JPH051799B2 - - Google Patents

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JPH051799B2
JPH051799B2 JP59213361A JP21336184A JPH051799B2 JP H051799 B2 JPH051799 B2 JP H051799B2 JP 59213361 A JP59213361 A JP 59213361A JP 21336184 A JP21336184 A JP 21336184A JP H051799 B2 JPH051799 B2 JP H051799B2
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JP
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dna
growth hormone
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polypeptide
tris
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JP59213361A
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Susumu Sekine
Tamio Mizukami
Moryuki Sato
Seiga Ito
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KH Neochem Co Ltd
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Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/575Hormones
    • C07K14/61Growth hormone [GH], i.e. somatotropin

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  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Feed For Specific Animals (AREA)
  • Fodder In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は魚類の成長ホルモンポリペプチドおよ
び該ポリペプチドをコードするDNAを組み込ん
だ組換え体DNAを含む微生物を用いる魚類の成
長ホルモンポリペプチドの製造法に関する。魚類
の成長ホルモンは魚類の養殖産業分野において広
い用途が期待される。 従来の技術 哺乳類の成長ホルモンは脳下垂体において生産
されるが、それらの活性ならびに構造は公知であ
る。たとえば、ヒト成長ホルモンについては、ユ
ー・ジエイ・レビイス(U.J.Lewis)らによつて
ジヤーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサ
イエテイ(J.Am.Chem.Soc.)80,4429(1958)
に、エイ・エス・ハートリー(A.S.Hartree)に
よつてバイオケミカル・ジーヤナル(Biochem.
J.),100,754(1966)に、シー・エイチ・リー
(C.H.Li)らによつてアーチブス・オブ・バイオ
ケミストリイ・アンド・バイオフイジクス、アク
タ、(サプルメント)〔Arch.Biochem.Biophys.
Acta(Suppl.)〕,,327(1962)に報告されてい
る。 魚類の成長ホルモンについても、これまでに単
離されたという報告は多く見られるが、その生理
活性と蛋白化学的は性質で信頼性のあるものは数
が少ない。信頼性のある報告の例には次のような
ものがある。 テイラピアよりの単離例エス・ダブリユ・フア
ーマー(S.W.Farmer)ら、ジエネラル・アン
ド・コンパラテイブ・エンドクリノロジイ
(Gen.Comp.Endocrin.),30,91(1976)。 チヨウザメよりの単離例エス・ダブリユ・フアー
マー(S.W.Farmer)ら、エンドクリノロジイ
(Endocrinology),108,377(1981). コイよりの単離例エイ・エフ・クツク(A.F.
Cook)ら、ジエネラル・アンド・コンパラテイ
ブ・エンドクリノロジイ(Gen.Comp.
Endorcrin.),50,335(1983)。 本発明者らは先にサケ脳下垂体から成長ホルモ
ンを抽出、精製し、N末端からのアミノ酸配列
(31個)の決定を行つた。また、この物質が硬骨
魚類において成長促進効果を有することも確認し
ている〔特願昭59−68670〕。 発明が解決しようとする問題点 魚類の成長ホルモンは魚類の成長促進効果を有
するので、養魚用餌料の組成物として有用である
が、魚類の脳下垂体からの採取は供給量が限られ
ている。従つて魚類の成長ホルモンを安価に大量
に供給する方法の開発が望まれている。 問題点を解決するための手段 本発明者らは、組換えDNA技法により魚類の
成長ホルモンを製造する方法について研究を行つ
た。その結果先に、魚類の成長ホルモン製造に使
用することができる、魚類の成長ホルモンポリペ
プチドに相補的なDNAの採取ならびにこれを含
む組換え体DNAおよび微生物の製造に成功した。
即ちサケ脳下垂体からメツセンジヤーRNA
(mRNA)を抽出し、これと相補的なDNA
(cDNA)を合成し、次いでサケの成長ホルモン
のN末端付近のアミノ酸配列に対応するDNAプ
ローブを合成し、このDNAとハイブリダイズす
るcDNAを選択することにより、サケ成長ホルモ
ン遺伝子をクローン化することに成功した。さら
にこのcDNAの全塩基配列を決定した(特願昭59
−134536)。 本発明者らは、さらに研究を進め、サケの成長
ホルモンをコードするDNAを組み込んだ組換え
体DNAを含む微生物を培養することにより、培
養物中にサケ成長ホルモンポリペプチドが著量生
成蓄積することを見出した。 以下本発明を詳細に説明する。 本発明は、魚類の成長ホルモンポリペプチド、
とくに第1表に示されたペプチド配列を有するポ
リペプチドを提供する。該ポリペプチドは、組換
えDNA技法を用いて下記のごとく製造すること
ができる。 即ち、魚類成長ホルモンのmRNAを鋳型とし
て用いて該mRNAに相補性を示すDNA(cDNA)
を調製し、該cDNAを組み込んだ組換え体プラス
ミドを調製する。さらに、該組換え体プラスミド
を宿主微生物に挿入する。該組換え体プラスミド
を有する微生物を培養することによりサケ成長ホ
ルモンポリペプチドを安価に大量に製造すること
ができる。 本発明のDNAと組換え体プラスミドは下記の
一般的手法で調製される。 シロザケ脳下垂体より全RNAを調製し、これ
をオリゴdTセルロース(oligo dT cellulose)
カラムを通すことによりポリアデニル酸(ポリ
A)を有するRNA(ポリA+RNA)を分離する。
このポリA+RNAを鋳型とし、逆転写酵素により
二重鎖DNAを合成する。組換え体は試験管内
DNA組換え技法を用い、大腸菌のプラスミド
DNAのようなベクターDNAに該合成DNAを挿
入して得られる。シロザケ成長ホルモンmRNA
に相補性を示すDNAを有する組換え体プラスミ
ドを選択する。 次に本発明のDNAおよび組換え体プラスミド
の製法について具体的に説明する。 捕獲されたシロザケより脳下垂体を摘出し、即
座に液体窒素中にて凍結する。この凍結脳下垂体
にグアニジウム・イソチオシアネート
(guanidium isothiocyanate)を加え破砕し、可
溶化する。次いでCsCl溶液量に重層し、超遠心
後、沈殿物とし全細胞質RNAを得る。またグア
ニジウム・イソチオシアネート可溶化物にLiClを
加えてRNAのみを沈殿させ回収することもでき
る。 抽出したRNAをNaClまたはKClの高塩濃度
(たとえば0.5M)溶液に溶解し、オリゴ(dT)
セルロースのカラムに通塔してポリ(A)を有する
mRNAをカラムに吸着させる。水、10mMトリ
ス−HCl緩衝液のような低塩濃度溶液を用いて溶
出し、ポリ(A)を有するmRNAを単離する。 以下、オカヤマ・バーグ(Okayama−Berg)
の方法〔オカヤマ・アンド・バーグ(Okayama
& Berg);モレキュラー・アンド・セルラ
ー・バイオロジイ(Mol.Cell.Biol.),161
(1982)〕に従い、cDNAの合成および、そのベク
ターへの組み込みを行う。 まずベクタープライマーを合成する。ベクター
としてはたとえばpCDV1を適当な溶液、たとえ
ばトリスーHCl緩衝液(たとえばPH7.5,
10mM),MgCl2(たとえば6mM),NaCl(たとえ
ば10mM)を含む溶液中でKpnIで処理し、
pCDV1のKpnI部位を切断する。このDNAをト
リス−HCl緩衝液(たとえばPH6.8,30mM)、カ
コジル酸ナトリウム(たとえば140mM)、CoCl2
(たとえば1mM)、ジチオスレイトール(たとえ
ば0.1mM)およびdTTP(たとえば0.25mM)中、
ターミナルデオキシヌクレオチジルトランスフエ
ラーゼとともに一定温度(たとえば37℃)で一定
時間(たとえば20分間)インキユベートし、ベク
ターDNAの両3′末端に60個前後のチミジル残基
を付加する。さらにこのDNAをトリスーHCl緩
衝液(たとえばPH7.5,10mM)、MgCl2(たとえ
ば6mM)、NaCl(たとえば100mMを含む溶液中
EcoRIで切断後、低融点アガロースゲル電気泳動
〔ラルス・ウイスランダー(Lars Wieslander):
アナリテイカル・バイオケミストリイ
(Analytical Biochmistry),98,305(1979)〕に
て分画し、約3.1キロベースの断片を回収する。
次いで該DNAをNaClまたはKClの高塩濃度(た
とえば0.5M)溶液に溶解し、ポリ(dA)セルロ
ースカラムに通塔してポリ(T)を有するベクタ
ープライマー分子のみをカラムに吸着させる。
水、10mMトリス−HCl緩衝液のような低塩濃度
溶液を用いて溶出し、ポリ(T)の付加したベク
ターポライマー分子のみを単離する。 次にリンカーDNAを合成する。たとえば
pLlDNAを適当な溶液、たとえばトリス−HCl緩
衝液(たとえばPH7.5,10mM),MgCl2(たとえ
ば6mM)、NaCl(たとえば50mM)を含む溶液中
でPstIで処理し、pL1のPstI部位を切断する。こ
のDNAを、dTTPの代わりにdGTPを加える以
外はベクタープライマー合成の場合と同様に処理
し、15個前後のオリゴdC鎖を付加する。該DNA
を適当な溶液たとえばトリス−HCl緩衝液(たと
えばPH7.5,10mM)、MgCl2(たとえば6mM)、
NaCl(たとえば60mM)を含む溶液中Hindに
て切断する。アガロースゲル電気泳動にて約0.5
キロベースのDNA断片を分画し、DEAEペーパ
ーにて回収する。このようにしてリンカ−DNA
を得る。 以上のようにして得たポリ(A)+RNA、ベクター
プライマー、リンカ−DNAを用い、cDNA合成
を行う。ポリ(A)+RNA、ベクタープライマーAを
トリス−HCl緩衝液(たとえばPH8.3,50mM)、
MgCl2(たとえば8mM)、KCl(たとえば30mM)、
ジチオスレイトール(たとえば0.3mM)、
dATP,dTTP,dCTP,dGTP(たとえば各々
2mM)を含む溶液中、逆転写酵素を一定温度
(たとえば37℃)、一定時間(たとえば40分間)反
応させる。こうして得たRNA−DNA二重鎖の
3′末端に、dTTPがdCTTPに変わる以外はベク
タープライマーにdT鎖を付加した条件と同様の
操作でオリゴdC鎖を15個前後付加する。この
DNAをトリス−HCl緩衝液(たとえばPH7.5,
10mM)、MgCl2(たとえば6mM)、NaCl(たとえ
ば60mM)を含む溶液中Hindで切断する。こ
のDNAに、先に調製したリンカ−DNAを混合
し、トリス−HCl緩衝液(たとえばPH7.5,
20mM)、MgCl2(たとえば4mM)、(NH42SO4
(たとえば10mM)、KCl(たとえば0.1M)、β−ニ
コチンアミドアデニンジヌクレオチド(β−
NAD)(たとえば0.1mM)を含む溶液中、大腸
菌DNAリガーゼとともに一定時間(たとえば16
時間)、一定温度(たとえば12℃)でインキユベ
ートする。こうしてcDNAとリンカ−DNAとの
環状化が行われる。この反応液にdATP,
dTTP,dGTP,dCTPを各々、終濃度40μMとな
るよう加え、大腸菌DNAリガーゼ、大腸菌DNA
ポリメラーゼI、大腸菌リボヌクレアーゼHを加
え、RNA部分をDNAに変換することにより、完
全な二重鎖cDNAを含む組換えプラスミドを得
る。 こうして得た組換えプラスミドを用い大腸菌、
たとえば大腸菌c600SF8株を、たとえばスコツト
(Scott)らの方法〔重定勝哉:細胞工学,616
(1983)〕により形質転換する。上記で得た組換え
体プラスミド上にはアンピシリン耐性遺伝子が存
在するため、形質転換した大腸菌はアンピシリン
耐性を示す。以下の手法はこれらアンピシリン耐
性(ApR)菌株から魚類の成長ホルモンmRNA
に相補性を示す遺伝子を持つ新規組換え体プラス
ミドDNAを保有する菌株を選択するのに一般的
に用いられる。すなわち、上記で得られた形質転
換株をニトロセルロースフイルター上に固定し、
既知のシロザケ成長ホルモンのアミノ酸配列より
予想されるDNA配列を有する合成DNAプローブ
と会合させ、強く会合するものを選択する〔グル
ンステイン−ホグネス(Grunstein−Hogness)
の方法、プロシーテイング・オブ・ザ・ナシヨナ
ル・アカデミイ・オブ・サイエンス(Proc.Natl.
Acad.Sci.),USA.,72,3961(1975)〕。プローブ
DNAは通常のトリエステル法〔ジヤーナル・オ
ブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエテイ(J.
Am.Chem.Soc.),97,7327(1975)〕で合成され
る。合成DNAプローブによる選択はサザーン
(Southern)らの方法〔ジヤーナル・オブ・モレ
キユラー・バイオロジイ(J.Mol.Biol.)98,503
(1975)〕によつてさらに確実にでき、この方法で
シロザケ成長ホルモンmRNAに相補性を示す遺
伝子を有する組換え体プラスミドDNAを同定で
きる。 このようにして得られる組換え体プラスミドの
1例がpSGHl〔特願昭59−134536〕である。この
プラスミドをサケ成長ホルモンをコードする
DNAの供給源として用いることができる。 微生物中でのサケ成長ホルモンをコードする
DNAの発現によるサケ成長ホルモンポリペプチ
ドの生産: サケ成長ホルモンをコードするDNAを含むプ
ラスミドから該DNAを切り出し、これをベクタ
ーDNAに組み込み、得られる組換え体DNAを微
生物に導入し、得られる形質転換体を培養するこ
とによつてサケ成長ホルモンポリペプチドを培養
物中に生成蓄積させ、これを採取することによつ
てサケ成長ホルモンポリペプチドを製造すること
ができる。 サケ成長ホルモンをコードするDNAを含むプ
ラスミドとしては、上記pSGHIが好適な例とし
てあげられる。 ベクターDNAとしては、挿入したDNAを微生
物中で発現させることができるものなら、いかな
るものでも用いることができる。好ましくは、適
当なプロモーター、たとえばトリプトフアン
(trp)系、ラクトース(lac)系、PL系などのプ
ロモーターを持ち、その下流にDNAを挿入でき、
しかも内在するシヤインダルガーノ配列(以下
SD配列と略記する)と翻訳開始コドン(ATG)
との間を適当な距離たとえば6〜18塩基対に調節
したベクターDNAが用いられる。具体的に好適
なベクターDNAとしては、プラスミドpGELLを
あげることができる。pGELLは第3図に示すプ
ラスミドで、それを含む大腸菌はEscherichia
coli IGEL1(FERM BP−629)として昭和59年
10月6日付で工業技術院微生物工業技術研究所
(微工研)に寄託されている。ポリペプチドをコ
ードするDNAとベクターDNAとの組換えは、制
限酵素を用いて両DNAを消化後、T4DNAリガ
ーゼを用いて結合する一般的組換えDNA手法を
用いて行うことができる。 具体例として示したpSGH1とpGEL1の場合は
第3図に示したごとく、pSGH1からシロザケ成
長ホルモンをコードするMbo−SalI消化断片
と、SalI−BamHI消化断片とを別々に得、
pGEL1からはトリプトフアンプロモーターを含
むHind−BamHI消化断片を得る。一方、以下
のような合成DNAリンカーを作製する。 上記DNA断片と合成DNAリンカーとを
T4DNAリガーゼで結合し、第3図に示した組換
えプラスミドpSGHIB2を得る。本プラスミドは
成熟シロザケ成長ホルモンをコードする。 上記組換え技法における反応の条件は、一般的
に下記のとおりである。 DNAの制限酵素による消化反応は、通常0.1〜
20μgのDNAを2〜200mM(好ましくは10〜
40mM)のトリス−HCl(PH6.0〜9.5好ましくはPH
7.0〜8.0)、0〜200mMのNaCl、2〜30mM(好
ましくは5〜10mM)のMgCl2を含む反応液中
で、制限酵素0.1〜100単位(好ましくは1μgの
DNAに対して1〜3単位)を用い、20〜70℃
(至適温度は用いる制限酵素により異なる)にお
いて、15分間〜24時間行う。反応の停止は、通常
55〜75℃で、5〜30分間加熱することによるが、
フエノールまたはジエチルピロカーボネートなど
の試薬により制限酵素を失活させる方法も用いる
ことができる。 制限酵素消化によつて生じたDNA断片の精製
は、低融点アガロースゲル電気泳動法〔エル・ウ
イスランダー(L.Wieslander):アナテイカル・
バイオケミストリイ(Analytical
Biochemistry)98,305(1979)以下LGT法とい
う〕やポリアクリルアミドゲル電気泳動法などに
よつて行う。 DNA断片の結合反応は、2〜200mM(好まし
くは10〜40mM)のトリス−HCl(PH6.1〜9.5、好
ましくはPH7.0〜8.0)、2〜20mM(好ましくは5
〜10mM)のMgCl2、0.1〜10mM(好ましくは0.5
〜2.0mM)のATP、1〜50mM(好ましくは5〜
10mM)のジチオスレイトールを含む反応液中
で、T4DNAリガーゼ0.3〜10単位を用い、1〜
37℃(好ましくは3〜20℃)で15分間〜72時間
(好ましくは2〜20時間)行う。 結合反応によつて生じた組換え体プラスミド
DNAは、必要によりCohenらの形質転換法〔エ
ス・エヌ・コーエン(S.N.Cohen)ら:プロシー
デイング・オブ・ザ・ナシヨナル・アカデミイ・
オブ・サイエンス(Proc.Natl.Acad.Sci.),USA
69,2110(1972)〕によつて、大腸菌に導入する。 組換え体プラスミドDNAを持つ大腸菌から該
DNAの単離は、後に述べる実施例1に示した方
法あるいはバーンボイム(Birnboim)らの方法
〔エイチ・シー・バーンボイム(H.C.Birnboim)
ら:ニユクレイツク・アシツズ・リサーチ
(Nucleic Acids Res.),1513(1979)〕などを
用いて行う。 プラスミドDNAを1〜10種類の制限酵素で消
化後アガロースゲル電気泳動あるいはポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動により切断部位を調べる。
さらにDNAの塩基配列を決定する必要がある時
はマキサム・ギルバード法〔プロシーデイング・
オブ・ザ・ナシヨナル・アカデミイ・オブ・サイ
エンス(Proc.Natl.Acad.Scl.),74,560(1977)〕
またはM13フアージを用いたサンガー(Sanger)
法〔サンガー(Sanger)らプロシーデイング・
オブ・ザ・ナシヨナル・アカデミイ・オブ・サイ
エンス(Proc.Natl.Acad.Sci.USA.),74,5463
(1977);アマーシヤム(Amersham)社M13ク
ローニング・アンド・シークエンシング・ハンド
ブツク(cloning and sequencing handbook)〕
によつて決定する。 以上のような条件で組換え体プラスミドDNA
を製造することができる。 本発明のシロザケ成長ホルモンペプチドは以下
のとおりに製造できる。 すなわち、プラスミド(例えばpSGHIB2)を
用いて大腸菌K−12 HB101を形質転換させ、ア
ンピシリン耐性(ARR以下同じ)のコロニーの中
からpSGHIB2を有する大腸菌を選びだす。
pSGHIB2を有する大腸菌を培地に培養すること
により培養物中にシロザケ成長ホルモンポリペプ
チドを生成させることができる。 ここで用いる培地としては大腸菌の生育ならび
にサケ成長ホルモンポリペプチドの生産に好適な
ものならば合成培地、天然培地のいずれも使用で
きる。 炭素源としては、グルコース、フラクトース、
ラクトース、グリセロール、マンニトール、ソル
ビトールなどが、窒素源としては、NH4Cl,
(NH42SO4、カザミノ酸、酵母エキス、ポリペ
プトン、肉エキス、バクトリプトン、コーン・ス
テイープリカーなどが、その他の栄養源として
は、K2HPO4,KH2PO4,NaCl,MgSO4、ビタ
ミンB1、MgCl2などが使用できる。 培養はPH5.5〜8.5、温度18〜40℃で通気攪拌培
養により行われる。 培養5〜90時間で培養菌体中にシロザケ成長ホ
ルモンポリペプチドが蓄積するので、培養物から
菌体を集菌し、菌体をリゾチーム処理後、凍結、
融解を繰り返して菌体を破砕し、遠心してえられ
る上清から通常のポリペプチドの抽出方法に従つ
てポリペプチドを採取する。 また該ポリペプチドの検出は培養菌体を直接レ
ムリ(Laemmli)のサンプルバツフアー〔レム
リ(Laemmli)、ネイチヤー(Nature),227
680(1970)〕に加熱溶解後、SDS−ポリアクリル
アミドゲル〔レムリ(Laemmli)の方法:同上
文献〕にかけ、クマシーブリリアントブルー染色
によつて行う。 実施例1 成熟シロザケ成長ホルモンをコードす
る組換え体プラスミドpSGHIB2の造成: シロザケ成長ホルモンをコードするDNAを含
むプラスミドpSGH1(参考例1)5μgを20mMト
リス−HCl(PH7.5)、10mM MgCl2および10mM
NaClを含む溶液(以下“Y−10緩衝液”と略記
する)40μlに溶かし、制限酵素Mbo(Neu
England Bio Labs社製)10単位を加え37℃3時
間消化反応を行つた。つづいて該溶液のNaCl濃
度を175mMとなるよう調整し、SalI(宝酒造社製
以下特記しない限り制限酵素はすべて宝酒造社
製を用いた)10単位を加え、37℃3時間消化反応
を行つた。この反応液から低融点アガロースゲル
電気泳動法(LGT法)により、N末端付近に相
当する163dpのDNA断片約0.2μgを得た。 次にpSGH1の5μgを20mMトリス−HCl(PH
7.5),10mM MgCl2および100mM NaClを含む
溶液(以下“Yー100緩衝液”と略記する)40μl
に溶かし、BamHI10単位を加え、37℃3時間消
化反応を行つた。つづいて該反応液のNaCl濃度
を175mMに調整し、SalI10単位を加え37℃3時
間消化反応を行つた。該反応液からLGT法によ
り、C末端側と3′−非翻訳領域を含む約900bpの
DNA断片約0.5μgを得た。 別にpGEL1 5μgを40μlのY−100緩衝液に溶か
し、BamHIとHindとを各々10単位加え、30℃
3時間消化反応を行つた。この反応液からトリプ
トフアンプロモーターを含む約2.7KbのDNA断
片約1μgを得た。 一方成熟シロザケ成長ホルモンをコードする
DNAの発現に必要な翻訳開始コドンATGを付加
し、さらにベクターDNAと上記DNAとを連結す
る目的で下記のDNAリンカーを合成した。 まず一本鎖DNA、17merと12merを通常のト
リエステル法〔アール・クレア(R.Crea)ら:
プロシーデイング・オブ・ザ・ナシヨナル・アカ
デミイ・オブ・サイエンス(Proc.Natl.Acad.
Scl.)USA.,75,5765(1978)〕により合成した。
17merおよび12merの一本鎖DNA各々12pmoleを
50mMトリス−HCl(PH7.5)、10mM MgCl2
10mMジチオスレイトールおよび1mM ATPを
含む溶液20μlに溶かし、T4ポリムクレオチゴキ
ナーゼ(宝酒造社製)6単位を加え、37℃、60分
間リン酸化反応を行つた。 上記で得たpSGH1由来のMbo−SalI断片
(163bp)0.1pmole,SalI−BamHI断片(約
900bp)0.06pmole,pGHL1のHind−BamHI
断片(約2.7Kb)0.02pmoleを50mMトリス−HCl
(PH7.5)、10mM MgCl2、10mMジチオスレイト
ールおよび1mMATPを含む溶液30μlに溶かし、
これに上記の合成DNAリン酸化反応液5μlを加え
た。この混合液にT4リガーゼ(宝酒造社製)6
単位を加え、4℃、18時間結合反応を行つた。 該反応液を用いて大腸菌HB101株を形質転換
しARRのコロニーを得、このコロニーよりプラス
ミドDNAを回収し、第3図に示したpSGHIB2を
得た。pSGHIB2の構造はEcoRI,Hind,
ClaI,Bgl,SalI,BamHIで切断してアガロー
スゲル電気泳動にて確認した。pSGHIB2中のシ
ロザケ成長ホルモンをコードするDNAのN末端
付近の配列は であることをM13フアージを用いたサンガー
(Sanger)法〔サンガー(Sanger)ら、プロシー
デイング・オブ・ザ・ナシヨナル・アカデミイ・
オブ・サイエンス(Proc.Natl.Acad.Scl.)
USA.,74,5463(1977);アマーシヤム
(Amersham)社M13クローニング・アンド・シ
ークエンシング・ハンドブツク(cloning and
sequencing handbook)〕に従つて決定した。そ
の結果pSGHIB2は成熟型シロザケ成長ホルモン
ポリペプチドをコードするDNAを含むことがわ
かつた。プラスミドpSGHIB2を含む大腸菌は
Escherichia Coli ESGHIB2(FERMBP−612)
として昭和59年9月20日付で工業技術院微生物工
業技術研究所(微工研)に寄託されている。 実施例2 pSGHIB2を含む大腸菌によるシロザ
ケ成長ホルモンポリペプチドの生産: 実施例1で得た組換え体プラスミドpSGHIB2
を用い常法により大腸菌W3110No.49株を形質転換
した。得られたAPRコロニーを8mlのMCG培地
〔0.6%Na2HPO4,0.3%KH2PO4,0.5%NaCl,
0.1%NH4Cl,0.5%グルコース、0.5%、カザミノ
酸、1mM MgSO4,4μg/mlビタミンB1,PH7.2〕
に接種し、30℃で18時間培養した。得られた培養
液を8000rpm、10分間遠心して菌体を回収した。
この菌体をLaemmliのサンプルバツフアーに懸
濁後、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を
行い、クマシーブリリアントブルーにて染色し
て、分子量約25000の部位にポリペプチドバンド
を検出した。このバンドは該プラスミドを含まな
い大腸菌を用いた場合には存在しなかつた。この
結果、pSGHIB2を保有する大腸菌はシロザケ成
長ホルモンポリペプチドを大量に生産しているこ
とがわかつた。 参考例1(1) シロザケ脳下垂体よりのポリA+
RNAの調製: シロザケ脳下垂体よりグアニジウムチオシアネ
ート−セシウムクロライド法〔マニアテイス
(Maniatis)ら編、モレキユラー・クローニング
(Molecular Cloning),p196、コールド・スプリ
ング・ハーバー(Cold Spring Harbor)刊;重
定勝哉、細胞工学、,616(1983)〕に従いポリ
Aを有するRNAを下記のごとく調製した。 シロザケの凍結脳下垂体2g(約30個体分)を
4Mグアニジウムチオシアネート、0.5%ザルコシ
ン、5mMクエン酸ナトリウム(PH7)および
0.1Mβ−メルカプトエタノールからなる溶液10ml
中でテフロンホモゲナイザー(5rpm)にて破砕
し可溶化した。ホモジネートを18G注射針に数回
通してDNAを分断した。5.7MCsCl、0.1M
EDTA(PH8)の溶液各1.2mlを超遠心管中に分注
しておき、前記ホモジネートを重層した。
Hitachi RPS40ローターにて35000rpm、15時間
遠心後、RNAを沈殿として回収した。RNAの沈
殿を1mM EDTAを含むトリス−HCl(PH8.0)溶
液10mlに溶解し、フエノール−クロロホルムで抽
出後、エタノール沈殿により回収した。得られた
RNA約1mgを10mMトリス−HCl(PH8.0)および
1mM EDTAからなる溶液1mlに溶かした。65
℃、5分間インキユベートし、0.1mlの5M NaCl
を加えた。混合物をオリゴdTセルロース・カラ
ム(P−L Biochemicals社製)クロマトグラ
フイーにかけた。吸着したポリAを有する
mRNAを10mMトリス−HCl(PH8.0)および
1mM EDTAからなる溶液で溶出しポリAを有す
るmRNA約10μgを得た。 (2) cDNA合成と該DNAのベクターへの挿入: オカヤマ−バーグ(Okayama−Barg)の方法
〔モレキユラー・アンド・セルラー・バイオロジ
イ(Mol.Call.Biol.),161(1982)〕に従い、
cDNAの合成とそれを組み込んだ組換え体プラス
ミドの造成を行つた。その工程の概略を第1図に
示す。 pCDV1〔オカヤマ・アンド・バーグ
(Okayama & Berg):モレキユラー・アン
ド・セルラー・バイオロジイ(Mol.Cell.Biol.)
3,280(1983)400μgを100mMトリス−HCl(PH
7.5)、6mM MgCl2および10mM NaClからなる
溶液300μlに加え、さらに500単位のKpnI(宝酒造
社製)を加えて、37℃、6時間反応させ、プラス
ミド中のKpnI部位で切断した。フエノール−ク
ロロホルム抽出後、エタノール沈殿によりDNA
を回収した。KpnI切断した該DNA約200μgを
40mMカコジル酸ナトリウム、30mMトリス−
HCl(PH6.8)、1mM CaCl2および0.1mMジチオス
レイトール(以下DTTと略記する)からなる緩
衝液(以下TdT緩衝液と略記する)にdTTPを
0.25mMとなるよう加えた溶液200μlに加え、さ
らに81単位のターミナルデオキシヌクレオチジル
トランスフエラーゼ(以下TdTと略記する)(P
−L Biochemicals社製)を加えて、37℃11分
間反応させた。ここで、pCDV1のKpnI切断部位
の3′末端にポリdT鎖が約67個付加された。該溶
液からフエノール−クロロホルム抽出、エタノー
ル沈殿により、ポリdT鎖の付加した
pCDV1DNA約100μgを回収した。該DNAを
10mMトリス−HCl(PH7.5)、6mM MgCl2
100mM NaClからなる緩衝液150μlに加え、さら
に360単位のEcoRI(宝酒造社製)を加え、37℃2
時間反応させた。該反応物を低融点アガロースゲ
ル電気泳動後、約3.1KbのDNA断片を回収し、
約60μgのポリdT鎖付加pCDV1を得た。該DNA
を10mMトリス−HCl(PH8.0)および1mM
EDTAからなる溶液500μlに溶解し、65℃5分間
インキユベート後、氷冷して50μlの5M NaClを
加えた。 混合物をオリゴdAセルロースカラム(コラボ
ラテイブリサーチ社製)クロマトグラフイーにか
けた。ポリdT鎖長が充分なものはカラムに吸着
し、これを10mMトリス−HCl(PH8.0)および
1mM EDTAからなる溶液で溶出し、ポリdT鎖
の付加したpCDV1(以下ベクタープライマーと略
記する)27μgを得た。 次にリンカーDNAの調製を行なう。 pL1〔オカヤマ・アンド・バーグ(Okayama
& Berg):モレキユラー・アンド・セルラー・
バイオロジイ(Mol.Cell.Biol.),280(1983)〕
約14μgを10mMトリス−HCl(PH7.5)、6mM
MgCl2および50mM NaClからなる緩衝液200μl
に加え、さらに50単位のPstI(宝酒造社製)を加
え、37℃4時間反応させ、pL1DNA中のPstI部
位で切断させた。該反応物をフエノール−クロロ
ホルム抽出後、エタノール沈殿を行い、PstIで切
断したpL1DNA約13μgを回収した。該DNA約
13μgをTdT緩衝液に終濃度0.25mMのdGTDを含
む溶液50μlに加え、さらにTdT(P−L
Biochemicals社製)54単位に加えて37℃13分間
インキユベートし、pL1のPstI切断部位3′末端に
dG鎖を約14個付加した。フエノール−クロロホ
ルム抽出後エタノール沈殿にてDNAを回収した。
該DNAを100μlの10mMトリス−HCl(PH7.5)、
6mM MgCl2および60mM NaClからなる緩衝液
100μlに加え、さらに80単位のHind(宝酒造社
製)を加えて37℃3時間インキユベートし、
pL1DNAのHind部位で切断した。該反応物を
アガロースゲル電気泳動にて分画し、約0.5Kbの
DNA断片をDEAEペーパー法〔ドレツエン
(Dretzen)ら、アナリテイカル・バイオケミス
トリイ(Anal.Biochem.),112,295(1981)〕に
て回収し、オリゴdG鎖付きのリンカーDNA(以
下単にリンカーDNAと略記する)を得た。 上記で調製したポリ(A)RNA約2μg、ベクター
プライマー約1.4μgを50mMトリス−HCl(PH8.3)、
8mM MgCl2,30mM KCl,0.3mM DTT,
2mM dNTP(dATP,dTTP,dGTPおよび
dCTP)および10単位のリボヌクレアーゼインヒ
ビター(P−L Biochemicals社製)からなる
溶液22.3μlに溶解し、10単位の逆転写酵素(生化
学工業社製)を加え、37℃40分間インキユベート
し、mRNAに相補的なDNAを合成させた。該反
応物をフエノール−クロロホルム抽出、エタノー
ル沈殿を行ない、RNA−DNA二重鎖の付加した
ベクターポライマーDNAを回収した。該DNAを
66μMdCTPおよび0.2μgポリAを含むTdT緩衝液
20μlに溶かし、14単位のTdT(P−L
Biochemicals社製)を加えて37℃8分間インキ
ユベートし、cDNA3′末端に12個のdC鎖を付加し
た。該反応物をフエノール−クロロホルム抽出
し、エタノール沈殿によりdC鎖の付加した
cDNA−ベクタープライマーDNAを回収した。
該DNAをトリス−HCl(PH7.5)、6mM MgCl2
よび60mM NaClからなる液400μlに溶かし、20
単位のHind(宝酒造社製)を加え、37℃2時
間インキユベートし、Hind部位で切断した。
該反応物をフエノール−クロロホルム抽出、エタ
ノール沈殿して0.5pmoleのdC鎖付加cDNA−ベ
クタープライマーDNAを得た。該
DNA0.08pmoleおよび前記のリンカー
DNA0.16pmoleを40μlのトリス−HCl(PH7.5)、
0.1M NaClおよび1mM EDTAからなる溶液
40μlに加え、65℃,42℃,0℃でそれぞれ10分、
25分、30分間インキユベートした。20mMトリス
−HCl(PH7.5)、4mM MgCl2,10mM(NH42
SO4,0.1M KClおよび0.1mM β−NADの組成
で、全量400μlとなるよう反応液を調製した。該
反応液に10単位の大腸菌DNAリガーゼ(New
England Biolabs社製)を加え、11℃一夜インキ
ユベートした。該反応液を各40μMのdNTP,
0.15mMβ−NADとなるよう成分を追加調製し、
5単位の大腸菌DNAリガーゼ、7単位の大腸菌
DNAポリメラーゼI(P−L Biochemicals社
製)および2単位の大腸菌リボヌクレアーゼH
(P−L Biochemicals社製)を加え、12℃、25
℃で順次1時間ずつインキユベートした。上記反
応で、cDNAを含む組換えDNAの環状化と、
RNA−DNA二重鎖のRNA部分がDNAに置換さ
れ、完全な二重鎖DNAの組換えプラスミドが生
成した。 (3) シロザケ成長ホルモンcDNAを含む組換え
DNAの選択: 実施例2で得た組換え体プラスミドを用い、大
腸菌c600SF8株〔カメロン(Cameron):プロシ
ーデイング・オブ・ザ・ナシヨナル・アカデミ
イ・オブ・サイエンス(Proc.Natl.Acad.Sci.)
USA,72,3416(1975)〕をスコツト(Scott)ら
の方法〔重定勝哉:細胞工学、,616(1983)〕
に従い形質転換した。得られた約1万個のコロニ
ーのうち4800個をニトロセルロース上に固定し
た。シロザケ成長ホルモンのN末端から23番目−
28番目のアミノ酸配列に対応する合成DNA、す
なわち、 (3番目の塩基はAまたはG、9番目はTまた
はC、12番目はCまたはT、15番目はCまたはT
であり、組み合わせて16通りの合成DNAの混合
物となる)を32Pで標識したプローブに40℃で強
く会合した8菌株を選んだ〔グルンステイン−ホ
グネス(Grunstein−Hogness)の方法、プロシ
ーデイング・オブ・ザ・ナシヨナル・アカデミ
イ・オブ・サイエンス(Proc.Natl.Acad.Sci.)
USA,72,3961(1975)〕。得られた8菌株につい
てサザーン(Southern)の方法〔ジヤーナル・
オブ・モレキユラー・バイオロジイ(J.Mol.
Biol.)98,503(1975)〕により、上記プローブお
よびC末端付近のアミノ酸配列に対応する合成
DNAプローブ (3番目塩基はCまたはT、6番目はAまたは
G、9番目はA,T,G,Cのいずれか、12番目
はGまたはAであり、組み合わせて32通りの合成
DNAの混合物となる)とも会合が確認された。
これらのプラスミドはpSGH1,3,6,8,9,
10,14,17と命名したが、いずれも、シロザケ成
長ホルモンのアミノ酸配列から予想されるDNA
配列を有することから成長ホルモンcDNAを含ん
でいるものと考えられた。 (4) 該プラスミドpSGH1の塩基配列: 上記で得られたプラスミド8種につき、種々の
制限酵素で消化し、cDNA部分の切断地図を決定
した。制限酵素部位の存在位置から、得られたプ
ラスミドは3群に分類でき、pSGH1,6,9,
10,17の群、pSGH3の群、pSGH8,14の群と分
けられた。それぞれの群の制限酵素地図を第2図
に示す。 次に実施例3で行つた合成DNAプローブと最
も強う会合を示し、かつほぼ完全長のcDNAを含
むと考えられるpSGH1を含む群のプラスミド、
特にpSGH1について、その翻訳領域の全ヌクレ
オチド配列をM13フアージを用いたサンガー
(Sanger)法〔サンガー(Sanger)ら、プロシー
デイング・オブ・ザ・ナシヨナル・アカデミイ・
オブ・サイエンス(Proc.Nati.Acad.Sci.)USA.
74,5463(1977)アマーシヤム(Amersham)社
M13クローニング・アンド・シークエンシン
グ・ハンドブツク(cloning and sequencing
handbook)〕に従つて決定した。配列を第1表
に示す。第1表中、塩基数1−66がシグナルペプ
チドを、67−630がシロザケ成長ホルモンの成熟
ペプチドをコードする。pSGH1に含まれる
cDNA配列から予想されるアミノ酸配列は、シロ
ザケ成長ホルモンペプチドから決定されているN
末端付近およびC末端付近のアミノ酸配列と完全
に一致し、該cDNAはシロザケ成長ホルモンをコ
ードしていることが確認された。pSGH1,
pSGH3,pSGH8を含む大腸菌(それぞれ
ESGH1,ESGH3,ESGH8)は昭和59年6月23
日付で、FERM BP−551,552および553として
微工研に寄託されている。 【表】 【表】 発明の効果 本発明によれば、魚類の成長ホルモンポリペプ
チドを微生物を用いて大量に生産することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はオカヤマ−バーグ(Okayama−
Berg)法によるcDNA合成し、該DNAを含む組
換え体プラスミドの造成過程の概略を示す。第2
図はpSGH1,pSGH3,pSGH8に含まれるcDNA
の制限酵素地図を示す。第3図はプラスミド
pSGHIB2の造成過程を示す。pSGH1および
pSGHIB2におけるMbo部位は多数存在する
が、プラスミド造成上必要な部位のみ示した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記のペプチド配列を含む魚類の成長ホルモ
    ンポリペプチド。 【表】 2 魚類の成長ホルモンがニシン類
    (Clupeiformes)の新規成長ホルモンである特許
    請求の範囲第1項のポリペプチド。 3 下記のペプチド配列を含む魚類の成長ホルモ
    ンポリペプチドをコードするDNAを組み込んだ
    組換え体DNAを含む細菌を栄養培地に培養し、
    該培養物中に魚類の成長ホルモンポリペプチドを
    蓄積せしめ、該培養物から該ポリペプチドを採取
    することを特徴とする下記のペプチド配列を含む
    魚類の成長ホルモンポリペプチドの製造法。 【表】
JP59213361A 1984-06-29 1984-10-12 魚類の成長ホルモンポリペプチド Granted JPS6193197A (ja)

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CA000485108A CA1272144A (en) 1984-06-29 1985-06-25 Fish growth hormone polypeptide
AU44195/85A AU575961B2 (en) 1984-06-29 1985-06-26 Salmon fish growth hormone by genetic engeneering
NO852568A NO174717C (no) 1984-06-29 1985-06-26 Fremgangsmåte for fremstilling av et fiskeveksthormon-polypeptid fra Oncorhynchus keta samt ekspresjonsvektorer til bruk ved fremgangsmåten
EP85107987A EP0166444B1 (en) 1984-06-29 1985-06-27 Fish growth hormone polypeptide
SU853913602A RU1825376C (ru) 1984-06-29 1985-06-28 Способ получени ДНК, кодирующей гормон роста лосос , способ конст-ни промежуточной рекомбинантной плазмидной ДНК, содержащей ДНК-фрагмент, кодирующий гормон роста лосос , дл получени плазмид pS GH1, pS GH3, pS GH9, pS GH10, pS GH14 и pS GH17, способ получени реком-ной плазмидной ДНК pS GH1B2, кодирующей гормон роста лосос , способ получени реком-ной плазмидной ДНК pSGH II С2, кодирующей гормон роста лосос , способ получени реком-ного гормона роста лосос
CN 85104988 CN85104988A (zh) 1984-10-12 1985-07-01 鱼生长激素多肽
US06/750,587 US4689402A (en) 1984-06-29 1985-07-01 Fish growth hormone polypeptide
US07/017,630 US4849359A (en) 1984-06-29 1987-04-14 Fish growth hormone polypeptide

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6115699A (ja) * 1984-06-29 1986-01-23 Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd 魚類の成長ホルモン遺伝子

Patent Citations (1)

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JPS6115699A (ja) * 1984-06-29 1986-01-23 Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd 魚類の成長ホルモン遺伝子

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