JPH05171762A - 換気棟構造 - Google Patents

換気棟構造

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JPH05171762A
JPH05171762A JP33702091A JP33702091A JPH05171762A JP H05171762 A JPH05171762 A JP H05171762A JP 33702091 A JP33702091 A JP 33702091A JP 33702091 A JP33702091 A JP 33702091A JP H05171762 A JPH05171762 A JP H05171762A
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JP
Japan
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ventilation
plate portion
spacer
surface plate
roof
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Application number
JP33702091A
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English (en)
Inventor
Seigo Aizaki
清吾 相崎
Takenao Toyama
武尚 遠山
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 所定の屋根勾配をもって葺設された左右の屋
根瓦3のうちの最上部に位置するもの同士の間に屋根裏
に通じる換気用間隙Sが形成され、左右の屋根瓦3上に
それぞれ面戸4を介して笠木5が並置される。この並置
された左右の笠木5の上面,反対向側の側面,及び下面
を覆う換気用スペーサ10が上記換気用間隙Sを挟んで
対向するように配され、その換気用スペーサ10上に、
板金製の棟包6が上記換気用間隙S及び上記左右の換気
用スペーサ10を覆うように被せられる。この換気用ス
ペーサ10により換気通路Rが形成される。 【効果】 比較的簡単な構成でありながら、屈曲もしく
は撓曲可能で安価な板金製の棟包を使用したもとでも、
換気を確実にかつ充分に行うことができるとともに、対
応できる屋根勾配の幅を広くすることができ、しかも、
施工性及び耐久性の向上を図れて品質を落とすことなく
全体を安価に提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、屋根の頂部において屋
根裏と外部とを連通させて換気を行うようにされた換気
棟構造に関する。
【0002】
【従来の技術】家屋における屋根の頂部を形作る棟部で
換気を行うようにされた換気棟構造の代表的なものを簡
略に述べれば次の如くである。すなわち、所定の屋根勾
配をもって葺設された左右の屋根瓦のうちの最上部に位
置するもの同士の間に屋根裏に通じる換気用の間隙が形
成され、それら左右の屋根瓦上にそれぞれ面戸を介して
笠木が並置されるとともに、この並置された左右の笠木
上に棟瓦が上記換気用間隙及び左右の笠木を覆うように
被せられ、各部材が釘等で固定されるとともに、面戸等
に上記換気用間隙と外部とを連通させる換気通路(単な
る開口部,孔,隙間等で可)が形成されて構成される。
【0003】上述の如くの構成を有する換気棟構造にお
いては、棟瓦として無機成形品が使用されることが多い
が、このような棟瓦は、通常、耐久性はあるが硬質で脆
いため、対応できる屋根勾配の幅は極めて狭い。それに
対し家屋の屋根勾配は多種多様であるから寸法形状の異
なる多種類の製品を用意しておく必要がある。そのた
め、棟瓦は多品種少量生産とならざるを得ず、比較的高
価なものとなる。
【0004】そこで、例えば、実公平3−11286号
公報には、対応できる屋根勾配の幅を広げるべく、棟瓦
の両側部に内側に凹む湾曲凹部を形成することが提案さ
れている。かかる湾曲凹部が形成された棟瓦は、屋根勾
配が多少相違しても同一寸法形状のもので対応できる
が、棟瓦が笠木に湾曲凹部で支持されることになるので
それらの接触面積が小さくなり、棟瓦を笠木に釘等で固
定する際に釘等の打込位置がずれたり棟瓦が傾いたりし
易く、安定性や施工性が良いとはいえない。
【0005】それに対し、棟瓦に代えて使用される板金
製の棟包は、通常、比較的容易に屈曲もしくは撓曲させ
ることができるので、対応できる屋根勾配の幅が従来の
棟瓦に比して広く、しかも安価に製作できるが、薄物で
あるため撓んだり曲がったりし易い。ところで、特開昭
63−74948号公報には、上述の板金製の棟包を使
用できる換気棟構造が記載されている。この公報に記載
の換気棟構造は、屋根瓦上に配置される面戸の合成樹脂
発泡体等からなる弾性体部分の上面部に立上り片が立設
された鋼板部材が被着され、この鋼板部材の立上り片上
に笠木が配置されるとともに、その笠木上に各部を覆う
ように、断面く字状の上覆板部とこの上覆板部の両端か
ら下向きに折り曲がる横覆板部とからなる棟包が被せら
れて構成されている。
【0006】かかる公報に記載された換気棟構造におい
ては、鋼板部材の立上り片により笠木と面戸の弾性体部
分とが離隔せしめられてそれらの間に換気用開口部(隙
間)が形成され、そこを通じて家屋内(屋根裏)の換気
が行われることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載された換気棟構造では、換気用開口部が面戸の
上面側のみにしか形成されていない。そのため、例え
ば、板金製の棟包の横覆板部が暴風等により内側(面戸
及び笠木側)に若干曲げられると、換気用開口部が塞が
れて屋根裏と外部とを連通する換気通路が遮断されてし
まい、換気能力が著しく低下するという問題がある。
【0008】このような問題を解決するための一つの方
策として、例えば、板金製の棟包を容易には曲がらない
ように補強することが考えられるが、棟包を補強するこ
とは、コストアップにつながるとともに、自在に屈曲も
しくは撓曲できて対応可能な屋根勾配の幅が広いという
板金製の棟包のメリットが失われてしまう。また、従来
の換気棟構造では、上述した2つの公報にも図示されて
いるように、通常、棟瓦もしくは棟包が笠木を覆い包む
ようになってはいるものの、笠木の側面と棟瓦もしくは
棟包の内面(裏面)との間、及び屋根瓦の上面と棟瓦も
しくは棟包の下端部との間は換気等のため開いているの
で、風雨が強いとき等には飛水が棟瓦もしくは棟包の内
側に侵入して笠木を濡らしてまう。そのため、笠木が腐
って朽ち易くなり、全体の耐久性が低下するといった問
題がある。
【0009】かかる点に鑑み本発明は、換気を確実にか
つ充分に行うことができるとともに、対応できる屋根勾
配の幅を広くすることができ、しかも、施工性及び耐久
性の向上を図れて品質を落とすことなく全体を安価に構
成できる換気棟構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る換気棟構造は、所定の屋根勾配をもっ
て葺設された左右の屋根瓦のうちの最上部に位置するも
の同士の間に屋根裏に通じる換気用間隙が形成され、上
記左右の屋根瓦上にそれぞれ面戸を介して笠木が並置さ
れるとともに、この並置された左右の笠木の上面,反対
向側の側面,及び下面を覆う換気用スペーサが上記換気
用間隙を挟んで対向するように配され、その換気用スペ
ーサ上に、板金製の棟包が上記換気用間隙及び上記左右
の換気用スペーサを覆うように被せられてなり、上記換
気用スペーサが、複数の凸部が相互に間隔をあけて突設
された、上面板部及びその一端から下向きに折り曲がる
側面板部と、この側面板部の下端から上記上面板部と対
向するように折り曲がる下面板部とを有していて、この
換気用スペーサにより上記棟包が上記笠木から離隔せし
められてそれらの間に上記換気用間隙と外部とを連通さ
せる換気通路が形成されるように構成される。
【0011】本発明の換気棟構造に使用される換気用ス
ペーサは、その材質は特に限定されず、合成樹脂,板金
等を適宜成形することにより製造でき、それに設けられ
る複数の凸部は、本体部分と一体に成形してもよいし、
別体に成形して後で接合するようにしてもよい。また、
換気用スペーサに形成される凸部は、単なる突起や段差
であってもよく、その形状は特に限定されないが、リブ
状のものでその上面が平坦にされ、かつ、上面板部,側
面板部にそれぞれ突設された凸部群は各々の基端面から
の突出高さが等しいことが好ましく、さらには、上面板
部に形成された複数の凸部はラビリンスを形成するよう
に側面板部の方から見て相互に重なり合うように配列さ
れていることが好ましい態様として挙げられる。
【0012】さらに、換気スペーサの下面板部には予め
面戸を固定しておくことが好ましい。
【0013】
【作 用】上述のように構成される本発明に係る換気棟
構造においては、換気用スペーサの上面板部及び側面板
部にそれぞれ間隔をあけて複数の凸部が形成されている
ことから、換気用スペーサが、笠木上面及び反対向側の
側面と棟包の上覆板部及び横覆板部との間に換気通路と
なる隙間を確保することに加えて、棟包の内側への曲が
りもしくは撓みを防ぎかつ棟包の左右の下端を屋根瓦の
上面から離隔させておく役目も果たす。それにより、屈
曲もしくは撓曲可能で安価な板金製の棟包を使用したも
とでも、換気通路が塞がれるような事態が確実に防止さ
れ、必要充分な換気能力を安定して維持し得る。
【0014】また、換気用スペーサは左右に別々に配置
され、かつ、棟包が屈曲もしくは撓曲可能とされるの
で、対応できる屋根勾配の幅が広くなり、換気用スペー
サ及び棟包の汎用性が高められて各種の屋根に柔軟に対
応できる。さらに、換気用スペーサが左右の笠木の上
面,下方側に位置する側面,及び下面を覆うように被さ
るので、外部からの飛水はその換気用スペーサに遮られ
て笠木には到達し難くなり、笠木が濡れて腐るような事
態が可及的に抑えられる。その結果、笠木が朽ち難くな
るから全体の耐久性が向上する。
【0015】それに加えて、換気用スペーサの下面板部
に予め面戸を固定しておけば、換気用スペーサを笠木を
挟むように嵌合させるだけで面戸,笠木及び換気用スペ
ーサの3者の位置決め等を省くことができ、また、それ
らの上に棟包置いて全体を固定するだけで組み立てら
れ、しかも、換気用スペーサ以外の各部材は従来品と同
様な構成のものでよいので、施工が簡単かつ容易で各部
材の製造コスト及び施工コストが低く抑えられ、その結
果、全体を安価に提供できる。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。図1及び図2は、本発明に係る換気
棟構造の一実施例を示す分解斜視図及び縦断面図であ
る。この例においては、屋内側に位置する野地板2上
に、前端部に凸部を有する平板状とされた合成樹脂製の
屋根瓦3が左右に所定の屋根勾配をもって葺設されてい
る。これらの左右の屋根瓦3のうちの最上部に位置する
もの同士の間及び左右の野地板2の上端間に屋根裏に通
じる換気用間隙S(図2)が形成されている。また、左
右の屋根瓦3上には、弾性発泡体等の合成樹脂もしくは
ゴム等からなる面戸4を介して笠木5が並置されてい
る。左右に並置された一対の面戸4及び笠木5はそれぞ
れ断面が長方形とされ、屋根瓦3と略同一の傾斜角度
(屋根勾配)をもって対向配置されるとともに、屋根の
前後方向(奥行き方向)に沿って平行に位置決めされて
おり、左右の笠木5の対向する側面間には上記換気用間
隙Sの上部を形成する隙間(通路)が確保されている。
【0017】そして、上記並置された一対の笠木5には
それぞれ換気用スペーサ10が換気用間隙Sを挟んで左
右に対向するように挟み込まれ、その換気用スペーサ1
0上に板金製の棟包6が上記換気用間隙S,左右の笠木
5,及び換気用スペーサ10を覆い包むように被せられ
ている。棟包6は、中央部で屈曲可能な断面く字状を呈
する左板部と右板部とからなる上覆板部6aと、この上
覆板部6aの両端から下向きに折り曲がる横覆板部6b
と、この横覆板部6bの下端から折り返された係止突起
部6dとからなり、各部はコーナー部分で弾性的に折り
曲げ可能となっている。
【0018】一方、換気用スペーサ10は、合成樹脂を
素材として一体成形されたもので、図3に詳細に示され
る如くに、笠木5に対応する幅を有する上面板部12
と、この上面板部12の一端から下向きに直角に折り曲
がる側面板部14と、この側面板部14の下端から上記
上面板部12と対向するように折り曲がる、上面板部1
2と同じ幅及び長さの下面板部13とを有していて、上
面板部12には、上面が平坦な断面外形がコ字状で基端
面からの突出高さが等しい複数のリブ状凸部16が幅方
向及び前後方向に適宜の間隔をあけ、かつ、ラビリンス
を形成するように側面板部14の方から見て、図4に示
される如くに、相互に重なり合うように突設されてい
る。また、側面板部14には、それと同じ幅(高さ)を
有し、かつ上面が平坦な複数の台状凸部17が間隔をあ
けて突設されている。さらに、下面板部13の下面には
予め面戸4が接着剤等で固定されている。
【0019】なお、換気用スペーサ10は笠木5の全長
を1個でカバーする比較的長いものでもよいし、単独で
は比較的短くされていて複数個を直列的に配置して笠木
5の全長をカバーするようなものでもよい。このように
構成される換気棟構造の施工は、次のようにして行われ
る。まず、図1に示される如くに、左右の笠木5に面戸
4付きの換気用スペーサ10をそれを挟み込むように嵌
合させる。この際、換気用スペーサ10の内面に両面テ
ープ等を貼着しておけば後の作業がし易くなる。そし
て、面戸4,笠木5,及び換気用スペーサ10を一体の
まま、左右の屋根瓦3上に屋根の奥行き方向に沿って平
行に配置する。
【0020】このようにして、換気用スペーサ10を笠
木5上に配置した後、釘7(図2)を換気用スペーサ1
0の上面から直交する方向に笠木5と面戸4と屋根瓦3
とを貫通して野地板2に至るように打ち込む。この場
合、必要に応じて各部材に予め透孔あるいは凹部等を形
成しておくと、釘打ち時の位置決め・打ち込み作業が容
易となる。
【0021】続いて、上述のようにして固定された各部
材を覆うように棟包6を被せる。この場合、換気用スペ
ーサ10の上面板部12は屋根勾配に沿うように配置さ
れ、また側面板部14は上面板部12に対して直角に折
り曲がっているので、棟包6の上覆板部6a,横覆板部
6bの裏面がそれぞれ換気用スペーサ10の上面板部1
2のリブ状凸部16,側面板部14の台状凸部17の上
面に当接せしめられるとともに、棟包6の係止突起部6
dが側面板部14の台状凸部17の外縁に係止される。
【0022】そして、このようにして棟包6を換気用ス
ペーサ10に当接させた状態で、釘9を棟包6の横覆板
部6bから笠木5内に貫入するように打ち込む。それに
より、棟包6が固定されて各部の組み付けが終了する。
なお、この場合も、必要に応じて棟包6の横覆板部6b
に予め透孔あるいは凹部等を形成しておくと、釘打ち時
の位置決め・打ち込み作業が容易となる。その後、棟包
6の前後端の開口部にカバー等を取り付けてそこを塞ぐ
等の必要な作業を行う。それにより、換気棟構造の施工
が完了する。
【0023】上述の如くにして施工される本実施例の換
気棟構造においては、換気用スペーサ10の上面板部1
2及び側面板部14に突設されたリブ状凸部16及び台
状凸部17により、笠木5と棟包6との間に換気通路R
となる隙間が確保される。すなわち、本例においては、
棟包6が換気用スペーサ10のリブ状凸部16及び台状
凸部17により笠木5から離隔せしめられて、図2おい
て矢印Pで示される如くに、棟包6の左右の下端部と屋
根瓦3との間に形成される隙間を出入り口として、並置
された笠木5の反対向側の側面と棟包6の横覆板部6b
との間、及び、笠木5の上面と棟包6の上覆板部6aと
の間、に形成される空間が換気通路Rとなり、この換気
通路Rと前述した換気用間隙Sとを通じて家屋の換気が
行われる。
【0024】この場合、換気用スペーサ10の上面板部
12及び側面板部14にそれぞれ複数のリブ状凸部1
6,台状凸部17が突設されていることから、換気用ス
ペーサ10が、笠木5上面及び反対向側の側面と棟包6
の上覆板部6a及び横覆板部6bとの間にリブ状凸部1
6,台状凸部17の突出高さに相当する換気通路Rとな
る隙間を確保することに加えて、棟包6の内側への曲が
りもしくは撓みを防ぎかつ棟包6の左右の下端を屋根瓦
3の上面から離隔させておく役目も果たす。それによ
り、屈曲もしくは撓曲可能で安価な板金製の棟包を使用
したもとでも、換気通路Rが塞がれるような事態が確実
に防止され、必要充分な換気能力を安定して維持し得
る。
【0025】また、換気用スペーサ10は左右に別々に
配置され、かつ、棟包6が屈曲もしくは撓曲可能とされ
るので、対応できる屋根勾配の幅が広くなり、換気用ス
ペーサ10及び棟包6の汎用性が高められて各種の屋根
に柔軟に対応できる。さらに、換気用スペーサ10が左
右の笠木5の上面、下方側に位置する側面、に加えて下
面(底面)をも覆うように被さるので、外部からの飛水
はその換気用スペーサに遮られて笠木6には到達し難く
なり、笠木6が濡れて腐るような事態が確実に抑えられ
る。その結果、笠木が朽ち難くなるから全体の耐久性が
向上する。
【0026】それに加えて、換気用スペーサ10の下面
板部13に予め面戸4を固定しておけば、換気用スペー
サ10を笠木5を挟むように嵌合させるだけで面戸4,
笠木5及び換気用スペーサ10の3者の位置決め等を省
くことができ、また、それらの上に棟包6置いて全体を
固定するだけで組み立てられ、しかも、換気用スペーサ
10以外の各部材は従来品と同様な構成のものでよいの
で、施工が簡単かつ容易で各部材の製造コスト及び施工
コストが低く抑えられ、その結果、全体を安価に提供で
きる。
【0027】またさらに、換気用スペーサ10の上面板
部12に突設されたリブ状凸部16は、幅方向及び前後
方向に適宜の間隔をあけ、かつ、ラビリンスを形成する
ように側面板部14の方から見て相互に重なり合うよう
に配列されているので、仮に換気通路Rの出入り口
(P)から飛水が侵入しても、その飛水はリブ状凸部1
6によりその進行を阻まれて紆余曲折せしめられ、笠木
5の対向側の側面へはほとんど到達し得ない。従って、
雨水が笠木5の内側(対向側)に入り込んだり、家屋内
(屋根裏)に侵入したりすることが確実に阻止される。
【0028】なお、上述のリブ状凸部16は換気用スペ
ーサ10の前後方向に沿って直線状に伸びるようにされ
ているが、それに代えて、図5に示される如くに、各リ
ブ状凸部19の少なくとも一端側を側面板部14側に若
干折り曲げるようになせば、雨水の進行を一層効果的に
阻止でき、さらに、図6に示される如くに、上面板部1
2の反側面板部14側の端部にリブ状凸部16より突出
高さの低い防水リブ21を当該上面板部12を前後方向
に横断するように突設すれば、換気機能を損なうことな
く家屋内への雨水の侵入を確実に防止し得る。
【0029】また、換気用スペーサ10の側面板部に
は、上記台状凸部17に代えて、図7に示される如く
に、上面板部12と同様に、複数の板状凸部23,24
を間隔をあけかつ上面板部12側から見て相互に重なる
ように配列してもよい。この場合も、それら板状凸部2
3,24間に換気通路が形成されるとともに、そこを飛
水が通り難くされる。
【0030】上述の如くの構成とされたもとでは、換気
用スペーサ10はリブ状凸部16,台状凸部17等を含
めた形で量産することができ、他の部材は従来品と同様
な構成のものでよいので、各部材の製造コスト及び施工
コストが低く抑えられ、全体を安価に提供できる。さら
に、換気用スペーサ10の下面板部13に予め面戸が固
定されているので、換気用スペーサ10を笠木5を挟む
ように嵌合させるだけで面戸4,笠木5及び換気用スペ
ーサ10の3者の位置決め等を省いて組み立てることが
でき、また、換気用スペーサ10上に棟包6を被せて固
定するだけでよいので、施工が簡単かつ容易となる。
【0031】そしてさらに、換気用スペーサ10は左右
に別々に配置され、かつ、棟包6が屈曲可能とされるの
で、対応できる屋根勾配の幅が広くなり、換気用スペー
サ10及び棟包6の汎用性が高められて各種の屋根に柔
軟に対応できる。次に、本発明に係る換気棟構造の他の
例を図8〜図12を参照しながら説明する。なお、以下
の図において、前述した図1〜図3に示される各部に対
応する部分には、全体を含めて同一の符号を付してそれ
らの重複説明並びに作用効果のうちの共通部分の説明を
省略する。
【0032】図9及び図10に示される例に使用されて
いる換気用スペーサ10は、図8に示される如くに、側
面板部14の下端部から外向きに直角に折り曲がって突
出する下突出辺部25と台状凸部17の下端から外向き
に直角に折り曲がって突出する支承凸部27とが設けら
れている。上記支承凸部19には、図10に示される如
くに、棟包6に形成された、横覆板部6bの下端から外
向きに折り曲がって突出する下端覆板部6cが載接せし
められるとともに、この下端覆板部6bから内向きに折
り返された係止突起部6dが掛止される。
【0033】このようにされることにより、たとえ笠木
5等が適正位置からずれたり傾いたりしても、換気用ス
ペーサ10の左右の下端部は屋根瓦3に当接するが、棟
包6の左右の下端部(係止突起部6a)は屋根瓦3から
確実に離隔せしめられるので、棟包6の左右の下端部と
屋根瓦3との間には、常に換気通路Rの出入り口となる
隙間が確保され、図5おいて矢印Qで示される如くに、
その隙間を通じて、前述した図2に示される換気棟構造
と同様にして換気が行われることになる。
【0034】図11及び図12はさらに別の実施例に使
用される換気用スペーサ10を示しており、この例で
は、上面板部12及び側面板部14の幅方向に沿ってそ
れらを横断するように板状凸部31が前後方向には一定
間隔をあけて突設されている。このような換気用スペー
サ10が用いられた場合においても、上述の例と同様に
板状凸部31により換気通路Rが形成されるとともに、
上面板部12,下面板部13,側面板部14により笠木
5がカバーされることになり、この換気用スペーサ10
の上面板部12及び側面板部14に、図12に示される
如くに、各板状凸部31間にラビリンスを形成するよう
に互い違いに板状凸部33を突設すれば、前述の例と同
様に家屋内への雨水の進入を確実に阻止できることにな
る。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
係る換気棟構造によれば、比較的簡単な構成でありなが
ら、屈曲もしくは撓曲可能で安価な板金製の棟包を使用
したもとでも、換気を確実にかつ充分に行うことができ
るとともに、対応できる屋根勾配の幅を広くすることが
でき、しかも、施工性及び耐久性の向上を図れて品質を
落とすことなく全体を安価に提供できるいう優れた効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る換気棟構造の一実施例を示す分解
斜視図。
【図2】図1に示される実施例の縦断面図。
【図3】図1の実施例に使用される換気用スペーサを示
す斜視図。
【図4】図3の換気用スペーサの側面図。
【図5】図1の実施例に使用される換気用スペーサの変
形例を示す斜視図。
【図6】図1の実施例に使用される換気用スペーサの変
形例を示す斜視図。
【図7】図1の実施例に使用される換気用スペーサの変
形例を示す斜視図。
【図8】本発明の他の実施例に使用される換気用スペー
サを示す斜視図。
【図9】本発明に係る換気棟構造の他の実施例を示す分
解斜視図。
【図10】図9に示される実施例の縦断面図。
【図11】本発明の他の別の実施例に使用される換気用
スペーサを示す斜視図。
【図12】図11の換気用スペーサの変形例を示す平面
図。
【符号の説明】
2−野地板 3−屋根瓦 4−面戸 5−笠木 6−棟包 6a−上覆板部 6b−横覆板部 6c−下端覆板部 7,9−釘 10−換気用スペーサ 12−上面板部 13−下面板部 14−側面板部 16−リブ状凸部 17−板状凸部 27−支承凸部 R−換気通路 S−換気用間隙

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の屋根勾配をもって葺設された左右
    の屋根瓦のうちの最上部に位置するもの同士の間に屋根
    裏に通じる換気用間隙が形成され、上記左右の屋根瓦上
    にそれぞれ面戸を介して笠木が並置されるとともに、こ
    の並置された左右の笠木の上面,反対向側の側面,及び
    下面を覆う換気用スペーサが上記換気用間隙を挟んで対
    向するように配され、その換気用スペーサ上に、板金製
    の棟包が上記換気用間隙及び上記左右の換気用スペーサ
    を覆うように被せられてなり、上記換気用スペーサが、
    複数の凸部が相互に間隔をあけて突設された、上面板部
    及びその一端から下向きに折り曲がる側面板部と、この
    側面板部の下端から上記上面板部と対向するように折り
    曲がる下面板部とを有していて、この換気用スペーサに
    より上記棟包が上記笠木から離隔せしめられてそれらの
    間に上記換気用間隙と外部とを連通させる換気通路が形
    成されていることを特徴とする換気棟構造。
  2. 【請求項2】 換気用スペーサの下面板部に面戸が固定
    されている、請求項1記載の換気棟構造。
  3. 【請求項3】 上面板部に形成された複数の凸部がラビ
    リンスを形成するように側面板部の方から見て相互に重
    なり合うように配列されている、請求項1に記載の換気
    棟構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003003632A (ja) * 2001-06-25 2003-01-08 Kubota Corp 屋根の平棟部構造
US10022754B2 (en) 2014-07-08 2018-07-17 Albert Handtmann Maschinenfabrik, GMBH & CO., KG Filling machine and method for intermediate cleaning of a filling machine

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