JPH05175573A - 二分子膜作製基板 - Google Patents

二分子膜作製基板

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JPH05175573A
JPH05175573A JP3338252A JP33825291A JPH05175573A JP H05175573 A JPH05175573 A JP H05175573A JP 3338252 A JP3338252 A JP 3338252A JP 33825291 A JP33825291 A JP 33825291A JP H05175573 A JPH05175573 A JP H05175573A
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Hajime Yamaguchi
一 山口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】セル容積を小さくでき、二分子膜を用いた集積
素子の開発が可能となる二分子膜作製基板を提供する。 【構成】二分子膜が形成される貫通された小孔2を有
し、表面が疎水的である薄膜基板1上に電極3が形成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は二分子膜作製基板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在までのところ、シリコンを中心とし
た半導体技術によるトランジスタ、IC、LSI、超L
SIの開発が行われ、今日のエレクトロニクスの基礎が
築かれてきた。一方、生命または生体現象の解明に伴
い、新しい考え方に基づいた材料、素子の開発への期待
が高まっている。これは、生体現象を模倣して、情報処
理、認識、記憶などの面でこれまでと異なる原理に基礎
をおく材料、素子によって新しいエレクトロニクス技術
を担うという考え方に基づいている。
【0003】生体膜は、生体機能を発現する場として、
外部からの情報の認識と膜内への伝送、物質の変換、輸
送などの種々の重要な役割を果たしている。このため、
生体系を模倣した材料、素子の作製にとって、人工的な
膜の開発が極めて重要である。こうした人工的な膜とし
ては、高分子キャスト膜、ラングミュア−ブロジェット
(LB)膜など種々のものが考えられているが、生体膜
モデルとしては二分子膜系が最も生体系に近い形態であ
る。この二分子膜は、水中において基板に設けられた小
孔内に、リン脂質などの両親媒性分子を疎水部のアルキ
ル鎖どうしを向けたかたちで、二分子層配列させた超薄
膜のことである。
【0004】ところで、二分子膜の電気特性の測定を行
う場合、および二分子膜に対して電気的に摂動を与える
場合には、水中において膜の両側に電極を設置する必要
がある。従来、この電極は二分子膜を作製する基板とは
別に水中に設置されており、セル容積を小さくする上で
限界があった。そして、このことは二分子膜を用いた集
積素子を開発する上で、大きな障害となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、セル
容積を小さくでき、二分子膜を用いた集積素子の開発が
可能となる二分子膜作製基板を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の二分子膜作製基
板は、貫通された小孔を有し表面が疎水的である薄膜基
板上に電極を形成したことを特徴とするものである。
【0007】本発明において、基板の材質は、数μm〜
数mm径の貫通された小孔を形成でき、かつその表面に
電極を形成できるものであれば特に限定されるものでは
ない。例えば、テフロン、ポリイミド、ポリエチレン、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデンなどの高分子を用い
ることができる。また、鉄、ニッケル、銅、白金、金、
銀、チタンなどの純金属、ステンレスなどの合金、シリ
コンなどの半導体を用いることもできる。基板の厚さ
は、板としての強度を保つことができる厚さ、例えば数
μm〜数mmであれば十分である。
【0008】本発明において、基板に小孔を形成させる
には、種々の方法が用いられる。高分子シートに対して
は、高圧放電によってシートを打ち抜く方法が挙げられ
る。金属基板に対しては、レーザなどの利用による熱的
な方法、エッチングによる方法が挙げられる。さらに、
より制御された大きさおよび形状の小孔を得るために、
レジストを用いたマイクロリソグラフィによる方法、電
解析出法により小孔がパターン化された金属基板を析出
させる方法なども利用できる。半導体基板に対しては、
エッチングによる方法が挙げられる。
【0009】基板として金属または半導体を用いる場
合、電極を形成する前に、その表面にそれ自身の絶縁性
の酸化膜を形成するか、その表面をテフロンなどの絶縁
性の高分子によって被覆する。酸化膜の形成方法として
は、熱酸化など各材料で通常行われている方法を用いる
ことができる。高分子などによる絶縁コートの方法とし
ては、スピンコート、ディッピングコートなどが挙げら
れる。テフロンなどの高分子を用いた場合、同時に基板
表面を疎水化することもできる。
【0010】基板表面を疎水化する方法としては、用い
る基板により種々の方法が考えられるが、二分子膜を形
成する脂質の膜形成が可能であれば特に限定されない。
例えば、ヘキサデシルトリクロロシランなどのモノアル
キルトリクロロシラン類、ジアルキルジクロロシラン
類、トリアルキルモノクロロシラン類、ヘキサメチルジ
シラザンなどにより表面処理する方法、LB法により基
板上にステアリン酸カドミウム塩などの分子膜を形成す
る方法などが挙げられる。
【0011】本発明において、電極は基板に安定に保持
されるものであれば特に限定されない。例えば、金、白
金、銀、銅、ニッケルなどの金属電極が挙げられる。ま
た、安定な電位を記録するためには、銀/塩化銀電極、
カロメル電極などの金属−難溶塩電極が好ましい。電極
の形状は特に限定されないが、小孔の周囲を取り囲むよ
うに環状に形成することが好ましい。基板表面に選択的
に電極を形成する方法としては、用いる基板、電極の材
質により種々の方法が考えられる。例えば、接着、電解
析出、蒸着などの方法が挙げられる。以上のような構成
の基板に二分子膜を作製する方法としては、周知の貼り
合わせ法(モンタール法)、または刷毛塗り法のいずれ
も用いることができる。
【0012】
【作用】本発明の二分子膜作製基板では、電極が基板上
に一体化して形成されているため、セル容積を小さくで
きるとともにセル構造が単純になり、容易に集積化する
ことができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 実施例1
【0014】図1は本実施例における基板の平面図、図
2は断面図である。厚さ50μmのテフロン基板1に、
高圧放電によって600μm径の小孔2を形成した。こ
の基板表面に銀ペーストを用いて銀を接着した後、銀表
面に塩化銀を析出させて、小孔2の周囲を取り囲むよう
に環状の銀/塩化銀電極3を形成し、二分子膜作製基板
とした。
【0015】この基板を2室が電気的に絶縁されるよう
に、テフロン製電気化学セルに固定した。セルには、
0.1MKCl水溶液を満たした。この基板の小孔にモ
ノオレイン/n−デカン(50mg/ml)の溶液をシ
リンジによって吹き付け、二分子膜4を作製した。基板
上に形成された電極3を介して三角波(40Hz、20
mVp-p )を導入し、変位電流を測定した。その結果、
水中に電極を設置して測定した場合と同様の結果が得ら
れた。したがって、二分子膜が形成されていること、お
よび基板上に形成された電極3により二分子膜4の電気
特性を正常に測定できることが確認された。また、電極
3を介して80mVの直流電圧を印加したところ、小孔
の側壁に近い部分に形成されている膜厚の厚い部分が減
少して二分子膜面積が増大した。このことから、電極3
により膜4に対して摂動を与えられることも確認され
た。 実施例2
【0016】実施例1と同様に二分子膜作製基板を作製
し、電気化学セルに固定した。水相には0.1MKCl
を用い、基板の小孔中に貼り合わせ法により大豆レシチ
ンの二分子膜を作製した。基板上の電極を介して電気測
定を行った。その結果、膜が形成されていること、およ
び安定な電気測定が可能であることが確認された。 実施例3
【0017】図3は本実施例における基板の断面図であ
る。電解析出法により、600μm径の小孔12を有す
る厚さ10μmのニッケル基板11を作製した。この表
面にスピンコート法によりテフロン層13を被覆した
後、その表面に実施例1と同様の方法で銀/塩化銀電極
14を形成し、二分子膜作製基板とした。
【0018】この基板を2室が電気的に絶縁されるよう
に、テフロン製電気化学セルに固定した。セルには、
0.1MKCl水溶液を満たした。この基板の小孔に、
4´−オクチルアゾベンゼン−4−オキシブチリック酸
(AZ)/モノオレイン/n−デカン(重量比で1:1
0:100)の溶液をシリンジによって吹き付け、二分
子膜15を作製した。基板上に形成された電極14を介
して正弦波(1kHz、10mVp-p )を導入し、同期
整流法により膜抵抗、膜容量を測定した結果、膜15が
形成されていることが確認された。
【0019】次に、この二分子膜15に対して波長36
0nmおよび450nmの光を交互に照射し、膜伝導
度、膜容量の可逆的な変化を観測した。その結果、膜伝
導度変化と膜容量変化とのクロストークが小さく、良好
な電気測定が行えることが確認された。これは、水中に
電極を設置した場合と比較して、電極−二分子膜間の抵
抗成分を低減できるためであると考えられる。 実施例4
【0020】図4は本実施例における基板の断面図であ
る。厚さ50μmのシリコン基板21に、エッチングに
よって300μm径の小孔22を形成した。熱酸化によ
り基板21表面にシリコン酸化膜23を形成した。ヘキ
サメチルジシラザンを用いた気相処理によって基板表面
のシリコン酸化膜23を疎水化した。次に、蒸着により
金電極24を形成し、二分子膜作製基板とした。
【0021】この基板を2室が電気的に絶縁されるよう
に、テフロン製電気化学セルに固定した。セルには、
0.1MKCl水溶液を満たした。この基板の小孔にモ
ノオレイン/n−デカン(50mg/ml)の溶液をシ
リンジによって吹き付け、二分子膜25を作製した。基
板上に形成された電極24を介して三角波(40Hz、
20mVp-p )を導入し、変位電流を測定した。その結
果、膜が形成されていること、および良好な電気測定を
行えることが確認された。
【0022】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の二分子膜作
製基板では、電極と二分子膜とが一つの基板内に設置さ
れているため、セル容積のコンパクト化が可能になると
ともに、素子の集積化が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における基板の平面図。
【図2】本発明の実施例1における基板の断面図。
【図3】本発明の実施例3における基板の断面図。
【図4】本発明の実施例4における基板の断面図。
【符号の説明】
1…テフロン基板、2…小孔、3…銀/塩化銀電極、4
…二分子膜、11…ニッケル基板、12…小孔、13…
テフロン層、14…銀/塩化銀電極、21…シリコン基
板、22…小孔、23…シリコン酸化膜、24…金電
極、25…二分子膜。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貫通された小孔を有し表面が疎水的であ
    る薄膜基板上に電極を形成したことを特徴とする二分子
    膜作製基板。
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