ロ
ーパスフィルタを備えた撮像装置を示し、パッケージ5
内に設置された色フィルタアレイ6付の固体撮像素子4
と光学的ローパスフィルタ2とが、矩形の枠型のスペー
サ18を介して、接着剤19により一体化されている。
上記パッケージ5の開口部は、保護ガラス20によって
覆われている。上記スペーサ18は、例えば金属フィル
ムをエッチングによりパターニングしたものである。
【0021】光学的ローパスフィルタ2の特長である偽
色信号・偽信号の抑制機能を発揮させるには、光学的ロ
ーパスフィルタ2と、固体撮像素子4を含めた他の要素
との位置関係が重要であるが、この第2実施例によれ
ば、上記スペーサ18により、光学的ローパスフィルタ
2と撮像面4aとの相対的な位置関係が製造時に正確に
設定されるので、上記偽色信号・偽信号の抑制機能が効
果的に発揮される。
【0022】なお、固体撮像素子4と光学的ローパスフ
ィルタ2の一体化は、ネジ止め、接着、封入、一体成形
のいずれでもよい。上記スペーサ18は、上記枠型とは
異なり、ポリエチレンテレフタレートのような透明な樹
脂フィルムを重ねた平板状であってもよいし、感光性樹
脂を固体撮像素子4と光学的ローパスフィルタ2の一方
または両方に光パターニングしたものであってもよい。
また、接着剤中に一定の直径を有するビーズ、ロッド等
を含ませてスペーサを構成し、これらビーズ、ロッド等
によって、固体撮像素子4と光学的ローパスフィルタ2
間の距離を正確に保持する構造としてもよい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の光学的ロ
ーパスフィルタによれば、偽信号および偽色信号を有効
に遮断しながら、強いリング状フレアによる画質の低下
を抑制できる。また、本発明の撮像装置によれば、光学
的ローパスフィルタと固体撮像素子との相対的な位置関
係が製造時に正確に設定されるので、偽色信号および偽
信号の発生が効果的に抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る撮像装置を示す概略
構成図である。
【図2】同実施例の固体撮像素子を示す斜視図である。
【図3】同実施例の光学的ローパスフィルタを示す斜視
図である。
【図4】同実施例の光学的ローパスフィルタおよび固体
撮像素子を示す側面図である。
【図5】同実施例の固体撮像素子の撮像面を示す正面図
である。
【図6】本発明の第2実施例に係る撮像装置を示す概略
構成図である。
【図7】従来の撮像装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1…撮像レンズ、2…光学的ローパスフィルタ、2a…
格子形成面、2b…格子形成面と反対側の表面、4…固
体撮像素子、4a…撮像面、5…パッケージ、6…色フ
ィルタアレイ、21…基板、22…回折格子、A…撮像
面に投影される領域。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性の基板の表面に回折格子を形成
    してなり、撮像レンズと固体撮像素子との間に配置され
    て、その格子形成面が上記固体撮像素子側に向けられる
    光学的ローパスフィルタであって、上記撮像レンズから
    の光によって上記固体撮像素子の撮像面に投影される領
    域にのみ上記回折格子が形成されていることを特徴とす
    る光学的ローパスフィルタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光学的ローパスフィル
    タを備え、上記光学的ローパスフィルタと固体撮像素子
    とが、これらの間に介挿したスペーサとともに一体化さ
    れてなることを特徴とする撮像装置。
JP3358712A 1991-12-27 1991-12-27 光学的ローパスフィルタおよび撮像装置 Pending JPH05181092A (ja)

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