JPH051728A - 流体継手 - Google Patents
流体継手Info
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- JPH051728A JPH051728A JP15025091A JP15025091A JPH051728A JP H051728 A JPH051728 A JP H051728A JP 15025091 A JP15025091 A JP 15025091A JP 15025091 A JP15025091 A JP 15025091A JP H051728 A JPH051728 A JP H051728A
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- fluid coupling
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- fluid
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 伝達トルクを無段階に調整できる流体継手を
得る。 【構成】 胴部14(継手ハウジング)に連通されたシ
リンダ25と、このシリンダ25に装填されたピストン
27とからなる液量調整装置を備えた。ピストン位置を
変えることで、胴部14内の粘性流体量が増減し、粘性
剪断抵抗が変わる。したがって、使用状態に合わせて伝
達トルク,流体継手出力軸の回転数を連続的に変えるこ
とができる。また、駆動ディスク18どうしの間と、被
駆動ディスク21どうしの間に、スペーサ19,23を
それぞれ介装して各ディスクの間隔を設定した。ディス
クの間隔を変えることで初期粘性剪断抵抗が変わる。
得る。 【構成】 胴部14(継手ハウジング)に連通されたシ
リンダ25と、このシリンダ25に装填されたピストン
27とからなる液量調整装置を備えた。ピストン位置を
変えることで、胴部14内の粘性流体量が増減し、粘性
剪断抵抗が変わる。したがって、使用状態に合わせて伝
達トルク,流体継手出力軸の回転数を連続的に変えるこ
とができる。また、駆動ディスク18どうしの間と、被
駆動ディスク21どうしの間に、スペーサ19,23を
それぞれ介装して各ディスクの間隔を設定した。ディス
クの間隔を変えることで初期粘性剪断抵抗が変わる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駆動側ディスクの回転
を従動側ディスクに粘性流体を介して伝えるように構成
された流体継手に関するものである。
を従動側ディスクに粘性流体を介して伝えるように構成
された流体継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の流体継手としては、図5
〜図7に示したものがある。図5は例えば実開昭63−
196830号公報に開示された従来の流体継手の断面
図、図6は同じく左側面図、図7は従来の流体継手にお
けるコイルスプリングとばね筒の装着部を拡大して示す
断面図である。これらの図において、1は入力軸で、こ
の入力軸1には円板状の駆動ディスク2が複数枚スプラ
イン嵌合されている。3は出力軸4に結合される出力軸
連結部材で、この部材はボス部を有する側板5と、この
側板5の外周部にボルト止めされた胴部6および側板7
とから構成されている。すなわち、この出力軸連結部材
3は前記入力軸1および駆動ディスク2を囲むように構
成されている。そして、前記胴部6の内周部には円板状
の被駆動ディスク8が複数枚スプライン嵌合されてい
る。この被駆動ディスク8と前記駆動ディスク2とは交
互に重なるようにして配設されている。さらに、出力軸
連結部材3内(側板5,7と胴部6とで囲まれた部分)
には、粘性流体が封入されている。
〜図7に示したものがある。図5は例えば実開昭63−
196830号公報に開示された従来の流体継手の断面
図、図6は同じく左側面図、図7は従来の流体継手にお
けるコイルスプリングとばね筒の装着部を拡大して示す
断面図である。これらの図において、1は入力軸で、こ
の入力軸1には円板状の駆動ディスク2が複数枚スプラ
イン嵌合されている。3は出力軸4に結合される出力軸
連結部材で、この部材はボス部を有する側板5と、この
側板5の外周部にボルト止めされた胴部6および側板7
とから構成されている。すなわち、この出力軸連結部材
3は前記入力軸1および駆動ディスク2を囲むように構
成されている。そして、前記胴部6の内周部には円板状
の被駆動ディスク8が複数枚スプライン嵌合されてい
る。この被駆動ディスク8と前記駆動ディスク2とは交
互に重なるようにして配設されている。さらに、出力軸
連結部材3内(側板5,7と胴部6とで囲まれた部分)
には、粘性流体が封入されている。
【0003】9はスチールボールで、このスチールボー
ル9は、出力軸連結部材3の側板5の内周側に設けられ
た傾斜面5aに沿って転動自在に設けられており、出力
軸連結部材3が所定回転数以上の回転数をもって回転す
ることによって、出力軸連結部材3の外周側に移動して
被駆動ディスク8を軸線方向へ押圧するように構成され
ている。
ル9は、出力軸連結部材3の側板5の内周側に設けられ
た傾斜面5aに沿って転動自在に設けられており、出力
軸連結部材3が所定回転数以上の回転数をもって回転す
ることによって、出力軸連結部材3の外周側に移動して
被駆動ディスク8を軸線方向へ押圧するように構成され
ている。
【0004】10は前記被駆動ディスク8どうしの間隔
を決めるためのコイルばねで、このコイルばね10は形
状記憶合金からなり、被駆動ディスク8どうしの間に弾
装されている。なお、10aは前記コイルばね10を支
持する筒体である。
を決めるためのコイルばねで、このコイルばね10は形
状記憶合金からなり、被駆動ディスク8どうしの間に弾
装されている。なお、10aは前記コイルばね10を支
持する筒体である。
【0005】次に、従来の流体継手の動作について説明
する。入力軸1が回転すると駆動ディスク2も同一回転
する。そして、駆動ディスク2と被駆動ディスク8との
間は粘性流体で満たされているから、粘性剪断抵抗を生
じ、駆動ディスク2の回転力により被駆動ディスク8も
回転する。この結果、側板出力軸連結部材3も被駆動デ
ィスク8と同一回転して出力軸4が回転する。そして、
出力軸連結部材3の回転数が上昇すると、回転上昇と共
にスチールボール9が遠心力によって傾斜面5a上を転
動し、被駆動ディスク8を押圧するようになる。また、
粘性流体の温度上昇と共に形状記憶合金からなるコイル
ばねが縮むと、被駆動ディスク8はスチールボール9に
押されて移動し、駆動ディスク2と被駆動ディスク8と
の間隔が狭まる。このため、温度上昇と共に粘性流体の
粘度が低下することによって伝達トルクが低下するのを
防止することができる。
する。入力軸1が回転すると駆動ディスク2も同一回転
する。そして、駆動ディスク2と被駆動ディスク8との
間は粘性流体で満たされているから、粘性剪断抵抗を生
じ、駆動ディスク2の回転力により被駆動ディスク8も
回転する。この結果、側板出力軸連結部材3も被駆動デ
ィスク8と同一回転して出力軸4が回転する。そして、
出力軸連結部材3の回転数が上昇すると、回転上昇と共
にスチールボール9が遠心力によって傾斜面5a上を転
動し、被駆動ディスク8を押圧するようになる。また、
粘性流体の温度上昇と共に形状記憶合金からなるコイル
ばねが縮むと、被駆動ディスク8はスチールボール9に
押されて移動し、駆動ディスク2と被駆動ディスク8と
の間隔が狭まる。このため、温度上昇と共に粘性流体の
粘度が低下することによって伝達トルクが低下するのを
防止することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、このように
構成された従来の流体継手では、初期伝達トルクを調整
するためには粘性流体の粘度を変えなければならず、粘
性流体を入れ替えなければならない。すなわち、トルク
調整は容易には行えなかった。また、調整幅も粘性流体
の粘度差のみで決定されるため、無段階調整はできな
い。
構成された従来の流体継手では、初期伝達トルクを調整
するためには粘性流体の粘度を変えなければならず、粘
性流体を入れ替えなければならない。すなわち、トルク
調整は容易には行えなかった。また、調整幅も粘性流体
の粘度差のみで決定されるため、無段階調整はできな
い。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る流体継
手は、継手ハウジングに連通された粘性流体貯留用シリ
ンダと、このシリンダに装填されたピストンとによって
継手ハウジング内の粘性流体量を変える液量調整装置を
備えたものである。第2の発明に係る流体継手は、第1
の発明の流体継手において、駆動側ディスクどうしの間
と、従動側ディスクどうしの間に、リング状のスペーサ
をそれぞれ介装して各ディスクの間隔を設定したもので
ある。
手は、継手ハウジングに連通された粘性流体貯留用シリ
ンダと、このシリンダに装填されたピストンとによって
継手ハウジング内の粘性流体量を変える液量調整装置を
備えたものである。第2の発明に係る流体継手は、第1
の発明の流体継手において、駆動側ディスクどうしの間
と、従動側ディスクどうしの間に、リング状のスペーサ
をそれぞれ介装して各ディスクの間隔を設定したもので
ある。
【0008】
【作用】第1の発明によれば、液量調整装置のピストン
位置を変えることで、継手ハウジング内の粘性流体量が
増減し、粘性剪断抵抗が変わる。第2の発明によれば、
スペーサの厚みを変えることで各ディスクどうしの間隔
が変わって初期粘性剪断抵抗が変わる。
位置を変えることで、継手ハウジング内の粘性流体量が
増減し、粘性剪断抵抗が変わる。第2の発明によれば、
スペーサの厚みを変えることで各ディスクどうしの間隔
が変わって初期粘性剪断抵抗が変わる。
【0009】
【実施例】以下、本発明に係る流体継手を図1〜図4に
よって詳細に説明する。図1は本発明に係る流体継手を
示す断面図で、同図は図3におけるI-I線断面図であ
る。図2は図1におけるII−II線断面図、図3は図1に
おけるIII−III線断面図、図4は図3の右側面図であ
る。これらの図において、11はブレーキモートル、1
2はこのブレーキモートル1に本発明に係る流体継手1
3を介して連結された歯車式減速機である。これらの部
材からなる装置は、例えばクレーンの走行装置に採用さ
れる。前記流体継手13は、継手ハウジング本体として
の胴部14をブレーキモートル11のハウジング11a
と、減速機12のハウジング12aとに固定することで
両装置の間に介装されている。なお、前記胴部14の一
端開口部はブレーキモートル11のハウジング11aに
インロー,ボルト等で固定されている。また、11bは
前記ブレーキモートル11の出力軸で、この出力軸11
bはベアリング11cを介してハウジング11aに支持
されている。また、11dは、出力軸貫通部を封止する
オイルシールである。
よって詳細に説明する。図1は本発明に係る流体継手を
示す断面図で、同図は図3におけるI-I線断面図であ
る。図2は図1におけるII−II線断面図、図3は図1に
おけるIII−III線断面図、図4は図3の右側面図であ
る。これらの図において、11はブレーキモートル、1
2はこのブレーキモートル1に本発明に係る流体継手1
3を介して連結された歯車式減速機である。これらの部
材からなる装置は、例えばクレーンの走行装置に採用さ
れる。前記流体継手13は、継手ハウジング本体として
の胴部14をブレーキモートル11のハウジング11a
と、減速機12のハウジング12aとに固定することで
両装置の間に介装されている。なお、前記胴部14の一
端開口部はブレーキモートル11のハウジング11aに
インロー,ボルト等で固定されている。また、11bは
前記ブレーキモートル11の出力軸で、この出力軸11
bはベアリング11cを介してハウジング11aに支持
されている。また、11dは、出力軸貫通部を封止する
オイルシールである。
【0010】15は前記流体継手13の出力軸としての
歯車軸で、この歯車軸15は前記胴部14内にベアリン
グ16を介して回転自在に支持されている。また、この
歯車軸15の一端には減速機12の入力用ピニオンが形
成され、他端には出力軸連結部17がスプライン嵌合し
ている。なお、15aは胴部貫通部に介装されたオイル
シール、16aはベアリング抜け止め用の止め輪、17
aは出力軸連結部17を歯車軸15に固定するための止
めねじである。17bはスプラインを示す。
歯車軸で、この歯車軸15は前記胴部14内にベアリン
グ16を介して回転自在に支持されている。また、この
歯車軸15の一端には減速機12の入力用ピニオンが形
成され、他端には出力軸連結部17がスプライン嵌合し
ている。なお、15aは胴部貫通部に介装されたオイル
シール、16aはベアリング抜け止め用の止め輪、17
aは出力軸連結部17を歯車軸15に固定するための止
めねじである。17bはスプラインを示す。
【0011】18は前記ブレーキモートル11の出力軸
11bにキー18aによって回り止めされた駆動ディス
クである。この駆動ディスク18は、本実施例では3
枚,リング状のスペーサ19を介して等間隔おいて並べ
られており、止め輪20によって前記出力軸11bに固
定されている。なお、各スペーサ19の厚み寸法(軸方
向寸法)は同一とされている。
11bにキー18aによって回り止めされた駆動ディス
クである。この駆動ディスク18は、本実施例では3
枚,リング状のスペーサ19を介して等間隔おいて並べ
られており、止め輪20によって前記出力軸11bに固
定されている。なお、各スペーサ19の厚み寸法(軸方
向寸法)は同一とされている。
【0012】21は前記駆動ディスク18どうしの間に
挿入された被駆動ディスクで、この被駆動ディスク21
は、出力軸連結部17に溶着された有底円筒状の胴部2
2にリング状のスペーサ23を介して取付けられてい
る。前記胴部22は、出力軸連結部17の中空部内に嵌
入するボス部22aを有する側板22bと、この側板2
2bの外周部に連結ねじ22cによって固定された筒部
22dとからなり、筒部22dの内周側に前記被駆動デ
ィスク21,スペーサ23が装着されている。なお、2
3aはスペーサ23を筒部22dに固定するための止め
ねじである。また、前記各スペーサ23の厚み寸法(軸
方向寸法)は同一とされており、前記駆動ディスク18
用のスペーサ19と同寸法に設定されている。さらに、
前記胴部22の筒部22dは、図2に示すように直線部
22eが形成されており、筒部22d内に係合する被駆
動ディスク21,スペーサ23を回り止めしている。
挿入された被駆動ディスクで、この被駆動ディスク21
は、出力軸連結部17に溶着された有底円筒状の胴部2
2にリング状のスペーサ23を介して取付けられてい
る。前記胴部22は、出力軸連結部17の中空部内に嵌
入するボス部22aを有する側板22bと、この側板2
2bの外周部に連結ねじ22cによって固定された筒部
22dとからなり、筒部22dの内周側に前記被駆動デ
ィスク21,スペーサ23が装着されている。なお、2
3aはスペーサ23を筒部22dに固定するための止め
ねじである。また、前記各スペーサ23の厚み寸法(軸
方向寸法)は同一とされており、前記駆動ディスク18
用のスペーサ19と同寸法に設定されている。さらに、
前記胴部22の筒部22dは、図2に示すように直線部
22eが形成されており、筒部22d内に係合する被駆
動ディスク21,スペーサ23を回り止めしている。
【0013】24は前記胴部14、ハウジング11a、
オイルシール15a,11d、歯車軸15およびブレー
キモートル11の出力軸11bで密閉された空間で、こ
の空間には粘性流体(図示せず)が注入される。
オイルシール15a,11d、歯車軸15およびブレー
キモートル11の出力軸11bで密閉された空間で、こ
の空間には粘性流体(図示せず)が注入される。
【0014】25は前記胴部14に設けられたシリンダ
で、このシリンダ25は連通孔26を介して前記空間2
4に連通されており、ピストン27が装填されている。
また、このシリンダ25内には粘性流体が充填されてい
る。
で、このシリンダ25は連通孔26を介して前記空間2
4に連通されており、ピストン27が装填されている。
また、このシリンダ25内には粘性流体が充填されてい
る。
【0015】前記ピストン27はシリンダ25内に往復
動自在に嵌挿され、シリンダ25内に弾装された圧縮コ
イルばね28によって後退側へ付勢されている。29は
前記ピストン27を移動させるための調整ねじで、外周
ねじ部29aが胴部14のねじ穴14aに螺合してい
る。なお、27aはピストン27の外周凹溝に弾性固定
された弾性シール、29bはピストン27を押す凸部、
29cは調整ねじ29の端部に設けられた多角形穴であ
る。
動自在に嵌挿され、シリンダ25内に弾装された圧縮コ
イルばね28によって後退側へ付勢されている。29は
前記ピストン27を移動させるための調整ねじで、外周
ねじ部29aが胴部14のねじ穴14aに螺合してい
る。なお、27aはピストン27の外周凹溝に弾性固定
された弾性シール、29bはピストン27を押す凸部、
29cは調整ねじ29の端部に設けられた多角形穴であ
る。
【0016】本実施例では前記シリンダ25とピストン
27等によって液量調整装置が構成される。すなわち、
調整ねじ29を締め込んでピストン27をシリンダ25
内に押し込むと、シリンダ25内の粘性流体が連通孔2
6を介して空間24内に供給される。また、調整ねじ2
9を緩めてピストン27を反対側へ移動させると、空間
24内の粘性流体量が減少する。
27等によって液量調整装置が構成される。すなわち、
調整ねじ29を締め込んでピストン27をシリンダ25
内に押し込むと、シリンダ25内の粘性流体が連通孔2
6を介して空間24内に供給される。また、調整ねじ2
9を緩めてピストン27を反対側へ移動させると、空間
24内の粘性流体量が減少する。
【0017】次に、上述したように構成された流体継手
の動作について説明する。先ず、ピストン27の先端部
が図3中Aの位置にあるとき、図2において液面がL1
の位置になるまで空間24内に粘性流体を充填する。こ
の状態でブレーキモートル11に通電すると、出力軸1
1bと駆動ディスク18がN(rpm)で一体となって定
速回転する。この時、駆動ディスク18と被駆動ディス
ク21の相対面にて粘性剪断抵抗F2を生じ、伝達トル
クT2を発生する。その力により被駆動ディスク21が
負荷に応じ回転し始め、Nrpmよりも遅いn2 rpmで定速
回転する。この結果、歯車軸15n2 rpmで回転し、減
速比iの減速機12で減速された回転数n2/i rpmで
減速機出力軸12b回転する。
の動作について説明する。先ず、ピストン27の先端部
が図3中Aの位置にあるとき、図2において液面がL1
の位置になるまで空間24内に粘性流体を充填する。こ
の状態でブレーキモートル11に通電すると、出力軸1
1bと駆動ディスク18がN(rpm)で一体となって定
速回転する。この時、駆動ディスク18と被駆動ディス
ク21の相対面にて粘性剪断抵抗F2を生じ、伝達トル
クT2を発生する。その力により被駆動ディスク21が
負荷に応じ回転し始め、Nrpmよりも遅いn2 rpmで定速
回転する。この結果、歯車軸15n2 rpmで回転し、減
速比iの減速機12で減速された回転数n2/i rpmで
減速機出力軸12b回転する。
【0018】次に、調整ねじ29をねじ込み、ピストン
27の先端を図3においてBの位置まで進めると、シリ
ンダ25内に充填されていた粘性流体が連通孔26を通
って空間24に流れ込み、空間24での粘性流体の液面
が図2中L2 で示す位置まで上昇する。すなわち、シリ
ンダ先端位置がAからBに進と、液面がL1 からL2へ
上昇し、駆動ディスク18が粘性流体と接する面積が増
加する。この増加部分を図2中斜線で示す。
27の先端を図3においてBの位置まで進めると、シリ
ンダ25内に充填されていた粘性流体が連通孔26を通
って空間24に流れ込み、空間24での粘性流体の液面
が図2中L2 で示す位置まで上昇する。すなわち、シリ
ンダ先端位置がAからBに進と、液面がL1 からL2へ
上昇し、駆動ディスク18が粘性流体と接する面積が増
加する。この増加部分を図2中斜線で示す。
【0019】この状態でブレーキモートル11の出力軸
11bがN rpmで定速回転すると、液面がL1 の位置に
あるときよりも大きな粘性剪断抵抗F1を生じ、伝達ト
ルクT1を発生する。その力により、被駆動ディスク2
1は負荷に応じ液面がL1 の時よりも速く、N rpmより
も遅い回転数n2 rpm で定速回転する。この結果、減速
機出力軸12bはn1/i rpmで回転する。
11bがN rpmで定速回転すると、液面がL1 の位置に
あるときよりも大きな粘性剪断抵抗F1を生じ、伝達ト
ルクT1を発生する。その力により、被駆動ディスク2
1は負荷に応じ液面がL1 の時よりも速く、N rpmより
も遅い回転数n2 rpm で定速回転する。この結果、減速
機出力軸12bはn1/i rpmで回転する。
【0020】調整ねじ29を緩めるようにして回すと、
ピストン27は圧縮コイルばね28の反力により後退す
る。このようにして液面をL1〜L2範囲で連続的に調整
でき、この際、歯車軸15の回転数はn2〜n1の範囲で
変化する。すなわち、負荷が一定の場合、回転数はNrp
m>n1rpm>n2rpm,伝達トルクT1>T2となる。
ピストン27は圧縮コイルばね28の反力により後退す
る。このようにして液面をL1〜L2範囲で連続的に調整
でき、この際、歯車軸15の回転数はn2〜n1の範囲で
変化する。すなわち、負荷が一定の場合、回転数はNrp
m>n1rpm>n2rpm,伝達トルクT1>T2となる。
【0021】したがって、液量調整装置のピストン位置
を変えることで、継手ハウジングの空間24内の粘性流
体量が増減し、粘性剪断抵抗が変わる。このため、粘性
流体を入れ替えることなく伝達トルクを調整することが
できるようになる。
を変えることで、継手ハウジングの空間24内の粘性流
体量が増減し、粘性剪断抵抗が変わる。このため、粘性
流体を入れ替えることなく伝達トルクを調整することが
できるようになる。
【0022】また、スペーサ19,23の厚みGを変え
ると、駆動ディスク18と被駆動ディスク21の相対面
の隙間が変化する。この結果、初期粘性剪断抵抗が変わ
り、初期伝達トルクTを変えることができる。
ると、駆動ディスク18と被駆動ディスク21の相対面
の隙間が変化する。この結果、初期粘性剪断抵抗が変わ
り、初期伝達トルクTを変えることができる。
【0023】さらに、本実施例で示したように流体継手
の駆動ディスク18をブレーキモートル11の出力軸1
1bに直接取付け、この流体継手を、ブレーキモートル
11と減速機12との間にハウジングを共用するように
して介装したため、流体継手付きの減速電動機をコンパ
クトに、しかも部品点数を削減して安価に得ることがで
きる。
の駆動ディスク18をブレーキモートル11の出力軸1
1bに直接取付け、この流体継手を、ブレーキモートル
11と減速機12との間にハウジングを共用するように
して介装したため、流体継手付きの減速電動機をコンパ
クトに、しかも部品点数を削減して安価に得ることがで
きる。
【0024】加えて、駆動ディスク18,被駆動ディス
ク21をスペーサ19,23で位置決めするようにした
ので、単純作業で両ディスクを位置決めできるから、組
立性が向上する。
ク21をスペーサ19,23で位置決めするようにした
ので、単純作業で両ディスクを位置決めできるから、組
立性が向上する。
【0025】なお、本実施例ではブレーキモートル11
の出力軸11bと駆動ディスク18との係合にキー18
aを使用した例を示したが、スプライン等の他方式の結
合手段を採用することもできる。また、本実施例ではオ
イルシール15aを使用して減速機12と流体継手13
内の空間24とを隔絶しているが、オイルシール15a
を廃し、減速機潤滑油と、空間24に封入する粘性流体
とを共用するようにしてもよい。
の出力軸11bと駆動ディスク18との係合にキー18
aを使用した例を示したが、スプライン等の他方式の結
合手段を採用することもできる。また、本実施例ではオ
イルシール15aを使用して減速機12と流体継手13
内の空間24とを隔絶しているが、オイルシール15a
を廃し、減速機潤滑油と、空間24に封入する粘性流体
とを共用するようにしてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明に係る流
体継手は、継手ハウジングに連通された粘性流体貯留用
シリンダと、このシリンダに装填されたピストンとによ
って継手ハウジング内の粘性流体量を変える液量調整装
置を備えたため、液量調整装置のピストン位置を変える
ことで、継手ハウジング内の粘性流体量が増減し、粘性
剪断抵抗が変わる。したがって、使用状態に合わせて伝
達トルク,流体継手出力軸の回転数を連続的に変えるこ
とができる。また、第2の発明に係る流体継手は、第1
の発明の流体継手において、駆動側ディスクどうしの間
と、従動側ディスクどうしの間に、リング状のスペーサ
をそれぞれ介装して各ディスクの間隔を設定したため、
スペーサの厚みを変えることで各ディスクどうしの間隔
が変わって初期粘性剪断抵抗が変わる。このため、初期
伝達トルクを任意の値に変えることができる。
体継手は、継手ハウジングに連通された粘性流体貯留用
シリンダと、このシリンダに装填されたピストンとによ
って継手ハウジング内の粘性流体量を変える液量調整装
置を備えたため、液量調整装置のピストン位置を変える
ことで、継手ハウジング内の粘性流体量が増減し、粘性
剪断抵抗が変わる。したがって、使用状態に合わせて伝
達トルク,流体継手出力軸の回転数を連続的に変えるこ
とができる。また、第2の発明に係る流体継手は、第1
の発明の流体継手において、駆動側ディスクどうしの間
と、従動側ディスクどうしの間に、リング状のスペーサ
をそれぞれ介装して各ディスクの間隔を設定したため、
スペーサの厚みを変えることで各ディスクどうしの間隔
が変わって初期粘性剪断抵抗が変わる。このため、初期
伝達トルクを任意の値に変えることができる。
【図1】本発明に係る流体継手を示す断面図である。
【図2】図1におけるII−II線断面図である。
【図3】図1におけるIII−III線断面図である。
【図4】図3の右側面図である。
【図5】従来の流体継手の断面図である。
【図6】従来の流体継手の左側面図である。
【図7】従来の流体継手におけるコイルスプリングとば
ね筒の装着部を拡大して示す断面図である。
ね筒の装着部を拡大して示す断面図である。
11b 出力軸
14 胴部
15 歯車軸
18 駆動ディスク
19 スペーサ
21 被駆動ディスク
23 スペーサ
24 空間
25 シリンダ
26 連通孔
27 ピストン
Claims (2)
- 【請求項1】 入力軸と共に回転する駆動側ディスク
と、出力軸と共に回転する従動側ディスクとが継手ハウ
ジング内に複数枚ずつ交互に並べられ、この継手ハウジ
ング内に注入された粘性流体を介して駆動側ディスクの
回転を従動側ディスクに伝える流体継手において、前記
継手ハウジングに連通された粘性流体貯留用シリンダ
と、このシリンダに装填されたピストンとによって継手
ハウジング内の粘性流体量を変える液量調整装置を備え
たことを特徴とする流体継手。 - 【請求項2】 請求項1記載の流体継手において、駆動
側ディスクどうしの間と、従動側ディスクどうしの間
に、リング状のスペーサをそれぞれ介装して各ディスク
の間隔を設定したことを特徴とする流体継手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15025091A JPH051728A (ja) | 1991-06-21 | 1991-06-21 | 流体継手 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15025091A JPH051728A (ja) | 1991-06-21 | 1991-06-21 | 流体継手 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH051728A true JPH051728A (ja) | 1993-01-08 |
Family
ID=15492842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15025091A Pending JPH051728A (ja) | 1991-06-21 | 1991-06-21 | 流体継手 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH051728A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017158109A1 (de) * | 2016-03-18 | 2017-09-21 | Mahle International Gmbh | Visko kupplung, für eine kühlmittelpumpe |
-
1991
- 1991-06-21 JP JP15025091A patent/JPH051728A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017158109A1 (de) * | 2016-03-18 | 2017-09-21 | Mahle International Gmbh | Visko kupplung, für eine kühlmittelpumpe |
US11073182B2 (en) | 2016-03-18 | 2021-07-27 | Mahle International Gmbh | Viscous coupling for a coolant pump |
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