JPH05174630A - 高圧導体の絶縁方法 - Google Patents

高圧導体の絶縁方法

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JPH05174630A
JPH05174630A JP34067191A JP34067191A JPH05174630A JP H05174630 A JPH05174630 A JP H05174630A JP 34067191 A JP34067191 A JP 34067191A JP 34067191 A JP34067191 A JP 34067191A JP H05174630 A JPH05174630 A JP H05174630A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicone
composition
silicone gel
conductor
pipe
Prior art date
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Pending
Application number
JP34067191A
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English (en)
Inventor
Nobuo Hirai
信男 平井
Masahiro Terada
昌弘 寺田
Kenichi Sato
健一 佐藤
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Toshiba Corp
Momentive Performance Materials Japan LLC
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Silicone Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Silicone Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シリコーンゲル硬化阻害物が存在しても、シリ
コーンゲル絶縁を可能にする。 【構成】電圧が印加される導体の表面を縮合反応型シリ
コーン組成物を硬化させたシリコーンゴムで覆い、その
上からシリコーンゲル組成物を注入して硬化させて高圧
導体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制御盤等に使用される
高圧導体の絶縁方法に係り、さらに詳しくは高圧導体表
面を室温硬化型シリコーン絶縁物で覆い硬化させ、その
上からシリコーンゲルを注入硬化させる高圧導体の絶縁
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコーンゲルは、周知のように電気絶
縁物としても使用されている。特に、室温硬化型のシリ
コーンゲルは、熱を加えることのできない大型機器の絶
縁や現場施工型の絶縁コネクタ等の絶縁に適している。
ところが、従来のシリコーンゲルだけの絶縁では後述す
るような問題があり、その対策が要望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の電気絶縁では、
シリコーンゲルを注入するだけでほとんど問題はなかっ
たが、高圧導体の絶縁に採用されるようになって導体と
シリコーンゲルとの界面に発生する気泡が絶縁破壊電圧
低下の障害となってきた。そこで、特公平 2-61311で
は、障害となる気泡を防止するために水素原子含有ポリ
オルガノシロキサン層を形成した上に付加反応型シリコ
ーンゴム組成物の層を形成し、さらにシリコーンゲル組
成物をその上に置いて、同時に硬化させる方法が提案さ
れている。
【0004】しかしながら、この方法では、工程がやや
複雑であるとともに、基材によっては付加反応型シリコ
ーンゴム組成物が硬化阻害を受け、さらにシリコーンゲ
ル組成物の硬化にも悪影響を及ぼす場合がある。
【0005】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは導体とシリコーンゲル
との界面に発生する気泡を防止し、また、上述のような
方法ではシリコーンゲル組成物の硬化に悪影響を及ぼし
うる基材においても適用できる高圧導体の絶縁方法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、電圧
が印加される高圧導体の表面を縮合反応型シリコーン組
成物を硬化させたシリコーンゴムで覆い、その上からシ
リコーンゲル組成物を注入し、硬化させる高圧導体の絶
縁方法である。
【0007】縮合反応型シリコーン組成物とは、加水分
解性基を末端に持つポリオルガノシロキサンをベースポ
リマ、加水分解性基を含有するシランおよび/またはシ
ロキサン架橋剤および硬化触媒から基本的に構成され、
必要に応じて相当量のシリカ等の充填剤、接着付与剤等
を含有するもので、何れも常温下で大気中の水分により
表面より硬化するものである。ここで、ベースポリマの
加水分解性基は、一般には水酸基であり、またアルコキ
シ基も用いられる。架橋剤における加水分解性基とし
て、アルコキシ基,オキシム基,アシロキシ基,アミノ
キシ基,アミノ基,アミド基等が例示される。また、硬
化触媒としては、オクタン酸鉛,オクタン酸鉄等の有機
酸金属塩;オクタン酸スズ,ナフテン酸スズ,ジブチル
スズジラウレート,ジブチルスズジモノオレート等の有
機スズ化合物;テトラブチルチタネート,テトラブチル
ジルコネートのような金属アルコネート;ジイソプロポ
キシビス(アセチルアセトナト)チタン,ジイソプロポ
キシビス(アセチルアセタト)チタン, 1.3−プロパン
ジオキシビス(アセチルアセトナト)チタンのようなチ
タンキレート;アルミニウムトリス(エチルアセトアセ
テート),アルミニウムアセチルアセトネートのような
アルミニウムキレート等が例示される。この組成物は、
シリコーンゲル組成物の硬化反応(付加反応)への悪影
響が少ないことが必要であり、触媒量が少なければ影響
は少なくなるが、特に同組成物の硬化性と悪影響がより
少ないこととの兼ね合いからチタン化合物,アルミニウ
ム化合物,ジルコニウム化合物であることが好ましく、
さらにチタンキレート,アルミニウムキレートがより好
ましい。包装形態としてはこれらが密閉状態下で均一に
混合された形の1包装型やベースポリマ,架橋剤,硬化
剤を2以上に分けた多包装型でこれらを使用時に混合す
るものがあり、ベースポリマ,架橋剤,硬化触媒および
その他の配合物との組み合わせにより、流動性,硬化速
度や硬化後のゴムの機械的特性等が決められる。基本的
には、シリコーンゲル組成物の硬化反応への悪影響が少
ないことが必要条件であるが、本用途から上記の要求事
項を見ると、流動性からは25℃での粘度が 500,000cp以
下、好ましくは 100,000cp以下のものがよく、また硬化
後の特性としてゲルとの接触性から硬化後の硬さが60以
下、好ましくは50以下のものがよい。
【0008】一方、本発明に用いられるシリコーンゲル
組成物は、基本的にビニル基含有ポリオルガノシロキサ
ンとケイ素原子に結合する水素原子含有ポリオルガノシ
ロキサンと白金触媒からなり、付加反応によってゲル状
に硬化するものである。包装形態としては縮合反応型シ
リコーン組成物と同様にこれらが密閉状態下で均一に混
合された形の1包装形やベースポリマ,架橋剤,硬化触
媒を2以上の包装に分けた多包装形でこれらを使用時に
混合するものがあり、何れも常温下または 100℃前後の
加熱により硬化するもので、ベースポリマ,架橋剤,硬
化触媒およびその他の配合物との組み合わせにより硬化
速度や硬化後のゲルの機械的諸特性等が決められる。機
械的特性としては、一般にASTM D-1403 に規定する 1/4
コーンのちょう度計の値を針入度とし、10〜 120が一般
的なレベルである。
【0009】このような絶縁を行うことにより、導体と
シリコーンゲルとの界面で発生する気泡は防止でき、ま
た、導体がシリコーンゲルに対して硬化阻害物であって
も絶縁を施すことが可能である。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1に示す楕円形金属パイプ1は、内面寸
法を長辺が略 120mm,短辺が略60mmとした楕円状の金属
筒体2に、ホース接続口3とフランジ4を取付けた構成
としているが、この金属筒体2の軸方向端部に水酸基を
含有するポリジオルガノシロキサンベースポリマ,メチ
ルトリメトキシシランおよびその加水分解物との混合体
からなる架橋剤,ジイソプロポキシビス(アセチルアセ
トナト)チタン硬化触媒およびシリカ系充填剤の混合物
で、粘度35,000cp,タックフリータイム 1.5h,硬化後
の硬さ27の縮合反応形シリコーン組成物を塗布し、室温
にて硬化させて表面処理をする。この表面処理をした楕
円形金属パイプ1に、横断面寸法を長辺が60mm,短辺が
20mmの矩形状をなすアルミニウム高圧導体5を、面取り
後全表面に上記同様に縮合反応型シリコーン組成物を塗
布して室温にて硬化させて表面処理した後に挿入する。
楕円形金属パイプ1の両端には予めアルミニウム高圧導
体5を貫通させる孔を開けたシリコーンゴム栓6を用意
し、アルミニウム高圧導体5を楕円形金属パイプ1の中
央部に固定した。次いで、楕円形金属パイプ1に設けた
ホース接続口3の一方から減圧を行い、他方のホース接
続口3からビニル基含有ポリオルガノシロキサンとケイ
素原子に結合させる水素原子含有ポリオルガノシロキサ
ンと白金触媒からなる2包装形シリコーンゲル組成物
(混合後室温下で放置24時間後の針入度70)を注入し
た。楕円形金属パイプ1の両端はフランジ4を介してS
F6絶縁ガスを充満した密閉容器(図示しない)に気密
に嵌合し、楕円形金属パイプ1の両端からでたアルミニ
ウム高圧導体5の端部は密閉容器(図示しない)内のS
F6絶縁ガスで絶縁を施した。室温で約一日放置してシ
リコーンゲルを硬化させた後、電圧を印加して試験をし
たが所望の試験電圧の3倍を印加しても十分に耐えた。
【0011】(比較例1)上述した実施例において縮合
反応形シリコーン組成物を用いない以外は同様の方法で
比較品を作った。実施例同様室温で一日放置し、シリコ
ーンゲルを完全に硬化させた後電圧を印加した。電圧を
昇圧中試験電圧の 1.5倍で絶縁破壊を起こした。そこ
で、楕円形金属パイプ1を切断し、絶縁破壊箇所を観察
した。アルミニウム高圧導体5の面取り部近傍のシリコ
ーンゲルに微小な気泡が観測され、絶縁破壊路はこの気
泡を出発点として伸びていることが確認された。
【0012】(比較例2)比較例1におけるアルミニウ
ム高圧導体5の面取り部をさらに大きく取り、短辺(20
mm)を略半円とした比較品を作った。この比較品に対し
て比較例1と同様電圧を印加した。この場合も電圧を上
昇中試験電圧の 1.8倍で絶縁破壊を起こした。比較例1
に対し多少効果は認められてはいるが、破壊箇所を切断
して観察した。アルミニウム高圧導体5の表面の半円頂
部近傍のシリコーンゲルに微小な気泡が観察され、絶縁
破壊路はこの気泡を出発点として伸びていることが確認
された。
【0013】次に、本発明の応用例について説明する。
はんだ接続可能な銅線接続部をシリコーンゲル絶縁を施
し硬化させようとしても、はんだに含まれているフラッ
クスが硬化阻害を起こし、銅線とシリコーンゲルの界面
は十分な硬化が得られなかった。しかしながら、銅線接
続部の表面に末端に水酸基を含有するポリオルガノシロ
キサンベースポリマー,メチルトリメトキシシランおよ
びその加水分解物との混合体からなる架橋剤,ジイソプ
ロポキシビス(アセチルアセトナト)チタン硬化触媒お
よびシリカ系充填剤の混合物で、粘度35,000cp,タック
フリータイム 1.5h ,硬化後の硬さ27の縮合反応型シリ
コーン組成物を塗布し、はんだ部分を覆うことで硬化阻
害品を包むことになり、十分な硬化が得られた。
【0014】以上説明した実施例,比較例1および2,
応用例等の結果から、シリコーンゲルを硬化後に真空引
きすると気泡の発生が確認された。この気泡は、シリコ
ーンゲル硬化時に発生する微量の水素が導体に付着する
ためとも考えられるが必ずしも明確ではない。シリコー
ンゲルを高圧電気機器に使用するに当たっては、気泡を
完全に除去する必要がある。気泡が存在すると、ここに
電界が集中し、部分放電が発生し、絶縁破壊の起点とな
ることが考えられる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、導
体表面に水素の付着をなくすことができ、硬化後真空引
きをしても気泡が発生するようなことはなく、高圧電気
機器の絶縁に採用することが可能となる。さらに、導体
表面にシリコーンゲルの硬化阻害物質が付着しているよ
うなことがあっても、これとシリコーンゲルが直接接触
するようなことがないため、シリコーンゲルは十分な硬
化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例および比較例に用いる装置と導
体を装着した状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1…楕円形金属パイプ、2…筒体、3…ホース接続口、
4…フランジ、5…アルミニウム高圧導体、6…シリコ
ーンゴム栓。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 健一 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧が印加される高圧導体の表面を縮合
    反応型シリコーン組成物を硬化させたシリコーンゴムで
    覆い、その上からシリコーンゲル組成物を注入し、硬化
    させるようにしたことを特徴とする高圧導体の絶縁方
    法。
  2. 【請求項2】 縮合反応型シリコーン組成物の硬化触媒
    がチタンキレートおよび/またはアルミニウムキレート
    である請求項1に記載の高圧導体の絶縁方法。
JP34067191A 1991-12-24 1991-12-24 高圧導体の絶縁方法 Pending JPH05174630A (ja)

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Effective date: 20000314