JPH05169214A - 連続鋳造による鋼材の製造方法 - Google Patents

連続鋳造による鋼材の製造方法

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JPH05169214A
JPH05169214A JP34058091A JP34058091A JPH05169214A JP H05169214 A JPH05169214 A JP H05169214A JP 34058091 A JP34058091 A JP 34058091A JP 34058091 A JP34058091 A JP 34058091A JP H05169214 A JPH05169214 A JP H05169214A
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JP
Japan
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slab
oxides
steel
cast
steel material
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Withdrawn
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JP34058091A
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Hironori Goto
裕規 後藤
Kenichi Miyazawa
憲一 宮沢
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、Alレス脱酸鋼の微小な酸化物を鋼
材内に均質に分散させるための鋼材の製造方法を提供す
る。 【構成】Al:0.005%以下の脱酸鋼を連続鋳造す
る場合に、モールド内に鋳造溶鋼量あたり0.0005
〜0.0035wt%のCaを鉄ワイヤーに含有させて
溶解位置が鋳片凝固厚みが全鋳片の15%以上70%未
満となるようにモールドメニスカスから深部まで浸漬さ
せることによって、10μm以下の微小な酸化物を多数
均一分散させることを特徴とする鋼材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は脱酸材としてAl合金を
殆ど用いない低炭素鋼材の製造方法に関するもので、こ
の鋼材の主たる用途は厚板またはUOパイプである。
【0002】
【従来の技術】近年、海洋構造物、船舶、ラインパイプ
等の材質特性に対する要求は厳しさを増しており、特に
溶接部における低温靭性の抜本的改善が望まれていた。
これに対して、Tiを主成分とした微小な酸化物(酸化
物粒径<10μm)を鋼材中に均一分散させることによ
り、溶接後の冷却過程において、これらを核にしてオー
ステナイト粒内に数多くの微細なフェライト(以下、粒
内フェライトと記す)が生成し、溶接熱影響部の結晶粒
を実質的に微細化することにより優れた靭性をえてい
る。この鋼材の溶製方法は特開昭60−7015号公報
に開示されている。
【0003】しかしながら、特開昭60−7015号公
報の製造方法では、連続鋳造鋳片で微小な酸化物個数が
鋳片厚み方向で変化していることが判明した。即ち、冷
却速度が大きい鋳片表層近傍では酸化物個数が多いが、
冷却速度の小さい鋳片中心部で個数が減少している。鋼
材の材質をより均一化させるには、粒内フェライトの核
となる微小な酸化物の鋳片厚み方向の個数変化を抑制す
る必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は連続鋳造に際
して、鋼材中の鋳片厚み方向の微小な酸化物個数を均一
分散させる方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】微小な酸化物の生成機構
を調査解析すると、冷却速度と溶存酸素含有量に支配さ
れていることが判った。即ち、冷却速度が大きいと鋳片
内部では酸化物を晶出するための駆動力が大きく、かつ
凝固時間が短いために、晶出した酸化物同志の衝突によ
る凝集、合体が生ずる頻度も減少し、酸化物個数も増加
する。表層近傍は冷却速度が大きくこれに相当する。
【0006】一方、鋳片内部では冷却速度が小さいため
に、酸化物を晶出するための駆動力が小さく、かつ凝固
時間が長いために、晶出した酸化物同志の衝突による凝
集、合体が生ずる頻度が多く、酸化物個数も減少する。
また、溶存酸素含有量が高いと酸化物生成の絶対量は増
加する。
【0007】連続鋳造設備の二次冷却水量の増加による
鋳片内部の冷却速度の上昇は凝固した鋳片内の熱移動が
律速しており、鋳片厚みの影響が大きく効率的な冷却を
得ることは難しく、過剰な冷却は表面割れ等の品質欠陥
の原因となる。また、鋳造前の溶鋼段階で酸素量を増大
させると、減少している鋳片中心部のみならず全体の酸
化物個数、あるいは大型酸化物が増加し、溶鋼清浄性が
悪化する。
【0008】そこで、より効率的に、減少している鋳片
内部の酸化物個数を増加させるために、強脱酸元素であ
るCaを直接溶鋼内部に添加し、凝集、成長した大きな
酸化物を分解し微細な酸化物を生成させ鋳片内部の酸化
物個数を増加させる。具体的には、溶鋼内部に鉄ワイヤ
ーで被覆した金属CaまたはCa合金(以下Caと呼
ぶ)を供給し、溶鋼内部で鉄ワイヤーを溶解させCaと
酸化物を反応させるものである。また同時にCaにより
直接脱酸反応をも生ずる場合もある。
【0009】Caを含有させた鉄ワイヤーの溶解位置
は、鋳片厚み方向で個数減少が顕著となる位置が望まし
く、モールドメニスカスから深部まで添加浸漬させる。
具体的には、個数の減少が顕著となる鋳片凝固厚みが全
鋳片厚みの15%以上となる位置で溶解し、酸化物個数
を鋳片内部で増加させる。しかしながら、溶解位置が深
すぎると未凝固部分が少なくなるためにワイヤー未溶解
が生じるので、溶解位置は限定される。これまでの実験
結果からワイヤー未溶解が生じないための溶解位置は、
鋳片凝固厚みが全鋳片の70%未満であることが判っ
た。
【0010】Ca量は少なすぎると酸化物分解効果ある
いは酸化物生成の効果が小さく、多すぎると大型酸化物
が生成するために、不均一な鋼材となる。従って、Ca
量は0.0005〜0.0035wt%と制限される。
【0011】
【作用】モールド内へ、Caを含有させた鉄ワイヤーを
添加しない従来方法による鋳片内酸化物個数分布と、モ
ールド内へ、Caを含有させた鉄ワイヤーを添加した場
合の鋳片内酸化物個数分布を図を用いて比較する。
【0012】従来方法による鋳片厚み方向の酸化物個数
は図1に示すように、鋳片表層近傍では70〜100個
/mm2であるが、鋳片内部では減少し、中心部では1
5個/mm2程度である。一方、モールド内へ、Caを
含有させた鉄ワイヤーを添加し、ワイヤー溶解位置を凝
固厚みが全鋳片厚みの約30%{(凝固厚み推定値/全厚
み)×100=30}に制御してCaを反応させた場合
の結果を図2に示す。鋳片表層近傍では、酸化物個数が
90〜100個/mm2で、従来と同程度であるが、鋳
片内部では酸化物の個数の変化は殆どなく、中心部で8
0個/mm2程度を確保できた。
【0013】ワイヤー添加位置が浅すぎると、例えばワ
イヤー溶解位置を凝固厚みが全鋳片厚みの約8%とした
場合は、図3に示すとおり内部での酸化物個数増加の顕
著な効果は認められない。ワイヤー溶解位置が深すぎる
と、例えばワイヤー溶解位置を凝固厚みが全鋳片厚みの
約80%を目標にすると、ワイヤーが未溶解のままで残
り、効果を得ることができないだけでなく、品質上不均
一な鋼材となる。従って、ワイヤー溶解位置は鋳片の凝
固厚みが全鋳片厚みの15%以上、70%未満が適当で
ある。
【0014】Ca量の酸化物個数の関係を図4に示す。
Ca量が0.0005%未満と少なすぎると酸化物個数
が少なく、0.0035%より多いと大型酸化物が生成
するために、不均一な鋼材となる。従って、Ca量は
0.0005〜0.0035wt%と制限される。
【0015】材質への効果であるが、図5に示すとお
り、Caを含有したワイヤーをCa0.0007wt%
で、溶解反応位置を凝固厚みが全鋳片厚みの約35%に
制御して鋳片内部の冷却速度の向上を図り酸化物個数を
増加させると、材質を支配する粒内フェライトの面積率
が増加していることが判る。
【0016】
【実施例】表1の成分の溶鋼を240mm厚みの2スト
ランドの連続鋳造機にて鋳造し、1ストランド側のモー
ルドではCaを含有させた鉄ワイヤーの添加を、酸化鉄
含有量と溶解位置を変更させて実施し、2ストランド側
のモールドでは鉄ワイヤー添加を行わない、比較鋳造試
験を実施した。その鋳片の酸化物個数測定結果を表2に
示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】以上の如く、本発明に従って連続鋳造に
て鋳造時にモールド内に鉄ワイヤーを添加し、鋳片内部
の冷却速度を上昇させることによって微小な酸化物を鋳
片内部まで多数均一分散させることで、粒内フェライト
の生成量を増大させ、靭性及び溶接性の優れた鋼材を製
造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
図1は従来の鋳片内の酸化物分布を示す図、図2はCa
を含有させた鉄ワイヤー添加による(本発明範囲の溶解
位置)鋳片内の酸化物分布を示す図、図3はCaを含有
させた鉄ワイヤー添加による(本発明範囲以外の溶解位
置)鋳片内の酸化物分布を示す図、図4はCa量と鋳片
中心部の酸化物個数の関係を示す図、図5は酸化物個数
と粒内フェライト生成率の関係を示す図、である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Al:0.005wt%以下の弱脱酸鋼を
    連続鋳造設備にて鋳造するにあたり、モールド内に、鋳
    造溶鋼量あたり0.0005〜0.0035wt%のCa
    相当量のCaを鉄ワイヤー内に含有させて添加ワイヤー
    の溶解位置が鋳片凝固厚みが全鋳片の30%以上70%
    未満となるようにモールドメニスカスから深部まで添加
    浸漬することによって、10μm以下の微小な酸化物を
    多数均一分散させることを特徴とする鋼材の製造方法。
JP34058091A 1991-12-24 1991-12-24 連続鋳造による鋼材の製造方法 Withdrawn JPH05169214A (ja)

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JPH05169214A true JPH05169214A (ja) 1993-07-09

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