JPH05176289A - Ｖｔｒ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ＨＤＴＶ方式のＶＴＲにＮＴＳＣ方式のビデオ
信号を記録する場合に、画質の向上や使い勝手の向上が
図れるようにする。 【構成】例えばＮＴＳＣ方式のビデオ信号と、ＮＴＳＣ
方式の２倍以上のライン数を有するＨＤＴＶ方式のビデ
オ信号とが記録できるＶＴＲで、ＮＴＳＣ方式のビデオ
信号を記録する際に、各トラックを２つの領域に分割
し、各トラックの２つの領域にＮＴＳＣ方式のビデオ信
号を記録する。この時、ＨＤＴＶ方式のビデオ信号の１
フィールドにＮＴＳＣ方式の同一のフィールドのビデオ
信号を２回記録することで、画質の向上が図れる。ＨＤ
ＴＶ方式のビデオ信号の１フィールドにＮＴＳＣ方式の
異なるフィールドのビデオ信号を記録することで、アフ
レコ等が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えばＨＤＴＶ方式
のビデオ信号が記録再生できると共に、ＮＴＳＣ方式の
ビデオ信号が記録再生できるＶＴＲに関する。

【０００２】

【従来の技術】ＨＤＴＶ方式のビデオ信号を記録するＨ
ＤＴＶ方式用のＶＴＲが開発されている。このようなＨ
ＤＴＶ方式用のＶＴＲでは、ＨＤＴＶ方式のビデオ信号
ばかりでなく、従来のＮＴＳＣ方式のビデオ信号が記録
できることが要望される。

【０００３】ＨＤＴＶ方式のビデオ信号のライン数は１
１２５本であり、ＮＴＳＣ方式のビデオ信号のライン数
は５２５本であり、ＨＤＴＶ方式のビデオ信号とＮＴＳ
Ｃ方式のビデオ信号のライン数は異なっている。このた
め、ＨＤＴＶ方式のＶＴＲにＮＴＳＣ方式のビデオ信号
を記録する場合には、ライン数変換が必要である。そこ
で、従来のＨＤＴＶ方式のＶＴＲにおいては、ＮＴＳＣ
方式のビデオ信号を記録する場合に、例えば補間ライン
を形成して、ＮＴＳＣ方式のビデオ信号のライン数を例
えば２倍に変換している。ＨＤＴＶ用のＶＴＲに記録さ
れたＮＴＳＣ方式のビデオ信号は、ライン数を再び１／
２に間引くことにより、通常のＮＴＳＣ方式のテレビジ
ョン受像機で再生することができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ＨＤＴＶ方式のビデオ
信号は、ＮＴＳＣ方式のビデオ信号の略２倍のライン数
を有している。したがって、ＨＤＴＶ方式のＶＴＲは、
通常のＮＴＳＣ方式のＶＴＲに比べて、非常に多くのビ
デオ情報を記録できる能力を有している。故に、ＨＤＴ
Ｖ方式のＶＴＲにＮＴＳＣ方式のビデオ信号を記録する
場合には、通常のＮＴＳＣ方式のＶＴＲでＮＴＳＣ方式
のビデオ信号を記録する場合以上に、画質の向上を図っ
たり、使い勝手の向上を図ることができる能力を有する
はずである。

【０００５】ところが、従来では、上述のように、ＨＤ
ＴＶ方式のＶＴＲにＮＴＳＣ方式のビデオ信号を記録す
る場合に、ＮＴＳＣ方式のビデオ信号のライン数を例え
ば２倍に変換して記録し、ＮＴＳＣ方式のテレビジョン
受像機で再生する場合には、ライン数を１／２に間引い
ている。これでは、ＮＴＳＣ方式のＶＴＲでＮＴＳＣ方
式のビデオ信号を記録再生する場合に比べて、画質の向
上や使い勝手の向上が図れない。

【０００６】したがって、この発明の目的は、ＮＴＳＣ
方式のビデオ信号を記録再生する場合に画質の向上が図
れるＶＴＲを提供することにある。

【０００７】この発明の他の目的は、ＮＴＳＣ方式のビ
デオ信号を記録再生する場合に使い勝手が向上されるＶ
ＴＲを提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明は、第１の方式
のビデオ信号と、第１の方式の２倍以上のライン数を有
する第２の方式のビデオ信号とが記録できるＶＴＲにお
いて、第１の方式のビデオ信号を記録する際に、各トラ
ックを２つの領域に分割し、各トラックの２つの領域に
第１の方式のビデオ信号を記録するようにしたことを特
徴とするＶＴＲである。

【０００９】

【作用】ＨＤＴＶ方式のビデオ信号のライン数は、ＮＴ
ＳＣ方式のビデオ信号のライン数の略２倍である。この
発明では、ＨＤＴＶ方式のＶＴＲにＮＴＳＣ方式のビデ
オ信号を記録する場合に、ＮＴＳＣ方式のビデオ信号を
時間軸圧縮する。このようにすると、ＨＤＴＶ方式のビ
デオ信号の１フィールド分に、ＮＴＳＣ方式のビデオ信
号の２フィールド分を記録することが可能である。ＨＤ
ＴＶ方式のビデオ信号の１フィールドに、ＮＴＳＣ方式
の同一のフィールドのビデオ信号を記録することで、画
質の向上が図れる。ＨＤＴＶ方式のビデオ信号の１フィ
ールドに、ＮＴＳＣ方式の異なるフィールドのビデオ信
号を記録することで、アフレコ等が可能となる。

【００１０】

【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
して説明する。ＨＤＴＶ方式のビデオ信号のライン数は
ＮＴＳＣ方式の略２倍であるから、ＨＤＴＶ方式のビデ
オ信号の１フィールド分に、ＮＴＳＣ方式のビデオ信号
の同一フィールドの信号を２回記録できる。このように
すれば、同一フィールドの画面を２度書きすることが可
能である。同一フィールドの画面を２度書きすれば、再
生時にノイズの低減が図れる。この発明の第１の実施例
は、そのようにして、ＮＴＳＣ方式のビデオ信号を再生
した場合の再生画面のノイズの低減を図るものである。

【００１１】図１は、この発明の第１の実施例の記録系
の構成を示し、図１において、入力端子１にＮＴＳＣ方
式のビデオ信号の輝度信号が供給され、入力端子２にＮ
ＴＳＣ方式のビデオ信号のクロマ信号が供給される。

【００１２】入力端子１からの輝度信号がＡ／Ｄコンバ
ータ３に供給される。Ａ／Ｄコンバータ３で入力された
輝度信号がディジタル信号に変換される。Ａ／Ｄコンバ
ータ３の出力がシンク挿げ替え回路４に供給される。シ
ンク挿げ替え回路４で、後述するように２フィールド分
のＮＴＳＣ方式のビデオ信号をＨＤＴＶ方式のビデオ信
号の１フィールド分に記録できるように、新たに同期信
号が付加される。シンク挿げ替え回路４の出力がレベル
合わせ回路５に供給される。レベル合わせ回路５で、記
録する輝度信号のダイナミックレンジが合わされる。レ
ベル合わせ回路５の出力がＦＩＦＯメモリ６に供給され
る。

【００１３】ＦＩＦＯメモリ６は、ＮＴＳＣ方式のビデ
オ信号の時間軸を１／２に圧縮するものである。ＦＩＦ
Ｏメモリ６の出力が２相化回路１０に供給される。２相
化回路１０で、時間軸圧縮されたＮＴＳＣ方式のビデオ
信号が２相化されて出力される。２相化回路１０の出力
がＨＤ記録回路１２に供給される。

【００１４】入力端子２からのクロマ信号は、Ａ／Ｄコ
ンバータ７に供給される。Ａ／Ｄコンバータ７で、この
クロマ信号がディジタル化される。Ａ／Ｄコンバータ７
の出力がレベル合わせ回路８に供給される。レベル合わ
せ回路８で、記録するクロマ信号のダイナミックレンジ
が合わされる。レベル合わせ回路８の出力がＦＩＦＯメ
モリ９に供給される。ＦＩＦＯメモリ９で時間軸が１／
２に圧縮される。この時間軸圧縮されたクロマ信号が分
配回路１１に供給される。分配回路１１の出力がＨＤ記
録回路１２に供給される。

【００１５】ＨＤ記録回路１２により、２相化回路１０
からの輝度信号及び分配回路１１からのクロマ信号が多
重化され、ＦＭ変調される。このＨＤ記録回路１２の出
力がヘッド１３に供給され、テープ１４に記録される。

【００１６】このように、ＨＤＴＶ用のＶＴＲ１２に
は、ＮＴＳＣ方式のビデオ信号の輝度信号及びクロマ信
号が１／２に時間軸圧縮されて記録される。この時、同
一フィールドのＮＴＳＣ方式のビデオ信号が、ＨＤＴＶ
方式の１フィールド分の領域に２回記録される。

【００１７】図２は、この発明の第１の実施例の再生系
の構成を示すものである。図２において、装着されるテ
ープ１４には、前述の記録系により、同一フィールドの
ＮＴＳＣ方式のビデオ信号が２回記録されている。この
テープ１４がヘッド２０により再生され、ＨＤ再生回路
２１に供給される。ＨＤ再生回路２１により、テープか
らの再生信号がＦＭ復調される。ＨＤ再生回路２１から
の輝度信号の再生信号が１相化回路２２に供給され、ク
ロマ信号の再生信号が合成回路２３に供給される。

【００１８】テープ１４には同一フィールドの信号が２
回記録されているので、１相化回路２２からは同一フィ
ールドの輝度信号が２回連続して出力され、合成回路２
３からは同一フィールドのクロマ信号が２回連続して出
力される。１相化回路２２の出力が加算回路２４に供給
されると共に、ＦＩＦＯメモリ２５を介して遅延され、
加算回路２４に供給される。加算回路２４により、同一
フィールドの輝度信号が加算平均され、１フィールド分
の輝度信号が形成される。

【００１９】合成回路２３の出力が加算回路３１に供給
されると共に、ＦＩＦＯメモリ３２を介して遅延され、
加算回路３１に供給される。加算回路３１の出力がＦＩ
ＦＯメモリ３３に供給される。

【００２０】このように、この発明の第１の実施例で
は、同一フィールドの再生輝度信号及び再生クロマ信号
が、ＦＩＦＯメモリ２５及び３２、加算回路２４及び３
１により平均化される。このようにすると、信号成分は
２倍になり、白色雑音は２^1/2 倍となり、Ｓ／Ｎ比が３
ｄＢ向上されることになる。

【００２１】加算回路２４の出力がＦＩＦＯメモリ２６
に供給される。ＦＩＦＯメモリ２６により時間軸が戻さ
れる。ＦＩＦＯメモリ２６の出力がレベル合わせ回路２
７に供給される。レベル合わせ回路２７で、ダイナミッ
クレンジが合わされる。レベル合わせ回路２７の出力が
シンク挿げ替え回路２８に供給される。シンク挿げ替え
回路２８で、シンクが挿げ替えられると共に、無効走査
部が付加される。シンク挿げ替え回路２８の出力がＤ／
Ａコンバータ２９に供給される。Ｄ／Ａコンバータ２９
の出力が輝度信号の出力端子３０から出力される。

【００２２】ＦＩＦＯメモリ３３の出力がレベル合わせ
回路３４に供給される。レベル合わせ回路３４の出力が
Ｄ／Ａコンバータ３５に供給される。Ｄ／Ａコンバータ
３５の出力がクロマ信号の出力端子３６から出力され
る。

【００２３】図３は、この発明の第２実施例を示すもの
である。前述したように、ＨＤＴＶ方式のビデオ信号の
１フィールド分に、ＮＴＳＣ方式のビデオ信号の２フィ
ールド分を記録することが可能である。したがって、１
度に２チャンネルの記録が可能である。図３に示す実施
例では、このようにして、１度に２チャンネルの記録を
行うようにしている。

【００２４】この実施例では、２チャンネル分のＮＴＳ
Ｃ方式のビデオ信号の入力端子が用意されている。図３
において、一方のチャンネルのＮＴＳＣ方式の輝度信号
は入力端子５１に供給され、そのクロマ信号が入力端子
５２に供給される。他方のチャンネルのＮＴＳＣ方式の
輝度信号は入力端子５３に供給され、そのクロマ信号は
入力端子５４に供給される。

【００２５】入力端子５１からの輝度信号は、Ａ／Ｄコ
ンバータ５５に供給される。Ａ／Ｄコンバータ５５の出
力がシンク挿げ替え回路５６に供給される。シンク挿げ
替え回路５６の出力がレベル合わせ回路５７に供給され
る。レベル合わせ回路５７の出力がＦＩＦＯメモリ５８
に供給される。ＦＩＦＯメモリ５８で、時間軸が１／２
に圧縮される。ＦＩＦＯメモリ５７の出力がスイッチ回
路５９の端子５９Ａに供給される。

【００２６】入力端子５２からのクロマ信号は、Ａ／Ｄ
コンバータ６０に供給される。Ａ／Ｄコンバータ６０の
出力がレベル合わせ回路６１に供給される。レベル合わ
せ回路６１の出力がＦＩＦＯメモリ６２に供給される。
ＦＩＦＯメモリ６２で、時間軸が１／２に圧縮される。
ＦＩＦＯメモリ６２の出力がスイッチ回路６３の端子６
３Ａに供給される。

【００２７】入力端子５３からの輝度信号は、Ａ／Ｄコ
ンバータ６４に供給される。Ａ／Ｄコンバータ６４の出
力がシンク挿げ替え回路６５に供給される。シンク挿げ
替え回路６５の出力がレベル合わせ回路６６に供給され
る。レベル合わせ回路６６の出力がＦＩＦＯメモリ６７
に供給される。ＦＩＦＯメモリ６７で、時間軸が１／２
に圧縮される。ＦＩＦＯメモリ６７の出力がスイッチ回
路５９の端子５９Ｂに供給される。

【００２８】入力端子５４からのクロマ信号がＡ／Ｄコ
ンバータ６８に供給される。Ａ／Ｄコンバータ６８の出
力がレベル合わせ回路６９に供給される。レベル合わせ
回路６９の出力がＦＩＦＯメモリ７０に供給される。Ｆ
ＩＦＯメモリ７０で、時間軸が１／２に圧縮される。Ｆ
ＩＦＯメモリ７０の出力がスイッチ回路６３の端子６３
Ｂに供給される。

【００２９】ＦＩＦＯメモリ５８、６２は、入力端子５
１及び５２から与えられるチャンネルのＮＴＳＣ方式の
ビデオ信号の時間軸圧縮を行うものである。例えば、図
４Ａに示すように、フィールドＦ１Ａ、Ｆ２Ａ、Ｆ３Ａ
…のＮＴＳＣ方式のビデオ信号が入力されると、ＦＩＦ
Ｏ５８及び６２からは、図４Ｂに示すように、時間軸圧
縮されたビデオ信号ｆ１Ａ、ｆ２Ａ、ｆ３Ａ…が、その
先頭がＨＤＴＶ方式に対応する各フィールドの先頭に一
致するようなタイミグで出力される。

【００３０】ＦＩＦＯメモリ６７、７０は、入力端子５
３及び５４から与えられるチャンネルのＮＴＳＣ方式の
ビデオ信号の時間軸圧縮を行うものである。例えば、図
４Ｃに示すように、フィールドＦ１Ｂ、Ｆ２Ｂ、Ｆ３Ｂ
…のＮＴＳＣ方式のビデオ信号が入力されると、ＦＩＦ
Ｏ６７及び７０からは、図４Ｄに示すように、時間軸圧
縮されたビデオ信号ｆ１Ｂ、ｆ２Ｂ、ｆ３Ｂ…が、その
後端がＨＤＴＶ方式に対応する各フィールドの後端に一
致するなタイミングで出力される。

【００３１】スイッチ回路５９及び６３は、図４Ｅに示
すように、入力端子５１及び５２から与えられるチャン
ネルと入力端子５３及び５４から与えられるチャンネル
とが交互に出力されるように切替えられる。

【００３２】スイッチ回路５９の出力が２相回路７１に
供給される。２相化回路７１の出力がＨＤ記録回路７２
に供給される。スイッチ回路６３の出力が分配回路７３
に供給される。分配回路７３の出力がＨＤ記録回路７２
に供給される。ＨＤ記録回路７２の出力がヘッド７４に
供給され、テープ７５に記録される。

【００３３】このように、この発明の第２の実施例で
は、１度にＮＴＳＣ方式の２チャネル分が記録できる。
また、最初に一方のチャンネルの記録を行ってから、次
のチャンネルの記録を行うようにすると、アフレコが可
能である。

【００３４】なお、上述の第２の実施例において、ビデ
オ信号及びオーディオ信号は、テープトラック上で図５
及び図６に示すように記録される。図５及び図６に示す
ように、ビデオエリアＶにオーディオエリアＡ１及びＡ
２が付加される。図５に示すように、ＨＤＴＶ方式の場
合には、ビデオエリアＶには、例えば１３５Ｈ分のビデ
オ信号が記録される。オーディオエリアＡ１には１チャ
ンネル及び２チャンネルのオーディオ信号が記録され
る。オーディオエリアＡ２には３チャンネル及び４チャ
ンネルのオーディオ信号が記録される。

【００３５】ＮＴＳＣ方式の場合には、ビデオエリアＶ
には、例えば６０Ｈ分の２チャンネル分のビデオ信号
(1) 及び(2) が記録される。なお、２つのチャンネルの
間の１５Ｈの領域Ｒは、同期合わせ用とされる。オーデ
ィオエリアＡ１には、一方のチャンネルのオーディオ
(1) の１チャネル及び２チャンネルのオーディオ信号が
記録される。オーディオエリアＡ２には、他方のチャン
ネルのオーディオ(2) の１チャネル及び２チャンネルの
オーディオ信号が記録される。

【００３６】

【発明の効果】この発明によれば、ＮＴＳＣ方式のビデ
オ信号を時間軸圧縮して２度書きすることにより、再生
時にノイズ成分を除去でき画質の向上を図ることができ
る。

【００３７】また、この発明によれば、例えばＨＤＴＶ
方式のＶＴＲにＮＴＳＣ方式のビデオ信号を記録する場
合に、ＮＴＳＣ方式のビデオ信号を時間軸圧縮すること
で、２チャンネル分のビデオ信号を記録でき、アフレコ
等が可能となり、使い勝手の向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第１の実施例の記録系の構成を示す
ブロック図である。

【図２】この発明の第１の実施例の再生系の構成を示す
ブロック図である。

【図３】この発明の第２の実施例の記録系の構成を示す
ブロック図である。

【図４】この発明の第２の実施例の説明に用いる略線図
である。

【図５】この発明の第２の実施例の説明に用いる略線図
である。

【図６】この発明の第２の実施例の説明に用いる略線図
である。

【符号の説明】

１ 輝度信号の入力端子 ２ クロマ信号の入力端子 ６，９ ＦＩＦＯメモリ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１の方式のビデオ信号と、上記第１の
   方式の２倍以上のライン数を有する第２のビデオ方式の
   信号とが記録できるＶＴＲにおいて、 上記第１の方式のビデオ信号を記録する際に、各トラッ
   クを２つの領域に分割し、上記各トラックの２つの領域
   に上記第１の方式のビデオ信号を記録するようにしたこ
   とを特徴とするＶＴＲ。
2. 【請求項２】 上記各トラックの２つの領域に記録する
   上記第１の方式のビデオ信号は、同一のビデオ信号であ
   る請求項１記載のＶＴＲ。
3. 【請求項３】 上記各トラックの２つの領域に記録する
   上記第１の方式のビデオ信号は、異なるビデオ信号であ
   る請求項１記載のＶＴＲ。