JPH05180505A - 浴槽用湯張装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 浴槽の水位を直接検出する手段が設けられて
いない浴槽用湯張装置において、湯張給湯の目標値を浴
槽の水位で設定出来るようにして浴槽用湯張装置の操作
性を改善すること。 【構成】 給湯を開始してから浴槽水温度Ｔｙが目標温
度Ｔｓに達するまでの給湯量Ｑｏと、風呂アダプタの取
付け高さＨｏとに基づいて浴槽への給湯量と浴槽の水位
との対応関係を演算する。そして、その情報に基づいて
浴槽の水位が目標水位になるように湯張給湯を制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、浴槽への給湯量を検出
する給湯量検出手段と、浴槽水温度を検出する温度検出
手段と、前記浴槽への湯張給湯を制御する制御手段とが
設けられている浴槽用湯張装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】上記のように浴槽の水位を直接検出する
手段が設けられていない浴槽用湯張装置では、湯張給湯
の目標値を浴槽の水位ではなく給湯量で設定するように
構成されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】一般的に、使用者は、
湯張給湯の目標値を浴槽の水位で判断していると考えら
れる。しかし、上記従来技術では、希望の浴槽の水位を
給湯量に換算して設定する必要がある。その結果、浴槽
の水位が希望の水位と一致しない虞があり、正確な目標
値の設定がしにくいものとなる。本発明の目的は、上記
従来欠点を解消して、湯張給湯の目標値を浴槽の水位で
設定出来るようにして浴槽用湯張装置の操作性を改善す
る点にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明による浴槽用湯張装置の特徴構成は、給湯を
開始してから前記温度検出手段が所定温度に達するまで
の給湯量と、前記温度検出手段の前記浴槽底面からの取
付け高さとに基づいて前記浴槽への給湯量と前記浴槽の
水位との対応関係を演算する演算手段が設けられ、浴槽
への湯張給湯の目標水位を設定する設定手段が設けら
れ、前記制御手段が、前記演算手段と前記設定手段の情
報に基づいて前記浴槽の水位が前記目標水位になるよう
に湯張給湯を制御すべく構成されていることである。

【０００５】

【作用】所定温度としては給湯温度を用いればよい。つ
まり、温度検出手段は、給湯を開始した当初は周囲気温
を検出するが、温度検出手段が湯に没すると給湯温度を
検出するので、検出温度が急に上昇することになる。温
度検出手段が湯に没するまでの浴槽への給湯量を温度検
出手段の取付け高さで割ることにより、単位高さ当たり
の必要給湯量を求めることが出来る。従って、目標水位
が基準位置からの高さで設定されているとすると、その
高さと単位高さ当たりの必要給湯量との積で基準位置か
ら目標水位までの湯張に必要な給湯量を求めることが出
来る。

【０００６】

【発明の効果】湯張給湯の目標値を浴槽の水位で設定す
ることが出来る。従って、操作性に優れた浴槽用湯張装
置を得ることが出来る。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１に示すように、浴槽１に給湯路Ｗ３を介して
湯水を供給する給湯器Ａと、その給湯器Ａに対して指令
を与えるリモートコントローラＲとが設けられ、浴槽用
湯張装置が構成されている。

【０００８】給湯器Ａには、バーナ４と、バーナ４によ
り加熱される水加熱用の熱交換器２と、コントローラ３
とが備えられている。熱交換器２に水を供給する給水路
Ｗ１には、熱交換器２の単位時間当たりの通水量を検出
する水量センサＳ１と、入水温を検出する入水温センサ
Ｓ２とが介装されている。熱交換器２からの湯を給湯路
Ｗ３に供給する出湯路Ｗ２には、給湯路Ｗ３への出湯量
を調整する流量調整弁８と、給湯を断続する断続弁９
と、給湯器Ａの出湯温度を検出する出湯温センサＳ３と
が介装されている。バーナ４に燃料ガスを供給するガス
供給路Ｇ１には、ガス供給を断続するガス弁１０と、ガ
ス供給量を調整するガス量調整弁１１とが介装されてい
る。

【０００９】浴槽１の湯供給口には、風呂アダプタ１５
が設けられ、その風呂アダプタ１５に浴槽水温度Ｔｙを
検出する温度検出手段としての浴槽湯温センサＳ４が介
装されている。尚、図中１７はバキュームブレーカであ
る。

【００１０】リモートコントローラＲには、図４に示す
ように、給湯運転の開始停止を指令する運転スイッチ２
０、浴槽１への湯張を指令する湯張スイッチ２１、浴槽
水の目標温度Ｔｓを設定する温度設定器２２、浴槽水の
目標温度Ｔｓを表示する温度表示器２３、浴槽１への湯
張給湯の目標水位Ｈｓを設定する設定手段としての水位
設定器２４、浴槽１への湯張給湯の目標水位Ｈｓを表示
する水位表示器２５等が設けられている。又、図示はし
ないが、施工時に風呂アダプタ１５の取付け高さ、即ち
浴槽湯温センサＳ４の浴槽１底面からの取付け高さＨｏ
を設定するためのデジスイッチが設けられている。とこ
ろで、目標水位Ｈｓは、図１にも示すように、風呂アダ
プタ１５から目標水位までの高さを示し、ｃｍ単位で表
示されるようになっている。

【００１１】湯張給湯を制御する構成について説明を加
える。コントローラ３に、水量センサＳ１、入水温セン
サＳ２、出湯温センサＳ３、浴槽湯温センサＳ４、リモ
ートコントローラＲの夫々が接続されている。そして、
コントローラ３は、予め設定記憶された情報及び各種の
入力情報に基づいて浴槽１への給湯量と浴槽１の水位と
の対応関係を演算すると共に、浴槽１の水位が目標水位
Ｈｓになるように流量調整弁８、断続弁９、ガス弁１
０、ガス量調整弁１１の作動を制御するようになってい
る。即ち、コントローラ３を利用して制御手段１００と
演算手段１０１とが構成されている。

【００１２】次に、図２に示すフローチャートに基づい
て、浴槽用湯張装置を設置したときの試運転におけるコ
ントローラ３の動作を説明する。このとき、予めデジス
イッチに前記取付け高さＨｏを設定してから試運転を行
う。浴槽水温度Ｔｙを監視して浴槽水温度Ｔｙが目標温
度Ｔｓにほぼ等しくなると給湯を停止する。そして、そ
のときの給湯量Ｑｏを記憶する。もって、試運転を終了
する。

【００１３】次に、図３に示すフローチャートに基づい
て、湯張給湯におけるコントローラ３の動作を説明す
る。先ず、前記給湯量Ｑｏを給湯する。そして、浴槽水
温度Ｔｙが目標温度Ｔｓにほぼ等しいか否か判定する。
等しくない場合には、エラー処理を行う。尚、等しくな
い場合としては、浴槽栓の閉じ忘れや残り湯のある場合
が考えられる。ほぼ等しい場合には、数１に基づいて求
められる量Ｑ１を追加給湯する。

【００１４】

【数１】Ｑ１＝Ｑｏ×Ｈｓ／Ｈｏ

【００１５】もって、湯張給湯を終了する。

【００１６】〔別実施例〕上記実施例では、風呂アダプ
タ１５の取付け位置を基準として目標水位Ｈｓを設定し
ていたが、浴槽１底面を基準として目標水位Ｈｓを設定
してもよい。

【００１７】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】全体構成のブロック図

【図２】試運転作動のフローチャート

【図３】湯張給湯のフローチャート

【図４】リモートコントローラの正面図

【符号の説明】

１ 浴槽 ２４ 設定手段 １００ 制御手段 １０１ 演算手段 Ｈｓ 目標水位 Ｓ１ 給湯量検出手段 Ｓ４ 温度検出手段 Ｔｙ 浴槽水温度

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽（１）への給湯量を検出する給湯量
   検出手段（Ｓ１）と、浴槽水温度（Ｔｙ）を検出する温
   度検出手段（Ｓ４）と、前記浴槽（１）への湯張給湯を
   制御する制御手段（１００）とが設けられている浴槽用
   湯張装置であって、 給湯を開始してから前記温度検出手段（Ｓ４）が所定温
   度に達するまでの給湯量（Ｑｏ）と、前記温度検出手段
   （Ｓ４）の前記浴槽（１）底面からの取付け高さ（Ｈ
   ｏ）とに基づいて前記浴槽（１）への給湯量と前記浴槽
   （１）の水位との対応関係を演算する演算手段（１０
   １）が設けられ、浴槽（１）への湯張給湯の目標水位
   （Ｈｓ）を設定する設定手段（２４）が設けられ、前記
   制御手段（１００）が、前記演算手段（１０１）と前記
   設定手段（２４）の情報に基づいて前記浴槽（１）の水
   位が前記目標水位（Ｈｓ）になるように湯張給湯を制御
   すべく構成されている浴槽用湯張装置。