JPH05172885A - 表面電位測定器 - Google Patents

表面電位測定器

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Publication number
JPH05172885A
JPH05172885A JP34543191A JP34543191A JPH05172885A JP H05172885 A JPH05172885 A JP H05172885A JP 34543191 A JP34543191 A JP 34543191A JP 34543191 A JP34543191 A JP 34543191A JP H05172885 A JPH05172885 A JP H05172885A
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JP
Japan
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charged body
signal
potential
sensor electrode
surface potential
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Application number
JP34543191A
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English (en)
Inventor
Takashi Harada
隆 原田
Isao Sugano
功 菅野
Kenkichi Izumi
健吉 和泉
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Shishido Electrostatic Ltd
Original Assignee
Shishido Electrostatic Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】帯電体の定常的な表面電位だけでなく、その表
面電位に交流電圧成分が含まれている場合でも、その表
面電位の交流電圧成分を非接触で測定することができる
表面電位測定器を提供する。 【構成】帯電体Xとの静電誘導により電位を生じるセン
サ電極3と、センサ電極3に生じた電位から帯電体Xの
表面電位に応じた電位信号を生成する電位信号生成手段
16と、帯電体X及びセンサ電極3間の距離が所定の距
離D1 であるときに電位信号から帯電体Xの略定常的な
表面電位を計測する電位計測手段17と、電位信号から
交流信号分を抽出する交流信号抽出手段18と、帯電体
X及びセンサ電極3間の距離が所定の距離D2 であると
きに交流信号分から帯電体の表面電位の交流電圧成分を
計測する交流電圧計測手段19とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電体の表面電位を測
定するための測定器に関する。
【0002】
【従来の技術】帯電体の表面電位を測定する測定器にお
いては、帯電体の表面電位が数百ボルトから数千ボルト
等、非常に高い電位となっていることが多々あることか
ら、帯電体に接触することなくその表面電位を測定する
ことができる非接触型の測定器が一般に用いられてい
る。そして、この非接触型の測定器としては、所謂、静
電誘導型、振動型及び回転セクタ型等の測定器が従来か
ら知られており、これらの測定器は、基本的には、いず
れも静電誘導を利用して、帯電体の表面電位を測定する
ようにしたものである。
【0003】すなわち、静電誘導型の測定器は、導体材
料から成るセンサ電極と、このセンサ電極と接地極との
間に介装されたコンデンサとを備えるものであり、測定
に際しては、センサ電極が帯電体と所定の間隔を存する
位置に配置される。この時、センサ電極及びコンデンサ
には、静電誘導により誘導電荷が生じ、この誘導電荷に
より、帯電体の表面電位に応じた電位がセンサ電極及び
コンデンサに生じる。そして、測定器は、コンデンサに
生じた電位から帯電体の表面電位を計測し、これを表示
器等に出力するようにしている。
【0004】また、振動型の測定器は、静電誘導型の測
定器と同様のセンサ電極と、このセンサ電極と接地極と
の間に介装された抵抗と、導体材料から成る音叉型振動
体とを備えるものであり、測定に際しては、センサ電極
が帯電体と所定の間隔を存する位置に配置されると共
に、該センサ電極と帯電体との間で音叉型振動体が圧電
素子等により所定の周期で振動される。この時、センサ
電極には、静電誘導により、音叉型振動体の振動周期と
同一周期で、帯電体の表面電位に応じた振幅を有する交
流電圧が誘起される。そして、測定器は、この交流電圧
の振幅から帯電体の表面電位を計測するようにしてい
る。
【0005】また、回転セクタ型の測定器は、基本的原
理は振動型の測定器と同一であり、前記音叉型振動体に
代えて、センサ電極と帯電体との間で導体材料から成る
羽根車を所定の回転速度で回転させ、この時、センサ電
極に誘起される交流電圧の振幅から帯電体の表面電位を
計測するようにしている。
【0006】尚、センサ電極に生じる電位は、帯電体の
表面電位だけでなく、帯電体とセンサ電極との距離によ
っても変化する。このため、これらの測定器において
は、測定を行う際のセンサ電極と帯電体との距離が所定
の距離に定められ、その所定の距離において帯電体の表
面電位が正しく測定できるようになっており、これ以外
の距離においては正しい測定を行えない。
【0007】ところで、帯電体によっては、その表面電
位に交流電圧成分が重畳されている場合がある。
【0008】しかしながら、従来の非接触型の測定器
は、帯電体の定常的、あるいは緩やかに変化する表面電
位の測定を目的としたものであり、表面電位の交流電圧
成分を測定し得るものではなかった。
【0009】このため、従来は、上記のように交流電圧
成分を含む表面電位をその交流電圧成分を含めて測定す
る場合には、周知のオシロスコープ等の接触型の測定器
を用い、また、交流電圧成分のみの場合には、交流電圧
計等の接触型の測定器を用いなければならず、このよう
な接触型の測定器は、測定電流を必要とするため、その
測定端子と帯電体とを接続し、また、帯電体の表面電位
が高い場合には、適当な抵抗を介装する等、測定作業が
煩雑になると共に、測定電流が多く取れない場合には、
その測定が困難なものとなっていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる不都合
を解消し、帯電体の定常的な表面電位だけでなく、その
表面電位に交流電圧成分が含まれている場合でも、その
表面電位の交流電圧成分を非接触で測定することができ
る表面電位測定器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる目的を達
成するために、 帯電体の表面電位及び該帯電体からの
距離に応じて静電誘導により電位を生じるセンサ電極
と、該センサ電極に生じた電位から帯電体の表面電位及
び該帯電体からの距離に応じた電位信号を生成する電位
信号生成手段と、前記帯電体及びセンサ電極間の距離が
所定の距離であるときに該電位信号から該帯電体の表面
電位を計測する電位計測手段と、前記帯電体の表面電位
が交流電圧成分を含むときに前記電位信号から交流信号
分を抽出する交流信号抽出手段と、前記帯電体及びセン
サ電極間の距離が所定の距離であるときに前記交流信号
分から該帯電体の表面電位の交流電圧成分を計測する交
流電圧計測手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明によれば、前記センサ電極を前記帯電体
に近づけると、該帯電体の表面電位と該帯電体とセンサ
電極との距離に応じた電位が該センサ電極に生じ、この
電位に応じた電位信号が前記電位信号生成手段により生
成される。
【0013】この時、該帯電体の表面電位が定常的であ
るときには、該センサ電極を帯電体から所定の距離の位
置に配置すると、前記電位計測手段により、前記電位信
号から帯電体の表面電位が計測される。
【0014】また、帯電体の表面電位が交流電圧成分を
含むときには、前記交流信号抽出手段により、前記電位
信号から交流信号分が抽出され、この時、前記センサ電
極を帯電体から所定の距離の位置に配置すると、前記交
流電圧計測手段により、帯電体表面電位の交流電圧成分
が計測される。
【0015】
【実施例】本発明の表面電位測定器の第1の例を図1乃
至図3に従って説明する。図1は該測定器の外観斜視
図、図2はその要部の回路的構成図、図3はその作動を
説明するための線図である。
【0016】図1で、この表面電位測定器1(以下、単
に測定器1という)は、所謂、静電誘導型の測定器を基
礎とするものであり、その箱形の筐体2の前面部に外部
に露出して固着された導体材料から成るセンサ電極3
と、筐体2の上面部に外部に露出して固着された表示器
4と、筐体2の内部に収納された回路部5とを備え、回
路部5は、センサ電極3及び表示器4に接続されてい
る。ここで、表示器4は、この測定器1により後述する
ように測定される帯電体Xの表面電位の値を表示するも
のである。
【0017】尚、筐体2の外面部には、帯電体Xの定常
的な表面電位を測定するためのモード(以下、DCモー
ドという)と帯電体Xの表面電位の交流電圧成分を測定
するためのモード(以下、ACモードという)とのいず
れかを選択するための切替えスイッチ6や、後述のリセ
ットスイッチ(図2参照)、図示しない電源スイッチ等
が取付けられている。
【0018】図2に示すように、回路部5は、センサ電
極3と接地極7との間に接続されたコンデンサ8と、後
述する測定に際してセンサ電極3及びコンデンサ8に生
じる電位信号を増幅する増幅回路(プリアンプ)9と、
増幅回路9の出力信号をさらに適当なゲインで増幅する
増幅回路10と、増幅回路9の出力信号から交流電圧成
分を抽出する交流分抽出回路11と、交流分抽出回路1
1の出力信号を適当なゲインで増幅する増幅回路12
と、増幅回路12の出力信号の振幅(ピーク値)を検出
するピーク検出回路13と、前記切替えスイッチ6によ
り選択されるモードに従って増幅回路10の出力信号あ
るいはピーク検出回路13の出力信号をA/D変換して
前記表示器4に表示せしめるA/D変換回路14と、前
記コンデンサ8を短絡してその電圧を“0”にリセット
するリセットスイッチ15とを備えている。
【0019】ここで、切替えスイッチ6は、A/D変換
回路14の入力側と増幅回路10及びピーク検出回路1
3の出力側との間に介装され、“DCモード”が選択さ
れたときには、A/D変換回路14と増幅回路10とを
接続し、“ACモード”が選択されたときには、A/D
変換回路14とピーク検出回路13とを接続するように
している。
【0020】かかる構成により、回路部5は、その機能
的構成として、本発明の要部である電位信号生成手段1
6、電位計測手段17、交流信号抽出手段18及び交流
電圧計測手段19を構成する。
【0021】この場合、生成手段16は、コンデンサ8
及び増幅回路9等により構成され、電位計測手段17は
増幅回路10、A/D変換回路14及び表示器4等によ
り構成される。また、抽出手段18は、交流分抽出回路
11等により構成され、交流電圧計測手段19は、増幅
回路12、ピーク検出回路13、A/D変換回路14及
び表示器4等により構成される。
【0022】次に、かかる測定器1の作動を説明する。
【0023】図1及び図2において、この測定器1によ
り帯電体Xの表面電位を測定する際には、まず、図示し
ない電源スイッチを投入した後に、リセットスイッチ1
5をONにして前記コンデンサ8の電圧を“0”にリセ
ットする。そして、例えば、帯電体Xの表面電位が定常
的、あるいはゆるやかに減衰すると予測されるときに
は、切替えスイッチ6により“DCモード”を選択す
る。
【0024】次いで、センサ電極3を帯電体Xに対向さ
せた状態で、筐体2を帯電体Xに近づけ、さらに、帯電
体Xとセンサ電極3との距離が、“DCモード”で測定
を行うための距離としてあらかじめ定められた所定の距
離D1 となる位置で筐体2を停止させる。
【0025】この時、センサ電極3及びコンデンサ8に
は、帯電体Xとの静電誘導により誘導電荷が発生し、こ
れによりセンサ電極3及びコンデンサ8に接地極7に対
して電位が生じ、この電位信号は、増幅回路9により増
幅される。
【0026】この場合、センサ電極3及びコンデンサ8
に生じる電位は、帯電体Xの表面電位と、帯電体X及び
センサ電極3間の距離とに応じたものとなり、従って、
これを増幅回路9により増幅して得られる電位信号も帯
電体Xの表面電位と、帯電体X及びセンサ電極3間の距
離とに応じたものとなる。そして、増幅回路9から得ら
れる電位信号は、帯電体Xの表面電位が定常的であり、
且つ、帯電体X及びセンサ電極3間の距離が前記所定の
距離D1 に維持された状態では、略一定の電圧値とな
る。
【0027】増幅回路9から得られる電位信号は、さら
に増幅回路10により増幅された後に、A/D変換回路
14によりA/D変換され、さらに、その電圧値が表示
器4により帯電体Xの表面電位として表示され、これに
より、該表面電位が測定される。
【0028】この場合、増幅回路10のゲインは、帯電
体X及びセンサ電極3間の距離が前記所定の距離D1
あるときに、増幅回路10の出力電圧値に比例する表示
器4の表示電圧値が帯電体Xの表面電位を正しく表すも
のとなるようにあらかじめ調整されており、前述したよ
うに、帯電体X及びセンサ電極3間の距離を前記所定の
距離D1 に維持することにより帯電体Xの表面電位が正
しく測定される。
【0029】尚、“DCモード”においては、帯電体X
の表面電位が定常的な場合(一定値である場合)に限ら
ず、緩やかに減衰するような場合においても、その表面
電位を上記と同様に測定することが可能である。
【0030】一方、帯電体Xの表面電位が交流電圧成分
を含むと予測される場合には、前記切替えスイッチ6に
より“ACモード”を選択した後に、前述と同様の測定
操作を行う。この場合、筐体2を帯電体Xに近づけるに
際しては、帯電体Xとセンサ電極3との距離が“ACモ
ード”で測定を行うための距離としてあらかじめ定めら
れた所定の距離D2 となる位置で該筐体2を停止させ
る。
【0031】この時、センサ電極3及びコンデンサ8に
帯電体Xとの静電誘導により生じる電位は、帯電体Xの
表面電位が交流電圧成分を含んで変動するのに追従して
変動し、このため、増幅回路9の出力信号(電位信号)
は、例えば、図3(a)に示すような直流信号に交流信
号が重畳された形の信号となる。
【0032】そして、この信号は、交流分抽出回路11
に入力され、この抽出回路11は、増幅回路9の出力信
号から、図3(b)に示すように交流信号のみを抽出す
る。
【0033】次いで、この抽出された交流信号は、図3
(c)に仮想線で示すように、増幅回路12により増幅
された後に、その振幅(ピーク値)がピーク検出回路1
3により検出され、これにより、該検出回路13の出力
信号は、同図実線で示すような略一定値の信号となる。
【0034】そして、検出回路13の出力信号は、A/
D変換回路14によりA/D変換され、さらに、その電
圧値が表示器4により帯電体Xの表面電位の交流電圧成
分の値として表示され、これにより、該表面電位の交流
電圧成分が測定される。
【0035】この場合、増幅回路12のゲインは、帯電
体X及びセンサ電極3間の距離が前記所定の距離D2
あるときに、検出回路13の出力値に比例する表示器4
の表示電圧値が帯電体Xの表面電位の交流電圧成分の値
を正しく表すものとなるようにあらかじめ調整されてお
り、帯電体X及びセンサ電極3間の距離を前記所定の距
離D2 に維持することにより帯電体Xの表面電位の交流
電圧成分が正しく測定される。
【0036】尚、“ACモード”においては、上記のよ
うに帯電体Xの表面電位が、直流的な成分に交流電圧成
分が重畳されている場合に限らず、緩やかに減衰する直
流的な成分に交流電圧成分が重畳されている場合や、単
に交流電圧成分のみから成る場合にもその交流電圧成分
を測定することが可能である。
【0037】このように、この測定器1によれば、切替
えスイッチ6により“DCモード”を選択すれば、定常
的あるいは緩やかに減衰する帯電体Xの表面電位を該帯
電体Xに接触することなく測定することができ、また、
“ACモード”を選択すれば、帯電体Xの表面電位の交
流電圧成分を該帯電体Xに接触することなく測定するこ
とができる。
【0038】次に、本発明の表面電位測定器の第2の例
を図4乃至図6に従って説明する。図4は該表面電位測
定器の外観斜視図、図5はその要部の回路的構成図、図
6はその作動を説明するための線図である。
【0039】図4で、この表面電位測定器20(以下、
単に測定器20という)は、所謂、振動型の測定器を基
礎とするものであり、その箱形の筐体21内の前部に収
納・固設された導体材料から成るセンサ電極22が該筐
体21の前面部に穿設された開口穴23を介して外部に
露出され、筐体21の内部の開口穴23とセンサ電極2
2との間には、導体材料から成る音叉型振動体24が設
けられている。そして、前記測定器1と同様に、筐体2
1の内部には、回路部25が収納され、筐体21の上面
部には表示器26が固着され、筐体21の外面部には、
測定に際して“DCモード”及び“ACモード”のいず
れかを選択するための切替えスイッチ27が取付けられ
ている。尚、音叉型振動体24は接地されている。
【0040】図5に示すように、回路部25は、センサ
電極22と接地極28との間に接続された抵抗29と、
後述する測定に際してセンサ電極22及び抵抗29に生
じる電位信号を増幅する増幅回路(プリアンプ)30
と、増幅回路30の出力信号をさらに適当なゲインで増
幅する増幅回路31と、増幅回路31の出力信号から帯
電体Xの表面電位に応じた電位信号を生成する表面電位
信号生成回路32と、該生成回路32の出力信号から交
流電圧成分を抽出する交流分抽出回路33と、交流分抽
出回路33の出力信号を適当なゲインで増幅する増幅回
路34と、増幅回路34の出力信号の振幅(ピーク値)
を検出するピーク検出回路35と、前記切替えスイッチ
27により選択されるモードに従って生成回路32の出
力信号あるいはピーク検出回路35の出力信号をA/D
変換して前記表示器26に表示せしめるA/D変換回路
36とを備えている。
【0041】また、回路部25は、音叉型振動体24を
一対の圧電素子37,37を介して振動させるための駆
動回路として、一方の圧電素子37の出力信号から高周
波ノイズを除去するためのローパスフィルタ38と、ロ
ーパスフィルタ38の出力信号を増幅して他方の圧電素
子37に出力すると共に、初期駆動用の信号を当該他方
の圧電素子37に印加する初期駆動/増幅回路39とを
備えている。この初期駆動/増幅回路39は、初期駆動
用の信号を当該他方の圧電素子37に印加することによ
り、音叉型振動体24の振動を開始せしめ、この時、該
振動により当該一方の圧電素子に生じる電圧信号を増幅
して当該他方の圧電素子に印加することにより、音叉型
振動体24の振動を所定の周期で継続させるようにして
いる。
【0042】尚、図2中、40は増幅回路39の出力を
基に、前記生成回路32が電位信号を生成するために必
要なパルスを発生するパルス発生/移相調整回路であ
る。
【0043】かかる構成により、回路部25は、その機
能的構成として、本発明の要部である電位信号生成手段
41、電位計測手段42、交流信号抽出手段43及び交
流電圧計測手段44を構成する。
【0044】この場合、生成手段41は、抵抗29、増
幅回路30,31、生成回路32等により構成され、電
位計測手段42は、A/D変換回路36及び表示器26
等により構成される。また、抽出手段43は、交流分抽
出回路33等により構成され、交流電圧計測手段44
は、増幅回路34、ピーク検出回路35、A/D変換回
路36及び表示器26等により構成される。
【0045】次に、かかる測定器20の作動を説明す
る。
【0046】図4及び図5において、この測定器20に
より帯電体Xの表面電位を測定する際には、まず、図示
しない電源スイッチを投入し、さらに、例えば、帯電体
Xの表面電位が定常的、あるいはゆるやかに減衰すると
予測されるときには、切替えスイッチ27により“DC
モード”を選択する。この時、前記初期駆動/増幅回路
39が作動して、音叉型振動体24が前述したように、
圧電素子37,37を介して所定の周期で振動される。
【0047】次いで、センサ電極22を帯電体Xに対向
させた状態で、筐体21を帯電体Xに近づけ、さらに、
帯電体Xとセンサ電極22との距離が、“DCモード”
で測定を行うための距離としてあらかじめ定められた所
定の距離D1 となる位置で筐体21を停止させる。
【0048】この時、センサ電極22には、帯電体Xと
の静電誘導により誘導電荷が発生し、この誘導電荷は、
音叉型振動体24の振動により、帯電体Xからセンサ電
極22への電気力線が周期的に継断されることにより交
流的に発生する。これによりセンサ電極22及び抵抗2
9には接地極28に対して交流的な電位が生じ、この電
位信号は、増幅回路30により増幅される。
【0049】この場合、センサ電極22及び抵抗29に
生じる電位を増幅する増幅回路30の出力信号の振幅
は、帯電体Xの表面電位と、帯電体X及びセンサ電極2
2間の距離とに応じたものとなり、その周期は音叉型振
動体24の振動周期と一致する。そして、増幅回路30
から得られる電位信号は、帯電体Xの表面電位が定常的
であり、且つ、帯電体X及びセンサ電極22間の距離が
前記所定の距離D1 に維持された状態では、例えば、図
6(a)に示すように、略一定の振幅を有する交流信号
となる。
【0050】増幅回路30から得られる電位信号は、さ
らに増幅回路31により、図6(b)に仮想線で示すよ
うに増幅された後に、前記表面電位信号生成回路32に
入力される。この生成回路32には、この電位信号の他
に、前記パルス発生/移送調整回路40により、音叉型
振動体24の振動周期と同一周期で、適当に位相調整が
なされたパルスP(図6(b)参照)が入力されてお
り、生成回路32は、増幅回路31から入力される電位
信号をパルスPのON状態の時だけ取り出し、それを保
持することにより、該電位信号の振幅(ピーク値)を図
6(b)に実線で示すような信号として生成する。
【0051】この場合、このように生成回路32により
生成された信号は、帯電体Xの定常的な表面電位に比例
する電位信号となる。
【0052】そして、この電位信号は、A/D変換回路
36によりA/D変換され、さらに、その電圧値が表示
器26により帯電体Xの表面電位として表示され、これ
により、該表面電位が測定される。
【0053】この場合、増幅回路31のゲインは、帯電
体X及びセンサ電極22間の距離が前記所定の距離D1
であるときに、表示器26の表示電圧値が帯電体Xの表
面電位を正しく表すものとなるようにあらかじめ調整さ
れており、帯電体X及びセンサ電極22間の距離を前記
所定の距離D1 に維持することにより帯電体Xの表面電
位が正しく測定される。
【0054】一方、帯電体Xの表面電位が交流電圧成分
を含むと予測される場合には、前記切替えスイッチ27
により“ACモード”を選択した後に、前述と同様の測
定操作を行う。この場合、筐体21を帯電体Xに近づけ
るに際しては、帯電体Xとセンサ電極22との距離が
“ACモード”で測定を行うための距離としてあらかじ
め定められた所定の距離D2 となる位置で該筐体21を
停止させる。
【0055】この時、音叉型振動体24の振動周波数が
帯電体Xの表面電位の交流電圧成分の周波数よりも充分
大きなものに設定されておれば、センサ電極22及び抵
抗28に生じる交流的な電位の振幅は、帯電体Xの表面
電位が交流電圧成分を含んで変動するのに追従して変動
し、このため、増幅回路31の出力信号(電位信号)
は、例えば、図6(c)に実線で示すように、交流信号
が帯電体Xの表面電位の交流電圧成分により振幅変調さ
れた形の信号となる。また、これに追従して、生成回路
32により生成される電位信号は、同図仮想線で示すよ
うに、直流に交流信号が重畳された形の信号となる。
【0056】そして、この生成回路32により生成され
た電位信号は、前述した測定器1と全く同様に、交流分
抽出回路33、増幅回路34、ピーク検出回路35及び
A/D変換回路36を順に介して所定の処理が施され、
最終的にその電位信号の振幅値が帯電体Xの表面電位の
交流電圧成分の値として表示器26に表示され、これに
より、該表面電位の交流電圧成分が測定される。
【0057】この場合、増幅回路34のゲインは、帯電
体X及びセンサ電極3間の距離が前記所定の距離D2
あるときに、帯電体Xの表面電位の交流電圧成分の値を
正しく表すものとなるようにあらかじめ調整されてい
る。
【0058】このように、この測定器20においても、
前測定器1と同様に、“DCモード”を選択すれば、定
常的あるいは緩やかに減衰する帯電体Xの表面電位を該
帯電体Xに接触することなく測定することができ、ま
た、“ACモード”を選択すれば、帯電体Xの表面電位
の交流電圧成分を該帯電体Xに接触することなく測定す
ることができる。
【0059】次に、本発明の表面電位測定器の第3の例
を図7及び図8に従って説明する。図7は該表面電位測
定器の外観斜視図、図8はその要部の回路的構成図であ
る。
【0060】図7で、この表面電位測定器45(以下、
単に測定器45という)は、所謂、回転セクタ型の測定
器を基礎とするものであり、その箱形の筐体46内の前
部に収納・固設された導体材料から成るセンサ電極47
が該筐体46の前面部に穿設された開口穴48を介して
外部に露出され、筐体46の内部の開口穴48とセンサ
電極47との間には、導体材料から成る羽根車形状の回
転羽根49が回動自在に支承されている。そして、セン
サ電極47の後方には、筐体46内に固設されたモータ
50が配置され、その駆動軸50aは、回転羽根49を
回転駆動すべく、センサ電極47を貫通して回転羽根4
9に連結されている。
【0061】また、前記測定器1,20と同様に、筐体
46の内部には、回路部51が収納され、筐体46の上
面部には表示器52が固着され、筐体46の外面部に
は、測定に際して“DCモード”及び“ACモード”の
いずれかを選択するための切替えスイッチ53が取付け
られている。
【0062】尚、回転羽根49はモータ50の駆動軸5
0aに摺接されたブラシ54を介して接地され、センサ
電極47は回転羽根49と略同一形状に形成されてい
る。
【0063】図8に示すように、回路部51の基本構成
は、前述の測定器20と同一であり、抵抗29、増幅回
路(プリアンプ)30、増幅回路31、表面電位信号生
成回路32と、交流分抽出回路33と、増幅回路34、
ピーク検出回路35、A/D変換回路36等を備えてい
る。そして、この回路部51は、モータ50を作動させ
るための駆動回路55を備えており、この駆動回路55
はモータ50を所定の回転速度で駆動するようにしてい
る。
【0064】尚、図中、56は回転羽根49の回転周波
数を検出すべく前記筐体46内に回転羽根49に対向し
て設けられたフォトカプラ、57はフォトカプラ56の
出力信号を増幅する増幅回路、58は増幅回路57の出
力を基に、前記生成回路32が電位信号を生成するため
に必要なパルスを発生するパルス発生/移相調整回路で
ある。
【0065】かかる測定器45においては、帯電体Xの
表面電位の測定に際して、図示しない電源スイッチを投
入すると、モータ50により回転羽根49が所定の周期
で回転駆動され、この時、筐体46を帯電体Xに近づけ
てセンサ電極47を帯電体Xに対向させると、帯電体X
からセンサ電極47への電気力線が回転羽根49により
周期的に継断されるとにより、前述した測定器20と同
様に、センサ電極47及び抵抗29に交流的な電位信号
が発生し、その振幅は、帯電体Xの表面電位と帯電体X
及びセンサ電極47間の距離に応じた大きさとなる。
【0066】そして、この電位信号が回路部51によ
り、測定器20と全く同様に処理され、帯電体Xの表面
電位が表示器52に表示される。
【0067】この場合、測定器20と全く同様に、“D
Cモード”を選択した場合には、帯電体Xとセンサ電極
47との距離を所定の距離D1 に維持した状態で、帯電
体Xの定常的な電位が正しく測定され、“ACモード”
を選択した場合には、帯電体Xとセンサ電極47との距
離を所定の距離D2 に維持した状態で、帯電体Xの表面
電位の交流電圧成分が正しく測定される。
【0068】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
によれば、帯電体の表面電位を測定するに際して、セン
サ電極と帯電体との距離を所定の距離に維持した状態
で、該センサ電極に生じる電位から該表面電位と帯電体
及びセンサ電極間の距離とに応じた電位信号を電位信号
生成手段により生成し、この時、帯電体の表面電位が定
常的あるいは緩やかに減衰する場合には、電位計測手段
により、該電位信号から直接的に帯電体の表面電位を計
測し、帯電体の表面電位が交流電圧成分を含む場合に
は、交流信号抽出手段により、前記電位信号から交流信
号分を抽出し、さらに、その抽出した交流信号分から交
流電圧計測手段により帯電体の表面電位の交流電圧成分
を抽出するようにしたことによって、帯電体の定常的な
表面電位を非接触で測定することができるだけでなく、
その表面電位の交流電圧成分をも非接触で容易に測定す
ることができ、広範な適用性を有する表面電位測定器を
提供することができる。
【0069】そして、本発明を構成する各手段は、比較
的簡略な回路等により容易に構成することができ、その
構成を小型で簡略なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面電位測定器の第1の例の外観斜視
図、
【図2】該測定器の要部の回路的構成図、
【図3】該測定器の作動を説明するための線図、
【図4】本発明の表面電位測定器の第2の例の外観斜視
図、
【図5】該測定器の要部の回路的構成図、
【図6】該測定器の作動を説明するための線図、
【図7】本発明の表面電位測定器の第3の例の外観斜視
図、
【図8】該測定器の要部の回路的構成図。
【符号の説明】
1,20,45…表面電位測定器、3,22,47…セ
ンサ電極、16,41…電位信号生成手段、17,42
…電位計測手段、18,43…交流信号抽出手段、1
9,44…交流電圧計測手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯電体の表面電位及び該帯電体からの距離
    に応じて静電誘導により電位を生じるセンサ電極と、該
    センサ電極に生じた電位から帯電体の表面電位及び該帯
    電体からの距離に応じた電位信号を生成する電位信号生
    成手段と、前記帯電体及びセンサ電極間の距離が所定の
    距離であるときに該電位信号から該帯電体の表面電位を
    計測する電位計測手段と、前記帯電体の表面電位が交流
    電圧成分を含むときに前記電位信号から交流信号分を抽
    出する交流信号抽出手段と、前記帯電体及びセンサ電極
    間の距離が所定の距離であるときに前記交流信号分から
    該帯電体の表面電位の交流電圧成分を計測する交流電圧
    計測手段とを備えたことを特徴とする表面電位測定器。
JP34543191A 1991-12-26 1991-12-26 表面電位測定器 Pending JPH05172885A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104459351A (zh) * 2014-12-15 2015-03-25 中国科学院电子学研究所 一种扭摆式微型电场传感器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104459351A (zh) * 2014-12-15 2015-03-25 中国科学院电子学研究所 一种扭摆式微型电场传感器

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