JPH0518081U

JPH0518081U - プリント板

Info

Publication number: JPH0518081U
Application number: JP6390091U
Authority: JP
Inventors: 好男牧野; 和久角井
Original assignee: Fujitsu Ltd
Current assignee: Fujitsu Ltd
Priority date: 1991-08-13
Filing date: 1991-08-13
Publication date: 1993-03-05

Abstract

(57)【要約】【目的】電子機器のマザーボードに挿抜可能に実装さ
れるプリント板に関し、マザーボードに対する実装性を
格段に向上したプリント板の提供を目的とする。【構成】ガイドレール15を介してスライド可能に挿抜
されるプリント板１のレール係入部３に、当該プリント
板１の板面に発生した反りを矯正するスティフナー５を
配置してなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電子機器のマザーボードに挿抜可能に実装されるプリント板に関する。

【０００２】最近の電子機器は、複数のプリント板を挿抜可能に実装するマザーボードを装置フレーム内に装備したものが多い。それは、このような形でプリント板を実装しておくと特定のプリント板を簡単に装置フレームから取り出すことができるという利点があるからで、プリント板の単体試験を行う時，或いはその修理を行う時等はこの方式は特に便利である。本考案はこの方式を採用した電子機器に実装するプリント板に関する。

【０００３】

【従来の技術】

図３(a) と(b) はプリント板の実装構造を示す模式的要部正面図と要部側断面図、図４(a) と(b) は従来のプリント板実装に用いるガイドレールの構造とその配置例を示す模式的要部平面図と要部正面図である。

【０００４】図３(a) と(b) に示すように、この方式の電子機器は、装置フレーム50の背面部分にマザーボード40を備えると共に、このマザーボード40に実装されるプリント板10をスライド可能に保持する上下一対のガイドレール55を当該装置フレーム 50内に装備している。図中、11はプリント板10に実装された電子部品を、30はプリント板10側のコネクタを、45はこのコネクタ30に接続されるマザーボード40側のボードコネクタをそれぞれ示す。

【０００５】このプリント板10はレール係入部３を装置フレーム50側のガイドレール55に係入させてこれを矢印Ａ方向にスライドさせ、そのコネクタ30をボードコネクタ45 に接続することによってマザーボード40に実装される。この場合，これらコネクタ30とボードコネクタ45の接続が正常に行われるか否かはプリント板10の形状とこれを誘導するガイドレール55の寸法精度によって決まることになる。

【０００６】以下図４(a) と(b) を用いて従来のプリント板実装に用いるガイドレールの構造とその配置例について説明する。図４(a) と(b) に示すように、従来のガイドレール55は、プリント板10の“反りΔ”を見込む必要があることからレール幅Ｗがかなり広い。このプリント板10 の“反りΔ”は、電子部品11を実装する時の熱，或いはこれら電子部品11から放射される熱によって発生するもので、最近のプリント板10はＬＳＩ等のように発熱度の高い電子部品11を高密度に実装していることからこの“反りΔ”の発生が特に著しい。

【０００７】プリント板10にこの“反りΔ”が発生すると、当該プリント板10をガイドレール55内でスムーズにスライドさせることができないので、こんな時にはガイドレール55のレール幅Ｗを拡げる処置がとられる。なお、これら各プリント板10間にはプリント板相互間の干渉を避けるための安全ギャップＸを別途に設ける必要があるので、各ガイドレール55間に設定されるレール間隔Ｐは前記反りΔと安全ギャップＸの確保という２条件を満足させるために必然的に広くなる。図中、ｔはプリント板10の板厚さ、Ｘは各プリント板10間に設定される安全ギャップ、Ｐは各ガイドレール55間に設定されるレール間隔をそれぞれ示す。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

従来のプリント板10は反りΔと安全ギャップＸを見込む必要があることからガイドレール55のレール幅Ｗを広くする必要があることは上記の通りである。しかしながら、ガイドレール55のレール幅Ｗを拡げるということはプリント板10側のコネクタ30がレール幅Ｗ対応に“左右方向に移動する”ということで、従来のプリント板10はガイドレール55に誘導されているにも関わらずコネクタ30がボードコネクタ45にうまく接続されないといった障害が屡々発生していた。

【０００９】本考案は、プリント板の板面に発生した“反り”を矯正するスティフナーをレール係入部に配置してコネクタ接続時の信頼性を格段に向上させたプリント板を実現しようとする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

本考案によるプリント板は、図１と図２に示すように、ガイドレール15によってスライド可能に保持されるプリント板１のレール係入部３に当該プリント板１の板面に発生した反りΔを矯正するスティフナー５或いはＹ型スティフナー5Aを配置した形になっている。

【００１１】

【作用】

このスティフナー５およびＹ型スティフナー5Aは、自らが持つ剛性によってプリント板１に発生した反りΔを矯正するものである。したがって、これらスティフナー５，5Aを装備したプリント板１は反りΔによる厚さの増加を見込んでガイドレール15のレール幅を広くする必要が無いのでコネクタ接続時の信頼性が著しく向上する。また、このスティフナー５，5Aを装備したプリント板１はガイドレール15のレール間隔を従来のそれに比して大幅に縮小することができる。

【００１２】

【実施例】

以下実施例図に基づいて本考案を詳細に説明する。図１(a) と(b) は本考案の一実施例を示す模式的斜視図とその実装構造を示す一部断面した要部正面図、図２(a) と(b) は本考案の一変形例を示す斜視図とそのＡ−Ａ線断面図であるが、前記図３，図４と同一部分にはそれぞれ同一符号を付している。

【００１３】図１(a) と(b) に示すように、本考案によるプリント板１は、そのレール係入部３に、当該プリント板１の板面に発生した反りを矯正するスティフナー５を装備している。プリント板１のレール係入部３全体をカバーする形で配置されるこのスティフナー５は、自らが持つ剛性によってプリント板１の板面に生じた反り Δ（図４参照）を矯正するものであることから、例えばステンレス鋼等のように剛性の高い材料を用いて製作される。プリント板１のレール係入部３に装着される本体部5aとガイドレール15内を摺動するスライド部5bとで構成されるこのスティフナー５は、リベット（鋲）６等を用いてプリント板１に装着される。

【００１４】このスティフナー５を装備したプリント板１は、電子部品11を実装する時に発生する熱や電子部品11から放射される熱等によって板面に生じた反りΔが当該スティフナー５によって矯正されることから、このガイドレール15のレール幅Ｗ₁ は当然従来のプリント板10用のレール幅Ｗ〔図４(a) と(b) 参照〕よりも狭く、そのレール間隔Ｐ₁も従来のレール間隔Ｐよりも狭い。また、このプリント板１は反りΔを考慮する必要が無いので安全ギャップＸ₁を従来の安全ギャップＸよりも狭く設定できるのでプリント板１の実装数についての余裕が生じる。図中、Ｗ₁はガイドレール15のレール幅、Ｐ₁は各ガイドレール15間のレール間隔をそれぞれ示す。

【００１５】図２(a) と(b) は本考案の一変形例を示す模式的斜視図とそのＡ−Ａ線断面図である。このプリント板1Aは前記スティフナー５の代替として、その断面形状がほぼＹ字状のＹ型スティフナー5Aを装備している。このＹ型スティフナー5Aは断面形状が左右対象型になっているので本体部5Aa やスライド部5Ab に歪みが発生し難い上、プリント板1Aを両面から挟持して保持することになるのでプリント板1Aの反りΔが効果的に矯正される。このＹ型スティフナー5Aも前記スティフナー５と同様にリベット６等を用いてプリント板1Aに装着される。

【００１６】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案によるプリント板は、その板面に発生した“反り”を矯正し，かつガイドレールに対するスライド性を高めるスティフナーを装備していることから、マザーボードに対する実装性が従来のプリント板よりも格段に優れている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す模式的斜視図とその
実装構造を示す一部断面した要部正面図である。

【図２】本考案の一変形例を示す模式的斜視図とその
Ａ−Ａ線断面図である。

【図３】プリント板の実装構造を示す模式的要部正面
図と要部側断面図である。

【図４】従来のプリント板実装に用いるガイドレール
の構造とその配置例を示す模式的要部平面図と要部正面
図である。

【符号の説明】

１，1A，10 プリント板３レール係入部５スティフナー 5A Ｙ型スティフナー 5a，5Aa 本体部 5b，5Ab スライド部 5Ac 挟持溝６リベット（鋲） 11 電子部品 15，55 ガイドレール 30 コネクタ 40 マザーボード 45 ボードコネクタ 50 装置フレームＸ，Ｘ₁安全ギャップＷ，Ｗ₁レール幅Ｐ，Ｐ₁レール間隔ｔプリント板の板厚さ Δ 反り

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】装置フレーム(50)のマザーボード(40)に
接続されるコネクタ(30)を装備し，かつ前記装置フレー
ム(50)側に設けられたガイドレール(15)を介して前記マ
ザーボード(40)に実装されるプリント板であって、ガイドレール(15)によってスライド可能に挿抜されるプ
リント板(1) のレール係入部(3) に、当該プリント板
(1) の板面に発生した反りを矯正するスティフナー(5)
を配置してなることを特徴とするプリント板。
【請求項２】前記スティフナー(5) の代替として、そ
の断面形状がほぼＹ字状のＹ型スティフナー(5A)を装備
してなることを特徴とする請求項１記載のプリント板。