JPH051718U - 振動コンベア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 本案は、木材加工機械のうち製材工場背板処
理用チップ製造装置（チッパー）において、原料を円滑
かつ迅速に投入できる装置としての振動コンベアを提供
しようとするものである。 【構成】 振動を利用してトヨ部１Ｃ上の原料をチップ
製造装置に導くよう構成された振動コンベアにおいて、
このトヨ部１Ｃは、チッパーの投入口の幅に相当する幅
に構成された底板１Ｃ１の右方縁に直角方向に起立連設
された右方側板１Ｃ２と、底板１Ｃ１の左方縁に斜上方
方向に斜立連設された傾斜部１Ｃ３１を介して垂直に連
設された垂直側板１Ｃ３２から構成された左方側板１Ｃ
３とから構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本案は、振動コンベアに係り、詳しくは、木材加工機械のうち製材工場背板処 理用チップ製造装置（チッパー）において、投入装置として有効なものに関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のものにあっては、下記のようなものになっている。 木材加工機械のうちチッパー（製材工場背板処理用チップ製造装置）において 、投入装置として振動コンベアは広く活用されていたが、この振動コンベアにお けるトヨ部２の構造は、図７，図８のように、底板２Ａと両側板２Ｂが断面上向 きコ字状に構成され、かつ、両側板２Ｂがチッパーの投入口の幅で垂直に立った 状態に構成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べたものにあっては、下記のような問題点を有していた。 従来型の振動式コンベアのようにチッパーの投入口の幅で両側板が垂直に立っ た構成のものでは、搬送される背板が多い場合には、上部へ膨れ上がりオーバー フローするという問題点があり、対策として別装置を設置しなければならなかっ た。

【０００４】 本願は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなされたものであり、そ の目的とするところは、次のようなことのできるものを提供しようとするもので ある。 本願のものは、図２のように振動されるトヨ部の形状を改良することにより、 オーバーフロー及び詰りを解決することができる。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために、本考案のものは下記のようになるものである。 すなわち本願のものは、振動を利用してトヨ部１Ｃ上の原料をチップ製造装置 に導くよう構成された振動コンベアにおいて、このトヨ部１Ｃは、チッパーの投 入口の幅に相当する幅に構成された底板１Ｃ１の右方縁に直角方向に起立連設さ れた右方側板１Ｃ２と、底板１Ｃ１の左方縁に斜上方方向に斜立連設された傾斜 部１Ｃ３１を介して垂直に連設された垂直側板１Ｃ３２から構成された左方側板 １Ｃ３とから構成されている振動コンベアである。 この場合、左方側板１Ｃ３の傾斜部１Ｃ３１に代えて、これとは逆に右方側板 １Ｃ２に傾斜部を形成することができる。 さらに、底板１Ｆ１の左右縁に斜上方方向に斜立連設された傾斜部を介して 垂直に連設された垂直側板から構成された左右側板１Ｆ２を設けることができる 。

【０００６】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明する。 １は本案の振動コンベアである。 １Ａは前後方向に長い長方形状に構成されたベースである。 １Ｂはこのベースの側面における前方中央後方の複数箇所に起立せしめたバネ 部で、このバネ部は後方に復元するようバネ板１Ｂ１を並立させて構成されてい る。 １Ｃはベース１Ａの上面にバネ部１Ｂを介してベースと平行な状態で支持され たトヨ部である。 そこで、このトヨ部１Ｃは、公知のチッパーの投入口の幅Ｃに相当する幅に構 成された底板１Ｃ１の右方縁に直角方向に起立連設された右方側板１Ｃ２と、底 板１Ｃ１の左方縁に斜上方方向に斜立連設された傾斜部１Ｃ３１を介して垂直に 連設された垂直側板１Ｃ３２から構成された左方側板１Ｃ３とから構成されてい る。 この場合、左方側板１Ｃ３の先端部分１Ｃ３４は先端側が低くなるように構成 されている。

【０００７】 １Ｃ４はスポート連結道で、一方は振動されるトヨ部１Ｃに連結され、また、 他方はチッパースポート３に連結され、原料をチップ製造装置４に導く。 １Ｄはベース１Ａの上面に配設された振動発生装置で、トヨ部１Ｃの底板１Ｃ １と連結されている。 １Ｅは振動発生装置を作動させるモータである。 なお、以上は左方側板１Ｃ３に傾斜部１Ｃ３１を形成した例で説明したが、こ れとは逆に右方側板１Ｃ２に傾斜部を形成することもできることは当然である。 さらに、図７，図８を参照して、トヨ部を下記のようにすることができる。す なわち、底板１Ｆ１の左右縁に斜上方方向に斜立連設された傾斜部１Ｆ２１を介 して垂直に連設された垂直側板１Ｆ２２から構成された左右側板１Ｆ２が設けら れている。

【０００８】 作用について効果と共に説明する。

【０００９】

【考案の効果】

本考案は、上述の通り構成されているので次に記載する効果を奏する。 改良されたトヨの形状は、図３のように断面で見ると片側に傾斜を設けること により以下の問題を解決した。 １．オーバーフローの解決 多量の背板がトヨ上に搬送されても、斜板上に逃げ込み搬送処理され少量にな った段階で逃げ込んでいた背板が、傾斜板の傾斜を利用して投入口側へと移動し てスムーズに投入口へと搬送処理される。 ２．小片詰りの解決 小片詰りはオーバーフロー時に小片背板が相絡み合い詰りを生じており、トラ ブルの原因となるのであり、傾斜部へと逃げることにより小片背板の絡み合いが なく、詰りも生じない。 ３．小片背板も高切削で高品質 小片背板はチッパーで切削処理される時、良品質のチップを生産するのは投入 方向が問題であり、ベルトコンベア等ではベルトコンベアに接続された時の方向 がそのまま投入されたり、絡み合いによるばらばら投入が大サイズ以上のチップ を発生させていた。 改良されたトヨは上記２の説明の通り絡み合いを解消し、小片背板の方向転化 がなりやすく、好条件での切削となり、良品質のチップを生産することができる 。

【００１０】 ４．多系列からの搬送が可能 従来、多系列からの投入は投入口幅にあった投入ベルトコンベアを使用し、短 時間的に集中するので、オーバーフローすることが多く、コンベアトヨの詰りを 発生させていた。 改良された振動コンベアトヨは、短時間的なオーバーフローをも傾斜部がスト ックとなり、チッパーへコントロールするように投入処理され解決することがで きる。 ５．オーバーフロー対策用別装置の不用 上記１〜４項の解説のようにオーバーフロー対策をトヨの形状にて解決したた め、オーバーフロー対策装置が不用となり、省力化もなされた。

【図面の簡単な説明】

【図１】左側面図である。

【図２】平面図である。

【図３】要部拡大平面図である。

【図４】同上の側面図である。

【図５】Ａ−Ａ線拡大断面図である。

【図６】全体の斜視図である。

【図７】トヨ部の他の実施例の平面図である。

【図８】Ｂ−Ｂ線拡大断面図である。

【図９】従来のものの要部拡大平面図である。

【図１０】Ｄ−Ｄ線断面図である。

【符号の説明】

１ 振動コンベア １Ａ ベース １Ｂ バネ部 １Ｃ トヨ部 １Ｃ１ 底板 １Ｃ２ 右方側板 １Ｃ３ 左方側板 １Ｃ３１ 傾斜部 １Ｃ３２ 垂直側板 １Ｃ４ スポート連結道 １Ｄ 振動発生装置 １Ｅ モータ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 振動を利用してトヨ部（１Ｃ）上の原料
   をチップ製造装置に導くよう構成された振動コンベアに
   おいて、このトヨ部（１Ｃ）は、チッパーの投入口の幅
   に相当する幅に構成された底板（１Ｃ１）の右方縁に直
   角方向に起立連設された右方側板（１Ｃ２）と、底板
   （１Ｃ１）の左方縁に斜上方方向に斜立連設された傾斜
   部（１Ｃ３１）を介して垂直に連設された垂直側板（１
   Ｃ３２）から構成された左方側板（１Ｃ３）とから構成
   されていることを特徴とする振動コンベア。
2. 【請求項２】 左方側板（１Ｃ３）の傾斜部（１Ｃ３
   １）に代えて、これとは逆に右方側板（１Ｃ２）に傾斜
   部を形成した請求項１記載の振動コンベア。
3. 【請求項３】 底板（１Ｆ１）の左右縁に斜上方方向に
   斜立連設された傾斜部を介して垂直に連設された垂直側
   板から構成された左右側板（１Ｆ２）を設けた請求項１
   記載の振動コンベア。