JPH05171765A - 換気棟構造 - Google Patents

換気棟構造

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JPH05171765A
JPH05171765A JP33702391A JP33702391A JPH05171765A JP H05171765 A JPH05171765 A JP H05171765A JP 33702391 A JP33702391 A JP 33702391A JP 33702391 A JP33702391 A JP 33702391A JP H05171765 A JPH05171765 A JP H05171765A
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Seigo Aizaki
清吾 相崎
Takenao Toyama
武尚 遠山
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 所定の屋根勾配をもって葺設された左右の屋
根瓦3のうちの最上部に位置するもの同士の間に屋根裏
に通じる換気用間隙Sが形成され、左右の屋根瓦3上に
それぞれ面戸4を介して笠木5が並置される。この左右
の笠木5上に、それら双方に跨乗するように、断面概略
く字形状の上面板部12及びその左右端から下向きに折
り曲がる一対の側面板部14を有する換気用スペーサ1
0が被せられる。その換気用スペーサ10上に、板金製
の棟包6が当該換気用スペーサ10を覆うように被せら
れる。この換気用スペーサ10により換気通路Rが形成
される。 【効果】 比較的簡単な構成でありながら、屈曲もしく
は撓曲可能で安価な板金製の棟包を使用したもとでも、
換気を確実にかつ充分に行うことができるとともに、対
応できる屋根勾配の幅を広くすることができ、しかも、
施工性及び耐久性の向上を図れて品質を落とすことなく
全体を安価に提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、屋根の頂部において屋
根裏と外部とを連通させて換気を行うようにされた換気
棟構造に関する。
【0002】
【従来の技術】家屋における屋根の頂部を形作る棟部で
換気を行うようにされた換気棟構造の代表的なものを簡
略に述べれば次の如くである。すなわち、所定の屋根勾
配をもって葺設された左右の屋根瓦のうちの最上部に位
置するもの同士の間に屋根裏に通じる換気用の間隙が形
成され、それら左右の屋根瓦上にそれぞれ面戸を介して
笠木が並置されるとともに、この並置された左右の笠木
上に棟瓦が上記換気用間隙及び左右の笠木を覆うように
被せられ、各部材が釘等で固定されるとともに、面戸等
に上記換気用間隙と外部とを連通させる換気通路(単な
る開口部,孔,隙間等で可)が形成されて構成される。
【0003】上述の如くの構成を有する換気棟構造にお
いては、棟瓦として無機成形品が使用されることが多い
が、このような棟瓦は、通常、耐久性はあるが硬質で脆
いため、対応できる屋根勾配の幅は極めて狭い。それに
対し家屋の屋根勾配は多種多様であるから、棟瓦として
寸法形状の異なる多種類の製品を用意しておく必要があ
る。そのため、棟瓦は多品種少量生産とならざるを得
ず、比較的高価なものとなる。
【0004】そこで、例えば、実公平3−11286号
公報には、対応できる屋根勾配の幅を広げるべく、棟瓦
の両側部に内側に凹む湾曲凹部を形成することが提案さ
れている。かかる湾曲凹部が形成された棟瓦は、屋根勾
配が多少相違しても同一寸法形状のもので対応できる
が、棟瓦が笠木に湾曲凹部で支持されることになるので
それらの接触面積が小さくなり、棟瓦を笠木に釘等で固
定する際に釘等の打込位置がずれたり棟瓦が傾いたりし
易く、安定性や施工性が良いとはいえない。
【0005】それに対し、棟瓦に代えて使用される板金
製の棟包は、通常、比較的容易に屈曲もしくは撓曲させ
ることができるので、対応できる屋根勾配の幅が従来の
棟瓦に比して広く、しかも安価に製作できるが、薄物で
あるため撓んだり曲がったりし易い。ところで、特開昭
63−74948号公報には、上述の板金製の棟包を使
用できる換気棟構造が記載されている。この公報に記載
の換気棟構造は、屋根瓦上に配置される面戸としての合
成樹脂発泡体等からなる弾性体部分の上面部に立上り片
が立設された鋼板部材が被着され、この鋼板部材の立上
り片上に笠木が配置されるとともに、その笠木上に各部
を覆うように、断面く字状の上覆板部とこの上覆板部の
両端から下向きに折り曲がる横覆板部とからなる棟包が
被せられて構成されている。
【0006】かかる公報に記載された換気棟構造におい
ては、鋼板部材の立上り片により笠木と面戸の弾性体部
分とが離隔せしめられてそれらの間に換気用開口部(隙
間)が形成され、そこを通じて家屋内(屋根裏)の換気
が行われることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載された換気棟構造では、換気用開口部が面戸の
上面側のみにしか形成されていない。そのため、例え
ば、板金製の棟包の横覆板部が暴風等により内側(面戸
及び笠木側)に若干曲げられただけで、換気用開口部が
塞がれて屋根裏と外部とを連通する換気通路が遮断され
てしまい、換気能力が著しく低下するという問題があ
る。
【0008】このような問題を解決するための一つの方
策として、例えば、板金製の棟包を容易には曲がらない
ように補強することが考えられるが、棟包を補強するこ
とは、コストアップにつながるとともに、自在に屈曲も
しくは撓曲できて対応可能な屋根勾配の幅が広いという
板金製の棟包のメリットが失われてしまう。また、従来
の換気棟構造では、上述した2つの公報にも図示されて
いるように、通常、棟瓦もしくは棟包が笠木を覆い包む
ようになってはいるものの、笠木の側面と棟瓦もしくは
棟包の内面(裏面)との間、及び屋根瓦の上面と棟瓦も
しくは棟包の下端部との間は換気等のため開口もしくは
隙間が形成されているので、風雨が強いとき等には飛水
が棟瓦もしくは棟包の内側に侵入して笠木を濡らしてま
う。そのため、笠木が腐って朽ち易くなり、全体の耐久
性及び寿命が低下するといった問題がある。
【0009】かかる点に鑑み本発明は、換気を確実にか
つ充分に行うことができるとともに、対応できる屋根勾
配の幅を広くすることができ、しかも、使用部材の製造
コストを可及的に抑えたもとで、施工性及び耐久性の向
上を図れて品質を落とすことなく全体を安価に構成でき
る換気棟構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る換気棟構造は、所定の屋根勾配をもっ
て葺設された左右の屋根瓦のうちの最上部に位置するも
の同士の間に屋根裏に通じる換気用間隙が形成され、上
記左右の屋根瓦上にそれぞれ面戸を介して笠木が並置さ
れるとともに、この左右の笠木上に、それら双方に跨乗
するように、屈曲もしくは撓曲可能とされた断面概略く
字形状の上面板部及びその左右端から下向きに折り曲が
る一対の側面板部を有する換気用スペーサが被せられ、
その換気用スペーサ上に、板金製の棟包が換気用スペー
サを覆うように被せられてなり、上記換気用スペーサ
は、その上面板部に上記換気用間隙に連なる換気用開口
部が形成されるとともに、該上面板部及び側面板部にそ
れぞれ複数の凸部が相互に間隔をあけて突設されてい
て、この換気用スペーサにより上記棟包が上記笠木から
離隔せしめられてそれらの間に上記換気用間隙と外部と
を連通させる換気通路が形成されるように構成される。
【0011】本発明の換気棟構造に使用される換気用ス
ペーサは、その材質は特に限定されず、合成樹脂,板金
等を適宜成形することにより製造でき、それに設けられ
る複数の凸部は、本体部分と一体に成形してもよいし、
別体に成形して後で接合するようにしてもよい。また、
その凸部は、単なる突起や段差であってもよく、その形
状は特に限定されないが、各々基端面からの突出高さを
等しくすることが好ましい。
【0012】さらに、換気用スペーサに形成される換気
用開口部は、上面板部の中央部に形成することが好まし
いが、必ずしもそのように必要はなく、例えば、中央部
付近に多数の透孔を散らばるように形成してもよく、要
は換気用スペーサの上面側と上記換気用間隙とを連通さ
せ得る位置に形成されてさえいれば、その位置,形状,
及び個数は適宜に選定してもよい。
【0013】
【作 用】上述のように構成される本発明に係る換気棟
構造においては、換気用スペーサの上面板部及び側面板
部にそれぞれ間隔をあけて複数の凸部が形成されている
ことから、換気用スペーサが、左右の笠木の上面及び反
対向側の側面と棟包の上覆板部及び横覆板部との間に換
気通路となる隙間を確保することに加えて、棟包の内側
への曲がりもしくは撓みを防ぎかつ棟包の左右の下端を
屋根瓦の上面から離隔させておく役目も果たす。それに
より、屈曲もしくは撓曲可能で安価な板金製の棟包を使
用したもとでも、換気通路が塞がれるような事態が確実
に防止され、必要充分な換気能力を安定して維持し得
る。
【0014】また、換気用スペーサ及び棟包が共に屈曲
もしくは撓曲可能とされるので、対応できる屋根勾配の
幅が広くなり、換気用スペーサ及び棟包の汎用性が高め
られて各種の屋根に柔軟に対応できる。さらに、換気用
スペーサが左右の笠木の上面及び下方側に位置する側面
を覆うように被さるので、外部からの飛水はその換気用
スペーサに遮られて笠木には到達し難くなり、笠木が濡
れて腐るような事態が可及的に抑えられる。その結果、
笠木が朽ち難くなるから全体の耐久性が向上する。
【0015】また、面戸、笠木、換気用スペーサ、及び
棟包からなる主要構成部材をそれぞれ順次に積み重ねる
ように置いて全体を固定するだけで組み立てられ、しか
も、換気用スペーサ以外の各部材は従来品と同様な構成
のものでよいので、施工が簡単かつ容易で各部材の製造
コスト及び施工コストが低く抑えられ、その結果、全体
を安価に提供できる。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。図1及び図2は、本発明に係る換気
棟構造の一実施例を示す分解斜視図及び縦断面図であ
る。この例においては、屋内側に位置する野地板2上
に、前端部に凸部を有する平板状とされた合成樹脂製の
屋根瓦3が左右に所定の屋根勾配をもって葺設されてい
る。これらの左右の屋根瓦3のうちの最上部に位置する
もの同士の間及び左右の野地板2の上端間に屋根裏に通
じる換気用間隙S(図2)が形成されている。また、左
右の屋根瓦3上には、弾性発泡体等の合成樹脂もしくは
ゴム等からなる面戸4を介して笠木5が並置されてい
る。左右に並置された一対の面戸4及び笠木5はそれぞ
れ断面が長方形とされ、屋根瓦3と略同一の傾斜角度
(屋根勾配)をもって対向配置されるとともに、屋根の
前後方向(奥行き方向)に沿って平行に位置決めされて
おり、左右の笠木5の対向する側面間には上記換気用間
隙Sの上部を形成する隙間(通路)が確保されている。
【0017】そして、上記並置された左右の笠木5上に
は、それら双方に跨乗するように、換気用スペーサ10
が被せられ、その換気用スペーサ10上に棟包6が当該
換気用スペーサ10を覆い包むように被せられている。
上記棟包6は、板金製とされており、中央部で屈曲可能
とされた、断面概略く字形状を呈する左板部と右板部と
からなる上覆板部6aと、この上覆板部6aの左右端か
ら下向きに折り曲がる一対の横覆板部6bと、この横覆
板部6bの下端から内向きに折り返された係止突起部6
dとからなり、各部はコーナー部分で弾性的に折り曲げ
可能となっている。
【0018】一方、換気用スペーサ10は、合成樹脂を
素材として一体成形されたもので、図3に詳細に示され
る如くに、屈曲もしくは撓曲可能とされた、左面板部1
2aと右面板部12bとからなる断面概略く字形状の上
面板部12、及びその左右端から下向きに直角に折り曲
がる一対の側面板部14を有している。上面板部12に
は、その中央部(左面板部12aと右面板部12bの一
端側)に複数の換気用開口部20が前後方向に適宜の間
隔をあけて形成されるとともに、その中央部付近を除い
て、基端面からの突出高さが等しい多数の板状凸部16
が前後方向に適宜の間隔をあけて並列的に突設されてい
る。また、側面板部14には、上記上面板部12の板状
凸部16から直角に折り曲がって一体的に連なり、当該
側面板部14を幅(高さ)方向に横断する、基端面から
の突出高さが等しい多数の板状凸部17が前後方向に適
宜の間隔をあけて並列的に突設されている。
【0019】なお、換気用スペーサ10は笠木5の全長
を1個でカバーする比較的長いものでもよいし、単独で
は比較的短くされていて複数個を直列的に配置すること
により笠木5の全長をカバーするようなものでもよい。
また、本例の換気用スペーサ10においては、換気用開
口部20が上面板部12の中央部に位置するように左面
板部12aと右面板部12bの双方にまたがって形成さ
れているが、必ずしもそのようにする必要はなく、例え
ば、左面板部12aと右面板部12bにそれぞれ別々に
多数の透孔を形成してそれを換気用開口部としてもよ
く、要は換気用スペーサ10の上面側と上記換気用間隙
Sとを連通させ得る位置に形成されてさえいれば、その
位置,形状,及び個数は適当に選定してもよいが、上記
のように左面板部12aと右面板部12bの双方にまた
がるように形成すれば、上面板部12が折り曲げ易くな
るという副次的な利点が得られる。
【0020】このように構成される換気棟構造の施工
は、次のようにして行われる。まず、左右の屋根瓦3上
に面戸4を屋根の奥行き方向に沿って平行に配置し、必
要なら接着材等の適宜の手段で仮止めしておく。次い
で、各面戸4上に左右一対の笠木5を並置した状態で、
換気用スペーサ10を左右の笠木5上にそれら双方に跨
がるように配す。この場合、換気用スペーサ10は単に
笠木5上に置いているだけでよいが、安定性を増すた
め、例えば、換気用スペーサ10の裏面に両面テープ等
を貼着しておいて笠木5に固定するようにしてもよい。
また、換気用スペーサ10の上面板部12は屋根勾配に
対応して屈曲し、また側面板部14は上面板部12に対
して直角に折り曲がっているので、換気用スペーサ10
の裏面を並置された笠木5の上面及び反対向側の側面に
当接させることができ、また、そうすることにより、そ
れらが安定するとともに、それらの位置決め及び平行出
しが容易に行え、かつ、左右の笠木5間の隙間や棟包6
の左右の下端部(係止突起部6d)と屋根瓦3との間の
隙間が適切に確保される。
【0021】このようにして、換気用スペーサ10を笠
木5上に配置した後、釘7(図2)を換気用スペーサ1
0の上面から直交する方向に笠木5と面戸4と屋根瓦3
とを貫通して野地板2に至るように打ち込む。この場
合、必要に応じて各部材に予め透孔あるいは凹部等を形
成しておくと、釘打ち時の位置決め・打ち込み作業が容
易となる。
【0022】続いて、上述のようにして固定された各部
材を覆うように棟包6を被せる。この場合、換気用スペ
ーサ10の上面板部12は屋根勾配に沿うように配置さ
れ、また側面板部14は上面板部12に対して直角に折
り曲がっているので、棟包6の裏面が換気用スペーサ1
0の上面板部12及び側面板部14の両方に当接せしめ
られるとともに、棟包6の係止突起部6dが側面板部1
4の下端外縁に係止される。そして、このようにして棟
包6を換気用スペーサ10に当接させた状態で、釘9を
棟包6の横覆板部から笠木5内に貫入するように打ち込
む。それにより、棟包6が固定されて各部の組み付けが
終了する。なお、この場合も、必要に応じて棟包6に予
め透孔あるいは凹部等を形成しておくと、釘打ち時の位
置決め・打ち込み作業が容易となる。その後、棟包6の
前後端の開口部にカバー等を取り付けてそこを塞ぐ等の
必要な作業を行う。それにより、換気棟構造の施工が完
了する。
【0023】上述の如くにして施工される本実施例の換
気棟構造においては、笠木5と板金製の棟包6との間に
換気用スペーサ10が介装されるので、それらの間に換
気用スペーサ10の上面板部12及び側面板部14に突
設された板状凸部16及び17の突出高さに相当する換
気通路Rとなる隙間が確保される。すなわち、本例にお
いては、棟包6が換気用スペーサ10の板状凸部16及
び17により笠木5から離隔せしめられて、図2おいて
矢印Pで示される如くに、棟包6の左右の下端部と屋根
瓦3との間に形成される隙間を出入り口として、並置さ
れた笠木5の反対向側の側面と棟包6の横覆板部6bと
の間、及び、笠木5の上面と棟包6の上覆板部6aとの
間、に形成される空間が換気通路Rとなり、この換気通
路Rと、換気用スペーサ10の中央部に形成された換気
用開口部20と、前述した換気用間隙Sとを通じて家屋
内の換気が行われる。
【0024】この場合、換気用スペーサ10に突設され
た多数の板状凸部16及び17が棟包6を支承するよう
な構造となっていることから、換気用スペーサ10が、
笠木5上面及び反対向側の側面と棟包6の上覆板部6a
及び横覆板部6bとの間に換気通路Rとなる隙間を確保
することに加えて、棟包6の内側への曲がりもしくは撓
みを防ぎかつ棟包6の左右の下端を屋根瓦3の上面から
離隔させておく役目も果たす。それにより、換気通路R
が塞がれるような事態が確実に防止され、必要充分な換
気能力を安定して維持し得る。
【0025】また、換気用スペーサ10及び棟包6が共
に屈曲もしくは撓曲可能とされるので、対応できる屋根
勾配の幅が広くなり、換気用スペーサ10及び棟包6の
汎用性が高められて各種の屋根に柔軟に対応できる。さ
らに、換気用スペーサ10が左右の笠木5の上面及び下
方側に位置する側面を覆うように被さるので、外部から
の飛水はその換気用スペーサに遮られて笠木5には到達
し難くなり、笠木5が濡れて腐るような事態が可及的に
抑えられる。その結果、笠木が朽ち難くなるから全体の
耐久性が向上する。
【0026】また、面戸4、笠木5、換気用スペーサ1
0、及び棟包6からなる主要構成部材をそれぞれ順次に
積み重ねるように置いて全体を固定するだけで組み立て
られ、しかも、換気用スペーサ10以外の各部材は従来
品と同様な構成のものでよいので、施工が簡単かつ容易
で各部材の製造コスト及び施工コストが低く抑えられ、
その結果、全体を安価に提供できる。
【0027】なお、図4及び図5に示される如くに、換
気用開口部20の周りにそれを周回するように板状凸部
16より突出高さの低い防水リブ22を突設すれば、換
気機能を損なうことなく、換気用スペーサ10と棟包6
との間に入り込んだ雨水の家屋内への侵入を確実に防止
し得る。また、上述の例では、板状凸部16,17が上
面板部12,側面板部14の前後方向に沿って並列的に
突設されているが、それらを上面板部12,側面板部1
4の幅方向に沿って並列的にしかも前後方向には適宜の
間隔をあけて突設するようにしてもよく、その場合は換
気用スペーサ10と棟包6との間に入り込んだ雨水の家
屋内への進行をその凸部により妨げることもできる。
【0028】次に、本発明に係る換気棟構造の他の例を
図7〜図9を参照しながら説明する。なお、以下の図に
おいて、前述した図1〜図4に示される各部に対応する
部分には、全体を含めて同一の符号を付してそれらの重
複説明並びに作用効果のうちの共通部分の説明を省略す
る。図7に示される例に使用されている換気用スペーサ
10は、図8及び図9に示される如くに、側面板部14
に突設された板状凸部17の下端部から外向きに直角に
折り曲がって突出する支承凸部19が設けられている。
【0029】上記支承凸部19には、図7に示される如
くに、棟包6に形成された、横覆板部6bの下端から外
向きに折り曲がって突出する下端覆板部6cが載接せし
められるとともに、この下端覆板部6bから内向きに折
り返された係止突起部6dが掛止される。このようにさ
れることにより、たとえ笠木5等が適正位置からずれた
り傾いたりして換気用スペーサ10の左右の下端部が屋
根瓦3に当接するような事態が発生しても、棟包6の左
右の下端部(係止突起部6d)は支承凸部19により屋
根瓦3から確実に離隔せしめられるので、棟包6の左右
の下端部と屋根瓦3との間には、常に換気通路Rの出入
り口となる隙間が確保され、その隙間を通じて、前述し
た図2に示される換気棟構造と同様にして換気が行われ
ることになる。なお、図7に示される換気用スペーサ1
0の左右の下端は屋根瓦3から離隔せしめられている
が、必ずしもそれらを離隔させる必要はなく、換気用ス
ペーサ10の左右の下端を屋根瓦3に予め当接させるよ
うな構造にしても、支承凸部19により左右の側面板部
14の横側に換気通路Rの出入り口となる開口が確保さ
れるので、何ら支承を来さない。
【0030】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
係る換気棟構造によれば、比較的簡単な構成でありなが
ら、屈曲もしくは撓曲可能で安価な板金製の棟包を使用
したもとでも、換気を確実にかつ充分に行うことができ
るとともに、対応できる屋根勾配の幅を広くすることが
でき、しかも、施工性及び耐久性の向上を図れて品質を
落とすことなく全体を安価に提供できるいう優れた効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る換気棟構造の一実施例を示す分解
斜視図。
【図2】図1に示される実施例の縦断面図。
【図3】図1の実施例に使用される換気用スペーサを示
す斜視図。
【図4】図3の換気用スペーサの側面図。
【図5】図1の実施例に使用される換気用スペーサの変
形例を示す斜視図。
【図6】図3の換気用スペーサの断面図。
【図7】本発明に係る換気棟構造の他の実施例を示す縦
断面図。
【図8】図7の実施例に使用される換気用スペーサの斜
視図。
【図9】図8の換気用スペーサの断面図。
【符号の説明】
2−野地板 3−屋根瓦 4−面戸 5−笠木 6−棟包 6a−上覆板部 6b−横覆板部 6c−下端覆板部 7,9−釘 10−換気用スペーサ 12−上面板部 14−側面板部 16−板状凸部 17−板状凸部 19−支承凸部 20−換気用開口部 22−防水リブ R−換気通路 S−換気用間隙

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の屋根勾配をもって葺設された左右
    の屋根瓦のうちの最上部に位置するもの同士の間に屋根
    裏に通じる換気用間隙が形成され、上記左右の屋根瓦上
    にそれぞれ面戸を介して笠木が並置されるとともに、こ
    の左右の笠木上に、それら双方に跨乗するように、屈曲
    もしくは撓曲可能とされた断面概略く字形状の上面板部
    及びその左右端から下向きに折り曲がる一対の側面板部
    を有する換気用スペーサが被せられ、その換気用スペー
    サ上に、板金製の棟包が当該換気用スペーサを覆うよう
    に被せられてなり、上記換気用スペーサは、その上面板
    部に上記換気用間隙に連なる換気用開口部が形成される
    とともに、該上面板部及び側面板部にそれぞれ複数の凸
    部が相互に間隔をあけて突設されていて、この換気用ス
    ペーサにより上記棟包が上記笠木から離隔せしめられて
    それらの間に上記換気用間隙と外部とを連通させる換気
    通路が形成されていることを特徴とする換気棟構造。
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