JPH05176799A - 標的配列を検出体として用いる病原性生物の検出および同定法 - Google Patents

標的配列を検出体として用いる病原性生物の検出および同定法

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JPH05176799A
JPH05176799A JP4140467A JP14046792A JPH05176799A JP H05176799 A JPH05176799 A JP H05176799A JP 4140467 A JP4140467 A JP 4140467A JP 14046792 A JP14046792 A JP 14046792A JP H05176799 A JPH05176799 A JP H05176799A
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William Greene Weisburg
ウィリアム・グリーン・ウェイズバーグ
David Joseph Lane
デービッド・ジョセフ・レーン
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    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6876Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes
    • C12Q1/6888Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for detection or identification of organisms
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 試料中の特異的ポリヌクレオチド標的配列の
検出方法を提供する。即ち、オリゴヌクレオチド プラ
イマーおよびデオキシリボヌクレオチド三リン酸前駆体
(そのどちらかは標識されている)を重合化酵素と混合
し、関心がある標的ポリヌクレオチド配列に対して相補
的である標識プライマー伸長生成物を作る。複製サイク
ルを検出に充分なプライマー伸長生成物がたまるまで繰
返す。そして、ハイブリダイゼーションにより、標識プ
ライマー伸長生成物を、検出が容易な固定化された相補
分離プローブに捕捉する。 【効果】 感染性疾患の臨床的診断に利用可能な、核酸
に基づいたより簡素化された迅速なアッセイ法を提供す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、標的配列を検出体とし
て用いる病原性生物の検出および同定法に関する。
【0002】
【従来の技術】病原性微生物の検出および同定のための
抗体に基づいた診断法は、現在、臨床実験室で商業的に
利用し得る最も迅速で便宜的かつ費用のかからない方法
の一つである。典型的には、これらの方法は患者試料中
の病原菌に対する抗体の検出、または蛋白質に対して特
異的な抗体を用いる病原菌に特異的な蛋白質を直接的に
検出することに基づいている。核酸を基準とする診断法
は特定の患者状態に付随することが前もって決定されて
いる特定のヌクレオチド配列の存在の検出に基づいてい
る。これらの診断法はイムノアッセイよりも疾患をより
早期に、およびより特異的に予知できる。しかしなが
ら、これらは複雑で時間がかかる診断法である。この分
野においては最近技術的な進歩がみられるが、その技術
は商業的に行うことができるイムノアッセイに基づいた
方法ほど容易な水準には達していない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】感染性疾患の臨床的診
断に利用可能な技術分野における重要な改善目標は、核
酸に基づいたより簡素化された迅速なアッセイ法であろ
う。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は一本鎖ポリヌク
レオチドまたはポリヌクレオチド内に含まれおよび微生
物を指示する標的ポリヌクレオチド配列の試料中の存在
を検出することにより微生物を検出するための方法に関
する。一つの実施態様においては、本方法は病原性生物
の広いスペクトルに見られる標的ポリヌクレオチドの検
出を含んでいる:リボソームリボ核酸かまたは病原菌の
存在を表わすリボソームリボ核酸をコードしている遺伝
子。本発明は利用可能な別の方法に対して二つの重要な
利点を持っている:それは検出可能な部分を運ぶ標的配
列または配列を産生し、および信頼できる簡単な方法に
より標的配列の分離および検出ができる。本発明におい
ては、標的配列が増幅または重合され、重合生成物は検
出可能なように標識されて生成され、得られる検出可能
なように標識された増幅標的は容易に試料から分離され
る。これは二つの型のオリゴヌクレオチド配列を使用し
て行われる:オリゴヌクレオチド プライマー;生物の
群(例えばすべての細菌、一つまたは複数の特定の属の
すべての細菌)中に存在する標的配列にハイブリダイズ
するように選択されており、試料と接触させるとオリゴ
ヌクレオチド開始重合においてプライマーとして働く、
および2)分離プローブ;固形支持体に結合されてお
り、属分離プローブ(すなわち、生物の群を表わす配列
にハイブリダイズする)または特異的分離プローブ(す
なわち、特定の生物または使用されたオリゴヌクレオチ
ドプライマーがハイブリダイズするよりもより小さな生
物の群に存在する配列にハイブリダイズする)であろ
う。本方法の重合化工程に使用されるオリゴヌクレオチ
ド プライマー、オリゴヌクレオチド前駆体またはその
両方とも検出可能なように標識され、それ故、オリゴヌ
クレオチド開始重合化の生成物は検出可能なように標識
されている。
【0005】本方法においては、分析される試料中のポ
リヌクレオチドはプライマー伸長のために利用できるよ
うになされる(例えば、それらを細胞から放出させるこ
とにより、および、もし必要ならば、一本鎖にすること
により)。ポリヌクレオチドは実質的に標的ポリヌクレ
オチドと相補的である少くとも一つのおよび一般的には
二つのオリゴヌクレオチド プライマー、デオキシヌク
レオチド三リン酸前駆体および重合化剤と混合される。
これらの試薬は同時または連続的に混合される。
【0006】生じた混合物は十分に相補的な配列のハイ
ブリダイゼーション、続いてのオリゴヌクレオチド開始
重合化のために適当な条件下に維持される。これにより
プライマー/標的ヌクレオチド複合体の最初の形成、続
いての標的ポリヌクレオチドの複製または重合化が起こ
る。プライマー/標的ポリヌクレオチド複合体、前駆体
(デオキシヌクレオチド三リン酸またはdNTP)およ
び重合化剤は適当な条件下、オリゴヌクレオチド開始重
合化の一サイクルが完了するのに十分な時間維持され
る。重合化剤は前駆体およびオリゴヌクレオチド プラ
イマーの重合化を接触し、それによりプライマー伸長生
成物を生成させる。一サイクルの重合化の完了によりプ
ライマー伸長生成物/標的ポリヌクレオチド複合体(プ
ライマー伸長生成物は標的ポリヌクレオチドと相補的ま
たは実質的に相補的である)が生成される。プライマー
および/または前駆体の少くとも一つが標識されている
と、一サイクルの完了時において、プライマー伸長生成
物は標的ポリヌクレオチド配列の標識相補物である。
【0007】続いて、標識プライマー伸長生成物/ポリ
ヌクレオチド標的複合体は変性され、充分な量の標識プ
ライマー伸長生成物が製造されるまで複製サイクルを続
ける。最初のサイクルが完了された後、複合体の変性の
生成物は標識プライマー伸長生成物および標的ポリヌク
レオチドである。もし、二サイクル以上のオリゴヌクレ
オチド開始重合化が実施されたら、生じる生成物は二つ
の型の複合体の組合せである;標識プライマー伸長生成
物/標的ポリヌクレオチド複合体および標識プライマー
伸長生成物/標識プライマー伸長生成物相補体複合体
(ここでプライマー伸長生成物相補体は標的ポリヌクレ
オチドと実質的に相同または相同である)。それ故、第
二および続いてのサイクルが完了したら、変性による生
成物には標的ポリヌクレオチド標識プライマー伸長生成
物および標識プライマー伸長生成物相補体(標的ポリヌ
クレオチドと実質的に相同である)が含まれる。プライ
マーおよび/または前駆体が標識されているので、生じ
る生成物は標識されている。各々の複製サイクル後、生
じる複合体は変性されて一本鎖ポリヌクレオチドが生成
される。続いての複製サイクルにおいて、使用されるポ
リヌクレオチド プライマーは標的ポリヌクレオチド配
列またはプライマー伸長生成物に対して実質的に相補的
である。
【0008】複合体の変性混合物は固形支持体上に固定
化された一組の分離プローブと接触させる。分離プロー
ブは標識プライマー伸長生成物中に存在する配列または
標識プライマー伸長生成物相補体中に存在する配列に対
し相補的である。その結果、それらは各々標識プライマ
ー伸長生成物および標識プライマー伸長生成物相補体に
対しハイブリダイズする。便宜上、本明細書においては
これらの両方とも標識プライマー伸長生成物と称され
る。分離プローブはプライマーのごとく、病原性生物の
広いスペクトルに対し(例えばすべての真性細菌または
細菌属のすべての構成菌に対し)、または病原性生物の
サブグループまたは複数のサブグループ(例えば種)に
対しハイブリダイズするように選択され得る。例えば、
本質的にすべての真性細菌へのハイブリダイゼーション
に対し特異的な一対のオリゴヌクレオチド(例えばプロ
ーブ1740およびプローブ1660の相補体;U.
S.S.N.359,158,普遍的真性細菌核酸プロ
ーブおよび方法、および関連する特許協力条約(PC
T)出願PCT/WO90/15157に記載)がオリ
ゴヌクレオチド開始重合工程にプライマーとして使用で
き、一つまたはそれ以上の候補細菌種に特異的な一つま
たはそれ以上のオリゴヌクレオチド(例えば、16Sr
RNA中の配列に特異的なオリゴヌクレオチド)が分離
プローブとして使用できる。
【0009】固定化分離プローブは前記のごとく実施さ
れたオリゴヌクレオチド開始重合化の生成物を含む混合
物と相補的配列のハイブリダイゼーションが起こる適当
な条件下反応し、それにより標識プライマー伸長生成物
/分離プローブ/固形支持体複合体および標識プライマ
ー伸長生成物相補体/分離プローブ/固形支持体複合体
を形成する。一旦プライマー伸長生成物が結合された
ら、それは試料から固形支持体を分離することにより他
の非結合核酸から分離される。一旦固形支持体に結合さ
れたら、標識プライマー伸長生成物は容易に検出され、
その存在は試料中のポリヌクレオチド標的配列および関
係する生物の存在の指標となる。
【0010】本発明は多くの利点を持っている。プライ
マー伸長工程は標的物質の急速な増加を可能にし、一
方、同時にプライマー伸長生成物中への検出部分の取り
込みも可能にする。この工程により時間がかかる培養工
程を省略し、迅速なアッセイ並びに複数の試験のための
十分な量の標的物質の確保が可能になる。加えて、標識
された検出プローブが必要でなくなり、プライマー伸長
生成物が異なったプローブの系に対して試験できる。
【0011】本発明はその存在が試料中の特異的生物ま
たは生物(例えば細菌またはウィルス)の存在の指標と
なるポリヌクレオチド標的配列または配列を試料中に検
出するための方法に関する。
【0012】本発明は体液または適当に処理された組
織、水、食品または飲料水のような試料中の一つの生物
またはいくつかの生物の存在の指標である一つまたはい
くつかの異なったポリヌクレオチド標的配列の検出を可
能にする。例えば細菌性生物中に存在する一つまたはそ
れ以上のポリヌクレオチド配列(本明細書では標的ポリ
ヌクレオチドと称される)の検出による、血液のごとき
生物試料中の細菌性生物の検出が本方法により実施でき
る(例えば細菌性血液敗血症の診断手段として)。
【0013】このことはある種の生物の存在の指標であ
ることが知られているポリヌクレオチド標的配列または
第一のプライマー伸長生成物(ポリヌクレオチド標的配
列のコピー)の一つまたはそれ以上の特異的相補体を迅
速に繰返しコピーし、一方、同時にプライマー伸長生成
物内へ検出部分を取り込ませることにより達成される。
得られる“標識された”プライマー伸長生成物は容易に
検出されその存在は生物の存在の指標である。多くの臨
床試料は通常の方法(時間のかかる培養工程を使用しな
い)により検出されるには非常に少ない量の病原性生物
しか含んでいないが、本発明は現在利用可能な方法で可
能な量よりも少ない量の生物の検出の実施を可能にす
る。
【0014】本方法は図1および2に図式的に表わされ
ている。示されているごとく、分析されるべき試料は試
料中に存在するポリヌクレオチド配列がプライマー伸長
に利用可能なようにするために処理される(細胞からそ
れらを放出させることにより、およびもし必要ならば、
それらを一本鎖にすることにより)。得られるポリヌク
レオチド(利用可能なポリヌクレオチドと称される)に
は標的ポリヌクレオチド(すなわち試料中の検出される
べきポリヌクレオチド)および他のポリヌクレオチドが
含まれている。標的ポリヌクレオチドはDNAでもRN
Aでもよいが、続いてのいくつかの工程および使用され
る試薬はどちらの型の標的が検出されるかに依存するで
あろう。例えば、もし標的ポリヌクレオチドがRNAで
あれば、適当な酵素および標識前駆体を用いる逆転写ま
たはポリメラーゼ連鎖反応が実施されるであろう。これ
により標的ポリヌクレオチドが増幅され、標識され検出
可能な標的−様ポリヌクレオチド(DNAかまたはRN
Aである)が産生される。もし、標的ポリヌクレオチド
がDNAであれば、標識前駆体を用いるポリメラーゼ連
鎖反応のような増幅法が使用できる。これにより標的ポ
リヌクレオチドが増幅され、DNAの標識された検出可
能な標的−様ポリヌクレオチドが産生される。続いて、
標識された標的様ポリヌクレオチドは既知のヌクレオチ
ド配列または配列群にハイブリダイズするその能力で選
択された一つまたはそれ以上のプローブにハイブリダイ
ズされる。例えばそのようなプローブとしては属のため
のプローブ(すなわち、生物の綱、群または属にハイブ
リダイズするプローブ)または特異的プローブ(すなわ
ち、亜綱または種のような生物のより大きな綱、群また
は属の部分集合体を検出するプローブ)などがある。ハ
イブリダイゼーションは既知の方法を用いて検出され、
標的様ポリヌクレオチド上に存在する標識の型に基づい
て選択される。
【0015】本方法の一つの実施態様は図2に図式的に
表わされている。示されているように、試料から放出さ
れたポリヌクレオチドはオリゴヌクレオチド プライマ
ー、デオキシリボヌクレオチド三リン酸前駆体および重
合化剤と同時にまたは連続的に混合される。オリゴヌク
レオチド プライマーおよび/またはデオキシヌクレオ
チド三リン酸前駆体は検出可能なように標識されてお
り、その結果、オリゴヌクレオチドで開始される複製の
生成物は検出可能なように標識されている。
【0016】オリゴヌクレオチド プライマーは標的ポ
リヌクレオチドの一つの領域に相補的または実質的に相
補的である。得られる利用可能なポリヌクレオチド、オ
リゴヌクレオチド プライマーおよびデオキシヌクレオ
チド三リン酸前駆体の混合物は相補的ヌクレオチド配列
のハイブリダイゼーションおよびオリゴヌクレオチド開
始重合化が起こる適当な条件下に維持される。最初に相
補的ヌクレオチド配列のハイブリダイゼーションの結果
としてオリゴヌクレオチド プライマー/標的ポリヌク
レオチド複合体が形成される。続いて、オリゴヌクレオ
チド開始重合化の一サイクルが実施されると、標的ポリ
ヌクレオチド/プライマー伸長生成物複合体が産生され
る。
【0017】重合化の第一のサイクルから得られた複合
体は適当なデオキシヌクレオチド三リン酸前駆体および
重合化剤と混合される。混合物は相補的ヌクレオチド配
列のハイブリダイゼーションおよびオリゴヌクレオチド
開始重合化に適した条件下に維持される。この第二の
(および続いての)重合化サイクルの結果、第一のサイ
クルで生成されたものに加えてプライマー伸長生成物/
プライマー伸長生成物相補体複合体の二つの型の複合体
が産生される。プライマー伸長生成物相補体は標的ポリ
ヌクレオチドに対し、実質的に相同または相同である。
得られる複合体は変性され、標的ポリヌクレオチドが検
出および/または定量に十分な量生成されるのに必要な
だけサイクルが繰返される。
【0018】オリゴヌクレオチド開始重合化のサイクル
の生成物は複合体および標的配列ではなく、および複合
体の一部でもない他のポリヌクレオチド配列である。試
料からの複合体の分離(および、他のポリヌクレオチド
配列からの分離)は、複合体を一本鎖成分に分け、混合
物を分離プローブ(標的ポリヌクレオチド中に存在する
配列または標識プライマー伸長生成物中に存在する配列
と相補的であり、固形支持体上に固定されている)と接
触させる。それらは標識プライマー伸長生成物および標
識プライマー伸長生成物相補体(本明細書では両方とも
プライマー伸長生成物と称される)と各々ハイブリダイ
ズする。その結果標識プライマー伸長生成物/分離プロ
ーブ−固形支持体複合物(およびそれ故、固形支持体−
結合標的ポリヌクレオチド)が生成する。標識プライマ
ー伸長生成物は既知の方法を用いて検出される。その存
在は標的ポリヌクレオチドの存在の指標である。
【0019】本方法は体液および組織、便試料、食品お
よび水のような広い範囲の試料に対して有用である。各
々の場合、試料中に存在するポリヌクレオチドは放出さ
れていなければならず、相補的核酸とのハイブリダイゼ
ーションおよび続いての重合化または増幅のために利用
可能なようになされている。増幅はポリメラーゼ連鎖反
応、逆転写および転写増幅系のごとき既知の方法を用い
て実施できる。本方法において、鍵となる利点は複雑な
試料中の一つまたはそれ以上の病原菌を検出する能力お
よび他の方法で可能なよりもより効率のよいやり方であ
ることである。本発明の二つの特色が特にその簡素性お
よび効率性に寄与している:標的ポリヌクレオチドの選
択および複製生成物内への検出可能標識への取り込み。
すなわち、本方法の重要な特色は重合化または増幅のた
めに選択された標的ポリヌクレオチドである。一つの実
施態様において、本方法により重合化または増幅される
標的ポリヌクレオチドは、病原性生物の広いスペクトル
で検出されるリボソームRNAまたはリボソームRNA
をコードしている遺伝子(DNA,rRNA遺伝子)の
ような配列である(図1および3参照)。この実施態様
は生物学的に“乏しい”試料(生物が低濃度でしか存在
していない試料)の分析に特に有用である。普遍的真性
細菌核酸プローブおよび方法と題された米国特許出願番
号第359,158号および関連する特許協力条約出願
PCT/WO90/15157に記載されているポリペ
プチドがこの目的に使用できる。逆転写または“属”プ
ライマー(例えばすべての真性細菌のためのプライマ
ー)が使用されるオリゴヌクレオチド開始重合化による
増幅に続いて属分離プローブまたは特異的分離プローブ
へのハイブリダイゼーションが行われる。例えば属分離
プローブは細菌の存在を検出することにより血液敗血症
または菌血症の診断に使用できる。もしくは、スタフィ
ロコッカス、エシェリキアまたはバクテロイドに特異的
なプローブのような特異的分離プローブが血液標本中の
細菌の検出に使用できる。
【0020】第二の実施態様において、本方法により重
合または増幅される標的ポリヌクレオチドは、生物の属
のように生物のより狭い(より限られた)群に存在する
配列である。この実施態様は図4に図式的に表わされて
おり生物学的に“豊富な”試料(生物が高い濃度で存在
している試料)の分析に特に有用である。この実施態様
においては、例えば、細菌の属(例えばカンピロバクタ
ーまたはヘリコバクター)に対して特異的なオリゴヌク
レオチド プライマーがオリゴヌクレオチド開始重合化
に使用され、続いて属分離プローブまたは特異的分離プ
ローブへのハイブリダイゼーションを行う。例えば、カ
ンピロバクター属のすべてまたはほとんどの構成菌に存
在する配列または複数の配列にハイブリダイズする分離
プローブ(属プローブ)が属の任意の構成菌の存在を検
出するために使用できる。もしくは、カンピロバクター
の特異的な種に[例えばC.ジェジュニ(C.jeju
ni),C.コリ(C.coli),C.ラリディス
(C.laridis)]存在する配列または配列群に
ハイブリダイズする分離プローブ(特異的プローブ)
が、関心のある特異的種の検出に使用できる。
【0021】本発明の第二の重要な点は、標的ポリヌク
レオチドの複製または増幅が起こっている間に検出可能
な部分が増幅生成物内へ取り込まれることである。この
ことは検出可能な部分を含む一つまたはそれ以上のヌク
レオチド プライマー、検出可能な部分(例えば32P−
デオキシATP,蛍光性デオキシヌクレオチド)を含む
オリゴヌクレオチド前駆体またはその両方を用いて実施
される。そのようなプライマーおよび/または前駆体の
使用により検出可能なように標識された生成物が得られ
る。標的ポリヌクレオチドを増幅および標識した後、標
識生成物は相補的核酸配列のハイブリダイゼーションに
適当な条件下、固形支持体に固定された特異的核酸プロ
ーブ(分離プローブ)と接触させる。固形支持体に固定
された標識生成物は試料から除去され、既知の方法を用
いて検出される。
【0022】色々な方法が分析される試料から核酸を放
出させるために使用できる。これらの方法には超音波処
理、ビーズービーター、フェノール抽出または酵素的溶
菌のような物理的または化学的方法が含まれる。好適に
は、核酸は本分野ではよく知られている希釈−溶菌−遠
心分離の方法により放出され、続いてグアニジンチオシ
アナートのようなカオトロピック溶媒中で可溶化され
る。
【0023】第一のサイクルにおいて、ポリヌクレオチ
ド標的配列に相補的である特異的プライマー伸長生成物
が鋳型として標的配列を含むポリヌクレオチドを用いて
生成される。もしポリヌクレオチドが二本鎖になってい
たら、鋳型として使用する前にポリヌクレオチドの鎖を
分ける必要がある。分離は分離工程としてまたはプライ
マー伸長生成物の合成と同時に達成できる。鎖分離には
物理学的、化学的または酵素的手段が含まれる。核酸の
鎖を分離する一つの物理的方法には完全に変性されるま
で核酸を加熱することが含まれている。典型的な熱変性
は約80度から摂氏105度の範囲の温度にて、約1か
ら10分の範囲の時間で行われる。鎖分離はまたビーズ
往復操作によっても誘導されるであろう。
【0024】適切なプライマーが使用されている限りは
任意の特異的核酸配列および/またはその相補体(例え
ば大腸菌の16S rDNAまたはrRNAのような一
本鎖リボソームDNAまたはRNA)が本方法によりコ
ピーおよび標識できる。使用されるプライマーは二つの
鍵となる特徴がある。第一に、所望の配列にハイブリダ
イズするであろうオリゴヌクレオチド プライマーが生
成できるように、標的配列の一つの末端の充分な数の塩
基が充分細部まで既知でなければならない。第二に、オ
リゴヌクレオチドプライマーは使用される条件下ハイブ
リダイズされたままで残るように充分な長さでなければ
ならない。
【0025】プライマーおよびプローブに関して本明細
書では術語オリゴヌクレオチドは一般的には少くとも1
0ヌクレオチド、しかし200ヌクレオチドより少ない
ポリヌクレオチドを意味している。
【0026】本明細書で使用される術語は“プライマ
ー”とは、プライマー伸長生成物(ポリヌクレオチド配
列と相補的である)の合成が誘導される条件下(すなわ
ち、前駆体および重合化剤存在下)で使用された場合、
合成の開始点として働くことができるオリゴヌクレオチ
ドプローブを意味している。
【0027】ここでプライマーは増幅されるべき各々の
特異的配列の異なった鎖に対し“実質的に相補的”であ
るように選択される。この事は、プライマーは使用され
る条件下、各々のポリヌクレオチド標的配列またはプラ
イマー伸長生成物とハイブリダイズするように十分に相
補的でなければならないことを意味している。それ故、
プライマー配列は標的配列または第一のプライマー伸長
生成物と正確に相補的である必要はない。例えば、もし
オリゴヌクレオチド プライマーが使用されるとする
と、好適には10のうち9が標的配列またはプライマー
伸長生成物と相補的であろう。
【0028】プライマーは標識されていてもいなくても
よい。非標識オリゴヌクレオチドプライマーは当業者に
は既知のいくつかの方法の一つを用いて製造されるであ
ろう。プライマーは製造の間に標識が導入されるかまた
はプライマーが生成した後に改変される様式で製造され
るであろう。例えば、プライマーが製造され、続いて放
射活性マーカーまたは蛍光色素のような検出可能部分で
標識される。プライマーは標的配列または分離プローブ
へのハイブリダイゼーションまたは続いてのプライマー
伸長を妨害しないような様式で標識されていなければな
らない。加えて、標識はプライマー伸長工程下安定でな
ければならない。例えば標識はコピー工程の加熱および
冷却でも生き残れるように熱に対して安定でなければな
らない。一つの実施態様においては、フルオレセインま
たはローダミン色素がプライマーの5’末端またはその
プリンまたはピリミジン塩基の一つに短いリンカーアー
ムにより結合されている。
【0029】適したオリゴヌクレオチド プライマーに
は任意の真性細菌プローブ(例えば共通に譲渡された
U.S.S.N.359,158号、普遍的真性細菌核
酸プローブおよび方法、および関連する特許協力条約出
願PCT/WO90/15157に記載されているプロ
ーブ919,1638,1660,1739およびその
相補体)、カンピロバクター プローブ(例えば、U.
S.S.N.216,679号に記載されているような
プローブおよびその相補体)、大腸菌プローブ[例えば
U.S.S.N.233,683,大腸菌および赤痢菌
の特異的検出のためのプローブ(その内容は引例として
本明細書に包含されている)、に記載されているような
プローブおよびその相補体]およびバクテロイド プロ
ーブ(例えばすべての細菌を検出するプライマーまたは
プローブ、続いてバクテロイド特異的オリゴヌクレオチ
ド)が含まれる。
【0030】もし複製されるべき標的配列を含む本来の
ポリヌクレオチドが一本鎖であるならば、その相補体は
一つのオリゴヌクレオチド プローブを加えることによ
り合成される。もし適当な単一のプライマーが加えられ
たら、プライマー伸長生成物は前記のように、プライマ
ー、重合化剤および適当な前駆体の存在下で合成され
る。プライマー伸長生成物は一本鎖ポリヌクレオチドの
一部と部分的に相補的であろうし、ポリヌクレオチドと
ハイブリダイズして不均等な長さの鎖のデュープレック
スを形成するであろう。デュープレックスは続いて前記
したように一本鎖へ分離され、二つの一本の分離された
相補鎖が生成する。
【0031】プライマー伸長生成物の相補鎖およびポリ
ヌクレオチドが分離された場合、標的ポリヌクレオチド
配列または配列群を含む本来のポリヌクレオチドおよび
第一のプライマー伸長生成物は、さらに標識された相補
鎖または標的配列の新しいコピーの合成にそのまま使用
される。
【0032】この合成は適当な増幅または複製スキーム
を使用して実施できる。例えば、ポリメラーゼ連鎖反応
(PCR)または逆転写を利用した複製スキームが使用
できる。
【0033】本発明において使用するために適した非標
識デオキシヌクレオチド三リン酸前駆体は当業者には既
知の方法を用いて製造されるであろう。標識された前駆
体は放射活性マーカーまたは蛍光性色素のような検出可
能な部分で標識されているであろう。前駆体は標識がプ
ライマー伸長法を妨害しないように標識されていなけれ
ばならず、標識は全工程を通して安定でなければならな
い。適した標識前駆体の例はα−チオ位が35Sで標識さ
れたデオキシアデノシン5’−[α−チオ]三リン酸
(dATP[α−35S])であり、New Engla
nd Nuclearから入手可能である。本明細書で
使用されている術語“前駆体”はデオキシリボヌクレオ
チド三リン酸を意味している(G,A,TおよびCまた
はdUTPまたはdITPのような類似体を示す)。
【0034】デオキシ−リボヌクレオチド三リン酸前駆
体は充分な量、プライマー伸長/標的複合体を含む試料
混合物へ加え、得られる溶液は約90℃から約100℃
(好適なのは94℃)で約1から4分間加熱する。この
加熱期間後、溶液は放置して摂氏37℃から55℃(好
適なのは37℃)へ冷却する。一度冷却したら、重合化
剤を添加し、混合物はオリゴヌクレオチド重合化および
増幅を起こすための適当な条件下に維持される。合成反
応は重合化剤が効率的に機能する温度で(一般的には7
2℃を越えない)行われるであろう。AMV逆転写酵素
が使用される場合、温度は一般的には55℃を越えない
であろう。重合化剤はプライマー伸長法の合成を達成さ
せるように機能するであろう化合物または系であり、例
えば酵素である。この目的に適した酵素にはDNAポリ
メラーゼ、逆転写酵素および適当な様式でのヌクレオチ
ドの組合せを容易にしプライマー伸長生成物を形成させ
る他の酵素が含まれる。一般的に、合成は各々のプライ
マー3’末端から開始され、合成が終結するまで鋳型鎖
に沿って5’方向へ進行するであろうし、異った長さの
分子を生成する。しかしながら、前記のような同じ工程
を用いるが5’末端から合成を開始し、別の方向へ進行
させる試薬もあるであろう。
【0035】新しく合成されたプライマー伸長生成物お
よびその相補的ポリヌクレオチド標的配列は二本鎖分子
を形成し、それは本方法の次の工程に使用される。次の
工程では二本鎖分子の鎖が前記のような方法を用いて分
離され、一本鎖分子が提供される。
【0036】新しいプライマー伸長生成物が一本鎖ポリ
ヌクレオチド標的配列または第一のサイクルからの第一
のプライマー伸長生成物上に合成される。前記の条件
下、反応が進行するためにもし必要であれば追加の重合
化剤、ヌクレオチドおよびプライマーが添加される。再
びオリゴヌクレオチド プライマーの一つの末端から合
成が開始され、鋳型の一本鎖に沿って進行し、さらなる
核酸が生成されるであろう。この工程後、伸長生成物の
半分は一つのプライマーにより結合されたポリヌクレオ
チド標的配列の特異的相補体から成るであろうし、伸長
生成物の他の半分は一つのプライマーにより結合された
ポリヌクレオチド標的配列の特異的コピーから成ってい
るであろう。
【0037】鎖分離および伸長生成物合成の工程は特異
的標識配列(本来のポリヌクレオチド標的配列の相補体
およびコピー)を所望する量まで生成するのに必要なだ
け繰返せる。生成される標識プライマー伸長生成物配列
の量が急速に蓄積されるであろう。
【0038】本発明は段階的様式で(各々の工程後に新
しい試薬が添加される)または同時に(すべての試薬が
最初の工程で加えられる)、または一部段階的で一部同
時に(新しい試薬が決められた数の工程後に加えられ
る)実施できる。もし、使用された鎖分離法が重合化試
薬を不活性化するなら(熱不安定性酵素の場合のよう
な)、鎖分離工程後毎に重合化剤を補充する必要があ
る。本方法の工程はプライマー、重合化剤および存在す
る前駆体の量によってのみ制限されており、無限に繰返
すことができる。検出可能な信号を充分な量生成するの
に必要なサイクルの数は、例えば試料の性質に依存して
いる。例えば、試料が比較的純粋であり、標的配列の濃
度が高ければ、より少ないサイクルしか必要としないで
あろう。
【0039】本発明で使用するために適した分離プロー
ブは、前に説明したような非標識オリゴヌクレオチド
プライマーを製造するために使用した方法に類似した方
法を用いて製造されるであろう。プローブは既知の生物
の特異的標的配列へハイブリダイズする能力により選択
される。
【0040】固定化分離プローブのための固形支持体に
適したマトリックスにはニトロセルロース、ナイロン、
ポリスチレンおよび磁気ビーズが含まれる。一つの実施
態様においては高い塩濃度での毛管ブロッティングおよ
び続いてのUV−照射による処理により[Khandj
ian,E.,Biotechnology:16
5−167(1987)]分離プローブがナイロン膜へ
固定化された。本発明は以下の実施例により例示される
が、それらは、いかなる点においても本発明を制限して
いるものと考えてはならない。
【0041】
【実施例】 実施例1 血液による細菌性敗血症の臨床診断 血液は典型的には生物学的には“乏しい”試料である
(“細菌的”に乏しい)。以下は生物学的に乏しい試料
での本方法の使用を説明したものである。臨床血液標本
から誘導された核酸の試料中の16S(細菌性)リボソ
ームDNAのセグメント(もし存在するなら)を酵素的
に倍加するために、プローブ1740およびプローブ1
660の相補体(共通に譲渡されたUSSN 359,
158号;真性細菌スクリーン特許出願に記載されてい
る)のような事実上すべての真性細菌にハイブリダイゼ
ーションする特異性を持つ一組のオリゴヌクレオチドが
使用された。希釈−溶菌−遠心分離法に続いてグアニジ
ン チオシアナートのようなカオトロピック溶媒中に可
溶化された。もしくは、RNAまたはDNAの放出にフ
ェノール抽出のような常法も使用できる。酵素的倍加は
ポリメラーゼ酵素および前駆体としてデオキシリボヌク
レオチド三リン酸(G,A,TおよびCで表わされる)
が必要とされる。一つまたはそれ以上の前駆体が検出部
分を含んでいる(例えば、Aはデオキシ−32P−ATP
の形であろう)。
【0042】この反応の生成物は次にプローブ1739
(共通に譲渡されたUSSN 359,158号;普遍
的真性細菌核酸プローブおよび方法、および関連する特
許協力条約出願PCT/WO90/15157に記載さ
れている)のような別の“すべての細菌の”プローブを
持つフィルター膜にハイブリダイズさせる。もし何らか
の細菌性生物が元々の試料中に存在していたら、16S
rDNAセグメントは複製され32P標識される。この
物質はフィルター結合プローブ1739にハイブリダイ
ズする核酸として検出可能である。フィルターに結合さ
れた検出部分(この場合放射活性)は細菌性rDNAの
存在のしるしであり、それ故細菌性敗血症の陽性診断を
与える。
【0043】希釈−溶菌−遠心分離法、続いてのカオト
ロピック溶媒(例えばグアニジンチオシアナート)中へ
の可溶化により、血液敗血症を持つと疑われる患者から
得られた血液試料について実施された特異的試験におい
ては、すべての真性細菌に対して特異的な一組のオリゴ
ヌクレオチド プライマー(各々水中0.01mg/m
lで)が使用された。プライマー/プローブ1739お
よびプライマーに対し相補的なプローブ/プローブ16
38(共通に譲渡されたU.S.S.N.359,15
8号,普遍的真性細菌核酸プローブおよび方法、および
関連する特許協力条約出願PCT/WO90/1515
7、その内容は本明細書に引例として包含されている)
が処理された試料に加えられた。
【0044】もしプライマー伸長および偽−標的標識が
逆転写酵素で行われるなら、AMVかまたはMMLV逆
転写酵素が、適当な緩衝液および標識されているおよび
標識されていない前駆体(デオキシ−ヌクレオチド三リ
ン酸またはdNTP)と一緒に加えられる。この場合、
プライマー/プローブ1739が使用される。反応溶液
(緩衝液、酵素、dNTP、標識されたdNTP、試料
RNAおよびプライマー/プローブ1739を含んでい
る)は37℃から50℃の間の温度でインキュベーショ
ンされる。これにより検出される細菌(もし試料中に存
在したら)の16S rRNAに相補的なポリヌクレオ
チド内へ標識dNTPが取り込まれる。もしプライマー
伸長および偽−標的標識がポリメラーゼ連鎖反応で行わ
れるなら、反応混合物は:緩衝液,Taq,Ventま
たは他の類似の熱安定性ポリメラーゼのような酵素、d
NTP、標識されたdNTP、試料DNAプライマー/
プローブ1739およびプライマー/プローブ1638
から構成される。この混合物は94℃、42℃および7
2℃の温度の間の熱的循環を行うと、検出されるべき細
菌(もし試料中に存在すれば)の16S rDNAの断
片のコピーが生じる。
【0045】さらに、標識された標的ポリヌクレオチド
は逆転写酵素の酵素活性と熱安定性ポリメラーゼの組合
わせを用いても生成できる。
【0046】実施例2 細菌性敗血症を起こす生物の特
異的同定 実施例1で生成された検出可能な標的−様核酸は、実施
例で陽性診断されたら更に試験される。このインビトロ
で標識された細胞rDNA配列にハイブリダイズする特
異的候補種プローブが使用された。例えばプローブ16
60(共通に譲渡されたUSSN 359,158号、
普遍的真性細菌核酸プローブおよび方法、および関連す
る特許協力条約出願PCT/WO90/15157に記
載されている)はすべての既知の真性細菌配列に対して
特異的である。プローブ1660(またはプローブ16
60に対して相補的なプローブ配列)の実施例1に記載
した鎖伸長の標識生成物へのハイブリダイゼーションの
結果、検出可能信号が固形支持体上へ捕捉される。固形
支持体に付随する信号(例えば、光、放射活性、色)の
検出から細菌性敗血症の陽性診断が確認される。もしく
はプローブ787(共通に所有されたU.S.S.N.
233,683号,大腸菌および赤痢菌の特異的同定の
ためのプローブ、および関連するヨーロッパ出願EP8
9308413.7に記載されている、その内容は本明
細書に引例として含まれている)を分離プローブとして
使用でき、大腸菌により起こされる敗血症の陽性同定を
与える。大腸菌は細菌性敗血症の主たる原因でありそれ
故この診断工程の有用性は明らかである。
【0047】また分離プローブにプローブ919(U.
S.S.N.359,155号に記載されており、その
内容は本明細書に引例として含まれている)を用いるこ
とにより汎発性淋菌感染を検出することが可能である。
鎖伸長生成物のプローブ919またはそれと相補的な配
列へのハイブリダイゼーションはそのような感染の陽性
同定を与えるであろう。
【0048】敗血症感染を起こす種のこの特異的同定
が、酵素的増幅/標識から第一に合成される同一の物質
でも行えることに注目されたい。実際問題として、いく
つかの異なった診断の方法および同定は以下のようであ
ろう; (1)第一の増幅/標識から仮定される細菌物質が
(a)任意の細菌、(b)大腸菌、(c)ブドウ球菌
(Staphylococi)、(d)バクテロイド
(Bacteroides)種、(e)その他、のため
のプローブへ同時 にハイブリダイズされる。 (2)(b)から(e)のような上記特異的試験は実施
例1の結果が陽性であった後のみ実施される。
【0049】どちらの場合においても、実施されるべき
種々の特異的および属の試験を可能にするために、最初
の臨床試料は一度だけ処理される必要がある。
【0050】実施例3 カンピロバクター(Campy
lobacter)感染および特定病原性種の同定の同
時診断 血液と異なり便のような試料は細菌が“豊富”である。
特異性を欠く任意の型の核酸鋳型のコピーは最も優性な
種を単に過剰表現するだけであろう[例えば、便におい
ては、バクテロイド(Bacteroides)、フソ
バクテリア(Fusobacteria)およびいくつ
かの他の高度に優性な属の菌]。劣性な細菌成分の存在
を同定するためには、実施例1に使用されたオリゴヌク
レオチドよりもより大きな特異性を持つオリゴヌクレオ
チドによりプライマー伸長が開始されなければならな
い。この実施例においては、プライマーは属カンピロバ
クター(Campylobacter)に対して特異的
である。実施例2のように、続いてのハイブリダイゼー
ションは特定のカンピロバクター(Campyloba
cter)種[例えばC.ジェジュニ(C.jejun
i),C.コリ(C.coli),C.ラリディス
(C.laridis)など]に対して特異的なプロー
ブに対して行われる。
【0051】均等物 当業者は日常的実験以上のものを用いなくても、特にこ
こで説明した本発明の特定の実施態様に対する多くの均
等物を認識するまたは確めることができるであろう。そ
のような均等物は付随する請求の範囲内に含まれること
が意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法を図式的に表わした図である。R
NAまたはDNAが増幅され検出される一般的戦略の概
略を示す。
【図2】 本発明方法を図式的に表わした図である。本
発明方法の一実施態様を詳細に説明している。
【図3】 生物学的に豊富な試料中の標的生物を検出す
る、本発明方法を図式的に表わした図である。
【図4】 生物学的に乏しい試料中の標的生物を検出す
る、本発明方法を図式的に表わした図である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程を含む、試料中のポリヌクレ
    オチド標的配列の検出方法: a)試料中に存在するポリヌクレオチドを放出させ、そ
    れにより放出ポリヌクレオチドを生成させ; b)放出ポリヌクレオチドを 1)標的ヌクレオチド配列に対し実質的に相補的である
    少くとも一つのオリゴヌクレオチド プライマー; 2)デオキシヌクレオチド三リン酸前駆体;および 3)少くとも一つのプライマーまたは少くとも一つの前
    駆体は検出可能なように標識されている、重合化剤; と混合し; c)(b)で形成された混合物を、実質的に相補的なヌ
    クレオチド配列のハイブリダイゼーションおよびオリゴ
    ヌクレオチド開始重合化に適した条件下にオリゴヌクレ
    オチド開始重合化の一サイクルが完了するために充分な
    時間維持し、それにより標識プライマー伸長生成物/標
    的ポリヌクレオチド複合体を形成させ; d)標識複合体を変性し、それにより変性複合体を生成
    させ; e)変性複合体、デオキシヌクレオチド三リン酸および
    重合化剤を混合し; f)(e)で生成された混合物を、実質的に相補的なヌ
    クレオチド配列のハイブリダイゼーションおよびオリゴ
    ヌクレオチド開始重合化に適した条件下に維持し、それ
    により標識プライマー伸長生成物/標的ポリヌクレオチ
    ド複合体および標識プライマー伸長生成物/プライマー
    伸長生成物相補体複合体を形成させ; g)工程(d),(e)および(f)を繰返して、検出
    に充分な充分量の標識プライマー伸長生成物および標識
    プライマー伸長生成物相補体を生成させ; h)工程(g)の生成物を変性させ; i)工程(h)の生成物を、使用される条件下標識プラ
    イマー伸長生成物および標識プライマー伸長生成物相補
    体にハイブリダイズするため標識プライマー伸長生成物
    と充分に相補的である少くとも一つの分離プローブが固
    定されている固形支持体と接触させ、それにより結合さ
    れた標識プライマー伸長生成物および結合された標識固
    形支持体を形成させ; j)非結合試料から結合標識プライマー伸長生成物およ
    び結合標識プライマー伸長生成物相補体を分離し; k)その存在が試料中の標的ポリヌクレオチドの存在の
    標識である結合標識プライマー伸長生成物および結合標
    識プライマー伸長生成物相補体を検出する。
  2. 【請求項2】 工程(f)において一つを超える分離プ
    ローブが使用される、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 標的ポリヌクレオチドが一本鎖リボソー
    ムRNAである、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 標的ポリヌクレオチドが一本鎖リボソー
    ムDNAである、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 一本鎖リボソームDNAが大腸菌の16
    S rDNAである、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 重合化剤が逆転写酵素である、請求項3
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】 工程(b)のオリゴヌクレオチド プラ
    イマーが真性細菌プローブ、カンピロバクタープロー
    ブ、大腸菌プローブ、黄色ブドウ球菌プローブおよびバ
    クテロイデス・フラジリス(Bacteroides
    fragilis)プローブから成る群より選択され
    る、請求項3に記載の方法。
  8. 【請求項8】 下記の工程を含む、試料中の標的リボソ
    ームRNAの検出方法: a)試料中に存在するポリヌクレオチドを放出させ、そ
    れにより放出ポリヌクレオチド含有試料を生成させ; b)放出ポリヌクレオチド含有試料を、 1)標的リボソームRNAに対し実質的に相補的である
    少くとも一つのオリゴヌクレオチド プライマー; 2)デオキシリボヌクレオチド三リン酸前駆体;および 3)少くとも一つのプライマーまたは少くとも一つの前
    駆体は検出可能なように標識されている、重合化剤; と混合し; c)(b)で形成された混合物を、実質的に相補的なヌ
    クレオチド配列のハイブリダイゼーションおよびオリゴ
    ヌクレオチド開始重合化に適した条件下、オリゴヌクレ
    オチド開始重合化の一サイクルを充分に完了するために
    充分な時間維持し、それにより標識プライマー伸長生成
    物/標的ポリヌクレオチド複合体を形成させ; d)標識複合体を変性し、それにより標識プライマー伸
    長生成物および標的ポリヌクレオチドを生成させ; e)(d)の生成物、デオキシリボヌクレオチド三リン
    酸および重合化剤を混合し; f)(e)で生成された混合物を、実質的に相補的なヌ
    クレオチド配列のハイブリダイゼーションおよびオリゴ
    ヌクレオチド開始重合化に適した条件下に維持し、それ
    により標識プライマー伸長生成物/標的ポリヌクレオチ
    ド複合体および標識プライマー伸長生成物/標識プライ
    マー伸長生成物相補体複合体を形成させ; g)(f)で形成された複合体を変性し、それにより標
    識プライマー伸長生成物、標的ポリヌクレオチドおよび
    標識プライマー伸長生成物相補体を生成させ; h)工程(g),(e)および(f)および(g)を繰
    返して検出に充分な充分量の標識プライマー伸長生成物
    および標識プライマー伸長生成物相補体を生成させ; i)工程(h)の生成物を変性し; j)工程(i)の生成物を、使用される条件下、標識プ
    ライマー伸長生成物および標識プライマー伸長生成物相
    補体にハイブリダイズするため標識プライマー伸長生成
    物と充分に相補的である少くとも一つの分離プローブが
    固定されている固形支持体と接触させ、それにより結合
    された標識プライマー伸長生成物を形成させ; k)非結合試料から結合標識プライマー伸長生成物およ
    び結合標識プライマー伸長生成物相補体を分離し;およ
    び l)その存在が試料中の標的リボソームRNAの存在の
    指標である結合標識プライマー伸長生成物および結合標
    識プライマー伸長生成物相補体を検出する。
  9. 【請求項9】 一つを超える分離プローブが使用され
    る、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 リボソームRNAが大腸菌の16S
    rRNAである、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 工程(b)の重合化剤が逆転写酵素で
    ある、請求項8に記載の方法。
  12. 【請求項12】 工程(b)のオリゴヌクレオチド プ
    ライマーが真性細菌プローブ、カンピロバクタープロー
    ブ、大腸菌プローブ、スタフィロコッカスプローブおよ
    びバクテロイデス・フラジリス(Bacteroide
    s fragilis)プローブから成る群より選択さ
    れる、請求項8に記載の方法。
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