JPH05180230A - 複層軸受ならびにその製造方法 - Google Patents

複層軸受ならびにその製造方法

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JPH05180230A
JPH05180230A JP1857692A JP1857692A JPH05180230A JP H05180230 A JPH05180230 A JP H05180230A JP 1857692 A JP1857692 A JP 1857692A JP 1857692 A JP1857692 A JP 1857692A JP H05180230 A JPH05180230 A JP H05180230A
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JP
Japan
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powder
lead oxide
alloy
resin
oxide powder
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JP1857692A
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English (en)
Inventor
Takeshi Shindo
剛 新藤
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NDC Co Ltd
Nippon Dia Clevite Co Ltd
Original Assignee
NDC Co Ltd
Nippon Dia Clevite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 自動車用パワ−ステアリングラックならびに
ポンプブッシュ、スロットルボディ−及びキュブレタ−
等に好適に使用される複層軸受ならびにその製造方法の
提供。 【構成】 鋼板上に多孔質金属焼結層とこの焼結層の上
に四フッ化エチレン樹脂2(PTFE)と四フッ化エチ
レン−六フッ化プロピレン共重合樹脂3(FEP)若し
くは四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル共重合体樹脂(PFA)を共凝析することによっ
て得られた共凝析樹脂粉末1とPb−Sn合金粉及び酸
化鉛粉との混合物を含浸し焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複層軸受ならびにその製
造方法に係り、詳しくは自動車用パワ−ステアリングラ
ック及びポンプブッシュ、スロットルボディ−及びキュ
ブレタ−等のスロットルバルブブッシュに好適な複層軸
受ならびにその製造方法に係る。
【0002】
【従来の技術】従来から、種々の複層軸受が提案実施さ
れている。例えば特公平1−50765号公報にはPT
FEとFEPとからなる樹脂組成物とPb−Sn合金か
ら成る混合物を裏金を有する多孔質層に含浸し、かつ一
部が多孔質層上に薄層を形成してなる複層軸受が記載さ
れている。この軸受は耐キャビテ−ション性、摩擦性に
優れており、良好な材料であるが、パワ−ステアリング
用オイルポンプブッシュなどのように常時オイル潤滑条
件で使用されているが起動時など一時的にオイルの供給
ができず、無潤滑条件になるような厳しい条件下で使用
される場合には必ずしも満足のゆくものではない。
【0003】このような状況の中で、上記のような従来
の複層軸受では軸受面の耐摩耗性、耐焼付性に問題があ
り、無潤滑条件では軸受面を形成する樹脂が摩滅し焼付
く傾向がある。この原因は多孔質焼結体上に厚さ約20
μmの被膜として存在する樹脂層の無潤滑条件における
潤滑性が悪く摩擦熱による温度上昇により樹脂層を維持
することが困難になるためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
の解決を目的とし、具体的には、無潤滑状態での焼付を
防止するために樹脂層の境界潤滑状態での性能を維持し
つつ無潤滑での潤滑性を改善した複層軸受ならびにその
製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は鋼板
上に形成された多孔質金属焼結層の上にPTFEとFE
P若しくはPFAを共凝析することによって得られた樹
脂粉末とPb−Sn合金粉末及び酸化鉛粉末を混合して
できた混合粉末を含浸し、焼成してなることを特徴と
し、また、請求項1記載の複層軸受を製造する際に、予
めPTFEとFEP若しくはPFAを共凝析することに
よって得られた樹脂粉末をオイル等の助剤で湿潤させ、
その表面にPb−Sn合金粉及び酸化鉛粉を保持するよ
うに付着性を持たせておき、この樹脂粉末にPb−Sn
合金及び酸化鉛粉を混合してできるPb−Sn合金粉及
び酸化鉛粉付着混合物を多孔質焼結基材上に含浸し、焼
成してなることを特徴とする。
【0006】
【作用】以下、図面により本発明の構成ならびに作用を
説明すると、次の通りである。
【0007】図1は本発明に係る複層軸受の一例を示す
拡大縦断面図であり、図2は共凝析された樹脂粉末の一
例を示す拡大図であり、図3は共凝析粉末表面にPb−
Sn合金粉及び酸化鉛粉を付着させた混合粉末の一例を
示す拡大図である。符号1は共凝析粉末、2はPTF
E、3はFEP、4は混合粉末、5はPb−Sn粉末、
6は酸化鉛粉末、7は複層軸受材、8は樹脂層、9は多
孔質金属焼結層、10は鋼板裏金を示す。
【0008】まず、図1に示す複層軸受材7は鋼板裏金
10の上に多孔質金属焼結層9とこの上にPTFEとF
EP若しくはPFAとの樹脂共凝析した樹脂層8とから
構成される。
【0009】本発明に使用されるPTFEとFEP若し
くはPFAの共凝析粉は図2に示すように単にこれらの
成分が粉末状態で混合されたものでなく、一つの粉末の
中に2種の成分が一体に共凝析されたもので、一つの粉
末粒子中には2つの成分が均一に分散されている。従っ
て、PTFEを主成分とする粉末中にFEP若しくはP
FAが均一に分散しているのでFEPの添加効果を一層
大きくすることができ、また、主成分のPTFEの機械
的強さおよび耐摩耗性を向上させるという効果がある。
【0010】更に、図3に示すようにオイル中でのPT
FEとFEP若しくはPFAの焼付を防止する目的で、
オ−バ−レイメッキの組成によりオイルとぬれの良いP
b−Sn合金粉末を添加し軸受面である樹脂層表面のぬ
れ性を改善を図るようにしている。また、無潤滑での焼
付を防止する目的で、無潤滑で耐焼付性に優れたPTF
Eとの混合被膜を形成しやすい酸化鉛を添加し、更に、
PTFEに比べて融点での流動性、接着性に優れたFE
P若しくはPFAがPb−Sn合金粉及び酸化鉛粉とP
TFEの接着性を改善している。
【0011】更に詳しく説明すると、潤滑油中及び無潤
滑で耐焼付性に優れた軸受とするため、青銅粉末等の合
金粉末より得られた多孔質材に予め作成しておいたPT
FEとFEP若しくはPFAとが共凝析して複合単一化
された樹脂粉末とPb−Sn合金粉末及び酸化鉛との混
合粉末を含浸被覆し焼成して軸受層を形成する。このと
き軸受層はPTFE70〜95wt%、FEP若しくは
PFA5〜30wt%からなる共凝析粉末70〜90v
ol%とPb−Sn合金粉末5〜25vol%、酸化鉛
粉5〜25vol%で両者の合計が10〜30vol%
のものからなっている。
【0012】ここで、PTFEとの共凝析の相手として
FEP若しくはPFAを選びその組成を5〜30wt%
に限定した理由を述べる。FEP若しくはPFAは融点
での流動性が良好であり、また、機械的強度もPTFE
より優れるのでPTFEの耐摩耗性を向上させ、かつ樹
脂と焼結体及び充填材との接着性を改善し、樹脂層の強
度を高める。FEP若しくはPFAが5wt%未満では
機械的強度、耐摩耗性の改善効果がほとんど見られず、
また、30wt%を超の添加は摩擦係数が上昇しPTF
Eの低摩擦性を損なう。
【0013】次に、Pb−Sn合金粉について述べる。
Pb−Sn合金粉はPTFE、FEP、PFAの潤滑油
に対するぬれ性を改善し、油膜保持性を持たせる目的で
樹脂層に5〜25wt%の割合で添加する。5%未満で
は油膜を形成しにくくぬれ性は改善されず、また、25
%超ではPTFEの低摩擦性が損なわれ、また、樹脂の
機械的強度の低下を招き、耐摩耗性が低下する。また、
Pb−Sn合金粉の組成をSn10〜90wt%に限定
した理由は10%未満では潤滑油が高温で使用されたと
き生成する低分子の有機酸による腐食を起こすなど耐食
性に問題があり、90%超では高温下における硬さが低
下し樹脂層の耐摩耗性が低下する。
【0014】次に、酸化鉛粉について述べる。酸化鉛粉
はPTFEとFEP又はPFAの無潤滑での耐焼付性を
改善し、潤滑性に優れた樹脂との複合被膜を形成させる
目的で樹脂層に5〜25wt%の割合で添加する。5%
未満ではPTFEと複合被膜を形成しにくく、耐焼付性
は改善されず、また、25%超ではPTFEの低摩擦性
が損なわれ、また、樹脂の機械的強度の低下を招き、耐
摩耗性が低下する。
【0015】ここで、Pb−Sn合金粉末と酸化鉛粉の
配合比について述べる。Pb−Sn合金粉末と酸化鉛粉
両者の合計は10〜30vol%の範囲が最も良好であ
る。10%未満では充填材量が少ないため、オイル潤滑
及び無潤滑で耐摩耗性は充分でなく、また、30%を超
ではPb−Sn合金粉末と酸化鉛粉のマトリクスとなっ
ている樹脂の量が減少し、軸受としての強度が減少す
る。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は鋼板上に
多孔質金属焼結層とこの焼結層の上にPTFEとFEP
若しくはPFAを共凝析することによって得られた共凝
析粉末とPb−Sn合金粉及び酸化鉛粉末との混合粉末
を含浸し、焼成してなることを特徴とする複層軸受なら
びにその製造方法であって、常時オイルまたはグリ−ス
潤滑条件で使用されているが、起動時など1時間に油の
供給ができずドライ条件になるような厳しい条件下で
も、オイル中はもちろんドライでも優れた摩擦摩耗特性
を有しているので幅広い潤滑条件で使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複層軸受の一例を示す拡大縦断面
図である。
【図2】共凝析された樹脂粉末の一例を示す拡大図であ
る。
【図3】共凝析粉末表面にPb−Sn合金粉及び酸化鉛
粉を付着させた混合粉末の一例を示す拡大図である。
【符号の説明】
1 共凝析粉末 2 PTFE 3 FEP 4 混合粉末 5 Pb−Sn粉末 6 酸化鉛粉末 7 複層軸受材 8 樹脂層 9 多孔質金属焼結層 10 鋼板裏金
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 107:38 103:04 103:06) A 7419−4H C10N 10:08 20:06 Z 8217−4H 30:06 40:02 50:02 70:00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板とこの鋼板上に多孔質金属焼結層と
    この焼結層上に四フッ化エチレン樹脂(以下PTFEと
    略記)と四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合
    樹脂(以下FEPと略記)若しくは四フッ化エチレン−
    パ−フルオロアルキルビニルエ−テル共重合樹脂(以下
    PFAと略記)との共凝析粉末とPb−Sn合金粉末及
    び酸化鉛粉末の混合物を含浸し、焼成してなることを特
    徴とする複層軸受。
  2. 【請求項2】 前記PTFEとFEP若しくはPFAの
    共凝析粉の組成がPTFE70〜95wt%、FEP若
    しくはPFAが5〜30wt%の範囲にあることを特徴
    とする請求項1記載の複層軸受。
  3. 【請求項3】 前記Pb−Sn合金粉末が混合物に対し
    て5〜25vol%の範囲にあり、さらにPb−Sn合
    金中のSnが合金に対して10〜90wt%の範囲にあ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の複層軸受。
  4. 【請求項4】 前記酸化鉛粉末が混合物に対して5〜2
    5vol%の範囲にあり、さらに酸化鉛粉末はその形状
    が片状若しくは板状であることを特徴とする請求項1、
    2または3記載の複層軸受。
  5. 【請求項5】 前記Pb−Sn合金粉末と酸化鉛粉末と
    の合計が混合物に対して30vol%を超えないことを
    特徴とする請求項1、2、3または4記載の複層軸受。
  6. 【請求項6】 前記樹脂共凝析粉末の平均粒径が300
    〜600μmの範囲にあり、かつPb−Sn合金粉及び
    酸化鉛粉の平均粒径が10〜50μmの範囲にあること
    を特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の複層
    軸受。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の複層軸受を製造する際
    に、前記PTFEとFEP若しくはPFAとの共凝析粉
    末をオイル等の助剤で湿潤させ、その表面にPb−Sn
    合金粉及び酸化鉛粉を保持するように付着性を持たせて
    おき、この樹脂共凝析粉末にPb−Sn合金及び酸化鉛
    粉を混合してできるPb−Sn合金粉及び酸化鉛粉付着
    混合物を多孔質金属焼結基材上に含浸し、焼成してなる
    複層軸受の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001132756A (ja) * 1999-11-08 2001-05-18 Ndc Co Ltd 樹脂被覆摺動材およびその製造方法
JP2013083302A (ja) * 2011-10-07 2013-05-09 Taiho Kogyo Co Ltd オートマティックトランスミッション用黒鉛添加樹脂系すべり軸受
JP2013083301A (ja) * 2011-10-07 2013-05-09 Taiho Kogyo Co Ltd 遊星歯車機構のピニオンギヤ用黒鉛添加樹脂系すべり軸受

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JP2013083301A (ja) * 2011-10-07 2013-05-09 Taiho Kogyo Co Ltd 遊星歯車機構のピニオンギヤ用黒鉛添加樹脂系すべり軸受

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