JP2001512617A - 元素選択検出法、その方法を使用するマイクロプラズマ質量分析計、マイクロプラズマイオン源、及びそれらの応用 - Google Patents

元素選択検出法、その方法を使用するマイクロプラズマ質量分析計、マイクロプラズマイオン源、及びそれらの応用

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Abstract

(57)【要約】 クロマトグラフまたは電気泳動で分離された化合物の元素選択検出を行う方法において、質量分析計の高真空チャンバー内にプラズマイオン源が設けられているマイクロプラズマ質量分析計を使用する。プラズマイオン源には、高周波発生器に接続された高周波電極で周囲を囲まれた毛細管チャネルが設けらる。毛細管チャネルの周囲またはそれに隣接して1以上のアース電極が設けられている。プラズマガスがチャネルに導入されると、高周波電極と1以上のアース電極の間の放電によって、プラズマが生成される。本方法、本プラズマ質量分析計および本プラズマイオン源は既存の市販質量分析計に取付けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 元素選択検出法、その方法を使用するマイクロプラズマ質量分析計、 プラズマイオン源、及びそれらの応用 本発明は、クロマトグラフまたは電気泳動によって分離した化合物を元素選択 的に検出する方法に関するものであり、この検出のために、高周波発生器、質量 分析器およびイオン検出器を有するマイクロプラズマ質量分析計を使用する。ま た、本発明はマイクロプラズマ質量分析計、特にクロマトグラフまたは電気泳動 によって分離した化合物を元素選択的に検出するマイクロプラズマ質量分析計で あって、高周波発生器、質量分析器およびイオン検出器を備えるマイクロプラズ マ質量分析計に関する。さらに本発明は、質量分析計に使用するプラズマイオン 源、特にクロマトグラフ又は電気泳動によって分離した化合物を元素選択的に検 出するマイクロプラズマ質量分析計であって、高周波発生器、質量分析器および イオン検出器を備えるマイクロプラズマ質量分析計に使用するプラズマイオン源 に関するものである。このプラズマイオン源は一端に入口を反対端に出口を有し 、その入口と出口が質量分析計の高真空チャンバー内に位置するようにプラズマ イオン源は質量分析計内部に配設されている。最後に、本発明は、本方法、本マ イクロプラズマ質量分析計および本プラズマイオン源の応用に関する。 クロマトグラフや電気泳動によって分離した化合物の元素選択的検出は、様々 な検出器で行うことが出来るが、これらの多くは共通して、2、3の元素にしか 対応することができない。所謂プラズマ原子発光検出器(AED)は、多数の元 素の同時検出に使用することができる(J.J.Sullivan and B.D.Quimby,Anal.Ch em.62,1990,1034-1043頁;B.D.Quimby and J.J.Sullivan,Anal.Chem.62,19 90,1027-1034頁)。しかし、コストが高いことおよび感度が限られているため に、その普及は限られている。AEDの代わりとして、プラズマ質量分析計が用 いられる(E.H.Evans,J.J.Giglio,T.M.Castelliano and J.A.Caruso,「Induct ively coupled and microwave induced plasma sources for mass spectrometr y」,The Royal Society of Chemistry,Cambridge,UK,1995)。プラズマ質量 分析計に基づいた検出器では、化合物はプラズマ中で原子化さらにイオン化され て、そのイオンが質量分析計で検出される。誘導結合形プラズマ質量分析計(I CP−MS)では、いくつかの元素の検出が可能になり高い感度が得られるが、 その装置は購入するのに高価であり、また大量の希ガスを消費する(例えば15 L/minのアルゴンまたはヘリウム)ので運転するのにも高価になる。ICP− MSは、非金属に対しては検出限界が高いので、金属を測定するために使用する のが好ましい。もう一つ別の検出器は、高周波グロー放電質量分析法(RF−G D−MS)に基づくものであり、ガス流量0.6L/minで使用することがで きる。しかし、この検出器は現在市販されていない。 マイクロ波誘導プラズマ(MIP)使用の運転コストを低減するために、小さ な寸法の放電チャンバーを使用する試みがなされてきている。所謂「Beenaker」 キャビティを導入することによって、流量50mL/min以下でマイクロ波誘 導によるプラズマ発生が可能になった。マイクロ波誘導プラズマ質量分析計(M IP−MS)は現在市販されていない。 ICP−MS、RF−GD−MSおよびMIP−MSに基づいた各検出方法で は、いずれも同じ方法を使用してイオンをプラズマから高真空で作動する質量分 析器に移送している。イオンは、所謂「サンプラー」と「スキマー」を介して移 送される。このプロセスで、イオンは大気圧または低圧力から高真空に移送され るが、その難点はイオンの99%もが失われることである。 したがって、上記検出方法の不都合に照らして、本発明の目的は、マイクロプ ラズマイオン化とイオンの質量分析検出に基づいた新規な元素選択検出器を提供 することである。 本発明の他の目的は、本検出器を周期律表の全ての元素を検出するために使用 できることである。本発明のさらに他の目的は、イオンをプラズマから、質量分 析計の真空条件下にある質量分析器への直接移送を可能にすることである。本発 明のさらに他の目的は、低ガス流量、代表的には25mL/min以下、好まし くは10mL/min以下、最も好ましくは1〜4mL/minの低ガス流量を 使用可能にすることができることであり、またヘリウム、ネオン、アルゴン、水 素、窒素などのプラズマ形成ガスに適する全てのガスを使用できることである。 最後に、本発明の目的は、既存の市販質量分析計、例えば一般に使用されている イオン源にオプションとして追加して、使用できる簡便なプラズマプローブを提 供することにある。 上記の目的は、 質量分析計の高真空チャンバー内にプラズマイオン源を取付け、プラズマイオ ン源の高周波電極を高周波発生器と接続し、プラズマイオン源に質量分析計で検 出すべき1以上の分離された化合物を運ぶプラズマガスを導入し、高周波電極に 高周波電位を生成させ、こうして、高周波電極とプラズマイオン源に設けられた アース接続との間の放電によりプラズマイオン源内にプラズマを生成することに より、分析すべき分離化合物を原子化して原子イオンを生成し、生成された原子 イオンは続いてプラズマイオン源から質量分析計の高真空チャンバーに放出され 、質量分析器で分離され、質量分析器の近くに設けられたイオン検出器で検出さ れることを特徴とする方法; 質量分析計の高真空チャンバー内に設けられたプラズマイオン源を備え、その プラズマイオン源はプラズマイオン源に導入されるガス内に原子イオンを生成す るための高周波発生器が接続されていることを特徴とするマイクロプラズマ質量 分析計;および その入口と出口の間に毛細管チャネルが設けられ、そのチャネルの周りには、 高周波電極の高周波電位を生成するために高周波発生器に接続されるように配列 された高周波電極が設けられ、そして毛細管チャネルの周りまたはそれに隣接し て1以上のアース電極が設けられ、検出すべき1以上の化合物を搬送するプラズ マガスがチャネルの入口から導入され高周波電位が高周波電極に印加された時に 、高周波電極と1または複数のアース電極の間の放電によって、チャネル内にプ ラズマを許容最大限生成し、それによって1または複数の化合物が原子化されて 原子イオンになることを特徴とするプラズマイオン源; である本発明によって達成される。 本方法、本マイクロプラズマ質量分析計および本プラズマイオン源は、本発明 により、ハロゲンと炭素の選択的検出に使用される。 本プラズマイオン源は本発明にしたがって、既存の市販質量分析計に取り付け て使用される。 次に、本発明を添付図面により、より詳細に説明する。ここで、 図1は、本発明によるマイクロプラズマ質量分析計を図示し、 図2は、本発明によるプラズマイオン源の第1実施形態を図示し、 図3は、本発明によるプラズマイオン源の第2実施形態を図示し、 図4は、本発明によるプラズマイオン源の第3実施形態を図示し、 図5は、本発明によるプラズマイオン源の第4実施形態を図示し、 図6は、質量分析計用の本発明によるプラズマイオン源の実際の実施形態を実現 する第1のプラズマプローブを図示し、 図7は、質量分析計用の本発明によるプラズマイオン源の実際の実施形態を実現 する第2のプラズマプローブを図示し、 図8は、元素選択検出用にセットアップされた装置およびガスクロマトグラフ分 離と組み合わせた本発明のマイクロプラズマ質量分析計の使用を図示する。 図1は、本発明によるマイクロプラズマ質量分析計を示す。質量分析計は、高 真空チャンバー1、質量分析器3およびイオン検出器4を備える。これらは全て 当業者に周知のものである。高真空チャンバー1内には、キャビティ5が設けら れており、そのキャビティの中に本発明によるプラズマイオン源10が内挿され ている。キャビティ5は、質量分析計の高真空チャンバー1内に独立区画で形成 してもよい。その区画には、電子衝撃イオン化または化学イオン化に標準的なイ オン源を使用することから知られているように、イオンビームを収束する電界レ ンズ7と共に電界リペラー6を入れることができる。プラズマガスの供給と、サ ンプル即ち分析される1又は複数の化合物の供給は、供給ライン17を介して行 われる。遷移部品(8)が、質量分析計外大気圧から質量分析計の高真空チャン バー1に通じている。プラズマイオン源10は、高真空チャンバー1内部で供給 ライン17に取り付けられ、その結果、このプラズマイオン源は高真空チャンバ ー内に突出している。供給ライン17は遷移部品8を貫通している。高周波電位 を生成する高周波発生器2は、遷移部品8を通ってプラズマイオン源10に接続 される。また、不図示のリード線が遷移部品8を貫通し、プラズマイオン源10 からアースに至っている。 プラズマイオン源10は、上記のように質量分析計の高真空チャンバーの中に 設置されている。プラズマイオン源10内で生成されプラズマイオン源の出口1 5から流れ出した原子イオンは、リペラー6で電界的に偏向され、電界レンズ7 で収束される。その結果、イオンは質量分析器3で分離され、イオン検出器4で 検出される。供給ライン17を介して、分析されるサンプルと混合された適当な プラズマガス、例えばヘリウムまたはアルゴンがプラズマイオン源10に導入さ れる。供給ライン17は、大気圧と質量分析計の高真空チャンバー1の真空との 間の封止を形成する遷移部品8を通って、プラズマイオン源10の中にに入いる 。プラズマイオン源10は、後述するように、高周波電極11と1以上のアース 電極12を備える。高周波発生器2は高周波電極11に接続され、高周波電極に 高周波電位を印加する高周波発生器によってプラズマが生成される。周波数は、 例えば、100KHzと100MHzの間とすることができる。好ましい実施形 態では、350KHzが用いられる。高周波電極11と1以上のアース電極12 との間の放電によって、プラズマガスがここではその大部分かつ許容最大限まで 、プラズマに変換される。このプラズマ中で、添加サンプルが原子化され原子イ オを生成する。この生成原子イオンが、上記したように、プラズマイオン源10 の出口15から流れ出し、質量分析計で分析されて元素の種類が決定される。 図2は、本発明によるプラズマイオン源10の第1実施形態を詳細に図示した ものである。プラズマイオン源10は、図1の供給ライン17に接続された入口 14と質量分析計の高真空チャンバー1内に突出した出口15を有する。入口1 4と出口15の間には、プラズマイオン源10が、毛細管カラムまたはチャネル 13として設計されている。例えば、その内径が好ましくは2mmに過ぎない毛 細管の形状に設計され。さらに、管13は石英の毛細管であることが好ましい。 プラズマイオン源10の入口14は接地金属管16に接続され、この金属管には プラズマガスとプラズマガスに添加されるサンプルの供給ライン17が収容され ている。また、供給ライン17を石英毛細管として設計してもよく、またプラズ マイオン源10と一体に形成し、毛細管チャネル13が供給パイプとしても同時 に作用するようにしてもよい。毛細管チャネル13または毛細管の周囲には高周 波発生器に接続された高周波電極11が設けられる。また、チャネルまたは管1 3の周囲又はそれに隣接して1以上のアース電極12が設けられている。図2で は、アース電極が1つだけ示されているが、より多くのアース電極を設けること ができない理由はない。従って、接地金属管16はそれ自身を第2アース電極と して構成することができる。高周波発生器2が高周波電極11に高周波電位を印 加すると、高周波電極と1または複数のアース電極12の間に放電が得られ、チ ャネル13に導入されたプラズマガスがプラズマに変換される。図1のマイクロ プラズマ質量分析計の記載に関連して前記説明したように、添加サンプルは原子 化され、続いて原子イオンを生成する。 毛細管カラムまたはチャネル13は、2mm以下の内部断面積をもつのが好ま しい。電極11、12の間の距離は数cmまででよい。例えば、内径が320μ mの毛細管が使用される場合には、放電空間の体積は非常に小さくなり、これに 応じて、ガス消費も減少し、例えば25mL/minより少なくなる。 図3は、本発明によるプラズマイオン源10の第2の好ましい実施形態を図示 する。高周波電極11がプラズマイオン源の出口15、即ち毛細管チャネルまた は毛細管13の出口の周囲に取付けられている点が、図2の実施形態とは異なる 。ここでは、接地金属管16はアース電極12を構成している。それ以外の点で は、プラズマイオン源10の動作モードは図2に関連して前述した通りである。 図4は、本発明によるプラズマイオン源10の第3の好ましい実施形態を図示 する。そのほとんどは図2の実施形態と同じであるが、ここでは、毛細管チャネ ルまたは毛細管13の出口15に狭窄部18が設けられている。出口13の狭窄 部18によって、チャネルまたは管13のプラズマガスまたはプラズマの圧力が 高くなり、例えばプラズマ中のエネルギー密度を高くすることでプラズマイオン 源の特性に影響する。それ以外の点では、プラズマイオン源10の動作モードは 図2の実施形態に関連して前述した通りである。 図5は、本発明によるプラズマイオン源10の第4の好ましい実施形態を図示 したものである。この場合でも、毛細管チャネルまたは毛細管13の出口15に は狭窄部18が設けられる。高周波電極11は狭窄部18の周囲に配置され、こ の場合にも接地金属管16がアース電極として作用する。狭窄部以外の実施形態 は図3に図示される実施形態と同じである。図4に関連して述べたように、出口 15の狭窄部18がプラズマイオン源の特性に影響を与えるということを除き、 その他の点は、図5の実施形態の動作モードは、図2の実施形態に関連して上述 した通りである。 本発明のプラズマイオン源10は、既存の市販質量分析計に実装できる形のプ ラズマプローブとして実施することができる点で有利である。この種のプラズマ プローブを図6に図示する。プラズマイオン源10,その動作モードは、図2〜 5の1つに関して上述した通りであるが、このプラズマイオン源10は、これら の図に図示された実施形態の1つで実施することができる。図6において、プラ ズマプローブには毛細管チャネルまたは毛細管13の中間に配列された高周波電 極11が設けられ、又出口15にはアース電極12がある。高周波電極11は高 周波導体19を介して質量分析計の外に設けられた高周波発生器2に接続される 一方、アース電極12はアース導体21を介して接地される。上述したように、 プラズマイオン源10は、プラズマガスとサンプルとをその中に入れた供給ライ ン17を収容した接地金属管16に接続されている。供給ライン17の端には、 供給ラインの長さをプラズマイオン源10の電極システム11、12に対して調 節できるようにするデバイス24がある。当然、供給ライン17は図1に図示さ れるように、プラズマガスと分析サンプルの送りライン9に接続されている。毛 細管チャネル13の周囲には、電極11、12を取付けるための絶縁パイプ20 が設けられる。一方、電極リード線、即ち高周波導体19とアース導体21がネ ジ装置22によって曲げ可能に接続されている。外部大気圧と質量分析計の高真 空チャンバー1との間の遷移部品8が蓋として形成され、プラズマプローブはこ の蓋に取付けられている。蓋8は、透明アクリルプラスチックなどの絶縁材料で 作られている。供給ライン17、高周波導体19およびアース導体21は蓋8を 貫通している。金属管16または供給ライン17は、高周波導体19と共に、こ れらを封止し且つ絶縁するプラグ23によって蓋8に取付けられている。プラグ はテフロンで形成できる。蓋8は透明で電気的に絶縁であるので、プラズマイオ ン源10の中のプラズマを観察することができる。電気的絶縁材料なので、高周 波導体19とアース導体21の間の短絡が防止される。図6に図示されるプラズ マプローブは容易に質量分析計に取付けられ、真空によって係止される。プラズ マプローブと質量分析計の開口部の間には、図示されないゴムのオーリングが設 けられ、優れた封止を確保している。図示のプラズマプローブは、取付け取り外 しが非常に簡単であり、したがって既存の市販質量分析計に実装することを容易 にしており、既存の市販質量分析計を本発明によるマイクロプラズマ質量分析計 として使用することができる。好ましい実施形態では、プラズマガスとサンプル をその中に含んだ供給ライン17は、内径0.32mmで外径0.45mmの毛 細管石英管である。また、プラズマイオン源10のチャネルまたは管13は、供 給管17と一体に形成された毛細管石英管であってもよい。この時、石英の毛細 管は高周波電極11と出口のアース電極12を貫通する。これらの電極11、1 2は、例えば、内径0.5mmで外径1.6mmの金属管の形とすることができ る。 図7は、プラズマプローブとして実施されたプラズマイオン源10の第2の実 施形態である。この実施形態では、毛細管13の接地金属管16から突出した部 分が、その外側を石英ガラス管25で被覆されていること以外は、図6に与えら れるものと同様である。石英ガラス管25は、出口15に細い狭窄部18を設け られており、テフロン(登録商標)管26で接地金属管16にしっかりと取付け られている。従って、毛細管13の外側はほぼ隙間なく覆われ、プラズマガスの 十分な圧力を非常に少ないガス消費で維持することができる。ガス消費は1mL /min程度と少なくてもよいが、ガスクロマトグラフの排出量である2.25 mL/minの消費を使うのが好ましい。高周波電極11と外側アース電極12 は鋼線で作られ、石英ガラス管25の周囲に巻き付けられている。 図8は、マイクロプラズマ質量分析法の元素選択検出用にセットアップされた 装置およびガスクロマトグラフ分離の使用を図示する。実際のマイクロプラズマ 質量分析計は図1に図示されるように設計されているので、この図についての上 記説明を参照する。ガスクロマトグラフは中空カラム37を有し、その一端はサ ンプルを酸素添加ヘリウムと混合するためのT接続38に至っている。この酸素 添加ヘリウムはプラズマガスとして使用されるものであり、減圧弁とゲージを持 つヘリウムガス供給30から供給される。一方、酸素、ここではスカベンジャー ガスとして使用されるものであるが、同様に減圧弁とケージを備えた酸素ガス供 給31から来る。T接続32によって、ヘリウムガスの流れはキャリアガスの流 れと外部ヘリウムの流れに分けられる。外部ヘリウム流量ゲージ33と外部ヘリ ウム流量調節器34がT接続部32とT接続35の間に設けられている。T接続 35は酸素を外部ヘリウム流に導入するために使用されるものであり、例えば石 英ガラスの20μm微細毛細管カラムを介して酸素を導入する。ヘリウムキャリ アガスラインは「スプリット−スプリットレス」注入器36に運ばれる。酸素を 添加したプラズマガスは管状カラム37の端のT接続38から輸送され、分離さ れたサンプルは温度制御装置39の付いた加熱送りライン9を通して供給ライン 17およびプラズマイオン源10の入口14に添加される。その技術は当業者に は周知であるので、この装置のセットアップを詳細に記載することは必要ないは ずである。 本発明による方法のこの実施では、プラズマイオン源のプラズマガスとしてヘ リウムを用いた。ヘリウムは高いイオン化ポテンシャルを持ち、高いエネルギー を持ったプラズマを供給する。したがって、本発明による方法およびマイクロプ ラズマ質量分析計を高いイオン化ポテンシャルを持つ元素の検出に使用しても好 結果が得られることになる。ヘリウムの流量は、プラズマエネルギー、プラズマ 圧力およびプラズマイオン源のチャネルの先頭電極からのプラズマの広がりに影 響すると思われる。プラズマの中での衝突によって原子イオンが生成されるので 、例えば、衝突する化学種の量およびそのエネルギーが重要な要素となる。 本発明による方法の実施においては、毛細管13の石英壁に形成される炭素堆 積物を取除くために、スカベンジャーガスをプラズマガスに加えた。酸素は塩素 の選択検出に有効であると考えられるので、図8に関連して述べたように、酸素 がスカベンジャーガスとして使用された。本発明による方法およびマイクロプラ ズマ質量分析計を塩素検出に使用することにより、3.3gs-1の検出限界が 達成された。酸素の代わりに水素をスカベンジャーガスとして使用して、塩素に 対して幾分高い検出限界が得られた。25mL/sより少ないガス流量が使用さ れたが、より多くの流量も可能であった。350KHzの高周波電位が用いられ たが、周波数はより高くても、またより低くてもよい。例えば、100KHzか ら100MHzの範囲でよい。僅か320μmの内径の管またはチャネルで、プ ラズマイオン源の出口から細いイオンビームが得られた。チャネルの小さな体積 によって、僅か2.0ワットの電力出力が放電に使用される結果になった。 このように上記詳述しかつ質量分析計で使用したプラズマイオン源は、本発明 によるマイクロプラズマ質量分析計を効果的に実現することが理解されるであろ う。 しかしながら、実験は、本発明による方法およびマイクロプラズマ質量分析計 は、使用するプラズマイオン源と共に、間違いなくさらに改良することができる であろうことも示した。イオンは正の状態でも負の状態でも両方とも検出するこ とができ、本発明によって、周期律表の全ての元素を検出する機会が与えられる 。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年1月29日(1999.1.29) 【補正内容】 明細書 元素選択検出法、その方法を使用するマイクロプラズマ質量分析計、 マイクロプラズマイオン源、及びそれらの応用 本発明は、クロマトグラフまたは電気泳動によって分離した化合物を元素選択 的に検出する方法に関するものであり、この検出のために、高周波発生器、質量 分析器およびイオン検出器を有するマイクロプラズマ質量分析計を使用する。ま た、本発明はマイクロプラズマ質量分析計、特にクロマトグラフまたは電気泳動 によって分離した化合物を元素選択的に検出するマイクロプラズマ質量分析計で あって、高周波発生器、質量分析器およびイオン検出器を備えるマイクロプラズ マ質量分析計に関する。さらに本発明は、質量分析計に使用するプラズマイオン 源、特にクロマトグラフ又は電気泳動によって分離した化合物を元素選択的に検 出するマイクロプラズマ質量分析計であって、高周波発生器、質量分析器および イオン検出器を備えるマイクロプラズマ質量分析計に使用するプラズマイオン源 に関するものである。このマイクロプラズマイオン源は一端に入口を反対端に出 口を有し、その入口と出口が質量分析計の高真空チャンバー内に位置するように マイクロプラズマイオン源は質量分析計内部に配設されている。最後に、本発明 は、本方法、本マイクロプラズマ質量分析計および本マイクロプラズマイオン源 の応用に関する。 クロマトグラフや電気泳動によって分離した化合物の元素選択的検出は、様々 な検出器で行うことが出来るが、これらの多くは共通して、2、3の元素にしか 対応することができない。所謂プラズマ原子発光検出器(AED)は、多数の元 素の同時検出に使用することができる(J.J.Sullivan and B.D.Quimby,Anal.Ch em.62,1990,1034-1043頁;B.D.Quimby and J.J.Sullivan,Anal.Chem.62,19 90,1027-1034頁)。しかし、コストが高いことおよび感度が限られているため に、その普及は限られている。AEDの代わりとして、プラズマ質量分析計が用 いられる(E.H.Evans,J.J.Giglio,T.M.Castelliano and J.A.Caruso,「Induct ively coupled and microwave induced plasma sources for mass spectrometry」 ,The Royal Society of Chemistry,Cambridge,UK,1995)。プラズマ質量分 析計に基づいた検出器では、化合物はプラズマ中で原子化さらにイオン化されて 、そのイオンが質量分析計で検出される。誘導結合形プラズマ質量分析計(IC P−MS)では、いくつかの元素の検出が可能になり高い感度が得られるが、そ の装置は購入するのに高価であり、また大量の希ガスを消費する(例えば15L /minのアルゴンまたはヘリウム)ので運転するのにも高価になる。ICP−M Sは、非金属に対しては検出限界が高いので、金属を測定するために使用するの が好ましい。もう一つ別の検出器は、高周波グロ−放電質量分析法(RF−GD −MS)に基づくものであり、ガス流量0.6L/minで使用することができ る。しかし、この検出器は現在市販されていない。 マイクロ波誘導プラズマ(MIP)使用の運転コストを低減するために、小さ な寸法の放電チャンバーを使用する試みがなされてきている。所謂「Beenaker」 キャビティを導入することによって、流量50mL/min以下でマイクロ波誘 導によるプラズマ発生が可能になった。マイクロ波誘導プラズマ質量分析計(M IP−MS)は現在市販されていない。 ICP−MS、RF−GD−MSおよびMIP−MSに基づいた各検出方法で は、いずれも同じ方法を使用してイオンをプラズマから高真空で作動する質量分 析器に移送している。イオンは、所謂「サンプラー」と「スキマー」を介して移 送される。このプロセスで、イオンは大気圧または低圧力から高真空に移送され るが、その難点はイオンの99%もが失われることである。 したがって、上記検出方法の不都合に照らして、本発明の目的は、マイクロプ ラズマイオン化とイオンの質量分析検出に基づいた新規な元素選択検出器を提供 することである。 本発明の他の目的は、本検出器を周期律表の全ての元素を検出するために使用 できることである。本発明のさらに他の目的は、イオンをプラズマから、質量分 析計の真空条件下にある質量分析器への直接移送を可能にすることである。本発 明のさらに他の目的は、低ガス流量、代表的には25mL/min以下、好まし くは10mL/min以下、最も好ましくは1〜4mL/minの低ガス流量を 使用可能にすることができることであり、またヘリウム、ネオン、アルゴン、水 素、窒素などのプラズマ形成ガスに適する全てのガスを使用できることである。 最後に、本発明の目的は、既存の市販質量分析計、例えば一般に使用されている イオン源にオプションとして追加して、使用できる簡便なマイクロプラズマプロ ーブを提供することにある。 上記の目的は、 質量分析計の高真空チャンバー内にマイクロプラズマイオン源を取付け、マイ クロプラズマイオン源の高周波電極を高周波発生器と接続し、マイクロプラズマ イオン源に質量分析計で検出すべき1以上の分離された化合物を運ぶプラズマガ スを導入し、高周波電極に高周波電位を生成させ、こうして、高周波電極とマイ クロプラズマイオン源に設けられたアース接続との間の放電によりマイクロプラ ズマイオン源内にマイクロプラズマを生成することにより、分析すべき分離化合 物を原子化して原子イオンを生成し、生成された原子イオンは続いてマイクロプ ラズマイオン源から質量分析計の高真空チャンバーに放出され、質量分析器で分 離され、質量分析器の近くに設けられたイオン検出器で検出されることを特徴と する方法; 質量分析計の高真空チャンバー内に設けられたマイクロプラズマイオン源を備 え、そのマイクロプラズマイオン源はマイクロプラズマイオン源に導入されるガ ス内に原子イオンを生成するための高周波発生器が接続されていることを特徴と するマイクロプラズマ質量分析計;および その入口と出口の間に毛細管チャネルが設けられ、そのチャネルの周りには、 高周波電極の高周波電位を生成するために高周波発生器に接続されるように配列 された高周波電極が設けられ、そして毛細管チャネルの周りまたはそれに隣接し て1以上のアース電極が設けられ、検出すべき1以上の化合物を搬送するプラズ マガスがチャネルの入口から導入され高周波電位が高周波電極に印加された時に 、高周波電極と1または複数のアース電極の間の放電によって、チャネル内にプ ラズマを許容最大限生成し、それによって1または複数の化合物が原子化されて 原子イオンになることを特徴とするマイクロプラズマイオン源; である本発明によって達成される。 本方法、本マイクロプラズマ質量分析計および本マイクロプラズマイオン源は 、本発明により、ハロゲンと炭素の選択的検出に使用される。 本マイクロプラズマイオン源は本発明にしたがって、既存の市販質量分析計に 取り付けて使用される。 次に、本発明を添付図面により、より詳細に説明する。ここで、 図1は、本発明によるマイクロプラズマ質量分析計を図示し、 図2は、本発明によるマイクロプラズマイオン源の第1実施形態を図示し、 図3は、本発明によるマイクロプラズマイオン源の第2実施形態を図示し、 図4は、本発明によるマイクロプラズマイオン源の第3実施形態を図示し、 図5は、本発明によるマイクロプラズマイオン源の第4実施形態を図示し、 図6は、質量分析計用の本発明によるマイクロプラズマイオン源の実際の実施形 態を実現する第1のプラズマプローブを図示し、 図7は、質量分析計用の本発明によるマイクロプラズマイオン源の実際の実施形 態を実現する第2のプラズマプローブを図示し、 図8は、元素選択検出用にセットアップされた装置およびガスクロマトグラフ分 離と組み合わせた本発明のマイクロプラズマ質量分析計の使用を図示する。 図1は、本発明によるマイクロプラズマ質量分析計を示す。質量分析計は、高 真空チャンバー1、質量分析器3およびイオン検出器4を備える。これらは全て 当業者に周知のものである。高真空チャンバー1内には、キャビティ5が設けら れており、そのキャビティの中に本発明によるマイクロプラズマイオン源10が 内挿されている。キャビティ5は、質量分析計の高真空チャンバー1内に独立区 画で形成してもよい。その区画には、電子衝撃イオン化または化学イオン化に標 準的なイオン源を使用することから知られているように、イオンビームを収束す る電界レンズ7と共に電界リペラー6を入れることができる。プラズマガスの供 給と、サンプル即ち分析される1又は複数の化合物の供給は、供給ライン17を 介して行われる。遷移部品(8)が、質量分析計外大気圧から質量分析計の高真 空チャンバー1に通じている。マイクロプラズマイオン源10は、高真空チャン バー1内部で供給ライン17に取り付けられ、その結果、このマイクロプラズマ イオン源は高真空チャンバー内に突出している。供給ライン17は遷移部品8を 貫通している。高周波電位を生成する高周波発生器2は、遷移部品8を通ってマ イクロプラズマイオン源10に接続される。また、不図示のリード線が遷移部品 8を貫通し、プラズマイオン源10からアースに至っている。 マイクロプラズマイオン源10は、上記のように質量分析計の高真空チャンバ ーの中に設置されている。マイクロプラズマイオン源10内で生成されマイクロ プラズマイオン源の出口15から流れ出した原子イオンは、リペラー6で電界的 に偏向され、電界レンズ7で収束される。その結果、イオンは質量分析器3で分 離され、イオン検出器4で検出される。供給ライン17を介して、分析されるサ ンプルと混合された適当なプラズマガス、例えばヘリウムまたはアルゴンがマイ クロプラズマイオン源10に導入される。供給ライン17は、大気圧と質量分析 計の高真空チャンバー1の真空との間の封止を形成する遷移部品8を通って、マ イクロプラズマイオン源10の中にに入いる。マイクロプラズマイオン源10は 、後述するように、高周波電極11と1以上のアース電極12を備える。高周波 発生器2は高周波電極11に接続され、高周波電極に高周波電位を印加する高周 波発生器によってプラズマが生成される。周波数は、例えば、100KHzと1 00MHzの間とすることができる。好ましい実施形態では、350KHzが用 いられる。高周波電極11と1以上のアース電極12との間の放電によって、プ ラズマガスがここではその大部分かつ許容最大限まで、プラズマに変換される。 このプラズマ中で、添加サンプルが原子化され原子イオを生成する。この生成原 子イオンが、上記したように、マイクロプラズマイオン源10の出口15から流 れ出し、質量分析計で分析されて元素の種類が決定される。 図2は、本発明によるマイクロプラズマイオン源10の第1実施形態を詳細に 図示したものである。マイクロプラズマイオン源10は、図1の供給ライン17 に接続された入口14と質量分析計の高真空チャンバー1内に突出した出口15 を有する。入口14と出口15の間には、マイクロプラズマイオン源10が、毛 細管カラムまたはチャネル13として設計されている。例えば、その内径が好ま しくは2mmに過ぎない毛細管の形状に設計され。さらに、管13は石英の毛細 管であることが好ましい。マイクロプラズマイオン源10の入口14は接地金属 管16に接続され、この金属管にはプラズマガスとプラズマガスに添加されるサ ンプルの供給ライン17が収容されている。また、供給ライン17を石英毛細管 として設計してもよく、またマイクロプラズマイオン源10と一体に形成し、毛 細管チャネル13が供給パイプとしても同時に作用するようにしてもよい。毛細 管チャネル13または毛細管の周囲には高周波発生器に接続された高周波電極1 1が設けられる。また、チャネルまたは管13の周囲又はそれに隣接して1以上 のアース電極12が設けられている。図2では、アース電極が1つだけ示されて いるが、より多くのアース電極を設けることができない理由はない。従って、接 地金属管16はそれ自身を第2アース電極として構成することができる。高周波 発生器2が高周波電極11に高周波電位を印加すると、高周波電極と1または複 数のアース電極12の間に放電が得られ、チャネル13に導入されたプラズマガ スがプラズマに変換される。図1のマイクロプラズマ質量分析計の記載に関連し て前記説明したように、添加サンプルは原子化され、続いて原子イオンを生成す る。 毛細管カラムまたはチャネル13は、2mm以下の内部断面積をもつのが好ま しい。電極11、12の間の距離は数cmまででよい。例えば、内径が320μ mの毛細管が使用される場合には、放電空間の体積は非常に小さくなり、これに 応じて、ガス消費も減少し、例えば25mL/minより少なくなる。 図3は、本発明によるマイクロプラズマイオン源10の第2の好ましい実施形 態を図示する。高周波電極11がマイクロプラズマイオン源の出口15、即ち毛 細管チャネルまたは毛細管13の出口の周囲に取付けられている点が、図2の実 施形態とは異なる。ここでは、接地金属管16はアース電極12を構成している 。それ以外の点では、マイクロプラズマイオン源10の動作モードは図2に関連 して前述した通りである。 図4は、本発明によるマイクロプラズマイオン源10の第3の好ましい実施形 態を図示する。そのほとんどは図2の実施形態と同じであるが、ここでは、毛細 管チャネルまたは毛細管13の出口15に狭窄部18が設けられている。出口1 3の狭窄部18によって、チャネルまたは管13のプラズマガスまたはプラズマ の圧力が高くなり、例えばプラズマ中のエネルギー密度を高くすることでマイク ロプラズマイオン源の特性に影響する。それ以外の点では、マイクロプラズマイ オン源10の動作モードは図2の実施形態に関連して前述した通りである。 図5は、本発明によるマイクロプラズマイオン源10の第4の好ましい実施形 態を図示したものである。この場合でも、毛細管チャネルまたは毛細管13の出 口15には狭窄部18が設けられる。高周波電極11は狭窄部18の周囲に配置 され、この場合にも接地金属管16がアース電極として作用する。狭窄部以外の 実施形態は図3に図示される実施形態と同じである。図4に関連して述べたよう に、出口15の狭窄部18がマイクロプラズマイオン源の特性に影響を与えると いうことを除き、その他の点は、図5の実施形態の動作モードは、図2の実施形 態に関連して上述した通りである。 本発明のマイクロプラズマイオン源10は、既存の市販質量分析計に実装でき る形のプラズマプローブとして実施することができる点で有利である。この種の プラズマプローブを図6に図示する。マイクロプラズマイオン源10,その動作 モードは、図2〜5の1つに関して上述した通りであるが、このマイクロプラズ マイオン源10は、これらの図に図示された実施形態の1つで実施することがで きる。図6において、マイクロプラズマプローブには毛細管チャネルまたは毛細 管13の中間に配列された高周波電極11が設けられ、又出口15にはアース電 極12がある。高周波電極11は高周波導体19を介して質量分析計の外に設け られた高周波発生器2に接続される一方、アース電極12はアース導体21を介 して接地される。上述したように、マイクロプラズマイオン源10は、プラズマ ガスとサンプルとをその中に入れた供給ライン17を収容した接地金属管16に 接続されている。供給ライン17の端には、供給ラインの長さをマイクロプラズ マイオン源10の電極システム11、12に対して調節できるようにするデバイ ス24がある。当然、供給ライン17は図1に図示されるように、プラズマガス と分析サンプルの送りライン9に接続されている。毛細管チャネル13の周囲に は、電極11、12を取付けるための絶縁パイプ20が設けられる。一方、電極 リード線、即ち高周波導体19とアース導体21がネジ装置22によって曲げ可 能に接続されている。外部大気圧と質量分析計の高真空チャンバー1との間の遷 移部品8が蓋として形成され、マイクロプラズマプローブはこの蓋に取付けられ ている。蓋8は、透明アクリルプラスチックなどの絶縁材料で作られている。供 給ライン17、高周波導体19およびアース導体21は蓋8を貫通している。金 属管16または供給ライン17は、高周波導体19と共に、これらを封止し且つ 絶縁するプラグ23によって蓋8に取付けられている。プラグはテフロンで形成 できる。蓋8は透明で電気的に絶縁であるので、マイクロプラズマイオン源10 の中のプラズマを観察することができる。電気的絶縁材料なので、高周波導体1 9とアース導体21の間の短絡が防止される。図6に図示されるマイクロプラズ マプローブは容易に質量分析計に取付けられ、真空によって係止される。プラズ マプローブと質量分析計の開口部の間には、図示されないゴムのオーリングが設 けられ、優れた封止を確保している。図示のマイクロプラズマプローブは、取付 け取り外しが非常に簡単であり、したがって既存の市販質量分析計に実装するこ とを容易にしており、既存の市販質量分析計を本発明によるマイクロプラズマ質 量分析計として使用することができる。好ましい実施形態では、プラズマガスと サンプルをその中に含んだ供給ライン17は、内径0.32mmで外径0.45 mmの毛細管石英管である。また、マイクロプラズマイオン源10のチャネルま たは管13は、供給管17と一体に形成された毛細管石英管であってもよい。こ の時、石英の毛細管は高周波電極11と出口のアース電極12を貫通する。これ らの電極11、12は、例えば、内径0.5mmで外径1.6mmの金属管の形 とすることができる。 図7は、マイクロプラズマプローブとして実施されたプラズマイオン源10の 第2の実施形態である。この実施形態では、毛細管13の接地金属管16から突 出した部分が、その外側を石英ガラス管25で被覆されていること以外は、図6 に与えられるものと同様である。石英ガラス管25は、出口15に細い狭窄部1 8を設けられており、テフロン(登録商標)管26で接地金属管16にしっかり と取付けられている。従って、毛細管13の外側はほぼ隙間なく覆われ、プラズ マガスの十分な圧力を非常に少ないガス消費で維持することができる。ガス消費 は1mL/min程度と少なくてもよいが、ガスクロマトグラフの排出量である 2.25mL/minの消費を使うのが好ましい。高周波電極11と外側アース 電極12は鋼線で作られ、石英ガラス管25の周囲に巻き付けられている。 図8は、マイクロプラズマ質量分析法の元素選択検出用にセットアップされた 装置およびガスクロマトグラフ分離の使用を図示する。実際のマイクロプラズマ 質量分析計は図1に図示されるように設計されているので、この図についての上 記説明を参照する。ガスクロマトグラフは中空カラム37を有し、その一端はサ ンプルを酸素添加ヘリウムと混合するためのT接続38に至っている。この酸素 添加ヘリウムはプラズマガスとして使用されるものであり、減圧弁とゲージを持 つヘリウムガス供給30から供給される。一方、酸素、ここではスカベンジャー ガスとして使用されるものであるが、同様に減圧弁とゲージを備えた酸素ガス供 給31から来る。T接続32によって、ヘリウムガスの流れはキャリアガスの流 れと外部ヘリウムの流れに分けられる。外部ヘリウム流量ゲージ33と外部ヘリ ウム流量調節器34がT接続部32とT接続35の間に設けられている。T接続 35は酸素を外部ヘリウム流に導入するために使用されるものであり、例えば石 英ガラスの20μm微細毛細管カラムを介して酸素を導入する。ヘリウムキャリ アガスラインは「スプリット−スプリットレス」注入器36に運ばれる。酸素を 添加したプラズマガスは管状カラム37の端のT接続38から輸送され、分離さ れたサンプルは温度制御装置39の付いた加熱送りライン9を通して供給ライン 17およびプラズマイオン源10の入口14に添加される。その技術は当業者に は周知であるので、この装置のセットアップを詳細に記載することは必要ないは ずである。 本発明による方法のこの実施では、マイクロプラズマイオン源のプラズマガス としてヘリウムを用いた。ヘリウムは高いイオン化ポテンシャルを持ち、高いエ ネルギーを持ったプラズマを供給する。したがって、本発明による方法およびマ イクロプラズマ質量分析計を高いイオン化ポテンシャルを持つ元素の検出に使用 しても好結果が得られることになる。ヘリウムの流量は、プラズマエネルギー、 プラズマ圧力およびマイクロプラズマイオン源のチャネルの先頭電極からのプラ ズマの広がりに影響すると思われる。プラズマの中での衝突によって原子イオン が生成されるので、例えば、衝突する化学種の量およびそのエネルギーが重要な 要素となる。 本発明による方法の実施においては、毛細管13の石英壁に形成される炭素堆 積物を取除くために、スカベンジャーガスをプラズマガスに加えた。酸素は塩素 の選択検出に有効であると考えられるので、図8に関連して述べたように、酸素 がスカベンジャーガスとして使用された。本発明による方法およびマイクロプラ ズマ質量分析計を塩素検出に使用することにより、3.3gs-1の検出限界が達 成された。酸素の代わりに水素をスカベンジャーガスとして使用して、塩素に対 して幾分高い検出限界が得られた。25mL/sより少ないガス流量が使用され たが、より多くの流量も可能であった。350KHzの高周波電位が用いられた が、周波数はより高くても、またより低くてもよい。例えば、100KHzから 100MHzの範囲でよい。僅か320μmの内径の管またはチャネルで、マイ クロプラズマイオン源の出口から細いイオンビームが得られた。チャネルの小さ な体積によって、僅か2.0ワットの電力出力が放電に使用される結果になった 。 このように上記詳述しかつ質量分析計で使用したマイクロプラズマイオン源は 、本発明によるマイクロプラズマ質量分析計を効果的に実現することが理解され るであろう。 しかしながら、実験は、本発明による方法およびマイクロプラズマ質量分析計 は、使用するマイクロプラズマイオン源と共に、間違いなくさらに改良すること ができるであろうことも示した。イオンは正の状態でも負の状態でも両方とも検 出することができ、本発明によって、周期律表の全ての元素を検出する機会が与 えられる。 請求の範囲 1. マイクロプラズマイオン源(10)と質量分析器(3)とイオン検出器( 4)とを有するマイクロプラズマ質量分析計を使用して、クロマトグラフまたは 電気泳動で分離された化合物の元素選択検出を行う方法において、 前記マイクロプラズマイオン源(10)を前記質量分析計の高真空チャンバー (1)に設置し、前記質量分析計で検出される1以上の前記分離された化合物を 搬送するプラズマガスをマイクロマイクロプラズマイオン源(10)に導入し、 前記分離された化合物を原子化して原子イオンを生成させ、生成された原子イオ ンを、前記質量分析器(3)での分離および前記イオン検出器(4)での検出の ために、続いて前記マイクロプラズマイオン源(10)から前記質量分析計の高 真空チャンバー(1)に放出させることを特徴とする方法。 2. 前記マイクロプラズマイオン源(10)内のプラズマが、高周波発生器( 2)に接続された1以上の高周波電極(11)と1以上のアース接続(12)と の間の放電によって許容最大限に形成されることを特徴とする請求項1に記載の 方法。 3. 前記高周波電位が100KHzと100MHzの間のいずれかの周波数を 有し、前記周波数が好ましくは350KHzであることを特徴とする請求項1〜 2に記載の方法。 4. ヘリウム、ネオン、アルゴン、水素または窒素がプラズマガスとして使用 されることを特徴とする請求項1〜3に記載の方法。 5. 前記マイクロプラズマイオン源で、1ml/minと50ml/minの 間の任意のガス流量が使用されることを特徴とする請求項1〜4に記載の方法。 6. 特に、クロマトグラフまたは電気泳動で分離された化合物の元素選択検出 のためのマイクロプラズマ質量分析計であって、マイクロプラズマイオン源(1 0)と質量分析器(3)とイオン検出器(4)とを備えるマイクロプラズマ質量 分析計において、 前記マイクロプラズマイオン源(10)が前記質量分析計の高真空チャンバー (1)に設置され、前記質量分析計で検出される1以上の前記分離された化合物 を搬送するプラズマガスが前記マイクロプラズマイオン源(10)に導入され、 これにより、前記分離された化合物が原子化され原子イオンを生成し、生成され た原子イオンが続いて、前記質量分析器(3)での分離と前記イオン検出器(4 )での検出のために、前記マイクロプラズマイオン源(10)から前記質量分析 計の高真空チャンバー(1)に放出されることを特徴とするマイクロプラズマ質 量分析計。 7. 前記マイクロプラズマイオン源(10)内のプラズマが、高周波発生器( 2)に接続された1以上の高周波電極(11)と1以上のアース接続(12)と の間の放電によって許容最大限に形成されることを特徴とする請求項6に記載の マイクロプラズマ質量分析計。 8. 前記高周波電位が100KHzと100MHzの間のいずれかの周波数を有し、 前記周波数が好ましくは350KHzであることを特徴とする請求項6〜7に記載 のマイクロプラズマ質量分析計。 9. ヘリウムまたはアルゴンがプラズマガスとして使用されることを特徴とす る請求項6〜8に記載のマイクロプラズマ質量分析計。 10. 前記マイクロプラズマイオン源で、1ml/minと50ml/min の間の任意のガス流量が使用されることを特徴とする請求項6〜9に記載のマイ クロプラズマ質量分析計。 11. プラズマ質量分析計、特にクロマトグラフまたは電気泳動で分離された 化合物の元素選択検出のためのマイクロプラズマ質量分析計であって、マイクロ プラズマイオン源(10)と質量分析器(3)とイオン検出器(4)とを備え、 マイクロプラズマイオン源(10)が一端の入口(14)とその反対端の出口( 15)を有し、前記マイクロプラズマイオン源がその入口(14)と出口(15 )が質量分析計の高真空チャンバー(1)に位置するように質量分析計に配置さ れたするマイクロプラズマ質量分析計に使用するマイクロプラズマイオン源(1 0)において、 前記入口(14)と前記出口(15)の間にマイクロプラズマイオン源(10 )が毛細管チャネル(13)を備え、検出される1以上の前記化合物を運ぶプラ ズマガスがチャネル(13)の入口(14)から導入され、マイクロプラズマイ オン源(10)には、毛細管チャネル(13)の中でプラズマを生成し維持する 手段が設けられ、1または複数の前記化合物を現しかして原子イオンにするよう にしたことを特徴とするマイクロプラズマイオン源。 12. 毛細管チャネル(13)でプラズマを形成する前記手段が、高周波発生 器(2)に接続された1以上の高周波電極(11)と1以上のアース接続(12 )を備え、前記電極が毛細管(13)の外側をその周囲を囲むように設置されて いることを特徴とする請求項11に記載のマイクロプラズマイオン源。 13. 前記1以上の高周波電極(11)に加えられる前記高周波電位が100 KHzと100MHzの間の任意の周波数を有し、前記周波数が好ましくは35 0KHzであることを特徴とする請求項11〜12に記載のマイクロプラズマイ オン源。 14. 前記毛細管チャネル(13)が、内径2mm以下の管状に設計され、2 5ml/min以下のガス流量が使用できることを特徴とする請求項11〜13 に記載のマイクロプラズマイオン源。 15. 前記管(13)が石英ガラス毛細管であることを特徴とする請求項11 〜14に記載のマイクロプラズマイオン源。 16. 前記入口(14)がプラズマガスの供給ライン(17)を収容した接地 金属管(16)に接続され、この接地金属管(16)が前記アース電極または前 記アース電極(12)の1つを構成することを特徴とする請求項11〜14に記 載のマイクロプラズマイオン源。 17. 前記高周波電極(11)が前記出口(15)に設けられていることを特 徴とする請求項11〜14に記載のマイクロプラズマイオン源。 18. 1または複数の前記アース電極(12)が前記高周波電極(11)と前 記入口(14)の間に設けられていることを特徴とする請求項11〜14に記載 のマイクロプラズマイオン源。 19. 1または複数の前記アース電極(12)が前記出口(15)に設けられ ていることを特徴とする請求項11〜14に記載のマイクロプラズマイオン源。 20. 前記毛細管チャネル(13)の前記出口(15)には狭窄部(18)が 設けられていることを特徴とする請求項11〜19に記載のマイクロプラズマイ オン源。 21. 供給ライン(17)がプラズマイオン源(10)と一体に形成され、そ の結果前記毛細管チャネル(13)も供給管として作用することを特徴とする請 求項11〜20に記載のマイクロプラズマイオン源。 22. 前記毛細管(13)がアウターチューブ(25)で覆われ密閉され、ア ウターチューブ(25)には前記出口(15)に狭窄部(18)を設けられ、前 記アウターチューブ(25)の他方の端は、前記接地金属管(16)に隙間なく 取付けられ、これによりアウターチューブ(25)は毛細管(13)を十分隙間 なく封止し、マイクロプラズマイオン源(10)が4ml/min以下のプラズ マガス流量でプラズマを維持できるようにしたことを特徴とする請求項21に記 載のマイクロプラズマイオン源。 23. 前記マイクロプラズマイオン源で、1ml/minと4ml/minの 間のいずれかのガス流量が使用され、好ましくは前記ガス流量が2.25ml/ minであることを特徴とする請求項22に記載のマイクロプラズマイオン源。 24. 前記マイクロプラズマイオン源で、前記ガス流量が任意の従来のガスク ロマトグラフからの流出ガスの流量に等しいことを特徴とする請求項22または 23に記載のマイクロプラズマイオン源。 25. 請求項1〜6に記載の方法、請求項7〜10に記載のマイクロプラズマ 質量分析計および請求項11〜24に記載のマイクロプラズマイオン源の、周期 律表の全ての元素、特にハロゲン元素および非金属元素を選択的に検出するため の応用。 26. 請求項11〜22に記載のマイクロプラズマイオン源を、現存する市販 の質量分析に取付ける応用。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 ブレーデ,カトー ノルウェー王国 オスロ エヌ―0452 テ レセスガーテ 16ビー (72)発明者 ペダーシェン−ビェルゴール,スティーグ ノルウェー王国 オスロ エヌ―0491 ソ リグレンダ 8 (72)発明者 グライブロック,ティーゲ ノルウェー王国 ヤール エヌ―1342 モ ーバッケン 2 (72)発明者 ルンダネス,エルサ ノルウェー王国 オスロ エヌ―1165 オ ーベシュト ローデス バイ 59ディー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. プラズマイオン源(10)と質量分析器(3)とイオン検出器(4)とを 有するマイクロプラズマ質量分析計を使用して、クロマトグラフまたは電気泳動 で分離された化合物の元素選択検出を行う方法において、 前記プラズマイオン源(10)を前記質量分析計の高真空チャンバー(1)に 設置し、前記質量分析計で検出される1以上の前記分離された化合物を搬送する プラズマガスをマイクロプラズマイオン源(10)に導入し、前記分離された化 合物を原子化して原子イオンを生成させ、生成された原子イオンを、前記質量分 析器(3)での分離および前記イオン検出器(4)での検出のために、続いて前 記マイクロプラズマイオン源(10)から前記質量分析計の高真空チャンバー( 1)に放出させることを特徴とする方法。 2. 前記プラズマイオン源(10)内のプラズマが、高周波発生器(2)に接 続された1以上の高周波電極(11)と1以上のアース接続(12)との間の放 電によって許容最大限に形成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。 3. 前記高周波電位が100KHzと100MHzの間のいずれかの周波数を 有し、前記周波数が好ましくは350KHzであることを特徴とする請求項1〜 2に記載の方法。 4. ヘリウム、ネオン、アルゴン、水素または窒素がプラズマガスとして使用 されることを特徴とする請求項1〜3に記載の方法。 5. 前記プラズマイオン源で、1ml/minと50ml/minの間の任意 のガス流量が使用されることを特徴とする請求項1〜4に記載の方法。 6. 特に、クロマトグラフまたは電気泳動で分離された化合物の元素選択検出 のためのマイクロプラズマ質量分析計であって、プラズマイオン源(10)と質 量分析器(3)とイオン検出器(4)とを備えるマイクロプラズマ質量分析計に おいて、 前記プラズマイオン源(10)が前記質量分析計の高真空チャンバー(1)に 設置され、前記質量分析計で検出される1以上の前記分離された化合物を搬送す るプラズマガスが前記マイクロプラズマイオン源(10)に導入され、これによ り、前記分離された化合物が原子化され原子イオンを生成し、生成された原子イ オンが続いて、前記質量分析器(3)での分離と前記イオン検出器(4)での検 出のために、前記マイクロプラズマイオン源(10)から前記質量分析計の高真 空チャンバー(1)に放出されることを特徴とするマイクロプラズマ質量分析計 。 7. 前記プラズマイオン源(10)内のプラズマが、高周波発生器(2)に接 続された1以上の高周波電極(11)と1以上のアース接続(12)との間の放 電によって許容最大限に形成されることを特徴とする請求項6に記載のマイクロ プラズマ質量分析計。 8. 前記高周波電位が100KHzと100MHzの間のいずれかの周波数を有し、 前記周波数が好ましくは350KHzであることを特徴とする請求項6〜7に記載 のマイクロプラズマ質量分析計。 9. ヘリウムまたはアルゴンがプラズマガスとして使用されることを特徴とす る請求項6〜8に記載のマイクロプラズマ質量分析計。 10. 前記プラズマイオン源で、1ml/minと50ml/minの間の任 意のガス流量が使用されることを特徴とする請求項6〜9に記載のマイクロプラ ズマ質量分析計。 11. プラズマ質量分析計、特にクロマトグラフまたは電気泳動で分離された 化合物の元素選択検出のためのマイクロプラズマ質量分析計であって、プラズマ イオン源(10)と質量分析器(3)とイオン検出器(4)とを備え、プラズマ イオン源(10)が一端の入口(14)とその反対端の出口(15)を有するマ イクロプラズマ質量分析計に使用するプラズマイオン源(10)において、 前記プラズマイオン源がその入口(14)と出口(15)が質量分析計の高真 空チャンバー(1)に位置するように前記質量分析計に配置され、入口(14) と出口(15)の間にプラズマイオン源(10)が毛細管チャネル(13)を備 え、検出される1以上の前記化合物を運ぶプラズマガスがチャネル(13)の入 口(14)から導入され、プラズマイオン源(10)には、毛細管チャネル(1 3)の中でプラズマを生成し維持する手段が設けられ、1または複数の前記化合 物を現しかして原子イオンにするようにしたことを特徴とするプラズマイオン源 。 12. 毛細管チャネル(13)でプラズマを形成する前記手段が、高周波発生 器(2)に接続された1以上の高周波電極(11)と1以上のアース接続(12 )を備え、前記電極が毛細管(13)の外側をその周囲を囲むように設置されて いることを特徴とする請求項11に記載のプラズマイオン源。 13. 前記1以上の高周波電極(11)に加えられる前記高周波電位が100 KHzと100MHzの間の任意の周波数を有し、前記周波数が好ましくは35 0KHzであることを特徴とする請求項11〜12に記載のプラズマイオン源。 14. 前記毛細管チャネル(13)が、内径2mm以下の管状に設計され、2 5ml/min以下のガス流量が使用できることを特徴とする請求項11〜13 に記載のプラズマイオン源。 15. 前記管(13)が石英ガラス毛細管であることを特徴とする請求項11 〜14に記載のプラズマイオン源。 16. 前記入口(14)がプラズマガスの供給ライン(17)を収容した接地 金属管(16)に接続され、この接地金属管(16)が前記アース電極または前 記アース電極(12)の1つを構成することを特徴とする請求項11〜14に記 載のプラズマイオン源。 17. 前記高周波電極(11)が前記出口(15)に設けられていることを特 徴とする請求項11〜14に記載のプラズマイオン源。 18. 1または複数の前記アース電極(12)が前記高周波電極(11)と前 記入口(14)の間に設けられていることを特徴とする請求項11〜14に記載 のプラズマイオン源。 19. 1または複数の前記アース電極(12)が前記出口(15)に設けられ ていることを特徴とする請求項11〜14に記載のプラズマイオン源。 20. 前記毛細管チャネル(13)の前記出口(15)には狭窄部(18)が 設けられていることを特徴とする請求項11〜19に記載のプラズマイオン源。 21. 供給ライン(17)がプラズマイオン源(10)と一体に形成され、そ の結果前記毛細管チャネル(13)も供給管として作用することを特徴とする請 求項11〜20に記載のプラズマイオン源。 22. 前記毛細管(13)がアウターチューブ(25)で覆われ密閉され、ア ウターチューブ(25)には前記出口(15)に狭窄部(18)を設けられ、前 記アウターチューブ(25)の他方の端は、前記接地金属管(16)に隙間なく 取付けられ、これによりアウターチューブ(25)は毛細管(13)を十分隙間 なく封止し、プラズマイオン源(10)が4ml/min以下のプラズマガス流 量でプラズマを維持できるようにしたことを特徴とする請求項21に記載のプラ ズマイオン源。 23. 前記プラズマイオン源で、1ml/minと4ml/minの間のいず れかのガス流量が使用され、好ましくは前記ガス流量が2.25ml/minで あることを特徴とする請求項22に記載のプラズマイオン源。 24. 前記プラズマイオン源で、前記ガス流量が任意の従来のガスクロマトグ ラフからの流出ガスの流量に等しいことを特徴とする請求項22または23に記 載のプラズマイオン源。 25. 請求項1〜6に記載の方法、請求項7〜10に記載のマイクロプラズマ 質量分析計および請求項11〜24に記載のプラズマイオン源の、周期律表の全 ての元素、特にハロゲン元素および非金属元素を選択的に検出するための応用。 26. 請求項11〜22に記載のプラズマイオン源を、現存する市販の質量分 析に取付ける応用。
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