JP4044376B2 - 振動式レベルセンサの温度測定方法,物体検出方法および物体検出装置 - Google Patents

振動式レベルセンサの温度測定方法,物体検出方法および物体検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は振動式レベルセンサの温度測定方法,物体検出方法および物体検出装置に関し、特に、検出パイプ内の振動板に設けたマグネットに若干のギャップを介して対向させた電磁石のコイルの振動周波数に基づいて物体の有無を検出する振動式レベルセンサの温度測定方法,物体検出方法および物体検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10は従来の振動式レベルセンサの概略ブロック図であり、特開平11−351944号公報に記載されているものである。図10(a)において、検出パイプ部1は、その基部11が固定端とされ、その先端部が閉塞部12で閉塞されて自由端とされ、折返し片持ち梁を構成している。検出パイプ部1の内部には、細長い矩形状の振動片2が設けられる。すなわち、振動片2の一端は検出パイプ部1の閉塞部12に固着され、他端には永久磁石3が設けられて自由端とされる。
【0003】
さらに、振動片2の軸方向と向き合うように電磁石4が検出パイプ部1の内壁に密着するように取付けられる。電磁石4が交流電流で駆動されると、電磁石4が発生する磁界と、永久磁石3の磁界の吸引反発作用により、振動片2と閉塞部12と検出パイプ部1が基部11を固定端として折返し片持ち梁の振動を発生させる。
【0004】
検出パイプ部1の基部11側における内側の壁には歪検出素子5が設けられる。歪検出素子5は検出パイプ1の基部11側の振動振幅状態を検知して電気信号に変換し、増幅回路6に与える。増幅回路6は入力された信号を増幅して再び電磁石4に入力する。
【0005】
電磁石4に加えられる電流の極性と電磁石4に発生する磁界の関係が図1(b)に示す関係であるとすると、電磁石4の永久磁石3に向き合う極がN極となり、振動片2に取付けられた永久磁石3のS極との間には吸引力が生じ、永久磁石3のN極との間には反発力が生じ、振動片2の自由端は図10(b)において上側に力を受けて変位することになる。
【0006】
逆に、電磁石4に加わる電流の極性を逆にすると、図10(c)に示すように、電磁石4の永久磁石3に向かい合う側の極性が逆転してS極となり、振動片2の永久磁石のS極と反発し、N極と吸引するために振動片2の自由端は下側に力を受け振動モードが変化する。したがって、電磁石4に加わる電流の極性を折返し片持ち梁の振動系の固有振動周波数に合わせて切換えることにより、振動を生じ、継続させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図10に示した例では、振動系の振動を検出素子5で検出して電気信号に変換し、増幅回路6で増幅して再び電磁石4に入力するとともに、検出回路7から検出信号を出力する。振動の検出素子5として圧電素子や加速度ピックアップが用いられるが、圧電素子は割れやすく、検出パイプに接着剤で貼り付けることによる環境性や温度特性などの影響を受けやすく圧電素子そのものの信頼性が低いという問題もある。
【0008】
その他に、たとえば特許第2636871号公報に示されている振動式レベル検出装置を用いる方法もある。この振動式レベル検出装置では、振動体に励振用圧電素子と受信用圧電素子とが設けられ、励振用圧電素子により振動体が励振させて振動体の振動が受信用圧電素子で検出される。そして、受信用圧電素子からの出力がバンドパスフィルタに入力されて振動体が被検出対象物に接触しない場合の振動周波数faを通過させ、振動体が被検出対象物に接触した場合の振動周波数fbを通過させないようにする。このバンドパスフィルタの出力を電圧比較回路に与えて、基準電圧と比較し、振動体が非検出対称物に接触しない場合にはバンドパスフィルタ出力が基準電圧より低くなり、接触した場合には基準電圧より高くなるので被検出対象物を検出できる。
【0009】
しかし、上述の従来例においては、検出回路の部品点数が多くなり、コストが高くなり構造的にも複雑になり、組み立て工数も多くなってしまうという問題がある。部品点数が増えることは信頼性の低下にもつながる。
【0010】
それゆえに、この発明の主たる目的は、部品点数を減らすことができて信頼性を向上し得る振動式レベルセンサの温度測定方法,物体検出方法および物体検出装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、パイプ内の振動板に設けたマグネットに若干のギャップを介して対向させた電磁石の特性を利用して温度を測定する振動式レベルセンサの温度測定方法であって、振動板の共振周波数を中心として所定の範囲内の周波数を掃引した交番電流をコイルに印加し、コイルの温度による抵抗値の変化で流れる電流の位相角度の変化に基づいて温度を測定することを特徴とする。
【0012】
他の発明は、検出パイプ内の振動板に設けたマグネットに若干のギャップを介して対向させた電磁石のコイルの振動周波数に基づいて物体の有無を検出する振動式レベルセンサの物体検出方法であって、振動板の共振周波数を中心として所定の範囲内の周波数を掃引した交番電流を所定の測定周期ごとにコイルに印加し、交流電流を印加したときに、振動板に物体が付着するか否かに応じて生じる位相の変化を検出し、検出された位相の変化に基づいて物体の有無を判別し、所定の測定周期の前半の期間で検出された位相の変化に基づいて温度を測定し、所定の周期の後半の期間で温度の測定結果に基づいて、掃引する周波数を変化させることを特徴とする。
【0013】
さらに、他の発明は、パイプ内の振動板に設けたマグネットに若干のギャップを介して対向させた電磁石のコイルの振動周波数に基づいて物体の有無を検出する振動式レベルセンサの物体検出装置であって、振動板の共振周波数を中心として所定の範囲内の周波数を掃引した交番電流を所定の測定周期ごとにコイルに印加する交流電流印加手段と、交流電流印加手段によって交流電流を印加したときに、振動板に物体が付着するか否かに応じて生じる位相の変化を検出する位相検出手段と、位相検出手段によって検出された位相の変化に基づいて物体の有無を判別する判別手段と、所定の測定周期における前半の期間で位相検出手段の検出出力に基づいて温度を測定する温度測定手段と、所定の周期における後半の期間で温度測定手段の測定結果に基づいて、掃引する周波数を変化させる周波数変化手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
また、位相検出手段は振動板に物体が付着したことで生じる位相の揺らぎを検出することを特徴とする。
【0015】
さらに、位相検出手段は、前記ビート周波数成分を抽出するためのフィルタを含むことを特徴とする。
【0016】
さらに、温度測定手段はコイルの温度による抵抗値の変化で流れる電流の位相角度の変化に基づいて温度を測定することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は振動式レベルセンサの動作原理を説明するための図である。図1(a)に示すように棒状の電磁石21とマグネット22とを若干のギャップを有して対向させ、電磁石21に流れる電流の方向を切換えると、電磁石21の極性が切換わり向かい合っているマグネット22の極性と同極の場合は反発し、異極の場合は吸引することは周知の事実である。
【0018】
この原理を図1(b)に示す縦振動型の振動板23に応用した場合、振動板23の先端のマグネット22の分極方向を厚み方向(図1(b)では上側がN極で下側がS極)とすることで、マグネット22に対して電流の向きで上下方向の力を加えることが可能となる。マグネット22は振動板23の自由端にあるため、電磁石21に流れる電流の向きの切換周期と振動板23の共振する周期を一致させれば、振動板23は最大限に振動することになる。縦振動型の振動モードは折返し片持ち梁であり、振動板23の単体の単純なモードとは若干異なるが、基本は同じである。
【0019】
従来の振動式レベルセンサでは図10に示したように駆動部としての電磁石4と、受信部としての検出素子5とが別の部品で構成されているが、この発明では駆動部と受信部とを共通の電磁石で構成することを特徴とする。
【0020】
図2はこの発明の振動式レベルセンサの原理を示す図である。たとえばモータ31に電池32などの電源を接続すると電流が流れてモータ31が回転する。このときモータ31に流れる電流はaであったとする。次に、モータ31の回転軸を手で掴み回転を止めると電流はbに増加する。これはモータ31が回転中はモータ31が回ることによる発電作用で逆向きの電流(電力)が発生し、電流を抑制するためであり、モータ31の回転を止めるとこの逆向きの電流(電力)が消失し、抑制効果が無くなる。
【0021】
この発明のよる振動式レベルセンサは図2に示すようなモータ31ではないが、図1(b)に示すように、電磁石21に電流を流してマグネット22を振動させると、振動しているマグネット22の発電作用で電磁石21に電流が生じ、前述のモータ31の説明と同様にして、駆動するために流している電流を抑制できる。検出部が粉体などに覆われて振動しない場合、振動板23に固定されているマグネット22による発電作用がなくなり、駆動電流は何ら抑制を受けることなく流れることになる。したがって、駆動電流の流れ方を検出することで、振動の大きさが分かり、粉体の有り無しの検出が可能となる。
【0022】
振動式レベルセンサでは、振動板23の共振周波数に駆動電流の周波数を一致させることで振動を発生させているが、振動板23が振動する周波数幅は380Hz(代表値)の中心周波数に対して±0.1Hzと非常に狭い範囲で、常にこの周波数内に駆動電流の周波数を保つことは不可能なため、この発明では図3に示すように、中心周波数の上下の一定範囲を繰り返し周波数を変化(掃引)させている。このように周波数を掃引することにより、共振状態が検出できなくなるおそれをなくすることができる。
【0023】
また、振動板23の振動周波数は約−0.1Hz/℃の割合で温度に対して変化するため、掃引周波数範囲もこの割合で温度制御(補正)を行なっている。すなわち、温度の上昇に伴って掃引周波数は低くなるように補正される。周波数の掃引範囲は基準値の下9.4Hzから上6.3Hzの15.7Hz間である。ここで基準値は、振動板23の共振周波数ではなく干渉電圧のピークに対する周波数であり、これについては後述する。
【0024】
周波数の掃引速度は11.1Hz/秒で15.7Hzを1.8秒で掃引している。掃引速度は遅いほど振動の変化を詳しく観測できるが、計測時間の兼ね合いなどでこの値に設定される。
【0025】
図4は干渉電圧(ビート)について説明するための波形図である。ある2つの周波数を混合した場合、その周波数の和と差の周波数成分が新たに発生することが知られている。たとえば、380Hzと385Hzの周波数を混合した場合は765Hzと5Hzの周波数成分が発生する。
【0026】
この発明では図3で説明したように、振動板23の共振周波数の上下15.7Hzの周波数範囲を11.1Hz/秒の速度で掃引している。図4の▲1▼に示すように掃引開始直後は掃引周波数と共振周波数が離れているため振動は起こらず逆起電流の発生はない。▲2▼に示すように掃引周波数が共振周波数に接近すると振動板23の振動が増加を始め周波数が一致したとき最大となり、逆起電流も最大となる。▲3▼に示すようにその後掃引周波数は一定速度で変化を続けるが、振動板23の振動周波数は▲2▼で最大となった共振周波数のまま徐々に減衰する。
【0027】
ここで、▲3▼の振動の減衰期間に振動周波数が変化しないことが重要であり、周波数が変化する掃引周波数と、周波数が変化しない振動周波数との混合によりビート周波数の発生が起こる。発生したビート周波数のうち差の周波数成分(変化する)のみフィルタで抽出し、その大きさで粉体の有無を判断する。
【0028】
検出部が粉体に覆われて振動板23が振動しないと逆起電流は発生せずビート周波数も生じない。この原理を用いた振動式レベルセンサの実施形態について詳細に説明する。
【0029】
図5はこの発明の一実施形態における振動式レベルセンサのブロック図である。図5において、マイクロコンピュータ40は掃引周波数のパルス電圧を発生するパルス発生回路41を含み、発生されたパルス電圧は駆動回路51から電流検出回路52を介して電磁石21に供給される。電流検出回路52は電磁石21に流れたパルス電流を検出して位相比較回路53に与える。位相比較回路53はそのパルス電流とパルス発生回路から与えられるパルス電圧との位相差を検出する。
【0030】
振動板23に粉体が付着していないときには、振動板23が振動することにより前述のビート成分が駆動電流に発生するため、位相比較回路53の出力には揺らぎが発生する。粉体が振動板23に付着している場合には、振動板23が振動しないため、この位相の揺らぎは発生しない。この位相比較回路53の出力は平滑回路54に与えられるとともに、マイクロコンピュータ40にキャプチャ信号として取り込まれる。平滑回路54は位相比較回路53の出力が一種のPWM信号であるので扱いやすいアナログ電圧に変換する。
【0031】
平滑回路54によって変換されたアナログ電圧はバンドパスフィルタ(BPF)55に与えられるとともに、マイクロコンピュータ40に内蔵されている10ビットのA/Dコンバータ42に与えられてデジタル信号に変換される。このデジタル信号は温度計測用の入力として用いられる。BPF55は5Hz近傍の揺らぎ(ビート)成分のみを検出する。その検出信号は増幅回路56で増幅されてマイクロコンピュータ40に内蔵されている10ビットのA/Dコンバータ43に与えられる。A/Dコンバータ43で変換されたデジタル信号は、粉体検出信号として2.2msec間隔でマイクロコンピュータ40に読み込まれる。
【0032】
マイクロコンピュータ40には、電磁石21の接続が外れていると通常あり得ない温度値を示すので、これをエラーとしてブザー57などの手段によって警報を発することができる。
【0033】
なお、上述の実施形態では、位相比較回路53で揺らぎを検出するようにしたがこれに限ることなく、位相差を検出する他の手段を用いてもよい。
【0034】
図6は図5に示した振動式レベルセンサの計測シーケンスを示す図であり、図7は図6の計測シーケンスにおける粉体計測期間の詳細を示す図である。
【0035】
マイクロコンピュータ40は、図6(a)に示すようにたとえば約4秒を1測定周期としてレベル計測を行う。約4秒の1測定周期のうちたとえば前半分約2.2秒を温度測定周期とし、後半約1.8秒を粉体計測周期として定められている。前半分の温度測定周期では、マイクロコンピュータ40はA/Dコンバータ42のデジタル出力に基づいて温度値を計測する。そして、マイクロコンピュータ40はその測定した温度値より粉体検出周期の掃引周波数範囲を制御する。
【0036】
温度計測期間中は、図6(b)に示すように掃引周波数は500Hzに固定され、図7(a)に示すように粉体計測期間開始後0.54秒は500Hzから掃引開始周波数への切換による駆動電流の乱れの影響があるため、A/Dコンバータ42の出力をOFFとして電圧の取込みを行なわず、その後の期間でA/Dコンバータ42の出力をONして電圧を読込む。
【0037】
粉体がないときは図7(b)に示すようにビート電圧などによる揺らぎ成分が生じるが、紛体などに覆われて振動しないときは図7(b)の太線で示すように揺らぎによる電圧が発生しない。この振幅値が振動値とされる。この振動値は0〜1023(10ビットA/Dコンバータ43)の値となる。
【0038】
図8は実際の入力電圧波形を示し、図7(b)に対応しており、特に(a)は検出パイプの先端を自由にしたときの波形であり、(b)は検出パイプ先端を手で握ったときの波形図である。図8(a),(b)を対比すれば分かるように、前半の期間で検出パイプの先端を自由にしたときと、拘束したときで明らかに波形が異なるので、粉体の有無の判断に誤りの生じるおそれを少なくできる。
【0039】
図9は図5に示した振動式レベルセンサの温度測定の詳細を示す図である。
図9(b)に示すように電磁石21はコイルを含んでおり、等価的にインダクタンスXLと抵抗Rが直列接続されたものと考えられる。この回路に交流(パルス)電圧を加えると、インダクタンスXLと抵抗Rとからなる位相遅れで電流が流れる。コイルの温度が変化すると、抵抗値は前述のごとく変化するが、インダクタンスXLは温度による変動は受けない。したがって、図9(a)に示すように、温度変化による抵抗値変化で流れる電流の位相角度が変化する。
【0040】
駆動周波数を500Hz一定にしているのは、機械的振動の影響を避けるとともに、周波数変動による誤差をなくすためである。電磁石21に流れる電流の位相は駆動回路51に供給される基準の位相と位相比較回路53で比較され、平滑回路54後の位相差に応じた直流電圧となり、A/Dコンバータ42に与えられる。したがって、温度の分解能はA/Dコンバータ42の分解能で決定され、図5の回路では約3.3℃の変化に対して温度データが1カウント変化する。
【0041】
なお、駆動データに対してはBPF55で直流変化分を除去しているため、温度変化による電圧変化は影響しない。
【0042】
振動板23の振動周波数は製作上ある程度のばらつきがあり、また標準形とロング形とでは振動周波数が異なり、組立終了後や検出部交換後に検出部の動作周波数をマイクロコンピュータ40に記憶させる必要がある。この動作はチューニングと呼ばれる。そして、チューニング時に記憶した温度データと周波数データと計測時の温度データから次式に基づいて、計測時の基準(掃引)周波数範囲を算出する。これにより最良の掃引周波数を決定して計測を行なうことができる。
【0043】
Fs=(Ts−Tt)・k+Ft
Tt:チューニング時の温度データ、Ts:計測時の温度データ、
Ft:チューニング時の周波数データ、Fs:計測時の基準周波数、
k:比例係数
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、振動板の共振周波数を中心として所定の範囲内の周波数を掃引した交番電流を所定の測定周期ごとにコイルに印加し、振動板に物体が付着するか否かに応じて生じる位相の変化を検出し、検出された位相の変化に基づいて物体の有無を判別し、所定の測定周期の前半の期間で検出された位相の変化に基づいて温度を測定し、所定の周期の後半の期間で温度の測定結果に基づいて、掃引する周波数を変化させるようにしたので部品点数を削減できる。すなわち、センサ部分として駆動用のコイル(電磁石)と永久磁石のみを設け、受信用のセンサ部分に従来のように圧電素子や加速度ピックアップを用いることなく、物体の有無を判別可能にでき、これにより構造の簡素化と大幅なコストダウンを図ることが可能となり、装置としての信頼性も向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 振動式レベルセンサの原理を説明するための図である。
【図2】 この発明の振動式レベルセンサの原理を説明するための図である。
【図3】 周波数の掃引と温度補正との関係を示すグラフである。
【図4】 干渉電圧(ビート)について説明するための波形図である。
【図5】 この発明の一実施形態における振動式レベルセンサのブロック図である。
【図6】 図5に示した振動式レベルセンサの計測シーケンスを示す図である。
【図7】 図6の計測シーケンスの粉体計測期間の詳細を示す図である。
【図8】 入力電圧波形を示す図である。
【図9】 図5に示した振動式レベルセンサの温度測定の詳細を示す図である。
【図10】 従来の振動式レベルセンサの概略ブロック図である。
【符号の説明】
21 電磁石、22 マグネット、23 振動板、40 マイクロコンピュータ、41 パルス発生回路、42,43 A/Dコンバータ、51 駆動回路、52 電流検出回路、53 位相比較回路、54 平滑回路、55 BPF、56 増幅回路、57 ブザー。

Claims (6)

  1. 検出パイプ内の振動板に設けたマグネットに若干のギャップを介して対向させた電磁石のコイルの特性を利用して温度を測定する振動式レベルセンサの温度測定方法であって、
    前記振動板の共振周波数を中心として所定の範囲内の周波数を掃引した交番電流を前記コイルに印加し、前記コイルの温度による抵抗値の変化で流れる電流の位相角度の変化に基づいて温度を測定することを特徴とする、振動式レベルセンサの温度測定方法。
  2. 検出パイプ内の振動板に設けたマグネットに若干のギャップを介して対向させた電磁石のコイルの振動周波数に基づいて物体の有無を検出する振動式レベルセンサの物体検出方法であって、
    前記振動板の共振周波数を中心として所定の範囲内の周波数を掃引した交番電流を所定の測定周期ごとに前記コイルに印加し、前記交流電流を印加したときに、前記振動板に前記物体が付着するか否かに応じて生じる位相の変化を検出し、前記検出された位相の変化に基づいて前記物体の有無を判別し、前記所定の測定周期の前半の期間で前記検出された位相の変化に基づいて温度を測定し、前記所定の周期の後半の期間で前記温度の測定結果に基づいて、前記掃引する周波数を変化させることを特徴とする、振動式レベルセンサの物体検出方法。
  3. 検出パイプ内の振動板に設けたマグネットに若干のギャップを介して対向させた電磁石のコイルの振動周波数に基づいて物体の有無を検出する振動式レベルセンサの物体検出装置であって、
    前記振動板の共振周波数を中心として所定の範囲内の周波数を掃引した交番電流を所定の測定周期ごとに前記コイルに印加する交流電流印加手段と、
    前記交流電流印加手段によって交流電流を印加したときに、前記振動板に前記物体が付着するか否かに応じて生じる位相の変化を検出する位相検出手段と、
    前記位相検出手段によって検出された位相の変化に基づいて前記物体の有無を判別する判別手段と、
    前記所定の測定周期における前半の期間で前記位相検出手段の検出出力に基づいて温度を測定する温度測定手段と、
    前記所定の周期における後半の期間で前記温度測定手段の測定結果に基づいて、前記掃引する周波数を変化させる周波数変化手段とを備えたことを特徴とする、振動式レベルセンサの物体検出装置。
  4. 前記位相検出手段は、前記振動板に前記物体が付着したことで生じるビート周波数による位相の揺らぎを検出することを特徴とする、請求項3に記載の振動式レベルセンサの物体検出装置。
  5. 前記位相検出手段は、前記ビート周波数成分を抽出するためのフィルタを含むことを特徴とする、請求項4に記載の振動式レベルセンサの物体検出装置。
  6. 前記温度測定手段は、前記コイルの温度による抵抗値の変化で流れる電流の位相角度の変化に基づいて温度を測定することを特徴とする、請求項3に記載の振動式レベルセンサの物体検出装置。
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