JPH05177857A - 耐摩耗性保護膜 - Google Patents
耐摩耗性保護膜Info
- Publication number
- JPH05177857A JPH05177857A JP35773591A JP35773591A JPH05177857A JP H05177857 A JPH05177857 A JP H05177857A JP 35773591 A JP35773591 A JP 35773591A JP 35773591 A JP35773591 A JP 35773591A JP H05177857 A JPH05177857 A JP H05177857A
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- film
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐摩耗性に優れると共に耐クラック性にも優
れ、また耐絶縁破壊性に優れたサーマルヘッド用等に使
用するに好適な耐摩耗性保護膜を提供する。 【構成】 Si,Ti,C,O及びNを主成分とする耐
摩耗性保護膜。
れ、また耐絶縁破壊性に優れたサーマルヘッド用等に使
用するに好適な耐摩耗性保護膜を提供する。 【構成】 Si,Ti,C,O及びNを主成分とする耐
摩耗性保護膜。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルヘッド用等に
好適なSi,Ti,C,O及びNを主成分とする耐摩耗
性保護膜に関する。
好適なSi,Ti,C,O及びNを主成分とする耐摩耗
性保護膜に関する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】一般に、熱転写記録
(サーマルプリント)は感熱記録とほぼ同様な記録エネ
ルギーで、より濃度が高く、コントラストの優れた記録
ができることから、ファクシミリ、券売機、ワードプロ
セッサー等に利用されている。
(サーマルプリント)は感熱記録とほぼ同様な記録エネ
ルギーで、より濃度が高く、コントラストの優れた記録
ができることから、ファクシミリ、券売機、ワードプロ
セッサー等に利用されている。
【0003】これらサーマルプリンタの記録部は、サー
マルヘッド、プラテンロール、インクリボン及び被転写
紙からなっており、サーマルヘッドの抵抗発熱体の微細
各ドットに選択通電することにより溶融型熱転写あるい
は昇華染料熱転写印字させるものである。
マルヘッド、プラテンロール、インクリボン及び被転写
紙からなっており、サーマルヘッドの抵抗発熱体の微細
各ドットに選択通電することにより溶融型熱転写あるい
は昇華染料熱転写印字させるものである。
【0004】このようなサーマルヘッドはプラテンロー
ルにより適当な静圧力を負荷されながら被転写紙と直接
接触するため、耐摩耗性の高い保護膜により、抵抗発熱
体を保護する必要がある。そのため、保護層は硬度が高
く、摩耗しにくく、サーマルショックに強い等の特性が
要求され、種々の材料が提案されている。
ルにより適当な静圧力を負荷されながら被転写紙と直接
接触するため、耐摩耗性の高い保護膜により、抵抗発熱
体を保護する必要がある。そのため、保護層は硬度が高
く、摩耗しにくく、サーマルショックに強い等の特性が
要求され、種々の材料が提案されている。
【0005】従来使用されている耐摩耗性保護膜には、
Ta2O5,SiC,Si−O−N等があるが、これらの
耐摩耗性保護膜はそれぞれ長所、短所を有している。す
なわち、Ta2O5膜は、ビッカース硬度Hvが700k
g/cm2程度と低く、耐摩耗性にやや乏しく、また緻
密性に劣るために通常は、酸化ケイ素層を耐摩耗性保護
膜の下に介在させ、抵抗発熱体の酸化を防止している。
他方、炭化ケイ素については、Hvが4000kg/c
m2程度と高いが、内部応力が高く、クラックが発生
し、剥離しやすいため、酸素を導入して膜硬度を下げて
使用しているのが実情である。また、電気絶縁性が低い
ため、電食反応により耐摩耗性が劣化しやすくなる欠点
を有している。従って、耐摩耗性のみならず、耐クラッ
ク性に優れるサーマルヘッド用等に好適に使用し得る耐
摩耗性保護膜の要求がなされている。
Ta2O5,SiC,Si−O−N等があるが、これらの
耐摩耗性保護膜はそれぞれ長所、短所を有している。す
なわち、Ta2O5膜は、ビッカース硬度Hvが700k
g/cm2程度と低く、耐摩耗性にやや乏しく、また緻
密性に劣るために通常は、酸化ケイ素層を耐摩耗性保護
膜の下に介在させ、抵抗発熱体の酸化を防止している。
他方、炭化ケイ素については、Hvが4000kg/c
m2程度と高いが、内部応力が高く、クラックが発生
し、剥離しやすいため、酸素を導入して膜硬度を下げて
使用しているのが実情である。また、電気絶縁性が低い
ため、電食反応により耐摩耗性が劣化しやすくなる欠点
を有している。従って、耐摩耗性のみならず、耐クラッ
ク性に優れるサーマルヘッド用等に好適に使用し得る耐
摩耗性保護膜の要求がなされている。
【0006】これらの特性を改善するための一つとし
て、特開昭64−63164号公報が提案されている。
この公報記載の発明はSi,O及びNを主成分としたサ
ーマルヘッド用耐摩耗性保護膜であるが、このような保
護膜は、スパッタ用ターゲットとしての安定性と、成膜
した場合に耐絶縁破壊を生じる恐れがあり、さらには耐
摩耗性も十分満足し得るものではないという問題点を有
するものであった。
て、特開昭64−63164号公報が提案されている。
この公報記載の発明はSi,O及びNを主成分としたサ
ーマルヘッド用耐摩耗性保護膜であるが、このような保
護膜は、スパッタ用ターゲットとしての安定性と、成膜
した場合に耐絶縁破壊を生じる恐れがあり、さらには耐
摩耗性も十分満足し得るものではないという問題点を有
するものであった。
【0007】本発明は、耐摩耗性に優れると共に耐クラ
ック性にも優れ、また耐絶縁破壊性に優れたサーマルヘ
ッド用等に使用するに好適な耐摩耗性保護膜を提供する
ことを目的とするものである。
ック性にも優れ、また耐絶縁破壊性に優れたサーマルヘ
ッド用等に使用するに好適な耐摩耗性保護膜を提供する
ことを目的とするものである。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明の耐摩耗性保護
膜は、Si,Ti,C,O及びNを主成分とするもので
あり、具体的には、SiTiaCbOcNd(但し、0<a
<0.5、0<b<0.5、0.1<c<2.0、0.1
<d<2.0)で表される組成とすることにより、前記
課題を解決したものである。
膜は、Si,Ti,C,O及びNを主成分とするもので
あり、具体的には、SiTiaCbOcNd(但し、0<a
<0.5、0<b<0.5、0.1<c<2.0、0.1
<d<2.0)で表される組成とすることにより、前記
課題を解決したものである。
【0009】本発明における構成元素中、Oは、耐クラ
ック性向上に有効であるが、多すぎると硬度が減少し、
耐摩耗性が減少する。Nは少なすぎると膜が軟らかくな
って耐摩耗性が減少し、逆に多すぎると脆くなり、耐ク
ラック性が劣るようになる。TiCは導電性を与えるた
めに添加され、これにより比抵抗値を低下させ、耐絶縁
破壊性を向上させる効果がある。従って、これら各元素
は前記した範囲とすることが好ましい。
ック性向上に有効であるが、多すぎると硬度が減少し、
耐摩耗性が減少する。Nは少なすぎると膜が軟らかくな
って耐摩耗性が減少し、逆に多すぎると脆くなり、耐ク
ラック性が劣るようになる。TiCは導電性を与えるた
めに添加され、これにより比抵抗値を低下させ、耐絶縁
破壊性を向上させる効果がある。従って、これら各元素
は前記した範囲とすることが好ましい。
【0010】本発明において、耐摩耗性薄膜の構成元素
であるTiをチタン族、バナジウム族、クロム族の各元
素、具体的にはZr,Hf,V,Nb,Ta,W,M
o,Cr等の元素に置き換えてもTiと同様の効果があ
る。さらに構成元素のCをNやBに置き換えて同様の効
果がある。
であるTiをチタン族、バナジウム族、クロム族の各元
素、具体的にはZr,Hf,V,Nb,Ta,W,M
o,Cr等の元素に置き換えてもTiと同様の効果があ
る。さらに構成元素のCをNやBに置き換えて同様の効
果がある。
【0011】
【実施例】TiC:Si3N4:SiO2=2:3:5の
モル比で粉末混合し、プレス焼結してターゲットとし、
印加RF電圧500W、Ar圧を6Pa、基板温度を室
温の条件で、スパッタして4ミクロンの厚さに耐摩耗膜
を形成した。このとき使用したターゲットに異常は認め
られなかった。Arガス中にN2,O2ガスを導入して、
得られた膜の組成はSiTiaCbOcNd (但し、0<a
<0.5、0<b<0.5、0.1<c<2.0、0.1
<d<2.0)であり、この膜について、ビッカース硬
度及び比抵抗を測定した。その結果、ビッカース硬度H
vは1200〜1430Kgf/mm2であり、Ta2O
5よりも硬いものであった。
モル比で粉末混合し、プレス焼結してターゲットとし、
印加RF電圧500W、Ar圧を6Pa、基板温度を室
温の条件で、スパッタして4ミクロンの厚さに耐摩耗膜
を形成した。このとき使用したターゲットに異常は認め
られなかった。Arガス中にN2,O2ガスを導入して、
得られた膜の組成はSiTiaCbOcNd (但し、0<a
<0.5、0<b<0.5、0.1<c<2.0、0.1
<d<2.0)であり、この膜について、ビッカース硬
度及び比抵抗を測定した。その結果、ビッカース硬度H
vは1200〜1430Kgf/mm2であり、Ta2O
5よりも硬いものであった。
【0012】また、比抵抗は109オームcm程度の値
を示した。なお、比抵抗は絶縁破壊と相関関係があり、
今、SiTiCONの構成元素からなるサーマルヘッド
を作成し、実印字走行テストを行ったところ、下表のよ
うな結果が得られた。
を示した。なお、比抵抗は絶縁破壊と相関関係があり、
今、SiTiCONの構成元素からなるサーマルヘッド
を作成し、実印字走行テストを行ったところ、下表のよ
うな結果が得られた。
【0013】
【0014】
【発明の効果】以上のような本発明によれば、Hvが大
きく、内部応力に起因するクラックや剥離が防止でき、
Si−O−N系保護膜に比べて耐絶縁破壊性が向上する
ことにより、サーマルヘッド用等として極めて実用的な
保護膜が得られる。
きく、内部応力に起因するクラックや剥離が防止でき、
Si−O−N系保護膜に比べて耐絶縁破壊性が向上する
ことにより、サーマルヘッド用等として極めて実用的な
保護膜が得られる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 サーマルヘッド用耐摩耗性保護膜
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルヘッド用等に
好適なSi,Ti,C,O及びNを主成分とする耐摩耗
性保護膜に関する。
好適なSi,Ti,C,O及びNを主成分とする耐摩耗
性保護膜に関する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】一般に、熱転写記録
(サーマルプリント)は感熱記録とほぼ同様な記録エネ
ルギーで、より濃度が高く、コントラストの優れた記録
ができることから、ファクシミリ、券売機、ワードプロ
セッサー等に利用されている。
(サーマルプリント)は感熱記録とほぼ同様な記録エネ
ルギーで、より濃度が高く、コントラストの優れた記録
ができることから、ファクシミリ、券売機、ワードプロ
セッサー等に利用されている。
【0003】これらサーマルプリンタの記録部は、サー
マルヘッド、プラテンロール、インクリボン及び被転写
紙からなっており、サーマルヘッドの抵抗発熱体の微細
各ドットに選択通電することにより溶融型熱転写あるい
は昇華染料熱転写印字させるものである。
マルヘッド、プラテンロール、インクリボン及び被転写
紙からなっており、サーマルヘッドの抵抗発熱体の微細
各ドットに選択通電することにより溶融型熱転写あるい
は昇華染料熱転写印字させるものである。
【0004】このようなサーマルヘッドはプラテンロー
ルにより適当な静圧力を負荷されながら被転写紙と直接
接触するため、耐摩耗性の高い保護膜により、抵抗発熱
体を保護する必要がある。そのため、保護層は硬度が高
く、摩耗しにくく、サーマルショックに強い等の特性が
要求され、種々の材料が提案されている。
ルにより適当な静圧力を負荷されながら被転写紙と直接
接触するため、耐摩耗性の高い保護膜により、抵抗発熱
体を保護する必要がある。そのため、保護層は硬度が高
く、摩耗しにくく、サーマルショックに強い等の特性が
要求され、種々の材料が提案されている。
【0005】従来使用されている耐摩耗性保護膜には、
Ta2O5,SiC,Si−O−N等があるが、これらの
耐摩耗性保護膜はそれぞれ長所、短所を有している。す
なわち、Ta2O5膜は、ビッカース硬度Hvが700k
g/cm2程度と低く、耐摩耗性にやや乏しく、また緻
密性に劣るために通常は、酸化ケイ素層を耐摩耗性保護
膜の下に介在させ、抵抗発熱体の酸化を防止している。
他方、炭化ケイ素については、Hvが4000kg/c
m2程度と高いが、内部応力が高く、クラックが発生
し、剥離しやすいため、酸素を導入して膜硬度を下げて
使用しているのが実状である。また、電気絶縁性が低い
ため、電食反応により耐摩耗性が劣化しやすくなる欠点
を有している。従って、耐摩耗性のみならず、耐クラッ
ク性に優れるサーマルヘッド用等に好適に使用し得る耐
摩耗性保護膜の要求がなされている。
Ta2O5,SiC,Si−O−N等があるが、これらの
耐摩耗性保護膜はそれぞれ長所、短所を有している。す
なわち、Ta2O5膜は、ビッカース硬度Hvが700k
g/cm2程度と低く、耐摩耗性にやや乏しく、また緻
密性に劣るために通常は、酸化ケイ素層を耐摩耗性保護
膜の下に介在させ、抵抗発熱体の酸化を防止している。
他方、炭化ケイ素については、Hvが4000kg/c
m2程度と高いが、内部応力が高く、クラックが発生
し、剥離しやすいため、酸素を導入して膜硬度を下げて
使用しているのが実状である。また、電気絶縁性が低い
ため、電食反応により耐摩耗性が劣化しやすくなる欠点
を有している。従って、耐摩耗性のみならず、耐クラッ
ク性に優れるサーマルヘッド用等に好適に使用し得る耐
摩耗性保護膜の要求がなされている。
【0006】これらの特性を改善するための一つとし
て、特開昭64−63164号公報が提案されている。
この公報記載の発明はSi,O及びNを主成分としたサ
ーマルヘッド用耐摩耗性保護膜であるが、このような保
護膜は、スパッタ用ターゲットとしての安定性と、成膜
した場合に絶縁破壊を生じる恐れがあり、さらには耐摩
耗性も十分満足し得るものではないという問題点を有す
るものであった。
て、特開昭64−63164号公報が提案されている。
この公報記載の発明はSi,O及びNを主成分としたサ
ーマルヘッド用耐摩耗性保護膜であるが、このような保
護膜は、スパッタ用ターゲットとしての安定性と、成膜
した場合に絶縁破壊を生じる恐れがあり、さらには耐摩
耗性も十分満足し得るものではないという問題点を有す
るものであった。
【0007】本発明は、耐摩耗性に優れると共に耐クラ
ック性にも優れ、また耐絶縁破壊性に優れたサーマルヘ
ッド用等に使用するに好適な耐摩耗性保護膜を提供する
ことを目的とするものである。
ック性にも優れ、また耐絶縁破壊性に優れたサーマルヘ
ッド用等に使用するに好適な耐摩耗性保護膜を提供する
ことを目的とするものである。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明の耐摩耗性保護
膜は、Si,Ti,C,O及びNを主成分とするもので
あり、具体的には、SiTiaCbOcNd(但し、0<a
<0.5、0<b<0.5、0<c<2.0、0<d<
2.5)で表される組成とすることにより、前記課題を
解決したものである。
膜は、Si,Ti,C,O及びNを主成分とするもので
あり、具体的には、SiTiaCbOcNd(但し、0<a
<0.5、0<b<0.5、0<c<2.0、0<d<
2.5)で表される組成とすることにより、前記課題を
解決したものである。
【0009】本発明における構成元素中、Oは、耐クラ
ック性向上に有効であるが、多すぎると硬度が減少し、
耐摩耗性が減少する。Nは少なすぎると膜が軟らかくな
って耐摩耗性が減少し、逆に多すぎると脆くなり、耐ク
ラック性が劣るようになる。TiCは導電性を与えるた
めに添加され、これにより比抵抗値を低下させ、耐絶縁
破壊性を向上させる効果がある。従って、これら各元素
は前記した範囲とすることが好ましい。
ック性向上に有効であるが、多すぎると硬度が減少し、
耐摩耗性が減少する。Nは少なすぎると膜が軟らかくな
って耐摩耗性が減少し、逆に多すぎると脆くなり、耐ク
ラック性が劣るようになる。TiCは導電性を与えるた
めに添加され、これにより比抵抗値を低下させ、耐絶縁
破壊性を向上させる効果がある。従って、これら各元素
は前記した範囲とすることが好ましい。
【0010】本発明において、耐摩耗性薄膜の構成元素
であるTiをチタン族、バナジウム族、クロム族の各元
素、具体的にはZr,Hf,V,Nb,Ta,W,M
o,Cr等の元素に置き換えてもTiと同様の効果があ
る。さらに構成元素のCをBに置き換えても同様の効果
がある。
であるTiをチタン族、バナジウム族、クロム族の各元
素、具体的にはZr,Hf,V,Nb,Ta,W,M
o,Cr等の元素に置き換えてもTiと同様の効果があ
る。さらに構成元素のCをBに置き換えても同様の効果
がある。
【0011】
【実施例】TiC:Si3N4:SiO2=2:3:5の
モル比で粉末混合し、プレス焼結してターゲットとし、
印加RF電圧500W、Ar圧を6Pa、基板温度を室
温の条件で、スパッタして4ミクロンの厚さに耐摩耗膜
を形成した。このとき使用したターゲットに異常は認め
られなかった。Arガス中にN2,O2ガスを導入して、
得られた膜の組成はSiTiaCbOcNd (但し、0<a
<0.5、0<b<0.5、0<c<2.0、0<d<
2.5)であり、この膜について、ビッカース硬度及び
比抵抗を測定した。その結果、ビッカース硬度Hvは1
200〜1430Kgf/mm2であり、Ta2O5より
も硬いものであった。
モル比で粉末混合し、プレス焼結してターゲットとし、
印加RF電圧500W、Ar圧を6Pa、基板温度を室
温の条件で、スパッタして4ミクロンの厚さに耐摩耗膜
を形成した。このとき使用したターゲットに異常は認め
られなかった。Arガス中にN2,O2ガスを導入して、
得られた膜の組成はSiTiaCbOcNd (但し、0<a
<0.5、0<b<0.5、0<c<2.0、0<d<
2.5)であり、この膜について、ビッカース硬度及び
比抵抗を測定した。その結果、ビッカース硬度Hvは1
200〜1430Kgf/mm2であり、Ta2O5より
も硬いものであった。
【0012】また、比抵抗は109オームcm程度の値
を示した。なお、比抵抗は絶縁破壊と相関関係があり、
今、SiTiCONの構成元素からなるサーマルヘッド
を作成し、実印字走行テストを行ったところ、下表のよ
うな結果が得られた。
を示した。なお、比抵抗は絶縁破壊と相関関係があり、
今、SiTiCONの構成元素からなるサーマルヘッド
を作成し、実印字走行テストを行ったところ、下表のよ
うな結果が得られた。
【0013】
【0014】
【発明の効果】以上のような本発明によれば、Hvが大
きく、内部応力に起因するクラックや剥離が防止でき、
Si−O−N系保護膜に比べて耐絶縁破壊性が向上する
ことにより、サーマルヘッド用等として極めて実用的な
保護膜が得られる。
きく、内部応力に起因するクラックや剥離が防止でき、
Si−O−N系保護膜に比べて耐絶縁破壊性が向上する
ことにより、サーマルヘッド用等として極めて実用的な
保護膜が得られる。
Claims (1)
- 【請求項1】 Si,Ti,C,O及びNを主成分とす
る耐摩耗性保護膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35773591A JPH05177857A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 耐摩耗性保護膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35773591A JPH05177857A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 耐摩耗性保護膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05177857A true JPH05177857A (ja) | 1993-07-20 |
Family
ID=18455655
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35773591A Pending JPH05177857A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 耐摩耗性保護膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05177857A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10953663B2 (en) | 2017-09-27 | 2021-03-23 | Aoi Electronics Co., Ltd. | Thermal head |
-
1991
- 1991-12-26 JP JP35773591A patent/JPH05177857A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10953663B2 (en) | 2017-09-27 | 2021-03-23 | Aoi Electronics Co., Ltd. | Thermal head |
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