JPH05178156A

JPH05178156A - エアバッグ用ガス発生器

Info

Publication number: JPH05178156A
Application number: JP4000953A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Omura; 紘尾村; Ryuji Nishiuchi; 隆二西内
Original assignee: Daicel Chemical Industries Ltd
Current assignee: Daicel Corp
Priority date: 1992-01-07
Filing date: 1992-01-07
Publication date: 1993-07-20

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】クーラント及びフィルタの有効な利用を図る
ことにより小型・軽量のエアバッグ用ガス発生器を実現
すること。【構成】本発明のエアバッグ用ガス発生器は、ハウジ
ング１，３と、該ハウジング内に画定されガス発生剤を
充填する燃焼室５と、該燃焼室を囲繞して画定されクー
ラント１３並びにフィルタ１２が配設されるクーラント
・フィルタ室１９と、該クーラント・フィルタ室とエア
バッグとを連通する開口１４とを有し、衝撃により前記
燃焼室で発生するガスをエアバッグ内に導入して衝撃か
ら乗員を保護するガス発生器において、前記クーラント
・フィルタ室は、半径方向に同心状に並置される複数の
室１５，１６，１７に該クーラント・フィルタ室を分割
するリテーナ１０を備え、前記各室は軸方向に隔置され
たガス流の入口と出口を備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、衝撃から乗員を保護す
るエアバッグ用のガス発生器に関し、特にそのクーラン
ト・フィルタ室の構成に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のガス発生器において、ハウジング
内に、燃焼室と、この燃焼室を囲繞するクーラント・フ
ィルタ室とを有し、クーラント・フィルタ室にはクーラ
ント及びフィルタが配設され、燃焼室からの燃焼ガスが
クーラント及びフィルタを通過する間にガス温度が下げ
られ、燃焼残渣が除去されるようになっているものがあ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のガス発生器にお
いては、クーラント及びフィルタを通過するガスの経路
が短く、従ってクーラント及びフィルタの部分的な利用
にとどまり広範な領域を有効に利用することが困難であ
った。そのため、燃焼ガスの温度を低下させ、燃焼残渣
を除去するために、クーラント及びフィルタの容積をあ
る程度確保しなければならず、その結果ガス発生器の小
型・軽量化が困難であった。

【０００４】よって、本発明は、上記従来技術の有する
問題点を解消する新規なガス発生器を提供することを目
的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明のエアバッグ用ガ
ス発生器は、ハウジングと、該ハウジング内に画定され
ガス発生剤を充填する燃焼室と、該燃焼室を囲繞して画
定されクーラント並びにフィルタが配設されるクーラン
ト・フィルタ室と、該クーラント・フィルタ室とエアバ
ッグとを連通する開口とを有し、衝撃により前記燃焼室
で発生するガスをエアバッグ内に導入して衝撃から乗員
を保護するガス発生器において、前記クーラント・フィ
ルタ室は、半径方向に同心状に並置される複数の室に該
クーラント・フィルタ室を分割するリテーナを備え、前
記各室は軸方向に隔置されたガス流の入口と出口を備え
ることを特徴とする。

【０００６】クーラント・フィルタ室は、リテーナによ
り半径方向に同心状に並置される複数の室に分割され
る。そして、各室は軸方向に隔置されたガス流のための
入口と出口を備える。各室において、ガスは入口より室
内に入り軸方向に室内を流れ出口より室を出る。そし
て、室を出たガスは半径方向に隣接する次ぎの室に入
る。このようにして、ガスは順次各室を軸方向に通過し
ていく。

【０００７】本発明においては、半径方向に並置される
各室は、各室の入口と出口が軸方向に隔置されているか
ら、ガス流に関し軸方向に直列状態に接続され、各室は
ガス流のための通路を構成し、この通路内にクーラント
及びフィルタが配設されるものであるから、クーラント
及びフィルタの広範な領域を有効に利用することができ
る。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明
する。

【０００９】図１は、本ガス発生器の断面図である。本
ガス発生器におけるハウジングは、ディフューザシェル
１と、このディフューザシェル１と共に空所２を形成す
るクロージャシェル３からなる。ディフューザシェル１
は、円形部１ｂと、この円形部１ｂの外周部に形成され
る周壁部１ｃとを有し、円形部１ｂの中央部に周壁部１
ｃと同心に中央筒状体１ｄが、またこの中央筒状体１ｄ
と周壁部１ｃとの間に仕切周壁部１ａがそれぞれ形成さ
れている。

【００１０】クロージャシェル３は、円形部３ａと、こ
の円形部３ａの所定位置に形成される接合部３ｂ，３
ｃ，及び３ｄを有する。接合部３ｂ，３ｃ，及び３ｄ
は、ディフューザシェル１の各周壁部に対向する位置に
形成され、各周壁部の先端に接合されている。

【００１１】空所２内は中央筒状体１ｄと仕切周壁部１
ａによりそれぞれ円周方向に画定され、中央筒状体内側
には点火装置収容室４が、中央筒状体１ｄと仕切周壁部
１ａとで囲まれる空間には燃焼室５が、更にこの燃焼室
５を囲繞してクーラント・フィルタ室１９が形成されて
いる。

【００１２】点火装置収容室４内には点火器１１と伝火
薬６が収容され、また燃焼室５内にはガス発生剤（図示
せず）が充填されている。

【００１３】点火装置収容室４と燃焼室５の間には、伝
火薬６の火炎を燃焼室５に伝えるための開口７が設けら
れ、また燃焼室５とクーラント・フィルタ室１９間に
は、燃焼室５で発生したガスを導入するための噴出口８
が周方向に所定の間隔をおいて複数穿設されている。更
に、クーラント・フィルタ室１９とエアバッグ（図示せ
ず）間には、クーラント、フィルタを通過したガスを導
入するための排出口９が周方向に所定の間隔をおいて複
数設けられている。

【００１４】クーラント・フィルタ室１９内は、リテー
ナ１０により半径方向に同心状に並置する複数の室、す
なわち内側から第１の室１５、第２の室１６、及び第３
の室１７に分割されている。このリテーナ１０は、断面
がＵ字形の円環体をなし、内側周壁は外側周壁に比べて
その高さが低く円形部１ｂとの間に間隙１８を形成して
おり、この間隙１８により内側周壁を越えてガスが流れ
るようになっている。また、外側周壁の下部には所定の
間隔をおいて周方向に複数の開口１４が穿設されてい
る。

【００１５】第１の室１５において、噴出口８は入口を
構成し、またこの噴出口８と軸方向に隔置された前記間
隙１８は出口を構成している。また、この間隙１８は第
２の室１６の入口を構成し、この入口（間隙１８）と軸
方向に隔置された前記開口１４は第２の室１６の出口を
構成している。また、第３の室１７において、前記開口
１４は入口を構成し、またこの開口１４と軸方向に隔置
された前記排出口９は出口を構成している。

【００１６】第１の室１５及び第２の室１６内には、金
網からなるクーラント１３が配設され、また間隙１８に
はスラブスクリーン２０が、第３の室１７にはフィルタ
１２がそれぞれ配設されている。

【００１７】衝撃によりセンサ（図示せず）が作動する
と、点火器１１が発火し、これにより伝火薬６が着火す
る。これにより発生する高圧、高温の火炎は開口７を通
り、燃焼室５内のガス発生剤を着火させる。燃焼室５内
で発生したガスは、噴出口８より均一に噴出する。噴出
ガスは、第１の室１５を軸方向に進み、クーラント１３
の広範な領域を経てその間クーラント１３により冷却さ
れ、それからスラブスクリーン２０を通過して浄化さ
れ、また第２の室１６を軸方向に進む間にクーラント１
３により再び冷却され、更に第３の室１７を軸方向に進
み、その間クーラント１２の広範な領域を経てフィルタ
１２により更に浄化され、排出口９を経てエアバッグ内
に流入するようになっている。

【００１８】図２に示すものは本発明の別の実施例であ
る。同図において、リテーナ２１は、リング状をなし、
噴出口８と軸方向に隔置したその下端部に所定の間隔を
おいて周方向に複数の開口２４が穿設されている。この
リテーナ２１により、クーラント・フィルタ室１９は、
第１の室２５と第２の室２６に分割されている。矢印で
示す通りに、噴出口８と開口２４は、それぞれ第１の室
２５の入口と出口を構成し、また開口２４と排出口９
は、それぞれ第２の室２６の入口と出口を構成してい
る。第１の室２５内には低メッシュの金網製クーラント
２７が配設され、第２の室２６に配設されるフィルタ２
８に至るまでに冷却効果を高めるようにしている。噴出
口８からの噴出ガスは、第１及び第２の室２５，２６を
軸方向に通過しクーラント２７及びフィルタ２８の広範
な領域を通る間に効果的に冷却・浄化される。

【００１９】

【発明の効果】本発明は、上述の通り構成されているの
で、以下に述べる効果を奏する。

【００２０】本発明のガス発生器においては、リテーナ
により分割される各室が、軸方向に隔置されたガス流の
入口と出口を備えることから、各室内のガスの経路が長
くなり、これら各室に配設されるクーラント及びフィル
タの広範な領域を有効に利用することが可能になる。そ
のため、クーラント及びフィルタの薄肉化が可能とな
り、その結果ガス発生器の軽量化が実現される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本ガス発生器の一実施例の断面図である。

【図２】本ガス発生器の別の実施例の部分断面図であ
る。

【符号の説明】

１ディフューザシェル３クロージャシェル５燃焼室８噴出口９排出口１０リテーナ１２フィルタ１３クーラント１４開口１５第１の室１６第２の室１７第３の室１８間隙１９クーラント・フィルタ室

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ハウジングと、該ハウジング内に画定され
ガス発生剤を充填する燃焼室と、該燃焼室を囲繞して画
定されクーラント並びにフィルタが配設されるクーラン
ト・フィルタ室と、該クーラント・フィルタ室とエアバ
ッグとを連通する開口とを有し、衝撃により前記燃焼室
で発生するガスをエアバッグ内に導入して衝撃から乗員
を保護するガス発生器において、前記クーラント・フィルタ室は、半径方向に同心状に並
置される複数の室に該クーラント・フィルタ室を分割す
るリテーナを備え、前記各室は軸方向に隔置されたガス
流の入口と出口を備えることを特徴とするエアバッグ用
ガス発生器。