JPH05174781A - 誘導結合プラズマ質量分析装置 - Google Patents

誘導結合プラズマ質量分析装置

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JPH05174781A
JPH05174781A JP3357863A JP35786391A JPH05174781A JP H05174781 A JPH05174781 A JP H05174781A JP 3357863 A JP3357863 A JP 3357863A JP 35786391 A JP35786391 A JP 35786391A JP H05174781 A JPH05174781 A JP H05174781A
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tube
torch
mass spectrometer
inductively coupled
coupled plasma
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Toshio Mukai
俊男 向
Masami Takasuka
正己 高須賀
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 試料溶液中の水の成分がトーチに到達しない
ようにして、鉄(Fe)の検出限界を高める。 【構成】 加熱気化装置10とトーチ20との間はチューブ
40により接続されている。チューブ40の途中部位には、
冷却管50が設けられている。加熱気化装置10内の電気炉
を冷却するための強制冷却水を冷却管50内に通して、チ
ューブ40を外から冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高感度な定量分析を行う
ことが可能な加熱気化導入法をとる誘導結合プラズマ質
量分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】LSIの基板上に形成された薄膜に微量
の金属不純物が混入した場合でも、LSIの電気的特性
に大きな影響を及ぼすことになるので、LSIの高性能
化を図るには、微量金属不純物を高感度で分析すること
が必要不可欠である。この分析を行うに当たっては、加
熱気化導入法をとる誘導結合プラズマ質量分析装置が用
いられている。
【0003】この種の誘導結合プラズマ質量分析装置を
図面を参照して説明する。図3は誘導結合プラズマ質量
分析装置の概略構成を示している。
【0004】誘導結合プラズマ質量分析装置は図3に示
すように大きく分けて加熱気化装置10、トーチ20、質量
分析計30から構成されている。加熱気化装置10は分析す
べき液体試料を加熱して気化試料を生成するとともに、
キャリアガスとしてのアルゴンガスにより気化試料をト
ーチ20に送り出すようになっている。トーチ20は高周波
電極によりプラズマ放電を生じせしめ、プラズマのエネ
ルギーにより気化試料をイオン化するようになってい
る。質量分析計30は4重極マスフィルター31、マルチプ
ライヤー32、真空ポンプ33、コンピュータ34等を有して
おり、トーチ20内との差圧により引き込まれたイオン化
した気化試料の質量スペクトルを求めるような構成とな
っている。
【0005】図4は加熱気化装置内に設けられた電気炉
の内部の様子を示している。図中11は電気炉であり、こ
の内部にはグラファイトチューブ12が設けられている。
グラファイトチューブ12はヒータブロックにより加熱さ
れるようになっている。グラファイトチューブ12の外壁
には、マイクロピベットαを差し込みすることができる
程度の径を有する穴121 が設けられており、グラファイ
トチューブ12の内部には、マイクロピベットαにより注
入された試料溶液を受け止めるボード122 が設けられて
いる。グラファイトチューブ12には、キャリアガスとし
てのアルゴンガスが導入されており、このアルゴンガス
により気化された試料をトーチ20側に送り出すようにな
っている。
【0006】即ち、マイクロピベットαを穴121 に差し
込んで、試料溶液(20 マイクロリットル) をグラファイ
トチューブ12に注入すると、試料溶液がボード122 上に
受け止められる。そして注入後に、図外のカーボンロッ
ドを穴12に差し込んで穴12を塞ぐ。この状態でヒータブ
ロックを通電すると、グラファイトチューブ12及びボー
ド122 を通じて試料溶液が加熱される。試料溶液が気化
すると、気化した試料(以下、気化試料とする) は、ア
ルゴンガスの流れに乗ってトーチ20、質量分析計30に順
次的に送られ、最終的に質量分析計30により試料溶液中
に含有の微量金属不純物が分析されるようになってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例による場合、キャリアガスとしてアルゴンガスを使
用するならば、鉄(Fe)の検出限界が良くないという
欠点がある。この原因を調査したところ、キャリガスと
してのアルゴン( Ar:質量数40)と試料溶液中の水の
酸素(O:質量数16) とが化合してArO(質量数56)
が生成され、生成されたArOが定量分析を行う上でバ
ックグラウンドとなり、鉄(Fe:質量数56) の検出限
界を低下させていることが判明した。
【0008】そこで、グラファイトチューブ12内の加熱
プロファイルを次のように工夫することにした。即ち、
低温(約150 度) の加熱を長時間( 約90秒) 行って、試
料溶液中の水を十分に気化させ、その後に、試料溶液中
の水以外の成分を気化させるに必要な高温の加熱を所定
時間行うようにした。このような工夫をしたにもかかわ
らず、グラファイトチューブ12やトーチ20等に水の成分
が残留し、鉄(Fe)の検出限界を約500 ピコグラム/
リットル以上に上げることができず、誘導結合プラズマ
質量分析装置の本来有する性能を十分に発揮させること
ができない現状となっている。
【0009】本発明は上記した背景の下に創作されたも
のであって、その目的とするところは、試料溶液中の水
の成分がトーチに到達しないように改良した誘導結合プ
ラズマ質量分析装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる誘導結合
プラズマ質量分析装置は、試料溶液を加熱して気化試料
を生成する加熱気化装置と、キャリアガスとしてのアル
ゴンガスにより送り込まれた気化試料をプラズマにより
イオン化させるトーチと、イオン化された気化試料の質
量スペクトルを求める質量分析計とを具備しており、加
熱気化装置とトーチとの間に接続され、且つ気化試料を
導くためのチューブを外から冷却するようにしてあるこ
とを特徴としている。
【0011】
【実施例】以下、本発明の誘導結合プラズマ質量分析装
置の一実施例を図面を参照して説明する。誘導結合プラ
ズマ質量分析装置の概略については図3及び図4を用い
て既に説明したので、この説明については省略するもの
とし、本発明に関係する部分を中心に説明することにす
る。
【0012】図1は加熱気化装置とトーチとの部分を示
す概略図である。図示するように加熱気化装置10とトー
チ20との間には、キャリアガスとしてのアルゴンガスと
ともに気化試料を加熱気化装置10からトーチ20へ導くた
めのチューブ40が接続されている。ここではチューブ40
はテフロン製で、外径が6.35mmのものを使用している。
【0013】チューブ40の途中部位には、チューブ40を
冷却水により外から冷却するための冷却官50が設けられ
ている。図2は冷却管の外観図である。図示するように
冷却官50は二重構造のガラス管等であって、中心部には
チューブ40が挿入可能な穴が開けられており、両端外部
には、冷却水の入口51、出口52が夫々設けられている。
入口51は下向きにされており、水供給チューブ53が接続
されている一方、出口52は上向きにされており、水排出
チューブ54が接続されている。なお、入口51を下向に
し、出口52を上向にするのは、冷却効率を高めるためで
ある。
【0014】加熱気化装置10には、電気炉( 図4参照)
を水冷するための装置が装備されているが、これに用い
られる強制冷却水を引っ張り出して、冷却管50に流すよ
うになっている。即ち、加熱気化装置10の強制冷却水
は、水供給チューブ53、冷却官50、水排出チューブ54を
介して再び加熱気化装置10に戻される。なお、トーチ20
及び冷却管50等は、図示するようにトーチボックス7に
より覆われている。
【0015】従って、上記した誘導結合プラズマ質量分
析装置よる場合には、アルゴンガスにより気化試料が加
熱気化装置10からトーチ20に送り出される過程で、気化
試料が冷却管50により冷却され、気化試料に含まれる水
蒸気が凝結して、チューブ40の内壁に付着することにな
る。その結果、気化試料に含まれる水の成分がトーチ30
に到達することが少なくなる。これは、アルゴンと水と
が化合して生成されたArOもトーチ30に到達すること
も少なくなることを意味している。本実施例による場合
には、鉄の検出限界が従来より5 倍高い100 ピコグラム
/ リットルに改善された。
【0016】また、分析を長時間続けていると、チュー
ブ40内に付着する水の量も多くなるので、時間を決めて
装置を停止させ、チューブ40を取り外し、アセトンガス
等でチューブ40内を清掃するようにする。このようにす
ると、チューブ40内に付着した水が原因で別問題が発生
するということもない。
【0017】なお、本発明にかかる誘導結合プラズマ質
量分析装置は上記実施例に限定されず、例えば、冷却管
についてはチューブに対してスパイラル状になったもの
を用いてもよい。
【0018】
【発明の効果】以上、本発明にかかる誘導結合プラズマ
質量分析装置は、加熱気化装置とトーチとの間を接続す
るチューブが外から冷却され、これにより気化試料に含
まれる水蒸気が凝結してチューブの内壁に付着する構成
となっているので、試料溶液中の水の成分がトーチに到
達することが非常に少ない。よって、定量分析を行う上
でバックグラウンドとなっていたArOもトーチに到達
することが非常に少なく、鉄(Fe)の検出限界が従来
に比べて上がるというメリットがある。従って、誘導結
合プラズマ質量分析装置の本来有する性能を十分に発揮
させる可能となる。また、加熱気化装置内の電気炉を冷
却するための循環冷却水を活用してチューブを水冷する
ようにすれば、冷却するための特別な設備が必要ないの
で、コストの点でもメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明するための図であっ
て、加熱気化装置とトーチとの部分を示す概略図であ
る。
【図2】同じく冷却管の外観図である。
【図3】従来例を説明するための図であって、誘導結合
プラズマ質量分析装置の構成図である。
【図4】同じく、加熱気化装置内に設けられた電気炉の
内部の様子を示す図である。
【符号の説明】
10 加熱気化導入装置 20 トーチ 40 チューブ 50 冷却管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料溶液を加熱して気化試料を生成する
    加熱気化装置と、キャリアガスとしてのアルゴンガスに
    より送り込まれた気化試料をプラズマによりイオン化さ
    せるトーチと、イオン化された気化試料の質量スペクト
    ルを求める質量分析計とを具備する誘導結合プラズマ質
    量分析装置において、加熱気化装置とトーチとの間に接
    続され、且つ気化試料を導くためのチューブを外から冷
    却するようにしてあることを特徴とする誘導結合プラズ
    マ質量分析装置。
  2. 【請求項2】 加熱気化装置内の電気炉を冷却するため
    の循環冷却水を活用してチューブを水冷するようにした
    ことを特徴とする請求項1記載の誘導結合プラズマ質量
    分析装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008134135A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 National Institute For Agro-Environmental Science ヨウ素分析方法および装置
JP2008151590A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Japan Atomic Energy Agency ガス分析装置

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