JPH1057941A

JPH1057941A - 排水再利用装置

Info

Publication number: JPH1057941A
Application number: JP8238467A
Authority: JP
Inventors: Jiyunko Takada; 潤子高田; Takaaki Ito; 高明伊藤; Tokimasa Kamiya; 時正神谷; Tatsuro Yamamoto; 達郎山本; Hiroyuki Tsuji; 弘之辻
Original assignee: Inax Corp
Current assignee: Inax Corp
Priority date: 1996-08-21
Filing date: 1996-08-21
Publication date: 1998-03-03

Abstract

(57)【要約】【目的】用途別に、経済的に処理水を得ることのでき
る排水再利用装置の提供を目的とする。【構成】生活排水を浄化処理し、処理水を再使用可能
に構成した排水再利用装置において、処理水を少なくと
も２段階以上の水質の異なる段階でそれぞれ用途別に取
り出し可能に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、排水再利用装置に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術及びその課題】従来、生活排水を集め、こ
れを一括処理して浄化，殺菌し、トイレ洗浄水とか散水
に再使用可能に構成してなる排水再利用装置が存在する
が、従来では一括処理であるため、例えば浴槽水として
再利用しようとする場合には高い水質が要求されるた
め、生活排水を高度に浄化処理する必要があり、そのた
め高度処理に対応するコストの高い装置となり、また、
高度処理のために処理時間が長くなってしまうという問
題点があった。また逆に、トイレ洗浄水として再利用し
ようとする場合には、高い水質が要求されないため、そ
れほど高度の浄化処理を行う必要はないが、一括処理で
あるため必要以上に高い水質に浄化処理してしまい、エ
ネルギー的に不経済であるという問題点があった。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の問題
点に鑑み案出したものであって、用途別に水質の異なる
処理水を取り出して再使用できる排水再利用装置を提供
せんことを目的とし、その第１の要旨は、浴室，洗面，
洗濯等の生活排水を浄化処理し、処理水を再使用可能に
構成してなる排水再利用装置において、前記処理水を、
少なくとも２段階以上の水質の異なる段階でそれぞれ用
途別に取り出し可能に構成したことである。また、第２
の要旨は、浄化機能を有する浄化部と、該浄化部で浄化
処理した処理水を溜める貯留部とを交互に２以上配設
し、各貯留部からそれぞれポンプで処理水を用途別に取
り出し可能に構成したことである。

【０００４】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は、第１実施例の排水再利用装置の概略構成
図であり、洗濯，洗面，浴室からの排水を排水管１を通
し排水集水升３に集めるように構成されており、また、
この排水集水升３には雨水管２を通し雨水が供給される
ように構成されており、排水集水升３内から溢れた排水
はオーバーフローさせて下水に流すように構成されてい
る。この排水集水升３内にはポンプ４が設けられてお
り、排水集水升３には電磁弁５を介し浄化部６と浄化部
７が接続されており、この浄化部６と浄化部７間で排水
を順次循環させて浄化できるように構成され、浄化部６
は生物濾床で構成しておくことができ、この浄化部６内
では活性汚泥により生活排水内の有機物を活性汚泥処理
して除去することができ、また、前記浄化部７はセラミ
ック濾床で構成しておくことができ、多数の多孔質のセ
ラミックビーズをこの浄化部７内に入れておき、セラミ
ックビーズを通して生活排水内のＳＳ等を除去できるも
のである。

【０００５】また、浄化部６は電磁弁８を介し貯留部９
に接続されており、貯留部９には浄化部１０が一体化さ
れている。この貯留部９には前記浄化部６，７で浄化し
た処理水を溜めておくことができ、また、浄化部１０に
は例えばカートリッジフィルター（平均孔径１〜５ミク
ロンの不織布）が内装され、浄化レベルを向上させるこ
とができるものとなっており、順次浄化部１０と貯留部
９内を循環させて浄化処理できるように構成されてい
る。また、貯留部９には電磁弁１１を介し貯留部１２が
接続されており、貯留部１２には浄化部１３が一体化さ
れている。この浄化部１３は、例えば、精密濾過や活性
炭吸着ができる構造としておくことができ、細かい浮遊
物とかＢＯＤ，ＣＯＤを除去できる機能を持たせておく
ことができる。この浄化部１３と貯留部１２間で処理水
を順次循環させて高度な浄化処理ができるように構成さ
れており、また、貯留部１２には電磁弁１４を介し貯留
部１５が接続されている。

【０００６】なお、前記貯留部９にはポンプ１６が接続
され、貯留部９内の処理水を外部に取り出すことができ
るものであり、この貯留部９から取り出される処理水は
トイレの洗浄水または庭の滝等の修景用に用いることが
でき、見るためとか運ぶための用途の水として再利用す
ることができるものである。

【０００７】また、前記貯留部１２にもポンプ１７が接
続されており、外部に貯留部１２内の処理水を取り出す
ことができ、この貯留部１２から取り出される処理水は
洗濯とか洗車とか散水に利用することができ、高度な処
理が成されているため、手に触れても良い場面で再利用
できるものである。また、前記貯留部１５にもポンプ１
８が接続され、貯留部１５内の処理水を外部に取り出す
ことができるように構成されており、貯留部１５から取
り出された処理水は風呂とか洗濯の濯ぎ用に用いること
ができ、即ち、身体に浴びても安心できる程度の高度処
理が施された処理水であるため風呂等に使用することが
できるのである。

【０００８】なお、前記電磁弁８，１１，１４は適宜タ
イマー等により開閉制御することができ、浄化部６，７
内に排水が流入されてから所定時間経過した後に、タイ
マーを介し電磁弁８を開けて処理水を貯留部９に流入さ
せるように制御することができ、また、貯留部９内の処
理水の貯留量をレベルセンサーで検知して、このレベル
センサーの検出信号に基づいて電磁弁１１を開け、貯留
部１２側へ処理水を流入させるように制御することがで
き、また、さらにレベルセンサーに代えて濁度センサー
等を用いて電磁弁８，１１，１４の開閉制御を行うこと
ができるものである。

【０００９】なお、本例では、３段階に順次浄化レベル
を向上させるように構成されており、前述した如く、用
途別に処理水の水質の異なる段階で、処理水を取り出し
て用途別に再使用することができるものであり、各家庭
における再利用水の利用計画に応じて、順次貯留部１
２，浄化部１３，貯留部１５等を後付けで増設してゆく
ことができ、再利用水をトイレ洗浄のみに使用する計画
の家庭等においては、浄化部６，７と貯留部９のみの構
成で良く、風呂とか洗濯の濯ぎにまで再利用水を利用す
る計画のある家庭では、貯留部１２，浄化部１３，貯留
部１５まで増設することができ、さらに水質の良好な処
理水を必要とする家庭においては、さらに浄化部と貯留
部を後付けで増設してゆくことができる。なお、各貯留
部９，１２，１５には前記雨水管２から供給される雨水
が、補給管路２ａを通して補給水として補給されるよう
に構成されている。

【００１０】このように本例では、用途別に水質の異な
る再利用水が経済的に生成されるものであるため、必要
以上に高度処理を行うこともなく、エネルギーのロスが
なく、また各浄化部７，１０，１３ではそれぞれ処理す
る水量が少なくて済むため、コンパクトに設計すること
ができるものとなり、それぞれ処理する水量が少なく各
浄化部７，１０，１３における運転コストを低減するこ
とができるものである。

【００１１】次に、図２は第２実施例を示すものであ
り、この第２実施例では、前記図１の第１実施例の各ユ
ニットをなす一対の貯留部と浄化部毎に縦方向に積み上
げて縦置きで配置させたものであり、最下端の排水集水
升３内に、浴槽，洗面，浴室の排水及び雨水を流入さ
せ、ポンプ４で汲み上げて最上段の浄化部６へ流入させ
ることができ、浄化部６と浄化部７間を循環させて排水
を浄化処理することができ、所定時間が経過した後に電
磁弁８を開けて、処理水を下方の貯留部９に落下させる
ことができ、さらに貯留部９と浄化部１０間を循環させ
て更に高度な浄化処理を行ない、所定時間が経過した後
に電磁弁１１を開けて、処理水を下方の貯留部１２に落
下させることができ、さらに貯留部１２と浄化部１３間
を循環させてより高度な浄化処理を行ない、所定時間が
経過後に電磁弁１４を開けて、貯留部１５に処理水を落
下させて溜めることができるものであり、それぞれ貯留
部９，１２，１５には汲み出し用のポンプ１６，１７，
１８が接続されており、ポンプ１６を作動させて貯留部
９内の処理水を取り出してトイレ洗浄水とか修景用の水
として利用することができ、また、ポンプ１７を作動さ
せて貯留部１２内の処理水を取り出して洗濯とか洗車，
散水に利用することができ、また、ポンプ１８を作動さ
せて貯留部１５内の処理水を取り出して風呂とか洗濯の
濯ぎ用に使用することができるものである。

【００１２】本例では、各ユニットが縦方向に積み上げ
られるため、重力を利用して良好に下方側へ処理水を落
下させることができ、ポンプ等が不要となり、効率よく
処理水を移動させることができるものとなる。本例にお
いても、貯留部と浄化部が一体化されたユニットを適宜
増設して、より高度な浄化処理を行うことができ、各貯
留部と浄化部からなるユニットはコンパクトに形成させ
ることができ、必要に応じて後付けが可能であるため、
小型で安価な排水再利用装置とすることができ、また、
各ユニット内での処理対象水量は少ないために個々の浄
化部６，７，１０，１３の処理量は少なくてすみ、経済
的な運転が可能であり、また、個々のメンテナンスも容
易なものとなる。

【００１３】

【発明の効果】本発明は、浴室，洗面，洗濯等の生活排
水を浄化処理し、処理水を再使用可能に構成してなる排
水再利用装置において、前記処理水を、少なくとも２段
階以上の水質の異なる段階でそれぞれ用途別に取り出し
可能に構成したことにより、用途別に水質の異なる処理
水を取り出して使用することができ、従来のような一括
処理ではないため不必要に浄化処理を行うこともなく、
経済的に再利用装置を運転させることができるものとな
り、全体を安価でコンパクトな装置とすることができ
る。

【００１４】また、浄化機能を有する浄化部と、該浄化
部で浄化処理した処理水を溜める貯留部とを交互に２以
上配設し、各貯留部からそれぞれポンプで処理水を用途
別に取り出し可能に構成したことにより、必要に応じ高
度な水質の処理水を得るため、浄化部と貯留部からなる
ユニットを適宜後付けで増設してゆくことができ、各ユ
ニットの浄化部での処理対象水量は少なくてすむため、
小型でコンパクトな設計とすることができ、個々の浄化
部のメンテナンスも容易となる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例の排水再利用装置の概略構成図であ
る。

【図２】第２実施例の排水再利用装置の概略構成図であ
る。

【符号の説明】

１排水管２雨水管２ａ補給管路３排水集水升４ポンプ５，８，１１，１４電磁弁６，７，１０，１３浄化部９，１２，１５貯留部１６，１７，１８ポンプ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者山本達郎愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地株式会社イナックス内 (72)発明者辻弘之愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地株式会社イナックス内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】浴室，洗面，洗濯等の生活排水を浄化処
理し、処理水を再使用可能に構成してなる排水再利用装
置において、前記処理水を、少なくとも２段階以上の水
質の異なる段階でそれぞれ用途別に取り出し可能に構成
したことを特徴とする排水再利用装置。
【請求項２】浄化機能を有する浄化部と、該浄化部で
浄化処理した処理水を溜める貯留部とを交互に２以上配
設し、各貯留部からそれぞれポンプで処理水を用途別に
取り出し可能に構成してなる請求項１に記載の排水再利
用装置。