JPH05171102A - 水性塗料組成物及び水性塗料用樹脂の製法 - Google Patents

水性塗料組成物及び水性塗料用樹脂の製法

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JPH05171102A
JPH05171102A JP36123791A JP36123791A JPH05171102A JP H05171102 A JPH05171102 A JP H05171102A JP 36123791 A JP36123791 A JP 36123791A JP 36123791 A JP36123791 A JP 36123791A JP H05171102 A JPH05171102 A JP H05171102A
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resin
parts
acid
formaldehyde
formula
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JP36123791A
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English (en)
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Tomoshi Nishimura
智志 西村
Hidekimi Hirasawa
秀公 平澤
Tamio Iimure
民雄 飯牟礼
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】OH基含有水性樹脂と特定のアルキルフェノー
ル及び2価フェノールを、アルカリ触媒下にホルムアル
デヒドとを必要に応じて2段階反応させて得られるレゾ
ール型フェノール樹脂を、含有することを特徴とする水
性塗料組成物。 【効果】フェノール樹脂のアルキル基濃度と、メチロー
ル基濃度をほぼ任意に設計できるため、硬化性と加工性
を両立させることが可能となる。さらにフェノール樹脂
を2段階合成にすることにより、硬化性を一段と向上さ
せることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性塗料組成物及び水
性塗料用樹脂の製法に関し、詳しくは、OH基含有水性
樹脂と特定の共縮合レゾール型フェノール樹脂とからな
り、硬化性、耐蝕性及び密着性とを両立させることがで
き、金属、紙、木材等の表面被覆に優れ、特に食用缶及
び飲料用缶等の内面の塗装に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】本発明が好適に用いられる金属缶用塗料
は、金属缶の加工、流通又は内容物から受ける諸条件に
十分耐えることが必要であるが、特に食用缶及び飲料用
缶は食品衛生上の要件を満足することが必要である。
【0003】特開昭60−215016号公報には、特
定のアクリル樹脂と芳香族エポキシ樹脂の部分結合物と
アルキルフェノールのレゾール型フェノール樹脂を混合
してなる水性樹脂分散体が記載されている。特公平1−
38828号公報には、自己乳化型で自己架橋型のエポ
キシアクリル樹脂と2価フェノールから誘導されるレゾ
ール型フェノールアルデヒド樹脂を含む水性分散体が、
記載されている。さらに、特開平3−220220号公
報にはフェノールとビスフェノール類とホルムアルデヒ
ドとのアルカリ共縮合レゾール型フェノール樹脂とエポ
キシ樹脂を含む水性エマルションの製法が記載されてい
る。しかしながら上記特公平1−38828号公報及び
特開平3−220220号公報の技術では、加工性が十
分得られず、特開昭60−215016号公報の技術で
は、硬化性が不良となり、そのためにフレバー性も悪く
なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】金属缶用の内面に用い
る水性塗料では、硬化剤としてレゾール型フェノール樹
脂を用いることが知られている。レゾール型フェノール
樹脂は種類や製法により性質を変え、主にメチロール基
又はそのアルキルエーテル基と主剤樹脂のOH基の脱水
又は脱アルコール縮合により硬化するが、メラミン樹脂
に比べて硬化性が低く、硬化性を上げるためにメチロー
ル基濃度を高める方法が知られている。しかしメチロー
ル基濃度を高めると、硬化性はよくなるが、加工性が低
下する。本発明は、上記の問題を解決し、塗膜の加工性
と硬化性を両立させた金属缶内面に好適に用いられる水
性塗料組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討を重ねた結果、OH基含有水性
樹脂に特定の官能基を有する共縮合レゾール型フェノー
ル樹脂を配合した水性塗料組成物が、上記目的を達成し
得ることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明は、(A)OH基含有水性樹脂と(B)化1
式で示されるアルキルフェノール及び化2式で示される
2価フェノールとの混合物をアルカリ触媒下にホルムア
ルデヒドと反応させて得られる共縮合レゾール型フェノ
ール樹脂とを含有する水性塗料組成物である。さらに、
上記共縮合レゾール型フェノール樹脂が、化1式で示さ
れるアルキルフェノールとホルムアルデヒドをアルカリ
触媒下に予備縮合物を生成させ、次いで該予備縮合物と
化2式で示される2価フェノールと必要に応じてホルム
アルデヒドとを加え反応させて得られる水性塗料用樹脂
の製法である。以下、本発明の水性塗料組成物及び水性
塗料組成物に用いる樹脂の製法ついて詳細に説明する。
【0006】(A)OH基含有水性樹脂 本発明の成分(A)に使用するOH基含有水性樹脂は、
1分子中にOH基を2個以上有し、樹脂固形分当たりの
水酸基価が10〜300で水溶性又は水分散している樹
脂である。これらの樹脂としては、エポキシ系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ウレタン系樹脂が挙げられる。
【0007】本発明の成分(A)に使用するエポキシ樹
脂は、1分子中にエポキシドを2個以上有する樹脂及び
これを脂肪酸、二塩基性酸、ビスフェノールA、F又は
Bと反応させてエポキシドを部分的に残したものに多塩
基酸、リン酸又はその縮合物を反応させたものが挙げら
れる。この中でビスフェノールA,F又はBなどにエピ
ハロヒドリンをアルカリ性触媒の存在下、縮合させて得
られるエポキシ樹脂は、塗膜の物理的強度、付着性及び
化学的抵抗性などが優れているので好ましい。数平均分
子量は300以上、好ましくは1,000以上である。
脂肪酸としては、脱水ヒマシ油、大豆油、綿実油、サフ
ラワー油、トール油、ヒマシ油、ヤシ油、パーム油等の
植物油脂肪酸が例示される。二塩基性酸としては、マレ
イン酸、フマル酸等が例示される。多塩基酸としては、
(無水)トリメリット酸、(無水)ピロメリット酸等が
挙げられる。リン酸縮合物としては、ポリリン酸、無水
リン酸等が例示される。これら脂肪酸は単独若しくは混
合物及び/又は二塩基性酸との混合物を使用することが
できる。
【0008】アクリル樹脂は、アクリル酸又はメタアク
リル酸等の不飽和一塩基性カルボン酸と他の共重合性モ
ノマーとからなる共重合体である。通常、両モノマーを
有機溶媒中で、ベンゾイルパーオキサイド又はアソビス
イソブチロニトリル等の遊離基発生剤を重合開始剤とし
て、80〜150℃の温度で共重合して得られる。共重
合性モノマーの例としては、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル、スチレン系モノマー、ヒドロキシル基含有
モノマー、N−置換(メタ)アクリルアミド、オキシラ
ン基含有モノマー、マレイン酸ジアルキルエステル、フ
マル酸ジアルキルエステル、アクリルニトリル等が挙げ
られ、これらのうち1種又は2種以上を併用することが
できる。アクリル樹脂中の不飽和一塩基性カルボン酸の
含量は、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは1
0〜30重量%である。5重量%未満では、水性媒体中
における分散安定性、基材に対する塗膜の密着性及び用
途によっては風味保持性等が、いずれも低下する。50
重量%を越えると、塗膜の耐熱水性及び耐レトルト性が
低下する。アクリル樹脂の数平均分子量は3,000〜
80,000が好ましい。3,000未満では耐加工性
が低下し、80,000を越えると適正塗装粘度におけ
る固型分含量が低下する。
【0009】アクリル樹脂により、エポキシ樹脂の変性
をする場合は、アクリル樹脂中の不飽和一塩基性カルボ
ン酸の含量が好ましくは、12〜70重量%、より好ま
しくは25〜60重量使%である。アクリル樹脂をエポ
キシ樹脂に対し、固型分重量比で1/10〜1/1の範
囲にて使用するのが好ましい。不飽和一塩基性カルボン
酸の含量が、12重量%未満では、水性媒体中における
分散安定性、基材に対する塗膜の密着性及び用途によっ
ては、風味保持性等がいずれも低下する。70重量%を
越えると塗膜の耐熱水性及び耐レトルト性が低下する。
アクリル樹脂とエポキシ樹脂の固型分重量比が1/10
未満では塗料組成物の分散安定性が低下し、1/1を越
えると耐蝕性が低下する。アクリル樹脂変性エポキシ樹
脂は、上記した方法以外に、予めエポキシ樹脂モノ(メ
タ)アクリレートを作り、次いで共重合性モノマーを共
重合させて製造することもできる。又、エポキシ樹脂溶
液中で、上記の不飽和一塩基性カルボン酸と他の共重合
性モノマーを共重合させて製造することもできる。ここ
でいうアクリル樹脂による変性エポキシ樹脂とは、エポ
キシ樹脂中のラジカル活性水素を引き抜いてアクリル樹
脂がエポキシ樹脂にグラフト結合したもの、エポキシド
とカルボキシルの部分反応による結合物、3級アミンが
エポキシドを開環させ、カルボキシルと四級塩化したも
のも含む。
【0010】ポリエーテル系樹脂としては(無水)フタ
ル酸、(無水)マレイン酸、(無水)トリメリット酸、
(無水)ピロメリット酸等の多価カルボン酸とエチレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロール
プロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールの
低縮含物にエチレンオキシド、プロピレンオキシド等の
オレフィンオキシドおよび/又はポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリ
コール、必要ならトルエンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート
等の多価イソシアネートおよび/又は多価カルボン酸、
および/又はエポキシ樹脂を反応させたものが挙げられ
る。
【0011】ポリエステル系樹脂としては、多価アルコ
ール必要ならば、オクチルアルコール、ノニルアルコー
ル等の一価アルコールと多価カルボン酸必要ならば安息
香酸、ヤシ油脂肪酸等の一価カルボン酸の縮合物および
/又はこれに更に多価カルボン酸を反応させたものが挙
げられる。
【0012】ウレタン系樹脂としては、多価アルコール
と多価カルボン酸の低縮含物に多価イソシアネートおよ
びメチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン等のアミノアルコール類、必要ならば
エポキシ樹脂を反応させたものが挙げられる。
【0013】水酸基価が10未満では、硬化性が低下
し、水酸基価が300を越えると耐水性、耐蝕性が低下
する。好ましい、水酸基価は30〜250である。
【0014】成分(A)のOH基含有水性樹脂を水溶化
又は、水分散化する方法は、以下の方法が挙げられる。 (1)界面活性剤によって乳化する方法。 (2)成分(A)の樹脂中のカルボキシル基、スルホン
酸基、ホスフェート基等の酸基をアミン、アンモニア等
のアルカリで完全中和又は部分中和する方法。 (3)成分(A)中のアミノ基等の酸基を蟻酸、酢酸等
の酸で完全中和又は部分中和する方法。 (4)成分(A)中に水親和性の高いエーテル結合を導
入する方法。 これらの単独又は、(1)と(2)、(1)と(3)、
(1)と(4)、(2)と(4)、(3)と(4)、
(1)と(2)と(4)、(1)と(3)と(4)の組
み合せによっても得られる。
【0015】本発明の水性塗料組成物は、水性媒体に対
して溶解又は分散状態となるが、水性媒体は、少なくと
も溶媒中の10重量%以上が水である水単独又は有機溶
剤との混合物を意味する。水性媒体としての有機溶剤と
してはメタノール、エタノール、イソプロパノール、n
−ブタノール等のアルキルアルコール類、アセトン、メ
チルエチルケトン、イソアミルケトン等のケトン類、酢
酸エチル、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルカルビトー
ル、エチルカルビトール等のエーテルアルコール類、メ
チルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテー
ト、エチルカルビトールアセテート等のエーテルエステ
ル類、トルエン、キシレン等の芳香族類等を用いること
ができる。
【0016】(B)共縮合レゾール型フェノール樹脂 本発明の成分(B)に使用する共縮合レゾール型フェノ
ール樹脂は、下記式化1で表わされるアルキルフェノー
ル(以下アルキルフェノールという)と
【化1】 下記式化2で表わされる2価フェノール(以下2価フェ
ノールという)とホルムアルデヒドの混合物をアルカリ
触媒下にホルムアルデヒドと、室温ないし60℃程度の
温度で反応して得られる。
【化2】
【0017】アルキルフェノールの化1式中のRは、
〜C12のアルキル基である。アルキルフェノール
の具体例として、O−クレゾール、P−クレゾール、O
−エチルフェノール、P−エチルフェノール、P−t−
ブチルフェノール、P−オクチルフェノール、P−ノニ
ルフェノール、P−ラウリルフェノール等が挙げられ
る。
【0018】2価フェノールの化2式中の橋絡基R
は、直接結合あるいは、式−CR−(式中R
及びRの各々は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数4
以下のアルキル基、またはパーハロアルキル基である)
のアルキリデン基、−O−,−S−,−SO−,−NR
−(式中Rは水素原子または、炭素数4以下のアル
キル基である)の基等を挙げることができる。このよう
な2価フェノールの具体的例としては、2、2′−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノール
A]、2、2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタ
ン[ビスフェノールB]、1,1′−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン[ビスフェノールF]、4−ヒドロキシフェ
ニルフェノール、P−(4−ヒドロキシフェノキシ)フ
ェノール等である。これらは、2種以上を混合して使用
してもよい。好適には、ビスフェノールAである。
【0019】共縮合レゾール型フェノール樹脂の合成触
媒としては、アルカリ触媒を用いる。具体例としては、
アンモニア、エチルアミン、ブチルアミン、ジエタノー
ルアミン等の有機アミン、水酸化ナトリウム、水酸化マ
グネシウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム等のアル
カリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等の炭酸塩等が挙げ
られる。触媒の量は、フェノール性水酸基1当量に対し
て0.5〜1.0当量が望ましい。
【0020】本発明で用いる共縮合レゾール型フェノー
ル樹脂で用いるアルキルフェノールと2価フェノールの
比率は、アルキルフェノール/2価フェノール=5/9
5〜80/20(重量比)が望ましく、より好ましくは
15/85〜60/40である。アルキルフェノールが
5/95未満では、加工性が低下する傾向があり、80
/20を越えると、硬化性が低下する傾向となる。合成
後の共縮合レゾール型フェノール樹脂の数平均分子量
は、300〜1,000が望ましく、数平均分子量が3
00未満では加工性が低下する傾向があり、1,000
を越えると硬化性が低下する。
【0021】本発明の水性樹脂組成物の製造方法は、前
記アルカリ触媒の存在下、アルキルフェノールと2価フ
ェノールの混合物にホルムアルデヒドを付加縮合させて
得られる。又、アルキルフェノールとホルムアルデヒド
をアルカリ触媒下で室温〜60℃程度の比較的低温で、
アルキルフェノールジアルコールを高収率で生成させた
後、2価フェノールと必要に応じてホルムアルデヒドを
加えて、2段階で共縮合させる方法でもよい。2段階製
法は1段階製法に比べて、共縮合反応における立体障害
となるアルキルフェノールを第1段階で反応させる事に
より、立体障害を受けないメチロール基及び/又は、そ
のアルキルエーテルが樹脂骨格の外側に位置しやすくな
り、よって硬化性の一段と向上する利点がある。後段の
ホルムアルデヒドは、必要に応じて加えるが、加えると
より官能基度を高めることができ、硬化性が向上する。
【0022】さらに上記で得られた共縮合レゾール型フ
ェノール樹脂をアルコールでアルキル(炭素数1〜8)
エーテル化、又はアリルハライドでアリルエーテル化す
ることもできる。上記の共縮合レゾール型フェノール樹
脂に公知の他のフェノール樹脂及び又は、アミノ樹脂を
併用することもできる。
【0023】本発明で用いる成分(A)と成分(B)の
好ましい組成比率は、OH基含有樹脂(A)/共縮合レ
ゾール型フェノール樹脂(B)=100/0.5〜10
0/50(重量比)であり、好ましくは、100/1〜
100/20である。成分(A)が100/0.5未満
では、塗膜の耐蝕性、密着性、加工性の向上が認められ
ず。100/50を越えると塗膜の水溶出分が多くな
る。
【0024】上記方法で得られた共縮合レゾール型フェ
ノール樹脂とOH基含有水性樹脂との混合方法は、以下
の方法が挙げられる。 (1)予め溶剤中で合成したOH基含有樹脂と共縮合レ
ゾール型フェノール樹脂の混合物を(に)、酸又は塩基
の水溶液に(を)を加えて攪拌する。 (2)予め溶剤中で合成したOH基含有樹脂を(に)、
酸又は塩基の水溶液に(を)加えて攪拌した後、共縮合
レゾール型フェノール樹脂を添加する。 (3)予め溶剤中で合成したOH基含有樹脂と共縮合レ
ゾール型フェノール樹脂を50℃〜100℃で10分間
〜3時間予備縮合させた後、これを(に)酸又は塩基の
水溶液に(を)加え攪拌する。 以上の水溶液又は、水分散液を減圧又は常圧水蒸気蒸留
に付して、有機溶剤を水と共沸させ、有機溶剤量を低減
させることもできる。
【0025】本発明の水性塗料組成物は、基材として、
鉄鋼板、アルミニウム板及び鉄鋼板の表面に亜鉛、ス
ズ、クロム、ニッケル、アルミニウム等の単独又は複数
金属をめっき処理しためっき鋼板、あるいはこれらの表
面をクロム酸、リン酸等で化学処理又は電解処理したも
のさらに、紙、木材等の塗装に適用することができる。
【0026】塗装方法としては、一般に知られた方法が
利用できる。すなわち、エアスプレー、エアレススプレ
ー、刷毛塗り、静電スプレー、浸漬塗装、フローコータ
ー、ロールコーター及び電着塗装等である。
【0027】焼付条件としては、熱風乾燥炉、赤外線
炉、高周波誘導加熱炉等の方法を用いて、80〜350
℃の温度範囲及び3秒〜30分の時間が好ましい。
【0028】本発明の水性塗料組成物は、組成物の特性
を損なわない範囲で、用途に適した防錆剤、着色顔料、
体質顔料又は充填剤等を配合して、防錆プライマー、防
錆性塗料又は印刷インキ等としても使用できる。さら
に、通常の添加剤、例えば消泡剤、表面張力調整剤、滑
剤を配合することもできる。これらの添加剤は、脱溶剤
前に加えることが望ましい。
【0029】
【作用】フェノール樹脂の硬化性(フレバー性)はメチ
ロール基濃度と反応性に影響され、加工性は、アルキル
基濃度に影響されるが、本発明によって得られた共縮合
レゾール型フェノール樹脂は、アルキルフェノールのア
ルキル基と2価フェノールのメチロール基濃度を随意
に、かつ2段反応することにより一段と硬化性を向上さ
せた制御ができるため、硬化性と加工性を独自にかつほ
ぼ任意に設計できるので、硬化性と加工性の両立を図る
ことができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例により、本発明を詳細に説明す
るが、これにより本発明の範囲が特に限定されるもので
はない。以下、部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を
示す。
【0031】合成例1 O−クレゾール108部、ビスフェノールA114部、
37%ホルマリン488部及び25%水酸化ナトリウム
水溶液215部を混合し50℃で2時間反応させた。塩
酸で中和後、酢酸エチル/n−ブタノール=1/1の混
合溶剤で抽出して、固型分60%の共縮合レゾール型フ
ェノール樹脂溶液を得た。
【0032】合成例2 P−ノニルフェノール22部、37%ホルマリン324
部、及び25%水酸化ナトリウム水溶液200部を混合
し、60℃で3時間反応させた。 ついで、ビスフェノ
ールAを205部加えて同温度で2時間反応させた。塩
酸で中和後、酢酸エチル/n−ブタノール=1/1の混
合溶剤で抽出して、固型分60%の共縮合レゾール型フ
ェノール樹脂溶液を得た。
【0033】合成例3 P−t−ブチルフェノール30部、37%ホルマリン3
24部及び25%水酸化カリウム水溶液300部を混合
し50℃で2時間反応させた。ついで、ビスフェノール
Fを160部加え同温度で2時間反応させた。塩酸で中
和後、酢酸エチル/n−ブタノルール=1/1の混合溶
剤で抽出して、固型分60%の共縮合レゾール型フェノ
ール樹脂溶液を得た。
【0034】合成例4 P−t−ブチルフェノール150部、37%ホルマリン
324部及び25%水酸化カリウム水溶液300部を混
合し50℃で3時間反応させた。塩酸で中和後、酢酸エ
チル/n−ブタノール=1/1の混合溶剤で抽出して固
型分60%のレゾール型フェノール樹脂溶液を得た。
【0035】合成例5 ビスフェノールF200部、37%ホルマリン160部
及び25%水酸化カリウム水溶液224部を混合し50
℃で2時間反応させた。塩酸で中和後、酢酸エチル/n
−ブタノール=1/1の混合溶剤で抽出して固形分60
%のレゾール型フェノール樹脂溶液を得た。
【0036】合成例6 2−ヒドロキシエチルアクリレート120部、スチレン
500部、エチルアクリレート300部、メタクリル酸
80部、n−ブタノール617部及び過酸化ベンゾイル
20部の混合物の1/4を窒素置換したフラスコに仕込
んで80〜90℃に加熱し、残りの3/4を同温度で4
時間かけて徐々に滴下した。次いで過酸化ベンゾイル2
部及びn−ブタノール50部の混合物を30分かけて徐
々に滴下した。滴下終了後、更に同温度で2時間攪拌し
た後、ジメチルアミノエタノール54部と脱イオン水1
590部の混合物を少しづつ加え、乳白色のアクリル樹
脂エマルジョンを得た。
【0037】合成例7 2、2−ジメチルプロパンジオール300部、トリメチ
ロールプロパン160部、無水フタル酸450部、無水
トリメリット酸60部を200〜230℃で5時間反応
させた後、無水フタル酸90部を添加して、更に160
℃で1時間反応せしめた後、セロソルブ500部を加え
50℃に冷却する。これに29%アンモニア水90部及
びイオン交換水1740部を加えてポリエステル樹脂水
性溶液を得た。
【0038】合成例8 フラスコにエピコート1009(シェル化学製 エポキ
シ当量2800)800部及び、ブチルセロソルブ10
00部を入れ、115℃で完全に溶解させた後、メタク
リル酸120部、スチレン80部、過酸化ベンゾイル4
7部の混合物を2時間で徐々に滴下する。滴下終了後1
15℃で2時間攪拌した後、ブチルセロソルブ142部
を加え80℃に冷却し、ついでジメチルアミノエタノー
ル100部とイオン交換水3242部の混合物を1時間
で徐々に滴下し、乳白色のアクリル樹脂変性エポキシ樹
脂エマルジョン塗料を得た。
【0039】実施例1 合成例6のアクリル樹脂エマルジョン200部及び合成
例1の共縮合レゾール型フェノール樹脂12部の混合物
を厚さ0.3mm脱脂磨軟鋼板に乾燥塗布量60mg/
dmとなる様に塗布し、250℃で60秒焼き付け
た。塗膜の加工性、耐蝕性、耐レトルト性,KMnO
消費量を後記試験法に従って評価した。結果を表1に示
す。
【0040】
【表1】
【0041】実施例2 合成例7のポリエステル樹脂水性溶液300部及び合成
例2の共縮合レゾール型フェノール樹脂36部の混合物
を厚さ0.3mmのブリキ板に乾燥塗付量70mg/d
となる様に塗付し、220℃で3分焼き付けた。塗
膜の評価結果を表1に示す。
【0042】実施例3 合成例8のアクリル樹脂変性エポキシ樹脂エマルジョン
300部、及び合成例3の共縮合レゾール型フェノール
樹脂15部の混合物を厚さ0.3mmアルミ板に乾燥塗
布量50mg/dmとなる様に塗布し、260℃で3
0秒焼き付けた。塗膜の評価結果を表1に示す。
【0043】比較例1 合成例3の共縮合レゾール型フェノール樹脂の変わりに
合成例4のレゾール型フェノール樹脂を配合する以外は
実施例3と同様にして塗膜を作成する。塗膜の評価結果
を表1に示す。
【0044】比較例2 合成例3の共縮合レゾール型フェノール樹脂のかわり
に、合成例5のレゾール型フェノール樹脂を配合する以
外は、実施例3と同様にして塗膜を作成する。塗膜の評
価結果を表1に示す。
【0045】比較例3 合成例3の共縮合レゾール型フェノール樹脂のかわりに
合成例4及び合成例5のレゾール型フェノール樹脂をそ
れぞれ3部及び12部配合する以外は実施例3と同様に
して塗膜を作成する。塗膜の評価結果を表1に示す。
【0046】塗膜は次の方法により評価した a)耐加工性 試験片に同じ板厚の板を1枚又は2枚を挟み、バイスで
しめる。50倍ルーペで加工部の塗膜のワレ程度を判定
した。 ◎:ワレなし(挟んだ板1枚) ○:ワレなし(挟んだ板2枚) △:若干のワレあり ×:かなりのワレあり
【0047】b)耐蝕性 裏面をポリエステルテープでシールした試験片を沸騰し
た3%食塩水に1時間浸漬して、塗膜面の腐食程度を判
定した。 ○:腐食なし △:若干の腐食あり ×:かなりの腐食あり
【0048】c)耐レトルト性 試験片をレトルト殺菌機にて、125℃で30分間処理
して、塗膜の白化の程度を判定した。 ○:白化なし △:若干白化あり ×:かなり白化あり
【0049】d)KMnO消費量 塗膜を耐圧ガラスビンに入れ、塗膜面との接触比が1c
/1ミリリットルとなる量のイオン交換水を入れ、
密封した後、レトルト殺菌機にて125℃で30分処理
して得られた試験水について、食品衛生法記載の試験法
に準じて測定した。 ○:5ppm未満 △:5ppm以上〜10ppm未満 ×:10ppm以上
【0050】
【効果】本発明によれば、フェノール樹脂中のアルキル
基濃度とメチロール基濃度を、ほぼ任意に設計できるの
で硬化性と加工性を両立させることが可能となる。さら
に、アルキルフェノールとホルムアルデヒドをアルカリ
触媒下に縮合させ、次いで2価フェノールと必要に応じ
てホルムアルデヒドを加える2段階合成により、一段と
硬化性を向上させることができる。本発明の水性塗料組
成物は、金属の表面被覆に優れ、フレバー性も得られる
ため、食用缶及び食用缶内面の塗装に好適に用いられ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)OH基含有水性樹脂と (B) 【化1】 化1のアルキルフェノール及び 【化2】 化2の2価フェノールとの混合物を、アルカリ触媒下に
    ホルムアルデヒドと反応させて得られる共縮合レゾール
    型フェノール樹脂とを含有することを特徴とする水性塗
    料組成物。
  2. 【請求項2】 【化1】 化1のアルキルフェノールとホルムアルデヒドをアルカ
    リ触媒下に予備縮合物を生成させ、次いで該予備縮合物
    と 【化2】 化2の2価フェノールと、必要に応じてホルムアルデヒ
    ドとを加え反応させて得られる共縮合レゾール型フェノ
    ール樹脂であることを特徴とする水性塗料用樹脂の製
    法。
JP36123791A 1991-12-25 1991-12-25 水性塗料組成物及び水性塗料用樹脂の製法 Pending JPH05171102A (ja)

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