JPH05169074A - 浴槽水、浴槽及び浴室を浄化する装置 - Google Patents

浴槽水、浴槽及び浴室を浄化する装置

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JPH05169074A
JPH05169074A JP34281891A JP34281891A JPH05169074A JP H05169074 A JPH05169074 A JP H05169074A JP 34281891 A JP34281891 A JP 34281891A JP 34281891 A JP34281891 A JP 34281891A JP H05169074 A JPH05169074 A JP H05169074A
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JP
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ozone
water
filter
bath
bathtub
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JP34281891A
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Katsuyoshi Inai
内 勝 義 井
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 オゾンを広く利用して、浴槽水のみならず、
浴槽、浴室、濾過器等を殺菌、洗浄、脱臭する安価で簡
便な装置を提供する。 【構成】 浴槽水の濾過器4 内の濾過済み水中にオゾン
を吹き込み、更に場合によっては濾過前の水中にオゾン
を吹き込むようにして、濾過器4 をオゾン反応槽として
兼用する。また、このオゾン反応槽兼用濾過器4 の出口
から入口へバイパスする還流管路4b,10aを設け、濾過済
み水の一部若しくは全部をオゾン反応槽兼用濾過器内へ
繰り返し戻すことにより、浴槽水のオゾン濃度を大幅に
高め、必要に応じてこの高濃度のオゾン水を浴槽1 から
溢れさせるように構成する。浴槽への管路9a、還流管路
10a、オゾン送気管6a,6b、給水管等を開閉する電磁弁等を
タイマーリレーで所定のプログラムに従って自動的に制
御するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、オゾンを広く利用し
て浴槽水、浴槽、浴室等を殺菌し浄化する安価で且つ簡
便化な装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来のオゾンを用いて浴槽水を
循環濾過する場合の最も一般的な装置の系統図である。
この装置において、浴槽水は、矢印に示す通り、浴槽1
の下部より管1aを通じて取り出され、毛髪等の比較的大
きな汚物を金網で濾過して除去するヘアーキャッチャー
2 を通過し、管2aより循環ポンプ3 に吸引され、該循環
ポンプ3 の出口より管3aを通って濾過器40に圧送され
る。濾過器40の内部には濾紙、濾布、砂、砕石、活性炭
等の濾過材が設けられ、該濾過材により有機物等の微細
な汚物が吸着除去され浄化された浴槽水は、濾過器40か
ら管4aを通って筒状のオゾン反応槽5 内に流入する。
【0003】該オゾン反応槽5 の内部には、オゾン含有
気体発生装置6 で発生される、オゾンを含んだ空気、又
はオゾンを含んだ酸素が、図の矢印に示す通り管6aを通
じて供給されるようになっている。該オゾン反応槽5 の
内部では、浴槽水とオゾンとが反応し、浴槽水内の細菌
を殺菌し、溶解している有機物をより分子量の少ない有
機物に分解し、或いは普通の酸素とは反応しにくい安定
した分子構造の有機物を、酸素と反応し易い炭化水素に
分解する等、浴槽水の殺菌浄化が行われる。なお、オゾ
ン反応槽5 中において未だ反応せず、水にも溶解しない
オゾン、空気又は酸素等の気体は、オゾン反応槽5 の上
部に設けた空気抜き弁5-1 を通り、オゾンを他の物質と
反応させ又は元の酸素に戻すオゾン分解筒5-2 内に導か
れ、安全な気体となって外部に排出される。
【0004】オゾン反応槽5 で殺菌浄化された浴槽水
は、若干の未反応オゾンと空気等の他の気体を溶存し、
該溶存気体と更に反応しながら管5aより熱交換器7 に入
り、管7-1 より供給される熱水で適温に加熱され、管7a
を通じて浴槽1 内に流入するようになっている。
【0005】上記循環濾過装置において、浴槽1 内の浴
槽水中のオゾン濃度が高いと人体に有害なため、管7aの
末端部内のオゾン濃度が高くならないように、オゾン含
有気体発生装置6 の放電電圧を加減して供給オゾン量を
増減させて、浴槽1 内のオゾン濃度を低く保ち、或いは
又、オゾン反応槽5 から熱交換器7 へ向かう管5aの途中
の点線で記載した部分に、活性炭を濾材とする活性炭濾
過器8 を増設し、オゾン反応槽5 より該活性炭濾過器8
に流入する浴槽水中のオゾンを濾材に吸着した有機物と
反応させ、更には活性炭と反応させて残留オゾンを吸着
処理し、浴槽1内にオゾンが流入しないような構造とし
たオゾン利用の浴槽水循環濾過装置が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、既に設置さ
れ使用中の浴槽水循環濾過装置にも簡便に付加出来、新
設の場合には、より安価で、より少ないスペースに設置
出来て、安全性にも優れたオゾン利用の反応槽兼用濾過
器であって、更にオゾンを簡便な装置で広く利用するこ
とにより、循環濾過中の水を浄化するのみならず、浴
槽、浴室の床、浴室の壁等を安全に殺菌浄化し、濾過器
自体をも簡便に浄化出来る装置を提供せんとするもので
ある。
【0007】即ち、本発明が解決せんとする課題を列挙
すれば下記のとおりである。 (a)オゾン反応槽5 は、オゾンと浴槽水中の有機物が
反応するために必要な時間を得るために必要であるが、
該オゾン反応槽5 は比較的大型であり、既設の浴槽水循
環濾過装置に該オゾン反応槽5 を増設しようとしても設
置スペースが得られない場合が多い。また該オゾン反応
槽5 を設けるスペースが得られたとしても、配管の変
更、増設が困難な場合も多々見られる。新設の場合で
も、オゾン反応槽5 が必要でなければ当然設備費と設置
スペースが少なくてすむ。
【0008】そこで本発明が解決せんとする第一の課題
は、オゾン反応槽5 を設けることなく、オゾンを浴槽水
に溶解させ、且つオゾン反応槽5 を設けた場合と同等の
オゾンと浴槽水中の有機物との反応時間が得られる手段
を得ることにある。
【0009】(b)オゾンを含んだ水、所謂オゾン水は
有機物、特に油脂分を分解する優れた効果が知られてい
る。この効果を利用して、浴槽内の水のみならず、油脂
分により汚れやすく、その汚れが落ちにくい浴槽の縁
や、浴室の床のヌルヌルした汚れもオゾン水で洗えば清
浄化出来、また清掃時に容易に汚れを落とすことが出来
る。又空気中のオゾンには、優れた脱臭効果と黴等を殺
菌する効果のあることが知られている。
【0010】そこで本発明が解決せんとする第二の課題
は、オゾン利用の浴槽水循環濾過器によって作られるオ
ゾンを含んだ浴槽水を、より高濃度のオゾン水とし、人
間には害を与えない方法で、浴槽内の水と浴槽と浴室の
浄化に利用し、且つこの高濃度のオゾン水から蒸発、或
いは気化するオゾンにより浴室内の空気を脱臭し、壁等
を殺菌し、黴の発生を予防することにある。
【0011】(c)濾過器内には多量の有機物が吸着さ
れるので、適時濾材を取り出して水洗いし、或いは水を
逆流させる逆洗を行って濾過器の洗浄を行う必要があ
る。この洗浄時に出じる汚水は、汚れがひどく頻繁に行
えば公害の発生源となる惧れがある。また濾材を水洗す
るだけでは、汚れが落ちにくく、特に油脂分は除去しに
くいので比較的頻繁に濾材を交換しなければならない。
【0012】そこで本発明が解決せんとする第三の課題
は、油脂分を容易に分解するというオゾン水の効果に着
目し、オゾン利用の浴槽水循環濾過装置によって作られ
るオゾンを含んだ浴槽水を、できるだけ高濃度のオゾン
水とする手段を工夫し、この高濃度のオゾン水を用いて
濾過器の洗浄を行い、濾材の水洗や逆洗の回数を減少さ
せ、濾材の洗浄時の高濃度汚水の発生を防止し、オゾン
により油脂分を分解し濾材の目詰まりを防止して、濾材
をより長期間使用可能とすることにある。
【0013】(d)本発明の第四の課題は、通常のオゾ
ン利用の浴槽水循環濾過工程と、前記第二の課題である
浴槽水及び浴室内殺菌洗浄工程と、前記第三の課題であ
る濾過器洗浄工程の3工程、ならびに循環濾過休止工程
を含めた4工程を、タイマーリレー、電磁弁、電動弁等
を用いて殆ど人手を要することなく切換え制御する全自
動化された浴場設備を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】まづ前記第一の課題達成
の手段は、浴槽水循環濾過装置には必ず設置されてお
り、オゾン反応槽5 と同様に比較的多量の浴槽水を導
入、処理する濾過器に着目し、特に濾過器内部にはオゾ
ン反応槽5 に送るべき濾過済みの水を貯留する部分があ
る点に着目し、この濾過済み水貯留部にオゾン含有気体
を供給するようにすれば、従来のオゾン反応槽5 を不要
とすることが出来る。
【0015】従って、前記第一の課題を達成するための
本発明に係る解決手段は、特許請求の範囲の請求項1に
記載のとおり、『浴槽内の水を循環、濾過、殺菌して再
使用する浴場設備に用いられる濾過器であって、入口か
ら取り入れた浴槽水を濾過する濾材を収容すると共に、
別途設けたオゾン含有気体発生装置から供給されるオゾ
ンを含有する気体を、上記濾材による濾過終了部付近の
濾過済み水中に吹き込み殺菌浄化するオゾンガス供給ノ
ズルを設けたことを特徴とするオゾン反応槽兼用濾過
器。』によって構成される。
【0016】而して、濾過器には各種の形状のものがあ
り、砂濾過器のように濾過済み水貯留部の容積がオゾン
反応槽5 と同等以上の物がある反面、カートリッジ型濾
過器の場合のように濾過済み水貯留部の容積が少なく、
該濾過済み水貯留部に浴槽水を殺菌、清浄化するために
必要な量のオゾンを供給すると、濾過済み水貯留部と濾
過器下流の配管内では反応出来ず、未反応のオゾンが浴
槽1 に送られ入浴者に害を与える恐れがある場合があ
る。そこで濾過済み水貯留部に供給するオゾンの量を入
浴者に害を与えない程度に減少させ、減少させた量以上
のオゾン含有気体を濾過器の入口側に供給し、濾過器内
部全てをオゾンと浴槽水、又はオゾンと濾材に吸着され
た汚物とを反応させる反応槽として活用すれば、図6に
示したような従来のオゾン反応槽5 が不要となるばかり
ではなく、第三の課題である濾過器の洗浄にも役立つこ
ととなる。
【0017】従って、本発明の一つの実施態様として特
許請求の範囲の請求項2に記載の如く、『上記オゾン反
応槽兼用濾過器の濾過終了部付近の濾過済み水中にオゾ
ン含有気体を吹き込む上記オゾンガス供給ノズルに通じ
る主送気配管に加えて、これから分岐して上記オゾン反
応槽兼用濾過器の入口部付近又は入口より上流側の配管
内の水中にオゾン含有気体を送り込む副送気配管を設
け、両送気配管の送気流量の比率を加減する機構を介し
て、これら両送気配管により上記オゾン含有気体発生装
置と接続して成る』ように構成することが推奨される。
【0018】次に本発明の第二の課題達成の手段は、浴
室に人が居なくなる営業終了時以降には、前述の濾過器
入口側に供給していたオゾン含有気体を濾過済み水貯留
部に供給し、浴槽1 内に多量のオゾンを供給し、或いは
他の浴槽水循環濾過装置に用いるオゾンをタイマーリレ
ー等により自動的に浴槽1 内に供給してオゾン濃度を高
め、浴槽内部を殺菌、洗浄し、自然に蒸発、気化したオ
ゾンにより浴室内の空気を殺菌、脱臭し、浴室の壁を殺
菌し、更に、該浴槽水及び浴室内殺菌洗浄工程を行う場
合には、浴槽水循環濾過管路に自動的に水を供給し、浴
槽1 内の水位を高め、浴槽1 内で最も汚れる水面付近の
内壁面をオゾン水により洗浄し、場合によっては浴槽1
から湯又は水を浴室内の床に溢れさせて、床もオゾン水
により殺菌、洗浄せんとするものである。
【0019】そこで、前記第二の課題達成のための本発
明に係る解決手段は、特許請求の範囲の請求項4に記載
のとおり、『浴槽内の水を循環、濾過、殺菌して再使用
する浴槽水循環管路中に設ける濾過器内部の濾過終了部
付近より下流側の水中にオゾン含有気体を流入させる主
送気配管と、濾過器の上流側管内の水中に同様にオゾン
含有気体を流入させる副送気配管とを設けると共に、両
送気配管に送気するオゾン含有気体の送気流量の比を自
動的に加減する機構を介してオゾン含有気体発生装置に
連結してなる浴槽水循環濾過装置に、電磁弁又はポンプ
等を用いて浴槽水の水量を増加させる給水装置を付属さ
せると共に、上記給水装置とオゾン含有気体の送気流量
の比を自動的に加減する機構とを連動させ、非入浴時間
中に濾過器の下流側水中及び浴槽内の水中のオゾン濃度
を自動的に高めて浴槽内の水等を浄化する工程におい
て、上記給水装置により浴槽水循環管路中を流れる浴槽
水の水量を自動的に増加させ、浴槽内の水位を高めて浴
槽上部を浄化し、或いは更に給水を続けて浴槽から溢れ
させ、浴室の床面等をもオゾンによって浄化するよう構
成したことを特徴とする浴槽水、浴槽及び浴室を浄化す
る装置。』として構成される。
【0020】次に、本発明の第三の課題達成の手段は、
循環ポンプを利用し、或いは別途ポンプを設け、該ポン
プの圧力により、濾過器4 の出口側より濾過器4 の入口
側へ濾過器4 を迂回して濾過済み水を戻す還流管路を設
け、濾過器4 の出口→還流管路→循環ポンプ又は別途設
けるポンプ→濾過器4 の入口→濾過器4 内部→濾過器4
の出口、という経路を経て水が循環する濾過器循環水路
を設け、更に該管路の下流側分岐部の下流側に、浴槽1
へ向かう浴槽水を止める止弁を設け、該止弁を閉じて、
オゾンを供給しながら濾過器循環水路を同じ水を循環さ
せるようにすれば、オゾン水のオゾン濃度が徐々に上昇
し濾過器4 を高濃度のオゾン水が繰り返し洗浄するの
で、濾過器4 内の濾材に吸着されていた油脂分等の汚物
が分解され、より剥離し易い炭化水素となり、濾材の目
詰まりを防止し、濾過器4 の分解掃除時、又は逆洗時に
容易に汚物を除去出来、濾材の連続使用可能期間を延長
することが出来る。該濾過器洗浄工程は、当然浴槽の水
を循環させる必要が無い浴室休止時に行う。
【0021】そこで、前記第三の課題達成のための本発
明に係る解決手段は、特許請求の範囲の請求項3に記載
の如く、『請求項1又は2に記載のオゾン反応槽兼用濾
過器と、上記オゾン反応槽兼用濾過器へ浴槽水を循環供
給する循環ポンプもしくは別途設けたポンプを利用し
て、上記オゾン反応槽兼用濾過器の出口側から入口側へ
オゾン反応槽兼用濾過器を迂回して濾過済み水を戻す還
流管路と、上記濾過済み水還流管路の流量を加減する流
量調節弁と、上記オゾン反応槽兼用濾過器の出口から濾
過済み水を浴槽へ送る管路とを設け、浴槽へ浴槽水を濾
過、殺菌しながら循環供給する入浴許容工程中は、上記
流量調節弁を調整してオゾン反応槽兼用濾過器の出口側
の濾過済みの浴槽水の少なくとも一部を上記還流管路を
通じてオゾン反応槽兼用濾過器の入口側へ戻すことによ
り、オゾンと浴槽水の反応時間を増加させて浴槽水の殺
菌、浄化作用を強め、一方、上記オゾン反応槽兼用濾過
器の濾材等に付着した汚物をオゾンの分解作用により洗
浄する工程中は、上記流量調節弁を略全開し、オゾン反
応槽兼用濾過器の出口側の濾過済みの浴槽水の略全量を
上記還流管路を通じてオゾン反応槽兼用濾過器の入口側
へ戻すことにより、高濃度のオゾン水により上記濾材等
の洗浄作用を増強せしめるよう構成したことを特徴とす
る浴槽水、浴槽及び浴室を浄化する装置。』として構成
される。
【0022】本発明の第四の課題達成の手段は、前述の
通常のオゾン利用の浴槽水循環濾過工程と、前記第二の
課題である浴槽水及び浴室内殺菌洗浄工程と、前記第三
の課題である濾過器洗浄工程の3工程の工程切り換え
は、殆ど弁の開閉によって行われるので、必要な弁類を
電磁弁又は電動弁とし、1日24時間の各工程時間は予め
定めることができるので、24時間タイマーを用いて自動
的に電磁弁、電動弁を動作させ殆ど人手を要しないで各
工程を自動的に切り換えんとするものである。
【0023】そこで、前記第四の課題達成のための本発
明に係る解決手段は、特許請求の範囲の請求項5に記載
の如く、『浴槽内の水を循環、濾過、殺菌して再使用す
る浴槽水循環管路中に設ける濾過器内部の濾過終了部付
近より下流側の水中にオゾン含有気体を流入させる主送
気配管と、濾過器の上流側管内の水中に同様にオゾン含
有気体を流入させる副送気配管とを設けると共に、両送
気配管に送気するオゾン含有気体の送気流量の比をニー
ドル弁、電磁弁又は電動弁等を用いて自動的に加減する
機構を介してオゾン含有気体発生装置に連結してなる浴
槽水循環濾過装置と、上記浴槽水の水量を増加させ得る
よう、電磁弁又はポンプ等を介して上記浴槽水循環管路
に給水管を接続して成る給水装置と、上記濾過器へ浴槽
水を循環供給する循環ポンプもしくは別途設けたポンプ
を利用して、濾過器の出口側から入口側へ濾過器を迂回
して濾過済み水を戻す還流管路と、上記濾過済み水還流
管路を開閉する電動弁と、上記各電磁弁及び電動弁の開
閉動作を予め定めたプログラムに従って制御する24時間
タイマーリレーとを設け、入浴者が浴槽を使用する時間
帯には、濾過器の下流側に送気するオゾン含有気体の送
気量を自動的に減少させると同時に、濾過器の上流側へ
のオゾン含有気体の送気量は自動的に増加させることに
より、浴槽内の水中オゾン濃度を人体に安全な低い濃度
とする入浴許容工程と、入浴許容工程終了後の適宜の時
間帯には、濾過器の下流側に送気するオゾン含有気体の
送気量を自動的に増加させると同時に、上記給水装置を
用いて自動的に浴槽内の水位を高めて、或いは浴槽から
溢れさせ、浴槽水、浴槽上部及び浴室の内部を殺菌浄化
する工程と、上記濾過済み水還流管路中の電動弁を全開
し、オゾンを供給しながら濾過済み水還流管路内及び濾
過器内を同じ水を循環させることによって得られる高濃
度のオゾン含有水により濾過器の内部を洗浄する工程
と、浴槽水の循環及びオゾン含有気体発生装置の作動を
停止することにより濾過器の機能を停止すると共に、給
水装置からの給水も中止して、浴槽水中の溶存オゾンに
よる分解作用及びオゾン濃度の低下を図る循環濾過休止
工程と、の計4工程を、上記24時間タイマーリレーを用
いて自動的に順次切換え制御するよう構成したことを特
徴とする浴槽水、浴槽及び浴室の浄化装置。』として構
成される。
【0024】
【作用】叙上の如く、本発明に係る浴槽水、浴槽及び浴
室を浄化する装置は、濾過器4をオゾンと浴槽水とを反
応させる反応槽として兼用する形で活用するので、従来
必要であったオゾン反応槽5 が不要となり、設置スペー
スが少なく、既設の浴槽水循環濾過装置を容易にオゾン
利用の浴槽水浄化装置に改造することが出来、新設の場
合にもより省スペースで且つ廉価なオゾン利用の浴槽水
浄化装置を提供することが出来る。
【0025】本発明に係る浴槽水、浴槽及び浴室を浄化
する装置は、従来の一般装置のようにオゾンを循環濾過
管路中の反応槽5 の下流より浴槽1 の入口までの範囲の
浴槽水、即ち反応槽5 と管5aと管7a内の浴槽水のみと反
応させて殺菌、浄化するだけではなく、入浴休止時間中
には、オゾン含有気体の供給方法を工夫し、浴槽1 に流
入するオゾン水の濃度を高めて、やや高濃度のオゾン水
によって浴槽1 内に滞留している水を殺菌浄化し、濃度
が高いので自然に気化するオゾンガスにより浴室内を殺
菌、脱臭、浄化し、さらに同浴槽水及び浴室内殺菌洗浄
工程中には循環路中に水を供給し浴槽1 内の水位を高め
て、最も汚れ易い、浴槽1 の内壁面上部をやや高濃度の
オゾン水により殺菌、浄化し、浴室の床面にもオーバー
フローさせて床面の浄化も行い得るものである。
【0026】本発明に係る浴槽水、浴槽及び浴室を浄化
する装置は、オゾンの持つ特徴と効果を従来の装置より
広く浴場の各種設備に活用せんとするもので、濾過器4
の周囲のみを水が循環する管路を設け、オゾンを供給し
ながら該濾過器周囲循環管路のみを起動させ同一の水が
オゾンを供給されながら循環するので濾過器4 の内部を
高濃度のオゾン水によって浄化することが出来、濾過器
4 の汚れを防止し濾過器4 の掃除を容易にし、濾材を長
持ちさせることが出来る。
【0027】本発明に係る浴槽水、浴槽及び浴室を浄化
する装置は、オゾンの持つ特徴と効果を広く浴場の各種
設備に活用することが出来るが、前記のオゾンを利用す
る各工程を24時間タイマーを用いて全自動化することが
出来るので、少ない保守要員で装置の維持管理を行うこ
とが出来る。
【0028】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。理解
を容易にするため、従来の装置の一般例を説明した上
で、これと対比させながら本発明の実施例の説明を行
う。
【0029】図6は、従来のオゾンを用いて浴槽水を循
環、濾過、殺菌する場合の最も一般的な装置の系統図で
ある。この図6については、冒頭の〔従来の技術〕の欄
で既に説明したが、更に詳細に説明する。浴槽水は、矢
印に示す通り、浴槽1の下部より管1aを通じて流出し、
毛髪等の比較的大きな汚物を金網で濾過して除去するヘ
アーキャッチャー2 を通過し、管2aより循環ポンプ3 に
吸引され、該循環ポンプ3 の出口より管3aを通って濾過
器40に圧送される。
【0030】濾過器40の内部には濾紙、濾布、砂、砕
石、多孔質のセラミックス、活性炭等の各種の濾過材が
収容されている。これらの濾過材としては多種類の形
状、形式の物があるが、本従来装置の実施例では、濾紙
又は濾布、又は多孔質のセラミックスよりなり、着脱自
在な筒状の濾材、即ちカートリッジを用いたカートリッ
ジ型濾過器を用いた場合について説明する。該濾過器40
内のカートリッジにより、有機物等の微細な汚物が吸着
除去され浄化された浴槽水は、濾過器40より管4aを通っ
て筒状のオゾン反応槽5 内に流入する。該オゾン反応槽
5 の内部には、オゾン含有気体発生装置6 で発生する、
オゾンを含んだ空気、又はオゾンを含んだ酸素が、図の
矢印に示す通り管6aを通じて供給されるようになってい
る。
【0031】該オゾン反応槽5 の内部では浴槽水とオゾ
ンとが反応し、浴槽水内の細菌を殺菌し、溶解している
有機物をより分子量の少ない有機物に分解し、或いは普
通の酸素とは反応しにくい安定した分子構造の有機物
を、酸素と反応し易い炭化水素に分解する等、浴槽水の
殺菌浄化が行われる。オゾン反応槽5 中において未だ反
応せず、水にも溶解しないオゾン、空気又は酸素等の気
体は、オゾン反応槽5 の上部に設けた空気抜き弁5-1 を
通り、オゾンを他の物質と反応させ又は元の酸素に戻す
オゾン分解筒5-2 内に導かれ、安全な気体となって外部
に排出される。オゾン反応槽5 で殺菌浄化された浴槽水
は、若干の未反応オゾンと空気等の他の気体を溶存し、
該溶存気体と更に反応しながら管5aより熱交換器7 に入
り、7-1 より供給される熱水で適温に間接加熱され、管
7aより浴槽1 内に流入するようになっている。
【0032】上記循環濾過装置に於いて、浴槽1 内の浴
槽水中のオゾン濃度が高いと人体に有害なので、管7aの
末端部内のオゾン濃度が高くならないように、オゾン含
有気体発生装置6 の放電電圧を加減したりして供給オゾ
ン量を増減させて、浴槽1 内のオゾン濃度を低く保ち、
或いは又、図6に於てオゾン反応槽5 から熱交換器7へ
向かう管5aの途中の点線で記載した部分に、活性炭を濾
材とする活性炭濾過器8 を増設し、オゾン反応槽5 より
該活性炭濾過器8 に流入する浴槽水中のオゾンを濾材に
吸着した有機物と反応させ、更には活性炭と反応させて
残留オゾンを吸着処理し、浴槽1 内にオゾンが流入しな
いような構造としたオゾン利用の浴槽水循環濾過装置も
知られている。
【0033】而して、図1は、本発明に係る浴槽水、浴
槽及び浴室を浄化する装置の第一実施例の系統図で、図
2は、図1に示すオゾン反応槽兼用濾過器4 の詳細図で
ある。図6に示したものと同一又は同等の機能を有する
構成要素は図6と同一の符号を付して説明する。本第一
実施例は、前述の図6に示す従来のオゾン利用の浴槽水
循環濾過装置からオゾン反応槽5 を取り除き、既に広く
使用されている公知のカートリッジ型の濾過器4 の内部
にオゾンを供給するように変更し、濾過器4 をオゾン反
応槽兼用濾過器として利用する場合の系統図であり、特
許請求の範囲の請求項1及び2に記載の装置の実施態様
を示すものである。
【0034】オゾン反応槽兼用濾過器4 は、図2に示す
通り、入口4-1 より流入した浴槽水が筒状の反応槽兼用
濾過器4 内の濾過前室4-2 内に入るようになっており、
該濾過前室4-2 の下部には、第1オゾンガス供給ノズル
6a-1が設けられ、図1に示すオゾン含有気体発生装置6
よりニードル弁6-1 、管6aを通ってオゾンガスが供給さ
れ、該オゾンガスは濾過前室4-2 内の浴槽水に溶解し、
浴槽水中の有機物等と反応することにより浴槽水が浄化
されるようになっている。浄化された浴槽水は、着脱交
換可能な筒状のカートリッジ4-3 の外面にこれと一体的
に取り付けられた濾紙4-4 を通って濾過され、濾過済み
水貯留室4-5 に流入する。濾過前室4-2 の下部の第1オ
ゾンガス供給ノズル6a-1より供給されたオゾンは、浴槽
水中の有機物と反応することによりオゾン濃度が低下す
るので、濾過済み水貯留室4-5 内に入る濾過済み水に、
浴槽1 までの配管中で有機物と反応出来る程度の量のオ
ゾンを再度追加供給すべく、濾過済み水貯留室4-5 の下
部には、第2オゾンガス供給ノズル6b-1が設けられ、6a
-1と同様にオゾン含有気体発生装置6 よりニードル弁6-
2 、管6bを通ってオゾンガスが供給される。
【0035】濾過済み水貯留室4-5 内で再度オゾンを供
給された浴槽水は、オゾンとの反応を持続しながらオゾ
ン反応槽兼用濾過器4 の出口管4-8 より流出し、有機物
等とオゾンとの反応によりオゾン濃度を徐々に低下させ
ながら、熱交換器7 を経て管7aを通じて浴槽1 内に流入
する。前記の両オゾンガス供給ノズル6a-1及び6b-1に送
るオゾンガス量の調節は、オゾン含有気体発生装置6 の
放電電圧の調整等によってオゾン発生量を増減させなが
ら、ニードル弁6-1 と6-2 を適当に開閉して行い、具体
的には、浴槽1 内の浴槽水と、浴槽1 に管7aより流入す
る浴槽水を採集し、それらのオゾン濃度を、既に公知の
オゾン濃度計等で測定して行う。
【0036】浴槽内の水中オゾン濃度の人体に対する許
容限度については、必ずしも定まった数値は知られてい
ないが、プール水の場合には0.01ppm 程度以下であれば
安全であろうと一般に言われている。ただし浴槽の場合
は、プールに比較し一回の入浴時間がかなり少ないの
で、浴槽水の水中オゾン濃度はこれより高くとも良いと
言う意見もあるが、安全性を重視する観点からすれば、
高くとも0.05ppm 以下とし、望ましくは0.02ppm 以下と
することが推奨される。従って浴槽1 内の水中オゾン濃
度を0.02ppm 以下とし、管7aより流入する浴槽水の水中
オゾン濃度は0.05ppm 以下となるようにオゾン発生量と
ニードル弁6-1と6-2 の開度を適切に調節する。
【0037】オゾン含有気体発生装置6 のオゾン発生量
を一定に保ちながら、ニードル弁6-1 をより多く開き、
ニードル弁6-2 を絞れば、第1オゾンガス供給ノズル6a
-1より供給されるオゾンガス量が増加し、反応槽兼用濾
過器4 内の浴槽水中に溶解した有機物のみならず、濾紙
4-4 等に付着した汚物ともオゾンが反応するので、オゾ
ンは反応槽兼用濾過器4 内でより多く消費され、管4aよ
り下流に送られる浴槽中のオゾン濃度は減少し、逆に第
2オゾンガス供給ノズル6b-1を通じて濾過済み水貯留室
4-5 に供給するオゾンガス量を増加させれば、反応槽兼
用濾過器4 内の汚物と反応し、消費されるオゾン量が減
少し、その減少した分だけ下流の浴槽水中のオゾン濃度
が上昇する。
【0038】オゾン反応槽兼用濾過器4 の上部の分解掃
除用蓋4-6 には空気抜き管接続口4-7 が設けられ、配管
により空気抜き弁5-1 とオゾン分解筒5-2 に接続され、
濾過済み水貯留室4-5 から取り出されたオゾンや空気等
の気体は、オゾン分解筒5-2内でオゾンが分解され、安
全な気体となって外気に排気される。水と空気を自動的
に分離して空気のみ抜く空気抜き弁5-1 は公知のものを
利用でき、オゾン分解筒5-2 も活性炭を内蔵した製品等
が広く実用に供せられているのでそれらを利用するよう
にすればよい。
【0039】而して、今、図6に示す従来のオゾン反応
槽5 と、図1及び図2に示す本発明に係るオゾン反応槽
兼用濾過器4 内の濾過済み水貯留室4-5 とを比較する
と、本発明における濾過済み水貯留室4-5 は、縦長の円
筒状容器に濾過済みの浴槽水が入り、その下部にはオゾ
ンの供給部を持ち、上部には空気抜き装置と水の出口が
あり、容積の違いを別にすれば従来のオゾン反応槽5 と
殆ど同じ構造であることが理解できる。従って、本発明
におけるオゾン反応槽兼用濾過器4 は、従来の濾過器40
としての機能ばかりでなく従来のオゾン反応槽5 の役割
をも充分果たし得るものである。
【0040】但し、浴槽の容積や入浴者数に合わせて必
要な容積を定めるオゾン反応槽5 と異なり、濾過済み水
貯留室4-5 では容積が少なくなってしまう場合がある。
容積が少ないと、オゾン反応槽5 と同様に濾過済みの浴
槽水のみに同量のオゾンを供給すると、オゾンと有機物
との反応時間が少ないので未反応のまま浴槽1に入り、浴
槽1 内のオゾン濃度が過度に高まる惧れがある。そこ
で、本発明においては、濾過済みの浴槽水に供給するオ
ゾンの量を減じ、減じた量以上のオゾンを第1オゾンガ
ス供給ノズル6a-1を通じて濾過前の浴槽水にも供給する
ことにより、本発明の第一実施例装置は図6の従来装置
と同様のオゾン添加効果を浴槽水に与えようとするもの
である。
【0041】但し、この第一実施例装置では、オゾン反
応槽兼用濾過器4 内で濾紙4-4 等に付着した汚物により
オゾンが消費されるので、該消費分だけオゾンを余分に
供給しなければならないが、余分に供給するオゾンは反
応槽兼用濾過器4 のカートリッジの分解掃除の頻度を減
んじ、目詰まりを防止し、より長期間濾材を使用できる
等の効果があるものであるから、決して無駄ではなく有
意義に利用され、オゾンを濾過器の洗浄に利用せんとす
る本発明の第三の解決課題達成の一手段ともなるもので
ある。
【0042】次に、図3に示す本発明の第二実施例の説
明を行う。第二実施例は、本発明が解決しようとする第
一の課題及び第二の課題を達成せんとする実施例で、特
許請求の範囲の欄の請求項1、2及び3に記載の装置の
実施態様を示す。以下これについて詳細に説明する。浴
槽水は、矢印に示す通り、浴槽1の下部より管1aを通じ
て導き出され、毛髪等の比較的大きな汚物を金網で濾過
して除去するヘアーキャッチャー2 を通過し、管2aより
循環ポンプ3 に吸引され、該循環ポンプ3 の出口より管
3aを通ってカートリッジ型のオゾン反応槽兼用濾過器4
に圧送される。
【0043】図3に示したオゾン反応槽兼用濾過器4 も
図2に示したものと同様の構成を有し、その入口4-1 よ
り流入した浴槽水は、図2に示す濾過前室4-2 内に入る
ようになっており、該濾過前室4-2 の下部には第1オゾ
ンガス供給ノズル6a-1が設けられ、管6aを通って供給さ
れるオゾンガスが濾過前室4-2 内の浴槽水に溶解し、浴
槽水中の有機物等と反応することにより浴槽水が浄化さ
れるようになっている。浄化された浴槽水は、着脱交換
可能なよう取りつけられた筒状のカートリッジ4-3 の外
面に一体的に装着された濾紙4-4 を通って濾過され、濾
過済み水貯留室4-5 に流入する。
【0044】濾過前室4-2 の下部の第1オゾンガス供給
ノズル6a-1より供給されたオゾンは、浴槽水中の有機物
と反応して消費され、オゾン濃度が低下するので、濾過
済み水貯留室4-5 内に入る濾過済み水に、浴槽1 までの
配管中で有機物と反応出来る程度の量のオゾンが、第2
オゾンガス供給ノズル6b-1より再度供給される。反応槽
兼用濾過器4 内において未だ反応せず、水にも溶解しな
いオゾン、空気又は酸素等の気体は、反応槽兼用濾過器
4 の上部に設けた空気抜き弁5-1 を通り、オゾンを他の
物質と反応させ又は元の酸素に戻すオゾン分解筒5-2 内
に導かれ、安全な気体となって外部に排出される。オゾ
ン反応槽兼用濾過器4 で浄化された浴槽水は、若干の未
反応オゾンと空気等の他の気体を溶存し、該溶存気体と
更に反応しながら管4aより本第二実施例で加えられた止
弁9 を通り、管9aより熱交換器7 に入り、管7-1 より供
給される熱水で適温に間接加熱され、管7aを経て浴槽1
内に流入する。
【0045】而して、本第二実施例では、止弁9 の上流
側で管4bが管4aより分岐し、管4aを流れる濾過済み水の
一部を、流量調節弁10、管10a を通って循環ポンプ3 の
入口側へ導き、循環ポンプ3 に吸引させてオゾン反応槽
兼用濾過器4 の上流側へ戻すバイパス形式の濾過済み水
還流管路が形成されている。
【0046】この濾過済み水還流管路を設けた目的は二
つあり、その一つはオゾンと浴槽水との反応時間をより
延長させんとするものである。例えば、管1aより管7aを
通じて浴槽1 間を循環する水と同じ流量で濾過済み水を
上記還流管路に戻したと仮定すると、循環ポンプ3 か
ら、管4aと管4bとの分岐部までの間は、管1a→管7a→浴
槽1 間を流れる水量の2倍の水が流れるので、濾過済み
水還流管路を設けたことにより、オゾンと浴槽水の反応
時間は、第一実施例に比べて、還流配管を流れる時間
と、循環ポンプ3 から管4a中の管4bとの分岐部までの間
を水が流れる時間の合計時間だけ延長出来たこととな
る。
【0047】従って、図1に示した第一実施例装置にお
いて、オゾン反応槽兼用濾過器4 の内容積が極度に少な
く、該オゾン反応槽兼用濾過器4 →管7a→浴槽1 間の配
管距離も短くて、オゾン反応槽兼用濾過器4 の能力を充
分には生かすことの出来ない場合に、上記の如き濾過済
み水還流管路が効果を発揮することとなる。該濾過済み
水還流管路より循環ポンプ3 の入口側に戻す濾過済み水
の水量は、浴槽1 内と管7a末端部のオゾン水濃度を測定
し、循環ポンプの能力も考慮し、流量調節弁10の開度を
適当に調節して定める。
【0048】上記濾過済み水還流管路を設けたもう一つ
の目的は、特許請求の範囲の請求項3に記載の濾過器洗
浄工程を可能ならしめることにあり、その場合、浴室の
使用時間外の適当な時間帯に、止弁9 を閉じると共に流
量調節弁10を全開した状態で装置を稼働する。このよう
にして装置を運転すると、浴槽1 には送水されず、同じ
水が、循環ポンプ3 →オゾン反応槽兼用濾過器4 →管4a
→管4b→弁10→管10a →管2a→循環ポンプ3 の順に繰り
返し循環し、オゾンはオゾン含有気体発生装置6 より管
6a及び6bを通じてオゾン反応槽兼用濾過器4 に常に供給
されるので、循環中の水は次第に高濃度のオゾン水とな
る。そのため、オゾン濃度の低い通常の運転では分解処
理出来なかった、オゾン反応槽兼用濾過器4 内の油脂類
等の頑固な汚物も該高濃度のオゾン水により分解処理す
ることが可能となる。
【0049】しかしながら、以上述べた濾過済み水還流
管路を設けた場合、循環ポンプ3 で圧送する水量が増加
するので、循環ポンプ3 に充分な余裕がないと、浴槽1
の使用時に、管1aより管7a、浴槽1 間を循環する水量が
過度に減少し、浴槽水を充分に循環濾過出来なくなる場
合がある。又、オゾン反応槽兼用濾過器4 付近の配管内
部とポンプ3 内部は、前記濾過器洗浄工程中に高濃度の
オゾン水が流れるので、ステンレス製或いは合成樹脂製
等のオゾンに腐食されない材質の部材を用いなければな
らない。そのため、装置を新設する場合には問題とはな
らないが、既設の設備に本発明のオゾン利用装置を付設
しようとすると、循環ポンプの容量不足や材質が不適当
な場合が多いと思われる。
【0050】そのような場合には、図3の管10a の一部
区間10a-1 を廃止し、代わりに点線で示す管10b と腐食
に強い材質のポンプ11を新設すると共に、該ポンプ11の
吐出側から循環ポンプ3 の吐出側の管3aまでを管11a で
つなぎ、通常の入浴許容工程時には両ポンプを起動させ
ることにより、循環ポンプ3 の能力不足を生じることな
く浴槽1 内に充分な水を送ることができる。浴槽1 を使
用しない濾過器洗浄工程では、循環ポンプ3 を停止しポ
ンプ11のみを起動させ、反応槽兼用濾過器4 →管4a→管
4b→弁10→管10a →管10b →ポンプ11→管11a →管3a→
反応槽兼用濾過器4 の順に水を循環させれば、循環ポン
プ3 を腐食させることなく高濃度オゾン水で反応槽兼用
濾過器4 を洗浄する濾過器洗浄工程を実行することが出
来る。
【0051】次に、図4及び図5に示す本発明の第三実
施例について後述の表1も参照しつゝ説明する。この第
三実施例は、本発明が解決しようとする第一、第二、第
三、第四の課題を達成するための実施例で、特許請求の
範囲の請求項1、2、3、4及び5に記載の装置の実施
態様を示すものである。以下詳細に説明する。図4は、
本第三実施例の系統図で、図5は本実施例に用いるオゾ
ン反応槽兼用濾過器4 の詳細図である。
【0052】入浴許容期間中は、浴槽水は、矢印に示す
通り、浴槽1の下部より管1aを通じて取り出され、毛髪
等の比較的大きな汚物を金網で濾過して除去するヘアー
キャッチャー2 を通過し、管2aより循環ポンプ3 に吸引
され、該循環ポンプ3 の出口より管3aを通って砂濾過器
型のオゾン反応槽兼用濾過器4 に圧送される。循環ポン
プ3 の入口側の管2aには、オゾン含有気体発生装置6 か
ら電磁弁6-3とニードル弁6-1 を有する管6aを通ってオ
ゾン含有気体が循環ポンプ3 に吸引され、第1オゾンガ
スとして浴槽水に供給される。該第1オゾンガスは、前
述の第一、第二実施例では、オゾン反応槽兼用濾過器4
の内部の濾過前室4-2 に第1オゾンガス供給ノズル6a-1
より供給されていたが、本第三実施例ではオゾン反応槽
兼用濾過器4 内部ではなく、循環ポンプ3 の吸引側に供
給している。この理由は、カートリッジ型濾過器に比べ
砂濾過器は濾材の通過抵抗が大きく、濾過器内部の濾過
前室4-2 にオゾンを供給せんとすれば、濾過済み水貯留
室4-5 に供給する第2オゾンガスよりも、相当高い圧力
でオゾンガスを送らなければならない。そこで本第三実
施例では、管内が負圧となる循環ポンプの吸引側に第1
オゾンガスを供給するようにしたものである。
【0053】本実施例におけるオゾン反応槽兼用濾過器
4 は図5に示す通り、入口4-1 より流入した浴槽水はオ
ゾン反応槽兼用濾過器4 上部の濾過前室4-2 内に入り、
第1オゾンガスとして供給されたオゾンは濾過前室4-2
内の浴槽水に溶解し、浴槽水中の有機物等と反応して浴
槽水は浄化され、浄化された浴槽水は、硅砂等の砂状濾
材が充填されている上部濾過室4-3 に入り、下降しなが
ら濾過され、下部濾過室4-4 に入る。該下部濾過室4-4
には、やや荒く大きめな硅石等の濾材が充填され、該濾
材により更に濾過された浴槽水は、金網4-9 を通って、
オゾン反応槽兼用濾過器4 下部の濾過済み水貯留室4-5
内に入る。
【0054】循環ポンプ3 の入口側から第1オゾンガス
として供給されたオゾンは濾過前室4-2 内の浴槽水中の
有機物と反応し、オゾン濃度が低下するので、濾過済み
水貯留室4-5 内に入る濾過済み水に、浴槽1 までの配管
中で有機物と反応出来る程度の量のオゾンを再度供給す
べく、濾過済み水貯留室4-5 の下部の点検サービス口の
蓋4-10には、第2オゾンガス供給ノズル6b-1が設けら
れ、オゾン含有気体発生装置6 よりニードル弁6-2 、管
6bを通って第2オゾンガスとして浴槽水に供給される。
【0055】既設の濾過器にオゾン供給口を設ける場
合、マンホールや点検サービス口の蓋ならば、該蓋のみ
を新規に製作し又は改造すれば、既設濾過器の耐圧性等
の基本的機能に影響を与えずにオゾン反応槽に改造出来
るので、本第三実施例では、第2オゾンガス供給ノズル
6b-1を、既設の濾過器4 のサービス口の蓋4-10に設け
て、オゾン反応槽兼用濾過器4 に改造したものである。
前記の2箇所に送るオゾンガス量の調節は、オゾン含有
気体発生装置6 の電圧の調整等によってオゾン発生量を
増減させながら、ニードル弁6-1 と6-2 の開度を適切に
調節して行う。具体的には、浴槽1 内の浴槽水と、浴槽
1 に管7aより流入する浴槽水を採集し、そのオゾン濃度
をオゾン濃度計で測定し、入浴許容期間中は浴槽内で0.
02ppm以下、管7aの浴槽1 への流入部で0.05ppm 以下程
度になるように調節する。第2オゾンガス供給ノズル6b
-1を通じて再度オゾンを供給された濾過済み水は、濾過
済み水貯留室4-5 より管4-8 を通ってオゾン反応槽兼用
濾過器4 より流出し、下流に送られる。
【0056】オゾン反応槽兼用濾過器4 の上部には、濾
材の交換時必要となるマンホール4-11が設けられてい
る。オゾン反応槽兼用濾過器4 の出口へ連通する管4-8
の下流には空気抜き管接続口4-7 が設けられ、管4-8 中
の溶解しないオゾンと空気、酸素等の気体が空気抜き弁
5-1 、オゾン分解筒5-2 を通って、安全な気体となり、
外部に排出される。
【0057】オゾン反応槽兼用濾過器4 で浄化された浴
槽水は、若干の未反応オゾンと空気等の他の気体を溶存
させた状態で該溶存気体と更に反応しながら管4a、電動
弁9-M を通り、管9aより熱交換器7 に入り、管7-1 より
供給される熱水で適温に間接加熱され、管7aを通じて浴
槽1 内に流入する。
【0058】而して、本実施例においては、電動弁9-M
の上流側の管4aより管4bが分岐し、電動弁10-M を通っ
て管2aにつながり、循環ポンプ3 とオゾン反応槽兼用濾
過器4 をバイパスする濾過済み水還流管路が設けられて
いる。図3に示した前記第二実施例においては、その入
浴許容期間中は、還流配管中の流量調節弁10を適度に開
いた状態で運転し、オゾンと浴槽水との反応時間を延長
させていたが、図4に示す本第三実施例ではオゾン反応
槽兼用濾過器4 として砂濾過器を用いるので、濾過済み
水貯留室4-5 の容積も大きく、濾過器全体としては、図
6に示した従来の反応槽5 の代わりとして機能し得る充
分な容積が有り、反応時間を延長する必要が無いので、
本第三実施例の入浴許容期間時には、電動弁10-Mは閉じ
ている。
【0059】該入浴許容期間中は、第1オゾンガスの供
給ラインに設けられた電磁弁6-3 を開いて第1オゾンガ
スを供給し、第2オゾンガス供給ラインのニードル弁6-
2 のバイパスとして設けられた電磁弁6-4 は閉じ、第2
オゾンガスはニードル弁6-2を通じてのみ供給されるよ
うにする。下記の表1は、前記実施例において詳細に説
明した入浴許容工程と濾過器洗浄工程、ならびに本第三
実施例を参照しつゝ以下に説明する、浴槽水、浴槽及び
浴室内殺菌洗浄工程と、全装置を停止して行う循環濾過
休止工程の計4工程を1日で行う場合の時間配分を仮定
し、各工程における各弁の開閉状態を示したものであ
る。以下本第三実施例装置を用いて、浴槽水、浴槽及び
浴室内の殺菌洗浄工程を行う場合の動作について、図
4、図5及び表1に従って説明する。
【0060】
【表1】
【0061】各電磁弁及び電動弁の開閉動作を自動制御
する24時間タイマーリレーを設け、これにより表1に示
す通り上記4工程を切換え制御する。即ち、15時〜24時
の営業時間中は、前述の入浴許容工程の動作を実行すべ
く、図4及び図5に示す第三実施例装置において電磁弁
6-3 と電動弁9-M を開き、他の電磁弁6-4 、12-1や電動
弁10-Mは閉じた状態にしてオゾン反応槽兼用濾過器4 内
に所定量のオゾンを供給しながら、人体に無害な所定の
オゾン濃度の温水を浴槽1 に循環、供給しながら営業を
行う。
【0062】而して、午前0時になると上記入浴許容工
程は終了し、タイマーリレーの動作により自動的に浴室
内殺菌洗浄工程に移行する。即ち、第1オゾンガスの供
給ラインに設けられた電磁弁6-3 を閉じることにより第
1オゾンガスの供給を止め、第2オゾンガス供給ライン
のニードル弁6-2 のバイパスとして設けられた電磁弁6-
4 を開くことにより、第2オゾンガスはニードル弁6-2
と電磁弁6-4 を通じて供給され、オゾン含有気体発生装
置6 で発生したオゾンガスの全量が第2オゾンガス供給
ラインから供給されるようにする。
【0063】従って、濾過済み水貯留室4-5 において多
量のオゾンを供給された濾過済み水は、前工程の入浴許
容工程時より高濃度のオゾン水となって、濾過済み水貯
留室4-5 より管4aを通ってオゾン反応槽兼用濾過器4 よ
り流出し、下流側の電動弁9-M →管9a→熱交換器7 へと
送られる。熱交換器7 では必ずしも浴槽水を加熱する必
要はないので、この工程においては管7-1 を流れる加熱
用の熱水を止めてもよい。このようにして高濃度のオゾ
ン水は管7aを通って浴槽1 に流入し、浴槽1 中の浴槽水
のオゾン濃度を徐々に上昇させる。
【0064】一方、前記の如くタイマーリレーの動作に
より電磁弁6-3 が閉じ、電磁弁6-4が開くのと同時に、
水道管又は給水タンク等に接続された給水管12の下流に
設けられた給水電磁弁12-1が開く。該給水電磁弁12-1が
開くと給水管12からの水が給水電磁弁12-1→管12-1a →
管2a→循環ポンプ3 と流れ込み、これにより循環する水
量が増加し、浴槽1 の水位が上昇し始める。
【0065】浴槽1 の水位は家庭用の風呂を除く一般の
浴場設備においては、電極を用いて水位を検出し、自動
的に給水と止水を行うようにしているので、本第三実施
例の前記入浴許容工程時には水位1-1 の高さはほとんど
一定している。このように浴槽1 の水位を何時も一定に
しておくと、浴槽1 の内壁面の水面と接触する部分の汚
れがひどくなる。この原因は、水中の油脂分や人体から
出る垢等は水より軽いので水面に浮き上がり、この浮き
上がった汚物が浴槽1 の内壁の水面部分に付着すること
による。そこで、0時〜2時の浴槽水、浴槽及び浴室内
殺菌洗浄工程においては、最も汚れやすい浴槽1 の内壁
面の水面部分をオゾンによって浄化すべく、より高濃度
のオゾン水が該水面部分に達するよう給水電磁弁12-1を
開いて給水し、水位を高めて汚れ部分をオゾン水の中に
沈め、オゾンの油脂分解作用を利用して浴槽1 の殺菌と
洗浄を行う。
【0066】これと同時に、前記の如く、高濃度のオゾ
ン水が浴槽1 に送られ、浴槽内のオゾン濃度が上昇する
と、水中に溶解していたオゾンの一部が気化し、浴室内
の空気をオゾンにより殺菌、脱臭する。即ち、オゾン反
応槽兼用濾過器4 の濾過済み水貯留室4-5 から管7aまで
の間は、圧力を掛けられていた浴槽水が、浴槽1 内で大
気圧に減圧され、広い蒸発水面を与えられるので、水に
溶解していた空気やオゾンは蒸発、気化しやすくなる。
このようにして、浴室内の空気中に発散したオゾンによ
り浴室内の空気が殺菌、脱臭されるのみならず、浴室内
の壁にしばしば発生する黴も殺菌され、黴の発生も防止
出来る。また、浴室のみならず、浴室に隣接する脱衣室
やサウナ室等、悪臭が発生し易い部屋も浴室側のドアを
開いておけばオゾンの優れた脱臭効果により、殺菌、脱
臭される。
【0067】該浴室周辺部の殺菌、脱臭効果を一層高め
る必要がある場合には、空気抜き弁5-1 の上流側の空気
抜き管に電磁弁(図では省略)を設けて、この浴室内殺
菌洗浄工程中のみ、該電磁弁を閉じ、浴槽水中の気体状
の空気やオゾンを抜き取ることなく浴槽水と共に浴槽1
に送り、より多量のオゾンを浴室内に発散させて殺菌、
脱臭効果を増強することも可能である。このようにし
て、浴槽水のみならず浴槽1 や浴室内空気、浴室の壁、
周辺の部屋等々の殺菌脱臭が行われる。
【0068】上記の如くして、浴槽1 の水位が徐々に上
昇し、図4に鎖線で示す浴槽1 の上縁1-2 の高さまで上
昇する。プールや大型の浴槽の場合には、この水位あた
りで給水電磁弁12-1を閉じてもよく、給水電磁弁12-1を
自動的に閉じる方法としては、補助用のタイマーリレー
を設け該補助用タイマーリレーの設定時間だけ給水電磁
弁12-1を開き、或いは給水管12に別途流量調節用の弁を
設けて、該弁の開度を適当に調節してもよく、浴槽1 の
水位検出装置に該浴槽上縁の水位を検出する電極を追加
して給水電磁弁12-1を動作させても良い。
【0069】多数の人が入浴する一般の浴場の場合に
は、さらに給水を続行し、より高濃度のオゾン含有水、
通称オゾン水を浴槽1 の縁から浴室の床に溢れさせるよ
うにする。浴室の床は、しばしばヌルヌルすることがあ
るが、これは常時水に濡れている床面に藻類等の微生物
が発生したり、人体から出る油脂分が付着したりするた
めである。従って、高濃度のオゾン水を浴室の床に溢れ
させる目的は、オゾン水により床の微生物を殺し、油脂
分を分解して、手間がかかる浴室の掃除をより容易に
し、又は掃除の回数を減少させさせるためであり、そし
てまた、オゾン水を床面に流すことにより、オゾン水は
更に広い蒸発、気化面を与えられるのでオゾンが一層気
化し易くなると言う利点を生じる。水をオーバーフロー
させると排水量が増えて水が損失することとなるが、床
面のヌルヌルは発生していないので掃除の時に使用する
水の量が少なくて済み、浴室がより清潔になるので水の
損失を充分補う効果がある。
【0070】以上のようにして浴槽水、浴槽及び浴室内
殺菌洗浄工程が充分に行われ、表1に示す通り午前2時
になると、該工程は24時間タイマーの設定により自動的
に終了し、次の濾過器洗浄工程に移行する。濾過器洗浄
工程では、表1に示すとおり、電磁弁は全て前工程の浴
槽水及び浴室内殺菌洗浄工程時とは逆動作となる。即
ち、第1オゾンガスの供給ラインの電磁弁6-3 は開いて
第1オゾンガスの供給を開始し、第2オゾンガス供給ラ
インのバイパス用の電磁弁6-4 は閉じ、これによりオゾ
ンガス濃度は入浴許容工程時と同一の状態にして、第1
及び第2の両オゾンガス供給ラインよりオゾンが供給さ
れるようにする。このとき給水電磁弁12-1も同様に閉
じ、給水は停止する。
【0071】浴槽水、浴槽及び浴室内殺菌洗浄工程時と
本濾過器洗浄工程との最も大きな相違は、これまで閉じ
ていた濾過済み水還流管路中の電動弁10-Mを開くと共
に、管4aと9aをつなぐ電動弁9-M を閉じることにある。
これにより、浴槽水は循環ポンプ3 の吸入側でオゾンを
供給され、循環ポンプ3 により加圧されてオゾン反応槽
兼用濾過器4 上部の濾過前室4-2 内に入り、上部濾過室
4-3 、下部濾過室4-4 を濾過されながら通過し、濾過済
み水貯留室4-5 内で再度オゾンを供給され、濾過済み水
貯留室4-5 より管4-8 を通つて流出し、管4aに入るが、
本工程では電動弁9-M は閉じているので、浴槽水は管4b
に流入し、開いている電動弁10-Mを通過し循環ポンプ3
の吸入側配管の管2aに戻るという還流管路中を循環して
流れるようになる。
【0072】このようにして浴槽水は、第1及び第2の
両オゾンガス供給ラインよりオゾンを供給されながら、
徐々にオゾン濃度を上昇させ、循環ポンプ3 →反応槽兼
用濾過器4 の濾過前室4-2 →上部濾過室4-3 →下部濾過
室4-4 →濾過済み水貯留室4-5 →管4a→管4b→電動弁10
-M→管2a→管2a→循環ポンプ3 の順に循環し、これを繰
り返す過程で次第に高濃度のオゾン水となる。そのた
め、通常の入浴運転時には浴槽水のオゾン濃度が低かっ
たので反応出来なかった、オゾン反応槽兼用濾過器4 内
の濾材に吸着している汚物と反応、分解し、オゾン反応
槽兼用濾過器4 の内部を浄化する。
【0073】而して、1時間後の午前3時になると、表
1に示す通り、24時間タイマーリレーの動作により自動
的に電磁弁類、電動弁を入浴許容工程時の状態に戻し、
循環ポンプ3 とオゾン含有気体発生装置6 の双方を停止
する循環濾過休止工程に移行する。本循環濾過休止工程
では浴槽水は流れを止め、オゾンの供給も停止する。従
って各部の浴槽水中の溶存オゾンは浴槽水中の有機物と
反応し、或いはオゾン同士が反応し元の酸素に戻り次第
にオゾン濃度は低下する。
【0074】オゾンは水中においては不安定な物質で、
比較的短時間で元の酸素に戻り、数10分でオゾン濃度は
半減するから、浴槽1 中やオゾン反応槽兼用濾過器4 内
の高濃度のオゾンも数時間もすれば人体には殆ど無害と
なる。また、浴室内の空気中のオゾンも、悪臭の原因物
質と反応し、オゾン濃度は低下する。空気中でのオゾン
は水中よりは安定しているが、時間が経過すればオゾン
同士が反応し元の酸素に戻る。従って、次の営業開始準
備工程時までに、オゾン濃度は充分人体に安全なレベル
まで低下する。あり得ないことではあるが、オゾンが万
一人体に危険な程の高濃度となると、強いオゾン臭を発
するので簡単に危険を察知することが出来、換気を行え
ば安全である。
【0075】かくして昼の12時になると営業開始準備工
程に移行する。本営業開始準備工程時では、オゾン含有
気体発生装置6 、循環ポンプ3 、電磁弁類、電動弁類の
動作は、以後の入浴許容工程時(15時〜24時)と同一
で、浴槽水はオゾンを添加されながら循環濾過され、熱
交換器7 により加熱され、浴槽1内の浴槽水の温度を上
昇させ、入浴許容工程の準備作業を行う。この間従業員
は浴室と浴槽の掃除等の営業準備作業を行い、最初に述
べた表1の最上段に記載の入浴許容工程に備える。そし
て15時になると、最初に述べた表1の最上段に記載の入
浴許容工程に移行し、浴場の営業を開始する。
【0076】なお、以上述べた各電磁弁や電動弁の動作
をタイマーリレーや補助リレーを用いて制御する自動制
御回路は、通常の電気回路を理解出来る程度の技術者で
あれば広く公知の回路要素を利用して容易に設計製作出
来るので具体的な回路説明は省略する。
【0077】而して、上記図4に示す第三実施例におい
ては、濾過器としてオゾン反応槽兼用濾過器4 を使用し
たが、これは必ずしもオゾン反応槽と兼用でなくてもよ
く、一般の濾過器を用い、その出口より下流側と、入口
より上流側の水中に第1及び第2のオゾンガス供給管6a
及び6bを通じてオゾン含有気体を供給するようにしても
よい。
【0078】
【発明の効果】本発明の効果について、前述の 発明が
解決しようとする課題 の欄において述べた4項目の課
題と対比して説明する。前述の(a)に記載の第一の課
題は、従来のオゾン利用の浴槽水循環濾過装置に於い
て、殆ど必需品であった、オゾン反応槽5 を設けずに、
該オゾン反応槽を設けたのと同等の反応効果を持つオゾ
ン利用の浴槽水循環濾過装置を得ることであった。そこ
で、本発明においては、前記第一〜第三実施例の各装置
に示す通り、濾過器の内部の濾過済み水貯留室4-5 と濾
過器の上流側の双方に流量を調節しながらオゾンを送気
する反応槽兼用濾過器4 を設けたことと、反応槽兼用濾
過器4 のみではオゾンと浴槽水との反応時間が短い場合
には、第二実施例に示すように、オゾン反応槽兼用濾過
器4 の出口側の管4aより分岐する管4b、流量調節弁10、
管10a よりなる( 或いは点線で表示する管10b とポンプ
11よりなる) 反応槽兼用濾過器4 と循環ポンプ3 をバイ
パスして戻る還流配管を設け、配管を延長した場合と同
様な効果を得て、浴槽水とオゾンとの反応時間を延長さ
せ得ることの両新手段によって、オゾン反応槽5 を設け
なくても従来と同様の効果を得ることができ、そのため
設備費が廉価で、スペースを取らず、既設の浴槽水循環
濾過装置を比較的容易にオゾン利用の浴槽水循環濾過装
置に改造できるという三つの効果を併せ持つ装置を開発
出来た。
【0079】前述の(b)に記載の第二の課題は、従来
の一般装置ではオゾンを循環濾過中の浴槽水の浄化のみ
に利用しているのに対し、本発明ではオゾンの持つ特徴
と効果を更に活用し、浴槽中の浴槽水、浴槽の上部や
縁、浴室の床と壁、浴室や隣接するサウナ室と脱衣室の
空気の殺菌と脱臭等幅広く利用し、且つ入浴者等の人体
には安全で設備費も廉価なオゾン利用の浴槽水循環濾過
装置を得ることにあった。
【0080】そこで本発明の第三実施例の浴槽水及び浴
室内殺菌洗浄工程では、入浴者がいない深夜等の時間を
利用し、通常は反応槽兼用濾過器4 の上流側に供給して
反応槽兼用濾過器4 内部の濾材に吸着されている有機物
等と反応させていた第1オゾンガスを、第2オゾンガス
と同じ濾過済み水貯留室4-5 に自動的に供給し、反応槽
兼用濾過器4 の下流の浴槽水のオゾン濃度を高めてより
高濃度のオゾン水とし、この高濃度のオゾン水を浴槽1
に送水して浴槽1 内の浴槽水のオゾン濃度を高め、同時
に給水タンク等に接続された給水電磁弁12-1を開いて浴
槽1 に給水し、浴槽1 の水位を高め、最も汚れ安い浴槽
内壁面上部の縁部分をオゾンで殺菌洗浄し、更に浴槽1
から水を浴室内にオーバフローさせて浴室の床面の殺菌
と洗浄を行い、より高濃度のオゾン水から自然に気化す
るオゾンにより浴室内の空気や壁を殺菌脱臭するように
構成した。従って、従来の装置では、殆ど浴槽水の殺菌
浄化にのみ利用されていたオゾンを、本発明にあって
は、人体には安全で、配管等の改造や増設を行う必要が
なく、廉価で簡便な設備で、浴槽、浴室、サウナ室や脱
衣室等の浴室隣接室の殺菌、洗浄、脱臭を行うことが出
来、前述の(b)に示す課題を解決することを得た。な
お、上記浴槽水及び浴室内殺菌洗浄工程でのオゾン水の
濃度を、後述の手段により更に上昇させて、より効果的
に殺菌、洗浄、洗浄、脱臭を行うことも可能である。
【0081】オゾンは、殺菌、脱臭用として既に広く実
用に供せられているが、既設の設備にオゾンによる殺
菌、脱臭装置を増設する場合、オゾン発生装置と配管や
電気工事等を必要とし、増設が困難な場合が多く、多額
の設備費を必要とするが、本発明装置では、浴槽水の浄
化に用いるオゾン含有気体発生装置を用いて、既設の浴
槽水循環濾過装置の配水管を利用してオゾンを浴室に送
り、気化させて利用するので、比較的容易に且つ安価に
オゾンを利用出来ると言う、従来にない優れた効果があ
る。特に悪臭は、設備がやや古くなってから発生する場
合が多いので、本発明のように、既存の設備にも比較的
容易に設備でき、脱臭効果の優れた装置は広く利用され
る可能性がある。
【0082】次に、前述の(c)に記載の第三の課題
は、油脂分を容易に分解すると言うオゾン水の効果に着
目し、オゾン利用の浴槽水循環濾過装置によって作られ
るオゾンを含んだ浴槽水を、高濃度のオゾン水とする手
段を工夫し、該高濃度のオゾン水を用いて濾過器の洗浄
を行い、濾材の水洗や逆洗の回数を減少させ、洗浄時の
高濃度汚水の発生を防止し、オゾンによる油脂分分解作
用を利用して濾材の目詰まりを防止し、濾材をより長期
間使用可能とすることであった。
【0083】そこで本発明の第三実施例の濾過器洗浄工
程では、浴槽水を循環濾過する必要のない深夜等の入浴
休止時間中に、濾過済み水還流管路中の電動弁10-Mを開
き、管4a中の電動弁9-M を閉じるように制御することに
より、浴槽水は、第1、第2の両オゾンガス供給ライン
よりオゾンを供給されながら、徐々にオゾン濃度を上昇
させてオゾン水となり、循環ポンプ3 →反応槽兼用濾過
器4 の濾過前室4-2 →濾過済み水貯留室4-5 →管4a→管
4b→電動弁10-M→管2a→循環ポンプ3 の順に循環し、同
一の水が繰り返しオゾンを添加されながら循環するの
で、オゾン濃度は次第に上昇し、通常の入浴運転時にお
ける低濃度のオゾン水では反応出来なかった濾材に吸着
している汚物が、高濃度のオゾン水により繰り返し反
応、浄化され、これによって反応槽兼用濾過器4 の内部
濾材が次第に浄化され、濾過器の洗浄作業の回数を減
じ、洗浄時に発生する汚水の量を減少させ、濾材をより
長持ちさせることが出来る。
【0084】前述の(d)に記載の第四の課題は、通常
のオゾン利用の浴槽水循環濾過工程と、前記第二の課題
である浴槽水及び浴室内殺菌洗浄工程と、前記第三の課
題である濾過器洗浄工程の3工程を、タイマーリレー、
電磁弁、電動弁等を用いて殆ど人手を要しないように全
自動化せんとするものであったが、本発明の第三実施例
に示す通り、オゾン供給ラインの電磁弁6-3 、電磁弁6-
4 、給水電磁弁12-1、浴槽水の管路中の電動弁9-M 、電
動弁10-M等を24時間タイマーにより表1に示すように自
動的に開閉することにより、各工程の全自動化を行い、
本発明の第四の課題を達成出来た。
【0085】従来より浴槽や、プールの殺菌に用いられ
る塩素は、発癌性があり人体に有害なトリハロメタン等
を発生させ、或いは入浴者の目を傷める等の弊害がある
が、本発明で用いるオゾンは時間が経過すると元の酸素
に戻るので安全である。環境保全が重要な課題となって
いる今日、このようなオゾンを浴槽水の殺菌、浄化に利
用するのみならず、浴槽の内部や浴室内の床や壁の殺菌
と浄化に利用できるよう構成し、更には、裸の人間が利
用するため有害な細菌や汚臭が発生しやすいサウナ室や
脱衣室等の浴室に隣接した設備の殺菌脱臭浄化を行い、
濾過器内部をオゾンによって浄化し、且つこれら各工程
の動作を全自動化でき、水を衛生的に繰り返し循環濾過
して利用するので水資源の節減効果も達成できる等々、
数多くの効果を具有する本発明装置は、今後広く利用さ
れるものと確信する。以上で本発明の効果に関する説明
を終了する。
【0086】なお、本発明における浴槽とは、通常の入
浴用の湯船のみに限定されるものではなく、冷水浴用の
水風呂、或いは各種の薬湯、温泉、更には水泳用のプー
ルをも包摂するものである。
【0087】また、本発明は前記第一ないし第三の実施
例のみに限定されるものではなく、例えば、 (1) 前記第三実施例に於いて、一浴槽のみを24時間タイ
マーにより全自動化して操業するよう構成しているが、
通常の浴場では、男女それぞれの浴室があり、スポーツ
施設等では、この他にプール等も併設され、一施設中に
数多くの浴槽が存在するケースがあって、その場合には
複数の循環濾過装置を設けている施設も多々見られる
が、本発明において、これら複数の浴槽水循環濾過装置
を、一つの24時間タイマーで統括して全自動コントロー
ルするように構成することも可能である。
【0088】(2) 第三実施例の浴槽水及び浴室内殺菌洗
浄工程を、上記(1) の複数の浴槽水循環濾過装置を一つ
の24時間タイマーでコントロールする場合、各浴槽水及
び浴室内殺菌洗浄工程の時間をずらして、より高濃度の
オゾン水を作り、これを用いて一層効果的に殺菌洗浄を
行うことが可能である。例えば、男性用浴槽の浴室内殺
菌洗浄工程を先に行い、該工程時には自動的に女性用の
循環濾過装置を停止させ、女性用の循環濾過装置に供給
するオゾンを男性用の循環濾過装置に追加して供給し、
男性用浴槽水のオゾン濃度を更に高めて高濃度のオゾン
水として、より強力で効果的な殺菌、洗浄、脱臭を行
い、男性用工程終了後に24時間タイマーにより自動的に
女性用浴槽の浴室内殺菌洗浄工程に移行し、該女性用工
程時には同様に男性用装置のオゾンを女性用の循環濾過
装置に追加して供給して、より強力に浴室内殺菌洗浄工
程を行うように構成することが可能である。
【0089】そこで、上記(1) 及び(2) に記載の複数の
浴槽を備えた浴場形態に対応する実施態様として、特許
請求の範囲の請求項6に記載のとおり、『上記浴槽を複
数設けると共に、各浴槽について、上記浴槽水循環管
路、濾過器、主送気配管、オゾン含有気体発生装置、給
水装置、濾過済み水還流管路とこれを開閉する電動弁を
それぞれ設けると共に、上記各浴槽についての上記電磁
弁及び電動弁の開閉動作を予め定めたプログラムに従っ
て統括的に制御する24時間タイマーリレーを設け、各浴
槽についての上記入浴許容工程、浴槽水等の殺菌浄化工
程、濾過器の内部洗浄工程及び循環濾過休止工程の切換
え制御を、上記24時間タイマーリレーにより各浴槽ごと
に時間的にずらして実行し、且つ、一部の浴槽について
上記殺菌浄化工程を行う際には、他の殺菌浄化工程を行
っていない浴槽のオゾン含有気体発生装置からのオゾン
含有気体を上記殺菌浄化工程を行っている浴槽の濾過器
に導入するよう上記タイマーリレーにより各種電磁弁等
を開閉制御し、これによりその浴槽についての浴槽水の
オゾン濃度を他の浴槽のそれよりも格段に高め、同時に
その浴槽の給水装置を通じて自動給水し、浴槽の水位を
上昇させながら高濃度のオゾン水により浴槽上部及び浴
室等の殺菌、脱臭、浄化を行い、更にまた上記高濃度の
オゾン水により濾過器の内部洗浄を行うよう構成』する
ことも推奨される。
【0090】(3) 次に、上記実施例では、カートリッジ
式濾過器、又は砂濾過器を反応槽兼用濾過器4 として用
いているが、この他に活性炭やファインセラミックス製
の濾材、又は麦飯石と呼ばれる自然石、等の濾材、或い
は近来開発された中空糸膜を用いる濾過器等々を反応槽
兼用濾過器4 として用いることも可能である。
【0091】(4) 更にまた、本発明の第三実施例では、
オゾン供給ライン並びに給水や浴槽水の管路中の電磁弁
又は電動弁を自動的に開閉することにより、各工程の全
自動化を図っているが、該電磁弁、電動弁の替わりに、
空気圧弁や油圧弁を用いることも可能である。
【0092】(5) なお、第三実施例では、濾過器として
オゾン反応槽兼用濾過器を使用したが、これは必ずしも
オゾン反応槽と兼用でなくても、一般の濾過器を用い、
その出口より下流側と、入口より上流側の水中にオゾン
含有気体を供給するようにしてもよいことは、前記のと
おりである。
【0093】(6) また、図3に示した第二実施例におけ
る止弁9 は本発明にとって必ずしも必須の構成要素では
なく、流量調節弁10を全開することによって浴槽水の殆
どを還流管路4b,10a側へ戻すことができる。同様の理由
で、図4に示した第三実施例における電動弁9-M も本発
明にとって必ずしも必須の構成要素ではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る浴槽水、浴槽及び浴室を浄化する
装置の第一実施例における水とオゾンの流れを示す系統
図である。
【図2】上記第一実施例に用いるオゾン反応槽兼用濾過
器4 の詳細断面図である。
【図3】第二実施例の水とオゾンの流れを示す系統図で
ある。
【図4】第三実施例の水とオゾンの流れを示す系統図で
ある。
【図5】上記第三実施例に用いるオゾン反応槽兼用濾過
器4 の詳細断面図である。
【図6】従来のオゾン利用の浴槽水循環濾過装置におけ
る水とオゾンの流れを示す系統図である。
【符号の説明】
1 浴槽 2 ヘアーキャッチャー 3 循環ポンプ 4 オゾン反応槽兼用濾過器 5 オゾン反応槽 6 オゾン含有気体発生装置 7 熱交換器 8 活性炭濾過器 9 止弁 10 流量調節弁 11 ポンプ 12 給水管
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/50 C 7158−4D F24H 9/00 W 9033−3L

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴槽(1) 内の水を循環、濾過、殺菌して
    再使用する浴場設備に用いられる濾過器であって、入口
    (4-1) から取り入れた浴槽水を濾過する濾材(4-4) を収
    容すると共に、別途設けたオゾン含有気体発生装置(6)
    から供給されるオゾンを含有する気体を、上記濾材によ
    る濾過終了部(4-5) 付近の濾過済み水中に吹き込み殺菌
    浄化するオゾンガス供給ノズル(6b-1)を設けたことを特
    徴とするオゾン反応槽兼用濾過器(4) 。〔図1及び図2
    参照〕
  2. 【請求項2】 上記オゾン反応槽兼用濾過器(4) の濾過
    終了部(4-5) 付近の濾過済み水中にオゾン含有気体を吹
    き込む上記オゾンガス供給ノズル(6b-1)に通じる主送気
    配管(6b)に加えて、これから分岐して上記オゾン反応槽
    兼用濾過器の入口部付近(4-2) 又は入口より上流側の配
    管内の水中にオゾン含有気体を送り込む副送気配管(6a)
    を設け、両送気配管の送気流量の比率を加減する機構(6
    -1,6-2) を介して、これら両送気配管により上記オゾン
    含有気体発生装置(6) と接続して成ることを特徴とする
    請求項1に記載のオゾン反応槽兼用濾過器(4) 。〔図1
    及び図2参照〕
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のオゾン反応槽兼
    用濾過器(4) と、上記オゾン反応槽兼用濾過器(4) へ浴
    槽水を循環供給する循環ポンプ(3) もしくは別途設けた
    ポンプ(11)を利用して、上記オゾン反応槽兼用濾過器の
    出口側から入口側へオゾン反応槽兼用濾過器を迂回して
    濾過済み水を戻す還流管路(4b,10a)と、 上記濾過済み水還流管路(4b,10a)の流量を加減する流量
    調節弁(10)と、 上記オゾン反応槽兼用濾過器(4) の出口から濾過済み水
    を浴槽(1) へ送る管路(9a)とを設け、 浴槽(1) へ浴槽水を濾過、殺菌しながら循環供給する入
    浴許容工程中は、上記流量調節弁(10)を調整してオゾン
    反応槽兼用濾過器(4) の出口側の濾過済みの浴槽水の少
    なくとも一部を上記還流管路(10a) を通じてオゾン反応
    槽兼用濾過器の入口側へ戻すことにより、オゾンと浴槽
    水の反応時間を増加させて浴槽水の殺菌、浄化作用を強
    め、一方、上記オゾン反応槽兼用濾過器(4) の濾材等に
    付着した汚物をオゾンの分解作用により洗浄する工程中
    は、上記流量調節弁(10)を略全開し、オゾン反応槽兼用
    濾過器の出口側の濾過済みの浴槽水の略全量を上記還流
    管路(10a) を通じてオゾン反応槽兼用濾過器の入口側へ
    戻すことにより、高濃度のオゾン水により上記濾材等の
    洗浄作用を増強せしめるよう構成したことを特徴とする
    浴槽水、浴槽及び浴室を浄化する装置。〔図3参照〕
  4. 【請求項4】 浴槽(1) 内の水を循環、濾過、殺菌して
    再使用する浴槽水循環管路中に設ける濾過器(4) 内部の
    濾過終了部付近(4-5) より下流側の水中にオゾン含有気
    体を流入させる主送気配管(6b)と、濾過器の上流側管(2
    a)内の水中に同様にオゾン含有気体を流入させる副送気
    配管(6a)とを設けると共に、両送気配管に送気するオゾ
    ン含有気体の送気流量の比を自動的に加減する機構(6-
    1,6-2,6-3,6-4) を介してオゾン含有気体発生装置(6)
    に連結してなる浴槽水循環濾過装置に、 電磁弁(12-1)又はポンプ等を用いて浴槽水の水量を増加
    させる給水装置を付属させると共に、 上記給水装置(12,12-1) とオゾン含有気体の送気流量の
    比を自動的に加減する機構(6-1,6-2,6-3,6-4) とを連動
    させ、 非入浴時間中に濾過器(4) の下流側水中及び浴槽(1) 内
    の水中のオゾン濃度を自動的に高めて浴槽内の水等を浄
    化する工程において、上記給水装置(12,12-1)により浴
    槽水循環管路中を流れる浴槽水の水量を自動的に増加さ
    せ、浴槽内の水位を高めて浴槽上部を浄化し、或いは更
    に給水を続けて浴槽から溢れさせ、浴室の床面等をもオ
    ゾンによって浄化するよう構成したことを特徴とする浴
    槽水、浴槽及び浴室を浄化する装置。〔図4及び図5参
    照〕
  5. 【請求項5】 浴槽(1) 内の水を循環、濾過、殺菌して
    再使用する浴槽水循環管路中に設ける濾過器(4) 内部の
    濾過終了部付近(4-5) より下流側の水中にオゾン含有気
    体を流入させる主送気配管(6b)と、濾過器の上流側管(2
    a)内の水中に同様にオゾン含有気体を流入させる副送気
    配管(6a)とを設けると共に、両送気配管に送気するオゾ
    ン含有気体の送気流量の比をニードル弁(6-1,6-2) 、電
    磁弁(6-3,6-4) 又は電動弁等を用いて自動的に加減する
    機構を介してオゾン含有気体発生装置(6) に連結してな
    る浴槽水循環濾過装置と、 上記浴槽水の水量を増加させ得るよう、電磁弁(12-1)又
    はポンプ等を介して上記浴槽水循環管路に給水管(12)を
    接続して成る給水装置と、 上記濾過器(4) へ浴槽水を循環供給する循環ポンプ(3)
    もしくは別途設けたポンプを利用して、濾過器(4) の出
    口側から入口側へ濾過器を迂回して濾過済み水を戻す還
    流管路(4b,10a)と、 上記濾過済み水還流管路(4b,10a)を開閉する電動弁(10-
    M)と、 上記各電磁弁(6-3,6-4,12-1)及び電動弁(10-M)の開閉動
    作を予め定めたプログラムに従って制御する24時間タイ
    マーリレーとを設け、 入浴者が浴槽を使用する時間帯には、濾過器(4) の下流
    側に送気するオゾン含有気体の送気量を自動的に減少さ
    せると同時に、濾過器の上流側へのオゾン含有気体の送
    気量は自動的に増加させることにより、浴槽内の水中オ
    ゾン濃度を人体に安全な低い濃度とする入浴許容工程
    と、 入浴許容工程終了後の適宜の時間帯には、濾過器(4) の
    下流側に送気するオゾン含有気体の送気量を自動的に増
    加させると同時に、上記給水装置(12,12-1) を用いて自
    動的に浴槽(1) 内の水位を高めて、或いは浴槽から溢れ
    させ、浴槽水、浴槽上部及び浴室の内部を殺菌浄化する
    工程と、 上記濾過済み水還流管路(4b,10a)中の電動弁(10-M)を全
    開し、オゾンを供給しながら濾過済み水還流管路内及び
    濾過器(4) 内を同じ水を循環させることによって得られ
    る高濃度のオゾン含有水により濾過器(4) の内部を洗浄
    する工程と、 浴槽水の循環及びオゾン含有気体発生装置の作動を停止
    することにより濾過器(4) の機能を停止すると共に、給
    水装置(12,12-1) からの給水も中止して、浴槽水中の溶
    存オゾンによる分解作用及びオゾン濃度の低下を図る循
    環濾過休止工程と、 の計4工程を、上記24時間タイマーリレーを用いて自動
    的に順次切換え制御するよう構成したことを特徴とする
    浴槽水、浴槽及び浴室の浄化装置。〔図4及び図5参
    照〕
  6. 【請求項6】 上記浴槽(1) を複数設けると共に、各浴
    槽について、上記浴槽水循環管路、濾過器(4) 、主送気
    配管(6b)、オゾン含有気体発生装置(6) 、給水装置(12,
    12-1) 、濾過済み水還流管路(4b,10a)とこれを開閉する
    電動弁(10-M)をそれぞれ設けると共に、上記各浴槽につ
    いての上記電磁弁(12-1)及び電動弁(10-M)の開閉動作を
    予め定めたプログラムに従って統括的に制御する24時間
    タイマーリレーを設け、 各浴槽についての上記入浴許
    容工程、浴槽水等の殺菌浄化工程、濾過器の内部洗浄工
    程及び循環濾過休止工程の切換え制御を、上記24時間タ
    イマーリレーにより各浴槽ごとに時間的にずらして実行
    し、且つ、一部の浴槽について上記殺菌浄化工程を行う
    際には、他の殺菌浄化工程を行っていない浴槽のオゾン
    含有気体発生装置(6) からのオゾン含有気体を上記殺菌
    浄化工程を行っている浴槽の濾過器(4) に導入するよう
    上記タイマーリレーにより各種電磁弁等を開閉制御し、
    これによりその浴槽についての浴槽水のオゾン濃度を他
    の浴槽のそれよりも格段に高め、同時にその浴槽の給水
    装置(12,12-1) を通じて自動給水し、浴槽の水位を上昇
    させながら高濃度のオゾン水により浴槽上部及び浴室等
    の殺菌、脱臭、浄化を行い、更にまた上記高濃度のオゾ
    ン水により濾過器(4) の内部洗浄を行うよう構成したこ
    とを特徴とする請求項5に記載の浴槽水、浴槽及び浴室
    の浄化装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100370276B1 (ko) * 2000-09-08 2003-01-29 김영남 저장탱크 내벽의 살균.세정 방법
CN106859442A (zh) * 2017-04-14 2017-06-20 宁波惠士康健康科技有限公司 足部护理机

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