JPH05167999A - コンパチブル符号器および復号器 - Google Patents

コンパチブル符号器および復号器

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JPH05167999A
JPH05167999A JP33357991A JP33357991A JPH05167999A JP H05167999 A JPH05167999 A JP H05167999A JP 33357991 A JP33357991 A JP 33357991A JP 33357991 A JP33357991 A JP 33357991A JP H05167999 A JPH05167999 A JP H05167999A
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JP
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signal
television signal
coefficient
supplied
standard television
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JP33357991A
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Inventor
Masayuki Aiba
雅之 相羽
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ハード規模を増すことなく、標準テレビジョン
信号に対して折り返し歪が改善されたコンパチブルなデ
ィジタル信号の伝送システムを構築すること。 【構成】HDTV信号が第1の直交変換回路21に供給
されて(N×N)を1ブロックとして直交変換され、こ
の直交変換によって(N×N)個のHDTV用変換係数
が形成されると共に、HDTV信号がさらに折り返し歪
除去用の二次元ローパスフィルタ22によって帯域制限
されたのち第2の直交変換回路23を経て係数分離器2
4に供給されて、低次側より(N/2×N/2)個で構
成される標準テレビジョン信号用変換係数が形成され、
この低次の変換係数とHDTV信号用変換係数が減算器
25に供給され、減算されたこの高次変換係数fと低次
変換係数eとがマルチプレックスされてコンパチブル符
号化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高精細テレビジョン
方式と標準テレビジョン方式との両立性を考慮したコン
パチブル信号伝送システムに適用して好適な符号器およ
び復号器に関する。
【0002】
【従来の技術】高精細テレビジョン方式(HDTV方
式)と標準テレビジョン方式との両立性を考慮したコン
パチブルなディジタル信号伝送システムが提案されてい
る(例えば、「HDTV信号のディジタル伝送技術」
(平成2年電気・情報関連学会連合大会(平成2年10
月)、最近のテレビジョン放送伝送技術部門・・・文献
1)などがある)。
【0003】この伝送システムは、高精細テレビジョン
信号(以下ハイビジョン信号という)より標準テレビジ
ョン信号(例えば、CCIR.601に規定されている
4:2:2ディジタルコンポーネント信号(D1タイ
プ))も復号できるように工夫された符号・復号システ
ムであって、上述した文献には図8に示すような構成が
開示されている。
【0004】図8に示す伝送システム1は直交変換を用
いて符号化情報の一部から標準テレビジョン信号を再現
できるようにしたシステムであって、直交変換処理とし
てはDCT処理(離散コサイン変換処理)を使用した場
合である。
【0005】端子2に供給されたハイビジョン信号は符
号器3において、例えばフィールド内画素、フィールド
間差分、動き補償フレーム間差分を適応的に選択して8
×8の二次元的なDCT処理が行なわれたのち、量子化
および可変長符号化処理などが行なわれてハイビジョン
用の符号化信号が生成される。図1には8×8マトリッ
クスの変換係数が示されている。
【0006】符号化信号は復号器4でハイビジョン信号
と標準テレビジョン信号とに復号される。つまり、ハイ
ビジョン用の復号器5において8×8(N=8の場合)
の変換係数を全て使用してハイビジョン信号HDTVが
復号される。これとは別に、標準テレビジョン信号用復
号器6において符号化信号中に含まれるサブセットデー
タ、つまり低次側より4×4(N/2=4)の変換係数
を用いて復号することによって、標準解像度のテレビジ
ョン信号が復号される。
【0007】このようにハイビジョン信号用として符号
化されたデータ中に、そのサブセットとして標準解像度
テレビジョン信号用の符号化データを包含させておけ
ば、このディジタル信号伝送システム1をコンパチブル
なディジタル信号伝送システムとして構築できる。
【0008】ところで、このディジタル信号伝送システ
ム1において、高次のDCT係数をセットし、逆変換を
行なう操作をローパスフィルタとみなした時の周波数特
性は図9に示すようになることが知られている(例え
ば、「Lapped Orthogonal Transformを用いたコンパチ
ブルHDTV符号化」信学技報(平成2年7月27日発
行)・・・文献2)。その横軸はサンプリング周波数を
正規化した周波数であって、ハイビジョン信号の周波数
特性に対してインパルス性信号に対する帯域制限効果
(フィルタ効果)が全くないことが判る。そのため、正
規化周波数0.25を越える周波数成分が十分に制限さ
れないから、サンプリング周波数による折り返し歪を効
果的に抑圧できない。
【0009】この問題を解決するものとして図10に示
すような伝送システム1が提案されている。この伝送シ
ステム1は上記した文献2に掲載されているもので、符
号器3を構成する二次元DCT回路3AとしてLOT
(Lapped Orthogonal Transform)が使用されている。
このLOTを使用する場合には優れた周波数特性をも
ち、図9の破線図示のようなフィルタ特性となって、正
規化周波数0.25以上の高周波成分を十分抑圧でき
る。そのため、サンプリング周波数による低周波成分へ
の折り返し歪を低減できる。
【0010】図10において、LOT3Aからは8×8
のLOT係数(変換係数)で構成されたハイビジョン信
号用符号化信号が得られる。この符号化信号を係数分離
器7に供給して、8×8のLOT係数(変換係数)のう
ち低次側より4×4のLOT係数のみが分離することに
よって、この係数分離器7からは標準テレビジョン信号
用の符号化信号が直接得られる。
【0011】復号器4にはハイビジョン信号用符号化信
号が供給される。6AはLOT処理の逆変換処理を行な
う復号用逆直交変換回路(ILOT)であり、これより
ハイビジョン信号が復号される。ハイビジョン信号用符
号化信号はさらに係数分離器8に供給されて、4×4の
LOT係数が分離され、これが逆直交変換回路(ILO
T)5Aに供給されてこれより標準テレビジョン信号が
復号される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この図10
に示す構成では直交変換回路としてLOTが使用される
ものであり、LOT処理はオーバーラップブロック処理
であるためにそのハード規模が大きくならざるを得な
い。通常の場合、DCTのハード構成に対してその4倍
程度のハード規模になってしまう。
【0013】そこで、この発明はこのような従来の課題
を解決したものであって、ハード規模を増大することな
く、したがってLOT処理をしないでも上述した低周波
成分への折り返し歪がないディジタル信号伝送システム
に使用される符号器および復号器を提案するものであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、この発明に係るコンパチブル符号器は、高精細テレ
ビジョン信号が第1の直交変換回路に供給されて(N画
素×Nライン)を1ブロックとして直交変換され、この
直交変換によって(N×N)個の高精細テレビジョン信
号用変換係数が形成されると共に、上記高精細テレビジ
ョン信号がさらに折り返し歪除去用の二次元ローパスフ
ィルタを介して第2の直交変換回路に供給され、これよ
り出力された(N×N)個の直交変換係数が係数分離器
に供給されて、低次側より(N/2×N/2)個で構成
される標準テレビジョン信号用変換係数が形成され、こ
の標準テレビジョン信号用変換係数と上記高精細テレビ
ジョン信号用変換係数が減算器に供給され、減算された
この演算変換係数と上記標準テレビジョン信号用変換係
数とがマルチプレックスされてコンパチブル符号化され
るようになされたことを特徴とするものである。
【0015】この発明に係る復号器は、コンパチブル符
号化された信号がデマルチプレックス回路に供給されて
標準テレビジョン信号用変換係数が分離され、分離され
たこの標準テレビジョン信号用変換係数が逆直交変換回
路に供給されてこれより折り返し歪のない標準テレビジ
ョン信号が出力されるようになされたことを特徴とする
ものである。
【0016】また、コンパチブル復号器は、コンパチブ
ル符号化された信号がデマルチプレックス回路に供給さ
れて標準テレビジョン信号用変換係数と演算変換係数が
分離され、分離されたこの標準テレビジョン信号用変換
係数が逆直交変換回路に供給されてこれより折り返し歪
のない標準テレビジョン信号が出力されると共に、標準
テレビジョン信号用変換係数と演算変換係数が加算器に
供給されてこれより高精細テレビジョン信号用変換係数
が形成され、これが逆直交変換回路に供給されて高精細
テレビジョン信号が復元されるようになされたことを特
徴とするものである。
【0017】
【作用】図1に示すように、コンパチブル符号器20に
おいては、入力したハイビジョン信号aは第1のDCT
回路21によって、N×N、本例では8×8個のDCT
係数fに変換されたのち減算器25に供給される。ハイ
ビジョン信号aはさらに2次元のローパスフィルタ22
に供給されて、正規化周波数が0.25以上の高周波成
分がカットされる。この帯域制限によってサンプリング
周波数による低周波成分への折り返し歪が抑圧される。
【0018】帯域制限されたハイビジョン信号cは第2
のDCT回路23に供給されて、第1のDCT回路21
の場合と同じく8×8のDCT係数dに変換され、その
後、係数分離器24で4×4の低次DCT係数eのみが
分離される。低次DCT係数eは標準テレビジョン信号
用符号化信号となる。
【0019】DCT係数fと低次DCT係数eとは減算
器25において図の極性で減算され、低次DCT係数e
を含まない高次DCT係数gとなされたのち、この高次
DCT係数gと低次DCT係数eとがマルチプレクサ2
6でマルチプレクスされる。マルチプレクスされたこの
複合DCT係数hが、サブセットデータとして含まれた
ハイビジョン信号用DCT係数となり、これが符号化さ
れてハイビジョン信号用符号化信号となされる。
【0020】次に、コンパチブル復号器30Aを説明す
ると、ハイビジョン信号用符号化信号iが受信される
と、まず、デマルチプレクサ32に供給されて高次DC
T係数k(gと同じ)と低次DCT係数j(eと同じ)
とに分離され、分離後、両者は加算器33に供給されて
合成される。
【0021】合成DCT係数lは、逆直交変換回路であ
るN×Nの逆DCT回路(IDCT回路)34に供給さ
れて周波数情報が振幅情報に変換される。N×Nの全て
のDCT係数を使用したこの逆変換処理によってハイビ
ジョン信号HDTVが復号されたことになる。
【0022】デマルチプレクサ32より出力された低次
DCT係数jは、N/2×N/2の逆DCT回路35に
供給されて、N/2×N/2個のDCT係数を使用した
復号処理が施されて、これより標準テレビジョン信号m
が得られる。この標準テレビジョン信号mは予め帯域制
限されたDCT係数を使用して復号されたものであるか
ら、折り返し歪のない信号成分となっている。
【0023】このように、2次元のローパスフィルタ2
2を使用することによって、LOTなどの直交変換手段
を使用しないでも折り返し歪のない標準テレビジョン信
号を得ることができる。
【0024】
【実施例】続いて、この発明に係るディジタル伝送シス
テム用符号器並びに復号器の一例を、コンパチブルディ
ジタル信号伝送システムに適用した場合について図面を
参照して詳細に説明する。
【0025】図1はこのコンパチブルディジタル信号伝
送システム10の概要を示す系統図であって、コンパチ
ブル符号器20と復号器、本例ではコンパチブル復号器
30Aの他に、標準テレビジョン信号専用の復号器30
Bが開示されている。
【0026】コンパチブル符号器20から説明する。図
1に示すように、コンパチブル符号器20にあって、入
力したハイビジョン信号aは直交変換回路本例では第1
のDCT回路21において、N×N、本例では8×8個
のDCT係数fに変換されたのち減算器25に供給され
る。
【0027】ハイビジョン信号aはさらに2次元のロー
パスフィルタ22に供給される。このローパスフィルタ
22は図9に示したようにサンプリング周波数の高調波
成分が基本波成分側に折り返えることによって生ずる折
り返し歪を除去するためのものである。したがってこの
ローパスフィルタ22のカットオフ周波数は、使用する
サンプリング周波数によって相違するが、図9のよう
に、正規化周波数が0.25以上の高周波成分をカット
できれば十分である。この帯域制限によってサンプリン
グ周波数による低周波成分への折り返し歪が抑圧され
る。
【0028】帯域制限されたハイビジョン信号cは直交
変換手段を構成する第2のDCT回路23に供給され
て、第1のDCT回路21の場合と同じく8×8のDC
T係数dに変換され、その後、係数分離器24で(N/
2)×(N/2)個、本例では4×4個の低次DCT係
数eのみが分離される。低次DCT係数eは標準テレビ
ジョン信号用符号化信号となる。
【0029】DCT係数fと低次DCT係数eとは減算
器25において図の極性で減算され、低次DCT係数e
を含まない高次DCT係数gとなされたのち、この高次
DCT係数gと低次DCT係数eとがマルチプレクサ2
6でマルチプレクスされる。マルチプレクスされたこの
複合DCT係数hが、標準テレビジョン信号をサブセッ
トデータとして含むハイビジョン信号用DCT係数とな
り、これが符号化されてハイビジョン信号用符号化信号
となされる。
【0030】次に、復号器30について説明する。復号
器30としては、図1に示すようにハイビジョン信号と
標準テレビジョン信号とを復号できるコンパチブル復号
器30Aと、標準テレビジョン信号専用の復号器30B
とが考えられる。
【0031】前者から説明すると、このコンパチブル復
号器30Aにおいては、ハイビジョン信号用符号化信号
iが受信されると、まず、デマルチプレクサ32に供給
されて高次DCT係数k(gと同じ)と低次DCT係数
j(eと同じ)とに分離され、分離後、両者は加算器3
3に供給されて合成される。
【0032】合成DCT係数lは、逆直交変換手段であ
るN×N個の、したがって8×8個の逆DCT回路(I
DCT)34に供給されて周波数情報が振幅情報に変換
される。8×8個の全てのDCT係数を使用したこの逆
変換処理によってハイビジョン信号HDTVが復号され
たことになる。
【0033】デマルチプレクサ32より出力された低次
DCT係数jは、(N/2)×(N/2)、つまり4×
4個のDCT係数を使用した逆DCT回路35に供給さ
れて、4×4個のDCT係数を使用した復号処理が施さ
れて、これより標準テレビジョン信号mが得られる。こ
の標準テレビジョン信号mは予め帯域制限された4×4
個のDCT係数を使用して復号されたものであるから、
折り返し歪のない信号成分となっている。
【0034】このように、2次元のローパスフィルタ2
2を使用することによって、LOTなどの直交変換手段
を使用しないでも折り返し歪のない標準テレビジョン信
号を得ることができる。
【0035】標準テレビジョン信号専用の復号器30B
は、図1に示すように4×4個のDCT回路係数を使用
した逆DCT回路37によってハイビジョン信号用符号
化信号より標準テレビジョン信号を復号できる。
【0036】続いて、このような符号器20および復号
器30の具体例を説明する。図2はコンパチブル符号器
20の具体例であって、図1と重複する部分の説明は省
略するとして、4×4個のDCT係数に係数分離された
低次DCT係数eが量子化回路41において量子化され
る。量子化処理は非線形処理であって、量子化レベルが
小さいときは粗く、大きくなるにしたがって細かく量子
化されるようにしてデータの圧縮処理が施される。量子
化後この量子化データ(低次DCT係数e)が可変長符
号化器45で可変長符号に変換される。
【0037】量子化された低次DCT係数eはさらに逆
量子化回路42に供給されて元のDCT係数eに戻され
てから減算器25で8×8個からなるDCT係数fと減
算処理が行なわれて高次DCT係数gが形成される。高
次DCT係数gは量子化回路43に供給されて量子化さ
れたのち可変長符号化器44において可変長符号化処理
が行なわれる。
【0038】この可変長符号化処理された低次および高
次のDCT係数e,gがマルチプレクスされて、低次D
CT係数をサブセットデータとして含むハイビジョン信
号が出力される。
【0039】この図2に対応するコンパチブル復号器3
0Aの一例を図3に示す。デマルチプレクスされた低次
および高次の各DCT係数j,kはそれぞれ対応する可
変長符号化器51、52に供給されて元の量子化データ
に変換され、その後それぞれが逆量子化回路53,54
で逆量子化処理が行なわれ、次に両者が加算器33で加
算されて合成DCT係数lに戻される。合成DCT係数
および低次のDCT係数がそれぞれ逆DCT回路34,
35に供給されることによってハイビジョン信号HDT
Vと標準テレビジョン信号が復号される。
【0040】図4は標準テレビジョン信号専用の復号器
30Bの一例を示すものであって、これは図3に示す低
次のDCT係数を復号する系と全く同一の処理系となっ
ているのでその説明は省略するが、この構成では勿論ハ
イビジョン信号は復号できない。
【0041】図5以下はその処理系にフレーム間予測符
号化方式を取り入れたときの具体例である。図5は図2
に対応するものであるから、図2と同じ部分については
その説明を省略する。同図において、60はフレーム間
予測符号化回路であって、これは周知のように予測され
る信号である低次のDCT係数eと、1フレーム前のデ
ータから予測した信号(DCT係数)αとを減算して予
測誤差信号βを求める減算器61を有し、予測誤差信号
βは量子化回路63で量子化され、量子化された予測誤
差信号βはこれを逆量子化する逆量子化回路64に供給
されて量子化する前の予測誤差信号βに戻される。この
逆量子化後の予測誤差信号βは予測器62から出力され
た予測信号αと加算器65で加算される。
【0042】加算信号e′は減算器61に入力するDC
T係数eに近い値をもった信号(変換係数)であり、こ
れがフレーム遅延回路を有する予測器62に供給され
て、フレーム間の動き検出量に関連した動き補償係数が
1フレーム遅延された信号に掛けられて、予測される信
号eになるべく近い予測信号αが生成される。低次DC
T係数からなる加算信号e′は、上述したように加算器
25で高次のDCT係数fに加算される。
【0043】このように低次のDCT係数eに対して予
測誤差信号βを生成し、この予測誤差信号βそのものに
対して量子化が行なわれるから、このフレーム間予測符
号化回路60を採用すれば、少なくとも低次のDCT係
数についてのデータ伝送量を効果的に削減できることに
なる。予測符号化はフレーム間だけでなく、画素間など
でもよく適宜任意に選択できる。
【0044】図6は図5を使用したときのコンパチブル
復号器30Aの具体例である。デマルチプレクスされた
低次のDCT係数jは、その予測誤差信号βで構成され
ているから逆量子化したのちフレーム間予測復号器70
に供給されて元の低次DCT係数eに戻される。
【0045】フレーム間予測復号器70は周知のように
予測器71と加算器72とで構成され、予測器71で予
測した予測信号と加算器72に入力する予測誤差信号か
ら元のDCT係数に戻される。元に戻された低次のDC
T係数j′(jに近い)を用いてこれと高次のDCT係
数kから複合DCT係数lが求められる。
【0046】図7は同じく図5に示すコンパチブル符号
器20より生成されたハイビジョン信号用符号化信号を
受信して標準テレビジョン信号に復号する標準テレビジ
ョン信号専用の復号器30Bの一例で、この場合には逆
量子化回路54と逆DCT回路37との間に図6に示し
たフレーム間予測復号器70が設けられて、図6と同様
な復号化処理が行なわれることになる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るコ
ンパチブルな符号器にあって、サブロットとしてハイビ
ジョン信号用符号化データに含まれる標準テレビジョン
信号用データは、所定周波数以下に帯域制限されたハイ
ビジョン信号用符号化データを使用しているので、サン
プリング周波数による折り返し成分が低減されたものと
なっている。したがって、直交変換手段としてLOTを
使用しないでも充分に帯域制限されたハイビジョン信号
用符号化信号が得られる。
【0048】その結果、ハード規模を大幅に縮小した画
質劣化のないコンパチブルな符号器を提供できる特徴を
有する。
【0049】また、この発明に係るコンパチブルな復号
器では、コンパチブルなハイビジョン信号符号化信号よ
り高次DCT係数と低次DCT係数とを分離、合成する
ことで、ハイビジョン信号と折り返し歪のない標準テレ
ビジョン信号とを、デマルチプレクサと係数分離器と従
来から用いられている逆DCTを用いるだけで実現でき
る。
【0050】したがって、標準テレビジョン信号用DC
T係数として予め帯域制限したハイビジョン信号から生
成したものを使用すれば、LOTを用いないハード規模
の少ないコンパチブルな復号器を提供できる実益を有す
る。
【0051】勿論、コンパチブルなハイビジョン用符号
化信号を用いれば、標準テレビジョン信号専用の復号器
も簡単に実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るコンパチブルディジタル信号伝
送システムの一例を示す系統図である。
【図2】コンパチブル符号器の一例を示す系統図であ
る。
【図3】そのときに使用されるコンパチブル復号器の一
例を示す系統図である。
【図4】図2に対応した標準テレビジョン信号専用の復
号器の一例を示す系統図である。
【図5】コンパチブル符号器の他の一例を示す系統図で
ある。
【図6】そのときに使用されるコンパチブル復号器の一
例を示す系統図である。
【図7】図5に対応した標準テレビジョン信号専用の復
号器の一例を示す系統図である。
【図8】従来のディジタル信号伝送システムの系統図で
ある。
【図9】図8の周波数特性図である。
【図10】図8をより具体化したディジタル信号伝送シ
ステムの系統図である。
【符号の説明】
10 ディジタル信号伝送システム 20 コンパチブル符号器 22 二次元ローパスフィルタ 21,23 DCT回路 24 係数分離器 26 マルチプレックサ 30 復号器 30A コンパチブル復号器 30B 標準テレビジョン信号専用復号器 32 デマルチプレックサ 34,35,37 逆DCT回路 60 フレーム間予測符号化回路 70 フレーム間予測復号器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高精細テレビジョン信号が第1の直交変
    換回路に供給されて(N画素×Nライン)を1ブロック
    として直交変換され、この直交変換によって(N×N)
    個の高精細テレビジョン信号用変換係数が形成されると
    共に、 上記高精細テレビジョン信号がさらに折り返し歪除去用
    の二次元ローパスフィルタを介して第2の直交変換回路
    に供給され、これより出力された(N×N)個の直交変
    換係数が係数分離器に供給されて、低次側より(N/2
    ×N/2)個で構成される標準テレビジョン信号用変換
    係数が形成され、 この標準テレビジョン信号用変換係数と上記高精細テレ
    ビジョン信号用変換係数が減算器に供給され、減算され
    たこの減算変換係数と上記標準テレビジョン信号用変換
    係数とがマルチプレックスされてコンパチブル符号化さ
    れるようになされたことを特徴とするコンパチブル符号
    器。
  2. 【請求項2】 コンパチブル符号化された信号がデマル
    チプレックス回路に供給されて標準テレビジョン信号用
    変換係数が分離され、 分離されたこの標準テレビジョン信号用変換係数が逆直
    交変換回路に供給されてこれより折り返し歪のない標準
    テレビジョン信号が出力されるようになされたことを特
    徴とする復号器。
  3. 【請求項3】 コンパチブル符号化された信号がデマル
    チプレックス回路に供給されて標準テレビジョン信号用
    変換係数と減算変換係数が分離され、 分離されたこの標準テレビジョン信号用変換係数が逆直
    交変換回路に供給されてこれより折り返し歪のない標準
    テレビジョン信号が出力されると共に、 標準テレビジョン信号用変換係数と減算変換係数が加算
    器に供給されてこれより高精細テレビジョン信号用変換
    係数が形成され、これが逆直交変換回路に供給されて高
    精細テレビジョン信号が復元されるようになされたこと
    を特徴とするコンパチブル復号器。
JP33357991A 1991-12-17 1991-12-17 コンパチブル符号器および復号器 Pending JPH05167999A (ja)

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