JPH0517307A - 薬剤蒸散体及びそれを用いた加熱蒸散装置 - Google Patents

薬剤蒸散体及びそれを用いた加熱蒸散装置

Info

Publication number
JPH0517307A
JPH0517307A JP19369691A JP19369691A JPH0517307A JP H0517307 A JPH0517307 A JP H0517307A JP 19369691 A JP19369691 A JP 19369691A JP 19369691 A JP19369691 A JP 19369691A JP H0517307 A JPH0517307 A JP H0517307A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drug
container
containing body
vaporizer
heating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP19369691A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3475296B2 (ja
Inventor
Hiroaki Inoue
裕章 井上
Yukinobu Yamamoto
志延 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fumakilla Ltd
Original Assignee
Fumakilla Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fumakilla Ltd filed Critical Fumakilla Ltd
Priority to JP19369691A priority Critical patent/JP3475296B2/ja
Publication of JPH0517307A publication Critical patent/JPH0517307A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3475296B2 publication Critical patent/JP3475296B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Catching Or Destruction (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 薬剤を含有する薬剤含有体を均一に加熱し、
薬剤の熱分解や薬剤含有体の目詰り等を抑制し、有効揮
散率に優れ、長期間に亘って安定して薬剤を蒸散できる
安全な薬剤蒸散体及びそれを用いた加熱蒸散装置を提供
する。 【構成】 薬剤蒸散体1は、開口部6を有する耐熱性容
器3と、該容器の内部に保持される薬剤含有体2とから
なる。薬剤蒸散体1を加熱装置10の発熱体11上に載
置し、薬剤含有体下部の容器底板9及び/又は薬剤含有
体と発熱体との間に介在するスペースSを介して上記薬
剤含有体を間接的に加熱して薬剤を蒸散させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種薬剤を加熱蒸散す
るための薬剤蒸散体及びそれを用いた加熱蒸散装置に関
する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、加
熱蒸散製剤として、固体、液体又はペースト状の薬剤を
発熱体を用いて加熱蒸散させる方法が知られており、そ
の代表的な例は電気蚊取器である。電気蚊取器は、薬剤
を含有する殺虫マットを電気的に加熱される発熱板上に
載置し、薬剤を蒸散させて殺虫等の目的に用いられるも
のであり、上記殺虫マットとしては、従来よりパルプや
石綿等を主とする繊維板等の基材に薬剤を保持させたも
のが用いられている。
【0003】電気蚊取器に代表されるこの種加熱蒸散装
置においては、長時間にわたって加熱使用されるため、
薬剤成分の分解と蒸散速度をいかに調節して薬剤を長時
間安定して蒸散させるかということが問題になる。薬剤
成分の蒸散を調節するための徐放化剤としては従来種々
の化合物が知られており、例えばピペロニルブトキサイ
ド、ピレスロイド系殺虫剤、パラフィン類、オリーブ
油、ピーナッツ油等の油脂類及びそれらの水添加油類、
あるいはジエチルトルアミド等の忌避剤やある種の界面
活性剤類を添加して徐放化させることが考えられてい
る。一方、有効成分の分解を抑制する方法としては一般
に酸化防止剤の配合が知られており、特開昭53−12
1927号公報には種々の有効な酸化防止剤が開示され
ている。しかしながら、このような方策をとっても、加
熱使用後の有効成分の残存率は高く、有効成分の充分な
有効利用の点でなお課題が残っている。
【0004】すなわち、従来の加熱蒸散装置において
は、薬剤を含有するマットを直に発熱板上に載置して加
熱するため、マット全体が必要以上に常時高温状態に置
かれ、発熱板に接触している面だけでなくマットの上面
からも有効成分が蒸散する。そのため、加熱初期の薬剤
揮散量が多く、その後は揮散量が著しく減少し、長時間
にわたって安定した蒸散が得られず、それに伴って効力
の低下が見られ、また薬剤残存率も高くなる。
【0005】また、発熱板の温度分布を詳細に観察する
と、一般に発熱板の表面温度は均一でなく、中央部と周
辺部とで表面温度差が見られ、例えば発熱板中央部の表
面温度が170℃である場合にその周辺部の表面温度は
130℃程度となっている。そのため、マット中央部の
局部加熱を生じ、有効成分の熱分解が発生したり、薬剤
蒸散効率の低下や効力低下等が見られる一因となってい
る。さらに、従来の発熱板は、上記のように表面温度が
均一でないため、表面温度の高い中央部分と接触するマ
ットの対応部分からの薬剤蒸散が多くなり、その部分の
薬剤濃度が極めて希薄となる。そのため、薬剤の殆んど
がマットの下面中央部分に移動してきて蒸散することに
なり、この場合、薬剤はマットの縦及び横方向への移動
が必要となり、移動距離も長くなり、薬剤蒸散のための
スムーズな薬剤供給ひいては安定した薬剤蒸散が困難と
なる一因となっている。また、薬剤の蒸散がその部分に
おいて集中して行われるため、薬剤の熱分解等が起こり
易く、目詰り現象が生じてそれ以降の薬剤のスムーズな
蒸散を阻害するようになるという問題がある。
【0006】従って、本発明の目的は、薬剤の加熱蒸散
における前記のような問題を解消し、長時間にわたって
薬剤を安定にかつ有効に蒸散できる手段を提供すること
にある。さらに本発明の目的は、薬剤の加熱蒸散に際し
て、薬剤が塗布含浸された薬剤含有体の発熱体側を均一
に加熱し、薬剤の熱分解や薬剤含有体の目詰り等の劣化
を抑制し、有効揮散率に優れ、長時間にわたって安定し
て薬剤を蒸散できる手段を提供することにある。さらに
本発明の他の目的は、取扱い時に薬剤に直接手が触れる
こともなく、小児に対しても安全な薬剤蒸散体及びそれ
を用いた加熱蒸散装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、前記目
的を達成するために、開口部を有する耐熱性容器と、該
容器の内部に保持される薬剤含有体とからなり、発熱体
上に載置して用いられる薬剤蒸散体が提供される。さら
に本発明によれば、発熱体を有する加熱装置と、開口部
を有する耐熱性容器の内部に薬剤含有体を保持してなる
薬剤蒸散体とからなり、該薬剤蒸散体を上記発熱体上に
載置し、薬剤蒸散体下部の容器底板及び/又は薬剤含有
体と発熱体との間に存在するスペース(薬剤含有体と容
器底板との間の空間及び/又は容器底板と発熱体との間
の空間を設けた場合のこれらの空間等)を介して上記薬
剤含有体を間接的に加熱するように構成したことを特徴
とする加熱蒸散装置が提供される。
【0008】
【発明の作用及び効果】本発明によれば、従来の殺虫マ
ットのように薬剤を含有する基材を発熱体上で直接接触
した状態で加熱する構成とは異なり、開口部を有する耐
熱性(ここでいう耐熱性とは、当然に発熱体の表面温度
に耐える程度をいう)容器の内部に薬剤含有体を保持し
てなる薬剤蒸散体を用い、これを発熱体上に載置し、薬
剤含有体下部の容器底板及び/又は薬剤含有体と発熱体
との間に存在するスペースを介して上記薬剤含有体を間
接的に加熱するように構成したものである。従って、薬
剤含有体と発熱体との間が一定の距離に保たれ、また薬
剤含有体下部の容器底板及び/又は上記スペースがいわ
ゆる均熱部を形成し、薬剤含有体の下面温度を発熱体表
面の最高温度よりかなり低めのほぼ均一な温度に設定で
き、かつ薬剤含有体の下面を均一に加熱することができ
る。その結果、微視的に見た場合、薬剤含有体の上側部
分は下側部分よりも低い温度に保持されるため、主とし
て薬剤含有体の下面から薬剤が均等に蒸散し、容器の開
口部を経て外部に揮散される。薬剤蒸散に伴い、薬剤は
薬剤含有体の上部から下部に向って、即ち薬剤の高濃度
域から低濃度域へ移行し、このときの薬剤移行の距離は
最も短くかつ重力に従った方向の移行であるため、非常
にスムーズに薬剤が移行でき、薬剤の蒸散に過不足のな
い薬剤供給が行われ、安定した薬剤蒸散を行うことがで
きる。
【0009】また、薬剤含有体と発熱体との間には前記
したいわゆる均熱部が形成され、加熱装置への装着後加
熱使用時における薬剤含有体下面の急激な温度上昇や局
部加熱が防止されるため、薬剤の熱分解を抑えることが
できる。また使用期間中においても、薬剤含有体の上側
部分に含有される薬剤はその下面加熱温度よりも低い温
度に保持されているため、薬剤の熱分解は少なく、薬剤
含有体の蒸散面の目詰り等の劣化を抑制でき、高い有効
揮散率で安定した薬剤蒸散が得られる。さらに、本願発
明のように薬剤蒸散体を容器内部に薬剤含有体を保持し
た構造とすることにより、その取扱いは容器を持って行
われ、薬剤(薬剤含有体)に直接手を触れる必要がない
ため安全であり、特に皮膚の弱い小児に対しても安全で
かつ誤食も防止でき、さらに衝撃等にも強く薬剤保護の
面でも有利である。
【0010】
【発明の態様】本発明で用いる薬剤含有体は、各種無機
物質及び/又は有機物質からなる空隙を有せしめた多孔
質体に各種薬剤を保有せしめたものである。薬剤含有体
の基材としての無機物質及び/又は有機物質としては、
種々のものを用いることができ、例えばクレー、タル
ク、カオリン、ケイソウ土、石膏、パーライト、ベント
ナイト、酸性白土、火山岩、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸カルシウム、リ
ン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、乳酸
カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウ
ム、コロイダルシリカ、乳糖、白糖、デンプン、CM
C、MC、ヒドロキシプロピルスターチ、水酸化アルミ
ナマグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、
グラスファイバー、岩綿、セピオライト、粘土、コーク
ス、黒鉛、木粉、セルロース、パルプ、リンター、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイ
ト、ポリアミド等の高分子樹脂等を例示できるが、当然
のことながらこれらに限定されるものではない。これら
は、繊維状物質としてマット状に成形したり、無機粉末
及び/又は有機粉末の1種以上をバインダーと共に押出
成形し、乾燥したものや、無機粉末及び/又は有機粉末
の1種以上をそのまま圧縮成形するか又はバインダーを
添加して圧縮成形したもの、及び以上の物を焼成する等
の手法により成形することができる。
【0011】バインダーとしては、CMC、MCやヒド
ロキシエチルセルロース等の各種セルロース誘導体、ゼ
ラチン、アラビアゴム、ポリビニルアルコール(PV
A)、デンプン及びその誘導体、プルラン、カゼイン及
びその誘導体、アルギン酸及びその誘導体、カードラ
ン、寒天、カラギーナン、ジュランガム、サクシノグル
カン、ファーセレラン、カラヤガム、アカシヤガム、タ
マリンドガム、アクリルアミド系重合物、トラガントゴ
ム、デキストラン、アルブミン、大豆タンパク質、ポリ
ビニルエーテル、ポリエチレンイミン、ニゲラン、ルテ
ィン酸、リンマンナン、レバン、ペクチン、ポリビニル
ピロリドン、コラーゲン、ポリビニルメタクリレート、
コンドロイチン硫酸ナトリウム、等の各種増粘剤や水溶
性高分子、ポリサルフォン(PS)、ポリフェニルサル
フォン、ポリフェニレンサルファイト(PPS)、ポリ
ビニルブチラール(PVB)、アクリル系樹脂、ポリア
ミド(PA)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン
(PE)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、フ
ェノール樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、タール、
ピッチ、ウレタン、ワックス、ワックスエマルジョン、
コロイダルシリカ、メタケイ酸アルミン酸マグネシウ
ム、水ガラス、リン酸アルミニウム、リン酸ナトリウ
ム、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム
等のリン酸塩等が例示できるが、特にこれらに限定され
るものではない。
【0012】なお、薬剤含有体には、その特性を損なわ
ない範囲で、必要に応じて溶剤、顔料、色素、防腐剤、
他の固着剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐水性耐油性
向上剤、香料、難燃剤、強度向上剤等の他の添加剤を配
合してもよい。添加できる酸化防止剤としては、例えば
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、3
−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、メルカプト
ベンズイミダゾール、ジラウリル−チオ−ジ−プロピオ
ネート、2−t−ブチル−4−メトキシフェノール、3
−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−
t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート、α−トコフェロール、アスコルビン
酸、エリソルビン酸、2,2′−メチレン−ビス(6−
t−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2′−メチ
レン−ビス−(6−t−ブチル−4−エチルフェノー
ル)、4,4′−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブ
チルフェノール)、4,4′−ブチリデン−ビス(6−
t−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4′−チオ
−ビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−
t−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス[メチレン
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシン
ナメート)]メタン、オクタデシル−3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート、フェニル
−β−ナフチルアミン、N,N−ジフェニル−p−フェ
ニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,3−ジ
ヒドロキノリンポリマー、6−エトキシ−2,2,4−
トリメチル−1,3−ジヒドロキノリン、3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネー
ト−ジエチルエステル、ビス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウ
ム:ポリエチレンワックス、オクチル化ジフェニルアミ
ン、トリス[2−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′
−ヒドロキシヒドロ−シンナモイルオキシル)エチル]
イソシアヌレート、トリス−(4−t−ブチル−2,6
−ジメチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレー
ト、3,9−ビス[1,1−ジ−メチル−2−{β−
(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−フェ
ニル)プロピオニルオキシ}エチル]−2,4,8,1
0−テトラオキザスピロ[5,5]ウンデカン、ジトリ
デシル−3,3′−チオジプロピオネート、ジミリスチ
ル−3,3′−チオジプロピオネート、ジステアリル−
3,3′−チオジプロピオネート、トリエチレングリコ
ール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキ
サンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N′
−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、2,2−チオ−ジ
エチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N′−ビス
[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニル]ヒドラジン、トリス−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシア
ヌレート及び2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6
−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリ
ノ)−1,3,5−トリアジンなどの化合物が挙げられ
る。これらの化合物は、単独でも、また2種以上を組み
合わせて混合使用することもできる。これら酸化防止剤
の添加により、加熱使用時における熱劣化防止、酸化防
止、薬剤の分解、重合防止、長期に亘る経時安定性の向
上などの効果が得られる。
【0013】また、過酸化物分解剤と一般に呼ばれる酸
化防止剤、例えば、ジラウリルチオジプロピオネート
(DLTP)やジステアリルチオジプロピオネート(D
STP)等を、前記酸化防止剤と組み合わせて、混合使
用することもできる。さらに、安定剤として紫外線吸収
剤を用いることにより、保管時、使用時の耐光性を一段
と向上させることができる。
【0014】本発明の薬剤含有体には種々の蒸散性薬剤
を含有させることができ、殺虫剤としては、従来より用
いられている各種蒸散性殺虫剤を用いることができ、ピ
レスロイド系殺虫剤、カーバメイト系殺虫剤、有機リン
系殺虫剤等を挙げることができる。一般に安全性が高い
ことからピレスロイド系殺虫剤が好適に用いられ、例え
ばアレスリン、dl,d−T80−アレスリン、d,d
−T80−アレスリン、d,d−T80−プラレトリ
ン、フタルスリン、d−T80−レスメトリン、d−T
80−フラメトリン、ペルメトリン、フェノトリン、フ
ェンバレレート、シペルメトリン、シフェノトリン、エ
ムペントリン、テラレスリン、エトフェンプロックス、
ヘンフルスリン、ベンフルスリン等従来公知の各種ピレ
スロイド系殺虫剤を用いることができる。その他、薬剤
として加熱蒸散性の殺菌剤、殺ダニ剤、防バイ剤、防錆
剤、芳香剤、忌避剤等の使用ができる。
【0015】上記薬剤含有体を保持する容器の材質とし
ては、使用される薬剤に応じ、耐熱性・耐薬剤性を有す
る事が望まれる。例えば、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリサルフォン、ポリアセター
ル、メラミン樹脂、ポリ四フッ化エチレン、フェノール
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタ
ン樹脂、メタアクリル酸樹脂、ポリアリレート、ポリケ
トン、ポリアミドイミド、ポリアリルサルフォン、ポリ
フェニレンサルファイト、ポリフェニルサルフォン、ポ
リエーテルニトリル等が挙げられる。容器の形状は、略
直方体に限定されず、略円柱状、略楕円状、略多角柱、
及びそれらの錘台状等任意である。また薬剤含有体の形
状も、これら容器形状に対応して任意の形状に成形でき
る。容器は、通常の成形方法により形成され、射出成
形、加圧成形、圧縮成形等が挙げられる。さらに容器壁
部及び/又は薬剤含有体を多孔状に成形することもでき
る。このような容器内部に薬剤含有体を保持してなる薬
剤蒸散体を載置した発熱体の発熱方法としては、抵抗ヒ
ーター(ニクロム線等)・半導体(PTC)を用いたヒ
ーターに通電する方法、酸化反応(鉄・マグネシウム等
の金属の酸化等)、加水反応(生石炭と水の反応等)、
アルコール・ガス・灯油・ワックス等の燃焼熱、また白
金触媒を使用したアルコール・ガス等の燃焼熱を利用す
る方法、及びその他の熱源を直接あるいは間接的に利用
する方法が用いられる。
【0016】
【実 施 例】以下、実施例及び試験例を示して本発明
についてより具体的に説明する。図1は本発明に係る薬
剤蒸散体の一具体例を示し、この薬剤蒸散体1は、薬剤
を含有する薬剤含有体2とこれを内包する容器3とから
なる。容器3は上部容器4と下部容器5の2部材からな
り、これら上部及び下部容器の周囲側壁は、これら各容
器を嵌合固定して組み立てたときに開口部6を形成する
ように切り欠かれている。組み立てたときに容器3の上
板を構成する上部容器4の上板部8及び底板を構成する
下部容器5の底板部9の外表面には、複数(本例の場合
それぞれ4個)の凸部7が突設されており、図2に示す
ように加熱装置10の発熱体11上に載置されたとき
に、下部容器5の底板部9と発熱体11との間にスペー
スSが形成されるようになっている。従って、図2に示
す状態で加熱使用した場合、下部容器5の底板部9及び
これと発熱体11との間のスペースSが均熱部を形成
し、容器3内に保持されている薬剤含有体2が均一に加
熱される。
【0017】尚、図1に示す容器の場合、上部容器4及
び下部容器5のそれぞれの外表面に凸部7が形成されて
いるため、いずれの側を下側にして発熱体11上に載置
しても、容器3と発熱体11との間にはスペースSが形
成される。しかしながら、上記凸部7は上部容器4又は
下部容器5の一方の外表面のみに設けることもできる。
そしてこの場合、凸部7が形成された面を下側にして発
熱体11上に載置した場合、上記と同様に容器と発熱体
との間にスペースSが形成され、薬剤含有体2の下面を
より低い加熱温度に設定でき、一方、凸部が形成されて
いない面を下側にして発熱体11上に載置すると、容器
3の下面と発熱体11とが接触し、薬剤含有体2の下面
を上記の場合よりも高い加熱温度に設定でき、加熱使用
開始時により多量の薬剤蒸散が必要とされる場合などに
有利となる。また、図3に示すように、上部容器12及
び下部容器13のいずれの外表面にも凸部を形成しない
ようにすることもできる。
【0018】前記図1乃至3に示した容器の場合、容器
内面と薬剤含有体との間には外観上明らかな間隙は形成
されていない。従って、薬剤含有体2に含有される薬剤
は、主としてその被加熱面である下面から蒸散し、薬剤
含有体下側部を移行して開口部6を経て外部に揮散され
る。これに対して、図4に示す実施例の場合、上部容器
14及び下部容器15の内表面に薬剤含有体担持用の複
数のリブ16が突設され、上記内表面と薬剤含有体2と
の間に間隙Xが形成されるようにして、加熱により蒸散
した薬剤が開口部6に向ってよりスムーズに流れるよう
に構成されている。また、上記間隙Xも薬剤含有体加熱
の際に下部容器15の底板部と共に均熱部を形成する。
尚、上記間隙Xは上部容器14又は下部容器15の一方
の内表面側にのみ形成することもできる。図5は図1に
示す容器の変形例を示し、上部容器17及び下部容器1
8の外表面に形成される凸部19の数及び設置場所が違
うほか、上部容器17と下部容器18との嵌合位置が四
隅でなく他の位置(側辺部等)である点で異なる。
【0019】図6に示す実施例は、図4に示す実施例の
変形例を示し、上部容器20及び下部容器21のそれぞ
れの内表面にリブ16が形成されていることは同様であ
るが、上部容器20及び下部容器21の中央部にそれぞ
れ通気孔22,23が形成され、また上部容器20及び
下部容器21のそれぞれの外表面に凸部24が突設され
ている点で異なる。この場合にも、上記通気孔22,2
3、凸部24、及びリブ16はそれぞれ上部容器20又
は下部容器21の一方にのみ形成することができる。上
記通気孔22,23を設けることにより、薬剤含有体2
からの薬剤の蒸散がよりスムーズに行えると共に、下部
容器21の通気孔23は薬剤含有体2と下部容器21の
底板部との間隙X、下部容器21の底板部及びそれと発
熱体との間のスペースと共に二重の均熱部を形成してい
る。尚、上記通気孔は上部容器及び/又は下部容器に1
個設ける場合に限られず、複数個設けることもできる。
【0020】図7は他の実施例を示し、上部容器25及
び下部容器26のそれぞれの内表面に複数のリブ27が
突設されているほか、上部容器25及び下部容器26の
それぞれの上板部及び底板部に複数の通気孔28が穿設
されている。また、薬剤含有体29の中央部に連通孔3
0が形成され、一方、上部容器25の内表面中央部に上
記連通孔30に挿通される円筒状の係合リブ31が突設
されていると共に、下部容器26の内表面中央部には上
記円筒状係合リブ31に嵌挿される係止突子32が突設
され、該係止突子32の先端にはきのこ状の膨出部33
が形成され、抜け止め構造とされている。尚、薬剤含有
体29の連通孔30、係合リブ31及び係止突子32の
数及び設置箇所は任意でよい。
【0021】図8は前記各実施例とは外観態様が全く別
の実施例を示し、本例の場合、容器34は枠体からな
り、該枠体の周囲所定箇所に、上下に突出し、その先端
部が内側に折曲したフック部36を有する係止片35が
複数個設けられ、上記係止片35のフック部36によっ
て薬剤含有体2が枠体容器34内に保持されるようにな
っている。
【0022】一方、図9は前記図7に示す実施例の変形
例であり、上部容器37及び下部容器38の外表面に凸
部39が形成されている点、及びそれらの内表面にリブ
が設けられていない点で異なるほか、上部容器37と下
部容器38の嵌合構造も若干異なる。すなわち、本例の
場合、上部容器37の内表面に、薬剤含有体43の中央
連通孔44と対応する位置に、嵌合孔41を有する係合
リブ40を突設すると共に、下部容器38の内表面に、
上記係合リブ40と対応する位置に、上記係合リブ40
の嵌合孔41に嵌合する係止突子42を突設し、該係止
突子42を上記嵌合孔41に嵌合することにより上部容
器37と下部容器38が組み立てられる。
【0023】図10は他の実施例を示し、上部容器45
及び下部容器46の略中央部に開口部47を形成し、一
方、薬剤含有体48の略中央部にも連通孔49を形成
し、これら開口部47及び連通孔49は略同心の位置関
係を有している。本例の場合、これら開口部47及び連
通孔49から形成される中央孔は、薬剤の揮散に用いら
れる。尚、前記した図1乃至図6及び図10に示す各実
施例の場合、上下部容器の固定には従来公知の技術を利
用でき、例えばフック嵌合、ネジ固定、溶着、接着等の
各種方法が使用できる。
【0024】以下、各種試験例を示して本発明の効果に
ついて具体的に説明する。 試験例1 発熱体の発熱板中央温度を120℃、140℃、160
℃、及び180℃にそれぞれ設定した各種発熱板(24
×36mm)上に、ポリフェニレンサルファイト(以下P
PSと略称する)製の図3の下部容器13(22×34
×0.3mm)を設置し、発熱板表面温度と下部容器13
のPPS板の薬剤含有体側の表面温度を熱電対型表面温
度計にて測定した。尚、温度測定部は対角線の交点と
し、室温25℃の条件で測定した。また、別に下部容器
の底面に0.5mmの高さの凸部を突設し、発熱板との間
にスペースを設け、図2と同様の状態として温度測定を
行った。その結果を表1に示す。
【表1】
【0025】表1に示す結果から明らかなように、発熱
体の発熱板表面温度において、120℃から180℃の
間に60℃の差がある場合でも、下部容器を載置すると
その薬剤含有体側表面温度は47℃の差となり、さら
に、下部容器底面に凸部を突設して発熱板との間にスペ
ースを設けると、27℃の差となる。この様に、下部容
器底板自体や発熱板との間のスペースによって均熱部を
設けることにより、発熱体の温度の違いによる下部容器
上面(薬剤含有体下面)の温度のバラツキを減少させる
ことができ、薬剤加熱を安定化させることができる。
【0026】試験例2 市販の加熱蒸散蚊取器具の正特性サーミスターを用いた
発熱体の発熱板上に、ポリサルフォン製の図5の下部容
器(24×36mm、厚みt=0.5mm、1mm、及び2m
m、下部容器底面の凸部なし)を設置し、発熱板表面温
度と下部容器上面の薬剤含有体側表面温度を熱電対型表
面温度計にて表面の温度分布を調べた。その結果を表2
に示す。尚、温度測定部は24×36mmの対角線を6等
分する5点(図11を参照)とし、室温25℃の条件で
測定した。また、別に下部容器の底面に0.3mm、0.
5mm、1.0mm、及び1.5mmの高さの凸部を突設し、
発熱板との間に上記各間隔のスペースを設けた場合につ
いても同様に温度分布を調べた。その結果を表2に併せ
て示す。尚、下部容器の厚み2.0mmのものについての
みの温度分布を図12に示す。
【表2】
【0027】表2及び図12に示す結果から明らかなよ
うに、前記市販の正特性サーミスター(以下PTCと略
称する)を用いた場合、発熱板表面温度はPTCの位置
する部分(図11の測定部3)が最も高く、端にいくほ
ど温度が低くなり、発熱板表面の最高温度と最低温度の
温度差は40℃以上であった。しかし、ポリサルフォン
製の下部容器(図5)を発熱板の上に設置した場合、薬
剤含有体側表面温度は、発熱板表面温度より全体的に低
くなり、最高温度と最低温度の温度差もかなり緩和さ
れ、容器の厚みがあるほど温度範囲が小さくなる。しか
し、容器の厚みだけで均一な温度分布を得るためには極
端に厚い容器となり、サイズ、コストの問題が生じる。
しかし発熱板と容器の間にスペース(空間)を設けるこ
とにより、容器サイズを大きくすることなく均一な温度
分布を得ることができる。この場合、空間距離は0.5
mm以上が好ましく、更に好ましくは1.0mm以上であ
る。上記手段は、薬剤含有体を一定温度で均一に加熱で
き、薬剤を蒸散させる上で非常に有効であると考えられ
る。また、容器の厚さと空間距離の組みあわせにより、
均一に保持される温度を任意に設定出来るため、同一の
発熱板を用いても熱特性の異なる薬剤を最適の条件で加
熱することが可能である。
【0028】試験例3 下記処方の実施例1及び2の固形製剤を図2の形状のポ
リサルフォン製容器に組み込み、発熱板温度165℃の
器具に装着して薬剤含有体下面温度を120℃とし、加
熱蒸散を行い、3時間毎に揮散した殺虫有効成分を吸引
してシリカゲルに補集し、これを12時間目まで繰り返
し、各々についてアセトンを用いて抽出した試料溶液を
ガスクロマトグラフィーによって定量分析を行った。次
に、12時間加熱蒸散後の薬剤含有体をアセトンを用い
て抽出し、同様に有効成分の定量分析を行った。また比
較例として、有効成分含有量が各々同じである市販品マ
ットA及びBについても同様に加熱蒸散させ、有効成分
の定量を行った。また、仕込み量に対する薬剤回収量の
関係より、薬剤分解率を下記算出式より求めた。各々の
結果を下記表3に示す。
【0029】 実施例1 比較例1 リン酸カルシウム 200mg 市販品(A) プラレトリン 10mg (プラレトリン 10mg) マット下面温度 120℃ マット下面温度 165℃ 実施例2 比較例2 無水リン酸水素カルシウム 500mg 市販品(B) d−アレスリン 36mg (d−アレスリン 36mg) マット下面温度 120℃ マット下面温度 165℃
【表3】
【0030】表3に示す結果から明らかなように、市販
品(A)、(B)の殺虫マットを市販の加熱蒸散用蚊取
器具にて揮散させた場合、初期に多量の薬剤が揮散し、
後半は揮散量が顕著に減少するため効力不足が生じる。
また薬剤分解も著しく、約3割が分解している。それに
比べ、市販の加熱蒸散用蚊取器具に薬剤含有体を保持す
るポリサルフィン製容器を設置した場合、薬剤含有体の
下面温度が120℃となり、実施例1および2の処方で
は、加熱の初期から後期まで揮散量変化も少なく、安定
した薬剤蒸散が得られている。また、薬剤分解率も非常
に低く、有効な薬剤揮散が得られる。
【0031】試験例4 図4に示す形状のポリアミド製容器を用い、内部に下記
処方の固形製剤の薬剤含有体を組み込み、発熱板温度1
50℃の器具に装着し、薬剤含有体下面温度を約110
℃とし、加熱蒸散を行い、先の試験例3と同様の方法で
12時間毎に揮散した有効成分を定量分析した。結果を
表4に示す。
【0032】 実施例3 実施例6 リン酸カルシウム 3000mg タルク 1000mg d−アレスリン 40mg プラレトリン 10mg 酸化防止剤A 1mg 酸化防止剤B 0.2mg 実施例4 実施例7 リン酸カルシウム 3000mg タルク 1000mg d−アレスリン 160mg プラレトリン 40mg 酸化防止剤A 4mg 酸化防止剤B 0.8mg 実施例5 実施例8 リン酸カルシウム 3000mg タルク 1000mg d−アレスリン 280mg プラレトリン 70mg 酸化防止剤A 7mg 酸化防止剤B 1.4mg 酸化防止剤A:トリス−(3.5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート(商
品名IRGANOX 3114) 酸化防止剤B:1.6−ヘキサンジオール−ビス〔3−
(3.5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプ
ロピオネート〕(商品名IRGANOX 259)
【表4】 表4に示す結果から明らかなように、いずれの実施例に
おいても、長期間にわたり、安定した有効成分の揮散が
得られると共に、有効揮散率も高いものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薬剤蒸散体の一実施例を示す斜視図で
ある。
【図2】図1の薬剤蒸散体を加熱装置の発熱体上に載置
した状態を加熱装置の内部構造を省略して示す概略断面
図である。
【図3】本発明の薬剤蒸散体の他の実施例を示す断面図
である。
【図4】本発明の薬剤蒸散体のさらに他の実施例を示す
断面図である。
【図5】本発明の薬剤蒸散体のさらに他の実施例を示す
断面図である。
【図6】本発明の薬剤蒸散体のさらに他の実施例を示す
断面図である。
【図7】本発明の薬剤蒸散体のさらに他の実施例を示す
断面図である。
【図8】本発明の薬剤蒸散体のさらに他の実施例を示す
断面図である。
【図9】本発明の薬剤蒸散体のさらに他の実施例を示す
断面図である。
【図10】本発明の薬剤蒸散体のさらに他の実施例を示
す断面図である。
【図11】試験例2における温度測定部を説明するため
の概略図である。
【図12】試験例2において得られた温度分布を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1 薬剤蒸散体、2,29,43,48 薬剤含有体、
3 容器、4,14,17,20,25,37,45
上部容器、5,13,15,18,21,26,38,
46 下部容器、6,47 開口部、7,19,24,
39 凸部、8上板部、9 底板部、10 加熱装置、
11 発熱体、16,27 リブ、22,23 通気
孔、30,44,49 連通孔、31,40 係合リ
ブ、32,42 係止突子、34 枠体容器、35 係
止片、36 フック部。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱体上に載置して用いられる薬剤蒸散
    体において、開口部を有する耐熱性容器と、該容器の内
    部に保持される薬剤含有体とからなることを特徴とする
    薬剤蒸散体。
  2. 【請求項2】 容器の周囲側壁に開口部が形成されてい
    る請求項1に記載の薬剤蒸散体。
  3. 【請求項3】 容器の上板及び底板の少なくとも一方に
    通気孔が形成されている請求項1又は2に記載の薬剤蒸
    散体。
  4. 【請求項4】 容器の上板及び底板の少なくとも一方の
    外表面に複数の凸部が突設されている請求項1乃至3の
    いずれか一項に記載の薬剤蒸散体。
  5. 【請求項5】 容器の上板及び底板の少なくとも一方の
    内表面に薬剤含有体担持用の複数のリブが突設され、該
    リブ突設部内表面と薬剤含有体との間に間隙が形成され
    ている請求項1乃至4のいずれか一項に記載の薬剤蒸散
    体。
  6. 【請求項6】 容器が上部容器と下部容器の2部材から
    なり、これらが嵌合により組み立てられる請求項1乃至
    5のいずれか一項に記載の薬剤蒸散体。
  7. 【請求項7】 薬剤含有体に少なくとも1つの連通孔が
    形成されている請求項3乃至6のいずれか一項に記載の
    薬剤蒸散体。
  8. 【請求項8】 容器の上部容器又は下部容器の一方の内
    表面に、上記薬剤含有体の連通孔と対応する位置に、嵌
    合孔を有する少なくとも1つの係合リブを突設すると共
    に、他方の上部容器又は下部容器の内表面に、上記係合
    リブと対応する位置に、上記係合リブの嵌合孔に嵌合す
    る係止突子を突設し、該係止突子を上記嵌合孔に嵌合す
    ることにより上部容器と下部容器が組み立てられる請求
    項7に記載の薬剤蒸散体。
  9. 【請求項9】 薬剤含有体の中央部に連通孔が形成さ
    れ、上部容器を構成する上板又は下部容器を構成する底
    板の一方の内表面中央部に上記連通孔に挿通される円筒
    状の係合リブを突設すると共に、他方の上板又は底板の
    内表面中央部に上記円筒状係合リブに嵌挿される係止突
    子を突設し、該係止突子の先端に膨出部が形成されてい
    る請求項8に記載の薬剤蒸散体。
  10. 【請求項10】 容器が枠体からなり、該枠体の周囲所
    定箇所に、上下に突出しその先端部が内側に折曲したフ
    ック部を有する係止片が複数個設けられ、上記係止片に
    よって薬剤含有体が枠体内に保持されている請求項1に
    記載の薬剤蒸散体。
  11. 【請求項11】 発熱体を有する加熱装置と、開口部を
    有する耐熱性容器の内部に薬剤含有体を保持してなる薬
    剤蒸散体とからなり、該薬剤蒸散体を上記発熱体上に載
    置し、薬剤蒸散体下部の容器底板及び/又は薬剤含有体
    と発熱体との間に存在するスペースを介して上記薬剤含
    有体を間接的に加熱するように構成したことを特徴とす
    る加熱蒸散装置。
  12. 【請求項12】 上記薬剤蒸散体が請求項2乃至10の
    いずれか一項に記載のものである請求項11に記載の加
    熱蒸散装置。
JP19369691A 1991-07-09 1991-07-09 長時間蒸散用薬剤蒸散体 Expired - Lifetime JP3475296B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19369691A JP3475296B2 (ja) 1991-07-09 1991-07-09 長時間蒸散用薬剤蒸散体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19369691A JP3475296B2 (ja) 1991-07-09 1991-07-09 長時間蒸散用薬剤蒸散体

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002034818A Division JP3475332B2 (ja) 2002-02-13 2002-02-13 長時間蒸散用薬剤蒸散体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0517307A true JPH0517307A (ja) 1993-01-26
JP3475296B2 JP3475296B2 (ja) 2003-12-08

Family

ID=16312264

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19369691A Expired - Lifetime JP3475296B2 (ja) 1991-07-09 1991-07-09 長時間蒸散用薬剤蒸散体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3475296B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0769820A (ja) * 1993-07-05 1995-03-14 Sumitomo Chem Co Ltd 加熱蒸散体および加熱蒸散方法
WO2002060254A1 (fr) * 2001-01-29 2002-08-08 Fumakilla Limited Pastille à charge chimique à chauffage dans la masse, étui de conservation de pastille à charge chimique, réchauffeur-évaporateur de charge chimique, et témoin de chauffe et de d'évaporation de charge chimique
JP2002220304A (ja) * 2001-01-29 2002-08-09 Fumakilla Ltd 全体加熱式の薬剤含有体及び薬剤含有体用容器、薬剤加熱蒸散器具
JP2008253175A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Sumitomo Chemical Co Ltd 蒸散方法
JP2013132231A (ja) * 2011-12-26 2013-07-08 Nippon Paper Papylia Co Ltd 揮発性薬剤用の支持体

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0769820A (ja) * 1993-07-05 1995-03-14 Sumitomo Chem Co Ltd 加熱蒸散体および加熱蒸散方法
WO2002060254A1 (fr) * 2001-01-29 2002-08-08 Fumakilla Limited Pastille à charge chimique à chauffage dans la masse, étui de conservation de pastille à charge chimique, réchauffeur-évaporateur de charge chimique, et témoin de chauffe et de d'évaporation de charge chimique
JP2002220304A (ja) * 2001-01-29 2002-08-09 Fumakilla Ltd 全体加熱式の薬剤含有体及び薬剤含有体用容器、薬剤加熱蒸散器具
AU2001284452B2 (en) * 2001-01-29 2007-03-29 Fumakilla Limited Whole-heated, chemical containing body, chemical containing body retaining receptacle, chemical heating, volatilizing apparatus and indicator for a heat volatilizing chemical
US7449154B2 (en) 2001-01-29 2008-11-11 Fumakilla Limited Chemical-containing formed material of type of heating of whole the material, container for holding chemical-containing formed material, device for heating and transpiring chemical and indicator for chemical to be heated and vaporized
JP2008253175A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Sumitomo Chemical Co Ltd 蒸散方法
JP2013132231A (ja) * 2011-12-26 2013-07-08 Nippon Paper Papylia Co Ltd 揮発性薬剤用の支持体

Also Published As

Publication number Publication date
JP3475296B2 (ja) 2003-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6551560B1 (en) Two-stage dispensing mat
US6154607A (en) Device for dispensing volatile materials
GB2194442A (en) Heat fumigation apparatus
AU2001285319A1 (en) Two-stage dispensing mat
JP3422825B2 (ja) 薬剤の加熱蒸散方法
AU2017213296A1 (en) Pest control product and pest control method
JPH0517307A (ja) 薬剤蒸散体及びそれを用いた加熱蒸散装置
JP3475332B2 (ja) 長時間蒸散用薬剤蒸散体
JP3362279B2 (ja) 薬剤の長時間加熱蒸散方法
JP3308291B2 (ja) 加熱蒸散用薬剤含有体及びそれを用いた薬剤の加熱蒸散方法
JP4884449B2 (ja) 薬剤揮散装置
AU2020313634A1 (en) Insecticidal efficacy enhancer, insect pest control method, and water-based insecticidal composition to be vaporized and diffused by being heated
JPH06284845A (ja) 加熱蒸散装置における薬液蒸散体
JP5775700B2 (ja) 直接加熱式の燻煙装置
JP3274730B2 (ja) 長期間加熱蒸散用薬剤含有体及びそれを用いた薬剤の加熱蒸散方法
JP3209601B2 (ja) 長期間加熱蒸散用薬剤含有体及びそれを用いた薬剤の加熱蒸散方法
JP3275080B2 (ja) 吸上式加熱蒸散装置用加熱蒸散体
AU2017390991B2 (en) Insect Pest Control Product and Insect Pest Control Method
JP2791918B2 (ja) 加熱蒸散用吸液芯
KR900007933B1 (ko) 약제 가열훈증기
KR20180107140A (ko) 수성 해충 방제액
JPH0424938Y2 (ja)
JPH07289139A (ja) 加熱蒸散装置および加熱蒸散殺虫方法
JPH11127754A (ja) 害虫駆除方法
JP3820515B2 (ja) 長時間用殺虫マット

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080926

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090926

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100926

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110926

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110926