JPH05176487A - 永久磁石形モータ - Google Patents

永久磁石形モータ

Info

Publication number
JPH05176487A
JPH05176487A JP4036816A JP3681692A JPH05176487A JP H05176487 A JPH05176487 A JP H05176487A JP 4036816 A JP4036816 A JP 4036816A JP 3681692 A JP3681692 A JP 3681692A JP H05176487 A JPH05176487 A JP H05176487A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stator
rotor
permanent magnets
permanent magnet
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4036816A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeya Tanimoto
茂也 谷本
Mayumi So
まゆみ 楚
Toshihiko Futami
俊彦 二見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP4036816A priority Critical patent/JPH05176487A/ja
Publication of JPH05176487A publication Critical patent/JPH05176487A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】複数相の固定子コイルを有する固定子と、連続
して交互にN極,S極となるように着磁されて円周状に
配置された円弧状の界磁用永久磁石を有する回転子とを
備え、固定子コイルに順次通電させることにより回転子
を回転駆動する永久磁石形モータにおいて、界磁用永久
磁石の残留磁束密度をBr(Tesla) 、固定子と回転子と
の間に存する空隙部分と界磁用永久磁石との間を隔てる
回転子鉄心の厚み寸法をt(mm)、界磁用永久磁石の径方
向の厚み寸法をl(mm)としたとき、回転子鉄心の厚み寸
法t(mm)が、Br×0.05×l≦t≦Br×0.35
×lの範囲内にあり、また、固定子鉄心の半閉形スロッ
トの開孔部の開孔寸法をh(mm)としたとき、隣接する界
磁用永久磁石を隔てる回転子鉄心の連結部の厚み寸法d
(mm)が、0.3×h≦d≦hとなるようにした。 【効果】漏れ磁束が少なくなって巻線インダクタンスが
小さくなるので、電流が増加してモータ効率の向上やモ
ータ出力の増大が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
[発明の目的]
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷蔵庫やエアコンのコ
ンプレッサー駆動用のモータなどに使用される永久磁石
形モータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、冷蔵庫やエアコンのコンプレッサ
ーの駆動用のモータなどには、回転数の制御が容易な永
久磁石形モータが一般的に利用されている。以下、図1
0乃至図12を参照しながら、現在最も一般的に使用さ
れている永久磁石形モータについて説明する。
【0003】図10中51は略円環状で円盤状をなす固
定子であり、この固定子51は、固定子鉄心51´と固
定子コイル53u,53v,53w及び54u,54
v,54wとにより構成されている。固定子鉄心51´
は略円環状をなし、内周面側に開孔部51bを有する半
閉形スロット51aが、例えば12個等間隔を存するよ
うにして円周状に形成されている。そして、この半閉形
スロット51aには、図示しているように6組の固定子
コイル53u乃至54wが所定の半閉形スロット51a
に巻回収納されている。固定子コイル53u乃至54w
には、三相の直流励磁電流が供給されるように構成され
ており、この三相の直流電流のうち、U相には固定子コ
イル3u及び4uが、V相には固定子コイル3v及び4
vが、W相には固定子コイル3w及び4wがそれぞれ対
応するように接続されている。
【0004】また、固定子51の同心円内周部には、固
定子51の内周面との間に若干の空隙部分60を均一に
介するように回転子52が配置されている。この回転子
52は、回転子鉄心52´、回転軸55及び界磁用永久
磁石56,57,58及び59とにより構成されてい
る。回転子鉄心52´は、珪素鋼板を積層してなるもの
であり、前述したように固定子51の内周面都の間に若
干の空隙部分60を均一に介するようにして配置されて
いる。そして、この回転子52´には、図11において
も示すように、中心位置に回転軸55が嵌着されてい
る。この回転軸55の周囲には、界磁用永久磁石56乃
至59が等間隔を存してほぼ正方形状をなし、且つその
正方形の中心位置に回転軸55が位置するように配置さ
れている。界磁用永久磁石56乃至59のうち、互いに
対向する界磁用永久磁石56及び58はN極に着磁され
ており、もう一方の対向する界磁用永久磁石57及び5
9はS極に着磁されている。そして、各界磁用永久磁石
56乃至59の外周部には、回転子鉄心52´の一部よ
りなる突極部56a乃至59aが形成されており、突極
部56a及び58aはN極に磁化されており、突極部5
7a及び59aはS極に磁化されている。
【0005】上述した構成の永久磁石形モータは、図示
しない可変電圧可変周波数電源であるインバータから、
固定子51の各固定子コイル53u乃至54wに対応す
るU相,V相及びW相の各相に対して、二相ずつ所定の
順序で電気角にして120度通電することにより発生す
る磁気的な吸引力及び反発力により、回転子52が回転
駆動を開始するように構成されている。
【0006】このような永久磁石形モータにおいて、図
12に示すように、固定子51の内周面側に形成された
半閉形スロット51aの開孔部51bの開孔寸法をh(m
m)とし、また、回転子鉄心52´に配置された界磁用永
久磁石56乃至59のうち、隣接する2つの界磁用永久
磁石(例えば界磁用永久磁石57及び58)の間に存し
てそれぞれの界磁用永久磁石を分離させている、回転子
鉄心52´の一部である連結部52aの厚み寸法をd(m
m)とした場合、これら開孔部51bの開孔寸法h(mm)、
及び連結部52aの厚み寸法d(mm)の関係は、一般的に d≧h となるように設定されている。
【0007】また、このような構成の場合、固定子コイ
ル53u乃至54wにインバータから通電されると、固
定子コイル53u乃至54wによる磁束が発生して、上
述しているように、界磁用永久磁石56乃至59の磁束
との相互作用により、回転子52に回転トルクが発生し
て回転駆動を開始する。このとき、電圧と電流などには
ある決まった関係が成立する。1相分を例として説明す
ると下記の(1)式のようになり、更には、モータの発
生トルクを(2)式によって表すことができる。 v=r×i+Ldi/dt+e ……(1) ここで、r:抵抗 L:インダクタンス e:巻線誘起電圧(e=g×b;b:空隙磁束密度,
g:巻線巻回数などに関する定数) v:巻線印加電圧 i:巻線電流 T=K×i×e ……(2) ここで、K:相数などに関する定数
【0008】これら(1)式及び(2)式によって関係
が示されているように、巻線の抵抗rや巻線のインダク
タンスLがモータの発生トルクに関係しており、例えば
インダクタンスLが大きくなるとモータから発生する駆
動トルクは小さくなり、逆にインダクタンスLが小さく
なるとモータから発生する駆動トルクが大きくなるよう
に構成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
永久磁石形モータにおいては、回転子鉄心52´が固定
子鉄心51´と微小な寸法に設定された空隙部分60を
介して対向しており、更に固定子コイル53u乃至54
wから発生する磁束は、例えば回転している回転子52
が固定子51に相対する一瞬の状況を、図12に直線的
にして図示しているように、隣接する界磁用永久磁石5
6及び57の間に存する連結部52aの厚み寸法d(mm)
が半閉形スロット51aの開孔部51bの開孔寸法h(m
m)よりも広いと、磁気回路の磁気抵抗があまり高くはな
らず磁束は流れやすくなる。ここで、図12中61は磁
束の流れを示すものであり、固定子コイル53uには紙
面上方から下方へと電流が流れているものとする。従っ
て、固定子電流によって発生する磁束の漏れも多くな
り、巻線インダクタンスが大きくなってしまう。また、
(1)式及び(2)式にも示されているように、巻線の
インダクタンス分が大きくなると、巻線インピーダンス
が大きくなり電流が減少するので、発生する駆動トルク
も減少し、よってモータ効率の向上やモータの出力を十
分に得ることができなくなる、といった問題点を有して
いた。 [発明の構成]
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記したよう
な技術的課題を解決するためになされたものであり、複
数相の固定子コイルを有する固定子と、連続して交互に
N極,S極となるように着磁されて円周状に配置された
円弧状の永久磁石を有する回転子とを備え、前記固定子
コイルに順次通電させることにより前記回転子を回転駆
動する永久磁石形モータにおいて、前記界磁用永久磁石
の残留磁束密度をBr(Tesla) 、前記固定子と前記回転
子との間に存する空隙と前記界磁用永久磁石との間を隔
てる回転子鉄心の厚み寸法をt(mm)、前記界磁用永久磁
石の径方向の厚み寸法をl(mm)としたとき、前記回転子
鉄心の厚み寸法t(mm)が、 Br×0.05×l≦t≦Br×0.35×l の範囲内にあることを特徴とする永久磁石形モータを提
供するものである。
【0011】また、前記固定子鉄心の半閉形スロットの
開孔部の開孔寸法をh(mm)としたとき、隣接する前記界
磁用永久磁石を隔てる回転子鉄心の連結部の厚み寸法d
(mm)が、 0.3×h≦d≦h の範囲内にあることを特徴とする請求項1記載の永久磁
石形モータを提供するものである。
【0012】
【作用】本発明の永久磁石形モータは上記した構成によ
り、固定子鉄心に印加される電流により発生する磁束の
磁気抵抗が大きくなるので、漏れ磁束が低減されて巻線
のインダクタンスを極力減少させることが可能となり、
さらに、回転子鉄心での界磁用永久磁石の起磁力の損失
を低減し、これにより空隙の磁束密度の損失も極力低減
させることが可能となる。また、固定子電流が作る磁束
の磁路の磁気抵抗も大きくなり、巻線インダクタンスを
減少させることが可能である。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例として三相4極の永
久磁石形モータに適用したものについて、図1乃至図6
を参照しながら説明する。
【0014】まず、図1中1は環状で円盤状の固定子で
あり、この固定子1は、固定子鉄心1´と固定子コイル
3u,3v,3w及び4u,4v,4wとにより構成さ
れている。固定子鉄心1´は略円環状をなしており、内
周面には開孔寸法がh(mm)(図3参照)である開孔部1
bを有する半閉形スロット1aが、例えば12個等間隔
を存するように円周状に形成されている。そして、この
半閉形スロット1aには、図示しているように6組の固
定子コイル3u乃至4wが、所定の半閉形スロット1a
に巻回収納されている。これら固定子鉄心1´及び固定
子コイル3u乃至4wにより固定子1が形成されてい
る。固定子コイル3u乃至4wには、三相の直流励磁電
流が供給されるように構成されており、この三相の直流
励磁電流のうち、U相には固定子コイル3u及び4u
が、V相には固定子コイル3v及び4vが、W相には固
定子コイル3w及び4wがそれぞれ対応するように接続
されている。
【0015】また、固定子1の同心円内周部には、固定
子1の内周面との間に存する空隙部分10を均一に存す
るように回転子2が配置されている。この回転子2は、
後で詳細に説明するが、回転子鉄心2´,回転軸5,及
び界磁用永久磁石6,7,8及び9とにより構成されて
いる。回転子鉄心2´は、例えば薄板状の珪素鋼板を積
層してなるものであり、前述したように固定子1の内周
面との間に存する空隙部分10を均一に存するようにし
て配置されている。そして、この回転子鉄心2´は、図
2においても示すように、中心位置に回転軸5が嵌着さ
れている。図3に示すように、回転子鉄心2´の外周面
より径方向内側に厚み寸法t(mm)入った位置には、厚み
寸法l(mm)(図3参照)で且つ中心角が略90度に形成
された円弧状をなした例えばフェライト製の4つの界磁
用永久磁石6乃至9が、厚み寸法d(mm)(図3参照)を
有する連結部2aを間に存するように略円周状に固定配
置されている。これらの界磁用永久磁石6乃至9のう
ち、互いに対向する界磁用永久磁石6及び8は例えばN
極に着磁されており、もう一方の対向する界磁用永久磁
石7及び9は逆にS極に着磁されている。
【0016】これら4個の界磁用永久磁石6乃至9の残
留磁束密度をBr(Tesla) とするとき、図3に示すよう
に、固定子1と回転子2との間に存する空隙部分10と
界磁用永久磁石6乃至9とを隔てる回転子鉄心2´部分
の厚み寸法をt(mm)とし、界磁用永久磁石6乃至9の径
方向の厚み寸法をl(mm)としたとき、回転子鉄心2´の
厚み寸法t(mm)は、 Br×0.05×l≦t≦Br×0.35×l に示すような範囲内にあるように、界磁用永久磁石6乃
至9が形成されて回転子鉄心2´の内部に埋め込まれた
形で回転子2が構成されている。このとき、それぞれの
界磁用永久磁石6乃至9の間に形成されている空隙部分
10には、回転子鉄心2´と同様に珪素鋼板よりなる鉄
心が設けられている。
【0017】また、図3に示すように、隣接する界磁用
永久磁石(例えば界磁用永久磁石6及び7)の、間を隔
てる回転子鉄心2´部分である連結部2aの厚み寸法を
d(mm)、半閉形スロット1aの開孔部1bの開孔寸法を
h(mm)の関係は、 0.3×h≦d≦h に示すような関係にある。
【0018】次に、本実施例における永久磁石形モータ
の駆動用として用いられるインバータ電源を、図4を参
照しながら説明する。11は直流電源であり、この直流
電源11にはスイッチング主回路12が接続されてい
る。そのスイッチング主回路12は、6対のトランジス
タ13及び還流ダイオード14を有しており、これら6
対のトランジスタ13及び還流ダイオード14は、三相
ブリッジ接続されてなるもので、三相のアーム部12
U,12V及び12Wのそれぞれが有するトランジスタ
13の共通接続点は、それぞれU相,V相及びW相に対
応する出力線に接続されている。U相,V相及びW相に
対応する出力線は、固定子コイル3u乃至4wのうち、
隣接する二相分の固定子コイルに対応して電気角にして
120度ずつ位相をずらして通電するように構成されて
いる。また、この制御回路15はU相,V相及びW相に
対応する各出力線にも接続されており、回転子2の回転
位置により固定子コイル3u乃至4wに誘起される電圧
を検出し、回転子2の回転位置に応じたモータ駆動信号
を得られるようにしている。
【0019】以下、本実施例の動作及び作用について図
6をも参照しながら説明する。まず、制御回路15によ
り、スイッチング主回路12に設けられている6個のト
ランジスタ13に制御信号が供給される。トランジスタ
13に制御信号が供給されると、固定子コイル3u乃至
4wのうち、例えば隣接するに相の固定子コイル3uと
4u及び3vと4vとに通電され、以下、固定子コイル
3vと4v及び3wと4w、固定子コイル3wと4w及
び3uと4u…のように順次電気角にして120度通電
される。このように、固定子コイル3u乃至4wに順次
通電されると、固定子1による回転磁界が発生し、回転
子2は磁気吸引力及び反発力により回転駆動を開始す
る。
【0020】このとき、界磁用永久磁石6乃至9の磁束
は、固定子1と回転子2との間に存する空隙部分10と
界磁用永久磁石6乃至9とを隔てる回転子鉄心2´部分
を磁化する部分と、空隙部分10にまで到達する部分と
に分けられる。しかし、界磁用永久磁石6乃至9と空隙
部分10とを隔てる回転子鉄心2´部分の厚み寸法t(m
m)は、界磁用永久磁石6乃至9の強さと厚み寸法l(mm)
に関する量(界磁用永久磁石6乃至9より得られる磁束
量に比例)に従い、この磁束量が多いときには回転子鉄
心2´の厚み寸法t(mm)を厚くし、この磁束量が少ない
ときには薄くするように形成する。この空隙部分10と
界磁用永久磁石6乃至9とを隔てる回転子鉄心2´部分
は、構成する鉄心材料の飽和磁束密度程度まで磁化さ
れ、しかも空隙部分10に到達する磁束に比例すると、
この部分に使用される磁束は少なくなってくる。さら
に、固定子コイル3u乃至4wによる磁束の磁路となる
鉄心がこのような状態にあるで、磁路の磁気抵抗も高く
なり、巻線インダクタンスの増加は少なくなり、図6の
ように各トルクに対して高い回転数が得られることにな
り、モータの出力増大やモータ効率の向上が図られる。
【0021】一方、本発明の値以上に空隙部分10と界
磁用永久磁石6乃至9とを隔てる回転子鉄心2´部分を
厚くすると、この鉄心部分での磁束損失が大きくなり、
固定子電流が作る漏れ磁束の磁路の磁気抵抗が低くなる
傾向が顕著になると共に、固定子コイル3u乃至4wの
電流による磁束の磁路の磁気抵抗も減少して、インダク
タンスの増大傾向が顕著となってモータ出力増大や効率
向上が得られなくなる。逆に、空隙部分10と界磁用永
久磁石6乃至9とを隔てる回転子鉄心2´部分の厚み寸
法t(mm)を本発明の値以下に薄くしても、固定子電流が
作る漏れ磁束の磁路の磁気抵抗の増加はほとんど見られ
なくなり、巻線インダクタンスの減少や空隙部分10の
磁束密度の増大も効果も非常に少なくなり、結果として
モータの出力増大やモータの駆動効率の向上へは寄与し
なくなってしまう。
【0022】また、固定子コイル3u乃至4wの電流に
よる磁束の磁路において、固定子鉄心1´から出る磁束
は空隙を通過して連結部2aを介して再度固定子1に戻
るような磁路を形成しようとするが、しかし、回転子2
側の磁路、特に隣接する永久磁石の間の連結部2aの厚
み寸法d(mm)は、半閉形スロット1aの開孔部1bの開
孔寸法h(mm)以下となるようにしているので、その分磁
気抵抗は高くなり、容易には磁路形成はできない状況と
なる。図5は連結部2aの厚み寸法d(mm)と開孔部1b
の開孔寸法d(mm)の関係における固定子コイル3u乃至
4wの磁気抵抗の変化を、連結部2aの厚み寸法d(mm)
と開孔部1bの開孔寸法h(mm)が等しい場合を1として
その変化を調べたもので、連結部2aの厚み寸法d(mm)
が開孔部1bの開孔寸法h(mm)よりさらに狭くなるにつ
れて磁気抵抗が大きくなり、巻線インダクタンスの増加
は少なくなる。尚、本発明の回転子鉄心2´では、界磁
用永久磁石6乃至9と空隙部分10を隔てる回転子鉄心
2´部分の厚み寸法t(mm)は、界磁用永久磁石6乃至9
の強さと大きさによって決まる磁束量を基本として、 Br×0.05×l≦t≦Br×0.35×l となるようにして、界磁用永久磁石6乃至9と空隙部分
10を隔てる回転子鉄心2´部分は磁気飽和するように
決めているので、連結部2aの厚み寸法d(mm)を小さく
して行っても影響は相対的に少なくなり、巻線インダク
タンス低減効果はさほど見られなくなる。
【0023】従って、以上のような構成にするとモータ
の特性は図5のように各トルクに対して高い回転数が得
られることになり、モータの出力増大やモータ効率の向
上が図られる。ここで、図6は連結部2aの厚み寸法d
(mm)を、 d=0.8×h とした場合について示したものである。
【0024】また、図7には本発明の第2の実施例とし
て、回転子22に固定配置した界磁用永久磁石16乃至
19を蒲鉾形に形成したものを適用した図である。他の
構成である固定子や電源装置などは上記第1の実施例と
同様であるので、以下、説明文中においては、同一の符
号を付して説明していく。界磁用永久磁石26乃至29
は前述した実施例と同様に、対向する界磁用永久磁石2
6及び28をN極に着磁し、もう一方の対向する界磁用
永久磁石27及び29をS極に着磁している。このと
き、固定子1と回転子22の間に存する空隙部分10と
界磁用永久磁石26乃至29とを隔てる回転子鉄心22
´の厚み寸法t(mm)は前述の実施例と同じであるが、界
磁用永久磁石26乃至29の径方向の厚み寸法l(mm)
は、全体の厚みの平均をとるものである。
【0025】次に、本発明の第3及び第4の実施例を、
図8及び図9を参照しながら説明する。図8は第3の実
施例に相当する回転子の拡大図であり、上記第2の実施
例と同様、他の構成である固定子や電源装置などは同一
符号を付して説明する。また、第4の実施例も同様に説
明する。
【0026】回転子32は、回転子鉄心32´と界磁用
永久磁石36乃至39、及び回転軸5により構成されて
いる。隣接する界磁用永久磁石の間を隔てる連結部32
aは、上記第1及び第2の実施例では、内周側と外周側
の厚み寸法d(mm)が同等であったが、本実施例では外周
側の厚み寸法と内周側の厚み寸法とが異なり、外周側の
厚み寸法のほうが広く形成されている。そして、広く形
成されている外周側の厚み寸法をd(mm)としている。
尚、界磁用永久磁石の厚み寸法l(mm)は均一である。
【0027】また、図9は第4の実施例に相当する回転
子を示した平面図である。回転子42は、回転子鉄心4
2´と界磁用永久磁石46乃至49及び回転軸5により
構成されている。本実施例では、連結部42aの厚み寸
法d(mm)が第3の実施例とは異なり、内周側の厚み寸法
が外周側の厚み寸法より広く形成されている。そして、
外周側の狭い厚み寸法をd(mm)としている。尚、上記第
3の実施例と同様、界磁用永久磁石の厚み寸法l(mm)は
均一である。
【0028】上記第1乃至第4の実施例においては、三
相4極の永久磁石形モータに適用して説明しているが、
この形状のモータに限られるものではなく、種々変形し
て実施することは可能である。
【0029】また、界磁用永久磁石をフェライト製の永
久磁石とし、回転子鉄心を珪素鋼板を多数積層して構成
したものとして説明しているが、それぞれ限定されるも
のではなく、アルニコや希土類などの永久磁石の適用も
可能であり、また、磁性体で回転子鉄心を形成すれば同
様の効果を得られるものである。また、駆動の通電方式
としては120度に限るものではなく、180度通電を
採用することも可能である。
【0030】さらに、半閉形スロットの開孔部の開孔寸
法は、図中では均一であるように示されているが、不均
一の場合は寸法の平均値を採用することにより同等の効
果を奏することが可能である。
【0031】
【発明の効果】本発明の永久磁石形モータによれば、回
転子鉄心内の残留磁束密度がBr(Tesla) である円弧状
の界磁用永久磁石を配設し、界磁用永久磁石と空隙部分
との間に存する回転子鉄心部分の厚み寸法t(mm)を、界
磁用永久磁石の厚み寸法l(mm)との関係において、 Br×0.05×l≦t≦Br×0.35×l とし、また、隣接する界磁用永久磁石を隔てる回転子鉄
心の連結部の厚み寸法d(mm)を、固定子の半閉形スロッ
トの開孔部の開孔寸法h(mm)との関係で、 0.3×h≦d≦h としているので、固定子コイルから発生する磁束の漏れ
磁束が少なくなって巻線インダクタンスが小さくなり、
電流が増加してモータ効率の向上やモータ出力の増大を
図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例における永久磁石形モータの平面
【図2】図1における回転子の拡大図
【図3】図1の一部拡大図
【図4】永久磁石形モータの電気的構成図
【図5】第1実施例の作用説明図
【図6】本発明のモータ特性図
【図7】第2の実施例における回転子の拡大図
【図8】第3の実施例における回転子の拡大図
【図9】第4の実施例における回転子の拡大図
【図10】従来の永久磁石形モータの平面図
【図11】図10における回転子の拡大図
【図12】図10の一部拡大図
【符号の説明】
1 固定子 1a 半閉形スロット 1b 開孔部 2 回転子 2a 連結部 2´ 回転子鉄心 3u,3v,3w 固定子コイル 4u,4v,4w 固定子コイル 6,7,8,9 界磁用永久磁石 10 空隙部分 Br 界磁用永久磁石の残留磁束密度 h 開孔部の開孔寸法 t 回転子鉄心と空隙部分との間に存する回転子鉄心部
分の厚み寸法 d 隣接する界磁用永久磁石を隔てる回転子鉄心部分の
厚み寸法 l 界磁用永久磁石の厚み寸法

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数相の固定子コイルを有する固定子と、
    連続して交互にN極,S極となるように着磁されて円周
    状に配置された円弧状の界磁用永久磁石を有する回転子
    とを備え、前記固定子コイルに順次通電させることによ
    り前記回転子を回転駆動する永久磁石形モータにおい
    て、前記界磁用永久磁石の残留磁束密度をBr(Tesla)
    、前記固定子と前記回転子との間に存する空隙部分と
    前記界磁用永久磁石との間を隔てる回転子鉄心の厚み寸
    法をt(mm)、前記界磁用永久磁石の径方向の厚み寸法を
    l(mm)としたとき、前記回転子鉄心の厚み寸法tが、 Br×0.05×l≦t≦Br×0.35×l の範囲内にあることを特徴とする永久磁石形モータ。
  2. 【請求項2】前記固定子鉄心の半閉形スロットの開孔部
    の開孔寸法をh(mm)としたとき、隣接する前記界磁用永
    久磁石を隔てる回転子鉄心の連結部の厚み寸法d(mm)
    が、 0.3×h≦d≦h の範囲内にあることを特徴とする請求項1記載の永久磁
    石形モータ。
JP4036816A 1991-10-24 1992-02-25 永久磁石形モータ Pending JPH05176487A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4036816A JPH05176487A (ja) 1991-10-24 1992-02-25 永久磁石形モータ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-277924 1991-10-24
JP27792491 1991-10-24
JP4036816A JPH05176487A (ja) 1991-10-24 1992-02-25 永久磁石形モータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05176487A true JPH05176487A (ja) 1993-07-13

Family

ID=26375919

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4036816A Pending JPH05176487A (ja) 1991-10-24 1992-02-25 永久磁石形モータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05176487A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07111767A (ja) * 1993-10-12 1995-04-25 Nippon Riken Kk 動力発生装置
KR19990073260A (ko) * 1999-06-26 1999-10-05 김원덕 영구자석매입형3단전기자직류전동기
EP1014541A1 (en) * 1997-09-08 2000-06-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Permanent magnet synchronous motor
US6885122B2 (en) * 2001-07-31 2005-04-26 Nissan Motor Co., Ltd. Permanent magnet motor/generator
US6987341B2 (en) 2002-01-07 2006-01-17 Industrial Technology Research Institute Motor of rotor with built-in permanent magnet
US7233092B2 (en) 1997-09-08 2007-06-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Permanent magnet synchronous motor
CN106992648A (zh) * 2017-05-26 2017-07-28 广东美芝制冷设备有限公司 铁芯结构、电机、压缩机及制冷设备

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07111767A (ja) * 1993-10-12 1995-04-25 Nippon Riken Kk 動力発生装置
EP1014541A1 (en) * 1997-09-08 2000-06-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Permanent magnet synchronous motor
EP1014541A4 (en) * 1997-09-08 2006-01-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd SYNCHRONOUS MOTOR WITH PERMANENT MAGNETS
US7233092B2 (en) 1997-09-08 2007-06-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Permanent magnet synchronous motor
US7408279B2 (en) 1997-09-08 2008-08-05 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Permanent magnet synchronous motor including permanent magnet with tapered outer edges
US7411329B2 (en) 1997-09-08 2008-08-12 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Permanent magnet synchronous motor including permanent magnet with tapered outer edges and rotor core with opening
KR19990073260A (ko) * 1999-06-26 1999-10-05 김원덕 영구자석매입형3단전기자직류전동기
US6885122B2 (en) * 2001-07-31 2005-04-26 Nissan Motor Co., Ltd. Permanent magnet motor/generator
US6987341B2 (en) 2002-01-07 2006-01-17 Industrial Technology Research Institute Motor of rotor with built-in permanent magnet
CN106992648A (zh) * 2017-05-26 2017-07-28 广东美芝制冷设备有限公司 铁芯结构、电机、压缩机及制冷设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05304737A (ja) 永久磁石形モータ
US6853106B2 (en) Brushless motor
JP2008289300A (ja) 永久磁石式回転電機
US20130062985A1 (en) Brushless dc motor
JP3442636B2 (ja) 永久磁石電動機
JP2002354766A (ja) 永久磁石電動機
JPH07336917A (ja) 永久磁石形モータ及び冷却装置用コンプレッサ
JPH08214478A (ja) 永久磁石界磁方式回転電機
JP3474152B2 (ja) 永久磁石回転子の着磁装置
JPH05176487A (ja) 永久磁石形モータ
JP7047337B2 (ja) 永久磁石式回転電機
JPH09308198A (ja) 永久磁石モータ
JPH08126279A (ja) ブラシレスdcモータ
JPH09298852A (ja) ブラシレスdcモータ
JP3720417B2 (ja) 磁石モータ
JPH06339240A (ja) 永久磁石形モータ
JPH1094202A (ja) 永久磁石モータとロータ着磁器
JPH06339241A (ja) 永久磁石形モータ及びその製造方法
JPH0779536A (ja) 永久磁石形モータ及び冷凍装置用コンプレッサ
JPS5932985B2 (ja) 面対向モ−タ
JPS61263206A (ja) 着磁方法
JP2004096807A (ja) Dcブラシレスモータ及び圧縮機及び冷凍サイクル装置及びdcブラシレスモータの組込着磁方法
JP4141117B2 (ja) 永久磁石形モータの組込着磁方法
JP2000245080A (ja) ブラシレスモータ
JP2002017075A (ja) 永久磁石ロータの着磁方法及びそれを用いた応用機器