JPH05167170A - 集積型半導体レーザアレイの光出力安定化装置 - Google Patents

集積型半導体レーザアレイの光出力安定化装置

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JPH05167170A
JPH05167170A JP33465691A JP33465691A JPH05167170A JP H05167170 A JPH05167170 A JP H05167170A JP 33465691 A JP33465691 A JP 33465691A JP 33465691 A JP33465691 A JP 33465691A JP H05167170 A JPH05167170 A JP H05167170A
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JP
Japan
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semiconductor laser
drive
optical output
current
laser array
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Application number
JP33465691A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Mutsukawa
裕幸 六川
Akira Ikeuchi
公 池内
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】集積型半導体レーザアレイの光出力安定化装置
に関し、アレイを構成するすべての半導体レーザ素子の
光出力レベルを安定化することを目的とする。 【構成】フォトダイオード2で、半導体レーザ素子11
の発生光の一部を光電流に変換し、電流・電圧変換部3
で、これを電圧に変換して半導体レーザ素子11 の光出
力レベル信号を発生し、電圧分配部4で、この信号を各
半導体レーザ素子に対して分配し、複数個の駆動電流設
定部ユニットからなる駆動電流設定部5で、分配された
信号に応じて各半導体レーザ素子に対する駆動電流を設
定する制御信号を発生し、複数個の駆動回路61,
2,…,6n で、各制御信号に応じて各半導体レーザ素子
に対する駆動電流を発生して、1個の半導体レーザ素子
1 の発生光に基づく駆動電流の制御で集積型半導体レ
ーザアレイ1のすべての半導体レーザ素子11,2,…,
n の光出力レベルを安定化することで構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集積型半導体レーザア
レイにおけるすべての半導体レーザ素子の光出力レベル
を安定化するための、集積型半導体レーザアレイの光出
力安定化装置に関するものである。
【0002】光通信技術の進歩,発展に伴って、幹線系
のみならず、伝送端局装置,交換機等の通信機器間もし
くは機器内、またはコンピュータ間もしくはコンピュー
タ内における高速データ伝送に対して、光ファイバの広
帯域性を利用した光伝送技術の適用が注目され、各方面
で検討が行われている。
【0003】このような光伝送インタフェースにおいて
は、多数の光信号を並列に伝送する光並列伝送方式が有
効である。光並列伝送系は、電気信号による並列伝送系
に比較して、伝送速度,伝送距離,電磁誘導雑音耐力等
の特性が優れているため、各方面で研究,開発が進めら
れている。
【0004】光並列伝送方式における送信側の光源とし
ては、複数の発光素子を一体に集積化して構成した、発
光素子アレイが使用される。実用的な発光素子として
は、発光ダイオード(LED)と半導体レーザ(LD)
とがあるが、高速性と高出力の点からは、半導体レーザ
が優れている。
【0005】しかしながら、半導体レーザにおいては、
発振しきい値や発光効率(微分量子効率)等の特性が、
発光ダイオードの場合と比較して、周囲温度に依存して
大きく変化するので、温度変化等に対して安定に動作さ
せることができるようにするための、集積型半導体レー
ザアレイの光出力安定化装置が求められている。
【0006】
【従来の技術】従来、集積型半導体レーザアレイにおけ
る各半導体レーザ素子の光出力を安定化する技術は、特
に提案されていないが、単体の半導体レーザの光出力を
安定化する方法は知られている。
【0007】図9は、従来の半導体レーザの光出力安定
化方法を示したものであって、単体の半導体レーザに適
用する光出力安定化回路を例示している。図9の回路に
おいては、半導体レーザLDに、トランジスタTR1,
TR2を経て電流を流すことによって発光させる。この
際、他から与えられる信号入力によってトランジスタT
R1を介して変調電流IS を流すことによって、半導体
レーザLDから変調光を発生させるとともに、半導体レ
ーザLDの発生光の一部をフォトダイオードPDで受光
し、フォトダイオードPDに流れる光電流ip によって
負荷抵抗Rの両端に生じる電圧を、直流増幅器(DCA
MP)を経て増幅し、比較器(COMP)で信号入力と
比較して、その差が一定になるように、トランジスタT
R1を制御して、半導体レーザLDにバイアス電流IB
を供給することによって、半導体レーザLDから出力さ
れる光レベルが一定になるように制御して、光出力の安
定化を行っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図9に示されたよう
な、半導体レーザの出力安定化方法を集積型半導体レー
ザアレイに適用して、集積型半導体レーザアレイを構成
するすべての半導体レーザ素子について、このような光
出力制御を行おうとすると、並列に集積化された半導体
レーザ素子のすべてに対して、半導体レーザLDの光出
力検出用のフォトダイオードと、半導体レーザLDのバ
イアス電流制御回路とを設けることが必要となる。
【0009】従って、図9に示されたような単体の半導
体レーザ素子の出力安定化方法を、集積型半導体レーザ
アレイを構成する半導体レーザ素子のすべてに対して適
用する場合には、回路が大規模化,煩雑化することを避
けられないという問題を生じることになる。
【0010】本発明はこのような従来技術の課題を解決
しようとするものであって、集積型半導体レーザアレイ
における各半導体レーザ素子の光出力を簡単な回路で安
定化し、かつ回路規模も小さく抑えることが可能な、集
積型半導体レーザアレイの光出力安定化装置を提供する
ことを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理的
構成を示したものである。本発明は、複数個の半導体レ
ーザ素子11,2,…,1n を一体に集積化してなる集積
型半導体レーザアレイ1において、集積型半導体レーザ
アレイ1におけるいずれか1個の半導体レーザ素子11
の発生光の少なくとも一部を受光して光電流に変換する
フォトダイオード2と、この光電流を電圧に変換して半
導体レーザ素子11 の光出力レベルを示す信号を発生す
る電流・電圧変換部3と、この光出力レベル信号を各半
導体レーザ素子11,2,…,1n に対応して分配する電
圧分配部4と、分配された光出力レベル信号に応じて各
半導体レーザ素子11,2,…,1n に対する駆動電流を
設定する制御信号をそれぞれ発生する複数個の駆動電流
設定部ユニット51,2,…,5n からなる駆動電流設定
部5と、各制御信号に応じて対応する各半導体レーザ素
子11,2,…,1n に対する駆動電流をそれぞれ発生す
る複数個の駆動回路61,2,…,6n とを備え、いずれ
か1個の半導体レーザ素子11 の発生光に基づく各駆動
電流の制御によって集積型半導体レーザアレイ1のすべ
ての半導体レーザ素子11,2,…,1n の光出力レベル
を安定化するものである。
【0012】また本発明はこの際、電圧分配部4が、電
流・電圧変換部3からの光出力レベル信号を、各駆動電
流設定部ユニット51,2,…,5n に対応して相互間の
比が一定になるように分配して、各駆動電流設定部ユニ
ット51,2,…,5n に供給するものである。
【0013】また本発明はこの際、各駆動電流設定部ユ
ニット51,2,…,5n が、各駆動回路61,2,…,6
n からの駆動電流における相互間の比が一定になるよう
に設定された各基準電圧と、分配された各光出力レベル
信号との差が一定になるように各駆動回路61,2,…,
n におけるそれぞれの駆動電流の設定を制御するもの
である。
【0014】また本発明はこれらの場合に、各駆動電流
設定部ユニット51,2,…,5n が、各駆動回路61,
2,…,6n から各半導体レーザ素子11,2,…,1n
供給するバイアス電流の設定を制御するものである。
【0015】また本発明はこの場合に、各駆動回路61,
2,…,6n から各半導体レーザ素子11,2,…,1n
に供給されるバイアス電流が、集積型半導体レーザアレ
イ1における各半導体レーザ素子11,2,…,1n の温
度分布に応じて相互に異なるように各駆動電流設定部ユ
ニット51,2,…,5n において制御されるものであ
る。
【0016】また本発明は上述の各場合に、各駆動回路
1,2,…,6n が、各半導体レーザ素子11,2,…,
n に対するバイアス電流に変調電流信号を重畳した駆
動電流をそれぞれ供給するとともに、各変調電流信号の
振幅が各半導体レーザ素子1 1,2,…,1n に対応して
相互間における微分量子効率の比に応じて異なるよう
に、各駆動電流設定部ユニット51,2,…,5n によっ
て設定されるものである。
【0017】また本発明はこの際、各変調電流信号の振
幅が温度上昇に伴って大きくなるように各駆動電流設定
部ユニット51,2,…,5n において制御されるもので
ある。
【0018】
【作用】集積型半導体レーザアレイ1は、複数個の半導
体レーザ素子11,2,…,1n からなり、これらの半導
体レーザ素子11,2,…,1n を一体化して集積化した
構造を有している。フォトダイオード2は、集積型半導
体レーザアレイ1を構成する半導体レーザ素子11,2,
…,1n のうちの一つの素子11 の光出力を受光して、
光電流に変換する。電流・電圧変換部3は、フォトダイ
オード2によって生じた光電流を電圧に変換して、半導
体レーザ素子11 の光出力レベルを示す信号を発生す
る。
【0019】電圧分配部4は、電流・電圧変換部3で電
圧に変換された光電流、すなわち、半導体レーザ素子1
1 の光出力レベル信号を、各半導体レーザ素子11,2,
…,1n に対して分配する。駆動電流設定部5におい
て、各駆動電流設定部ユニット51,2,…,5n は、分
配された電圧に応じて、各半導体レーザ素子11,
2,…,1n に対する駆動電流を設定する制御信号をそれ
ぞれ発生する。駆動回路61,2,…,6n は、各制御信
号に応じてそれぞれ駆動電流を発生して、対応する複数
個の半導体レーザ素子11,2,…,1n をそれぞれ駆動
する。
【0020】図1に示された集積型半導体レーザアレイ
1を構成する、半導体レーザ素子1 1,2,…,1n のそ
れぞれについて、発振しきい値と微分量子効率、および
それらの温度特性を予め測定しておき、所望の光出力お
よび消光比を得るために必要な、駆動電流を求めてお
く。
【0021】電圧分配部4および駆動電流設定部5にお
いては、これをもとに、各半導体レーザ素子11,
2,…,1n の間における特性のばらつきに対応して、駆
動回路6 1,2,…,6n に対する制御信号をそれぞれ設
定することによって、駆動回路6 1,2,…,6n からそ
れぞれ半導体レーザ素子11,2,…,1n に供給する、
駆動電流およびその温度に対する変化が、所望のものと
なるように、個別に設定を行う。
【0022】いま、ある条件下で半導体レーザ素子11,
2,…,1n を駆動しているとき、環境変化その他の理
由によって、温度が変化したものとすると、半導体レー
ザ素子11,2,…,1n における発振しきい値および微
分量子効率が変化する。この変化に対し、半導体レーザ
素子11 に対しては、単体の半導体レーザの光出力安定
化回路と同様の作用によって、光出力が安定化される。
【0023】一方、それ以外の半導体レーザ素子1
2,…,1n については、電圧分配部4および駆動電流設
定部5において、温度変化に対するしきい値と微分量子
効率の変化に対応して、駆動電流が変化するように設定
されているから、擬似的に光出力を一定にする作用が行
われて、各半導体素子に対する駆動電流が制御されて、
光出力がほぼ一定に保たれる。
【0024】これは、アレイ状に集積された集積型半導
体レーザアレイにおいては、単一チップに各半導体レー
ザ素子11,2,…,1n が存在するため、各半導体レー
ザ素子11,2,…,1n の温度は、ほぼ均一であると考
えられるからである。
【0025】図2は、集積型半導体レーザアレイにおけ
る温度分布の例を示したものである。集積型半導体レー
ザアレイの集積度が大きくなると、アレイ上における各
半導体レーザ素子11,2,…,1n の長手方向の温度分
布は一様ではなく、図2に示すように無視し得ないばら
つきが生じることが考えられる。
【0026】このような場合に対応するためには、最悪
の状態を考慮するという意味で、温度がアレイ内で最高
になると考えられる、アレイの中心部の半導体レーザ素
子の光出力をフォトダイオードで受光する方法や、中間
をとるという意味で、アレイの中心部と末端部との中間
位置の半導体レーザ素子の光出力を受光する方法、ある
いは、最も温度が低いと考えられる末端の半導体レーザ
素子の光出力を受光する方法などが考えられる。また、
この温度分布をより積極的に補償するためには、電圧分
配部4または駆動電圧設定部5において、駆動電流を、
温度分布を考慮して設定することによって対応すること
もできる。
【0027】駆動電流設定部5における駆動電流の設定
の仕方としては、各半導体レーザ素子11,2,…,1n
の駆動電流を、温度にかかわらず、常に各素子間で相互
に一定の比をなすように制御する方法がある。
【0028】図3は、半導体レーザ素子におけるしきい
値と温度との関係を示すグラフであって、半導体レーザ
素子の発振しきい値の温度に対する変化を、対数目盛で
示したものである。温度によって多少異なるが、ほぼ一
定の傾きを有する直線に近いグラフとなることが示され
ている。
【0029】この傾きは、発振しきい値の温度特性を示
すパラメータとなる、特性温度に対応している。特性温
度は、集積型半導体レーザアレイを構成する半導体レー
ザ素子11,2,…,1n について一定であると考えられ
る。これは、特性温度は、素子の組成や、活性層の構造
によって定まるものであり、一体化した集積型半導体レ
ーザアレイでは、各半導体レーザ素子11,2,…,1n
間で、組成,活性層構造のばらつきが無視できる程度に
小さいからである。
【0030】従って、発振しきい値に素子ごとのばらつ
きがあっても、その温度特性を示す特性温度は共通に考
えればよいことになるので、駆動電流設定部5における
駆動電流の設定の仕方としては、各半導体レーザ素子1
1,2,…,1n の駆動電流を、温度にかかわらず、常に
一定の比をなすように制御すれば、すべての半導体レー
ザ素子11,2,…,1n の光出力の安定化を図ることが
できることになる。
【0031】前述のように、信号伝送のための光源とし
て変調される半導体レーザ素子に対する駆動電流として
は、バイアス電流と変調電流とがある。一般的に、光出
力の安定化のために制御されているのは、バイアス電流
であるので、制御に際しては、本発明においても、すべ
ての半導体レーザ素子11,2,…,1n に共通に、バイ
アス電流を制御する構成としてよい。
【0032】また、変調電流振幅の設定については、各
素子ごとに微分量子効率のばらつきが生じていることも
考えられるので、そのばらつきの比に応じて、所望の光
出力レベルが得られるように、変調電流振幅を、各素子
間で相互に一定の比をなすように設定してやればよい。
【0033】図4は、半導体レーザ素子の駆動回路の一
例を示したものであって、バイアス制御信号によってバ
イアス電流IB を制御されるトランジスタTR1と、変
調信号によって信号電流IS を制御されるトランジスタ
TR2とによって、半導体レーザLDに電流を流すこと
によって光出力を得ることが示されている。
【0034】このように、バイアス電流供給用のトラン
ジスタと、変調信号電流供給用のトランジスタとを組み
合わせた駆動回路によって、バイアス電流に変調信号電
流を重畳して、半導体レーザ素子に供給することによっ
て、微分量子効率のばらつきの比に応じて所望の光出力
レベルが得られるように、変調電流振幅を互いに一定の
比をなすように設定することができる。
【0035】一般に、微分量子効率は、温度の上昇によ
って低下する。温度上昇による微分量子効率の低下度が
大きい場合に、微分量子効率の低下を補償して光出力を
一定にするために、温度上昇時、駆動電流を増加するよ
うに制御すると、高出力状態の光出力レベルと、低出力
状態の光レベルの比、すなわち信号光の消光比が劣化す
る。
【0036】図5は、消光比と温度の関係を示すグラフ
であって、温度上昇時に、駆動電流の制御によって光出
力を安定化した場合における、消光比の劣化を計算した
例を示したものである。図5においては、微分量子効率
ηd =0.2W/A(25°C)の条件下で、ηd
0.18W/A(85°C)の場合と、ηd =0.16
W/A(85°C)の場合とについて示されている。
【0037】この場合、変調電流振幅が、温度によらず
一定であると、温度上昇による消光比の劣化が著しくな
る。これを防止して、半導体レーザ素子の微分量子効率
の温度特性に対する許容度を大きくするためには、変調
電流振幅に温度特性を持たせ、温度の上昇に伴って、変
調電流振幅が大きくなるように設定してやればよい。
【0038】図6は、変調電流振幅値に温度特性を持た
せるための回路例を示したものであって、Thはサーミ
スタ、R11,R12は抵抗、Eは電圧源である。電圧
源EによってサーミスタThに流れる電流が温度によっ
て変化して生じる、温度に依存する電圧を抵抗分割して
発生した電圧を、駆動電流設定部5において、変調電流
振幅を制御する端子に与えることによって、温度上昇に
伴って、変調電流信号の振幅が大きくなるように制御す
ることができる。
【0039】このような、各種の制御を行うことによっ
て、集積型半導体レーザアレイのすべての半導体レーザ
素子11,2,…,1nについて、光出力の安定化を図る
ことが可能となる。
【0040】
【実施例】図7は、本発明の一実施例を示したものであ
って、図1におけると同じものを同じ番号で示し、11
はフォトダイオード2の光電流を電圧に変換する負荷抵
抗である。また12は、電圧分配部4における各ユニッ
トを構成する可変抵抗である。
【0041】フォトダイオード2の光電流ip によっ
て、負荷抵抗値Rに対して、v=ip ・Rで示す出力電
圧が発生する。可変抵抗12の設定によって、駆動電流
設定部ユニット5n に対応する電圧vn が、常に上記の
出力電圧vと一定の比をなすように調整することができ
るので、この電圧を駆動電流設定部5に対して分配す
る。
【0042】図7の実施例によれば、半導体レーザ素子
1 の光出力レベル信号に相当する電圧vを、各半導体
レーザ素子ごとの特性に対応して分配するときの、電圧
vに対する比を、電圧分配部4において可変抵抗の調整
によってそれぞれ設定して、対応するそれぞれの駆動電
流設定部ユニットに入力することができるので、それぞ
れの半導体レーザ素子11,2,…,1n の光出力を安定
化することができる。
【0043】図8は、本発明の他の実施例を示したもの
であって、図1におけると同じものを同じ番号で示し、
131,132,…13nは各駆動電流設定部ユニット51,
2,…,5n に基準電圧を与えるための基準電圧入力端
子である。
【0044】駆動電流設定部5を構成する各駆動電流設
定部ユニット51,2,…,5n に、電圧分配部4からの
それぞれの光出力レベルを示す電圧信号と、基準電圧入
力端子131,132,…13n に外部から与える基準電圧
とをそれぞれ入力する。各駆動電流設定部ユニット51,
2,…,5n では、それぞれの光出力レベルを示す電圧
信号とそれぞれの基準電圧とを比較して、その差を零ま
たは一定にするように駆動電流を制御することによっ
て、対応するそれぞれの半導体レーザ素子11, 2,…,
n の光出力を安定化することができる。
【0045】上述の各実施例では、集積型半導体レーザ
アレイ1とフォトダイオード2とが別個の素子として構
成されているが、半導体プロセスの進歩によっては、両
者を一体化した集積型光素子を使用してもよい。
【0046】また図7に示された実施例においては、電
圧分配部4からの光出力レベルを示す信号電圧のみを異
ならせて、それぞれの駆動電流設定部ユニットに与え、
図8に示された実施例においては、基準電圧のみを異な
らせて、それぞれの駆動電流設定部ユニットに与えるよ
うにしているが、これらを組み合わせて、より精密に駆
動電流を設定できるようにしてもよい。
【0047】さらに、上述の各実施例では、集積型半導
体レーザアレイ1の中のいずれか1個の半導体レーザ素
子の光出力を、1個のフォトダイオードで受光してモニ
タする構成としているが、これを例えば、アレイの両端
にある2個の半導体レーザ素子の光出力をそれぞれ1個
のフォトダイオードで受光して、その光出力の平均をと
ることによって、より正確な光出力モニタとする構成と
してもよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、集
積型半導体レーザアレイにおいて、すべての半導体レー
ザ素子の光出力レベルを安定化することができるので、
半導体レーザを利用した光並列伝送用送信モジュールの
実現に寄与する所が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成を示す図である。
【図2】集積型半導体レーザアレイにおける温度分布の
例を示す図である。
【図3】半導体レーザ素子におけるしきい値と温度との
関係を示すグラフである。
【図4】半導体レーザ素子の駆動回路の一例を示す図で
ある。
【図5】消光比と温度の関係を示すグラフである。
【図6】変調電流振幅値に温度特性を持たせるための回
路例を示す図である。
【図7】本発明の一実施例を示す図である。
【図8】本発明の他の実施例を示す図である。
【図9】従来の半導体レーザの出力安定化方法を示す図
である。
【符号の説明】
1 集積型半導体レーザアレイ 11,2,…,1n 半導体レーザ素子 2 フォトダイオード 3 電流・電圧変換部 4 電圧分配部 5 駆動電流設定部 51,2,…,5n 駆動電流設定部ユニット 61,2,…,6n 駆動回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の半導体レーザ素子(11,
    2,…,1n )を一体に集積化してなる集積型半導体レー
    ザアレイ(1)において、 該集積型半導体レーザアレイ(1)におけるいずれか1
    個の半導体レーザ素子(11 )の発生光の少なくとも一
    部を受光して光電流に変換するフォトダイオード(2)
    と、 該光電流を電圧に変換して該半導体レーザ素子(11
    の光出力レベルを示す信号を発生する電流・電圧変換部
    (3)と、 該光出力レベル信号を前記各半導体レーザ素子(11,
    2,…,1n )に対応して分配する電圧分配部(4)と、 該分配された光出力レベル信号に応じて前記各半導体レ
    ーザ素子(11,2,…,1n )に対する駆動電流を設定
    する制御信号をそれぞれ発生する複数個の駆動電流設定
    部ユニット(51,2,…,5n )からなる駆動電流設定
    部(5)と、 該各制御信号に応じて対応する前記各半導体レーザ素子
    (11,2,…,1n )に対する駆動電流をそれぞれ発生
    する複数個の駆動回路(61,2,…,6n )とを備え、 前記いずれか1個の半導体レーザ素子(11 )の発生光
    に基づく該各駆動電流の制御によって集積型半導体レー
    ザアレイ(1)のすべての半導体レーザ素子(11,2,
    …,1n )の光出力レベルを安定化することを特徴とす
    る集積型半導体レーザアレイの光出力安定化装置。
  2. 【請求項2】 前記電圧分配部(4)が、前記電流・電
    圧変換部(3)からの光出力レベル信号を、前記各半導
    体レーザ素子(11,2,…,1n )に対応して相互間の
    比が一定になるように分配して、該各駆動電流設定部ユ
    ニット(51,2,…,5n )に供給することを特徴とす
    る請求項1に記載の集積型半導体レーザアレイの光出力
    安定化装置。
  3. 【請求項3】 前記各駆動電流設定部ユニット(51,
    2,…,5n )が、前記各駆動回路(61,2,…,6n
    からの駆動電流における相互間の比が一定になるように
    設定された各基準電圧と、前記分配された各光出力レベ
    ル信号との差が一定になるように前記各駆動回路(61,
    2,…,6n )におけるそれぞれの駆動電流の設定を制
    御することを特徴とする請求項1に記載の集積型半導体
    レーザアレイの光出力安定化装置。
  4. 【請求項4】 前記各駆動電流設定部ユニット(51,
    2,…,5n )が、前記各駆動回路(61,2,…,6n
    から前記各半導体レーザ素子(11,2,…,1n )へ供
    給するバイアス電流の設定を制御することを特徴とする
    請求項1ないし3のいずれかに記載の集積型半導体レー
    ザアレイの光出力安定化装置。
  5. 【請求項5】 前記各駆動回路(61,2,…,6n )か
    ら前記各半導体レーザ素子(11,2,…,1n )に供給
    されるバイアス電流が、前記集積型半導体レーザアレイ
    (1)における該各半導体レーザ素子(11,2,…,1
    n )の温度分布に応じて相互に異なるように前記各駆動
    電流設定部ユニット(51,2,…,5 n )において制御
    されることを特徴とする請求項4に記載の集積型半導体
    レーザアレイの光出力安定化装置。
  6. 【請求項6】 前記各駆動回路(61,2,…,6n
    が、前記各半導体レーザ素子(11,2,…,1n )に対
    するバイアス電流に変調電流信号を重畳した駆動電流を
    それぞれ供給するとともに、該各変調電流信号の振幅が
    該各半導体レーザ素子(11,2,…,1n )に対応して
    相互間における微分量子効率の比に応じて異なるよう
    に、前記各駆動電流設定部ユニット(51,2,…,
    n )によって設定されることを特徴とする請求項1な
    いし5のいずれかに記載の集積型半導体レーザアレイの
    光出力安定化装置。
  7. 【請求項7】 前記各変調電流信号の振幅が温度上昇に
    伴って大きくなるように前記各駆動電流設定部ユニット
    (51,2,…,5n )において制御されることを特徴と
    する請求項6に記載の集積型半導体レーザアレイの光出
    力安定化装置。
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