JPH0517403Y2 - - Google Patents

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JPH0517403Y2
JPH0517403Y2 JP1986162958U JP16295886U JPH0517403Y2 JP H0517403 Y2 JPH0517403 Y2 JP H0517403Y2 JP 1986162958 U JP1986162958 U JP 1986162958U JP 16295886 U JP16295886 U JP 16295886U JP H0517403 Y2 JPH0517403 Y2 JP H0517403Y2
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scavenging
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、シリンダライナをシリンダブロツク
に鋳込むとき、このシリンダブロツクに鋳込まれ
たシリンダライナを後加工するときなどの組付け
誤差、あるいは加工誤差の許容範囲を掃気効率に
影響を与えることなく、ある程度緩めることので
きる2サイクルエンジンのシリンダに関する。
[従来の技術と考案が解決しようとする問題点] 従来から、この種の2サイクルエンジンのシリ
ンダには、第5図(断面平面図)に示すように、
アルミニユウム合金などの軽合金製シリンダブロ
ツク1に、鋳鉄製などのシリンダライナ2が鋳込
まれ、このシリンダライナ2の内壁2aに、ピス
トンが嵌合されるシリンダボア3が形成されてい
るものがあり、上記シリンダブロツク1に上記シ
リンダライナ2が鋳込まれたものは例えば特開昭
61−149549号公報に開示されている。
また、2サイクルエンジンでは、掃気効率のよ
い、反転掃気方式が多く採用されている。すなわ
ち、上記排気通路4に連通する排気ポート5を挟
んで対称な位置に、掃気通路6に連通する掃気ポ
ート7を形成し、且つ、この掃気ポート7を上記
排気通路5と反対の方向へ指向させる。
ピストンの下降動作に伴い、図示しないクラン
ク室に流入されている混合気が、上記両掃気通路
6を経て上記両掃気ポート7から上記シリンダボ
ア3の上記ピストンにて郭成された燃焼室へ各々
吐出されると、この両混合気が上記シリンダボア
3の上記排気ポート5に対向する側で衝突し、次
いで、反転しながら圧縮され燃焼する。次いで、
燃焼ガスが上記排気通路4の方向へ排出されると
ともに燃焼室内に新たな混合気が充填される。
このように、上記反転掃気方式では、上記排気
通路4の両側に形成された掃気通路6から各々吐
出される掃気流の衝突される位置が、製品ごとに
異なると掃気作用が一律に設定されずエンジン出
力特性にばらつきが生じる。
また、上記シリンダボア3の内壁2aは、ダイ
カスト成形の後に、図示しないピストンに対する
真円度を出すべく後加工する必要がある。しか
し、上記シリンダライナ2の中心が、上記シリン
ダブロツク1の中心に対しΔdだけずれて鋳込ま
れた場合、あるいは、後加工時に、上記シリンダ
ボア3の中心と、切削工具の回転中心とがΔdだ
けずれた場合、図に示すように上記両排気ポート
5の上記内壁2aに露呈された部分の長さがl1
l2と、上記掃気ポート7を挟んで非対称な形状に
形成されてしまい、掃気効率が変化し、設定どお
りの出力が得られ難くなつてしまう。
これに対処するには、ダイカスト成形時のシリ
ンダライナ2の組付け誤差、あるいは、後加工時
の加工誤差を厳しく規制する必要があり、製造工
数が嵩み、生産効率が低下してしまう。
[考案の目的] 本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、
製造誤差、後加工誤差の許容範囲をある程度緩め
ることができるばかりでなく、エンジン出力特性
のばらつきが防止され、且つ、生産効率および製
品の品質向上を実現することのできる2サイクル
エンジンのシリンダを提供することを目的として
いる。
[問題点を解決するための手段] 本考案による2サイクルエンジンのシリンダ
は、シリンダブロツクにシリンダライナを鋳込
み、このシリンダライナの内壁部を後加工してシ
リンダボアを形成する2サイクルエンジンのシリ
ンダにおいて、上記シリンダライナの上記内壁部
の排気ポートを挟んで対称な位置に、掃気通路に
連通し且つ上記排気ポートと反対の方向へ指向す
る一対の掃気ポートを開口し、この掃気ポートの
端面に、その延長線が上記内壁部の中心と上記両
掃気ポートの延長線の交点とを結ぶ線に直交する
平坦部を形成したものである。
[作用] このような構成によれば、シリンダブロツクに
シリンダライナを鋳込み成形後、このシリンダラ
イナの内壁部を後加工したとき、シリンダボアの
中心が上記内壁部の中心か僅かにずれても、両掃
気ポートは常に対称な形状に形成される。
[考案の実施例] 以下、図面を参照して本考案の実施例を説明す
る。
第1図〜第4図は本考案の一実施例に係り、第
1図は鋳込み前のシリンダライナの断面平面図、
第2図は第4図の−断面図、第3図は第2図
のA部拡大図、第4図はシリンダの縦断面図であ
る。
これらの図において、符号11はアルミニユウ
ム合金などの軽合金を材料にダイカスト成形など
の手段により鋳造されたシリンダブロツクであ
り、このシリンダブロツク11の図の上下方向
に、吸気通路12と、排気通路13が各々形成さ
れている。
また、上記シリンダブロツク11にシリンダラ
イナ14が鋳込み成形されている。このシリンダ
ライナ14は鋳鉄などを材料に成型されたもので
あり、その内壁14aにてシリンダボア15が形
成されている。
また、上記シリンダライナ14には、上記吸気
通路12と排気通路13に連通する吸気ポート1
6、排気ポート17が穿設されているとともに、
この両ポート16,17を挟んだ線対称な位置
に、図示しないクランク室に各々連通する一対の
掃気通路18が形成されている。さらに、この掃
気通路17の上記内壁14aに露呈する部分に掃
気ポート19が開口されている。
第1図は鋳込み前の上記シリンダライナ14の
成形素材である。このシリンダライナ14の内壁
部14bが後加工代分だけ、肉厚に形成されてい
る。また、上記両掃気通路18に連通する上記掃
気ポート19が反転掃気効果を得るべく、上記排
気ポート17の反対方向へ指向されて開口されて
いる。この両掃気ポート19は、上記吸気ポート
16と上記排気ポート17との中心を結ぶ線Y−
Yに対し線対称に形成されているので、上記両掃
気ポート19の側面19a,19bの延長線は、
上記線Y−Yの軸上の点a,bで交差される。
さらに、上記両掃気ポート19の上記側面19
aの上記内壁部14bに露呈される端部に、上記
線Y−Yに直交し、且つ、上記内壁部14bの中
心Oを通る線X−Xと平行な平坦部20が形成さ
れている。この平坦部20は、上記線X−Xから
長さl1、上記内壁部14bから幅T1の寸法で形成
されている。なお、この平坦部20は、掃気流に
影響をほとんど及ぼさないような寸法、例えば、
上記幅T1は1mm程度である。
次に、上記構成による実施例の作用について説
明する。
シリンダブロツク1をダイカスト成形する際、
型開きされている可動型あるいは固定型の一方
に、予め鋳造されたシリンダライナ14をセツト
する。次いで、上記固定型と可動型を型締めし、
この型締めして形成されたキヤビテイにアルミニ
ユウム合金などの軽合金からなる溶湯を流し込
む。すると、上記シリンダライナ14が鋳込まれ
たシリンダブロツク11がダイカスト成形され
る。
次いで、所定にダイカスト成形された上記シリ
ンダブロツク11を型開きされた金型から取出
し、上記シリンダライナ14の内壁部14bを後
加工して内壁14aを形成し、図示しないピスト
ンが嵌合されるシリンダボア15を完成させる。
ところで、上記シリンダライナ14を上記金型
にセツトする際の組付け誤差や型ずれに伴う鋳造
誤差、あるいは、上記内壁部14bを後加工する
際の加工誤差により、上記内壁14aの中心O1
が、上記内壁部14bの中心OからΔdだけずれ
ることがある。
上記内壁14aの中心O1が上記内壁部14b
の中心OからΔdだけずれると、上記内壁14a
が上記内壁部14bに対し一方へ偏倚し、その
分、上記内壁部14bに露呈されている両掃気ポ
ート19の一方が他方に比べ多く削られるが、上
記両掃気ポート19の端面に形成された平坦部2
0の幅T1のみが変動するだけで、この平坦部2
0の線X−Xからの長さl1は変動せず、よつて、
上記両掃気ポート19は対称な形状が維持され
る。
よつて、上記掃気ポート19から吐出される掃
気流の反転掃気効率が、上記鋳造誤差、あるい
は、加工誤差などの影響を受けることなく一律に
設定され、エンジンの出力特性が製品ごとにばら
つくことはない。
なお、本考案による2サイクルエンジンのシリ
ンダは上記実施例に限るものではなく、例えば、
これまでの説明で掃気流により大きな影響を及ぼ
すとみられる側面19aについて述べたが、上記
掃気ポート19の他方の側面19bにも平坦部2
0が形成されていてもよいことはもちろんであ
る。
[考案の効果] 以上説明したように本考案によれば、シリンダ
ブロツクに鋳込まれたシリンダライナの内壁部の
排気ポートを挟んで対称な位置に、掃気通路に連
通し且つ上記排気ポートと反対の方向へ指向する
一対の掃気ポートを開口し、この掃気ポートの端
面に、その延長線が上記内壁部の中心と上記両掃
気ポートの延長線の交点とを結ぶ線に直交する平
坦部を形成したので、鋳込み時の組付け誤差、あ
るいは上記内壁部を後加工する際の加工誤差など
でシリンダボアの中心が上記内壁部の中心から一
方へ偏倚した場合でも、上記両掃気ポートは対称
な形状を維持するため、掃気流の掃気効率に影響
が及ぼされず、エンジンの出力特性を一律に設定
することができ、製品の品質、および、信頼性が
向上する。
また、加工誤差などが掃気流に影響を及ぼさな
いので、その分、この加工誤差の許容範囲を緩め
ることができ、製造、組立て工数の削減、および
生産性の向上を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本考案の一実施例に係り、第
1図は鋳込み前のシリンダライナの断面平面図、
第2図は第4図の−断面図、第3図は第2図
のA部拡大図、第4図はシリンダの縦断面図、第
5図は従来の2サイクルエンジンのシリンダの断
面平面図である。 13……排気通路、14……シリンダライナ、
14a……内壁、14b……内壁部、15……シ
リンダボア、17……排気ポート、19……掃気
ポート、20……平坦部、O……(内壁部a)中
心。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 シリンダブロツクにシリンダライナを鋳込み、
    このシリンダライナの内壁部を後加工してシリン
    ダボアを形成する2サイクルエンジンのシリンダ
    において、 上記シリンダライナの上記内壁部の排気ポート
    を挟んで対称な位置に、掃気通路に連通し且つ上
    記排気ポートと反対の方向へ指向する一対の掃気
    ポートを開口し、 この掃気ポートの端面に、その延長線が上記内
    壁部の中心と上記両掃気ポートの延長線の交点と
    を結ぶ線に直交する平坦部を形成したことを特徴
    とする2サイクルエンジンのシリンダ。
JP1986162958U 1986-10-23 1986-10-23 Expired - Lifetime JPH0517403Y2 (ja)

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JP1986162958U JPH0517403Y2 (ja) 1986-10-23 1986-10-23

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JPS6367645U JPS6367645U (ja) 1988-05-07
JPH0517403Y2 true JPH0517403Y2 (ja) 1993-05-11

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5725137B2 (ja) * 1976-07-14 1982-05-27

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6029654Y2 (ja) * 1980-07-18 1985-09-06 川崎重工業株式会社 2サイクルエンジン用シリンダ

Patent Citations (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5725137B2 (ja) * 1976-07-14 1982-05-27

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JPS6367645U (ja) 1988-05-07

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