JPH05176776A - 乳酸球菌由来の新規なプラスミドpSY1 及びその誘導体 - Google Patents

乳酸球菌由来の新規なプラスミドpSY1 及びその誘導体

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JPH05176776A
JPH05176776A JP35800891A JP35800891A JPH05176776A JP H05176776 A JPH05176776 A JP H05176776A JP 35800891 A JP35800891 A JP 35800891A JP 35800891 A JP35800891 A JP 35800891A JP H05176776 A JPH05176776 A JP H05176776A
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dna plasmid
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藤 喜 之 伊
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 環状二本鎖DNAプラスミドpSY1及びそ
の誘導体 【効果】 本発明の環状二本鎖DNAプラスミドpSY
1はチーズ生産菌の乳酸球菌から分離されたもので、安
全性は高く、その誘導体は食品界にはきわめて有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チーズ製造菌としてそ
の有用性と安全性が広く認められている、Lactoc
occus lactis subsp. lacti
s(以下、Lc. lactisと略称することがあ
る)に由来する、新規な環状二本鎖DNAプラスミドp
SY1及びその誘導体並びにこれらのプラスミドで形質
転換された微生物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び本発明が解決しようとする課題】乳酸
菌は多くの発酵食品の製造などに古来用いられてきた極
めて有用な微生物である。この乳酸菌に対して、近年に
なって急速に発達してきた遺伝子組換え技術を適用する
ことが可能になれば、その有用性を一層増大させること
が期待される。実際、一部の乳酸菌、例えばLacto
coccus lactis(文献1)、Strept
ococcus salivalius subsp.
thermophilus(文献2)、或いはLact
obacillus casei(文献3)などでは既
にかなり効率の高い宿主・ベクター系が報告されてお
り、産業への応用の試みが行なわれようとしている段階
にある。
【0003】乳酸菌などの食品製造に用いられる微生物
に対して遺伝子組換え技術を適用するためには、その形
質転換に用いるベクターの安全性が確立されていること
が必要である。そのようなベクターとしては、昔から人
間によって食されてきた食品中の微生物が天然に保持し
ているもので、歴史的に安全性が確かめられているもの
が望ましい。一方チーズは発酵食品としての長い歴史を
持ち、その安全性が保証されている食品である。それ
故、チーズ製造に用いられている微生物Lc.lact
isが有するプラスミドは食品製造用の微生物に用いる
ベクターとして有用である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、Lc.
lactisの幾つかの株について、その保持するプラ
スミドの検索を行ったところ、明治乳業ヘルスサイエン
ス研究所所有株Lc.lactis M−128C株
(微工研寄託株 寄託番号FERM P−12650)
中に、約2.8kbという比較的小さなサイズを持つプ
ラスミドを見いだした。このプラスミドは図1の制限酵
素地図を有し、Hind III、SphI、PstI、S
alI、XbaI、BamHI、SmaI、KpnI、
SacIの認識部位を有しない。このプラスミドをpS
Y1と命名した。
【0005】pSY1が担う形質は不明(crypti
c)であったので、選択マーカーとしてエリスロマイシ
ン(erythromycin;以下Emと略称するこ
とがある)耐性遺伝子を連結し、形質転換を試みたとこ
ろ、グラム陽性菌の3つの属の微生物、即ち、Baci
llus subtilis、Lc. lactis、
及びLactobacillus delbrueck
ii subsp.bulgaricusやLacto
bacillus delbrueckiisubs
p. lactis(以下それぞれLb.bulgar
icus、Lb.lactisと略することがある)に
おいて前記選択マーカーを発現する形質転換株を得るこ
とに成功した。さらにグラム陰性菌である大腸菌Esc
herichia coliにおいても前記選択マーカ
ーを発現する形質転換株を得ることが可能であった。
【0006】これは本発明プラスミドpSY1がグラム
陽性菌および陰性菌の中で広い宿主域を持つことを示す
ものである。殊に、Lb.bulgaricus、L
b.lactisの2亜種においては、数多くの研究者
の尽力にも拘らず、未だに形質転換の報告はなく、L
b.delbrueckii種乳酸桿菌用のベクターと
しても、本発明のpSY1が有用であることは明らかで
ある。本発明はこのような知見に基づいて完成したもの
である。
【0007】pSY1を調製するには、文献7に示され
ているような方法にしたがって行なえばよい。すなわち
M−128C株をLysis培地中で培養し、次いでこ
れを集菌して、これを乳酸菌を溶菌させる公知の方法、
例えばリゾチームなどの酵素を用いて溶菌する。得られ
た溶菌物からは、例えばフェノール抽出及びエチジウム
ブロマイド存在下の塩化セシウム密度勾配遠心の如き通
常用いられる方法によって、プラスミドを分離・精製す
ることができる。
【0008】pSY1に選択マーカー遺伝子を挿入した
組換えプラスミドを導入することにより微生物を形質転
換させる方法は、対象の微生物の特性に応じて当業者に
公知の塩化カルシウム法、プロトプラスト−ポリエチレ
ングリコール法、エレクトロポレーション法などの中か
ら最善の方法を採用すれば良く、特に限定はないが、宿
主が乳酸菌の場合は、エレクトロポレーション法が好ま
しい。
【0009】pSY1の自律複製能に関与する遺伝子
は、他のプラスミドと同様に、本発明プラスミドDNA
の一部に担われていると考えられるので、本発明プラス
ミドの中で複製に関与しない領域が欠失していたり、或
いは別のDNAが挿入付加されたようなプラスミド誘導
体も、本発明プラスミドと同様な機能を有すると考えら
れる。例えば後述の実施例9に記載されているように、
pSY1の一部約1700bpだけを含むプラスミドで
あっても、Lc.lactis中での複製を行なうこと
ができる。それ故本発明は、pSY1そのもののみに限
定されるのではなく、これを修飾して得られる誘導体プ
ラスミドや、Em耐性などの選択マーカー遺伝子や、L
−乳酸脱水素酵素など宿主に導入すべき形質を担う遺伝
子などの配列を本発明プラスミドに挿入した組換えプラ
スミドをも包含するものである。
【0010】形質転換された株を選択するためpSY1
に付加するマーカーは、当該分野で用いられている種々
の抗生物質耐性などの遺伝子を適宜用いれば良いが、形
質転換微生物を食品製造に用いる目的で行なう場合に
は、安全性の確かめられているマーカーを用いることが
望ましい。そうした安全なマーカーの例として、すでに
欧米では食品用添加物として認可されているLc.La
ctisの特定の株の生産する抗菌性ペプチドである。
ナイシン(nisin)の生産および耐性遺伝子(文献
4)や、Lactococcus. lactis由来
のチミジン合成酵素遺伝子(文献5)などが挙げられ
る。
【0011】pSY1をベクターとして宿主に導入でき
る新たな形質としては、例えば乳糖資化性のない宿主に
乳糖資化性遺伝子群を導入し、牛乳等の乳糖含有培地で
成育可能とする、あるいはプロテアーゼ、ペプチダーゼ
などの遺伝子を導入し、発酵製品の香味を変化させるな
どが考えられる。その他必要に応じて、プロモーター等
の発現制御に関与する塩基配列などを本発明プラスミド
に組み込んでも良い。
【0012】
【実施例】以下本発明を実施例により説明する。
【0013】実施例1 プラスミドpSY1の調製 Lactococcus lactis subsp.
lactis M−128C株(明治乳業ヘルスサイ
エンス研究所保有株;微工研寄託株寄託番号FERM
P−12650;以下、M−128C株と略称すること
がある)よりAndersonとMcKayの方法(文
献7)に準じた方法でpSY1プラスミドDNAを調製
した。すなわち、M128C株を500ミリリットルの
Lysis培地に1%の初発濃度で植菌し、32℃で4
時間培養して得られた菌体について、リゾチームとSD
Sによる溶菌からプラスミドDNAの粗精製までを行な
った。
【0014】得られた粗プラスミドDNA標品を常法
(文献8)にしたがってRNase処理を行なった後、
アガロースゲル電気泳動を行なってpSY1に相当する
DNAバンドを切り出し、BIO101社のGENEC
LEAN DNA精製キットを用いて回収したものを精
製pSY1標品(約5μg)とした。
【0015】pSY1を各種制限酵素(宝酒造(株))
で切断し、得られた切断片の塩基対長をアガロースゲル
電気泳動(文献8)により求めた結果、pSY1はEc
oRI、HaeIII、ClaI、ScaIの認識部位を
それぞれ1ケ所づつ持つ環状二本鎖DNAプラスミドで
あり、pSY1全体の長さは約2800塩基対(bp)
であった。また、HindII、SphI、PstI、S
alI、XbaI、BamHI、SmaI、KpnI、
SacIの認識部位は存在しなかった。図1に、pSY
1の制限酵素地図を示す。表1に常法により決定したp
SY1の全塩基配列を示す。
【0016】
【表1】
【0017】実施例2 pSY1への選択マーカーEm
耐性遺伝子の付与 pAMβ1(文献9)由来のエリスロマイシン耐性遺伝
子を約1.1kbの長さのカセットとして持つプラスミ
ドp8Em1(特願平3−183922参照)を、p8
Em1を含む大腸菌TG1の形質転換株から文献8に従
って調製した。p8Em1をEcoRIで切断し、pS
Y1をEcoRIで切断したものとライゲーション反応
させた。ライゲーション反応後の反応液をChangら
の方法(文献10)に従ってBacillus sub
tilis 207−25株(文献11)の形質転換を
用い、25μg/mlのエリスロマイシンを含むDM3
培地プレート上(文献10)で選択してEm耐性の形質
転換株を得た。
【0018】得られた形質転換株よりプラスミドを調製
し、その制限酵素切断パターンを解析した。形質転換株
中は図2のA、及び図2のBに示される制限酵素地図を
有するプラスミドのうちいずれかを含有していた。図2
のAのプラスミドをpSYE1、図2のBのプラスミド
をpSYE2と命名した。
【0019】以上のp8Em1プラスミド、pSY1及
びEcoRIを用いてBacillus subtil
is 207−25株を形質転換したのと同様の実験
を、制限酵素としてHaeIIIもしくはClaIを用い
て切断したpSY1について行ったところ、同じくEm
耐性の形質転換株が得られた。
【0020】以上に示したように、pSY1にpAMβ
1由来のEm耐性遺伝子を賦与した組換えプラスミドp
SYE1及びpSYE2(いずれも長さは約3.9k
b)を得ることが出来た。また、pSY1は枯草菌中で
プラスミドレプリコンとして機能することが可能である
ことも示された。
【0021】実施例3 Lactococcus la
ctis subsp. lactisの形質転換 Lactococcus lactis subsp.
lactisとしてIL1403株(フランスINR
AのAlain Chopin博士より分与;以下L
c.lactis IL1403株と略称することがあ
る)を用い、これにpSY1にEm耐性遺伝子が組み込
まれたpSYE2を導入することにより、Em耐性を示
すLc.lactisの形質転換株を得ることに成功し
た。詳細を以下に記載する。
【0022】実施例2で得られた形質転換枯草菌から、
pSY1にEm耐性遺伝子が組み込まれた組換えプラス
ミドpSYE2を、Andersonらの方法(文献
7)に従って調製した。
【0023】次いでpSYE2を文献1の方法に従っ
て、Lc.lactis IL1403株へ導入した。
形質転換株は25μg/mlのEmを含むBL寒天培地
(栄研化学)プレート上で選択して得た。
【0024】これらの形質転換株を25μg/mlのE
mを含むLCM培地(文献6)に1%(w/v)グルコ
ースを添加した培地(LCMG培地)で培養した菌体よ
りAndersonらの方法(文献7)によりプラスミ
ドを調製した。得られたプラスミドの制限酵素部位を調
べたところ、形質転換に用いたプラスミドpSYE2と
同じ制限酵素認識部位を有していた。このことから、p
SY2は枯草菌の他にLc.lactis中でもプラス
ミドレプリコンとして機能することが可能であることが
示された。
【0025】実施例4 大腸菌Escherichia
coliの形質転換 大腸菌Escherichia coliとしてTG1
株(アマシャム社)を用い、これにEm耐性遺伝子が組
み込まれたpSY1を導入することにより、Em耐性を
示す大腸菌の形質転換株を得ることに成功した。詳細を
以下に記載する。
【0026】実施例3で得られたLactococcu
s lactis subsp. lactis IL1403株の形質転換株より文献7
の方法を用いてpSYE2プラスミドを調製した。得ら
れたpSYE2プラスミドを用いて大腸菌TG1株を周
知の方法である塩化カルシウム法(文献8)により形質
転換し、Em500μg/mlを含むLB寒天培地(文
献8)で選択した。
【0027】これらの形質転換株を500μg/mlの
Emを含むLB培地(文献8)に1%(w/v)グルコ
ースを添加した培地で培養した菌体より、常法にしたが
ってプラスミドを調製した。得られたプラスミドの制限
酵素認識部位を調べたところ、形質転換に用いたプラス
ミドpSYE2と同じ制限酵素認識部位を有していた。
このことから、pSY1はグラム陽性菌である枯草菌や
乳酸球菌はもとより、グラム陰性菌である大腸菌中でも
プラスミドレプリコンとして機能することが可能であ
り、本発明のpSY1が有用であることが示された。
【0028】実施例5 Lactobacillus
delbrueckiisubsp. lactisの
形質転換 Lactobacillus delbrueckii
subsp. lactisとしてATCC 123
15株を用い、これにEm耐性遺伝子が組み込まれたp
SY1を導入することにより、Em耐性を示すLb.l
actisの形質転換株を得ることに成功した。詳細を
以下に記載する。
【0029】実施例3で得られたLactococcu
s lactis subsp. lactis IL1403株の形質転換株より文献7
の方法を用いてpSYE2プラスミドを調製した。得ら
れたpSYE2プラスミドを、特願平3−183922
の方法に従いLb.lactis ATCC12315
株へ、エレクトロポレーション法によって形質転換し
た。形質転換株は25μg/mlのEmを含むLB寒天
培地プレート上で選択した。
【0030】これらの形質転換株をEm25μg/ml
を含むLCMG培地で培養した菌体よりAnderso
nらの方法(文献7)によりプラスミドを調製した。得
られたプラスミドの制限酵素認識部位を調べたところ、
形質転換に用いたプラスミドpSYE2と同じ制限酵素
認識部位を有していた。このことから、pSY1は乳酸
桿菌のLb.lactis中でもプラスミドレプリコン
として機能することが可能であることが示された。
【0031】実施例6 Lactobacillus
delbrueckiisubsp. bulgari
cusの形質転換 Lactobacillus delbrueckii
subsp. bulgaricus M−878株
(明治乳業ヘルスサイエンス研究所保有株;微工研寄託
株 寄託番号FERM P−11978)由来のBG
(−)A株を用い、これにEm耐性遺伝子が組み込まれ
たpSY1を導入することにより、Em耐性を示すL
b.bulgaricusの形質転換株を得ることに成
功した。詳細を以下に記載する。
【0032】組換えプラスミドベクターとして実施例3
で得られたLactococcuslactis su
bsp. lactis IL1403株(以下IL1
403株という)の形質転換株より文献7に準じた方法
を用いて調製したpSYE2プラスミドを用いた。すな
わち、M−128C株を500mlのLysis培地に
1%の初発濃度で植菌し、32℃で4時間培養して得ら
れた菌体について、リゾチームとSDSによる溶菌から
プラスミドDNAの粗精製までを行った。
【0033】得られた粗プラスミドDNAを常法に従っ
てR Nase処理を行なった後、アカロースゲル電気
泳動を行なってpSY1に相当するDNAバンドを切り
出し、BIO101社のGENECLEAN DNA精
製キットを用いて精製pSY1標品を得た。
【0034】宿主としては脱脂粉乳培地(以下SM培地
という;10%脱脂粉乳、0.1%酵母・エキス;12
0℃で7分間オートクレーブ滅菌)で継代中に自然にプ
ラスミドpBUL1を失った前記M−878由来の1株
であるBG(−)A株を用いた。
【0035】BG(−)A株をF−LCMG培地に植菌
し、37℃で15時間前培養した。F−LCMG培地と
は、LCM培地に1%グルコースを添加し、121℃で
15分間オートクレーブした後、蟻酸ナトリウム5mg
/mlを添加し、HClでpHを5.5に調整し、メン
ブレンフィルター(孔経0.04μm)で除菌した培地
である。培養液を遠心(3,000rpm、5分間)
し、20mMTris−HCl緩衝液(pH7.0)で
1回洗浄した後、予め42℃に保持しておいたF−LC
MG培地に初発濃度(OD660nm)が0.25となるよ
うに植菌し、42℃で2時間本培養した。
【0036】培養液を前記と同様に遠心し、20mM
Tris−HCl緩衝液(pH7.0)で3回洗った
後、エレクトロポレーション緩衝液(以下EBという;
0.3Mラフィノース、2mMK2HPO4(pH7.
0)、1mMMgCl2含有)で1回洗浄した後、濁度
(OD660nm)が50となるようにEBに懸濁した。こ
の懸濁液(菌体懸濁液という)をエレクトロポレーショ
ン前に45℃で30分間保持した。
【0037】エレクトロポレーション法による形質転換
は、米国バイオラド社(Bio−Rad社)製のジーン
パルサー(Gene Pulser、登録商標)を用い
て行った。前記IL1403由来の組換えプラスミドp
SYE2(約1μg/mlTE緩衝液)1〜2μlを
0.2cmキュベットに入れ、これに前記菌体懸濁液8
0μlを加え、電気パルス(1.5kV/0.2cm、
25μF、200Ω)を1回印加した。
【0038】電気パルスを印加後、キュベット内の菌体
懸濁液全てを発現培養培地(EXBGという)に接種
し、37℃で2時間培養し、電気パルスによる菌体の損
傷の回復を行った。EXBG培地は、0.3Mラフィノ
ース、2%カザミノ酸及び50mM MgCl2を含有
する液(孔経0.45μmのメンブレンフィルターで除
菌濾過)とSM培地とを1対1(v/v)に混合した培
地である。
【0039】EXBG培地での培養後、形質転換株は2
5μg/mlのEmを含むリトマスミルク(Difco
社)プレート上で選択した。
【0040】これらの形質転換株をEm25μg/ml
を含むLCMG培地で培養した菌体よりAnderso
nらの方法(文献7)によりプラスミドを調製したとこ
ろ、形質転換に用いたプラスミドpSYE2と同じ電気
泳動移動度を示すプラスミドが得られた。このことから
Lb. bulgaricus中でもプラスミドレプリ
コンとして機能することが可能であることが示された。
Lb. delbrueckii種乳酸桿菌用のベクタ
ーとして、本発明のpSY1が有用であることは明らか
である。
【0041】実施例7 Lb.lactisへのL−乳
酸脱水素酵素遺伝子組み込みpSY1の導入と形質転換 乳酸球菌Streptococcus salivar
ius subsp.thermophilus M−
192株(明治乳業ヘルスサイエンス研究所保有株)由
来のL−乳酸脱水素酵素をコードする遺伝子(特開平3
−251172参照;以下ST−LDHという)を含む
制限酵素SspI断片(約1.2kb)を、pUC11
8プラスミド(寳酒造(株))のHincII認識部位
に挿入して得られたpU8ST9プラスミド(特願平3
−183922参照)を制限酵素BamHIとKpnI
とで切断してアガロースゲル電気泳動にかけ、ST−L
DHを含むDNA断片が含まれる部分を切り出し、次い
でGENECLEANDNA精製キットを用いて単離し
た。このDNAと、実施例2で得られたpSYE2をB
amHIとKpnIとで切断したものをライゲーション
させた。この反応液を用いてLc.lactis IL
1403株の形質転換を行ったところ、図3に示される
ようなプラスミドpSYEL29を保持する形質転換株
が得られた。
【0042】pSYEL29プラスミドを文献7の方法
で調製し、実施例5で示したのと同じ方法でLb.la
ctis ATCC12315株への形質転換に用い
た。その結果、Em耐性を示す形質転換株が得られた
が、これらは導入したプラスミドと同じ制限酵素地図を
有するプラスミドを保持していた。
【0043】これらの形質転換株を脱脂粉乳培地で培養
し、培養液を蒸留水で希釈した後、その遠心上清中の乳
酸を乳酸測定キット(FキットL−乳酸;ベーリンガー
社)で測定したところ、本宿主菌が本来は全く生産しな
いL−乳酸がD−乳酸とほぼ等量検出された。
【0044】更に、形質転換株を破砕してその細胞抽出
液を調べたところ、本宿主菌で検出されないL−乳酸脱
水素酵素活性が検出された。このL−乳酸脱水素酵素を
精製してN末端アミノ酸を調べたところ、ST−LDH
と同じであった。以上の結果から、pSY1をレプリコ
ンとしてLb.lactisに異種遺伝子ST−LDH
を発現させることが可能であることが示された。
【0045】実施例8 pSY1と大腸菌プラスミドと
の結合 実施例2と同様に調製したp8Em1プラスミドを制限
酵素HindIIIで切断後、Em耐性遺伝子に相当する
1.1kbのDNA断片をアガロースゲル電気泳動後の
ゲルから切り出し、GENECLEAN DNA精製キ
ットを用いて単離した。その断片をDNAプランティン
グキット(宝酒造(株))を用いて末端を平滑化したも
のと、pUC118を制限酵素EcoRIとSphIと
で切断後、同様に末端平滑化したものとをライゲーショ
ンした反応液を用いて大腸菌TG1株を形質転換し、E
m500μg/mlで選択することにより、図4Aに示
したプラスミドp8Em3を作製した。同様に、p8E
m1を制限酵素EcoRIで切断後平滑化したものと、
pUC118を制限酵素HindIIIとSacIで切断
後平滑したものを用いることにより、図4Bに示したプ
ラスミドp8Em5を作製した。
【0046】p8Em3およびp8Em5を、それぞれ
のプラスミドを含むTG1形質転換株より、常法にした
がって調製した。実施例1に示した方法で調製したpS
Y1プラスミドを制限酵素ScaIで切断し、p8Em
3を制限酵素SmaIで切断したものとライゲーション
を行なった後、反応液を実施例4と同様の方法によりT
G1株に形質転換し、形質転換株をアンピシリン(以
下、Apと省略することがある)50μg/mlを含む
LB寒天培地で選択した。得られた形質転換株は、図4
Cに示されるようなプラスミドpE3SY1を有してい
た。同様にpSY1プラスミドを制限酵素ScaIで切
断したものとp8Em5を制限酵素HindIIIで切断
した後、末端を平滑化したものとライゲーションを行な
い、図4Dに示されるようなプラスミドpE5SY1を
作製した。これらの形質転換株は、Em耐性(500μ
g/ml)も有していた。
【0047】pE3SY1およびpE5SY1プラスミ
ドを、TG1形質転換株から常法(文献8)にしたがっ
て調製し、実施例3にしたがってLc.lactis
IL1403株への形質転換を行ない、形質転換株をE
m25μg/mlを含むBL寒天培地プレートで選択し
た。得られた形質転換株が保持していたプラスミドは、
全てTG1から調製したプラスミドと同じ制限酵素地図
を有していた。以上より、pSY1を大腸菌プラスミド
と結合させることにより、大腸菌をAp及びEmで、ま
た乳酸球菌をEmでそれぞれ選択可能なシャトルベクタ
ーとして利用できることが判明した。
【0048】実施例9 pSY1の複製に必要な領域の
デリーション法による推定 実施例9において得られたpE3SY1プラスミドを制
限酵素BamHIとPstIで切断し、キロシークエン
ス用DNAデリーションキット(宝酒造(株))を用い
て、欠失を行なった。反応液を実施例4と同様に大腸菌
TG1株に形質転換し、pSY1部分が様々な長さにま
で欠失した一連の欠失体プラスミドを得た。これらの欠
失体プラスミドをTG1の形質転換株から調製し、実施
例3と同様な方法でLc.lactis IL1403
株へ形質転換し、Em25μg/mlを含むBL寒天培
地プレートで選択した。Em耐性を示す形質転換株が保
持しているプラスミドを調製してその制限酵素認識部位
を調べたところ、得られた最短のものでは、図5に示さ
れた位置、即ち、ユニークなHaeIII認識部位のごく
近傍までの欠失が起こっていた。同様に、pE5SY1
プラスミドを制限酵素BamHIとKpnIで切断した
ものを欠失させた場合には、IL1403株で形質転換
体が得られる最短のものは、図5に示された、ユニーク
なClaI認識部位から約100bp EcoRIより
の位置までの欠失が起こっていた。以上から、pSY1
の複製に必要な領域は、少なくとも図5中に太線で示さ
れる約1.7kbの領域であることが判明した。
【0049】引用文献 1. Holo, H. and I.F. Nes, (1989) Appl. Environ. Mi
crobiol., 55(12)3119-3123. 2. Mercenier, A., (1990) FEMS Microbiol. Rev., 87,
61-77. 3. Chassy, B.M. and J.L. Flickinger,(1987) FEMS Mi
crobiol. Lett.,(44) 173-177. 4. Kaletta, C. and K-D. Entian, (1989) J. Bactelio
l., 171, 1597-1601. 5. Ross, P. et al., (1990) Appl. Environ. Microbio
l., 56, 2164-2169. 6. Efthymiou, C. et al., (1962) J. Infect. Dis., 1
10, 258-267. 7. Anderson, D. and L.L.Mckay, (1983) Appl. Enviro
n. Microbiol., 46,549-552. 8. Maniatis, T, et al., (1982) Molecular Cloning:
A Laboratory Manual.Cold Spring Harbor Laboratory,
Cold spring Harbor, New York. 9. LeBlanc, D.J. and L.N.Lee, (1984)J. Bacteriol.,
157 445-453. 10. Chang, S. and S.N.Cohen, (1979) Mol. Gen. Gene
t, 168, 111-. 11. Yamane, K. et al., (1984) J. Biochem. 96, 1849
-1858.
【0050】
【発明の効果】本発明プラスミドpSY1はチーズ生産
菌であるLactococcus lactis su
bsp. lactisの一株から分離されたものであ
るから、歴史的に安全性が確かめられているものであ
る。しかもBacillus属やLactococcu
s属、さらに、従来形質転換が極めて困難であったLa
ctobacillus delbrueckii種の
2つの亜種lactisとbulgariusなどの食
品工業等において重要な菌種のみならず、微生物宿主と
してもっとも広く利用されている大腸菌においても複製
が可能で、それらの菌を形質転換させる能力を有してい
る。また、全体のサイズは約2.8kbと、比較的小型
であって、遺伝子組換えにおける種々の取り扱いを容易
に行うことができる。以上挙げられるような特色から、
本発明プラスミドは、食品製造用微生物用のベクターと
して適当であり、本発明プラスミドを利用して新規な有
用微生物を育種できることが期待される。
【0051】
【図面の簡単な説明】
以下の図面において用いられている制限酵素の略称とそ
の正式名とを以下に示した。 Bm:BamHI、Cl:ClaI、Ec:EcoR
I、Hd:HindIII、HIII:HaeIII、Kp:K
pnI、Ml:MluI、Sa:SacI、Sc:Sc
aI、Ss:SspI、Sp:SphI
【図1】pSY1の制限酵素地図である。各制限酵素の
認識部位をScaIを基準として、kb単位で示した
(pSY1は環状であるが、ScaIを基準として直線
状に示した)。また、HindIII、SphI、Pst
I、SalI、XbaI、BamHI、SmaI、Kp
nI、SacIの認識部位は存在しなかった。
【図2】pSY1誘導体である、pSYE1(図2の
A)、pSYE2(図2のB)の制限酵素地図である。
図中二重線はpSY1の配列を、太線矢印はpAMβ1
由来のエリスロマイシン耐性遺伝子(およびその転写方
向)を示す。
【図3】プラスミドpSYEL29の制限酵素地図であ
る。図中の縦縞矢印はStreptococcus s
alivarius subsp. thermoph
ilus M−192株のL−乳酸脱水素酵素(ST−
LDH)遺伝子(およびその転写方向)を示す。
【図4】プラスミドp8Em3、p8Em5、pE3S
Y1及びpE5SY1の制限酵素地図を表す(なおこれ
らはいずれも環状であるが、pUC118中のTCGC
GCGTTCの最初のTを基準として直線状にして示し
た)。図中実線部はpUC118由来の配列、二重線は
pSY1の配列、太線矢印はpAMβ1由来のエリスロ
マイシン耐性遺伝子(およびその転写方向)、細線矢印
はpUC118由来のアンピシリン耐性遺伝子(および
その転写方向)を示す。
【図5】pSY1の複製必須領域の推定である。図中矢
印は欠失方向、太線は複製必須領域と推定される範囲を
示す。なおpSY1は環状であるが、ScaIを基準と
して直線状にして示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:01 1:19) (C12N 1/21 C12R 1:125) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 1/21 C12R 1:01) (C12N 1/21 C12R 1:225) (C12N 15/75 C12R 1:01 1:19 1:125)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 約2.8kbの長さを持ち、図1の制限
    酵素地図を有することを特徴とする環状二本鎖DNAプ
    ラスミドsPY1。
  2. 【請求項2】 請求項1の環状二本鎖DNAプラスミド
    pSY1の一部が除去された環状二本鎖DNAプラスミ
    ド。
  3. 【請求項3】 請求項1の環状二本鎖DNAプラスミド
    pSY1若しくは請求項2のプラスミドのEcoRI認
    識部位若しくはそれ以外の部位にpAMβ1由来のエリ
    スロマイシン耐遺伝子が挿入されてなる環状二本鎖DN
    Aプラスミド。
  4. 【請求項4】 請求項1の環状二本鎖DNAプラスミド
    pSY1若しくは請求項2のプラスミド若しくは請求項
    3のプラスミドに大腸菌のpUCプラスミドなどのプラ
    スミドを結合して得られる環状二本鎖DNAプラスミ
    ド。
  5. 【請求項5】 請求項4の環状二本鎖DNAプラスミド
    にStreptococcus salivarius
    subsp. thermophilus由来のL−
    乳酸脱水素酵素遺伝子が組み込まれてなる環状二本鎖D
    NAプラスミド。
  6. 【請求項6】 環状二本鎖DNAプラスミドpSY1の
    複製部位を含むプラスミドにより形質転換されたBac
    illus subtilis 若しくはLactoc
    occus lactis subsp. lacti
    s 若しくはEscherichia coli 若し
    くはLactobacillusdelbruecki
    i subsp. bulgaricus。
  7. 【請求項7】 請求項3若しくは請求項4若しくは請求
    項5の環状二本鎖DNAプラスミドで形質転換されたB
    acillus subtilis。
  8. 【請求項8】 請求項3若しくは請求項4若しくは請求
    項5の環状二本鎖DNAプラスミドで形質転換されたL
    actococcus lactis subsp.
    lactis。
  9. 【請求項9】 請求項3若しくは請求項4若しくは請求
    項5の環状二本鎖DNAプラスミドで形質転換されたE
    scherichia coli。
  10. 【請求項10】 請求項3若しくは請求項4若しくは請
    求項5の環状二本鎖DNAプラスミドで形質転換された
    Lactobacillus delbrueckii
    subsp. lactis。
  11. 【請求項11】 請求項3若しくは請求項4若しくは請
    求項5の環状二本鎖DNAプラスミドで形質転換された
    Lactobacillus delbrueckii
    subsp. bulgaricus。
  12. 【請求項12】 請求項1の環状二本鎖DNAプラスミ
    ドpSY1を含有し、寄託番号FERM P−1265
    0として微工研に寄託されているLactococcu
    s lactis subsp. lactis M−
    128C株。
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