JPH05180842A - 抗原・抗体反応による生体内物質の測定方法 - Google Patents

抗原・抗体反応による生体内物質の測定方法

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JPH05180842A
JPH05180842A JP12100692A JP12100692A JPH05180842A JP H05180842 A JPH05180842 A JP H05180842A JP 12100692 A JP12100692 A JP 12100692A JP 12100692 A JP12100692 A JP 12100692A JP H05180842 A JPH05180842 A JP H05180842A
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JP
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particles
antigen
antibody
magnetism
vivo
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JP12100692A
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English (en)
Inventor
Yoji Takahashi
洋二 高橋
Fumika Kobayashi
文香 小林
Hiromichi Kayano
啓道 萱野
Hisaomi Nakamura
壽臣 中村
Toru Nakatsuka
徹 中塚
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生体内物質の臨床検査を短時間に、微量の
試料で、定量可能にする 【構成】 (1) 磁性を有する粒子と磁性を有しない着色粒子
に、抗体又は抗原を担持させた混合粒子に、前記混合粒
子の抗体と生体内物質中の抗原、又は前記混合粒子の抗
原と生体内物質中の抗体を反応させる工程 (2) 前記反応混合物に磁場を付与する工程 (3) 集磁されない着色粒子の量を、350nm以上
で、透過スペクトル差の最大波長で測定し、定性又は定
量する工程を順次経て生体内物質を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性を有する粒子と磁
性を有しない着色粒子とを用いて、生体内物質の抗原・
抗体測定法において、極めて短時間に高感度、高信頼性
の得られる測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】生体内の各種抗体、抗原、細菌、ウィル
スあるいは癌マーカー等の測定は、多数の検体を短時間
で感度よく、しかも再現性等の信頼性も高くなければな
らない。しかも分析コストの点から、少量の検体や試薬
による少量分析が望まれている。抗原又は抗体を固定し
た特定の磁性粒子を用いる各種の方法が採用されてい
る。
【0003】特開平1−193647号公報では、磁性
体含有不溶性担体粒子と磁性体を含有していない不溶性
担体粒子を用いる抗原・抗体の測定方法において、不溶
性担体粒子が、色素を含有する有機高分子物質よりなる
粒子を用いる事が記載されている。
【0004】特開平3−59459号公報では、磁性体
含有不溶性担体粒子と磁性体を含有していない不溶性担
体粒子を用いる抗原・抗体の測定方法において、前記粒
子の平均粒径、使用割合及び測定波長を特定する事が記
載されている。生体内物質の測定は、高感度ですなわち
微少の試料でも精度を高く定量的に測定しなければなら
ない。前記特開平1−193647号公報では、色調を
持つ不溶性担体粒子は、2種以上の抗原又は抗体を同時
に測定するとき、実施例においてAFP,CEAを同時
に検出する場合、集磁後の反応液の色合いを定性的に目
視観察したもので、定量測定ではない。また測定波長範
囲を300〜1000nmに設定し、吸光度、或いは散
乱光で抗原または抗体などの生体内物質を測定している
が、測定波長を決定する根拠についての意図がない。ま
た特開平3−59459号公報では、磁性体を含有しな
い不溶性担体粒子の着色についての記載はなく、実施例
のラテックスから白の無彩色粒子と判断され、吸光度又
は散乱光強度の測定領域が、600〜1000nmの範
囲で、感度の高い測定としては、不十分である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は前記
した従来技術の測定における問題点を解決し、感度が高
く、信頼性の高い生体内物質の定性又は定量測定方法を
開発することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明に従えば (1)磁性を有する粒子と磁性を有しない着色粒子に、
抗体又は抗原を担持させた混合粒子に、前記混合粒子の
抗体と生体内物質中の抗原、又は前記混合粒子の抗原と
生体内物質中の抗体を反応させる工程 (2)前記反応混合物に、磁場を付与する工程 (3)集磁されない粒子の量を、360nm以上で、透
過スペクトル差の最大波長で測定し、生体内物質中の抗
原又は抗体を、定性又は定量する工程を順次経る抗原・
抗体反応による生体内物質の測定方法が提供される。
【0007】本発明の方法では、表層に磁性を有する粒
子と磁性を有しない粒子を用い、さらに磁性を有しない
粒子を着色化する事によって、着色化していない場合の
無彩色の白に比べて透過スペクトルが高くなる領域があ
り、その高くなる領域の内、差が最大の波長で測定する
事により感度の高い測定をする事ができることを見い出
し、本発明を完成したものであ
【0008】本発明で用いる磁性を有しな着色粒子は、
架橋重合体粒子、有機高分子物質や無機微粉末等が用い
られる。架橋重合体粒子の製法としては各種の方法が提
案されているが、その一つはエチレン性不飽和単量体
を、架橋性の共重合単量体と水性媒体中でサスペンジョ
ン重合または乳化重合させて微小樹脂粒子分散液をつく
り、溶媒置換、共沸、遠心分離乾燥などにより水を除去
して架橋重合体粒子を得るものでり、他の一つは脂肪族
炭化水素等の低SP有機溶媒、あるいはエステル、ケト
ン、アルコール等の高SP有機溶媒のようにモノマーは
溶かすが重合体は溶解しない非水性有機溶媒中で、エチ
レン性不飽和単量体と架橋性重合体とを共重合させ、得
られる微小樹脂粒子共重合体を分散するNAD法あるい
は沈澱折出法と称される方法である。又本出願人の特開
昭58−129066号に記載された両イオン性基を有
するモノマー等から合成された微小樹脂粒子を用いても
よい。水性媒体または非水性有機媒体中で製造した架橋
重合体粒子は、ロ過、スプレー乾燥、凍結乾燥などの方
法で微小樹脂粒子の粒径を選別し、そのままもしくはミ
ルなどを用いて適当な粒径に粉砕して用いる事もでき
る。
【0009】有機高分子物質としては、ポリスチレン、
スチレン−ブタジエン共重合粒子、ポリ塩化ビニル、ポ
リメタクリル酸メチル、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リカボーネト等を用いることができる。この他にも、多
糖類、蛋白質の半合成ポリマー、天然ポリマーおよびこ
れらの混合物も用いる事ができる。
【0010】無機微粉末としては、セラミック微粉末、
シリカ、アルミナ、シリカーアルミナ等を用いる事がで
きる。着色剤としては、顔料や染料を用いる。架橋重合
体粒子及び有機高分子物質の着色粒子を得る方法とし
て、(1)顔料や染料の存在下にモノマーを重合する方
法、(2)顔料や染料と架橋重合体粒子や有機高分子物
質溶液の混合液を、分散させて析出させる方法、あるい
は(3)架橋重合体粒子や有機高分子物質と顔料や染料
とを、混練・混合する方法などにより行う事ができる。
(4)染料の場合は、上記の他に染料溶液と粒子とを、
混合することによっても行うことができる。無機微粉末
の着色粒子を得る方法は、混練する方法及び混合する方
法などによる。
【0011】顔料としては、以下のもの少なくとも1種
以上を用いることができる。黄色として黄色酸化鉄、黄
鉛、亜鉛黄、クロム酸バリウム、黄土、チタン黄、ナフ
トールエロー、ハンザエロー、ピグメントエロー、ベン
ジンエロー、パーマネントエロー等。橙色としてクロム
バーミリオン、パーマネントオレンジ、リソールファス
トオレンジ、ベンジジンオレンジ、インダスレンブリリ
アントオレンジ等。褐色として酸化鉄、パーマネントブ
ラウン、パラブラウン等。赤色としてべんがら、鉛丹、
アンチモンレッド、パーマネントレッド、パラレッド、
フャイヤーレッド、リソールファストスカーレット、ブ
リリアントファストスカーレット、ブリリアントカーミ
ン、レーキレッド等。紫色としてコバルト紫、ファスト
バイオレット等。青色として群青、コバルトブルー、フ
タロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダス
レンブルー等。緑色としてクロムグリーン、エメラルド
グリーン、コバルトグリーン、フタロシアニングリー
ン、ナフトールグリーン等。黒色としてカーボンブラッ
ク、酸化鉄(鉄黒)等。
【0012】染料としては、アゾ系又はキノン系の分散
染料及び/又は油溶染料を用いることができる。具体的
には、ディスパーズイエロー3、ディスパーズイエロー
7、ディスパーズレッド7等のアゾ系分散染料、ディス
パーズバイオレット1、ディスパーズバイオレット8、
ディスパーズバイオレット26等のキノン系分散染料、
ソルベントイエロー2、ソルベントイエロー14、ソル
ベントオレンジ、ソルベントレッド23、ソルベントレ
ッド1等のアゾ系油溶染料、オイルレッド9、ソルベン
トバイオレット13、ソルベントブルー12等のキノン
系油溶染料等を少なくとも1種以上用いることができ
る。これら染料は水には溶解しにくいものを用いる。こ
れにより、担体粒子を染色着色することができる。
【0013】本発明の着色粒子における着色剤と粒子の
組成比は、用途により異り一概には限定できないが、顔
料又は染料が着色粒子中に0.001〜50重量%、好
ましくは0.01〜20重量%の範囲から選択すること
ができる。
【0014】磁性を有しない着色体粒子の好ましい平均
粒径は、0.01〜10μm、より好ましくは0.1〜
0.5μm、さらに好ましくは0.2〜0.4μmであ
る。平均粒径が0.01μm未満では、着色粒子の製造
が困難で、10μmを越えると、着色粒子の沈降速度が
大きくなるので、溶液中の分散性が悪くなり感度が低下
する。
【0015】本発明で用いる磁性を有する粒子は、磁性
を有しない着色粒子を磁性化してもよく、また前記磁性
を有しない着色粒子で述べた着色前の架橋重合体粒子、
有機高分子物質又は無機微粉末を磁性化してもよい。粒
子の磁性化部位については、表層でも内部でも、また粒
子全体が磁性化されていてもよい。
【0016】磁性化するには、例えば、金属鉄、Fe
,γ−Fe,Co−γ−Fe,(Ni
CuZn)O・(CuZn)O・Fe,(MnZ
n)O・Fe,(NiZn)O・Fe,S
rO・6Fe,BaO・6Fe さらにS
iOで被覆したFe(粒径200オングストロ
ーム) [Enzyme Microb.Techno
l.,vo1.2,p2−10(1980)参照]等の
各種フェライトを3〜100%、好ましくは30〜50
%含有するように調整されたものを用いる。前記の磁性
を有する粒子として本出願人による特開昭63−650
85号公報の方法によって得られたものを用いることが
できる。
【0017】磁性を有する粒子の好ましい平均粒径は、
0.001〜10μm、より好ましくは0.1〜0.5
μmである。平均粒径が0.01μm未満では、集磁不
良となる。平均粒径が10μmを越えると表面積が大き
くなり、分散不良となり測定感度が低下する。
【0018】磁性を有する粒子及び磁性を有しない着色
粒子の好ましい比重は、1.0〜3.0、より好ましく
は1.0〜2.0である。比重が1.0未満では、水溶
液(比重1.05位)中で、粒子が浮かび上がり集磁し
にくく、3.0を越えると粒子の沈降が速すぎて分散性
が低下し感度が低下する。
【0019】磁性を有する粒子と磁性を有しない着色粒
子の好ましい粒径比率は、磁性を有する粒子/磁性を有
しない着色粒子=4/1〜1/4で、より好ましくは3
/1〜1/3、さらに好ましくは2/1〜1/2であ
る。上記好ましい範囲から外れた場合には、大きい方の
粒子が沈殿することにより、溶液中での大きい方の粒子
の分散性が低下し、測定感度の低下をもたらす。
【0020】磁性を有する粒子と磁性を有しない着色粒
子の好ましい粒子濃度比率は、磁性を有する粒子/磁性
を有しない着色粒子=1/1〜10/1より好ましく
は、4/1〜10/1、さらに好ましくは5/1〜8/
1である。磁性を有する粒子と磁性を有しない着色粒子
の粒子濃度比率が1/1より小さい(磁性を有しない着
色粒子の濃度が多い)と、着色粒子同志の凝集又は遊離
の着色粒子が多くなり感度が低下し、10/1より大き
い(磁性を有する粒子の濃度が多い)と着色粒子が不足
し精度が低下する。
【0021】磁性を有する粒子及び磁性を有しない着色
粒子に抗体又は抗原を担持させる方法には、物理吸着法
と共有結合法と包括法がある。物理吸着法は、磁性を有
する粒子及び磁性を有しない着色粒子と、抗体又は抗原
の間に働く疎水性相互作用により固定化する方法等であ
り、磁性を有する粒子及び磁性有しない着色粒子は、抗
原溶液又は抗体溶液に浸漬するだけで、抗体又は抗原等
のタンパク質を吸着する。共有結合法は、磁性を有する
粒子及び磁性を有しない着色粒子に、アミノ基やカルボ
キシル基のような官能基が表面についた粒子で、グルタ
ルアルデヒド等の架橋剤や水溶性カルボジイミドのよう
な活性剤に、抗原又は抗体を共有結合させる方法であ
る。包括法は、物理吸着法と共有結合法の中間方法で、
抗原又は抗体をHEMA(Hydroxyethylm
ethacrylate)やHPMA(Hydroxy
propyl methacrylate)のようなモ
ノマーと混合し、γ線等で重合させて結合する方法であ
る。
【0022】本発明で測定する生体物質とは、血液、リ
ンパ液、尿、だ液等の体液内の抗体又は抗原であり、ま
たは体液内に侵入した微生物、ウイルスやその成分であ
り、その種類は、被測定対象である生体内物質の特定の
抗原又は抗体に対して抗体又は抗原の関係にあるもので
あり、分析液中の抗原又は抗体に応じて選択される。か
かる抗原又は抗体の例としては、以下のもの等を挙げる
ことができる。抗原類:IgG,IgA,IgM,Ig
E,アルブミン、hCG,AFP,カルジオライビン抗
原、血液型物質、コンカナバリンA,DNA,プロスタ
グランジン、CRP,HBs,ヒト成長ホルモン、ステ
ロイドホルモン、CEA,IgD等。抗体類:抗アルブ
ミン抗体、抗hCG抗体、抗IgG抗体、抗IgA抗
体、抗IgM抗体、抗IgE抗体、抗IgD抗体、抗A
FP抗体、抗DNA抗体、抗プロスタグランジン抗体、
抗ヒト凝固ファクター抗体、抗CRP抗体、抗HBs抗
体、抗ヒト成長ホルモン抗体、抗ステロイドホルモン抗
体等、及びこれらをむ血清、並びにモノクロナール抗体
等。
【0023】本発明では、吸光度や透過率を測定する際
に磁性を有する粒子を分析容器の分析液収容部側方に集
磁させ、磁力をかけた状態で分析することにより、分光
光度計の光源−検出器の光路から磁性を有する粒子によ
る妨害を極めて効率的に排除することができる。
【0024】本発明では、さらに効率を上げたるために
は、分析容器の分析液収容底部はV字型やU字型ではな
く、平底状が好ましい。磁石の配設は、好ましくは分析
容器の分析液収容部の回り4方向に等間隔に磁力がかる
ように磁石を支持プレートに配置した場合だが、それら
に限定されず、支持体に配置しただけでなく、磁性を有
する粒子が、分析容器の分析液収納部側壁に集磁させら
れる配置であれば限定されず、少なくとも1個の磁石の
個数で達成できる。また、分析液収容部周囲の全周に磁
石を配設してもよい。また、磁石の形状も丸棒状、角
状、リング状等の任意の形状を選択できる。
【0025】磁石は、永久磁石でも電磁石でもよく、永
久磁石の場合は、集磁が必要なときに磁石を配置した支
持プレートを分析容器に近接させることで集磁が可能と
なり、電磁石の場合には、必要な際に電気的に磁力を発
生させることで集磁が可能となる。永久磁石を用いるよ
り効率的な好ましい方法は、例えば96の微小ホール
(ウェル)有するプラスチックプレート(市販品として
グライナー社製の「マイクロプレート」を使用できる)
を用意し、これを分析容器として用い、マイクロプレー
トの周縁下部突起部の内側に、はまるように磁石支持プ
レートをマイクロプレートにかぶせる状態で用いる。ゴ
ム磁石製シートを用いることもできる。支持プレートに
磁石を配設させる方法は、分析液収容部の側方部に磁力
がかかるように、収容部に相当する部分の4方向に、好
ましくは等間隔になるよう磁石を固定すればよい。
【0026】本発明では、吸光度や透過率を分光光度計
により透過スペクトル差の最大波長で測定するが、その
測定波長は、白色スペクトルの吸収波長に対して、粒子
を着色化することにより、350nm以上における透過
スペクトル差の最大となる波長を選択する。
【0027】本発明による生体内物質の測定方法は、こ
れまで定量測定を主体に述べてきたが、定性測定に適用
する事もできる。例えば、Cut off値をCRPで
は、0.5mg/dlに設定し、その時の吸光度を1.
0近傍になるように、粒子の量、緩衝液び緩衝液中の塩
濃度、界面活性剤の濃度等を調製する。Cut off
値を境として、透過スペクトル差の最大となる波長を用
いて、吸光度が1.0を越えるものを陽性、越えないも
のを陰性として判定することによって定性測定を行う。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて、さらに具
体的に説明するが、本発明の技術範囲をこれらの実施例
に限定すべきでないことは言うまでもない。
【0029】(製造例1) 重合性色素の製造 撹拌加熱装置、温度計、窒素導入管、冷却管及びデカン
ターを備えた反応容器に赤色色素(化1の構造式)10
0gと
【0030】
【化1】
【0031】1,4−ジオキサン1300gとトリエチ
ルアミン58.22gを仕込み、塩化メタクリロイル3
9.57gと1,4−ジオキサン160gとを室温で6
0分間かけて滴下した。反応は薄層クロマトグラフによ
って追跡し、反応終了後メタノール10ミリリットルを
添加して未反応の塩化メタクリロイルを消費した。反応
混合物を濾別する事により生成した4級アンモニウム塩
を除去し、溶液はエバポレーションにより脱溶剤した。
残存固形物はメタノールで再結晶し、これを濾別乾燥す
ることにより化2の構造式で示される重合性色素を得
た。構造はIR,NMR,マススペクトル、液体クロマ
トグラムにより確認された。収率は92%であった。吸
収スペクトルによる吸収波長ピークは517nmであっ
た。
【0032】
【化2】
【0033】 (製造例2) 磁性を有しない着色粒子の製造 蒸留水 1100g スチレンスルホン酸ソーダ 0.28g 4,4′−アゾビス(4シアノ窒素酸) 3.75g ジメチルエターノルアミン 2.40g を反応器内に仕込み、温度83℃にセットし、ここに、 スチレン 250g 製造例1の重合性色素 10g の混合液を滴下ロートから60分かけて滴下し、合計6
時間重合した。走査型電顕で粒子径を測定したところ平
均粒子径0.2μmであった。この粒子の吸収スペクト
ルを測定したところ、吸収波長ピークは517nmであ
った。
【0034】 (製造例3)磁性を有しない粒子の製造(白色:比較例
用) 製造例1の重合性色素を用いない以外は製造例2と同様
に行った。走査型電顕で粒子径測定したところ平均粒子
0.2μmであった。
【0035】(製造例4) 磁性を有する粒子の製造 反応容器にイオン交換水0.9リットルを仕込んだ。こ
れに予め製造例2の粒子10gを分散したイオン交換水
100gを投入し、窒素ガスにり脱酸素を行った。充分
脱酸素を行った後、FeCl10g投入し0.1N−
NaOHでpH6.9に調製した。この後、容器内の温
度を70℃に加温した。このものに予め、脱酸素イオン
交換水1リットルに亜硝酸ナトリウム20g溶解した溶
液を、5ミリリットル/分の割合で供給した。この間p
Hは一定に維持し、約20分後、磁性を有する粒子が生
成された。副生マグネタイト粒子は殆ど生じなかった。
これを瀘過、水洗し磁性を有する粒子を得た。得られた
粒子は、黒色をしていた。
【0036】実施例1 抗CRPを担持した磁性を有しない着色粒子(以下カラ
ーラテックス粒子という)の調製法 製造例2で作成した粒子は、不揮発成分5.2%(W/
W)、平均粒径0.2μmの磁性を有しない着色粒子
(製造例2)を最終濃度1%となるように1ミリリット
ルの20mMグリシン緩衝液(pH8.0)中に分散さ
せる。さらに抗ヒトCRPヤギ由来抗(ATAB社製)
0.25mgを加え攪拌後、冷蔵庫中にて3日間担持
(感作)させる。その後、遠心分離(12000rpm
×20min)により上清を取り除き分離されたカラー
ラテックス粒子を1ミリリットル1の0.1%牛血清ア
ルブミン/20mMグリシン緩衝液(pH8.0)に再
分散させこの操作を3回繰り返し、粒子濃度を1%に調
製する。
【0037】抗CRPを担持した磁性を有する粒子(以
下、磁性粒子という)の調製法 不揮発成分13.2%(W/W)平均粒径0.2μmの
磁性を有する粒子(製造例4)を最終濃度1%となるよ
うに1ミリリットルの20mMグリシン緩衝液(pH
8.0)中に分散させる。さらに抗ヒトCRPヤギ由来
抗体(ATAB社製)0.25mgを加え攪拌後冷蔵庫
中にて3日間担持(感作)させる。その後、磁気分離装
置(CORNING社製)を用い上清を取り除き分離さ
れた磁性粒子を1ミリリットルの01.%牛血清アルブ
ミン/20mMグリシン緩衝液(pH8.0)に再分散
させこの操作を2回繰り返す。3回目は250マイクロ
リットルの0.1%牛血清アルブミン/20mMグリシ
ン緩衝液(pH8.0)再分散させ粒子濃度を4%に調
製する。
【0038】測定波長の選択 カラーラテックス粒子の吸収波長を波長スキャンをする
ことにより検知できるが、本実施例1の赤色の場合は、
吸収波長に基づき517nmを測定波長とする。
【0039】操作方法 表1の組成に示すようにCRP抗体を感作した1%のカ
ラーラテックス粒子とCRP抗体を感作した4%の磁性
粒子を1:1の割合で混合しこれをラテックス−磁性粒
子調製試薬とする。CRP標準品(25.3μg/マイ
クロリットル、ATAB社製)をCRPの含まれていな
い血清で2倍希釈した系列を作製しこれ検体とする。9
6穴マイクロプレート(平底)に検体100マイクロリ
ットル及びラテックス−磁性粒子調整試薬100マイク
ロリットルを加え混合し30分室温で反応させる。次に
永久磁石をマイクロプレートのウェル側面外部にあて、
磁性粒子とカラーラテックス粒子の凝集塊及び未反応の
磁性粒子を集磁させる。そして残存するカラーラテック
ス粒子の濃度をマイクロプレートリーダー(東ソー
(株)製MPR4i)により波長517nmでその吸光
度を測定した。吸光度とCRP濃度の結果を表2に示
す。
【0040】なお計算式を下記に示す。 吸光度=抗原濃度零の吸光度(Blank)− 抗原濃
度における吸光度
【0041】比較例1 実施例1のカラーラテックスを製造例3に変えた以外は
実施例1と同様に実施した。
【0042】実施例2〜8,比較例2〜6 表1に示す濃度比率(使用量)、粒径のものを用いた以
外は実施例1と同様に測定した。
【0043】
【0044】
【0045】(製造例5) 表層に顔料を担持した着色
粒子の製造 温度計、攪拌器、二本の滴下ロート及び窒素導入管を具
備した1リットルの5つ口フラスコにキシレン150g
及び酢酸ブチル200gを仕込み、加温して液を105
℃に保った。次にスチレン92g,メチルメタクリレー
ト140g,n−ブチルアクリレート20g,エチルヘ
キシルメタクリレート116g,及び無水イタコン酸3
2gを秤取して滴下ロートに仕込み、t−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサナート6g及びキシレン50g
秤取をし、別の滴下ロートに仕込んだ。加温攪拌しなが
ら、2つの滴下ロートの内容物をフラスコに3時間かけ
て滴下し、その後、同温度で2時間攪拌した。さらに同
温度でステアリルミン38.5gとジメチルエタノール
アミン50.8gを順次フラスコに添加し、1時間攪拌
することにより数平均分子量8,000の両性イオン性
共重合体の不揮発分51.5%ワニスを得た。このよう
にして得られたワニスに、パリオゲンレッド3910
(BASF社製)44gと酢酸ブチル960gとn−ブ
タノール384gとスチールビーズ1000cc仕込
み、レッドデビルを用いて粗粒が5μm以下の赤色顔料
ペーストを作成した。上記で得た赤色顔料ペースト15
gをスチレン40g,メチルメタクリレート15g,n
−ブチルアクリレート15g及びエチレングリコールジ
メタクリレート30gに均一分散した溶液と、2.2−
アゾビス(2.4−ジメチルバレロニトリル)1gとを
ビーカーに秤取し、攪拌して均一した後、ステンレスビ
ーカー中の脱イオン水400g中に高速攪拌しながら添
加し、懸濁液を製造した。この懸濁液を攪拌機、冷却
器、温度制御装置及び窒素導入管を具備した0.5リッ
トル反応容器に入れ、攪拌下30分間で60℃まで加熱
し、この温度で6時間にわたり重合した。得られた分散
液の不揮発分は22%であり、これを濾過、乾燥して粒
子径の中心が0.5μmにある粒子内部が架橋された着
色粒子を得た。
【0046】実施例9 実施例7の粒子カラーラテックスの変わりに製造例5の
着色粒子を用いた以外は実施例7と同様に行った。結果
を、表2に示した。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、反応性のよい磁性を有
しない着色粒子と磁性を有する粒子に各々抗体あるいは
抗原を結合させることにより、従来よりも短時間で目的
の測定物質が定量出来るので、臨床診断薬として人手あ
るいは時間の節約効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 壽臣 東京都品川区南品川4丁目1番15号 日本 ペイント株式会社東京事業所内 (72)発明者 中塚 徹 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社寝屋川事業所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(1)〜(4)の工程を、順次経るこ
    とを特徴とする抗原・抗体反応による生体内物質の測定
    方法。 (1)磁性を有する粒子と磁性を有しない着色粒子に、
    抗体又は抗原を担持させた混合粒子に、前記混合粒子の
    抗体と生体内物質中の抗原、又は前記混合粒子の抗原と
    生体内物質中の抗体を反応させる工程 (2)前記反応混合物に、磁場を付与する工程 (3)集磁されない着色粒子の量を、350nm以上
    で、透過スペクトル差の最大波長で測定し、生体内物質
    中の抗原又は抗体を、定性又は定量する工程
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