JPH05177385A - クリームはんだ並びにそのはんだ付け方法 - Google Patents

クリームはんだ並びにそのはんだ付け方法

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JPH05177385A
JPH05177385A JP35883691A JP35883691A JPH05177385A JP H05177385 A JPH05177385 A JP H05177385A JP 35883691 A JP35883691 A JP 35883691A JP 35883691 A JP35883691 A JP 35883691A JP H05177385 A JPH05177385 A JP H05177385A
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JP
Japan
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cream solder
flux
viscosity
soldering
solder
Prior art date
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Application number
JP35883691A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Nishimura
哲郎 西村
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NIPPON SUPERIASHIYA KK
Original Assignee
NIPPON SUPERIASHIYA KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クリームはんだの塗布時における適度の粘性
とはんだ加熱時の蒸発性を確保しつつ、はんだ付け後の
皮膜状残渣の発生を大幅に減少させる。又、はんだ付け
時の酸化物の生成を抑制する。 【構成】 クリームはんだのフラックス成分中にエチル
ヒドロキシエチルセルロースを一定量含有させる。又、
上記はんだクリームを用いて酸素濃度1000ppm以
下の窒素雰囲気中ではんだ付けを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント基板上に電子
部品を表面実装する際に使用されるクリームはんだ並び
にそのはんだ付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種クリームはんだは、直径
10〜50μ程度のはんだ合金粉末と一定の粘度をもっ
たフラックスとを混練したものである。このクリームは
んだを用いてプリント基板上に電子部品を実装した場
合、はんだ冷却後にはフラックスの固形分である松脂あ
るいは合成樹脂が堅い皮膜状の残渣となる。そして、こ
の残渣ははんだ付け箇所の電気特性検査において、検査
装置の接触端子をはんだ付け箇所に圧接する際の妨げと
なる。又、上記残渣がプリント基板上から剥離して脱落
した場合には、ゴミとなって精密な電子部品に種々の悪
影響を与えるおそれがある。従って、フロンなどの有機
溶剤や水系洗浄剤を用いてプリント基板上の上記皮膜状
残渣を洗浄・除去する必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た有機溶剤の使用は作業者の人体に悪影響をもたらし、
又、これら有機溶剤や洗浄剤の使用は自然環境の破壊を
招くことから、工場内における充分な空気清浄設備や排
気乃至排水処理のために多大の設備を必要とするもので
あった。従って、環境破壊を防ぎつつ、はんだ付け歩留
りを向上させるには残渣をいかにして減らすかというこ
とが不可欠になる。
【0004】ところで、上述したはんだ付け後の皮膜状
残渣は、クリームはんだ中のフラックスの含有量を減ら
せば、これに比例して減少する。しかしながら、クリー
ムはんだは微細なはんだ粉末とフラックスの混合物であ
るので、フラックス量を減せば、クリームはんだ自体の
粘性が強くなり過ぎて塗布が困難となり作業性が著しく
低下する。そのため、フラックスの含有量はある程度確
保される必要がある。
【0005】又、フラックスの含有量をそのままにし
て、フラックス成分中の固形分を減少させた場合、フラ
ックス中の他の成分、特に溶剤の含有量が増加するた
め、フラックス自体に粘性がなくなる。この場合、粘性
を確保する手段として粘度の高い溶剤を使用することも
考えられるが、クリームはんだを加熱した時の蒸発が遅
くなることから、結局作業性の低下につながることとな
る。
【0006】本発明ははんだ塗布時における適度の粘性
とはんだ加熱時の蒸発性を確保しつつ、はんだ付け後の
皮膜状残渣の発生を大幅に減少させることができるクリ
ームはんだ並びにそのはんだ付け方法の提供を目的とす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、フラックス中の固形分を減少させた場合
の粘度低下を防止するため、クリームはんだのフラック
ス成分中に増粘剤としてエチルヒドロキシエチルセルロ
ースを含有せしめるという手段を用いた。
【0008】又、フラックス成分中にエチルヒドロキシ
エチルセルロースを1〜8重量%の範囲で含有せしめる
という手段も用いた。
【0009】この他、本発明ではフラックス成分中にエ
チルヒドロキシエチルセルロースを含有してなるクリー
ムはんだを、酸素濃度が1000ppm以下の窒素ガス
雰囲気で加熱溶融するというはんだ付け方法を用いた。
【0010】
【作用】上述の技術的手段による本発明において、フラ
ックスに含有されるエチルヒドロキシエチルセルロース
は、フラックスの粘性を増加させるため、フラックス中
の松脂や合成樹脂などの固形分を減少させた場合でも、
フラックスに必要な適度の粘性が確保される。又、上記
エチルヒドロキシエチルセルロースは、はんだ付け後に
発生する皮膜状残渣に柔軟性を与えるという作用を奏す
る。
【0011】又、酸素濃度が1000ppm以下の窒素
ガス雰囲気で、エチルヒドロキシエチルセルロースを含
有してなるクリームはんだを加熱溶融した場合、はんだ
付け箇所における酸化物の生成が大幅に抑制される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の構成を実施例に従って更に具
体的に述べる。なお、成分割合を示す%はすべて重量%
とする。
【0013】実施例1 フラックス成分 ヘキシレングリコール 74.6% 重合ロジン 20.0% エチルヒドロキシエチルセルロース 1.0% チクソ剤(カスターワックス) 4.0% アジピン酸 0.4% 上記成分のフラックスを加熱混合し、一日放冷した後、
該フラックスを9%とH63Aの球形はんだ粉(25〜
45μ)91%を混合機で混練してクリームはんだを得
た。このクリームはんだの粘度をマルコム社製粘度計で
測定したところ、25℃10rpmで160pa.sで
あった。
【0014】実施例2 フラックス成分 ヘキシレングリコール 73.6% 重合ロジン 20.0% エチルヒドロキシエチルセルロース 3.0% チクソ剤(カスターワックス) 3.0% アジピン酸 0.4% 上記成分のフラックスを用いて実施例1と同様の要領で
クリームはんだを製造し、粘度を測定したところ、25
℃10rpmで210pa.sであった。
【0015】実施例3 フラックス成分 ヘキシレングリコール 71.6% 重合ロジン 20.0% エチルヒドロキシエチルセルロース 5.0% チクソ剤(カスターワックス) 3.0% アジピン酸 0.4% 上記成分のフラックスを11%とH63Aの球形はんだ
粉を89%を混練してクリームはんだを得た。このクリ
ームはんだの粘度は25℃10rpmで295pa.s
であった。
【0016】実施例4 フラックス成分 ヘキシレングリコール 68.6% 重合ロジン 20.0% エチルヒドロキシエチルセルロース 8.0% チクソ剤(カスターワックス) 3.0% アジピン酸 0.4% 上記成分のフラックスを15%とH63Aの球形はんだ
85%を混練したクリームはんだの粘度を測定したとこ
ろ、25℃10rpmで330pa.sであった。
【0017】上述した各実施例のクリームはんだ、即ち
フラックス成分中にエチルヒドロキシエチルセルロース
を1〜8重量%の範囲で含有してなるクリームはんだ
は、何れもプリント基板への電子部品の実装にあたっ
て、仮止めが行える粘性を具備するものであった。又、
何れのクリームはんだについても印刷塗布を行うことが
できた。そして、はんだ付けを行う場合には、大気中で
の加熱はんだ付けを行うこともできたが、特に酸素濃度
を1000ppm以下とした窒素ガス雰囲気による炉内
でのはんだ付けでは、窒素ガスの不活性によって酸化物
の生成の少ない強固なはんだ付けが行えた。フラックス
に配合するエチルヒドロキシエチルセルロースの含有量
は試験の結果、1%未満ではクリームはんだの粘性が大
幅に低下し、又、8%を越えると逆に粘性が急激に高く
なって、はんだ付けの作業性が低下することが判明し
た。
【0018】
【発明の効果】本発明のクリームはんだは、フラックス
成分中にエチルヒドロキシエチルセルロースを含有する
ことで、クリームはんだとして適度の粘性を確保するよ
うにしたため、フラックス中の松脂などの固形分を大幅
に減少させることが可能となるものである。そのため、
従来のこの種クリームはんだに比べてはんだ付け後の皮
膜状残渣の発生がほとんどなく、電気特性検査の妨げに
なることもない。しかも僅かに残る残渣は柔軟性を有す
るので、プリント基板から剥離して脱落するおそれもな
いことから、従来必須であったはんだ付け後の残渣の洗
浄・除去工程が完全に省略できるという格別の実用的利
点を有するものである。又、これに伴って電子製品の工
場などでは多大な排気乃至排水処理設備を設ける必要も
なく、自然環境の破壊原因を根本的に解消できるもので
ある。
【0019】この他、本発明において、フラックス成分
中にエチルヒドロキシエチルセルロースを含有してなる
上述のクリームはんだを、特に窒素雰囲気で使用するこ
とにより、更にはんだ付け強度を高めることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フラックス成分中にエチルヒドロキシエチ
    ルセルロースを含有してなるクリームはんだ。
  2. 【請求項2】エチルヒドロキシエチルセルロースをフラ
    ックス成分中、1〜8重量%の範囲で含有してなる請求
    項1記載のクリームはんだ。
  3. 【請求項3】フラックス成分中にエチルヒドロキシエチ
    ルセルロースを含有してなるクリームはんだを、酸素濃
    度が1000ppm以下の窒素ガス雰囲気で加熱溶融す
    るようにしたはんだ付け方法。
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