JPH05178472A - 画像形成装置の給紙トレイ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ユニバーサルトレイにおいて、トレイ装着時に
衝撃がかかるガイト部材に対して、その衝撃を緩和する
手段を設けることと、衝撃に耐え得るような手段を講じ
ること、および、給紙トレイに設けるガイド部材を固定
して特定サイズの用紙に対する専用トレイとして使用出
来るようにする。 【構成】給紙トレイ１に対して、用紙の側部を規制する
ために、サイドガイド１０とエンドガイド１５とをそれ
ぞれ移動可能に設けるが、トレイ装着時に衝撃がかかる
サイドガイド１０に対して、その案内部に補強板部材３
０を配置して、底板にかかる衝撃を負担させるようにす
る。また、前記サイドガイド１０に対して用紙の跳ね上
がり防止手段と、衝撃緩和手段とを一体に設ける。さら
に、前記サイドガイドに対して移動禁止手段を設けるこ
とができるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、画像形成装置の給紙部
に装着される用紙収容装置として用いられ、任意のサイ
ズの用紙を収容出来るようにしたユニバーサルタイプの
給紙トレイに関し、特に、サイドガイドに対して移動禁
止手段を設けて、特定のサイズの用紙を収容する専用ト
レイとして使用出来るような給紙トレイに関する。

【０００２】

【従来の技術】電子複写機やレーザプリンタ等の画像形
成装置においては、原稿のサイズや、画像の縮拡率等の
条件に対応させて、任意のサイズの用紙を選択出来るよ
うにすることが行われている。つまり、サイズの異なる
用紙を収容した複数の給紙トレイを給紙部に装着し、オ
ペレータ、または画像形成装置の制御装置が、原稿のサ
イズや、画像の縮拡率等の条件に応じて使用する用紙サ
イズを判断し、コピーを作成することが出来るように構
成している。また、前記給紙トレイとしては、一般に定
型サイズの用紙のみを収容出来るものの他に、任意のサ
イズの用紙が収容可能なユニバーサルタイプの給紙トレ
イを用いる場合もある。

【０００３】前記ユニバーサルタイプの給紙トレイとし
ては、例えば、特開昭６４−８７４３１号公報等に示さ
れるようなものが知られている。前記従来例の給紙トレ
イでは、用紙の送り出し側先端部と、一方の側部とを側
板に対して押圧し、用紙の他の側部に対して、エンドガ
イドとサイドガイドとを押圧して位置決めする手段を用
いている。また、前記２つのガイド部材は、用紙の後端
部と他方の側部とを押圧した状態で固定する手段を設
け、トレイ内の用紙に対する位置決めの作用を行い得る
ようにしている。

【０００４】さらに、前記給紙トレイに収容された用紙
のサイズを表示するために、その側部に被検知用の突出
部材を配置し、画像形成装置の給紙トレイ収容部に配置
したセンサにより用紙サイズを検知出来るようにしてい
る。なお、前記用紙サイズの表示手段は、ガイド部材に
連動して移動される形式のものと、オペレータが手で移
動させる形式のものとを任意に用いることができる。そ
して、それ等の表示手段と検知手段としては、磁石部材
を用いるものや、フォトセンサを用いるもの等、種々の
形式のものが使用されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前述したよ
うに、給紙トレイの内部に用紙の位置決め手段としての
エンドガイドやサイドガイドを配置した場合に、用紙収
容量の多いトレイにおいては、給紙トレイを画像形成装
置の給紙部に装着する際に、前記ガイド手段に対して、
大きな衝撃が付与される場合がある。そして、ガイド部
材が停止位置からズレてしまい、用紙に対する位置決め
の作用を良好に発揮出来なくなるという問題がある。そ
の他にも、従来の給紙トレイにおけるガイド部材の固定
機構は、比較的強度の弱いものであり、例えば、エンド
ガイド等の部材に対して大きな衝撃が付与された場合に
は、該エンドガイドが押圧された方向に移動することに
よって、その衝撃を吸収させるようにしている場合もあ
る。

【０００６】したがって、従来の給紙トレイにおいて
は、給紙トレイを画像形成装置の給紙部にいきおい良く
挿入したりすると、ガイド部材が移動して、用紙に対す
る位置決めの作用が正確に行われないという不都合が発
生していた。また、比較的少量の用紙を収容する給紙ト
レイでも、オペレータが給紙トレイをいきおい良く押し
込んだりした場合には、その給紙トレイの装着方向に配
置されたガイド部材を強く押すことになるために、ガイ
ド部材の位置にズレを生じたりする場合がある。しか
し、従来より一般に用いられている給紙トレイでは、そ
のような問題に対しては、オペレータに注意を喚起する
表示等を設けるのみで、給紙トレイに対して具体的な対
策を施しているものはない。

【０００７】前記ガイド部材の位置のズレ等の問題の他
に、ユニバーサルトレイのガイド部材を固定した状態に
し、特定のサイズの用紙に対する専用トレイとして用い
る場合がある。そして、その場合には、ガイド部材とサ
イズ表示部材とを、移動不能な状態に固定して、特定の
サイズの用紙のみを収容出来るようにすることが必要で
ある。ところが、そのような処置を行っても、それを知
らないオペレータが、ガイド部材やサイズ表示部材を移
動させる等の、余計な操作を行ってしまうことがあり、
画像形成装置の用紙送りに混乱が発生することがある。

【０００８】

【発明の目的】本発明は、前述したような従来の給紙ト
レイの欠点を解消するもので、装着時に大きな衝撃が加
えられるガイド部材に、衝撃を緩和する手段を設けるこ
とに加えて、ガイド部材の支持手段を強固なものとする
こと、および、専用トレイとして用いる場合に、各部材
の移動を禁止出来る手段を設けて、給紙トレイの信頼性
を向上させることを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段および作用】本発明は、用
紙収容部に対して、用紙の送り出し側の後部と、一方の
側部とを位置決めする部材を配置し、該用紙を位置決め
する部材を、用紙サイズに対応させて移動可能に設ける
とともに、給紙方向に対して直角な方向にトレイを移動
させて、画像形成装置の給紙部に装着するように構成し
てなる給紙トレイに関する。本発明においては、前記用
紙の位置決め部材のうちのサイドガイドを係止する部材
に対して、トレイの底板に補強部材を配置し、画像形成
装置の給紙部に給紙トレイを装着した際に、サイドガイ
ドに付与される衝撃に対応させ得るように構成してい
る。

【００１０】また、本発明においては、前記サイドガイ
ドを案内する部材に対して、該サイドガイドを固定する
手段を設けるとともに、サイドガイドの移動を禁止する
手段を配置し、給紙トレイを専用トレイとして用いるこ
とができるようにしている。さらに、本発明において
は、トレイの側部にサイズ表示用の部材を設け、該サイ
ズ表示用の部材と連動させて、画像形成装置のサイズ検
知手段に対応する部材を配置している。前記サイズ表示
部材は、例えば、サイドガイドを移動させることに連動
させて、サイズ表示部材を移動させることができるが、
本発明においては、サイドガイドを移動させた後で、表
示部材を動かして、用紙サイズの表示を行うようにす
る。また、前記サイドガイドに対する移動禁止の処置を
行った場合に、サイドガイドに対応させて、サイズ表示
部材の移動を禁止する手段を設けることができる。

【００１１】前述したように構成したことにより、本発
明の給紙トレイにおいて、サイドガイドに対応する係止
保持部材を補強することにより、給紙トレイ本体の底板
を厚くしたりすることなしに、板金を用いること等によ
り容易に対策を行うことができ、トレイ本体の補強と、
サイドガイドの保持の作用とを良好に行うことができ
る。また、サイドガイドを固定保持して、特定のサイズ
の用紙に対する専用トレイとして用いる場合にも、その
ガイド部材の移動禁止措置を容易に設定することができ
る。さらに、移動部材に対する固定手段をカバー部材等
で設定する場合には、他のオペレータに対して取扱いに
注意を払うことを知らせることができ、余分な操作を禁
止することができるものとなる。

【００１２】

【実施例】図示される例にしたがって、本発明の画像形
成装置の給紙トレイを説明する。図１に示される給紙ト
レイ１は、従来のユニバーサルトレイの場合と同様に、
用紙収容部２を底板５と給紙側前板３、側板４および、
他の周囲の壁部材で仕切った状態に構成しており、該用
紙収容部２からの用紙送り出し側前方部分に、ボトムプ
レート６を揺動可能に設けている。また、前記給紙トレ
イ１は、給紙方向Ｘに対して、直角な方向Ｙに向けて画
像形成装置の給紙部に装着するように構成される。

【００１３】前記給紙トレイ１の用紙収容部２に収容さ
れる用紙は、前板３と側板４とにその送り出し側の前部
分と、基準線側の側部とが押圧され、他の側に対して
は、サイドガイド１０とエンドガイド１５とを用いて押
圧して、その用紙の位置決めを行うようにしている。ま
た、用紙の送り出し側の両側の角の部分に、スナバー１
３、１４を配置して、該スナバーにより用紙のさばき作
用を行わせるように構成しているが、該スナバーを支持
するアーム部材は、側板４とサイドガイド１０とにそれ
ぞれ支持されている。なお、前記給紙トレイ１のフレー
ムの挿入側前端部の所定の位置に、用紙サイズ表示部８
を設けており、該表示部には、後述するように、オペレ
ータが見ることができる方向に向けて、用紙サイズを表
示する手段と、画像形成装置の給紙部に設けた検知手段
に対応させて、用紙サイズの表示を行う手段とを配置し
ている。

【００１４】前記２つのガイド部材１０、１５は、案内
部材１１、１６を介して、案内と固定とを行い得るよう
にしており、該案内部材１１、１６は、給紙トレイの底
板５に対して、案内溝として形成されている。なお、本
発明の給紙トレイ１に用いられるエンドガイド１５は、
従来のユニバーサルタイプのトレイの場合と同様に構成
することが出来るものであり、用紙に対する位置決めの
作用等に、特に厳密な作用を要求しているものではない
から、その構成の説明は省略する。また、前記給紙トレ
イ１において、ボトムプレート６に対してその下部に押
し上げ用のスプリングを設けており、図２に示されるよ
うなスプリング６を用いること以外にも、任意の押し上
げ手段を用いることも出来る。

【００１５】本発明においては、給紙トレイを画像形成
装置の給紙部に装着した際に、特に大きな衝撃が加えら
れるサイドガイド１０に対して、緩衝部材と跳ね上がり
防止部材等を設ける他に、サイドガイドを固定保持する
ための部材を特に装着しているので、以下それ等の部材
について説明を行う。図２に示される本発明のサイドガ
イド１０は、前述したように、底板５に形成した溝状の
部材を案内部材１１、１１ａとして用いるもので、サイ
ドガイド１０の下部に配置した摺動板部材１０ａ、１０
ｂが案内部材に沿って移動する。前記サイドガイド１０
に対して、支軸１３ｂを介してアーム１３ａを支持し、
該アーム１３ａの先端にスナバー１３を設けており、さ
らに、緩衝部材２０を配置して、給紙トレイを装着する
際に、用紙から加えられる衝撃を緩和する手段として用
いる。

【００１６】前記構成に加えて、サイドガイド１０の側
部に人工芝等のような跳ね上がり防止部材２５を貼り付
けて設け、該跳ね上がり防止部材２５の表面に突出した
毛状の部材により、用紙が跳ね上がることを防止するよ
うにしている。また、前記図２に示されるように、サイ
ドガイド１０に設けられる緩衝部材２０は、図３および
図４に示されるように、薄い板バネ部材を略Ｕ字状に形
成したものを用いている。前記緩衝部材２０は、用紙に
当接する前板２１と、後板２２との間にサイドガイド１
０を挟むように配置し、前板２１を切り欠いて形成して
いるバネ部材が、前板２１を用紙側に向けて付勢する。

【００１７】そして、例えば、給紙トレイを給紙部に装
着した際に、その内部に収容されている用紙が、装着時
の衝撃によりサイドガイド１０に向けて移動し、サイド
ガイドを押圧しても、その圧力を緩衝部材２０が受ける
ので、大きな衝撃が直接サイドガイドに付与されること
を防止出来る。また、前記緩衝部材２０を用紙が圧縮し
ても、その直後に緩衝部材の前板の弾性により、用紙を
戻すような作用が行われることになる。したがって、給
紙トレイ１を画像形成装置の給紙部に装着した際に、緩
衝部材２０による緩衝作用と、跳ね上がり防止部材２５
による跳ね上がり規制とを、用紙に対して加えることに
より、給紙トレイの装着時の用紙のズレや、サイドガイ
ドに過度な衝撃を加えることを防止出来ることになる。

【００１８】（サイドガイドの固定機構および案内部材
の補強部材）前述したように給紙トレイ１に配置される
サイドガイド１０に対して、図５に示されるようなサイ
ドガイド固定部材３３を配置して、該サイドガイド１０
をトレイ内の任意の位置に固定して、用紙に対する規制
を行うことができるようにされている。前記図５に示さ
れる例では、サイドガイド１０に対して配置されるガイ
ド固定部材３３は、サイドガイド１０の側部に配置する
支持部材３４に対して、ピン部材３７を上下動可能に設
けている。そして、ピン部材３７をトレイの底板５に設
けた係止孔３１、３１ａ……に対して挿入することによ
って、サイドガイドを固定位置に保持させるようにす
る。なお、前記ガイド固定部材３３では、従来のサイド
ガイド係止部材のように、ラックと係止爪部材とを組み
合わせた部材として構成することも出来るが、本実施例
では、ピンを孔に差し込んで係止させる手段を用いた場
合について説明している。

【００１９】前記ガイド固定部材３３のピン部材３７に
対して、上部材３６を設け、該上部材３６に対して、ノ
プ３５が係合している。そして、前記ノブ３５を図５の
矢印方向に揺動させることにより、ピン部材３７を上昇
させて、孔３１との係止を解除し、サイドガイド１０を
移動させるようにする。したがって、前記サイドガイド
を設けた給紙トレイ１に異なるサイズの用紙を新たに収
容する際には、サイドガイド１０を先に移動させてお
き、用紙を収容した後で、その用紙の側部にガイド部材
を押圧させるようにして、ガイド固定部材３３を用いて
サイドガイドに対する固定を行うようにする。

【００２０】前記図５に示された例において、給紙トレ
イ１を画像形成装置の給紙部に装着する際に、サイドガ
イド１０に対して加えられる衝撃が大きいと、ピン部材
を介して底板５に大きな衝撃が加えられることになる。
そして、前記衝撃に耐え得るように、底板を構成する
と、その厚さ等を非常に大きくすることが必要となる。
そこで、本発明においては、前述したような衝撃に対応
させるために、図６に示すように、底板に設けた溝の部
分に対して補強板部材３０を取り付けている。

【００２１】そして、前記補強板部材３０に対して、ピ
ン係止用の孔３１……を所定の間隔で配置し、その孔に
ガイド固定部材３３のピン３５を係止させるようにす
る。前記補強板部材３０は、板金を底板にネジ止めする
等の手段により一体に設けるもので、図１にも示される
ように、サイドガイドの移動経路の全体に亘って配置す
る。そして、前記補強部材は、トレイの底板に対する補
強部材として用いられるとともに、サイドガイドに衝撃
が加えられた際の受け部材として用いることができるよ
うにする。

【００２２】（サイドガイドに対する移動禁止手段）前
述したように、給紙トレイ１に対して移動可能に設けら
れるサイドガイド１０に対して、その移動を禁止して、
給紙トレイ１を特定のサイズの用紙の専用トレイとして
使用する場合がある。そして、その場合には、それを知
らないオペレータが間違って、他のサイズの用紙を収容
させたりすると、画像形成装置の動作に支障が生じる等
の問題が発生することが予想される。そこで、本発明に
おいては、図７および図８に示されるように、サイドガ
イドに対してストッパ部材４０を取り付けて、サイドガ
イドを固定する手段、または、図９に示されるように、
ガイド固定部材３３にてを触れることを禁止するため
に、カバー部材５０を取り付ける等の手段を適用するこ
とができる。

【００２３】図７、８に示される例において、サイドガ
イド１０に設けたピン等の支持部材３４からフランジ４
３を側部に突出させて配置し、該フランジ４３に設けた
凹溝４４に、底板５に固定したストッパ部材４０の爪部
材を係止させるようにしている。また、前記ストッパ部
材４０を底板に取り付ける手段として、例えば、固定ネ
ジ４２を用いると、他のオペレータがそれを取り外した
りすることができないものとなる。したがって、前述し
たような固定手段を用いる場合には、特定のサイズの用
紙に対する専用トレイとして用いることが可能になる。
なお、前記フランジ部材４３に設ける凹溝４４の巾は、
爪部材４１よりも大きな巾で形成されており、両者の間
の隙間ｓは、メーカーにより用紙のサイズが若干異なる
場合でも、そのサイドガイドを固定状態にしたままで、
対応させ得るようにするために設けられている。

【００２４】また、前記実施例に示されるストッパ部材
とは別に、本発明においては、図９に示されるように、
ガイド固定部材３３の上部を覆うカバー部材５０を設け
て、ノブ３５に対する操作を禁止することによっても対
応させることができる。前記図９に示される例では、サ
イドガイド１０の上から横方向に向けてフランジ５３を
設け、ガイド固定部材３３を配置する部分で、該フラン
ジ５３に凹部５４を形成する。そして、前記凹部５４に
対して装着されるカバー部材５０は、略Ｌ字状に折り曲
げたカバー体５１の両側に、係止部材５２、５２ａを配
置したものをプラスチック等で一体に構成している。

【００２５】前記カバー部材５０を、サイドガイドの上
部に装着する際に、カバー部材５０の両側部分に配置し
た係止部材５２、５２ａが、サイドガイド１０のフラン
ジ５３に係合される状態で固定される。そして、カバー
部材５０のカバー体５１が、ノブ３５を覆う状態になる
ので、そのカバー部材５０を取り外さない限りは、ノブ
３５に触ることが出来ないようになる。したがって、サ
イドガイドに対して、前述したような構成のカバー部材
を取り付けることによって、サイドガイドに対する移動
禁止を容易に行うことができ、その給紙トレイを特定の
サイズの用紙を収容する専用トレイとして使用すること
を可能にする。

【００２６】（用紙サイズ表示部材の構成）前記図１に
示されたように、本発明の給紙トレイ１においては、そ
のトレイの装着方向先端部に用紙サイズ表示部８を設け
ている。また、前記用紙サイズ表示部８に対応させて、
画像形成装置本体には、用紙サイズ表示部から突出する
部材の検知手段を設けて、用紙サイズ表示部に表示した
用紙のサイズを検知することが行われる。前述したよう
な作用を行わせるために、本発明においては、図１０お
よび図１１に示されるような構成の用紙サイズ表示部材
６０を給紙トレイ１に設け、本体フレーム側には、フォ
トセンサ６３を配置している。

【００２７】前記用紙サイズ表示部材６０は、トレイの
上面から見える位置に表示部６１を配置して、オペレー
タが用紙サイズを容易に確認出来るようにするととも
に、トレイの先端部に向けて突出する板部材を設け、該
部材をアクチュエータ６２として用いている。前記表示
部６１に表示される用紙サイズと、アクチュエータ６２
の位置は、連動して示されるように構成されているもの
であり、オペレータがサイドガイドを移動させた際に、
前記用紙サイズ表示部材６０に対する表示部材を移動さ
せるようにする。

【００２８】なお、サイドガイドまたはエンドガイドの
位置に対応させて、表示部の部材を移動させようとする
場合には、前記各部材の連動手段を、前記従来例に示し
たトレイの場合等と同様に構成する等、任意の手段を用
いることができる。そして、給紙トレイ１を給紙部に挿
入した際に、前記アクチュエータ６１をフォトセンサ６
３が検知して、その検知情報を用いて、制御装置が用紙
サイズの判断を行い、その給紙トレイに対するサイズの
情報を記憶しておき、画像形成装置からの用紙の送り出
しの情報に対応させて、適当するサイズの用紙の送り出
しを行うようにする。

【００２９】前記アクチュエータを固定位置に保持させ
るために、図１２または図１３に示されるような固定手
段を用いることができる。なお、図１２、１３に示され
る例において、アクチュエータ６５は、前記図１０にお
けるアクチュエータ６１と同様な部材を示している。前
記図１２に示される例において、アクチュエータ６５を
固定保持させるために、ピン６６を用いており、該ピン
６６は、トレイ側板６７に設けた孔６８を介して挿入し
てアクチュエータ６５を固定位置に保持させるようにす
る。

【００３０】また、本発明においては、図１３に示され
るように、トレイの側板６７にスリット６９を形成して
おき、アクチュエータ６５に設けた突出部７０を該スリ
ット６９に係止させることによって、該アクチュエータ
６５を係止させることができる。前述したように、アク
チュエータ６５を固定位置に保持させるために、従来の
トレイにおいては、クリップ手段やネジ止め手段等を用
いていたが、そのように構成する場合には、その係止機
構が複雑になったり、ネジを紛失しやすい等の問題があ
った。これに対して、本発明においては、図示されるよ
うな簡単な構成の部材を用いることができるので、用紙
サイズ表示部材を係止保持する機構を簡素化することが
できるとともに、衝撃等で前記部材が移動することを阻
止出来るものとなる。

【００３１】前述したように、用紙サイズ表示部材を構
成すること、および、その用紙サイズ表示部材の係止手
段を設けることにより、本発明においては、ガイド部材
を移動させて収容する用紙のサイズを変更した場合に
も、その用紙のサイズの表示を正確に行うことが出来
る。そしてサイドガイドに対する移動禁止の措置をとっ
た場合には、無理に用紙サイズ表示部材に対する移動を
行わない限りは、正確に用紙のサイズの表示状態を維持
させることができる。

【００３２】

【発明の効果】本発明の給紙トレイは、前述したように
構成したことにより、給紙トレイにおいて、サイドガイ
ドに対応する係止保持部材を補強する手段を設けた場合
には、給紙トレイ本体の底板を厚くしたりすることなし
に、板金を用いることなどにより容易に対策を行うこと
ができ、トレイ本体の補強と、サイドガイドの保持の作
用とを良好に行うことができる。また、サイドガイドを
固定保持して、特定のサイズの用紙に対する専用トレイ
として用いる場合にも、そのガイド部材の移動禁止措置
を容易に設定することができる。さらに、移動部材に対
する固定手段をカバー部材等で設定する場合には、他の
オペレータに対して取扱いに注意を払うことを知らせる
ことができ、余分な操作を禁止することができるものと
なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の給紙トレイの構成を示す平面図であ
る。

【図２】本発明のサイドガイドの側面図である。

【図３】本発明の緩衝部材の側面図である。

【図４】図３に示される緩衝部材の断面図である。

【図５】ガイド固定部材の説明図である。

【図６】トレイ底板に設ける補強板部材の説明図であ
る。

【図７】サイドガイドに対する移動禁止手段の説明図で
ある。

【図８】図７の部材の平面図である。

【図９】ガイド固定部材に対して、カバー部材を設ける
場合の説明図である。

【図１０】給紙トレイに設ける用紙サイズ表示部と、検
知手段との関係を示す側面図である。

【図１１】用紙サイズ表示部材の斜視図である。

【図１２】アクチュエータの固定手段の説明図である。

【図１３】アクチュエータの固定手段の別の実施例の説
明図である。

【図中の符号】

１ 給紙トレイ ６ ボトムプレート ８ 用紙サイズ表示部 １０ サイドガイド １５ エンドガイド ２０ 緩衝部材 ２５ 跳ね上がり防止部材 ３０ 補強板部材 ３３ ガイド固定部材 ４０ ストッパ部材 ５０ カバー部材 ６３ フォトセンサ

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成４年１１月２５日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の給紙トレイの構成を示す平面図であ
る。

【図２】本発明のサイドガイドの側面図である。

【図３】本発明の緩衝部材の側面図である。

【図４】図３に示される緩衝部材の断面図である。

【図５】ガイド固定部材の説明図である。

【図６】トレイ底板に設ける補強板部材の説明図であ
る。

【図７】サイドガイドに対する移動禁止手段の説明図で
ある。

【図８】図７の部材の平面図である。

【図中の符号】 １ 給紙トレイ ６ ボトムプレート ８ 用紙サイズ表示部 １０ サイドガイド １５ エンドガイド ２０ 緩衝部材 ２５ 跳ね上がり防止部材 ３０ 補強板部材 ３３ ガイド固定部材 ４０ ストッパ部材 ５０ カバー部材 ６３ フォトセンサ

【手続補正書】

【提出日】平成４年１１月２６日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正内容】

【書類名】 明細書

【発明の名称】 画像形成装置の給紙トレイ

【特許請求の範囲】

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、画像形成装置の給紙部
に装着される用紙収容装置として用いられ、任意のサイ
ズの用紙を収容出来るようにしたユニバーサルタイプの
給紙トレイに関し、特に、サイドガイドに対して移動禁
止手段を設けて、特定のサイズの用紙を収容する専用ト
レイとして使用出来るような給紙トレイに関する。

【０００２】

【従来の技術】電子複写機やレーザプリンタ等の画像形
成装置においては、原稿のサイズや、画像の縮拡率等の
条件に対応させて、任意のサイズの用紙を選択出来るよ
うにすることが行われている。つまり、サイズの異なる
用紙を収容した複数の給紙トレイを給紙部に装着し、オ
ペレータ、または画像形成装置の制御装置が、原稿のサ
イズや、画像の縮拡率等の条件に応じて使用する用紙サ
イズを判断し、コピーを作成することが出来るように構
成している。また、前記給紙トレイとしては、一般に定
型サイズの用紙のみを収容出来るものの他に、任意のサ
イズの用紙が収容可能なユニバーサルタイプの給紙トレ
イを用いる場合もある。

【０００３】前記ユニバーサルタイプの給紙トレイとし
ては、例えば、特開昭６４−８７４３１号公報等に示さ
れるようなものが知られている。前記従来例の給紙トレ
イでは、用紙の送り出し側先端部と、一方の側部とを側
板に対して押圧し、用紙の他の側部に対して、エンドガ
イドとサイドガイドとを押圧して位置決めする手段を用
いている。また、前記２つのガイド部材は、用紙の後端
部と他方の側部とを押圧した状態で固定する手段を設
け、トレイ内の用紙に対する位置決めの作用を行い得る
ようにしている。

【０００４】さらに、前記給紙トレイに収容された用紙
のサイズを表示するために、その側部に被検知用の突出
部材を配置し、画像形成装置の給紙トレイ収容部に配置
したセンサにより用紙サイズを検知出来るようにしてい
る。なお、前記用紙サイズの表示手段は、ガイド部材に
連動して移動される形式のものと、オペレータが手で移
動させる形式のものとを任意に用いることができる。そ
して、それ等の表示手段と検知手段としては、磁石部材
を用いるものや、フォトセンサを用いるもの等、種々の
形式のものが使用されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前述したよ
うに、給紙トレイの内部に用紙の位置決め手段としての
エンドガイドやサイドガイドを配置した場合に、用紙収
容量の多いトレイにおいては、給紙トレイを画像形成装
置の給紙部に装着する際に、前記ガイド手段に対して、
大きな衝撃が付与される場合がある。そして、ガイド部
材が停止位置からズレてしまい、用紙に対する位置決め
の作用を良好に発揮出来なくなるという問題がある。そ
の他にも、従来の給紙トレイにおけるガイド部材の固定
機構は、比較的強度の弱いものであり、例えば、エンド
ガイド等の部材に対して大きな衝撃が付与された場合に
は、該エンドガイドが押圧された方向に移動することに
よって、その衝撃を吸収させるようにしている場合もあ
る。

【０００６】したがって、従来の給紙トレイにおいて
は、給紙トレイを画像形成装置の給紙部にいきおい良く
挿入したりすると、ガイド部材が移動して、用紙に対す
る位置決めの作用が正確に行われないという不都合が発
生していた。また、比較的少量の用紙を収容する給紙ト
レイでも、オペレータが給紙トレイをいきおい良く押し
込んだりした場合には、その給紙トレイの装着方向に配
置されたガイド部材を強く押すことになるために、ガイ
ド部材の位置にズレを生じたりする場合がある。しか
し、従来より一般に用いられている給紙トレイでは、そ
のような問題に対しては、オペレータに注意を喚起する
表示等を設けるのみで、給紙トレイに対して具体的な対
策を施しているものはない。

【０００７】前記ガイド部材の位置のズレ等の問題の他
に、ユニバーサルトレイのガイド部材を固定した状態に
し、特定のサイズの用紙に対する専用トレイとして用い
る場合がある。そして、その場合には、ガイド部材とサ
イズ表示部材とを、移動不能な状態に固定して、特定の
サイズの用紙のみを収容出来るようにすることが必要で
ある。ところが、そのような処置を行っても、それを知
らないオペレータが、ガイド部材やサイズ表示部材を移
動させる等の、余計な操作を行ってしまうことがあり、
画像形成装置の用紙送りに混乱が発生することがある。

【０００８】

【発明の目的】本発明は、前述したような従来の給紙ト
レイの欠点を解消するもので、装着時に大きな衝撃が加
えられるガイド部材に、衝撃を緩和する手段を設けるこ
とに加えて、ガイド部材の支持手段を強固なものとする
こと、および、専用トレイとして用いる場合に、各部材
の移動を禁止出来る手段を設けて、給紙トレイの信頼性
を向上させることを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段および作用】本発明は、用
紙収容部に対して、用紙の送り出し側の後部と、一方の
側部とを位置決めする部材を配置し、該用紙を位置決め
する部材を、用紙サイズに対応させて移動可能に設ける
とともに、給紙方向に対して直角な方向にトレイを移動
させて、画像形成装置の給紙部に装着するように構成し
てなる給紙トレイに関する。本発明においては、前記用
紙の位置決め部材のうちのサイドガイドを係止する部材
に対して、トレイの底板に補強部材を配置し、画像形成
装置の給紙部に給紙トレイを装着した際に、サイドガイ
ドに付与される衝撃に対応させ得るように構成してい
る。

【００１０】また、本発明においては、前記サイドガイ
ドを案内する部材に対して、該サイドガイドを固定する
手段を設けるとともに、サイドガイドの移動を禁止する
手段を配置し、給紙トレイを専用トレイとして用いるこ
とができるようにしている。さらに、本発明において
は、トレイの側部にサイズ表示用の部材を設け、該サイ
ズ表示用の部材と連動させて、画像形成装置のサイズ検
知手段に対応する部材を配置している。前記サイズ表示
部材は、例えば、サイドガイドを移動させることに連動
させて、サイズ表示部材を移動させることができるが、
本発明においては、サイドガイドを移動させた後で、表
示部材を動かして、用紙サイズの表示を行うようにす
る。また、前記サイドガイドに対する移動禁止の処置を
行った場合に、サイドガイドに対応させて、サイズ表示
部材の移動を禁止する手段を設けることができる。

【００１１】前述したように構成したことにより、本発
明の給紙トレイにおいて、サイドガイドに対応する係止
保持部材を補強することにより、給紙トレイ本体の底板
を厚くしたりすることなしに、板金を用いること等によ
り容易に対策を行うことができ、トレイ本体の補強と、
サイドガイドの保持の作用とを良好に行うことができ
る。また、サイドガイドを固定保持して、特定のサイズ
の用紙に対する専用トレイとして用いる場合にも、その
ガイド部材の移動禁止措置を容易に設定することができ
る。さらに、移動部材に対する固定手段をカバー部材等
で設定する場合には、他のオペレータに対して取扱いに
注意を払うことを知らせることができ、余分な操作を禁
止することができるものとなる。

【００１２】

【実施例】図示される例にしたがって、本発明の画像形
成装置の給紙トレイを説明する。図１に示される給紙ト
レイ１は、従来のユニバーサルトレイの場合と同様に、
用紙収容部２を底板５と給紙側前板３、側板４および、
他の周囲の壁部材で仕切った状態に構成しており、該用
紙収容部２からの用紙送り出し側前方部分に、ボトムプ
レート６を揺動可能に設けている。また、前記給紙トレ
イ１は、給紙方向Ｘに対して、直角な方向Ｙに向けて画
像形成装置の給紙部に装着するように構成される。

【００１３】前記給紙トレイ１の用紙収容部２に収容さ
れる用紙は、前板３と側板４とにその送り出し側の前部
分と、基準線側の側部とが押圧され、他の側に対して
は、サイドガイド１０とエンドガイド１５とを用いて押
圧して、その用紙の位置決めを行うようにしている。ま
た、用紙の送り出し側の両側の角の部分に、スナバー１
３、１４を配置して、該スナバーにより用紙のさばき作
用を行わせるように構成しているが、該スナバーを支持
するアーム部材は、側板４とサイドガイド１０とにそれ
ぞれ支持されている。なお、前記給紙トレイ１のフレー
ムの挿入側前端部の所定の位置に、用紙サイズ表示部８
を設けており、該表示部には、後述するように、オペレ
ータが見ることができる方向に向けて、用紙サイズを表
示する手段と、画像形成装置の給紙部に設けた検知手段
に対応させて、用紙サイズの表示を行う手段とを配置し
ている。

【００１４】前記２つのガイド部材１０、１５は、案内
部材１１、１６を介して、案内と固定とを行い得るよう
にしており、該案内部材１１、１６は、給紙トレイの底
板５に対して、案内溝として形成されている。なお、本
発明の給紙トレイ１に用いられるエンドガイド１５は、
従来のユニバーサルタイプのトレイの場合と同様に構成
することが出来るものであり、用紙に対する位置決めの
作用等に、特に厳密な作用を要求しているものではない
から、その構成の説明は省略する。また、前記給紙トレ
イ１において、ボトムプレート６に対してその下部に押
し上げ用のスプリングを設けており、図２に示されるよ
うなスプリング６を用いること以外にも、任意の押し上
げ手段を用いることも出来る。

【００１５】本発明においては、給紙トレイを画像形成
装置の給紙部に装着した際に、特に大きな衝撃が加えら
れるサイドガイド１０に対して、緩衝部材と跳ね上がり
防止部材等を設ける他に、サイドガイドを固定保持する
ための部材を特に装着しているので、以下それ等の部材
について説明を行う。図２に示される本発明のサイドガ
イド１０は、前述したように、底板５に形成した溝状の
部材を案内部材１１、１１ａとして用いるもので、サイ
ドガイド１０の下部に配置した摺動板部材１０ａ、１０
ｂが案内部材に沿って移動する。前記サイドガイド１０
に対して、支軸１３ｂを介してアーム１３ａを支持し、
該アーム１３ａの先端にスナバー１３を設けており、さ
らに、緩衝部材２０を配置して、給紙トレイを装着する
際に、用紙から加えられる衝撃を緩和する手段として用
いる。

【００１６】前記構成に加えて、サイドガイド１０の側
部に人工芝等のような跳ね上がり防止部材２５を貼り付
けて設け、該跳ね上がり防止部材２５の表面に突出した
毛状の部材により、用紙が跳ね上がることを防止するよ
うにしている。また、前記図２に示されるように、サイ
ドガイド１０に設けられる緩衝部材２０は、図３および
図４に示されるように、薄い板バネ部材を略Ｕ字状に形
成したものを用いている。前記緩衝部材２０は、用紙に
当接する前板２１と、後板２２との間にサイドガイド１
０を挟むように配置し、前板２１を切り欠いて形成して
いるバネ部材が、前板２１を用紙側に向けて付勢する。

【００１７】そして、例えば、給紙トレイを給紙部に装
着した際に、その内部に収容されている用紙が、装着時
の衝撃によりサイドガイド１０に向けて移動し、サイド
ガイドを押圧しても、その圧力を緩衝部材２０が受ける
ので、大きな衝撃が直接サイドガイドに付与されること
を防止出来る。また、前記緩衝部材２０を用紙が圧縮し
ても、その直後に緩衝部材の前板の弾性により、用紙を
戻すような作用が行われることになる。したがって、給
紙トレイ１を画像形成装置の給紙部に装着した際に、緩
衝部材２０による緩衝作用と、跳ね上がり防止部材２５
による跳ね上がり規制とを、用紙に対して加えることに
より、給紙トレイの装着時の用紙のズレや、サイドガイ
ドに過度な衝撃を加えることを防止出来ることになる。

【００１８】（サイドガイドの固定機構および案内部材
の補強部材）前述したように給紙トレイ１に配置される
サイドガイド１０に対して、図５に示されるようなサイ
ドガイド固定部材３３を配置して、該サイドガイド１０
をトレイ内の任意の位置に固定して、用紙に対する規制
を行うことができるようにされている。前記図５に示さ
れる例では、サイドガイド１０に対して配置されるガイ
ド固定部材３３は、サイドガイド１０の側部に配置する
支持部材３４に対して、ピン部材３７を上下動可能に設
けている。そして、ピン部材３７をトレイの底板５に設
けた係止孔３１、３１ａ……に対して挿入することによ
って、サイドガイドを固定位置に保持させるようにす
る。なお、前記ガイド固定部材３３では、従来のサイド
ガイド係止部材のように、ラックと係止爪部材とを組み
合わせた部材として構成することも出来るが、本実施例
では、ピンを孔に差し込んで係止させる手段を用いた場
合について説明している。

【００１９】前記ガイド固定部材３３のピン部材３７に
対して、上部材３６を設け、該上部材３６に対して、ノ
プ３５が係合している。そして、前記ノブ３５を図５の
矢印方向に揺動させることにより、ピン部材３７を上昇
させて、孔３１との係止を解除し、サイドガイド１０を
移動させるようにする。したがって、前記サイドガイド
を設けた給紙トレイ１に異なるサイズの用紙を新たに収
容する際には、サイドガイド１０を先に移動させてお
き、用紙を収容した後で、その用紙の側部にガイド部材
を押圧させるようにして、ガイド固定部材３３を用いて
サイドガイドに対する固定を行うようにする。

【００２０】前記図５に示された例において、給紙トレ
イ１を画像形成装置の給紙部に装着する際に、サイドガ
イド１０に対して加えられる衝撃が大きいと、ピン部材
を介して底板５に大きな衝撃が加えられることになる。
そして、前記衝撃に耐え得るように、底板を構成する
と、その厚さ等を非常に大きくすることが必要となる。
そこで、本発明においては、前述したような衝撃に対応
させるために、図６に示すように、底板に設けた溝の部
分に対して補強板部材３０を取り付けている。

【００２１】そして、前記補強板部材３０に対して、ピ
ン係止用の孔３１……を所定の間隔で配置し、その孔に
ガイド固定部材３３のピン３５を係止させるようにす
る。前記補強板部材３０は、板金を底板にネジ止めする
等の手段により一体に設けるもので、図１にも示される
ように、サイドガイドの移動経路の全体に亘って配置す
る。そして、前記補強部材は、トレイの底板に対する補
強部材として用いられるとともに、サイドガイドに衝撃
が加えられた際の受け部材として用いることができるよ
うにする。

【００２２】（サイドガイドに対する移動禁止手段）前
述したように、給紙トレイ１に対して移動可能に設けら
れるサイドガイド１０に対して、その移動を禁止して、
給紙トレイ１を特定のサイズの用紙の専用トレイとして
使用する場合がある。そして、その場合には、それを知
らないオペレータが間違って、他のサイズの用紙を収容
させたりすると、画像形成装置の動作に支障が生じる等
の問題が発生することが予想される。そこで、本発明に
おいては、図７および図８に示されるように、サイドガ
イドに対してストッパ部材４０を取り付けて、サイドガ
イドを固定する手段、または、図９に示されるように、
ガイド固定部材３３にてを触れることを禁止するため
に、カバー部材５０を取り付ける等の手段を適用するこ
とができる。

【００２３】図７、８に示される例において、サイドガ
イド１０に設けたピン等の支持部材３４からフランジ４
３を側部に突出させて配置し、該フランジ４３に設けた
凹溝４４に、底板５に固定したストッパ部材４０の爪部
材を係止させるようにしている。また、前記ストッパ部
材４０を底板に取り付ける手段として、例えば、固定ネ
ジ４２を用いると、他のオペレータがそれを取り外した
りすることができないものとなる。したがって、前述し
たような固定手段を用いる場合には、特定のサイズの用
紙に対する専用トレイとして用いることが可能になる。
なお、前記フランジ部材４３に設ける凹溝４４の巾は、
爪部材４１よりも大きな巾で形成されており、両者の間
の隙間ｓは、メーカーにより用紙のサイズが若干異なる
場合でも、そのサイドガイドを固定状態にしたままで、
対応させ得るようにするために設けられている。

【００２４】また、前記実施例に示されるストッパ部材
とは別に、本発明においては、図９に示されるように、
ガイド固定部材３３の上部を覆うカバー部材５０を設け
て、ノブ３５に対する操作を禁止することによっても対
応させることができる。前記図９に示される例では、サ
イドガイド１０の上から横方向に向けてフランジ５３を
設け、ガイド固定部材３３を配置する部分で、該フラン
ジ５３に凹部５４を形成する。そして、前記凹部５４に
対して装着されるカバー部材５０は、略Ｌ字状に折り曲
げたカバー体５１の両側に、係止部材５２、５２ａを配
置したものをプラスチック等で一体に構成している。

【００２５】前記カバー部材５０を、サイドガイドの上
部に装着する際に、カバー部材５０の両側部分に配置し
た係止部材５２、５２ａが、サイドガイド１０のフラン
ジ５３に係合される状態で固定される。そして、カバー
部材５０のカバー体５１が、ノブ３５を覆う状態になる
ので、そのカバー部材５０を取り外さない限りは、ノブ
３５に触ることが出来ないようになる。したがって、サ
イドガイドに対して、前述したような構成のカバー部材
を取り付けることによって、サイドガイドに対する移動
禁止を容易に行うことができ、その給紙トレイを特定の
サイズの用紙を収容する専用トレイとして使用すること
を可能にする。

【００２６】（用紙サイズ表示部材の構成）前記図１に
示されたように、本発明の給紙トレイ１においては、そ
のトレイの装着方向先端部に用紙サイズ表示部８を設け
ている。また、前記用紙サイズ表示部８に対応させて、
画像形成装置本体には、用紙サイズ表示部から突出する
部材の検知手段を設けて、用紙サイズ表示部に表示した
用紙のサイズを検知することが行われる。前述したよう
な作用を行わせるために、本発明においては、図１０お
よび図１１に示されるような構成の用紙サイズ表示部材
６０を給紙トレイ１に設け、本体フレーム側には、フォ
トセンサ６３を配置している。

【００２７】前記用紙サイズ表示部材６０は、トレイの
上面から見える位置に表示部６１を配置して、オペレー
タが用紙サイズを容易に確認出来るようにするととも
に、トレイの先端部に向けて突出する板部材を設け、該
部材をアクチュエータ６２として用いている。前記表示
部６１に表示される用紙サイズと、アクチュエータ６２
の位置は、連動して示されるように構成されているもの
であり、オペレータがサイドガイドを移動させた際に、
前記用紙サイズ表示部材６０に対する表示部材を移動さ
せるようにする。

【００２８】なお、サイドガイドまたはエンドガイドの
位置に対応させて、表示部の部材を移動させようとする
場合には、前記各部材の連動手段を、前記従来例に示し
たトレイの場合等と同様に構成する等、任意の手段を用
いることができる。そして、給紙トレイ１を給紙部に挿
入した際に、前記アクチュエータ６１をフォトセンサ６
３が検知して、その検知情報を用いて、制御装置が用紙
サイズの判断を行い、その給紙トレイに対するサイズの
情報を記憶しておき、画像形成装置からの用紙の送り出
しの情報に対応させて、適当するサイズの用紙の送り出
しを行うようにする。

【００２９】前記アクチュエータを固定位置に保持させ
るために、図１２または図１３に示されるような固定手
段を用いることができる。なお、図１２、１３に示され
る例において、アクチュエータ６５は、前記図１０にお
けるアクチュエータ６１と同様な部材を示している。前
記図１２に示される例において、アクチュエータ６５を
固定保持させるために、ピン６６を用いており、該ピン
６６は、トレイ側板６７に設けた孔６８を介して挿入し
てアクチュエータ６５を固定位置に保持させるようにす
る。

【００３０】また、本発明においては、図１３に示され
るように、トレイの側板６７にスリット６９を形成して
おき、アクチュエータ６５に設けた突出部７０を該スリ
ット６９に係止させることによって、該アクチュエータ
６５を係止させることができる。前述したように、アク
チュエータ６５を固定位置に保持させるために、従来の
トレイにおいては、クリップ手段やネジ止め手段等を用
いていたが、そのように構成する場合には、その係止機
構が複雑になったり、ネジを紛失しやすい等の問題があ
った。これに対して、本発明においては、図示されるよ
うな簡単な構成の部材を用いることができるので、用紙
サイズ表示部材を係止保持する機構を簡素化することが
できるとともに、衝撃等で前記部材が移動することを阻
止出来るものとなる。

【００３１】前述したように、用紙サイズ表示部材を構
成すること、および、その用紙サイズ表示部材の係止手
段を設けることにより、本発明においては、ガイド部材
を移動させて収容する用紙のサイズを変更した場合に
も、その用紙のサイズの表示を正確に行うことが出来
る。そしてサイドガイドに対する移動禁止の措置をとっ
た場合には、無理に用紙サイズ表示部材に対する移動を
行わない限りは、正確に用紙のサイズの表示状態を維持
させることができる。

【００３２】

【発明の効果】本発明の給紙トレイは、前述したように
構成したことにより、給紙トレイにおいて、サイドガイ
ドに対応する係止保持部材を補強する手段を設けた場合
には、給紙トレイ本体の底板を厚くしたりすることなし
に、板金を用いることなどにより容易に対策を行うこと
ができ、トレイ本体の補強と、サイドガイドの保持の作
用とを良好に行うことができる。また、サイドガイドを
固定保持して、特定のサイズの用紙に対する専用トレイ
として用いる場合にも、そのガイド部材の移動禁止措置
を容易に設定することができる。さらに、移動部材に対
する固定手段をカバー部材等で設定する場合には、他の
オペレータに対して取扱いに注意を払うことを知らせる
ことができ、余分な操作を禁止することができるものと
なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の給紙トレイの構成を示す平面図であ
る。

【図２】本発明のサイドガイドの側面図である。

【図３】本発明の緩衝部材の側面図である。

【図４】図３に示される緩衝部材の断面図である。

【図５】ガイド固定部材の説明図である。

【図６】トレイ底板に設ける補強板部材の説明図であ
る。

【図７】サイドガイドに対する移動禁止手段の説明図で
ある。

【図８】図７の部材の平面図である。

【図９】ガイド固定部材に対して、カバー部材を設ける
場合の説明図である。

【図１０】給紙トレイに設ける用紙サイズ表示部と、検
知手段との関係を示す側面図である。

【図１１】用紙サイズ表示部材の斜視図である。

【図１２】アクチュエータの固定手段の説明図である。

【図１３】アクチュエータの固定手段の別の実施例の説
明図である。

【図中の符号】 １ 給紙トレイ、 ６ ボトムプレート、 ８
用紙サイズ表示部、１０サイドガイド、 １５ エン
ドガイド、 ２０ 緩衝部材、２５ 跳ね上がり防
止部材、 ３０ 補強板部材、３３ ガイド固定部
材、 ４０ ストッパ部材、５０ カバー部材、
６３ フォトセンサ。

【手続補正２】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【図３】

【図４】

【図５】

【図２】

【図６】

【図７】

【図８】

【図９】

【図１０】

【図１１】

【図１２】

【図１３】

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 用紙収容部に対して、用紙の送り出し側
   の後部と、一方の側部とを位置決めする部材を配置し、
   該用紙を位置決めする部材を、用紙サイズに対応させて
   移動可能に設けるとともに、給紙方向に対して直角な方
   向にトレイを移動させて、画像形成装置の給紙部に装着
   するように構成してなる給紙トレイにおいて、 前記用紙の位置決め部材のうち、給紙トレイの挿入方向
   に対応して配置されるサイドガイドを係止する部材に対
   して、トレイの底板に補強部材を配置し、画像形成装置
   の給紙部に給紙トレイを装着した際に、サイドガイドに
   付与される衝撃に対応させ得るように構成することを特
   徴とする画像形成装置の給紙トレイ。
2. 【請求項２】 前記サイドガイドを案内する部材に対し
   て、該サイドガイドを固定する手段を設けるとともに、
   サイドガイドの移動を禁止する手段を配置し、給紙トレ
   イを専用トレイとして用いることを特徴とする請求項１
   に記載の画像形成装置の給紙トレイ、
3. 【請求項３】 トレイの側部にサイズ表示用の部材を設
   け、該サイズ表示用の部材と連動させて、画像形成装置
   のサイズ検知手段に対応する部材を配置し、サイドガイ
   ドを移動させることに対応させて、サイズ表示部材を移
   動させる手段を設けるとともに、 前記サイドガイドに対する移動禁止の処置に合わせて、
   サイズ表示部材の移動を禁止する手段を設けることを特
   徴とする請求項２に記載の画像形成装置の給紙トレイ。